JP5275174B2 - エンジン制御装置、及び、車両 - Google Patents

エンジン制御装置、及び、車両 Download PDF

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Description

本発明は、車両のエンジンの始動を制御する技術に関する。
エンジンを動力源として走行する車両は、エンジンを始動制御するエンジン制御装置を備えている。
エンジン制御装置は、ユーザによりスタータスイッチが操作された場合に、スタータシステムを制御してエンジンをクランキング制御する。
スタータモータの駆動は、まず、ユーザによってスタータスイッチが操作され始動スイッチがオンされた場合に、スタータシステムがプランジャーのドライブレバーを制御して、非噛合状態となっているスタータモータの出力軸に備わるピニオンギヤとエンジンの出力軸に備わるリングギヤとを噛合状態にするとともに、スタータモータを回転制御することによって実行する。
ドライブレバーの制御は、ユーザによるスタータスイッチの操作により始動スイッチがオンされ、車両が備えるバッテリからの電気をコイルへ流し、コイルと対抗する電磁石に磁性を発生させることにより実行する。これにより、磁性を帯びた電磁石がその作用によりドライブレバーをスタータモータの出力軸方向におけるスタータモータと反対方向へ移動させることができる。
スタータモータの出力軸に備わるピニオンギヤは、ドライブレバーと接続されており、ドライブレバーが制御されることによって、スタータモータの出力軸方向におけるスタータモータと反対方向へ移動し、スタータモータの反対方向に位置するエンジンの出力軸に備わるリングギヤと噛合する。
各ギヤを噛合状態にさせる際は異音が発生するが、この異音は各ギヤの歯が各ギヤの谷へスムーズに組み込まれる場合には小さくなる傾向にあり、各ギヤの谷へスムーズに入らずに一旦各ギヤの歯が相互に当たってから組み込まれる場合には大きくなる傾向にある。その異音の発生を抑制するには、各ギヤの歯が各ギヤの谷へスムーズに入るような状態、つまり、各ギヤが停止している状態で噛合させる必要がある。
例えば、特許文献1に、スタータモータを駆動制御させる際に、コイルに電気を流してから各ギヤが噛合状態になる時間を経過後にスタータモータを駆動制御する技術が開示されている。この技術により、各ギヤが回転していないタイミングで各ギヤを噛合状態にさせた後に、スタータモータを駆動させて各ギヤを回転させるので、異音の発生を小さくすることができる。
このような制御は、CPUなどの演算手段を構成に含むソフトウェア制御によって実現するのではなく、CPUなどの演算手段を構成に含まない論理回路などのハードウェア制御によって実現するほうが適している。エンジンの始動不良は他の機能不良と比べて、最も商品価値を下げるものの一つであるため、故障率がソフトウェア制御よりも低いハードウェア制御によってそのエンジン始動制御を実現しそのような始動不良を防いでいる。
一方で、エンジン始動制御には、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御がある。アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御とは、ユーザによるスタータスイッチの操作により始動スイッチがオンされてエンジンを始動してから、ユーザによるイグニッションスイッチのオフ操作によりエンジンを停止するまでにおいて、車両が停車するなどの条件を満たすとエンジンを停止し、その後にユーザのアクセル操作を検知するなどの条件を満たすとエンジンを始動するエンジン始動制御である。
アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御は、基本的に車両が一時停車する場合にエンジンを停止し、その後に車両が発車する場合にエンジンを始動するので、始動制御が頻繁に繰り返される傾向にある。このようなアイドリングストップ機能によるエンジン始動制御は、エンジンの始動性を早めてユーザの利便性を向上させる必要がある。
エンジンの始動性を向上させるためには、ハードウェア制御で実現するのではなくソフトウェア制御により実現するほうが適している。スタータシステムにおけるドライバを作動させるコイルと電磁石は、その周辺温度が低ければ低いほどドライバを作動させる磁性が発生しにくいという特性を有するため、コイルに電気を流してから各ギヤが噛合状態になる時間を経過後にスタータモータを駆動制御する際のその時間(遅延時間)を、電磁石の周辺温度が低い場合は周辺温度が高い場合よりも長くさせる必要がある。
この制御をハードウェア制御で実現しようとすると、その遅延時間を電磁石の周辺温度に応じて適宜変更することができないため、プランジャーの最低作動時間を保障する時間、つまり、温度が低い場合の遅延時間を設定することになって、温度が高い場合は温度が低い場合よりもその遅延時間を短くできるにもかかわらず、温度が低い場合の遅延時間に基づいてスタータシステムを制御しなければならず、エンジンの始動性が向上されない。
この制御をソフトウェア制御により実現すれば、検知したコイルや電磁石の周辺温度に応じて遅延時間を設定することができるので、その異音の発生を防ぎつつ、温度が高い場合のエンジンの始動性を向上させるとともに、温度が低い場合のエンジンの始動を確実にすることができる。
そこで、ユーザによるスタータスイッチの操作により始動スイッチがオンされエンジンを始動制御する場合は、ハードウェア制御に基づきエンジンを始動し、アイドリングストップ機能によりエンジンを始動制御する場合は、ソフトウェア制御に基づきエンジンを始動する構成を採用することが考えられる。
この場合、両制御部が同じコイルやスタータモータを制御するために電気を流す電流系統は最終的に同一の電流系統を利用することになる。つまり、ハードウェア制御部からコイルやスタータモータへ繋がる電流系統と、ソフトウェア制御部からコイルやスタータモータへ繋がる電流系統とが、コイルやスタータモータと合流する手前において同一の電流系統を併用することになる。
特開2004−11627号公報
しかし、単純にそのような構成を採用すると、ソフトウェア制御部が制御する電気がハードウェア制御部へ流れ込んでハードウェア制御部の機能により、スタータモータを誤作動させてしまう虞がある。すなわち、コイルへ繋がる電流系統に流れた電気が、ハードウェア制御部の機能によってスタータモータを制御する電流系統に流れ込み、意図しないタイミングでスタータモータを駆動させてしまう虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、スタータシステムを制御する際の異音の発生を防ぐとともに、エンジン始動時の誤作動の発生を防ぐことができるエンジン始動制御技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、スタータモータと、前記スタータモータの出力軸のエンジンへの接続状態を変更するコイルとへ電源から電流を導くことで、車両のエンジンの始動を制御するエンジン制御装置であって、電流を前記コイルへ導く第1電流系統から、電流を前記スタータモータへ導く第2電流系統へ流れる電流の遅延及び遮断が可能な遅延手段と、前記電源から前記第1電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する第1スイッチを制御し、前記電源から前記第2電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する第2スイッチを制御する制御手段と、を備え、前記遅延手段は、ユーザ操作により前記電源から前記第1電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する始動スイッチがオンされ前記第1電流系統に電流が流れた場合は、前記第1電流系統から前記第2電流系統へ流れる電流を遅延し、前記第1スイッチのオンにより前記第1電流系統に電流が流れた場合は、前記第1電流系統から前記第2電流系統へ流れる電流を遮断する。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記遅延手段は、前記始動スイッチのオンにより前記第1電流系統に電気が流れた場合は、前記第1電流系統へ電流を流したタイミングから遅延したタイミングで、前記第2電流系統へ電流を流す。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記制御手段は、前記制御手段が前記第1スイッチをオンにして前記コイルへ電流を流したタイミングから遅延したタイミングで、前記第2スイッチをオンにして前記スタータモータへ電流を流す。
また、請求項4の発明は、請求項1に記載のエンジン制御装置において、前記コイルの温度を検知する温度検知手段を備え、前記制御手段は、前記第1スイッチのオンして前記コイルへ電流を流してから所定時間経過後に前記第2スイッチをオンにして前記スタータモータへ電流を流し、前記温度に応じて前記所定時間を決定する。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4の何れかに記載のエンジン制御装置において、前記ユーザ操作によるアクセル操作を検知する手段と、前記制御手段は、アイドリングストップ機能により前記エンジンが停止した状態において、前記アクセル操作がオンになった場合に、前記第1スイッチをオンにする。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載のエンジン制御装置において、前記エンジン停止機能は、前記車両の速度が所定の速度以上の状態で、前記アクセル操作がオフになって、前記車両の速度が前記所定の速度未満になった場合に、前記エンジンを停止する。
また、請求項7の発明は、請求項5に記載のエンジン制御装置において、前記エンジン停止機能は、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上の状態で、前記アクセル操作がオフになって、前記エンジンの回転数が前記所定の回転数未満になった場合に、前記エンジンを停止する。
また、請求項8の発明は、車両であって、エンジンと、前記エンジンを始動するスタータモータと、前記スタータモータの出力軸のエンジンへの接続状態を変更するコイルと、前記スタータモータと前記コイルとに電源から電流を導くことで、前記エンジンの始動を制御する請求項1ないし7のいずれかに記載のエンジン制御装置と、を備えている。
請求項1から請求項8の発明によれば、遅延手段が、ユーザによる始動スイッチのオンの場合に第1電流系統から第2電流系統へ流れる電流を遅延する一方で、第1スイッチのオンの場合はユーザの始動スイッチのオンの場合に第1電流系統から第2電流系統へ流れる電流を遮断するため、第1及び第2スイッチの制御でエンジンを始動する場合に、第1電流系統から第2電流系統へ電気が流れることを防止でき、意図しないタイミングでのスタータモータが駆動することが防止できる。
また、特に請求項2の発明によれば、ユーザによる始動スイッチをオンしてエンジンを始動制御する際に、異音の発生を抑えるように、エンジンを始動できる。
また、特に請求項3、及び、請求項4の発明によれば、制御手段によりエンジンを始動制御する際に、スタータモータの出力軸をエンジンへの接続させてからスタータモータを駆動できるため、異音の発生を抑えるようにエンジンを始動できる。
また、特に請求項5から請求項7の発明によれば、エンジン停止機能によりエンジンが停止された状態において再びエンジンを始動制御する際に、異音の発生を抑えるように、エンジンを始動できる。
図1は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図2は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図3は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図4は、スタータシステムを説明する図である。 図5は、エンジン制御装置を説明するブロック図である。 図6は、エンジン制御装置を説明するブロック図である。 図7は、車両の車速、エンジン回転数、及び、アクセル操作のタイミングチャート図である。 図8は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図9は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図10は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図11は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図12は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図13は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図14は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図15は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。 図16は、エンジン制御装置とスタータシステムを説明する回路図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態>
(制御回路)
ユーザによりスタータスイッチが操作され始動スイッチがオンされた場合に、エンジンを始動する制御を実現する、従来の制御回路を図1に基づいて説明する。
(電流系統A)
図1に示すように、車両には、車両に備わる第1の電源部である電源部26Xから接地部21Xへ電気を流す電流系統Aが備わっており、電流系統Aにおいて電源側から始動スイッチ40Xとコイル9Xが備わっている。
ユーザがスタータスイッチを操作することによって、スタータシステムにおける始動スイッチ40Xがオフからオンになる。始動スイッチ40がオフからオンになると車両の電流系統Aにおいて、電源部26Xから接地部21Xへ電気が流れる。
結果、コイル9Xへ電気が流れてプランジャー14Xを制御してスタータモータ10Xのピニオンギヤ18がエンジンのリングギヤ19Xと噛合する。
(電流系統B)
次に、車両には、電流系統Aにおける始動スイッチ40とコイル9Xの間から分岐し、エンジン制御装置300X内を経由して接地部25Xへ電気を流す電流系統Bが備わっている。
エンジン制御装置300X内の電流系統Bにおいて、電流系統Aから電流系統Bへ流れる電流をオン、又は、オフすることによって遮断、又は、通電するスイッチ23Xと、電流系統Aへ流れる電流を入力して、その入力から遅延させてスイッチ23Xをオフからオンに制御する遅延回路とが備わっている。スイッチ23Xには電気の逆流を防ぐダイオード24Xが介装されている。また、エンジン制御装置300Xを経由して接地部25Xへ電気を流す電流系統Bにおける、エンジン制御装置300Xから接地部25Xまでの間にスタータモータ10Xが備わっている。
この構成によって、電流系統Aへ電流が流れた場合に電流系統Aから分岐して流れた電流が一旦エンジン制御装置300X内へ流れ、エンジン制御装置300X内の遅延回路がスイッチ23Xより下流の電流系統Bへの電気の流れを遅延させることができる。以降、各電流系統において電源側を上流とし接地部側を下流として説明する。
結果、電流系統Aからの電流をその先の電流系統Bへ遅延させて流すことにより、スタータモータ10Xのピニオンギヤ18Xとエンジンのリングギヤ19Xが停止しているタイミングで両ギヤを噛合させた後にスタータモータ10Xを駆動させることができ、異音の発生を抑制させたエンジン始動制御を実現することができる。
(制御回路)
図1において説明した従来の制御回路に、アイドリングストップ機能を実現するための制御回路を付加した制御回路、つまり、エンジン制御装置300Xに備わる演算部300Xaがアイドリングストップ機能に基づくエンジン制御を実現するための制御回路を図2に基づいて説明する。
(電流系統C)
車両には、エンジン制御装置300Xに備わる第2の電源部である電源部31Xから電流系統Aにおける始動スイッチ40Xとコイル9Xの間に合流してコイル9Xを通過し接地部21Xへ電気を流す電流系統Cが備わっている。電流系統Cは、その電源部31X側はエンジン制御装置300Xに備わり、その接地部21X側は車両に備わっている。つまり、車両に備わる接地部21X側の電流系統Cは電流系統Aと併用することになる。
また、エンジン制御装置300Xに備わる電源部31X側の電流系統Cには、電源部31Xから接地部21へ流す電気をオン、又は、オフすることにより通電、又は、遮断する第1のスイッチであるスイッチ27Xが備わっている。更に、スイッチ27Xの下流に電源部31へ電気を逆流させないためのダイオード29Xが備わっている。
エンジン制御装置300Xの演算部300Xaがスイッチ27Xをオン、又は、オフし、電源部31Xから接地部21Xへ電気を通電、又は、遮断することによって、電流系統Cにおけるコイル9Xへの電気の流れを制御することができる。
なお、演算部300Xaがスイッチ27Xを制御して電源部31Xからの電気を接地部21Xへ通電させる際に、その電気が電流系統Aを経由して電流系統Bへ電流が回るのを防ぐダイオード34Xが、電流系統Aにおける始動スイッチ40Xとその合流部の間に備わっている。
なお、このダイオード34Xは遅延回路の誤作動を防ぐものであるため、最終的に電流系統Bに備わる遅延回路へ流れなければ、合流部から遅延回路までの何処に備わっていても良い。
エンジン制御装置300Xに備わる演算部300Xaは、このような制御回路と協働してエンジン始動制御を実行する。その際に、演算部300Xaは、アイドリングストップ機能におけるエンジン始動条件が満たされたと判断すると、コイル9Xへ電気を流してから温度検知部が検知する温度に応じた時間遅延させてスタータモータを駆動させる際の遅延時間を演算する。例えば、この演算は不揮発性記憶部に予め記憶されている温度と遅延させる時間のマップを参照する。演算部300Xaはスイッチ27Xをオフからオンにしてからその時間経過後にスイッチ28Xをオフからオンにする。
(電流系統D)
エンジン制御装置300Xには、エンジン制御装置300Xに備わる第3の電源部である電源部32Xから、エンジン制御装置300X内の電流系統Bおいて、電流系統Bに備わるスイッチ23Xより下流へ合流し、車両の接地部25Xへ電気を流す電流系統Dが備わっている。つまり、車両に備わる接地部25X側の電流系統Dは電流系統Bと併用することになる。
また、電流系統Dにおいて、電源部32Xとその合流部の間に電源部32Xから接地部25Xへ流す電気をオン、又は、オフすることによって通電、又は、遮断する第2のスイッチであるスイッチ28Xが備わっている。更に、電流系統Dにおけるスイッチ23Xとその合流部の間に、電源部32Xへ電気を逆流させないためのダイオード30Xが備わっている。
エンジン制御装置300Xの演算部300Xaがスイッチ28Xをオン、又は、オフして、電源部32Xから接地部25Xへ流す電気を通電、又は、遮断することによって、電流系統Dにおけるスタータモータ10Xへの電気の流れを制御することができる。
なお、演算部300Xaがスイッチ28Xを制御して電源部32Xからの電気を接地部25Xへ通電させる際に、その電気が電流系統Bへ回るのを防ぐダイオード35Xが、電流系統Bにおけるスイッチ23Xとその合流部の間に備わっている。
なお、このダイオード35Xは遅延回路の誤作動を防ぐものであるため、最終的に電流系統Bに備わる遅延回路へ流れなければ、合流部から遅延回路までの何処に備わっていても良い。
このように、ユーザが始動スイッチ40Xをオンすることによってエンジンを始動制御させるハードウェア制御部と、アイドリングストップ機能によってエンジンを始動制御させるソフトウェア制御部の両制御部が同じコイル9Xやスタータモータ10Xを制御するための電気を流す電流系統は最終的に同一の電流系統を利用することになる。
エンジン制御装置300Xに備わる演算部300Xaは、このような制御回路と協働し、アイドリングストップ機能におけるエンジン始動条件が満たされたと判断してコイル9Xへ電気を流す前記制御を実行してから、温度検知部の検知温度に応じた時間経過後にスイッチ28Xをオフからオンにしてスタータモータを駆動する。
(スタータモータ10の誤作動防止と最低作動電圧の確保)
ここで、通常、2以上の電流系統を合流させる場合は、一方の電流系統に流れる電気が他方の電流系統へ回り込まないよう、かつ、所望する方向へ電気を流せるようにダイオードを設ける必要があるため、前述したようなダイオード34Xとダイオード35Xを設けている。
しかし、ダイオードは電流系統において所望する方向へ電気を流す場合であっても抵抗になるため、ダイオードを設けない場合よりも大きな電圧をかけて電気を流さなければならい。従って、主電源となるバッテリーの蓄電容量が低下している場合や、温度が低くなってバッテリーの放電能力が低下している場合には、ダイオードを設けない場合に作動していたスタータシステムが、ダイオードを設けたことによって作動しなくなってしまうという問題が発生する。つまり、最低作動電圧が高くなってしまうという問題が発生する。
この問題を解消するために、ダイオード34Xとダイオード35Xを設けないようにしたとしても、演算部300Xaがアイドリングストップ機能によりエンジンの始動制御を実行する際に、電気が遅延回路へ流れ込んで、遅延回路が誤ってスタータモータを作動させてしまうという問題が発生する。
この誤作動の原理を図3に基づいて説明する。アイドリングストップ機能によりエンジン制御装置300Xの演算部300Xaがスイッチ27Xをオフからオンにしてコイル9Xへ電気を流した場合に電流系統Bに電流G1が発生する。電流系統Bに発生した電流G1は遅延回路22Xを制御して、電流系統Bに電流G1が発生してから所定時間遅延してスイッチ23Xをオフからオンにし、スタータモータ10Xを駆動制御させる。
結果、演算部300Xaは前述したように、コイル9Xへ通電してから所定時間経過後にスタータモータ10Xを駆動するその所定時間を、モニタしたコイル9Xや電磁石15Xの周辺温度に応じて決定しているにもかかわらず、そのタイミングとは別のタイミングでスタータモータ10Xが駆動されてしまう。
また、アイドリングストップ機能によりエンジン制御装置300Xの演算部300Xaがスイッチ28Xをオフからオンにしてスタータモータ10Xへ電気を流す場合に電流系統Bに電流G2が発生する。電流系統Bに発生した電流G2が遅延回路22Xを機能させてしまうため前述したようにスタータモータ10Xの誤作動を引き起こしてしまう。
そこで、エンジン始動の際の最低作動電圧を低く確保し、かつ、このような誤作動を引き起こさないエンジン始動制御の回路を以降において説明する。
<第1の実施の形態>
<車両の構成>
第1の実施の形態の車両は、動力源となるエンジンを備える。エンジンは、スタータシステムにより始動されるとともにエンジン制御装置により制御される。スタータシステムは、スタータモータ、プランジャー、及び、それらを制御する回路、並びに、電子部品などから構成される。
<スタータシステム>
スタータシステムは、図4に示すように、スタータモータ10、プランジャー14、及び、それらを制御するコイル9、電磁石15、回路、並びに、電子部品などから構成される。
スタータモータ10の駆動は、スタータシステムが、ユーザによりスタータスイッチ2が操作され始動スイッチ40がオンされた場合にプランジャー14のドライブレバー16を制御して、非噛合状態となっているスタータモータ10の出力軸17に備わるピニオンギヤ18とエンジンの出力軸20に備わるリングギヤ19とを噛合状態にするとともに、スタータモータ10を回転制御することによって実行される。
ドライブレバー16の制御は、ユーザによるスタータスイッチ2の操作により始動スイッチ40がオンされ、車両が備えるバッテリからの電気をコイル9へ流し、コイル9と対抗する電磁石15に磁性を発生させることにより実行する。これにより、磁性を帯びた電磁石がその作用によりドライブレバー16をスタータモータ10の出力軸方向におけるスタータモータ10と反対方向へ移動させることができる。
スタータモータ10の出力軸17に備わるピニオンギヤ18は、ドライブレバー16と接続されており、ドライブレバー16が制御されることによって、スタータモータ10の出力軸方向におけるスタータモータ10と反対方向へ移動し、スタータモータ10の反対方向に位置するエンジンの出力軸20に備わるリングギヤ19と噛合する。
<エンジン制御装置>
エンジン制御装置は、CPUなどの電子部品を備え、車両の状態を検出するセンサなどからの入力値に基づいて、点火プラグ、インジェクタ、又は、スロットルなどのアクチュエータを制御するための制御値を演算し、その制御値をアクチュエータへ出力することによってエンジンを制御する。
<システムブロック図>
エンジン制御装置のブロック図を図5に基づいて説明する。
アイドリングストップ−ECU100electronic control unit)は、演算部100a(例えば、CPU)、制御プログラムなどが記憶されている不揮発性記憶部100b(例えば、ROM)、演算の際のワーキングエリアとなる揮発性記憶部100c(例えば、RAM)、センサなどからの信号を入力したり、アクチュエータへ演算した結果を出力する入出力部(I/F)などの電子部品を実装した電子基板を備える。アイドリングストップ−ECUは主に後述するアイドリングストップ機能を担当する。
なお、ENG−ECU200も同様の電子基板を備え、主にエンジン始動後のエンジン制御を担当する。
アイドリングストップ−ECU100の演算部100aは、次の(A)〜(G)までのスイッチやセンサからの信号を入出力部により入力して、入力した信号と不揮発性記憶部100bに記憶されている制御プログラムとに基づいて後述する(J)及び(K)のアクチュエータを制御するための制御値を演算する。
(A)車両を走行させるためのアクチュエータを電子制御する電子システムを起動、又は、終了させるためのメインリレーをオン、又は、オフにする、つまり、車両システムを起動、又は、終了させるためのイグニッションスイッチ1(IG−SW)。
(B)車両のアクセサリーを電子制御する電子システムを起動、又は、終了させるためのスイッチをオン、又は、オフするアクセサリースイッチ(ACC−SW)。
(C)スタータシステムを起動、又は、遮断させるための始動スイッチ40をオン、又は、オフするスタータスイッチ2(ST−SW)。このスタータスイッチはユーザが車両の運転席へ乗車して、車両のキーを所定の口へ挿し込み、キーを所定の位置まで回すことによりオンになる。
(D)車両の車速を検知する車速検知部3(車速センサ)。
(E)スタータモータ10のコイル9や電磁石15の周辺温度を検知する温度検知部4(温度センサ)。なお、温度検知部はコイル9や電磁石15の温度を検知するものであってもよい。
(F)ユーザが車両の速度を加速させるためのアクセルの操作状態を検知するアクセル検知部5(アクセルセンサ)。
(G)ユーザが車両の速度を減速、又は、停車させるためのブレーキの操作状態を検知するブレーキ検知部6(ブレーキセンサ)。
アイドリングストップ−ECU100の演算部100aは、前記(A)〜(G)までのスイッチやセンサからの信号と不揮発性記憶部100bに記憶されている制御プログラムとに基づいて次の(J)及び(K)のアクチュエータを制御する制御値を演算し、演算した制御値を入出力部から出力する。
(J)スタータシステムにおけるコイル9。
(K)スタータシステムにおけるスタータモータ10。
エンジン−ECU200の演算部aは、次の(H)及び(I)のセンサからの信号を入出力部により入力して、入力した信号と不揮発性記憶部200bに記憶されている制御プログラムとに基づいて後述する(L)〜(N)までのアクチュエータを制御するための制御値を演算する。
(H)エンジンの回転速度を検知する、又は、エンジンをクランキング制御する際に点火プラグやインジェクタにより爆発させるべき気筒を検知するクランク角検知部7(クランク角センサ)。
(I)エンジンをクランキング制御する際に点火プラグやインジェクタにより爆発させるべき気筒を検知するカム角検知部8(カム角センサ)。
エンジン−ECU200の演算部200aは、前記(H)及び(I)のスイッチやセンサからの信号と不揮発性記憶部200bに記憶されている制御プログラムとに基づいて次の(L)〜(N)までのアクチュエータを制御する制御値を演算し、演算した制御値を入出力部から出力する。
(L)エンジンの気筒へ入り込んだ空気と燃料へ点火させる点火部11(点火プラグ)。
(M)エンジンの気筒へ爆発させる際に必要な燃料を噴射する燃料噴射部12(インジェクタ)。
(N)エンジンの気筒へ爆発させる際に必要な空気を吸入させる吸気部13(スロットル)。
アイドリングストップ−ECU100とエンジン−ECU200とは相互に入出力部において入力した信号や、演算結果を、両ECUを通信接続する通信部CMNや車載ネットワークにより出入力する。
なお、図6示すようにエンジン−ECU300において、上記(A)〜(I)の全てのスイッチやセンサからの信号が入力され、(J)〜(N)の全てのアクチュエータを制御するための制御値を演算して出力する構成であってもよい。
図5に示すアイドリングストップ−ECU100とENG−ECU200における機能を、図6に示すように1つのENG−ECUにおいて実現することが可能であるため、図5に示すアイドリングストップ−ECU100とENG−ECU200をまとめてエンジン制御装置300と考えることができる。
<始動スイッチオンによるエンジン始動制御>
ユーザによりスタータスイッチ2が操作され始動スイッチ40がオンされた場合に、エンジンの始動制御を説明する。
始動スイッチ40がオンにされた場合は、ハードウェア制御によりスタータシステムが制御される。つまり、コイル9へ電気を流してプランジャー14を制御し、スタータモータ10のピニオンギヤ18をエンジンのリングギヤ19へ噛合させた後にスタータモータ10を駆動制御させる。
エンジン制御装置300の演算部300aは、ユーザによるスタータスイッチ2の操作により始動スイッチ40がオンされた場合にエンジンをクランキング制御する。エンジン制御装置300の演算部300aは、クランキング制御を実行する際、エンジン回転数が所定回転数(1500rpm)に到達するまではエンジンのみで回転制御することができないため、スタータモータ10にエンジンの回転を補助させている。
エンジンは4気筒の4サイクルエンジンである。エンジン制御装置300の演算部300aは、クランク角検知部7からの入力信号に基づいて、4気筒のうちピストンが上死点にある気筒を2つ判別する。判別した2つの気筒のうちカム角検知部8からの入力信号に基づいて点火や燃料噴射をする気筒を判別し、判別した気筒の点火部11や燃料噴射部12へ制御信号を出力して爆発させる。爆発させる気筒を判別した後は、クランク角検知部7からの入力信号と予め決められた順序に基づいて爆発させる気筒を決定し、決定した気筒を爆発させる制御を繰り返す。
ユーザがキーを所定の口へ挿し込んで、手動でスタータスイッチ2の位置まで回し、ユーザがエンジン回転数が所定回転数まで達したことをエンジン音により判断して、スタータスイッチ2の位置まで回したキーをイグニッションスイッチ1のオンの位置へ戻す。これにより、始動スイッチ40がオンからオフになって、電源からスタータシステムへ流れていた電流が遮断されスタータシステムが停止する。
(制御回路)
ユーザによるスタータスイッチ2の操作により始動スイッチ40がオンされて、エンジンを始動する制御回路を図8に基づいて説明する。
(電流系統A)
車両には、車両に備わる電源部26から接地部21へ電気を流す電流系統Aが備わっており、電流系統Aにおいて電源側から始動スイッチ40とコイル9が備わっている。
ユーザがスタータスイッチ2を操作することによって、スタータシステムにおける始動スイッチ40がオフからオンになる。始動スイッチ40がオフからオンになると車両の電流系統Aにおいて電源部26から接地部21へ電気が流れる。
結果、コイル9へ電気が流れて前述したプランジャー14を制御してスタータモータ10のピニオンギヤ18がエンジンのリングギヤ19と噛合する。
(電流系統B)
次に、車両には、電流系統Aにおける始動スイッチ40とコイル9の間から分岐し、エンジン制御装置300内を経由して接地部25へ電気を流す電流系統Bが備わっている。
エンジン制御装置300内の電流系統Bにおいて、電流系統Aから電流系統Bへ流れる電流をオフ、又は、オンし、遮断、又は、通電するスイッチ33(バイポーラトランジスタ)と、電流系統Aへ流れる電流を入力して、その入力から遅延させてスイッチ33をオフからオンに制御する遅延回路とが備わっている。また、エンジン制御装置300を経由して接地部25へ接地する電流系統Bにおける、エンジン制御装置300から接地部25までの間にスタータモータ10が備わっている。
この構成によって、電流が電流系統Aへ流れた場合に電流系統Aから分岐して流れた電気が一旦エンジン制御装置300内へ流れ、エンジン制御装置300内の遅延回路がそのスイッチ33より下流の電気の流れを遅延させることができる。
結果、電流系統Aからの電流をその先の電流系統Bへ遅延させて流すことにより、スタータモータ10のピニオンギヤ18とエンジンのリングギヤ19が停止しているタイミングで両ギヤを噛合させた後にスタータモータ10を駆動させるので、異音の発生を抑制させたエンジン始動制御を実現することができる。
<アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御>
アイドリングストップ機能によりエンジンを始動する制御を説明する。
アイドリングストップ機能とは、燃費を抑制するエンジン制御であって、ユーザによるスタータスイッチ2のオン操作により始動スイッチ40がオンされてエンジンを始動してから、ユーザによるイグニッションスイッチ1のオフ操作によりエンジンを停止するまでにおいて、車両が停車するなどの条件(エンジン停止条件)を満たすとエンジンを停止し、その後にユーザのアクセル操作を検知するなどの条件(エンジン始動条件)を満たすとエンジンを始動する制御をいう。
また、アイドリングストップ機能には、停車時アイドリングストップ機能と減速時アイドリングストップ機能があり、何れを採用するものであってもよい。
(停車時アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御)
まず、停車時アイドリングストップ機能について説明する。
(エンジン停止制御)
エンジン制御装置300の演算部300aが以下の(1)〜(6)までの条件(エンジン停止条件)を満たすことによりエンジンを停止する。
(1)演算部300aが車速検知部3からの入力信号に基づいて、車速が0であると判断する場合。
(2)演算部300aがアクセル検知部5からの入力信号に基づいて、アクセルが操作されていないと判断する場合。
(3)演算部300aがブレーキ検知部6からの入力信号に基づいて、ブレーキが操作されていると判断する場合。
(4)演算部300aが変速段検知部からの入力信号に基づいて、変速段がドライブであると判断する場合。
(5)電源であるバッテリーの容量検知部からの入力信号に基づいて、その容量が所定容量以上であると判断する場合。なお、他の制御装置がその判断をしてその判断結果を入力する場合でもよい。
(6)他の制御によりアイドル制御を維持しなければならない状態でない場合。
なお、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御の条件は上記に限られず、アイドリングストップ機能の目的に合致する限りにおいて、種々の条件を付加するものであってもよく、上記条件の何れかを削除するものであってもよい。
演算部300aは上記条件を満たすことによってエンジンを停止制御する。アイドリングストップ機能によるエンジンの停止制御は、点火部11、燃料噴射部12、及び、吸気部13の制御を停止してエンジン回転数を0にすることによって実現する。
(エンジン始動制御)
エンジン制御装置300の演算部300aが以下の(7)〜(9)までの条件(エンジン始動条件)を満たすことにエンジンを始動する。
(7)演算部300aがアクセル検知部5からの入力信号に基づいて、アイドルストップ状態からからアクセル操作がされたと判断する場合。
(8)演算部300aがブレーキ検知部6からの入力信号に基づいて、ブレーキが操作されていないと判断する場合。
(9)演算部300aが変速段検知部からの入力信号に基づいて、変速段がドライブであると判断する場合。
なお、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御の条件は上記に限られず、アイドリングストップ機能の目的に合致する限りにおいて、種々の条件を付加するものであってもよく、上記条件の何れかを削除するものであってもよい。
エンジン制御装置300の演算部300aは、制御回路と協働してプランジャ14を制御し、スタータモータ10を駆動させ、クランク角検知部7からの入力信号に基づいてエンジン回転数が所定回転数まで達したことを判定すると、スタータモータ10の回転補助は不要であるため、プランジャ14の制御と、スタータモータ10の駆動を停止させる。
(減速時アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御)
次に減速時アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御について説明する。
(エンジン停止制御)
エンジン制御装置300の演算部300aが以下の(1)〜(5)までの条件(エンジン停止条件)を満たすことによりエンジンを停止する。
(1)演算部300aが車速検知部3からの入力信号に基づいて、車速が所定車速以下であると判断する場合。例えば、図7に示すように、Y軸における時間が進行し、かつ、X軸における車速SPDが減速する場合において、車速SPDが5km/h以下を示した場合。
(2)演算部300aがクランク角検知部7からの入力信号に基づいて、エンジン回転数が所定回転数以下であると判断する場合。例えば、図7に示すように、Y軸における時間が進行し、かつ、X軸におけるエンジン回転数NEが減少する場合において、エンジン回転数NEが700rpm以下を示した場合。
(3)演算部300aが変速段検知部からの入力信号に基づいて、変速段がドライブであると判断する場合。
(4)電源であるバッテリーの容量検知部からの入力信号に基づいて、その容量が所定容量以上であると判断する場合。又は、他の制御装置がその判断をしてその判断結果を入力する場合。
(5)他の制御によりアイドル制御を維持しなければならない状態でない場合。
なお、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御の条件は上記に限られず、アイドリングストップ機能の目的に合致する限りにおいて、種々の条件を付加するものであってもよく、上記条件の何れかを削除するものであってもよい。
演算部300aは上記条件を満たすことによってエンジンを停止制御する。アイドリングストップ機能によるエンジンの停止制御は、点火部11、燃料噴射部12、及び、吸気部13の制御を停止してエンジン回転数を0にすることによって実現する。
(エンジン始動制御)
エンジン始動条件について、エンジン制御装置300の演算部300aが以下の(6)〜(8)までの条件(エンジン始動条件)を満たすことにエンジンを始動する。
(6)演算部300aがアクセル検知部5からの入力信号に基づいて、アイドルストップ状態からからアクセル操作がされたと判断する場合。
(7)演算部300aがブレーキ検知部6からの入力信号に基づいて、ブレーキが操作されていないと判断する場合。
(8)演算部300aが変速段検知部からの入力信号に基づいて、変速段がドライブであると判断する場合。
なお、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御の条件は上記に限られず、アイドリングストップ機能の目的に合致する限りにおいて、種々の条件を付加するものであってもよく、上記条件の何れかを削除するものであってもよい。
エンジン制御装置300の演算部300aは、制御回路と協働してプランジャ14を制御し、スタータモータ10を駆動させ、クランク角検知部7からの入力信号に基づいてエンジン回転数が所定回転数まで達したことを判定すると、スタータモータ10の回転補助は不要であるため、プランジャ14の制御と、スタータモータ10の駆動を停止させる。
(電流系統C)
アイドリングストップ機能によりエンジンを始動する制御回路を図8に基づいて説明する。
エンジン制御装置300に備わる演算部300aが前述するアイドリングストップ機能に基づいてエンジンを始動制御する。
車両には、エンジン制御装置300に備わる第1の電源部である電源部31から、エンジン制御装置300に備わる電流系統Bにおける遅延回路22とスイッチ33の上流へ合流し、この合流部下流の電流系統Bから接地部2へ電気を流す電流系統Cが備わっている。電流系統Cは、その電源部31側はエンジン制御装置300に備わり、その接地部21側は車両に備わっている。また、電流系統Cの接地側にはスタータモータ10が備わっている。つまり、車両に備わる接地部21側の電流系統Cは電流系統Aや電流系統Bと併用することになる。
また、エンジン制御装置300に備わる電源部31側の電流系統Cには、電源部31から接地部21へ流す電気をオフ、又は、オンし、通電、又は、遮断する第1のスイッチであるスイッチ27が備わっている。更に、電流系統Cにおけるスイッチ33とその合流部の間に電源部31へ電気を逆流させないためのダイオード29が備わっている。
エンジン制御装置300の演算部300aがスイッチ27をオン、又は、オフし、電源部31から接地部21へ電気を通電、又は、遮断することによって、電流系統Cにおけるコイル9への電気の流れを制御することができる。
なお、電流系統Bにおいては図5において説明したダイオード34は備えない。電流系統Bにおける電気の流れを遅延させる遅延回路は、電流系統Cにおけるスイッチ27とダイオード29の間から分岐した信号線と、電流系統Cにおけるダイオード29から下流に分岐した信号線を取り込む。これは、始動スイッチ40がオフからオンになって電流系統Bへ電気が流れたのか、演算部300aがスイッチ27をオフからオンにして電流系統Bへ電気が流れたのかをモニタするためのモニタ線であって、遅延回路に引き込まれたモニタ線からの信号により何れが電気を流しているのかを論理回路の作用により判断する。遅延回路22は、始動スイッチ40がオフからオンになって電流系統Bへ電気が流れたと判断する場合は、スイッチ33の上流の電流系統Bへ電気が流れてから遅延させて、スイッチ33をオフからオンにして接地部25へ電気を流し、スタータモータ10を駆動させる。演算部300aがスイッチ27をオフからオンにして電流系統Bへ電気が流れたと判断する場合は、スイッチ33をオンせずにオフの状態を維持させる。
つまり、遅延回路22はユーザによりスタータスイッチ2が操作され始動スイッチ40がオフからオンにされた場合のみ、コイル9へ電気を流し、コイル9へ電気を流してから遅延させてスタータモータ10を駆動させる。換言すると、アイドリングストップ機能により演算部300aがコイル9へ電気を流した際に遅延回路22へ電気が流れたとしても、演算部300aによってエンジンを始動制御するため遅延回路22によってスイッチ33をオフからオンに制御することはない。
なお、遅延回路22が電気の流れを遅延させるか否かを判断してスイッチ33を制御し、スイッチ33が遅延回路からの指示に基づいて電気を通電、又は、遮断する機能を有することから、これらを含めて遅延手段と考えることができる。
遅延回路のこのような論理構成の詳細は後述する。
エンジン制御装置300に備わる演算部300aは、このような制御回路と協働して、エンジン始動制御を実行する。演算部300aは、アイドリングストップ機能におけるエンジン始動条件が満たされたと判断すると、コイル9へ電気を流してから温度検知部4の検知温度に応じた時間遅延させてスタータモータを駆動させる際の所定時間を演算する。例えば、この演算は不揮発性記憶部300bに予め記憶されている温度と遅延させる時間のマップを参照する。演算部300aはスイッチ27をオフからオンにしてからその時間経過後にスイッチ28をオフからオンにする。
(電流系統D)
エンジン制御装置300には、エンジン制御装置300に備わる電源部32から、エンジン制御装置300内の電流系統Bに備わるスイッチ33より下流へ合流し、車両の接地部25へ電気を流す電流系統Dが備わっている。つまり、車両に備わる接地部25側の電流系統Dは電流系統Bと併用することになる。
また、電流系統Dには、電源部32から接地部25へ流す電気をオン、又は、オフし、通電、又は、遮断する第2のスイッチであるスイッチ28が備わっている。更に、電流系統Dにおけるスイッチ23とその合流部の間に電源部32へ電気を逆流させないためのダイオード30が備わっている。
エンジン制御装置300の演算部300aがスイッチ28をオン、又は、オフし、電源部32から接地部25へ電気を通電、又は、遮断することによって、電流系統Dにおけるスタータモータ10への電気の流れを制御することができる。
なお、スイッチ33をバイポーラトランジスタとすれば、電流系統Bにおいては図5において説明したダイオード35は備えない。スイッチ33をモストランジスタからバイポーラトランジスタにすることで電気の逆流は発生しないからである。
なお、スイッチ33をモストランジスタとすれば、逆流防止のダイオードをその付近に備えないかぎり電気が逆流してしまうが、遅延回路22が前述した機能を有するため電気が回り込んで遅延回路に入力されたとしてもスイッチ33を誤作動させることはない。
このような機能を有する遅延回路22を採用するため、ダイオード25、及び、ダイオード26の装備を省略して製造コストを低減することができるとともに、エンジン始動時の最低作動電圧を低くすることができる。
エンジン制御装置300に備わる演算部300aは、このような制御回路と協働して、アイドリングストップ機能におけるエンジン始動条件が満たされたと判断してコイル9へ電気を流す前記制御を実行してから、所定時間経過後にスイッチ28をオフからオンにしてスタータモータを駆動する。
ここで、主電源であるバッテリーからコイル9へ電気が流れる電流系統を第1電流系統とし、主電源であるバッテリーからスタータモータ10へ電気が流れる電流系統を第2電流系統とする。従って、電流系統A、及び、電流系統Cが第1電流系統であり、電流系統B、及び、電流系統Dが第2電流系統である。
(遅延回路)
前述した機能を有する遅延回路22の詳細を図9に基づいて説明する。
エンジン制御装置300に備わる電流系統Bにおける、スイッチ33よりも上流に電気がながれたか否かを検知するために、その位置に抵抗T1を設けて、抵抗T1の両端を接続する2つの接続線を比較回路CP1へ接続する。2つの接続線には夫々抵抗T2とT3を備え、比較器CP1において電流を比較する際に適当な値となるように電流値を抑制する。2つの接続線のうち一方の接続線が比較器CP1のマイナス部へ接続される。一方の接続線は更に他端が接地された比較電圧値となる電源D2の一端が接続される。更に、その一端が延長してノット回路NT3へ接続され、ノット回路NT3はフリップフロップ回路FFのリセット部へ接続される。比較器CP1はチョッピング回路CHPと接続される。
つまり、電流系統Bへ電気が流れた場合は、一方の接続線に制御信号HIが流れてノット回路NT3において制御信号HIが制御信号LOWへ変換され、制御信号LOWがフリップフロップ回路FFのリセット部へ入力される。逆に、電流系統Bへ電気が流れない場合にはリセット部へ制御信号HIが入力される。
比較器CP1は、2つの接続線のうち他方の接続線がプラス部へ接続される。比較器CP1は、一方の接続線から入力される電流を基準電圧として、他方の接続線の電流とその基準電圧を比較する。比較器CP1は、プラス部へ入力される電圧がマイナス部へ入力される基準電圧を越える場合に、チョッピング回路CHPへ制御信号HIを出力する。チョッピング回路CHPはノット回路NT1へ接続する。
従って、この作用が電流系統Bにおける電圧が基準電圧を超えた場合に電流系統Bに電気が流れたものとし、スタータモータ10を制御する機能を担当している。
チョッピング回路CHPは、過電流の発生によるスイッチが熱破壊するのを防ぐために、チョッピングして出力する。
また、2つの接続線のうち比較器CP1のマイナス部へ入力される接続線から分岐する接続線が、比較器CP2のプラス部へ接続される。比較器CP2のマイナス部には他端が接地された比較電圧値となる電源D1の一端が接続される。
分岐した接続線には電流を適当な値となるように抑制する抵抗T4を備え、その下流に他端が接地されたコンデンサCDの一端が接続される。つまり、電流系統Bへ電気が流れた場合は、分岐した接続線へ電気が流れて抵抗T4により抑制されるとともに、コンデンサCDへ蓄積される。電気が蓄積されてコンデンサCDの蓄積容量を超えると電気が比較器CP2へ流れ出す。
比較器CP2は、プラス部へ入力された電気の電圧とマイナス部へ入力された基準電圧を比較する。比較器CP2はフリップフロップ回路FFと接続されており、比較器CP2は流れ出した電気の電圧が基準電圧を超えると制御信号HIをフリップフロップ回路FFへ出力する。
従って、この作用が電流系統Bにおける電気の流れを遅延させる機能の役割を果たしているといえる。
フリップフロップ回路FFは、前述したように、電流系統Bに電気が流れる場合はリセットされないので、比較器CP2から入力された制御信号HIが反転して制御信号LOWを、フリップフロップ回路FFと接続されるノア回路NR1へ出力する。
ノア回路NR1には、演算部300aがスイッチ27を制御するための制御線、つまり、演算部300aとスイッチ27を繋ぐ制御線から分岐した制御線が接続される。、スタータスイッチ2を操作して始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行する場合、換言すると、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行しない場合は、ノア回路NR1へは制御信号LOWが入力される。逆に、スタータスイッチ2を操作して始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行しない場合、換言すると、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行する場合は、ノア回路NR1へは制御信号HIが入力される。
つまり、ノア回路NR1は、電流系統Bへ電気が流れる場合で、かつ、演算部300aが制御信号HIを出力しない場合、換言すると、スタータスイッチ2を操作して始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行する場合で、かつ、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行しない場合に、制御信号HIを出力する。
また、ノア回路NR1は、電流系統Bへ電気が流れる場合で、かつ、演算部300aが制御信号HIを出力する場合、換言すると、ユーザによりスタータスイッチ2を操作して始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行しない場合で、かつ、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行する場合に、制御信号LOWを出力する。
従って、この作用がユーザによりスタータスイッチ2を操作して始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行する場合と、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行する場合を判断する機能の役割を果たしている。
ノア回路NR1はノット回路NT2に接続し、ノット回路NT2はノア回路NR2へ接続する。ノア回路NR2はバッファ回路B1へ合流し、バッファ回路B1はスイッチ33へ接続する。ノア回路NR1が制御信号HIを出力するとノット回路NT2において反転してノア回路NR2へ制御信号LOWを出力する。逆に、ノア回路NR1が制御信号LOWを出力するとノット回路NT2において反転してノア回路NR2へ制御信号HIを出力する。
ノア回路NR2は、ノット回路NT1から制御信号LOWとノット回路NT2から制御信号LOWを入力する場合のみ、制御信号HIをバッファ回路B1へ出力するとともにスイッチ33をオフからオンに制御する。
つまり、ノア回路NR2は、ユーザによるスタータスイッチ2の操作により始動スイッチ40がオフからオンにされてエンジン始動制御を実行する場合で、かつ、アイドリングストップ機能により演算部300aによりエンジン始動制御を実行しない場合、更に、チョッピング回路CHPが制御信号HIをチョッピングしたタイミングでのみ、制御信号HIをバッファ回路B1へ出力するとともにスイッチ33をオフからオンに制御して、スタータモータ10を駆動させる。
なお、図9に示す遅延回路22における遅延部であるコンデンサCDや抵抗T4を除く部分が、集積回路ICにより構成されている。
このような構成を採用することにより、次のような効果が得られる。
コイル9へ通電させた後にスタータモータ10を駆動させるハードウェア制御とソフトウェア制御によりエンジン始動制御時の異音の発声を抑制することができる。
ユーザがスタータスイッチ2を操作した場合にソフトウェア制御よりも故障率の低いハードウェア制御によりスタータシステムを制御するため、ユーザがスタータスイッチ2を操作した場合の始動不良を防ぐことができる。
ユーザによるスタータスイッチの操作により始動スイッチがオンされエンジンを始動制御する場合は、ハードウェア制御に基づきエンジンを始動し、アイドリングストップ機能によりエンジンを始動制御する場合は、ソフトウェア制御に基づきエンジンを始動するため、アイドリングストップ機能によるエンジン始動制御の場合のエンジンの始動性を早めることができるとともにエンジン始動の確実性を高めることができる。
ハードウェア制御によりエンジン始動を実行する際は、遅延回路22が前記電流の遅延機能を発揮し、ソフトウェア制御によりエンジン始動を実行する際は、遅延回路22が電流を遮断するため、エンジン始動の際の最低作動電圧を低く確保することができるとともにダイオード部品の装備を省略して製造コストを低減することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下ではその変形例について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜組み合わせても良い。
<変形例1>
上記第1の実施の形態の変形例を図10に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例1は、第1の実施の形態を説明する図8においてバイポーラトランジスタスイッチとして表したタスイッチ33と電源部32が省略されている。
変形例1は図8におけるバイポーラトランジスタスイッチとモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が1個のモストランジスタスイッチ280により実現されている。このモストランジスタスイッチ280を制御する遅延回路と演算部300aの制御線がスイッチ28へ接続されている。
変形例1は図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Dは電源部31から電流系統B、及び、電流系統Cの一部を経由して接地部25へ電気を流す。
この変形例1によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例2>
上記第1の実施の形態の変形例を図11に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例2は、第1の実施の形態を説明する図8においてモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28、電源部32、及び、ダイオード30が省略されている。
変形例2は図8におけるバイポーラトランジスタスイッチとして表したスイッチ33とモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が1個のバイポーラトランジスタスイッチ330により実現されている。このバイポーラトランジスタスイッチ330を制御する遅延回路と演算部300aの制御線がバイポーラトランジスタスイッチ330へ接続されている。
変形例2は図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Dは電源部31から電流系統B、及び、電流系統Cの一部を経由して接地部25へ電気を流す。
この変形例2によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略するとともに、スイッチ33より下流に備わる逆流防止のダイオードを省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例3>
上記第1の実施の形態の変形例を図12に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例3は、第1の実施の形態を説明する図8においてモストランジスタスイッチとして表すスイッチ28、電源部32、及び、ダイオード30が省略されている。
変形例3は図8においてバイポーラトランジスタスイッチとして表したスイッチ33とモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が1個のバイポーラトランジスタスイッチ330により実現されている。このバイポーラトランジスタスイッチ330を制御する遅延回路22と演算部300aの制御線がバイポーラトランジスタスイッチ33へ接続されている。
変形例3は図8におけるモストランジスタスイッチとして表したスイッチ27をバイポーラトランジスタスイッチ270に変更する。
変形例3は図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Dは電源部31から電流系統B、及び、電流系統Cの一部を経由して接地部25へ電気を流す。
この変形例3によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略するとともに、バイポーラトランジスタスイッチ330より下流に備わる逆流防止のダイオード2個を省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例4>
上記第1の実施の形態の変形例を図13に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例4は、第1の実施の形態を説明する図8における電源部32が省略されている。
変形例4は、図8における電源部32が1個の電源部31により実現されている。モストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が電流系統Dにおける電流電源を電源部31とする。従って、電流系統Dは電流系統Cにおける電源部31とモストランジスタスイッチとして表したスイッチ27の間から分岐して構成される。また、ダイオード29が電流系統Cにおける電源部31とスイッチ27の間に備えられ、遅延回路22が演算部300aの制御電流をモニタするモニタ線がスイッチ27と演算部300aの間に接続されている。
この変形例3によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、電源1個の部品の装備を省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例5>
上記第1の実施の形態の変形例を図14に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例5は、第1の実施の形態を説明する図8においてバイポーラトランジスタスイッチとして表したスイッチ33、及び、電源部32が省略されている。
変形例5は図8におけるバイポーラトランジスタスイッチとして表したスイッチ33とモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が1個のモストランジスタスイッチ280により実現されている。このモストランジスタスイッチ280を制御する遅延回路と演算部300aの制御線がモストランジスタスイッチ280へ接続されている。
変形例5は図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Dは電源部31から電流系統B、及び、電流系統Cの一部を経由して接地部25へ電気を流す。また、遅延回路22が演算部300aの制御電流をモニタするモニタ線がモストランジスタスイッチとして表したスイッチ27と演算部300aの間に接続されている。
この変形例5によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例6>
上記第1の実施の形態の変形例を図15に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例6は、第1の実施の形態を説明する図8においてモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28、電源部32、及び、ダイオード30が省略されている。
変形例6は、図8においてバイポーラトランジスタスイッチとして表したスイッチ33とモストランジスタスイッチとして表したスイッチ28が1個のバイポーラトランジスタスイッチ330により実現されている。バイポーラトランジスタスイッチ330を制御する遅延回路と演算部300aの制御線がバイポーラトランジスタスイッチ330へ接続されている。また、ダイオード29が電流系統Cにおける電源部31とモストランジスタスイッチとして表すスイッチ27の間に備わっており、遅延回路22が演算部300aの制御電流をモニタするモニタ線がモストランジスタスイッチとして表すスイッチ27と演算部300aの間に接続されている。
変形例6は、図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Dは電源部31から電流系統B、及び、電流系統Cの一部を経由して接地部25へ電気を流す。
この変形例2によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略するとともに、スイッチ33より下流に備わる逆流防止のダイオードを省略することができ製造コストを低減することができる。
<変形例7>
上記第1の実施の形態の変形例を図16に基づいて説明する。特に、第1の実施の形態を説明する図8と相違する点を中心に説明することとする。
変形例7は、第1の実施の形態を説明する図8においてバイポーラトランジスタスイッチとして表すスイッチ33、及び、電源部32が省略されている。
変形例7は図8におけるバイポーラトランジスタスイッチとして表す33とモストランジスタスイッチとして表すスイッチ28が1個のモストランジスタスイッチ280により実現されている。このモストランジスタスイッチ280を制御する遅延回路と演算部300aの制御線がモストランジスタスイッチ280へ接続されている。
変形例7は図8におけるエンジン制御装置300が備える電源部32を省略して電源部31を利用する。電流系統Bは電源部31からの電気を接地部25へ流す構成になり、電流系統Dは電源部31からの電気を接地部25へ流す構成になる。
また、遅延回路22が演算部300aの制御電流をモニタするモニタ線がモストランジスタスイッチとして表すスイッチ27と演算部300aの間に接続されている。
この変形例5によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、スイッチ1個と電源1個の部品の装備を省略することができ製造コストを低減することができる。
1 イグニッションスイッチ
2 スタータスイッチ
9 コイル
10 スタータモータ
11 点火部
12 燃料噴射部
13 吸気部
14 プランジャー
15 電磁石
16 ドライブレバー
18 ピニオンギヤ
19 リングギヤ
22 遅延回路
40 始動スイッチ
B1 バッファ回路
CD コンデンサ
CHP チョッピング回路
CP1 比較回路
CP1 比較器
CP2 比較器
D1 電圧電源
D2 電流電源
FF フリップフロップ回路
NR1 ノア回路
NR2 ノア回路
NT1 ノット回路
NT2 ノット回路
NT3 ノット回路
SPD 車速
T1 抵抗
T2 抵抗
T4 抵抗

Claims (8)

  1. スタータモータと、前記スタータモータの出力軸のエンジンへの接続状態を変更するコイルとへ電源から電流を導くことで、車両のエンジンの始動を制御するエンジン制御装置であって、
    電流を前記コイルへ導く第1電流系統から、電流を前記スタータモータへ導く第2電流系統へ流れる電流の遅延及び遮断が可能な遅延手段と、
    前記電源から前記第1電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する第1スイッチを制御し、前記電源から前記第2電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する第2スイッチを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記遅延手段は、
    ユーザ操作により前記電源から前記第1電流系統への電流をオンすることによって通電しオフすることによって遮断する始動スイッチがオンされ前記第1電流系統に電流が流れた場合は、前記第1電流系統から前記第2電流系統へ流れる電流を遅延し、
    前記第1スイッチのオンにより前記第1電流系統に電流が流れた場合は、前記第1電流系統から前記第2電流系統へ流れる電流を遮断することを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記遅延手段は、前記始動スイッチのオンにより前記第1電流系統に電流が流れた場合は、前記第1電流系統へ電流を流したタイミングから遅延したタイミングで、前記第2電流系統へ電流を流すことを特徴とするエンジン制御装置。
  3. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記制御手段は、前記第1スイッチをオンにして前記コイルへ電流を流したタイミングから遅延したタイミングで、前記第2スイッチをオンにして前記スタータモータへ電流を流すことを特徴とするエンジン制御装置。
  4. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記コイルの温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1スイッチをオンして前記コイルへ電流を流してから所定時間経過後に前記第2スイッチをオンにして前記スタータモータへ電流を流し、前記温度に応じて前記所定時間を決定することを特徴とするエンジン制御装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載のエンジン制御装置において、
    前記ユーザ操作によるアクセル操作を検知する手段と、
    前記制御手段は、アイドリングストップ機能により前記エンジンが停止した状態において、前記アクセル操作がオンになった場合に、前記第1スイッチをオンにすることを特徴とするエンジン制御装置。
  6. 請求項5に記載のエンジン制御装置において、
    前記アイドリングストップ機能による前記エンジン停止は、前記車両の速度が所定の速度以上の状態で、前記アクセル操作がオフになって、前記車両の速度が前記所定の速度未満になった場合に、前記エンジンを停止することを特徴とするエンジン制御装置。
  7. 請求項5に記載のエンジン制御装置において、
    前記アイドリングストップ機能にる前記エンジン停止は、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上の状態で、前記アクセル操作がオフになって、前記エンジンの回転数が前記所定の回転数未満になった場合に、前記エンジンを停止することを特徴とするエンジン制御装置。
  8. エンジンと、
    前記エンジンを始動するスタータモータと、
    前記スタータモータの出力軸のエンジンへの接続状態を変更するコイルと、
    前記スタータモータと前記コイルとに電源から電流を導くことで、前記エンジンの始動を制御する請求項1ないし7のいずれかに記載のエンジン制御装置と、
    を備えることを特徴とする車両。
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