JP5275654B2 - 三層構造織編物および繊維製品 - Google Patents
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Description
しかしながら、これらの三層構造織編物は、湿度や水分が変化しても厚みが常に一定で、クッション性や保温性が変化するものではなかった。
なお、本出願人は、特願2007−183224号において、吸湿時に捲縮率が向上する捲縮繊維を提案した。
(1)捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとの差(HC−DC)が0.5%以上である。
厚さ変化率(%)=((TD−TW)/TD)×100
本発明の三層構造織編物は、表裏の地組織部と、表裏の地組織部を連結する連結部とで構成される三層構造織編物であって、前記連結部に、吸湿時に捲縮率が増加する捲縮繊維Aが含まれる。前記連結部に該捲縮繊維Aが含まれることにより、図1に模式的に示すように、吸湿時に該捲縮繊維Aの捲縮率が可逆的に増加することにより連結部の見掛け長さが短くなり、織編物の厚みが小さくなる。そしてその結果、発汗時に暑熱感を低減させることが可能となる。
(1)捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとの差(HC−DC)が0.5%以上(好ましくは5%以上)である。
製造することができる。ポリアミド部分形成性モノマーとしてジカルボン酸とジアミンの重縮合体を用いる場合には、例えば重合体の最後にジカルボン酸を改めて反応させる等の方法を用いる事で両末端がカルボキシル基を有するポリアミド(a)を製造することができる。
かかる連結部用糸条(複合繊維)は潜在捲縮性能を有しており、後記のように、染色加工等で熱処理を受けると潜在捲縮性能が発現する。そして吸湿時に、ポリアミド成分が膨潤、伸張し、ポリエステル成分はほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮率が向上する(捲縮繊維Aの見かけの長さが短くなる。)。一方、乾燥時にはポリアミド成分が収縮し、ポリエステル成分はほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮率が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長くなる。)。
ここで、前記染色加工の温度としては100〜140℃(より好ましくは110〜135℃)、時間としてはトップ温度のキープ時間が5〜40分の範囲内であることが好ましい。かかる条件で、織編物に染色加工を施すことにより、前記複合繊維は、ポリエステル成分とポリアミド成分との熱収縮差により捲縮を発現する。
ポリエチレンテレフタレートについては、サンプルを一定量計量し、o−クロロフェノールを溶媒に用いて、常法に従って35℃にて求めた。ナイロン6については、同様にフェノール/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒を用いて、30℃にて測定を行った。
両末端にカルボキシル基を有する数平均分子量500〜5,000のポリアミド(a)部分及びビスフェノール類のエチレンオキサイド付加物(b)部分の数平均分子量は測定サンプルを重トリフルオロ酢酸/重クロロホルムの等質量の混合溶媒に溶解してNMRを測定した。その測定結果から、それぞれ部分の繰り返し単位を特定し、その結果から数平均分子量を求めた。
複合繊維製造時にギヤポンプによる条件を調整することによって制御する事ができるが、複合繊維を形成するポリアミド部分、ポリエステル部分を(7)に記載の方法に準じてNMR測定を行うことによっても、その結果を解析することによりポリアミド成分中又はポリエステル成分中のポリエーテルエステルアミドの重量比率を算出する事ができる。
立毛布帛を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該立毛布帛から捲縮繊維Aを取り出し、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0を測定し、除重1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の荷重をかけて糸長L1を測定する。更にこの糸を温度20℃、湿度90%RHの雰囲気中に24時間放置した後、49/50mN×9×トータルテックス(100mg/de)の荷重をかけて糸長L0’を測定し、除重1分後49/50mN×9×4/1000×トータルテックス(0.4mg/de)の荷重をかけて糸長L1’を測定する。
以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥時の捲縮率(DC)、吸湿時の捲縮率(HC)および吸湿時と乾燥時との捲縮率差を算出する。
乾燥時の捲縮率DC(%)={(L0−L1)/L0}×100
吸湿時の捲縮率HC(%)={(L0’−L1’)/L0’}×100
吸湿時と乾燥時との捲縮率差(%)=HC−DC
織編物を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後、該織編物から、30cm×30cmの小片を裁断する(n数=5)。そして、温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエンス社製、モデルLC−2400)を用いて、織編物の乾燥時における厚さ(TD)を測定した。次いで、該織編物を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置後、超高精密レーザー変位計(キーエンス社製、モデルLC−2400)を用いて厚さを測定し、吸湿時における厚さ(TW)とした。そして、下記式から厚さ変化率を算出した。なお、n数は5としその平均値を求めた。
厚さ変化率(%)=((TD−TW)/TD)×100
供試フィラメント糸条を、周長が1.125mの検尺機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtexのかせを調製した。
前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂して、その下部分に5.9cN(6gr)の初荷重を付加し、さらに588cN(600gr)の荷重を付加したときのかせの長さL0を測定する。その後、直ちに、前記かせから荷重を除き、スケール板の吊り釘から外し、このかせを沸騰水中に30分間浸漬して、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせを沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分をろ紙により吸収除去し、室温において24時間風乾する。この風乾されたかせを、スケール板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、588cN(600gr)の荷重をかけ、1分後にかせの長さL1aを測定し、その後かせから荷重を外し、1分後にかせの長さL2aを測定する。供試フィラメント糸条の捲縮率(CP)を、下記式により算出する。
CP(%)=((L1a−L2a)/L0)×100
固有粘度(IV)が1.1のナイロン6(Ny6)と、ポリエーテルエステルアミド(ポリアミド(a)部分の数平均分子量1500、エチレンオキサイド付加物(b)部分の数平均分子量2000、相対粘度2.2)を40重量%添加したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートチップ(イソフタル酸共重合比率0.5モル%、IV=0.65)とを常法により、紡糸温度290℃、紡糸速度1000m/minで紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸温度60℃、延伸倍率2.5倍で延伸し、さらに130℃で熱セットして糸状を得た。ナイロン6とポリエーテルエステルアミドをブレンドしたポリエチレンテレフタレートとの重量比が50:50でサイドバイサイド型に接合された、84dtex/24filの複合繊維を得た。
実施例1で用いた複合繊維の代わりに、通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚り加工糸84dtex/36fil(捲縮率15%)を用いること以外は実施例1と同様にした。得られた編物の評価結果は表1に示すように、乾燥時と吸湿時で厚みが変化せず、発汗時の暑熱感抑制効果が期待できないものであった。
Claims (7)
- 表裏の地組織部と、表裏の地組織部を連結する連結部とで構成される三層構造織編物であって、前記連結部に、吸湿時に捲縮率が増加する捲縮繊維Aが含まれることを特徴とする三層構造織編物。
- 前記の捲縮繊維Aが下記の要件(1)と(2)を同時に満足する、請求項1に記載の三層構造織編物。
(1)捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維である。
(2)吸湿時における捲縮繊維Aの捲縮率HCと、乾燥時における捲縮繊維Aの捲縮率DCとの差(HC−DC)が0.5%以上である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、一方、吸湿時とは、試料を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。 - 前記ポリエステル成分が、ポリエステルを構成する繰り返し単位中60〜99.9モル%をエチレンテレフタレート単位が占め、0.5〜40モル%をエチレンイソフタレート単位が占める共重合ポリエステルからなり、かつ該ポリエステル成分にポリエーテルエステルアミドがポリエステル重量に対して5〜55重量%含まれる、請求項2に記載の三層構造織編物。
- 前記地組織部がポリエステル繊維で構成される、請求項1〜3のいずれかに記載の三層構造織編物。
- 三層構造織編物に吸水加工が施されている、請求項1〜4のいずれかに記載の三層構造織編物。
- 三層構造織編物の乾燥時における厚さ(TD)および吸湿時における厚さ(TW)から下記式により算出した厚さ変化率が5%以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の三層構造織編物。
厚さ変化率(%)=((TD−TW)/TD)×100
ただし、乾燥時における厚さとは、織編物を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態での織編物の厚さであり、一方、吸湿時における厚さとは、織編物を温度20℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態での織編物の厚さである。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の三層構造織編物を用いてなる、カジュアル用衣料、フリース、セーター、アウター用衣料、スポーツ用衣料、インナー用衣料、おしめや介護用シーツ等の医療・衛生用品、寝装寝具、椅子やソファー等の表皮材、カーペット、カーシート地、インテリア用品からなる群より選択される繊維製品。
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