以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の機器制御システムの構成を示し、1つのコントローラ1と、1乃至複数の操作端末2と、複数の設備機器3とが、ネットワークNTに接続して互いに通信可能に構成されている。
コントローラ1は、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部1aと、コントローラ1の各部の制御を行う制御部1bと、タッチパネル付きのLCD表示画面を具備してGUI機能を有する操作表示部1cと、コントローラ1(制御部1b)の動作を通常モードまたは登録モードに切り換えるモード切換部1dと、後述の制御要求IDを記憶する要求ID記憶部1eとを備える。
操作端末2は、例えば壁面に設置される壁スイッチで構成されており、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部2aと、操作端末2の各部の制御を行う制御部2bと、オン・オフ操作を行う操作スイッチ2cと、操作端末2(制御部2b)の動作を通常モードまたは登録モードに切り換えるモード切換部2dと、後述の制御要求IDを記憶する要求ID記憶部2eとを備える。なお、1つの操作端末が備える操作スイッチ2cの数は複数でもよく、要求ID記憶部2eは、各操作スイッチ2cに対応して、操作スイッチ2cと同数設けられる。
設備機器3は、照明、空調、音響等の機能を有する照明装置、空調装置、音響装置等で構成されており、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部3aと、設備機器3の各部の制御を行う制御部3bと、設備機器3毎の機能(照明、空調、音響等)を有する機能部3cと、動作内容データを記憶する動作内容記憶部3dとを備える。
そしてコントローラ1の制御部1bは、通常モードにおいて設備機器3の監視・制御を行うが、以下では、コントローラ1による複数の設備機器3の一括制御について説明する。
まず、一括制御パターンとしては、「在宅」「おでかけ」「おやすみ」等の種類があり、例えば、一括制御パターン「在宅」では、宅内の照明装置が点灯して、空調装置、音響装置等が運転中になり、一括制御パターン「おでかけ」では、防犯装置が留守時の動作を開始し、照明装置が消灯し、空調装置等が停止し、一括制御パターン「おやすみ」では、防犯装置が就寝時の動作を開始し、照明装置は消灯し、音響装置等が停止する。
そして、コントローラ1の要求ID記憶部1eは、設備機器3の各一括制御パターン(「在宅」「おでかけ」「おやすみ」等)に対応した制御要求IDを記憶している。この制御要求IDは、当該一括制御における設備機器3の動作内容を具体的に指示する情報ではなく、単に一括制御を識別するための情報である。そして、制御部1bは、操作表示部1cの操作や、センサ等の他の端末からネットワークNTを介して受信した信号に基づいて、要求ID記憶部1eから制御要求IDを読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ制御要求IDをマルチキャスト送信(一斉同報)する。
設備機器3は、制御要求IDの各々に対応する自器の動作内容を動作内容記憶部3dに記憶しており、制御部3bは、コントローラ1から受信した制御要求IDに対応する動作内容を動作内容記憶部3dに格納していれば、当該動作内容を動作内容記憶部3dから読み出して、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、コントローラ1から設備機器3へ制御要求IDを送信することによって、複数の設備機器3を一括制御できる。ここで、コントローラ1は、GUI機能を有する操作表示部1cを備えており、この操作表示部1cの表示画面を見ながら、ユーザが一括制御における各設備機器3の動作内容を設定する。設定された一括制御パターンの動作内容と、その制御要求IDとは、各設備機器3へ送信され、各設備機器3では、受信した制御要求IDに対応する自器の動作内容を動作内容記憶部3dに記憶することで、一括制御パターンの設定がなされる。そして、コントローラ1の操作表示部1cに表示される所望の一括制御ボタンが押下されることで、所望の一括制御パターンに対応する制御要求IDがコントローラ1からマルチキャスト送信され、一括制御が実行される。なお、一括制御パターンにおける各設備機器3の動作内容および制御要求IDは、工場出荷時に予め設定されていてもよい。
また、コントローラ1が設備機器3を個別に制御する場合には、制御部1bが、制御対象の設備機器3に対して、個別制御の制御要求IDをユニキャスト送信することによって行われる。
次に、本実施形態では、操作端末2の操作スイッチ2cをオン・オフする一括制御操作を行うことでも、複数の設備機器3の一括制御を行うことができる。以下、操作端末2による一括制御パターンの設定および操作について説明する。
まず、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cをモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、当該操作された操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、登録モード設定コマンドをユニキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、要求ID記憶部1eには、各一括制御パターンに対応する制御要求IDが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、登録モードに移行した操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bはコントローラ1へ操作信号を送信する。操作信号を受信したコントローラ1は、選択している一括制御パターン「おやすみ」に対応する制御要求IDを要求ID記憶部1eから読み出して、操作信号の送信元の操作端末2へ送信する。
関連付け操作された操作端末2の制御部2bは、コントローラ1から受信した制御要求IDを要求ID記憶部2eに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、登録モードの操作端末2では、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、通常モード復帰コマンドをユニキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行する。
または、登録モードの操作端末2では、制御部2bが、登録モード設定コマンドをコントローラ1へ定期的に送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの送信を停止し、登録モードのコントローラ1では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行してもよい。この場合、操作端末2は、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことをコントローラ1に通知している。
そして、通常モードにおける操作端末2の制御部2bは、操作スイッチ2cをオンまたはオフする一括制御操作時に、要求ID記憶部2eから制御要求IDを読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ制御要求IDをマルチキャスト送信する。
設備機器3は、制御要求IDの各々に対応する自器の動作内容を動作内容記憶部3dに記憶しており、制御部3bは、操作端末2から受信した制御要求IDに対応する動作内容を動作内容記憶部3dに格納していれば、当該動作内容を動作内容記憶部3dから読み出して、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、所定の一括制御パターンに関連付けられた操作端末2から設備機器3へ制御要求IDを送信することによって、複数の設備機器3を一括制御できる。したがって、GUI機能を具備しない壁スイッチ等の操作端末2であっても、所望の一括制御パターンに関連付けて、操作時に複数の設備機器3を一括制御することができる。而して、コントローラ1はリビングに設置し、操作表示部1cのGUI機能を利用して、一括制御の操作を行うだけでなく、複雑な一括制御パターンの設定も行い、さらに一括制御パターン「おでかけ」に関連付けた操作端末2を玄関付近に設置し、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けた操作端末2を寝室に設置する等の構成が可能となり、安価、簡易に一括制御のための操作手段を増設して、ユーザビリティの向上が実現できる。すなわち、複数の設備機器の一括制御を行う操作手段を安価、且つ容易に設置可能な機器制御システムとなる。
さらに、本実施形態では、コントローラ1および操作端末2は、一括制御の操作時に制御要求IDをマルチキャスト送信し、具体的な動作内容の情報を保持した各設備機器3が、制御要求IDに応じた動作内容を自己で判断して動作するので、一括制御時にネットワーク上を伝送される信号長が短くなり、通信トラフィックの抑制を図ることができる。さらに、操作端末2は、少なくとも制御要求IDを記憶しておればよいので、操作端末2に必要なメモリリソースを低減することができる。
(実施形態2)
図2は、本実施形態の機器制御システムの構成を示し、1つのコントローラ1と、1乃至複数の操作端末2と、複数の設備機器3とが、ネットワークNTに接続して互いに通信可能に構成されている。
コントローラ1は、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部1aと、コントローラ1の各部の制御を行う制御部1bと、タッチパネル付きのLCD表示画面を具備してGUI機能を有する操作表示部1cと、コントローラ1(制御部1b)の動作を通常モードまたは登録モードに切り換えるモード切換部1dと、各設備機器3の動作内容を具体的に指示する動作指示コマンドを記憶する動作内容記憶部1fとを備える。
操作端末2は、例えば屋内の壁面に設置される壁スイッチで構成されており、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部2aと、操作端末2の各部の制御を行う制御部2bと、オン・オフ操作を行う操作スイッチ2cと、操作端末2(制御部2b)の動作を通常モードまたは登録モードに切り換えるモード切換部2dと、各設備機器3の動作内容を具体的に指示する動作指示コマンドを記憶する動作内容記憶部2fとを備える。なお、1つの操作端末が備える操作スイッチ2cの数は複数でもよく、動作内容記憶部2fは、各操作スイッチ2cに対応して、操作スイッチ2cと同数設けられる。
設備機器3は、照明、空調、音響等の機能を有する照明装置、空調装置、音響装置等で構成されており、ネットワークNTとの間で信号授受を行うインターフェース機能を有する通信部3aと、設備機器3の各部の制御を行う制御部3bと、設備機器3毎の機能(照明、空調、音響等)を有する機能部3cとを備える。
そしてコントローラ1の制御部1bは、通常モードにおいて設備機器3の監視・制御を行うが、以下では、コントローラ1による複数の設備機器3の一括制御について説明する。
まず、一括制御パターンとしては、「在宅」「おでかけ」「おやすみ」等の種類があり、例えば、一括制御パターン「在宅」では、宅内の照明装置が点灯して、空調装置、音響装置等が運転中になり、一括制御パターン「おでかけ」では、防犯装置が留守時の動作を開始し、照明装置が消灯し、空調装置等が停止し、一括制御パターン「おやすみ」では、防犯装置が就寝時の動作を開始し、照明装置は消灯し、音響装置等が停止する。
そして、コントローラ1の動作内容記憶部1fは、設備機器3の各一括制御パターン(「在宅」「おでかけ」「おやすみ」等)に対応した動作指示コマンドを記憶している。この動作指示コマンドは、当該一括制御における各設備機器3の動作内容を具体的に指示する情報であり、当該一括制御の対象となる複数の設備機器3の各アドレス、および複数の設備機器3の各動作内容が1つのコマンドに格納されている。そして、制御部1bは、操作表示部1cの操作や、センサ等の他の端末からネットワークNTを介して受信した信号に基づいて、動作内容記憶部1fから動作指示コマンドを読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ動作指示コマンドをマルチキャスト送信(一斉同報)する。
設備機器3の制御部3bは、コントローラ1から受信した動作指示コマンド内に自器のアドレスが格納されておれば、動作指示コマンドから自器宛の動作内容を取り出し、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、コントローラ1から設備機器3へ動作指示コマンドを送信することによって、複数の設備機器3を一括制御できる。ここで、コントローラ1は、GUI機能を有する操作表示部1cを備えており、この操作表示部1cの表示画面を見ながら、ユーザが一括制御における各設備機器3の動作内容を設定する。そして、コントローラ1の操作表示部1cに表示される所望の一括制御ボタンが押下されることで、所望の一括制御パターンに対応する動作指示コマンドがコントローラ1からマルチキャスト送信され、一括制御が実行される。なお、一括制御パターンにおける各設備機器3の動作内容は、工場出荷時に予め設定されていてもよい。
また、コントローラ1が設備機器3を個別に制御する場合には、制御部1bが、制御対象の設備機器3に対して、個別制御の動作指示コマンドをユニキャスト送信することによって行われる。
次に、本実施形態では、操作端末2の操作スイッチ2cをオン・オフする一括制御操作を行うことでも、複数の設備機器3の一括制御を行うことができる。以下、操作端末2による一括制御パターンの設定および操作について説明する。
まず、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cをモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、当該操作された操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、登録モード設定コマンドをユニキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、動作内容記憶部1fには、各一括制御パターンに対応する動作指示コマンドが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、登録モードに移行した操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは操作信号をコントローラ1へ送信する。操作信号を受信したコントローラ1は、選択している一括制御パターン「おやすみ」に対応する動作指示コマンドを動作内容記憶部1fから読み出して、操作信号の送信元の操作端末2へ送信する。
関連付け操作された操作端末2の制御部2bは、コントローラ1から受信した動作指示コマンドを操作内容記憶部2fに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、登録モードの操作端末2では、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、通常モード復帰コマンドをユニキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行する。
または、登録モードの操作端末2では、制御部2bが、登録モード設定コマンドをコントローラ1へ定期的に送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの送信を停止し、登録モードのコントローラ1では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行してもよい。この場合、操作端末2は、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことをコントローラ1に通知している。
そして、通常モードにおける操作端末2の制御部2bは、操作スイッチ2cをオンまたはオフする一括制御操作時に、操作内容記憶部2fから動作指示コマンドを読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ動作指示コマンドをマルチキャスト送信する。
設備機器3の制御部3bは、操作端末2から受信した動作指示コマンド内に自器のアドレスが格納されておれば、動作指示コマンドから自器宛の動作内容を取り出し、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、所定の一括制御パターンに関連付けられた操作端末2から設備機器3へ動作指示コマンドを送信することによって、複数の設備機器3を一括制御できる。したがって、GUI機能を具備しない壁スイッチ等の操作端末2であっても、所望の一括制御パターンに関連付けて、操作時に複数の設備機器3を一括制御することができる。而して、コントローラ1はリビングに設置し、操作表示部1cのGUI機能を利用して、一括制御の操作を行うだけでなく、複雑な一括制御パターンの設定も行い、さらに一括制御パターン「おでかけ」に関連付けた操作端末2を玄関付近に設置し、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けた操作端末2を寝室に設置する等の構成が可能となり、安価、簡易に一括制御のための操作手段を増設して、ユーザビリティの向上が実現できる。すなわち、複数の設備機器の一括制御を行う操作手段を安価、且つ容易に設置可能な機器制御システムとなる。
さらに、本実施形態では、コントローラ1および操作端末2は、一括制御の操作時に、各設備機器3の動作内容を具体的に指示する動作指示コマンドをマルチキャスト送信するので、各設備機器3は、制御内容に関する情報を予め記憶する必要がなく、設備機器3に必要なメモリリソースを低減することができる。
また、コントローラ1の制御部1bが、図示しないインターネット上のセンターサーバ等から新規の動作指示コマンドを取得して、動作内容記憶部1fに記憶することで、新しい一括制御パターンを容易に追加することができる。さらには、制御部1bが、図示しないインターネット上のセンターサーバ等から動作指示コマンドのアップデート情報を取得して、動作内容記憶部1fに記憶している動作指示コマンドをアップデートすることもできる。すなわち、一括制御パターンの追加、アップデートを容易に実行できる。
(実施形態3)
本実施形態は、実施形態1の操作端末2による制御要求IDを用いた一括制御を、コントローラ1が代理制御するものであり、図3に示すように、コントローラ1にID対応記憶部1gを設け、操作端末2にOID記憶部2gを設けて構成される。また、1つの操作端末が備える操作スイッチ2cの数は複数でもよく、OID記憶部2gは、各操作スイッチ2cに対応して、操作スイッチ2cと同数設けられる。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
そしてコントローラ1の制御部1bは実施形態1と同様に、通常モードにおいて、制御要求IDを設備機器3へ送信することによって、複数の設備機器3を一括制御、個別制御する。
次に、本実施形態では、操作端末2の操作スイッチ2cをオン・オフする一括制御操作を行うことでも、複数の設備機器3の一括制御を行うことができる。以下、操作端末2による一括制御パターンの設定および操作について説明する。
まず、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cをモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、当該操作された操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、登録モード設定コマンドをユニキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、要求ID記憶部1eには、各一括制御パターンに対応する制御要求IDが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、登録モードに移行した操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは、操作された操作スイッチ2cのOID(オブジェクトID)をOID記憶部2gから読み出してコントローラ1へ送信する。OIDは、OID記憶部2gに予め格納された操作識別情報であり、操作端末2の操作スイッチ2c毎に固有に割り付けられたネットワークアドレスやハンドル番号である。
OIDを受信したコントローラ1は、当該受信したOIDを、選択している一括制御パターン「おやすみ」の制御要求IDに対応付け、このOID−制御要求IDの対応関係をID対応記憶部1gに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、登録モードの操作端末2では、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、通常モード復帰コマンドをユニキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行する。
または、登録モードの操作端末2では、制御部2bが、登録モード設定コマンドをコントローラ1へ定期的に送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの送信を停止し、登録モードのコントローラ1では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行してもよい。この場合、操作端末2は、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことをコントローラ1に通知している。
そして、通常モードにおける操作端末2の制御部2bは、操作スイッチ2cオンまたはオフする一括制御操作時に、OID記憶部2gからOIDを読み出し、コントローラ1へOIDを送信する。
コントローラ1は、ID対応記憶部1gを参照して、操作端末2から受信したOIDに対応する制御要求IDを要求ID記憶部1eから読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ制御要求IDをマルチキャスト送信する。
設備機器3は、制御要求IDの各々に対応する自器の動作内容を動作内容記憶部3dに記憶しており、制御部3bは、操作端末2から受信した制御要求IDに対応する動作内容を動作内容記憶部3dに格納していれば、当該動作内容を動作内容記憶部3dから読み出して、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、所定の一括制御パターンに関連付けられた操作端末2からコントローラ1へOIDを送信し、コントローラ1が、受信したOIDに基づいて設備機器3へ制御要求IDを送信する代理制御を行うことによって、複数の設備機器3を一括制御できる。
このように、本実施形態では、操作端末2が、一括制御の操作時に操作手段2cのOIDをコントローラ1へ送信し、コントローラ1は、受信したOIDに対応する制御要求IDをマルチキャスト送信し、具体的な動作内容の情報を保持した各設備機器3が、制御要求IDに応じた動作内容を自己で判断して動作する。すなわち、操作端末2の操作時には、コントローラ1が設備機器3を代理制御するので、制御要求IDはコントローラ1のみが保持しておればよく、操作端末2をより簡易に構成することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、実施形態2の操作端末2による動作指示コマンドを用いた一括制御を、コントローラ1が代理制御するものであり、図4に示すように、コントローラ1に対応記憶部1hを設け、操作端末2にOID記憶部2gを設けて構成される。また、1つの操作端末が備える操作スイッチ2cの数は複数でもよく、OID記憶部2gは、各操作スイッチ2cに対応して、操作スイッチ2cと同数設けられる。なお、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
そしてコントローラ1の制御部1bは実施形態2と同様に、通常モードにおいて、動作指示コマンドを設備機器3へ送信することによって、複数の設備機器3を一括制御、個別制御する。
次に、本実施形態では、操作端末2の操作スイッチ2cをオン・オフする一括制御操作を行うことでも、複数の設備機器3の一括制御を行うことができる。以下、操作端末2による一括制御パターンの設定および操作について説明する。
まず、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cをモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、当該操作された操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、登録モード設定コマンドをユニキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、動作内容記憶部1fには、各一括制御パターンに対応する動作指示コマンドが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、登録モードに移行した操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは、操作された操作スイッチ2cのOID(オブジェクトID)をOID記憶部2gから読み出してコントローラ1へ送信する。OIDは、OID記憶部2gに予め格納された操作識別情報であり、操作端末2の操作スイッチ2c毎に固有に割り付けられたネットワークアドレスやハンドル番号である。
OIDを受信したコントローラ1は、当該受信したOIDを、選択している一括制御パターン「おやすみ」の動作指示コマンドに対応付け、このOID−動作指示コマンドの対応関係を対応記憶部1hに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、登録モードの操作端末2では、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対して、通常モード復帰コマンドをユニキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信したコントローラ1では、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行する。
または、登録モードの操作端末2では、制御部2bが、登録モード設定コマンドをコントローラ1へ定期的に送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、操作スイッチ2cを再びモード切換操作(長押操作、またはモード切換スイッチを別に設けてもよい)することによって、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部2bは、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの送信を停止し、登録モードのコントローラ1では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部1dが、コントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、モード切換操作された操作端末2とコントローラ1とが通常モードに移行してもよい。この場合、操作端末2は、コントローラ1に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことをコントローラ1に通知している。
そして、通常モードにおける操作端末2の制御部2bは、操作スイッチ2cをオンまたはオフする一括制御操作時に、OID記憶部2gからOIDを読み出し、コントローラ1へOIDを送信する。
コントローラ1は、対応記憶部1hを参照して、操作端末2から受信したOIDに対応する動作指示コマンドを動作内容記憶部1fから読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ動作指示コマンドをマルチキャスト送信する。
設備機器3の制御部3bは、操作端末2から受信した動作指示コマンド内に自器のアドレスが格納されておれば、動作指示コマンドから自器宛の動作内容を取り出し、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知をネットワークNTを介してコントローラ1に送信し、コントローラ1の制御部1bは、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。
このように、所定の一括制御パターンに関連付けられた操作端末2からコントローラ1へOIDを送信し、コントローラ1が、受信したOIDに基づいて設備機器3へ動作指示コマンドを送信する代理制御を行うことによって、複数の設備機器3を一括制御できる。
このように、本実施形態では、操作端末2が、一括制御の操作時に操作手段2cのOIDをコントローラ1へ送信し、コントローラ1が、受信したOIDに対応する動作指示コマンドをマルチキャスト送信する。すなわち、操作端末2の操作時には、コントローラ1が設備機器3を代理制御するので、動作指示コマンドはコントローラ1のみが保持しておればよく、操作端末2をより簡易に構成することができる。
(実施形態5)
本実施形態は、通常モード−登録モードの切換動作が実施形態1と異なるものであり、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
まず、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、登録モード設定コマンドをマルチキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、要求ID記憶部1eには、各一括制御パターンに対応する制御要求IDが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bはコントローラ1へ操作信号を送信する。操作信号を受信したコントローラ1は、選択している一括制御パターン「おやすみ」に対応する制御要求IDを要求ID記憶部1eから読み出して、操作信号の送信元の操作端末2へ送信する。
操作された操作端末2の制御部2bは、コントローラ1から受信した制御要求IDを要求ID記憶部2eに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、通常モード復帰コマンドをマルチキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行する。
または、登録モードのコントローラ1では、制御部1bが、登録モード設定コマンドを操作端末2へ定期的にマルチキャスト送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、操作端末2に対する登録モード設定コマンドのマルチキャスト送信を停止し、登録モードの操作端末2では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行してもよい。この場合、コントローラ1は、操作端末2に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことを操作端末2に通知している。
また、通常モード時の動作は実施形態1と同様であり、説明は省略する。
(実施形態6)
本実施形態は、通常モード−登録モードの切換動作が実施形態2と異なるものであり、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
まず、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、登録モード設定コマンドをマルチキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、動作内容記憶部1fには、各一括制御パターンに対応する動作指示コマンドが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは操作信号をコントローラ1へ送信する。操作信号を受信したコントローラ1は、選択している一括制御パターン「おやすみ」に対応する動作指示コマンドを動作内容記憶部1fから読み出して、操作信号の送信元の操作端末2へ送信する。
操作された操作端末2の制御部2bは、コントローラ1から受信した動作指示コマンドを操作内容記憶部2fに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、通常モード復帰コマンドをマルチキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行する。
または、登録モードのコントローラ1では、制御部1bが、登録モード設定コマンドを操作端末2へ定期的にマルチキャスト送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、操作端末2に対する登録モード設定コマンドのマルチキャスト送信を停止し、登録モードの操作端末2では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行してもよい。この場合、コントローラ1は、操作端末2に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことを操作端末2に通知している。
また、通常モード時の動作は実施形態2と同様であり、説明は省略する。
(実施形態7)
本実施形態は、通常モード−登録モードの切換動作が実施形態3と異なるものであり、実施形態3と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
まず、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、登録モード設定コマンドをマルチキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、要求ID記憶部1eには、各一括制御パターンに対応する制御要求IDが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは、操作された操作スイッチ2cのOID(オブジェクトID)をOID記憶部2gから読み出してコントローラ1へ送信する。OIDは、OID記憶部2gに予め格納された操作識別情報であり、操作端末2の操作スイッチ2c毎に固有に割り付けられたネットワークアドレスやハンドル番号である。
OIDを受信したコントローラ1は、当該受信したOIDを、選択している一括制御パターン「おやすみ」の制御要求IDに対応付け、このOID−制御要求IDの対応関係をID対応記憶部1gに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、通常モード復帰コマンドをマルチキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行する。
または、登録モードのコントローラ1では、制御部1bが、登録モード設定コマンドを操作端末2へ定期的にマルチキャスト送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、操作端末2に対する登録モード設定コマンドのマルチキャスト送信を停止し、登録モードの操作端末2では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行してもよい。この場合、コントローラ1は、操作端末2に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことを操作端末2に通知している。
また、通常モード時の動作は実施形態3と同様であり、説明は省略する。
(実施形態8)
本実施形態は、通常モード−登録モードの切換動作が実施形態4と異なるものであり、実施形態4と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
まず、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を通常モードから登録モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、登録モード設定コマンドをマルチキャスト送信する。登録モード設定コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を通常モードから登録モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが登録モードに移行する。
そして、コントローラ1の制御部1bは、各一括制御パターンの情報を予め記憶しており、動作内容記憶部1fには、各一括制御パターンに対応する動作指示コマンドが予め記憶されている。登録モードにおける制御部1bは、操作表示部1cに各一括制御パターンの情報を提示し、操作表示部1cのユーザ操作によって、いずれか1つの一括制御パターンが選択される。例えば、コントローラ1において一括制御パターン「おやすみ」が選択された状態で、いずれか1つの操作端末2の操作スイッチ2cが関連付け操作(オン操作、またはオフ操作、またはオンオフ連続操作)されると、操作された操作端末2の制御部2bは、操作された操作スイッチ2cのOID(オブジェクトID)をOID記憶部2gから読み出してコントローラ1へ送信する。OIDは、OID記憶部2gに予め格納された操作識別情報であり、操作端末2の操作スイッチ2c毎に固有に割り付けられたネットワークアドレスやハンドル番号である。
OIDを受信したコントローラ1は、当該受信したOIDを、選択している一括制御パターン「おやすみ」の動作指示コマンドに対応付け、このOID−動作指示コマンドの対応関係を対応記憶部1hに記憶することで、当該操作端末2の操作スイッチ2cが、一括制御パターン「おやすみ」に関連付けられる。
上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、コントローラ1では、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、ネットワークNT上の全操作端末2に対して、通常モード復帰コマンドをマルチキャスト送信する。通常モード復帰コマンドを受信した操作端末2では、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させる。このようにして、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行する。
または、登録モードのコントローラ1では、制御部1bが、登録モード設定コマンドを操作端末2へ定期的にマルチキャスト送信し続け、上記一括制御パターンの関連付け処理が完了すると、モード切換部1dが、操作表示部1cのユーザ操作によってコントローラ1の動作を登録モードから通常モードに移行させるとともに、制御部1bは、操作端末2に対する登録モード設定コマンドのマルチキャスト送信を停止し、登録モードの操作端末2では、登録モード設定コマンドを一定時間受信しなければ、モード切換部2dが、操作端末2の動作を登録モードから通常モードに移行させるタイムアウト処理を行うことで、コントローラ1と全ての操作端末2とが通常モードに移行してもよい。この場合、コントローラ1は、操作端末2に対する登録モード設定コマンドの定期送信を停止することで、通常モードに移行したことを操作端末2に通知している。
また、通常モード時の動作は実施形態4と同様であり、説明は省略する。
(実施形態9)
本実施形態は、図5、図6に示すように、LED素子を点灯・消灯するLED表示部2hを操作端末2に設けたものであり、以下、実施形態2または実施形態6の構成を例にして説明する。なお、図6においては、1つの操作端末2に、2つの操作スイッチ2cを設け、各操作スイッチ2cの押ボタンに表示LED2hが露設されており、操作スイッチ2cの各々が一括制御パターンに関連付けられている。
まず、図7に示す通常モード時の動作シーケンスにおいて、操作端末2の制御部2bは、操作スイッチ2cをオンまたはオフする一括制御操作時に、操作内容記憶部2fから動作指示コマンドを読み出し、ネットワークNT上の設備機器3へ動作指示コマンドをマルチキャスト送信する(S1)。一括制御操作された操作端末2は、一括制御の処理が完了するまで表示LED2hを点滅させる等によって、一括制御の処理中であることを仮表示する(S2)。
設備機器3の制御部3bは、操作端末2から受信した動作指示コマンド内に自器のアドレスが格納されておれば、動作指示コマンドから自器宛の動作内容を取り出し、機能部3cを当該動作内容に制御する。そして制御部3bは、制御後の状態変化通知(制御値)をネットワークNTを介してコントローラ1および操作端末2へマルチキャスト送信する(S3)。
コントローラ1の制御部1bは、動作内容記憶部1fに記憶している動作指示コマンドを参照し、各設備機器3から受信した状態変化通知に基づいて、設備機器3の運転状態(監視結果)を検知し、操作表示部1cに表示する設備機器3の運転状態(監視結果)を更新する。一括制御対象の全ての設備機器3から状態変化通知が返送された場合、操作表示部1cの表示内容を、実行中の一括制御パターンの報知画面に更新する。しかし、一括制御対象の全ての設備機器3から状態変化通知が返送されなかった場合、操作表示部1cの表示内容を、異常発生画面に更新する(S4)。
また、操作端末2のLED表示部2hも、動作内容記憶部2fに記憶している動作指示コマンドを参照し、各設備機器3から受信した状態変化通知に基づいて、設備機器3の運転状態(監視結果)を検知し、LED素子の点灯状態を変更する。一括制御対象の全ての設備機器3から状態変化通知が返送された場合、LED表示部2hはLED素子を点滅状態から点灯状態に切り換えて、一括制御が完了したことを報知する。しかし、一括制御対象の全ての設備機器3から状態変化通知が返送されなかった場合、LED表示部2hはLED素子を点滅状態から消灯状態に切り換えて、一括制御が失敗したことを報知する。あるいは、一括制御の成否に応じて、LED素子の発光色を切り換えてもよい(S4)。
このように、本実施形態では、コントローラ1だけでなく、操作端末2においても一括制御の成否を視覚的に確認でき、ユーザビリティが向上する。なお、ネットワークNT上の全操作端末2の操作スイッチ2cに設けたLED表示部2hを、一括制御の成否に応じて表示を切り換えてもよく、または一括制御の操作を行った操作スイッチ2cに設けたLED表示部2hのみを、一括制御の成否に応じて表示を切り換えてもよい。
(実施形態10)
本実施形態は、実施形態9において、コントローラ1および操作端末2が、ネットワークNT上を伝送する状態変化通知等のマルチキャストパケット(一斉同報信号)を選択的に受信する構成を備えており、受信不要なマルチキャストパケットをネットワーク層で破棄することで、コントローラ1および操作端末2が具備するCPUの負荷を軽減させている。
具体的には、ネットワークNT上を伝送するマルチキャストパケットには、送信元においてマルチキャストアドレス(一斉同報用アドレス)が付加されている。このマルチキャストアドレスは、システム通信用、状態検知用、制御用、設定用等のようなマルチキャストパケットの用途に応じて、互いに異なるアドレスに設定される。そこで、コントローラ1は、制御用のマルチキャストパケットを受信する必要がないので、制御部1bは、システム通信用、状態検知用、設定用のマルチキャストアドレスのみを受信可能に設定され、制御用のマルチキャストアドレスが付加されたマルチキャストパケットは、制御部1bがネットワーク層で破棄する。
また、複数のコントローラ1を同一のネットワークNTに接続して、同一のネットワークNTを、照明制御用の機器制御システム、情報機器制御用の機器制御システム、住宅設備制御用の機器制御システム等のような複数系統の機器制御システムで共用する場合があり、この場合、マルチキャストアドレスは、機器制御システムの系統毎に互いに異なるアドレスに設定される。そこで、照明制御用の機器制御システムに用いるコントローラ1は、情報機器制御用、住宅設備制御用のマルチキャストパケットを受信する必要がないので、制御部1bは、照明制御用のマルチキャストアドレスのみを受信可能に設定され、情報機器制御用および住宅設備制御用のマルチキャストアドレスが付加されたマルチキャストパケットは、制御部1bがネットワーク層で破棄する。
さらに、照明制御用の機器制御システムに用いる操作端末2も同様に、情報機器制御用、住宅設備制御用のマルチキャストパケットを受信する必要がないので、制御部2bは、照明制御用のマルチキャストアドレスのみを受信可能に設定され、情報機器制御用および住宅設備制御用のマルチキャストアドレスが付加されたマルチキャストパケットは、制御部2bがネットワーク層で破棄する。
このように、コントローラ1および操作端末2が、ネットワークNT上のマルチキャストパケットを選択的に受信し、不要なマルチキャストパケットを破棄しており、設備機器3からコントローラ1および操作端末2へマルチキャスト送信される状態変化通知の受信処理に係るCPU負荷を低減させることができる。
コントローラ1および操作端末2における受信可能なマルチパケットアドレスの設定は、以下のように行われる。まず、コントローラ1の制御部1bが、ネットワークNTに接続された自システムの配下の設備機器3(自己が制御する設備機器3)を、UPnP(Universal Plug and Play)機能等によって自動検出し、当該検出した設備機器3から各機器で用いるマルチパケットアドレスの情報を取得する。そして、取得したマルチパケットアドレスのうち、受信が必要なマルチパケットアドレスを選択して記憶することで、受信可能なマルチパケットアドレスが設定される。上記設備機器3から取得したマルチパケットアドレスの選択処理は、ユーザ操作によって行う方法や、制御部1bが自己のシステム設定に応じて自動で行う方法がある。
さらに、コントローラ1の制御部1bは、動作内容記憶部1fに記憶している動作指示コマンドを参照して、各操作端末2において受信が必要なマルチパケットアドレスを選択し、当該選択したマルチパケットアドレスの情報を各操作端末2へ送信する。各操作端末2では、制御部2bが、コントローラ1から受信したマルチパケットアドレスの情報を記憶することで、受信可能なマルチパケットアドレスが割り当てられる。