JP5276572B2 - 作業用車両の終減速装置 - Google Patents

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本発明は、終減速装置、特に、駆動源から入力された回転を減速して駆動輪に伝達する作業用車両の終減速装置に関する。
フォークリフトやブルドーザ等の車両においては、タイヤ又はスプロケットを駆動するためにファイナルドライブ装置が設けられている。このファイナルドライブ装置は、モータ等の駆動源と終減速装置とを有している。
終減速装置は、駆動源の回転を減速してタイヤ又はスプロケットに伝達するものである。例えば特許文献1に示されたフォークリフトの終減速装置は、モータの回転を減速するドライブギア及びドリブンギアと、ドリブンギアの回転をさらに減速する遊星歯車減速機と、を有している。そして、遊星歯車減速機のキャリアがハブに連結され、キャリアの回転がタイヤに伝達される。また、キャリアに連結されたハブは、回転軸方向に並んで配置された2つのベアリングによってケースに回転自在に支持されている。
また、特許文献2に示された建設機械の終減速装置は、モータの回転を減速する2段の遊星歯車減速機を有している。そして、遊星歯車減速機の出力部が、スプロケットが固定された回転ドラムに固定されている。また、回転ドラムは、特許文献1と同様に、回転軸方向に並んで配置された2つのベアリングによってモータハウジングに回転自在に支持されている。
国際公開 2007/119577号公報 特開2001−254785号公報
特に電気モータで駆動されるフォークリフトにおいては、車体内側に電装品のためのスペースが必要となる。このため、モータを小型化するとともに、終減速装置の回転軸方向(車両の左右幅方向)寸法をコンパクトにすることが求められている。終減速装置の回転軸方向寸法をコンパクトにできれば、モータをより車体外側に配置でき、車体内側に広いスペースを確保することができる。また加えてモータを小型化すれば、さらに車体内側に広いスペースを確保できる。
ここで、モータを小型化するためには、高回転・低トルク型のモータを採用すればよい。しかし、従来のフォークリフトの終減速装置では、モータの回転を要求される回転数まで減速することは困難である。また、大きな減速比を確保しようとすれば、1段目の減速機を構成するドリブンギアの外径が大きくなり、前述のようなコンパクト化を実現することができない。
そこで、特許文献2に示されるような、2段の遊星歯車減速機によって終減速装置を構成することが考えられる。
しかし、特許文献2に示されるような構成では、回転ドラムを支持する2つのベアリングが存在するために、この部分にモータ等の駆動源を配置することができない。また、特許文献2に示される構成では、1段目のドライブギアを配置するスペースもない。
本発明の課題は、作業用車両の終減速装置において、回転軸方向の寸法を短くすることにある。
第1発明に係る作業用車両の終減速装置は、駆動源から入力された回転を減速して駆動輪に伝達する装置であって、遊星歯車減速機と、ケースと、第1及び第2ベアリングと、を備えている。遊星歯車減速機は、駆動源からの回転が入力される太陽ギアと、太陽ギアに噛み合う複数の遊星ギアと、複数の遊星ギアが装着されたキャリアと、複数の遊星ギアが噛み合い駆動輪に回転を伝達するリングギアと、を有する。ケースは、リングギアが設けられ、遊星歯車減速機を収納するとともに駆動輪が固定される。第1及び第2ベアリングは、回転軸方向において遊星ギアの両側に配置され、ケースを遊星歯車減速機に対して回転自在に支持する。
また、第1ベアリングは回転軸方向の車体内側に配置されており、第2ベアリングは第1ベアリングより外径が小さく回転軸方向の車体外側に配置されている。さらに、第2ベアリングの外周側にはケースとホイールを固定するための固定部材が配置されている。
この装置では、駆動源からの回転は太陽ギアに入力され、複数の遊星ギア及びリングギアを含む遊星歯車減速機によって減速されてケース及び駆動輪に伝達される。ケースは第1及び第2ベアリングによって遊星歯車減速機に対して回転自在に支持されている。
ここで、1対のベアリングが、遊星ギアの両側に配置されている。このため、遊星ギアの一方側に2つのベアリングが並べて配置されている場合に比較して、遊星ギアの車体内側にスペースを確保することができる。したがって、このスペースに、モータ等の他の構成部品を配置することができ、回転軸方向の寸法を短くすることができる。
また、ここでは、車体外側に配置された第2ベアリングが比較的小径であるので、第2ベアリングの外周側におけるケースと駆動輪との連結部の取付ピッチ径を小さくすることができる。したがって、装置の径方向寸法がコンパクトになる。
第2発明に係る作業用車両の終減速装置は、第1発明の装置において、駆動輪はタイヤ及びタイヤが装着されたホイールであり、第1及び第2ベアリングは、ホイールの回転軸方向の幅中心を挟んで両側に配置されている。
この場合は、2つのベアリングが均等に荷重を受けやすくなり、各ベアリングの長寿命化を図ることが容易になる。
第3発明に係る作業用車両の終減速装置は、第1発明の装置において、第1及び第2ベアリングはキャリアの外周部に設けられている。この場合は、径方向寸法をコンパクトにすることができる。
第4発明に係る作業用車両の終減速装置は、第2発明の装置において、トランスファ減速機と、前段遊星歯車減速機と、をさらに備えている。トランスファ減速機は、入力軸及び出力軸と、入力軸と同軸に配置されたドライブギアと、出力軸と同軸に配置されドライブギアに噛み合うドリブンギアと、を有し、駆動源からの回転を減速する。前段遊星歯車減速機は、出力軸と同軸に配置され、トランスファ減速機からの出力回転をさらに減速して遊星歯車減速機に伝達する。そして、第1及び第2ベアリング、トランスファ減速機、前段遊星歯車減速機、及び遊星歯車減速機は、ホイールの内周部でホイールの出力軸に沿った方向の幅内に配置されている。
この装置では、駆動源からの回転は、トランスファ減速機によって減速され、さらに2つの遊星歯車減速機によって減速されてホイールに伝達される。
ここで、前述のように、ケースを回転自在に支持する2つのベアリングは、遊星ギアの両側に配置されている。すなわち、遊星ギアの車体内側には1つのベアリングしか配置されていない。このため、遊星ギアの車体内側には、比較的広いスペースが確保されている。このため、このスペースにトランスファ減速機のドライブギアや駆動源としての例えばモータ等を配置できる。したがって、装置全体の軸方向寸法をコンパクトにすることができる。また、トランスファ減速機及び2つの遊星歯車減速機がホイール内部に配置されているので、装置全体の占有スペースがコンパクトになる。
第5発明に係る作業用車両の終減速装置は、第4発明の装置において、出力軸からオフセットして配置され、出力軸の回転を制動するブレーキ機構をさらに備えている。
ここで、従来装置におけるブレーキ機構は、出力軸と同軸に配置されている。本発明では、このブレーキ機構を、出力軸からオフセットして配置しているため、従来装置でブレーキ機構が配置されていたスペースにモータ等の部品を配置でき、回転軸方向の寸法がコンパクトになる。
発明に係る作業用車両の終減速装置は、第4発明の装置において、駆動源は電気モータであり、電気モータの出力軸は入力軸と同軸に配置されている。
以上のような本発明では、作業用車両の終減速装置において、回転軸方向の寸法を短くすることができる。
本発明の一実施形態による終減速装置を有するフォークリフトの平面部分図。 前記終減速装置の断面展開図。 前記終減速装置のトランスファ減速機の断面展開図。 前記終減速装置の遊星歯車機構の断面展開図。 前記終減速装置のブレーキ機構の断面展開図。
図1及び図2に、本発明の一実施形態による終減速装置を有するフォークリフト及び終減速装置の断面構成を示す。なお、図2は断面構成を展開して示しており、各部材の上下左右の位置関係は実際の位置関係とは異なって表現されている。また、図2では、一方の終減速装置のみを示しているが、他方にも同様の装置が配置されている。
図1に示すように、フォークリフトは、左右の前輪1を駆動するためのファイナルドライブ装置2を有している。ファイナルドライブ装置2は、電動式のモータ3と、モータ3の回転を減速して前輪1に伝達する終減速装置4と、を有している。また、フォークリフトは、前輪1の車体内側で前輪1より前方側には、1対のフォーク5を有しており、フォーク5の基端側には、前輪1に近接してマスト6が配置されている。
モータ3は、前輪1の車体内側において、マスト6との干渉を避けるために車軸中心Cから後方にオフセットして配置されている。終減速装置4は、その前後方向の中心が車軸中心Cと一致するように配置されている。また、終減速装置4はそのほぼ大半が、前輪1のホイール7の回転軸方向の幅内に収まるように配置されている。
[モータ]
モータ3は車体の内側に配置されており、図2に示すように、モータ3の出力軸であるモータ軸10がボールベアリング11によって支持部材12に回転自在に支持されている。また、モータ軸10の中心には、スプライン孔10aが形成されている。ここで、本実施形態で用いられるモータ3は、モータ3を小型化するために、高回転数で回転する高回転型でかつ低トルク容量のモータが搭載されている。
[終減速装置]
終減速装置4は、固定ハウジング14を有するとともに、メインハウジング15、エンドハウジング16、及びエンドカバー17からなるケース18を有している。また、終減速装置4は、モータ軸10と同軸に配置されたトランスファ減速機20と、モータ軸10と平行で前輪1の車軸中心と同軸に配置された遊星歯車機構21と、前輪1を制動するためのブレーキ機構22と、を有している。トランスファ減速機20、遊星歯車機構21、及びブレーキ機構22は、ケース18の内部に収納されている。
このような終減速装置4においては、前述のように、トランスファ減速機20及び遊星歯車機構21を収納するケース18は、前輪1のホイール7の内部で、ホイール7の回転軸方向の幅内に収まるように配置されている。
なお、前述のように、図2は、断面展開図であって、実際の配置を示したものではない。各機構の実際の配置は、モータ軸10と、遊星歯車機構21の回転中心軸と、ブレーキ機構22の回転中心軸とは、横方向に直線状に並んで配置されている。そして、モータ軸10が最も下方で、ブレーキ機構22が最も上方に配置されている。これは、ブレーキ機構22によるロス、具体的には、ブレーキ用ディスクがオイルを攪拌する際に生じるロスを抑えるためである。したがって、ブレーキ用ディスクが必要最小限でケース18内のオイルに触れるように配置されている。
<ケース>
固定ハウジング14は車体フレームに固定される。固定ハウジング14には、入力軸用開口14aと、出力軸用開口14bと、ブレーキ軸用開口14cと、が回転軸方向(以下、単に軸方向と記す)に貫通して形成されている。また、固定ハウジング14には、ブレーキ軸用開口14cと同軸でブレーキ収容部14dが形成されている。ブレーキ収容部14dは、ブレーキ軸用開口14cより大径で、固定ハウジング14の車体内側の面に開放して形成されている。
メインハウジング15は、筒状に形成されており、固定ハウジング14の車体外側に配置されている。エンドハウジング16は、筒状に形成されるとともに、外周側に固定用のフランジ16aを有している。このフランジ16aが、前輪1のホイール7とともに、ボルト25によってメインハウジング15に固定されている。また、エンドカバー17は、プレート状の部材であり、外周部が複数のボルト26によってエンドハウジング16に固定されている。
メインハウジング15、エンドハウジング16、及びエンドカバー17を含むケース18は固定ハウジング14に対して回転自在である。そして、メインハウジング15と固定ハウジング14との間には、ケース18内部のオイルが漏れ出るのを防止するためにオイルシール24が設けられている。
<トランスファ減速機>
トランスファ減速機20は、図3に示すように、入力軸28と、出力軸29と、ドライブギア30と、ドリブンギア31と、を有している。ドライブギア30及びドリブンギア31は、この実施形態では、はすば歯車であるが、平歯車で形成してもよい。
入力軸28はモータ軸10と同軸に配置されている。入力軸28の先端(モータ側の端部)にはスプライン軸28aが形成されており、このスプライン軸28aがモータ軸10に形成されたスプライン孔10aに係合している。入力軸28は、1対のボールベアリング32,33を介して、固定ハウジング14とメインハウジング15(直接的には後述する第2キャリア)に回転自在に支持されている。そして、この入力軸28に、ドライブギア30が一体に形成されている。
ドリブンギア31は、ドライブギア30に噛み合っており、1対のボールベアリング34,35を介して固定ハウジング14及びメインハウジング15(直接的には後述する第2キャリア)に回転自在に支持されている。ドリブンギア31の中心部にはスプライン孔31aが形成されている。ドリブンギア31の中心部には出力軸29が貫通しており、出力軸29に形成されたスプライン軸29aがドリブンギア31のスプライン孔31aに係合している。なお、出力軸29は前輪1の車軸中心と同軸であり、かつ入力軸28と平行に配置されている。
<遊星歯車機構>
図4に示すように、遊星歯車機構21は、出力軸29と同軸に配置されており、1段目の第1遊星歯車減速機(前段遊星歯車減速機)38と、第1遊星歯車減速機38の出力回転をさらに減速する2段目の第2遊星歯車減速機39と、を有している。
−第1遊星歯車減速機−
1段目の第1遊星歯車減速機38は、第1太陽ギア40と、複数の第1遊星ギア41と、複数の遊星ギア41を回転自在に支持する第1キャリア42と、第1リングギア43と、を有している。
第1太陽ギア40は、出力軸29の先端(車体外側の端部)に、出力軸29と一体に形成されている。なお、出力軸29の先端とエンドカバー17との間には、出力軸29に作用するスラスト力を受けるためのボール44が設けられている。
複数の第1遊星ギア41は第1太陽ギア40及び第1リングギア43に噛み合っている。この複数の第1遊星ギア41は、第1キャリア42に固定された支持ピン45に、ニードルベアリング46を介して回転自在に支持されている。なお、各第1遊星ギア41の両側面と第1キャリア42との間にはスラストワッシャ47が配置されている。
第1キャリア42は、筒状に形成されるとともに、円周方向の複数箇所に、径方向に貫通するスリットが形成されている。このスリットに、前述のように、支持ピン45を介して第1遊星ギア41が支持されている。また、第1キャリア42の図4における車体内側の右側面の内周部には、軸方向の突出する筒状部42aが形成されている。この突出部42aの内面に連結リングギア42bが形成されている。なお、第1キャリア42の図4における左側面の内周部とエンドカバー17との間には、スラストワッシャ48が設けられている。
第1リングギア43は、エンドハウジング16の内周面にエンドハウジング16と一体に形成されている。
−第2遊星歯車減速機−
2段目の第2遊星歯車減速機39は、第1太陽ギア50と、複数(この実施形態では4個)の第2遊星ギア51と、複数の第2遊星ギア51を回転自在に支持する第2キャリア52と、第2リングギア53と、を有している。
第2太陽ギア50は、中心部に軸方向に貫通する孔50aを有し、この孔50aを出力軸29が貫通している。第2太陽ギア50の一端側(図4の左側)には、第1キャリア42の連結リングギア42bが噛み合っている。この噛み合いによって、第1遊星歯車減速機38の第1キャリア42の回転が第2太陽ギア50に入力される。
複数の第2遊星ギア51は第2太陽ギア50の他端側(図4の右側)及び第2リングギア53に噛み合っている。この複数の第2遊星ギア51は、第2キャリア52に固定された支持ピン55に、ニードルベアリング56を介して回転自在に支持されている。
第2キャリア52は、車体内側から外側に向かって装着される複数のボルト57によって、固定ハウジング14に固定されている。この第2キャリア52は、第1キャリア42と同様に、筒状に形成されるとともに、円周方向の複数箇所に、径方向に貫通するスリットが形成されている。このスリットに、支持ピン55を介して第2遊星ギア51が支持されている。各遊星ギア51の両側面と第2キャリア52との間には、それぞれスラストワッシャ58が配置されている。
第2キャリア52は、第2遊星ギア51を支持する部分を挟んで、車体内側に大径部52aを有し、車体外側に小径部52bを有している。大径部52a及び小径部52bには、それぞれテーパローラベアリング59,60が装着されており、このテーパローラベアリング59,60を介してメインハウジング15を含むケース18が第2キャリア52に回転自在に支持されている。2つのテーパローラベアリング59,60は、前述のように、第2遊星ギア51を挟んで配置されるとともに、前輪1の中心Ctの車体内側と車体外側に振り分けて配置されている。そして、車体外側に配置されたテーパローラベアリング60は、車体内側に配置されたテーパローラベアリング59よりも小径である。このテーパローラベアリング60の外周側に、ホイール7及びエンドハウジング16をメインハウジング15に固定する複数のボルト25が配置されている。なお、軸受容量としては、2つのテーパローラベアリング59,60はほぼ同様である。
第2キャリア52の車体内側の側面には、ギア収納用開口52cと、3つのベアリング収納用開口52d,52e,52fと、が形成されている。ギア収納用開口52cにはドライブギア30及びドリブンギア31が収納され、ベアリング収納用開口52d,52eには、それぞれ入力軸28を支持するボールベアリング33及び出力軸29を支持するボールベアリング35が装着されている。そして、第2キャリア52の車体内側の端面と固定ハウジング14の車体外側の端面とが固定されている。
第2キャリア52の車体外側の端面には、テーパローラベアリング60をメインハウジング15に固定するための支持プレート61が複数のボルト62によって固定されている。
第2リングギア53は、メインハウジング15の内周面にメインハウジング15と一体に形成されている。
[ブレーキ機構]
ブレーキ機構22は、図5に示すように、ブレーキ軸65と、ブレーキ用ギア66と、ブレーキ本体部67と、を有している。
ブレーキ軸65は出力軸29と平行にかつ出力軸29からオフセットして配置されており、車体内側の先端にはスプライン軸65aが形成されている。また、ブレーキ軸65は1対のボールベアリング70,71を介して固定ハウジング14及び第2キャリア52に回転自在に支持されている。なお、ボールベアリング71は第2キャリア52のベアリング収納用開口52fに装着されている。そして、このブレーキ軸65にブレーキ用ギア66がブレーキ軸65と一体に形成されている。ブレーキ用ギア66はトランスファ減速機20のドリブンギア31と噛み合っている。ブレーキ用ギア66は、この実施形態では、はすば歯車であるが、平歯車で形成してもよい。
ブレーキ本体部67は、2枚のブレーキ用ディスク74と、3枚の固定プレート75と、ピストン76と、を有している。
ブレーキ用ディスク74は、リング状のプレートであり、内周にスプライン孔74aを有している。このスプライン孔74aがブレーキ軸65のスプライン軸65aに係合している。したがって、ブレーキ用ディスク74はブレーキ軸65に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能である。また、ブレーキ用ディスク74の両面には摩擦フェーシングが装着されている。
固定プレート75は、リング状のプレートであり、2枚のブレーキ用ディスク74を挟むように配置されている。固定プレート75の外周部には1つの突出部が形成されるとともに、この突出部に切欠きが形成されている。そして、この固定プレート75の切欠きに、固定ハウジング14のブレーキ収容部14dに設けられたピンが係合している。これにより、固定プレート75は固定ハウジング14に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能である。
ピストン76は、円板状の部材であり、中心部に操作部76aが設けられている。この操作部76aを外部からの操作によってブレーキ軸65側に押すことにより、ブレーキ用ディスク74と固定プレート75とが圧接され、ブレーキ軸65が制動される。このブレーキ軸65が制動されることにより、出力軸29、遊星歯車機構21、及び前輪1の回転が制動されることになる。
なお、ブレーキ本体部67の車体内側には、ブレーキカバー78が設けられている。ブレーキカバー78は複数のボルト79によって固定ハウジング14に固定されている。このような構成により、ブレーキ本体部67はオイルとともにケース18内部に密閉されている。
[動作]
以上のように構成された終減速装置4では、モータ3から回転が入力されると、この回転はトランスファ減速機20のドライブギア30及びドリブンギア31によって減速されて出力軸29に出力される。出力軸29の回転は、第1遊星歯車減速機38の第1太陽ギア40、第1遊星ギア41、及び第1リングギア43を介して前輪1に伝達される。また、第1遊星歯車減速機38の第1キャリア42の出力が第2遊星歯車減速機39の第2太陽ギア50に伝達され、第2太陽ギア50、第2遊星ギア51、及び第2リングギア53を介して前輪1に伝達される。
以上のようにして、モータ3の回転は、トランスファ減速機20と、第1及び第2遊星歯車減速機38,39を含む遊星歯車機構21とによって決まる減速比で減速されて、前輪1に伝達される。
また、外部からブレーキ操作がなされた場合は、ブレーキ機構22のピストン76がブレーキ用ディスク74と固定プレート75とを圧接する。これにより、ブレーキ軸65の回転が制動され、ブレーキ軸65のブレーキ用ギア66と噛み合うドリブンギア31、すなわち出力軸29の回転が制動される。
以上のような動作中においては、前輪1からの様々な荷重がメインハウジング15を介してテーパローラベアリング59,60に作用する。このとき、本実施形態では、2つのテーパローラベアリング59,60は前輪1の幅方向中心に対して内側と外側に振り分けて配置されているので、これらのテーパローラベアリング59,60に対してほぼ均等に荷重が作用し、両ベアリング59,60の負荷を均等にすることができる。また、第2遊星ギア51の両側にテーパローラベアリング59,60が配置されているので、第2遊星ギア51の支持が安定し、第1遊星ギア51の異常摩耗等を抑えることができる。
[特徴]
(1)2つのテーパローラベアリング59,60のうちの一方が、第2遊星ギア51の車体外側に配置されているので、従来装置の構成に比較して、第2遊星ギア51の車体内側に、他の部材を配置可能なスペースを確保できる。この実施形態では、このスペースにトランスファ減速機20のドライブギア30を配置している。このため、トランスファ減速機20及び遊星歯車機構21がホイール7の軸方向幅内に収まっている。したがって、モータ3をより車体外側に配置でき、車体内側に電装品を配置するためのより広いスペースを確保することができる。
(2)2つのテーパローラベアリング59,60はホイール7の軸方向の幅中心を挟んで両側に配置されているので、2つのベアリング59,60が均等に荷重を受けやすくなり、各ベアリング59,60の長寿命化が図れる。
(3)第2遊星ギア51の車体内側にトランスファ減速機20のドライブギア30を配置でき、したがってトランスファ減速機20及び遊星歯車機構21をホイール7の軸方向幅内に収めることができ、装置全体の占有スペースをコンパクトにすることができる。
(4)車体外側に配置されたテーパローラベアリング60は、車体内側のテーパローラベアリング59より小径であり、この小径のテーパローラベアリング60の外周側において、ケース18とホイール7とがボルトにより固定されている。したがって、ケース18とホイール7との連結部の取付ピッチ径を小さくすることができ、装置の径方向寸法がコンパクトになる。
(5)ブレーキ機構22が出力軸29からオフセットして配置されているので、従来装置においてブレーキ機構が配置されていたスペースに、モータ3の一部やトランスファ減速機20を構成する部品の一部又は全部を配置できる。したがって、従来装置に比較してモータ3をさらに車体外側に配置でき、前述のように、車体内側に、より大型の電装品を配置するためのスペースを確保できる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)前記実施形態では、駆動源として電気モータを例にとって説明したが、エンジン等の他の駆動源であっても、本発明を同様に適用することができる。
(b)前記実施形態では、遊星歯車機構を第1及び第2遊星歯車減速機で構成したが、遊星歯車機構が1つの遊星歯車減速機で構成されていてもよい。
(c)ケースを支持する2つのベアリングを、テーパローラベアリングとしたが、例えばアンギュラコンタクトボールベアリング等の他の形式のベアリングを用いてもよい。
1 前輪
2 ファイナルドライブ装置
3 モータ
4 終減速装置
7 ホイール
18 ケース
20 トランスファ減速機
21 遊星歯車機構
22 ブレーキ機構
25 ボルト
28 入力軸
29 出力軸
30 ドライブギア
31 ドリブンギア
38 第1遊星歯車減速機
39 第2遊星歯車減速機
50 第2太陽ギア
51 第2遊星ギア
52 第2キャリア
53 第2リングギア
59,60 テーパローラベアリング

Claims (6)

  1. 駆動源から入力された回転を減速して駆動輪に伝達する作業用車両の終減速装置であって、
    駆動源からの回転が入力される太陽ギアと、前記太陽ギアに噛み合う複数の遊星ギアと、前記複数の遊星ギアが装着されたキャリアと、前記複数の遊星ギアに噛み合い前記駆動輪に回転を伝達するリングギアと、を有する遊星歯車減速機と、
    前記リングギアが設けられ、前記遊星歯車減速機を収納するとともに前記駆動輪が固定されるケースと、
    回転軸方向において前記遊星ギアの両側に配置され、前記ケースを前記遊星歯車減速機に対して回転自在に支持する第1及び第2ベアリングと、
    を備え
    前記第1ベアリングは前記回転軸方向の車体内側に配置されており、
    前記第2ベアリングは、前記第1ベアリングより外径が小さく、前記回転軸方向の車体外側に配置されており、
    前記第2ベアリングの外周側には前記ケースと前記駆動輪を固定するための固定部材が配置されている、
    作業用車両の終減速装置。
  2. 前記駆動輪は、タイヤ及び前記タイヤが装着されたホイールであり、
    前記第1及び第2ベアリングは、前記ホイールの回転軸方向の幅中心を挟んで両側に配置されている、請求項1に記載の作業用車両の終減速装置
  3. 前記第1及び第2ベアリングは前記キャリアの外周部に設けられている、請求項1に記載の作業用車両の終減速装置。
  4. 入力軸及び出力軸と、前記入力軸と同軸に配置されたドライブギアと、前記出力軸と同軸に配置され前記ドライブギアに噛み合うドリブンギアと、を有し、前記駆動源からの回転を減速するトランスファ減速機と、
    前記出力軸と同軸に配置され、前記トランスファ減速機からの出力回転をさらに減速して前記遊星歯車減速機に伝達する前段遊星歯車減速機と、
    をさらに備え、
    前記第1及び第2ベアリング、前記トランスファ減速機、前記前段遊星歯車減速機、及び前記遊星歯車減速機は、前記ホイールの内周部で前記ホイールの前記出力軸に沿った方向の幅内に配置されている、
    請求項2に記載の作業用車両の終減速装置。
  5. 前記出力軸からオフセットして配置され、前記出力軸の回転を制動するブレーキ機構をさらに備えた請求項4に記載の作業用車両の終減速装置。
  6. 前記駆動源は電気モータであり、前記電気モータの出力軸は前記入力軸と同軸に配置されている、請求項4に記載の作業用車両の終減速装置。
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