〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について、図1ないし図11に基づいて説明すると以下の通りである。
まずは、本実施形態の帯電装置である像担持体用帯電装置4を搭載した、電子写真方式の画像形成装置100の全体構成について、図2を用いて説明する。図2は、画像形成装置100の要部の構成を示す縦断面図である。
画像形成装置100は、いわゆるタンデム式で、フルカラー画像を形成することができる。図2に示すように、画像形成装置100は、4色(C・M・Y・K)分の可視像形成ユニット50a〜50d、転写ユニット40、及び定着装置14を備えている。
転写ユニット40は、中間転写ベルト15(像担持体)と、この中間転写ベルト15の周囲に配置された4つの一次転写装置12a〜12d、二次転写前帯電装置3、二次転写装置16、及び転写用クリーニング装置17とを備えている。
中間転写ベルト15は、可視像形成ユニット50a〜50dによって可視化された各色のトナー像が重ね合わせて転写されるとともに、転写されたトナー像を記録紙に再転写するためのものである。具体的には、中間転写ベルト15は無端状のベルトであり、一対の駆動ローラ及びアイドリングローラによって張架されているとともに、画像形成の際には所定の周速度(例えば、167〜225mm/s)に制御されて搬送駆動される。
一次転写装置12a〜12dは、可視像形成ユニット50a〜50dごとに設けられている。それぞれの一次転写装置12a〜12dは、対応する可視像形成ユニット50a〜50dと中間転写ベルト15を挟んで反対側に配置されている。
二次転写前帯電装置3は、中間転写ベルト15に重ね合わせて転写されたトナー像を再帯電させるためのものである。本画像形成装置100では、電子を放出することによってトナー像を帯電させるようになっている。
二次転写装置16は、中間転写ベルト15上に転写されたトナー像を、記録紙に対して再転写するためのものであり、中間転写ベルト15に接して設けられている。転写用クリーニング装置17は、トナー像の再転写が行われた後の中間転写ベルト15の表面をクリーニングするためのものである。
なお、転写ユニット40の中間転写ベルト15の周囲には、中間転写ベルト15の搬送方向上流から一次転写装置12a〜12d、二次転写前帯電装置3、二次転写装置16、転写用クリーニング装置17の順で各装置が配置されている。
二次転写装置16の記録紙搬送方向下流側には、定着装置14が設けられている。定着装置14は、二次転写装置16によって記録紙上に転写されたトナー像を記録紙に定着させるためのものである。
また、中間転写ベルト15には、4つの可視像形成ユニット50a〜50dがベルトの搬送方向に沿って接して設けられている。4つの可視像形成ユニット50a〜50dは、用いるトナーの色が異なっている点以外は同一であり、それぞれ、イエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(K)のトナーが用いられている。以下では、可視像形成ユニット50aのみについて説明し、その他の可視像形成ユニット50b〜50dについては説明を省略する。
可視像形成ユニット50aは、感光体ドラム(像担持体)7と、この感光体ドラム7の周りに配置された像担持体用帯電装置4、レーザ書き込みユニット(図示せず)、現像装置11、一次転写前帯電装置2、クリーニング装置13、除電ランプ18を備えている。
感光体ドラム7は、表面に感光層を有し、図示しない回転機構にて回転駆動されるものである。感光体ドラム7の基体は、接地されている。
像担持体用帯電装置4は、感光体ドラム7の表面を所定の電位に帯電させるためのものである。像担持体用帯電装置4の詳細については後述するが、本画像形成装置100では、鋸歯型の放電電極を備えたスコロトロン方式の帯電装置が用いられている。
レーザ書き込みユニットは、外部装置から受信した画像データに基づいて、感光体ドラム7にレーザ光を照射(露光)し、像担持体用帯電装置4にて均一に帯電された感光体ドラム7上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。
現像装置11は、感光体ドラム7の表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、静電潜像を顕像化してトナー像を形成するものである。
一次転写前帯電装置2は、感光体ドラム7の表面に形成されたトナー像を転写前に再帯電させるためのものである。本画像形成装置100では、電子を放出することによってトナー像を帯電させるようになっている。
クリーニング装置13は、中間転写ベルトにトナー像を転写した後の感光体ドラム7上に残留したトナーを除去・回収して感光体ドラム7上に新たな静電潜像およびトナー像を記録することを可能にするものである。
除電ランプ18は、クリーニングされた感光体ドラム7表面に光を照射して除電するものである。
そして、これら感光体ドラム7、像担持体用帯電装置4、レーザ書き込みユニット、現像装置11、一次転写前帯電装置2、一次転写装置12a、クリーニング装置13、除電ランプ18の駆動は、CPU,RAM,ROM等からなる制御部28(図1参照)にて制御されるようになっている。
次に、このような画像形成装置100の画像形成動作について説明する。
まず、画像形成装置100は、外部装置から画像データを取得する。また、画像形成装置100の図示しない駆動ユニットが、感光体ドラム7を図2に示した矢印の方向に所定の速度(ここでは167〜225mm/s)で回転させるとともに、像担持体用帯電装置4が感光体ドラム7の表面を所定の電位に帯電させる。
次に、取得した画像データに応じてレーザ書き込みユニット8が感光体ドラム7の表面を露光し、感光体ドラム7の表面に上記画像データに応じた静電潜像の書き込みを行う。続いて、感光体ドラム7の表面に形成された静電潜像に対して、現像装置11がトナーを供給する。これにより、静電潜像にトナーを付着させてトナー像が形成される。
このようにして感光体ドラム7の表面に形成されたトナー像を、一次転写前帯電装置2が再帯電し、再帯電されたトナー像を、一次転写装置12aが、感光体ドラム7の表面に形成されたトナー像とは逆極性のバイアス電圧を印加して、中間転写ベルト15へ転写する(一次転写)。
可視像形成ユニット50a〜50dがこの動作を順に行うことにより、中間転写ベルト15には、Y,M,C,Kの4色のトナー像が順に重ね合わされていく。
重ね合わされたトナー像は、中間転写ベルト15によって二次転写前帯電装置3まで搬送され、二次転写前帯電装置3が搬送されたトナー像に対して再帯電を行う。そして、再帯電が行われたトナー像が担持された中間転写ベルト15を、二次転写装置16が図示しない給紙ユニットから給紙された記録紙Pに対して圧接すると共にトナーの帯電とは逆極性の電圧を印加することにより、記録紙Pにトナー像を転写する(二次転写)。
その後、定着装置14がトナー像を記録紙Pに定着させ、画像の記録された記録紙Pは、排紙ユニット(図示せず)に排出される。
一方、一次転写後に感光体ドラム7上の残存したトナーは、クリーニング装置13にて除去・回収され、また、中間転写ベルト15上の残存したトナーは、転写用クリーニング装置17によって除去・回収される。また、残存したトナーが除去された感光体ドラムは、さらにそのあと、除電ランプ18にて除電され、像担持体用帯電装置4による次の帯電に備える。以上の動作により、記録紙Pに適切な印刷を行うことができる。
次に、本実施形態の像担持体用帯電装置4について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明に係る帯電装置を感光体ドラム7の表面を帯電させる像担持体用帯電装置4に使用した例を記載するが、電子を放出することによってトナー像を帯電させる帯電装置であれば採用可能であり、一次転写前帯電装置2や二次転写前帯電装置3、或いは、その他、記録紙剥離装置や除電装置に採用することもできる。
図1に、像担持体用帯電装置4の要部の構成を示し、図3に像担持体用帯電装置4とその近傍の構成を示す。
図3に示すように、像担持体用帯電装置4は、感光体ドラム7に面する開口20aを有するシールドケース20内に、放電電極である鋸歯電極30が配され、シールドケース20における前記開口20aにグリッド電極31が配されている。所謂スコロトロン方式の帯電装置である。
鋸歯電極30は、図1に示すように、鋸歯状に複数の三角歯が形成されており、図3に示すように、各三角歯30aの先端部を感光体ドラム7に向けた状態で、ホルダ22に保持されている。また、鋸歯電極30には、画像形成装置100側に設けられた高圧電源25より高電圧が供給されるようになっている。
高圧電源25は、前記した画像形成装置100側の制御部28にてその駆動が制御される。制御部28は、高圧電源25を制御して、鋸歯電極30に対し高電圧を供給するものである。
感光体ドラム7の帯電時、鋸歯電極30に高圧電源25より高電圧が印加されることで、鋸歯電極30は、各三角歯30aの先端部より感光体ドラム7の表面に対して電子を放出し、感光体ドラム7の表面を帯電させる。つまり、鋸歯電極30の各三角歯30aの先端部が放電ポイントとなる。
なお、図示してはいないが、グリッド電極31には、感光体ドラム7を所定電位に帯電制御するために、図示しないバイアス電源に接続されており、シールドケース20は接地されている。
そして、ここで、注目すべき構成は、像担持体用帯電装置4に、鋸歯電極30と対向して配置可能なクリーニング電極(対向電極)35が設けられている点である。クリーニング電極35は、鋸歯電極30の長手方向に移動可能に設けられており、感光体ドラム7の帯電時など通常は、鋸歯電極30と対向しない位置に待避し、鋸歯電極30のクリーニング時に、鋸歯電極30と対向配置される。
なお、図1、図3においては、クリーニング電極35を鋸歯電極30の長手方向に移動可能にする移動機構を省略している。移動機構については、図8〜図10を用いて後述する。
鋸歯電極30には、クリーニング時、クリーニング電極35と対向した状態で、制御部28の制御のものと、高圧電源25より高電圧が供給されるようになっている。鋸歯電極30に高電圧が印加されることで、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に、感光体ドラム7を帯電させるときよりも電流量の大きい放電(クリーニング放電と称することもある)が生じ、鋸歯電極30の三角歯30aの先端部に付着した放電生成物等の付着物が除去されることとなる。
そして、図3に示すように、鋸歯電極30にクリーニング電極35が対向配置された場合における鋸歯電極30とクリーニング電極35の距離は、鋸歯電極30とシールドケース20の距離、及び鋸歯電極30とグリッド電極31の離間、鋸歯電極30と感光体ドラム7の距離のいずれよりも短くなるように設計されている。
これにより、鋸歯電極30のクリーニング時に、鋸歯電極30からグリッド電極31、鋸歯電極30からシールドケース20、或いは鋸歯電極30から感光体ドラム7へと放電が起こることを防いで、クリーニング電極35だけに放電させることができる。
なお、ここではスコロトロン方式を例示しているが、コロトロン方式であれば、鋸歯電極にクリーニング電極が対向配置された場合における鋸歯電極とクリーニング電極の距離は、鋸歯電極とシールドケースの距離、及び鋸歯電極と感光体ドラムの距離のいずれよりも短くなるように設計すればよい。
鋸歯電極30に対して印加するクリーニング用の高電圧としては、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に、感光体ドラム7を帯電させるときよりも電流量の大きい放電が生じさせ、鋸歯電極30に付着した付着物を除去し得る値であれば、感光体ドラム7を帯電させるときの同じであってもよいし、異なる値であってもよい。
しかしながら、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に、感光体ドラム7を帯電させるときよりも電流量の大きい放電が生じさせて付着物を除去するために、わざわざ、高圧電源25の容量をUPさせる対応は、コスト的に望ましくなく、高圧電源25の容量内で対応することが望ましい。
そこで、本実施形態の像担持体用帯電装置4では、クリーニング電極35を鋸歯電極30よりも小さくして、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aの1つとのみ対向する構成としている。言い換えれば、クリーニング電極35は、鋸歯電極30の複数ある放電ポイントの1つのみに対向するよう構成されている。
このような構成では、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間の放電は、鋸歯電極30におけるクリーニング電極35が対向する対向相手の一つの三角歯30aとの間においてのみ起こる。
したがって、鋸歯電極30に対し、高圧電源25の容量をUPさせることなく、感光体ドラム7の帯電時と同じで電圧或いはそれ以下であっても、クリーニング電極35に対して放電により流れる電流量を、感光体ドラム7を帯電させるときの電流量よりも大きくでき、感光体ドラム7を帯電させるときの放電では除去されなかった放電生成物等の付着物を除去することができる。
また、図1の構成では、クリーニング電極35は、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aのうちの1つのみと対向する構成であるので、鋸歯電極30に印加された電圧を、複数ある三角歯30aのうちの1つに集中させることができ、より小さな電圧にてクリーニング放電を生じさせることができる。
但し、図1の構成では、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aを1つずつクリーニングすることとなるので、すべての三角歯30aのクリーニングするには、所要時間が長くなる。
そこで、例えば図4に示す構成のように、数個のクリーニング電極35a〜35c(例では3個)よりなる構成とし、鋸歯電極30の数個(例では3個)の三角歯30aと対向させるようにしてもよい。このような構成では、3箇所で同時に放電が起こるので、三角歯30aを3箇所同時にクリーニングでき、時間を短縮できる。
但し、図4の構成の場合、クリーニング放電を1箇所に集中させる図1に構成に比して、鋸歯電極30に印加される電圧が同じであれば、クリーニング放電による電流量は当然小さくなる。したがって、クリーニング電極35の数は、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に、鋸歯電極30の付着物を除去し得る大きさのクリーニング放電を生じさせるのに必要な電圧値と、既に備えられている高圧電源25の容量等に基づいて、適宜選択すればよい。
クリーニング電極35を複数個構成とする場合の対向電極数の上限の数を、強いて上げれば、10個までとすることが好ましい。あまり多くなると、高圧電源25の容量をUPせずして、通常の放電よりも電流量の大きなクリーニング放電を生じさせることが難しくなる。また、10個までであれば、鋸歯電極30の長手方向の寸法が小さいので、鋸歯電極30の長手方向端部側のスペースをクリーニング電極35の待避位置として利用でき、主帯電装置4が大型化を阻止できる。
また、クリーニング時の放電時間及び放電電流についても、同様のことが言え、適宜設定すればよい。
すなわち、付着物を除去するために必要な放電時間は、放電時の電流量が同じであれば、鋸歯電極の汚れ具合によって変わるものである。したがって、比較的長期間にわたって鋸歯電極30のクリーニングを行わなかった場合は、鋸歯電極30に付着した放電生成物等の付着物の量が多く、三角歯30aへの固着強度も強くなるのでクリーニング時の放電時間は長くする必要があるが、短期間で頻繁にクリーニングを行う場合は、鋸歯電極30に付着する付着物の量も少なく、また固着強度も弱いので放電時間は短くて済むようになる。
付着物を除去するために必要な放電電流も、放電時間が同じであれば、鋸歯電極の汚れ具合によって変わるものである。したがって、比較的長期間にわたって鋸歯電極30のクリーニングを行わなかった場合は、鋸歯電極30に付着した付着物の量が多く、三角歯30aへの固着強度も強くなるのでクリーニング時の放電電流を強くする必要があるが、短期間で頻繁にクリーニングを行う場合は、鋸歯電極30に付着する付着物の量も少なく、また固着強度も弱いので、付着物の除去が可能な範囲内で放電電流を弱くしてもよい。
このように、リーニング時の放電時間や放電電流を、クリーニングサイクルに応じて変更することで、効率的なクリーニングが実施できる。
また、図1の構成では、クリーニング電極35として、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aの1個分に相当する三角歯状のものを例示しているが、クリーニング電極35の形状は、これに限るものではなく種々変更可能である。
例えば、図5(a)〜図5(d)に、上記した三角歯状のクリーニング電極35に代えて用いることのできる対向電極の形状例を示す。図5(a)に示すクリーニング電極41は円錐形の電極であり、頂点を鋸歯電極30の三角歯30aの先端部に対向させる。また、図5(b)に示すクリーニング電極42は、対向する三角歯30aに向かう凸部42aを有する電極である。
鋸歯電極30の三角歯30aとの対向面積が充分に小さければ、図5(c)に示すクリーニング電極43のように、平板状の電極としてもよい。ここでは、φ1以下の円板状の電極としている。
その他、図5(d)に示すクリーニング電極44ように、四角い板状の電極を、鋸歯電極30の三角歯30aとクリーニング電極44の一つの角との距離が最短になるように、すなわち鋸歯電極30と同じ高さ位置にクリーニング電極44の一つの角がくるように、配置してもよい。
図5(a)〜図5(d)のように構成することで、1つの三角歯状のクリーニング電極35と同様に、対向電極側でも電界集中が生じるので、放電が生じやすくなり、さらに放電を安定させることができる。
ここで、図1の構成を有する像担持体用帯電装置4の一実施例について説明する。
図1に、実施例1の像担持体用帯電装置4におけるクリーニング電極35と鋸歯電極30との配置関係を示す。実施例1の像担持体用帯電装置4において、鋸歯電極30は、ステンレス製(SUS304)であり、厚みは100μである。鋸歯電極30の三角歯30aは、設置ピッチP=2mmで、鋸歯電極30の長手方向に162本配置されている。また、三角歯30aの先端部のRは、30μ以下である。一方、クリーニング電極35は、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aのうちの、1つ分の三角歯30aと同じ形状の電極よりなる。
そして、クリーニング電極35は、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aのうちの対向相手となる三角歯30a’との距離が最短となるように配置され、その空隙距離(=D)を1mmとしている。
一方、図3に示すように、像担持体用帯電装置4において、鋸歯電極30の三角歯30aの先端部から感光体ドラム7までの距離は8mm、鋸歯電極30の三角歯30aの先端部からグリッド電極31及びシールドケース20までの各距離は共に7mmである。
このように、クリーニング電極35とその対向相手となる三角歯30a’の距離を、鋸歯電極30と、グリッド電極31、感光体ドラム7及びシールドケース20の何れの距離よりも短くしたことにより、鋸歯電極30に高電圧を印加した際に、クリーニング電極35に向き合った、鋸歯電極30の三角歯30a’に大半の放電電流が集中し、他の三角歯30aからは殆ど放電しなかった。
このような実施例1の像担持体用帯電装置4を用いて実際の確認実験を行った結果について説明する。
クリーニング性能の確認実験では、放電生成物等の付着物が付着した放電電極として、シャープ株式会社製の複写機MX4500で使用され、規定寿命到達後に交換された鋸歯電極300を用いた。
図6(a)は、規定寿命に到達した鋸歯電極300における1つの三角歯300aのクリーニング前の状態を示す写真である。これより、三角歯300aの先端部に放電生成物等の付着物46が付着していることがわかる。
このように三角歯300aの先端部に付着物46が付着すると、感光体ドラム7の帯電に際し、鋸歯電極300に所定電圧を印加しても放電が起こりにくくなり、先に説明したように、この三角歯300aと対向する部位において、感光体ドラム7の表面電位に落ち込みが発生し、画像欠損を生じる。
実際、上記規定寿命に到達した鋸歯電極300を再び、シャープ株式会社製の複写機MX4500の像担持体用帯電装置に設置し、ハーフトーン画像を印字したところ、図7上段に示すように、付着物46が付着した三角歯300aに対応する位置で、黒い筋が発生した(火花放電前)。
このような鋸歯電極300に付着物46が付着して発生する画像欠損について説明すると、以下のとおりである。付着物46の付着による画像欠損は、現像方式によって表れる現象が異なる。ハーフトーン画像を印字した場合が分かりやすいので、この場合で説明すると、反転現像の場合は、ハーフトーン画像中に黒い筋状の画像欠損を生じ、正転現像の場合は、白いスジ状の画像欠損が発生する。これは、電子写真では、感光体ドラム7上に形成された静電潜像(=表面電位の制御で形成)に対して、マイナスに帯電したトナーを付着させ顕像化する工程が、反転現像と正転現像で異なるためである。
このように、画像サンプルを採取し画像判定することで、感光体ドラム7上の表面電位をいちいち測定しなくても鋸歯電極300の三角歯300aに放電生成物が付着していることを確認することができる。また画像欠損の発生位置から付着物46が付着した三角歯30aを特定することができる。
図6(b)は、上記規定寿命に到達した鋸歯電極300を、像担持体用帯電装置4に組み込み、鋸歯電極30に4kVを印加したときの放電状態を撮影したものである。図中の手前部分が鋸歯電極300で、奥に配置されているのが三角歯30aと同じ形状をしたクリーニング電極35である。鋸歯電極300とクリーニング電極35の間に見える白い部分がストリーマ(=火花放電)である。
このとき流れた放電電流は、約80(−μA)であった。これは、感光体ドラム7を帯電させる通常の帯電動作時に、1つの三角歯30aに流れる電流値の約16倍の大きさである。ここで、放電継続時間は5秒とした。
この作業後に、鋸歯電極300における図6(a)と同じ部分を撮影したのが図6(c)である。図から分かるように三角歯300aに付着していた付着物46がなくなっていることがわかる。
実際、付着物46を除去した鋸歯電極300を、再度、シャープ株式会社製の複写機MX4500の像担持体用帯電装置に組み込んで画像チェックを行ったころ、図7下段に示すように、該付着物46が付着していた部分で発生していた黒スジは消滅していることを確認できた(火花放電後)。
このように、通常帯電動作時に三角歯300a1個あたりに流れる放電電流より大きな電流を流すことで、先端部に付着した付着物46を除去することを確認できた。
次に、図8〜図10を用いて、クリーニング電極35を鋸歯電極30の長手方向に移動させる構成について説明する。図8は、像担持体用帯電装置4の長手方向端部の構成を示す斜視図である。図9は、クリーニング電極35を鋸歯電極30の長手方向に移動させる移動機構24を備える像担持体用帯電装置4の断面図であり、鋸歯電極30、クリーニング電極35、移動用回転軸27などの位置関係を説明した図である。また、図10は、シールドケース20の長手方向端部の形状を示す斜視図である。
図8、図9に示すように、クリーニング電極35は、鋸歯電極30の長手方向に移動自在に支持された対向電極保持部材29に取り付けられている。対向電極保持部材29は、ステンレス等の金属板をコの字型に形成してなるシールドケース20内に配されるL字型のアーム部29aと、シールドケース20の外部に配される基台部29bとからなり、アーム部29aと基台部29bとの間には、案内溝29c・29cが形成されている。
対向電極保持部材29は、図10に示す、シールドケース20に設けた切欠き20bに、案内溝29c・29cを切欠き20bが形成された面に係合させた状態で挿入されており、シールドケース20の長手方向にスライド自在となっている。
対向電極保持部材29は、ABS、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネイト)等の樹脂性であり、クリーニング電極35は、図示しない導線と図示しない金属性板バネを介して、金属性のシールドケース20に摺動・接触するよう構成されており、シールドケース20を介してグランドに接続されている。
対向電極保持部材29の移動は、モータ26にて移動用回転軸27を回転させることで行う。移動用回転軸27の周面には、スパイラル状に溝が形成されており、対向電極保持部材29における軸穴29dには、このスパイラル状の溝に係合する案内部(図示せず)が形成されている。これによって、移動用回転軸27を回転させることで、対向電極保持部材29を長手方向に移動させることができる。
対向電極保持部材29は、鋸歯電極30のクリーニングを行うとき以外は、クリーニング電極35を鋸歯電極30と対向しない退避位置にて待機するようになっている。したがって、帯電動作時に対向電極に向かって放電することはない。
上記モータ26の駆動は、前述した制御部28にて制御される。ここでは、制御部28によるモータ26の駆動制御にて、クリーニング電極35の移動位置を制御するために、移動用回転軸27の周面に形成したスパイラルのピッチを、鋸歯電極30の三角歯30aのピッチPと同じか整数倍とし、対向電極保持部材29の待避位置を、鋸歯電極30から所定距離離れた位置としている。これにより、制御部28は、モータ26の回転軸を回転させた数をカウントすることで、クリーニング電極35を、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aのうちの任意のものの先端部に、移動させることができる。
その他、例えば、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aの先端部のピッチPと同じ凹部を、鋸歯電極30を保持するホルダ22に、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aの先端部と一致させて形成し、対向電極保持部材29側には、これら凹部と係合するスプリングノッチ部を設けるようにしてもよい。
この場合、該スプリングノッチ部を市販のロータリースイッチのように電極で構成し、接合時に導通信号が取れるように構成してやると、自動送り制御できるようになる。また、鋸歯電極30の三角歯30aの配置場所と一致するエンコーダを長手方向に設置し、その信号に検出することで位置あわせをおこなってもよい。
また、本画像形成装置100では、鋸歯電極30のクリーニングを行う場合、制御部28が、感光体ドラム7を、間欠的もしくは連続的に駆動回転させると共に、除電ランプ18を動作させておくようになっている。
鋸歯電極30のクリーニング時、感光体ドラム7を回転させ、除電ランプ18を動作させておくことで、万が一、付着物を除去している三角歯30a以外の三角歯30aから放電が生じ、感光体ドラム7が帯電された場合でも、すみやかに表面電位を0にでき、感光体ドラム7が帯電状態で長期間放置されることよって発生する感光体ドラム7の特性劣化を防止することができる。
図11に、鋸歯電極30のクリーニング時の動作フローを示す。鋸歯電極30のクリーニングが指示されると、制御部28は、当該フローに入り、まず、除電ランプ18をONし(S1)、続いて感光体ドラム7の回転させる(S2)。そして、鋸歯電極30のクリーニングを継続するか否かを判断し(S3)、継続すると判断すると、S4に進み、クリーニング電極35を、クリーニング対象の三角歯30aと対向する位置へと移動させる。
そして、鋸歯電極30にクリーニング用に定められた所定の高電圧を所定時間印加し(S5)、そのあと、S3に戻り、鋸歯電極30のクリーニングを継続するか否かを判断する。S3では、鋸歯電極30の全ての三角歯30aのクリーニングを完了すると、NOと判断する。
S3で、NOと判断すると、S6に進み、クリーニング電極35を、待避位置にまで移動させ、そのあと、除電ランプ18をOFFし(S7)、続けて、感光体ドラム7の回転を停止させる(S8)。
なお、図11の動作フローでは、詳細に記載していないが、S4においては、クリーニング電極35を、鋸歯電極30の複数ある三角歯30aのうち、待避位置に近いものから順に(或いは遠いものから順に)、一本ずつ順次移動させていく。
以上のように、本実施形態の画像形成装置100では、像担持体用帯電装置4が、鋸歯電極30に対向して配置可能なクリーニング電極35を備えており、鋸歯電極30とクリーニング電極とが対向し合う状態で、制御部28の制御のもと高圧電源25より鋸歯電極30に対して高電圧を印加することで、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に、感光体ドラム7を帯電させるときよりも電流量の大きな放電が生じさせて鋸歯電極30に付着した付着物を除去するようになっている。
これによれば、鋸歯電極30に接触することなくクリーニングを実施できるので、鋸歯電極30に拭き取り部材等を接触させてクリーニングする接触式の構成に比して、鋸歯電極30を破損させる虞が少なく、また、接触式で見られるような、拭き残しの問題や、拭き取り部材を介して除去した付着物が再度付着するといった問題もない。
さらに、接触式では、長く使用する間に、拭き取り部材が破損したり、除去した付着物にて汚れたりして、拭き取り部材の交換等が必要となるが、上記構成では、非接触式であるので、部材等の交換を要することなく長期にわたって安定したクリーニングを行うことができる。
〔実施の形態2〕
本発明のその他の実施形態について、図12〜図15の基づいて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、鋸歯電極30の各三角歯30aに放電電流を流しクリーニング動作を行う際に、三角歯30aの先端部に付着した付着生成物等の付着物の量によらず、同じ放電条件(各三角歯30aに流す放電電流を一定)に管理することのできる構成について説明する。
図12に、本実施形態の帯電装置である像担持体用帯電装置55の要部の構成を示す。実施の形態1の像担持体用帯電装置4との違いは、クリーニング電極35が挿入抵抗Rを介してグランドに接地されている点である。
これによれば、クリーニング時、クリーニング電極35とグランドとの間に挿入された挿入抵抗Rの両端に生じる電圧差効果によって、付着物の量が少ない三角歯30aに対し、付着物の量の多い三角歯30aをクリーニングし得るように設定された高電圧を鋸歯電極30に印加したとしても、火花放電が生じて放電電流が増加するようなこともなく、放電性を安定させることができる。
表1に、本実施形態の像担持体用帯電装置55の構成を有する一実施例の像担持体用帯電装置55について、クリーニング電極35を、鋸歯電極30の長手方向に順次移動させながら放電させ、鋸歯電極30の各三角歯30aに流れる放電電流をそれぞれ計測した結果を示す。実施例の像担持体用帯電装置55においては、挿入抵抗Rとして300MΩの抵抗を使用し、鋸歯電極30への印加電圧は5(−kV)とした。
表1より、放電電流は、どの三角歯30aの場合もほぼ同じ値12.4(−μA)となり、ばらつきも少なく、各三角歯30aのクリーニングの電流条件が一定になることが分かる。
また、図13に、上記実施例において、実際に、付着物の量が少ない三角歯30aに対し、付着物の量の多い三角歯30aをクリーニングし得るように設定された高電圧(ここでは5(−kV))を鋸歯電極30に印加したときの放電状態を撮影したものを示す。
図13の左図は、鋸歯電極30の三角歯30aとクリーニング電極35の位置関係を撮影したもので、右図はその放電状態を撮影したものである。鋸歯電極30の三角歯30aの先端部とクリーニング電極35の距離Dが1mmと近接している状態であっても、付着物の量が少ない三角歯30aに対し、5(−kV)を印加しても、クリーニング電極35との間にストリーマ(=火花放電)が発生しておらず、グロー放電していることがわかる。
なお、クリーニング時の放電電流の安定化は、放電電流をモニターしフィードバックする制御を行う定電流制御で実施することもできる。しかしながら、火花放電は瞬間的に発生する上、一度発生すると瞬時に大電流が流れる(電子なだれが発生するため、急激に電流が増加する)ので、電流過剰状態検出からフィードバックまでに反応遅れが生じ、瞬間的に大電流が流れてしまうので、各三角歯30aの電流条件を同じにすることは困難である。
これに対し、本実施形態の像担持体用帯電装置55に採用している挿入抵抗Rを設ける構成では、このようなフィードバックの遅れはなく、安定して火花放電を防止できるので、常時安定した状態で放電電流を流すことができる。
また、クリーニング電極35を鋸歯電極30の長手方向に移動させながらクリーニングを行う構成においては、フィードバック制御の場合、電極間位置が移動により変化するので電極位置に応じてフィードバック制御する必要がある。これに対し、挿入抵抗Rを設けた構成では、距離が遠くなると放電が弱くなるだけなので、制御系を簡素化できるというメリットがある。
なお、上記構成において、クリーニング時の放電電流の大きさは、挿入抵抗Rの大きさとクリーニング動作時の印加電圧を適宜選ぶことで調整することができる。
図14に、本実施例で使用した鋸歯電極30における、印加電圧とクリーニング時の放電電流との関係を調べた結果を示す。
鋸歯電極30の三角歯30aの先端部とクリーニング電極35の距離Dは、1mmとした。図中●が300MΩの抵抗を挿入した場合で、図中△が500MΩの抵抗を挿入した場合の結果である。
通常の帯電動作時は、5〜7(−kV)の電圧を印加しているが、挿入する抵抗Rを選ぶことで、同じ電圧でも鋸歯電極30に流れる放電電流を制御することができる。クリーニング効果は、放電電流が多いほど大きくなるが、放電生成物等の付着物の付着強度が強固でなければ10(−μA)でも十分除去できるので、放電電流の設定値は、10(−μA)以上で、クリーニングサイクルに応じて決めればよい。抵抗Rの挿入によりクリーニング時の各三角歯30aに流れる放電電流が安定するのは先に説明したとおりである。
図15は、放電状態での三角歯30aとクリーニング電極35との間の空隙部Hにおける抵抗(空隙抵抗)について説明したものである。空気は絶縁体であるが、鋸歯電極30とクリーニング電極35との間に高電圧を印加して不平等電界を発生させると、絶縁破壊を起こして電極30,35間に電流が流れるため、見かけ上、図のような抵抗成分を考えることができる。
この放電時の空隙抵抗は、例えば、挿入抵抗Rが500MΩ、印加電圧が7(−kV)の場合を計算すると、7(−kV)/11(−μA)−500MΩ=154.5MΩとなる。
また、この空隙抵抗は、流れる放電電流の大きさが同じならば挿入抵抗Rの大きさによらず同じである。例えば、300MΩの場合で計算すると、5(−kV)なので、5(−kV)/11(−μA)−300MΩ=154.2MΩとなり、500MΩの場合とほぼ同じ値となる。
これは、放電電流が15(−μA)の条件で該空隙抵抗を求めると約100MΩと小さくなるが、電極間に印加される電圧が高くなり、放電空間での電子なだれの勢いが増すためである。
放電時の空隙抵抗は、以上のようにして算出することができるので、この計算をもとに挿入抵抗の値を決めればよい。
以上のように、対向電極に挿入抵抗を介してグランド接地することで、クリーニング放電実施時に火花放電への移行を抑え、低い放電電流でも電流ばらつきのない安定した条件でクリーニングできるようになる。
なお、実施の形態1、2で説明した、鋸歯電極30の三角歯30aに対向するクリーニング電極35を設け、帯電時よりも電流量の大きな放電を生じさせることで鋸歯電極30をクリーニングする構成は、例えば、図16に示すような、複数ある三角歯30aが個別に分割され、各三角歯30aに抵抗を挿入した鋸歯電極39(詳細は特許第3074095号参照)に採用することもできる。
この場合は、すでに抵抗体が放電電極39側に挿入されていることもあり、該抵抗部分での電圧降下により放電が安定する傾向にある。そのため、クリーニング電極35との間の放電が安定なようであれば、クリーニング電極35側に挿入抵抗Rを省略することができる。
また、上記した実施の形態1,2では、放電電極として鋸歯電極30を例示したが、図17に示すような、鋸歯電極30に換えて、放電電極を、複数の針状の電極45aを有する針電極45や、図18に示す、放電ポイントが特定されないワイヤ電極38とすることもできる。
ワイヤ電極38としては、例えばφ0.25のタングステン製ワイヤを使用することができる。また、放電電極をワイヤ電極38とした場合、ワイヤ電極38とクリーニング電極35との離間距離は、例えば1mm(=D)に設定することができる。
鋸歯電極30や針電極45と異なり、ワイヤ電極38は放電ポイントが特定されないので、ワイヤ電極38とクリーニング電極35との間に放電させながらワイヤ電極38の長手方向にクリーニング電極35を移動させることで、ワイヤ電極38の表面上に生成した放電付着物を連続的にクリーニングすることができる。したがって、鋸歯電極30や針電極45によりもより簡単にクリーニングすることが可能となる。
また、上記各実施形態において、画像形成装置100に備えられる制御部28であって、特に、上記した本発明に係る帯電装置の駆動を制御する機能部分は、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現される。すなわち、画像形成装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像形成装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、画像形成装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像形成装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、画像形成装置100に備えられる制御部28であって、特に、上記した本発明に係る帯電装置の駆動を制御する機能部分は、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。