JP5274690B1 - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換特性を向上させることができる色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】光を透過させることが可能な導電性基板15上に多孔質酸化チタン層13を有する作用極10と、作用極10に対向するように配置される対極20と、作用極10の多孔質酸化チタン層13に担持される光増感色素と、作用極10及び対極20の間に配置される電解質40とを備え、多孔質酸化チタン層13が、アナターゼ結晶からなるアナターゼ結晶型酸化チタンと、ルチル結晶からなるルチル結晶型酸化チタンとを含み、多孔質酸化チタン層13が複数の層の積層体で構成され、積層体のうち最外層13aが、ルチル結晶型酸化チタンを含み、中間層13b,13cがアナターゼ結晶型酸化チタンを含み、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が、中間層13b,13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きい、色素増感太陽電池100。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池は、スイスのグレッツェルらによって開発されたものであり、光電変換効率が高く、製造コストが低いなどの利点を持つため注目されている次世代太陽電池である。
色素増感太陽電池は一般に、作用極と、対極と、作用極の酸化物半導体層に担持される光増感色素と、作用極及び対極間に配置される電解質とを備えている。
このような色素増感太陽電池については光電変換特性のさらなる改善が求められており、そのために種々の研究が行われている。
例えば特許文献1には、色素増感太陽電池の酸化チタン膜として、三極構造の酸化チタン膜電極膜構造が開示されている。この三極構造の酸化チタン膜電極膜構造は、透明基板上の透明導電膜と接する下地層が径5〜10nmの微粒子のアナターゼ型結晶粒状酸化チタンからなる酸化膜で構成され、下地層上に設けられる中間層が、径30〜200nm、長さ0.5〜20μmのルチル型結晶針状酸化チタンと径5〜400nmのアナターゼ型結晶粒状酸化チタンとを含む多孔質膜で構成され、中間層上に設けられる最上層が径20〜400nmのアナターゼ型結晶粒状酸化チタンからなる酸化チタン膜で構成されたものとなっている。このような構造の酸化チタン膜を用いることにより色素増感太陽電池において高い光電変換効率を達成することが図られている。
特開2008−115055号公報
しかし、上述した特許文献1に記載の色素増感太陽電池は、以下の課題を有していた。
即ち、上記特許文献1記載の色素増感太陽電池は、光電変換特性の向上の点で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光電変換特性を向上させることができる色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、特許文献1に記載の三極構造の酸化チタン膜電極膜構造について検討した。その結果、三極構造の酸化チタン膜電極膜構造では、中間層が、ルチル型結晶針状酸化チタンとアナターゼ型結晶粒状酸化チタンとを含む多孔質膜で構成され、最上層がアナターゼ型結晶粒状酸化チタンで構成されている。ここで、最上層をアナターゼ型結晶粒状酸化チタンで構成しているのは、中間層からの透過光を反射し光閉じ込めなどの効果が得られるためとされている(段落0012)。しかし、ルチル結晶の酸化チタンは、アナターゼ結晶の酸化チタンよりも高い屈折率を有するため、アナターゼ結晶の酸化チタンよりも光を散乱する効果が大きい。このため、特許文献1に記載の三極構造の酸化チタン膜電極膜構造のように、最上層中のルチル結晶の酸化チタンの含有率が中間層中のルチル結晶の酸化チタンの含有率よりも小さいと、中間層を透過した光が最上層まで行き届いたとしても、最上層で光がより散乱されにくくなっているため、光は中間層に戻されにくくなる。このため、特許文献1記載の三極構造の酸化チタン膜電極膜構造を用いてもその三極構造の酸化チタン膜電極膜構造においては光閉じ込め効果が不十分となる。このため、色素増感太陽電池において高い光電変換効率を達成するには限界があるものと本発明者は考えた。そこで、本発明者はさらに鋭意検討を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
即ち本発明は、光を透過させることが可能な導電性基板上に多孔質酸化チタン層を有する作用極と、前記作用極に対向するように配置される対極と、前記作用極の前記多孔質酸化チタン層に担持される光増感色素と、前記作用極及び前記対極の間に配置される電解質とを備え、前記多孔質酸化チタン層が、アナターゼ結晶からなるアナターゼ結晶型酸化チタンと、ルチル結晶からなるルチル結晶型酸化チタンとを含み、前記多孔質酸化チタン層が複数の層の積層体で構成され、前記積層体のうち前記導電性基板から最も遠い位置に配置される最外層が前記ルチル結晶型酸化チタンを含み、前記積層体において前記最外層と前記導電性基板との間に設けられる中間層が前記アナターゼ結晶型酸化チタンと前記ルチル結晶型酸化チタンとを含み、前記最外層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が、前記中間層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きい、色素増感太陽電池である。
この色素増感太陽電池によれば、例えば太陽光が作用極の導電性基板を透過し、多孔質酸化チタン層に入射される。そして、光は、多孔質酸化チタン層を構成する積層体の中間層を透過した後、最外層に入射される。このとき、ルチル結晶型酸化チタンは、アナターゼ結晶型酸化チタンよりも高い屈折率を有しており、アナターゼ結晶型酸化チタンよりも光を散乱させやすい。そして、最外層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は中間層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きい。すなわち最外層では、光を散乱させやすいルチル結晶型酸化チタンが中間層よりも多く含まれている。このため、中間層を透過して最外層に入射した光を中間層に十分に戻すことが可能となる。その結果、多孔質酸化チタン層で光閉じ込め効果が十分なものとなる。また光増感色素は、ルチル結晶型酸化チタンよりもアナターゼ結晶型酸化チタンに吸着しやすい。このため、中間層では、アナターゼ結晶型酸化チタンに吸着した光増感色素により、最外層よりも光を十分に吸収させることが可能になる。以上のことから、本発明の色素増感太陽電池によれば、光電変換特性を向上させることができる。また上記色素増感太陽電池においては、中間層がルチル結晶型酸化チタンをさらに含む。このため、中間層がルチル結晶型酸化チタンを含まない場合に比べて、中間層に入射された光が中間層内でより十分に散乱され、散乱された光がアナターゼ結晶型酸化チタンに担持された光増感色素に効率よく吸収されるため、光の吸収効率がより高くなり、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる。
上記色素増感太陽電池においては、前記ルチル結晶型酸化チタンが球状であることが好ましい。
この場合、ルチル結晶型酸化チタンが球状以外である場合に比べて、多孔質酸化チタン層に入射した光を散乱させる効果がより大きくなり、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる。
上記ルチル結晶型酸化チタンが球状である場合、上記色素増感太陽電池においては、前記ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径が50〜500nmであることが好ましい。
ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径が上記範囲内にあると、上記範囲を外れる場合に比べて、多孔質酸化チタン層で光閉じ込め効果がより十分なものとなり、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる。
上記色素増感太陽電池においては、前記最外層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が70〜100質量%であることが好ましい。
この場合、最外層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、光閉じ込め効果がより十分なものとなる。また以下の利点も得られる。すなわち、まず最外層は、中間層に比べて、電解質との間でより大きい接触面積を有する。このため、光増感色素から電解質への漏れ電流が大きくなり易い傾向にある。その点、最外層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が70〜100質量%であると、ルチル結晶型酸化チタンには光増感色素がほとんど担持しないため、漏れ電流サイトとして機能する光増感色素がより少なくなる。このため、最外層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる傾向にある。
上記色素増感太陽電池においては、前記中間層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が3〜15質量%であることが好ましい。
この場合、中間層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、光の吸収と、光の閉じ込めとがバランス良く行われ、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる。
上記色素増感太陽電池においては、前記多孔質酸化チタン層全体中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が5〜40質量%であることが好ましい。
多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が5〜40質量%であると、上記範囲を外れた場合に比べて、色素増感太陽電池の光電変換特性をより向上させることができる。
なお、本発明において、「積層体」は、複数の層で構成されるが、複数の層であるかどうかは、隣接する2つの層が以下のi)又はii)の要件を満たすかどうかによって判別するものとする。
i)2つの層における酸化チタンの平均粒径が異なる
ii)2つの層におけるルチル結晶型酸化チタンの含有率が異なる
またルチル結晶型酸化チタンの平均粒径は、1〜100nmである場合は、X線回析装置(XRD、Rigaku社製全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab)により測定される平均粒径を言い、100nmを超える場合は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)により測定される平均粒径を言う。ここで、SEMにより測定される平均粒径とは、SEMにより観察されるルチル結晶型酸化チタンについて下記式に基づいて算出される粒径の平均値を言うものとする。
粒径=(S/π)1/2
(上記式中、Sはルチル結晶型酸化チタンの面積を示す)
さらに「球状」とは、多孔質酸化チタン層をSEMにて観察した場合に、ルチル結晶型酸化チタンの最小径に対する最大径の比が1以上1.75以下である形状を言うものとする。
本発明によれば、光電変換特性を向上させることができる色素増感太陽電池が提供される。
本発明の色素増感太陽電池の一実施形態を示す断面図である。 図1の作用極を示す部分拡大断面図である。 図1の作用極の変形例を示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、全図中、同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る色素増感太陽電池の好適な実施形態を示す断面図、図2は、図1の作用極を示す部分拡大断面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池100は、酸化チタンを含む多孔質酸化チタン層13を有する作用極10と、作用極10に対向するように配置される対極20と、作用極10の多孔質酸化チタン層13に担持される光増感色素と、作用極10と対極20とを連結する封止部30と、作用極10と対極20との間に配置される電解質40とを備えている。
作用極10は、光を透過させることが可能な導電性基板15上に多孔質酸化チタン層13を有する。導電性基板15は、透明基板11と、透明基板11の対極20側に設けられる透明導電膜12とを有する。また電解質40は、多孔質酸化チタン層13中にも含浸されている。対極20は、対極基板21と、対極基板21のうち作用極10側に設けられて対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備えている。
図2に示すように、多孔質酸化チタン層13は、三層の積層体で構成されている。多孔質酸化チタン層13は、導電性基板15から最も遠い位置に配置される最外層13aと、最外層13aと導電性基板15との間に配置される中間層13b、13cとで構成されている。中間層13bは、最外層13aに対して導電性基板15側に隣接し、中間層13cは、中間層13bに対し導電性基板15側に隣接している。ここで、最外層13aは光を反射する光反射層として機能し、中間層13b,13cは光を光増感色素に吸収させる光吸収層として機能する。すなわち、中間層13b,13cには光増感色素が担持されているが、最外層13aには光増感色素はほとんど担持されていない。
多孔質酸化チタン層13は酸化チタンで構成される。酸化チタンは、アナターゼ型結晶からなるアナターゼ結晶型酸化チタンと、ルチル型結晶からなるルチル結晶型酸化チタンとで構成されている。最外層13aは、ルチル結晶型酸化チタンを含んでおり、中間層13b、13cは、アナターゼ結晶型酸化チタンを含んでいる。
そして、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きくなっており、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きくなっている。別言すると、多孔質酸化チタン層13においては、導電性基板15から離れるにつれて、層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が増加している。逆に、導電性基板15から離れるにつれて、層中のアナターゼ結晶型酸化チタンの含有率が減少している。
上述した色素増感太陽電池100によれば、例えば太陽光が作用極10の導電性基板15に入射されると、光は導電性基板15を透過し、多孔質酸化チタン層13に入射される。そして、光は、多孔質酸化チタン層13の中間層13c及び中間層13bで吸収され、残った光が、最外層13aに入射される。このとき、ルチル結晶型酸化チタンは、アナターゼ結晶型酸化チタンよりも高い屈折率を有しており、アナターゼ結晶型酸化チタンよりも光を散乱させやすい。そして、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は中間層13b,13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きい。すなわち最外層13aでは、光を散乱させやすいルチル結晶型酸化チタンが中間層13b,13cよりも多く含まれている。このため、中間層13b,13cを透過して最外層13aに入射した光を中間層13b,13cに十分に戻すことが可能となる。その結果、多孔質酸化チタン層13で光閉じ込め効果が十分なものとなる。また光増感色素は、ルチル結晶型酸化チタンよりもアナターゼ結晶型酸化チタンに吸着しやすい。このため、中間層13b,13cでは、アナターゼ結晶型酸化チタンに吸着した光増感色素により、最外層13aよりも光を十分に吸収させることが可能になる。以上のことから、色素増感太陽電池100によれば、光電変換特性を向上させることができる。
次に、作用極10、光増感色素、対極20、封止部30および電解質40について詳細に説明する。
(作用極)
作用極10は、上述したように、光を透過させることが可能な導電性基板15と、導電性基板15の上に設けられる多孔質酸化チタン層13とを備えている。導電性基板15は、透明基板11と、透明基板11の対極20側に設けられる透明導電膜12とを有する(図1参照)。
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、色素増感太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜10000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。中でも、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。透明導電膜12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
多孔質酸化チタン層13に含まれる酸化チタンの形状は特に限定されるものではなく、例えば球状及び針状が挙げられる。特にルチル結晶型酸化チタンは球状であることが好ましい。この場合、ルチル結晶型酸化チタンが球状以外である場合に比べて、多孔質酸化チタン層13に入射した光を散乱させる効果がより大きくなり、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
ルチル結晶型酸化チタンが球状である場合、ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径は通常は40〜700nmであるが、50〜500nmであることが好ましい。ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径が50〜500nmの範囲内にあると、この範囲を外れる場合に比べて、多孔質酸化チタン層13で光閉じ込め効果がより十分なものとなり、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径はより好ましくは80〜400nmであり、特に好ましくは100〜300nmである。
最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は特に限定されないが、好ましくは70〜100質量%である。この場合、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、光閉じ込め効果がより十分なものとなる。また以下の利点も得られる。すなわち、まず最外層13aは、中間層13b,13cに比べて、電解質40との間でより大きい接触面積を有する。このため、光増感色素から電解質40への漏れ電流が大きくなり易い傾向にある。その点、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が70〜100質量%であると、ルチル結晶型酸化チタンには光増感色素がほとんど担持しないため、漏れ電流サイトとして機能する光増感色素がより少なくなる。このため、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる傾向にある。なお、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が100質量%未満である場合、最外層13a中に含まれる残りの酸化チタンはアナターゼ結晶型酸化チタンである。
最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率はより好ましくは85〜100質量%であり、特に好ましくは100質量%である。
中間層13bは、アナターゼ結晶型酸化チタンを含んでいればよい。従って、中間層13bは、アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されてもよく、アナターゼ結晶型酸化チタンとルチル結晶型酸化チタンとで構成されてもよい。但し、中間層13bは、アナターゼ結晶型酸化チタンとルチル結晶型酸化チタンとで構成されることが好ましい。すなわち、中間層13bは、ルチル結晶型酸化チタンを含むことが好ましい。この場合、ルチル結晶型酸化チタンを含まない場合に比べて、中間層13bに入射された光が中間層13b内でより十分に散乱され、散乱された光がアナターゼ結晶型酸化チタンに担持された光増感色素に効率よく吸収されるため、光の吸収効率がより高くなり、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
ここで、アナターゼ結晶型酸化チタンは、光を光増感色素に吸収させるための光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されていても、光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンと、光を散乱させるための光散乱用アナターゼ結晶型酸化チタンとで構成されてもよい。但し、アナターゼ結晶型酸化チタンは、光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されることが好ましい。この場合、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、特に限定されないが、好ましくは3〜15質量%である。この場合、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、光の吸収と、光の閉じ込めがバランス良く行われ、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率はより好ましくは3〜10質量%である。
中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率との含有率差は、0質量%よりも大きければよいが、70〜100質量%であることが好ましい。この場合、上記含有率差が上記範囲を外れる場合に比べて、以下の利点が得られる。すなわち、光閉じ込め効果がより大きくなるため光吸収効率を向上させることができる。また中間層13b中のアナターゼ結晶型酸化チタンの含有率が最外層13a中のアナターゼ結晶型酸化チタンの含有率より大きくなる。すなわち光増感色素を担持しやすいアナターゼ結晶型酸化チタンの比表面積をより高くすることができる。このため、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
中間層13cは、アナターゼ結晶型酸化チタンを含んでいればよい。従って、中間層13cは、アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されてもよく、アナターゼ結晶型酸化チタンとルチル結晶型酸化チタンとで構成されてもよい。
中間層13cにおいては、ルチル結晶型酸化チタンの含有率が中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率より小さければよい。
中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率との含有率差は、特に限定されないが、好ましくは0質量%より大きく10質量%以下である。この場合、上記含有率差が上記範囲を外れる場合に比べて、より高い発電特性が得られる。
中間層13cは、ルチル結晶型酸化チタンを含まないことが好ましい。すなわち中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は0質量%であることが好ましい。この場合、中間層13cがルチル結晶型酸化チタンを含む場合に比べて、多孔質酸化チタン層13において光をより十分に吸収させることができ、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
中間層13c中のアナターゼ結晶型酸化チタンは、中間層13bと同様、光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されていても、光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンと、光散乱用アナターゼ結晶型酸化チタンとで構成されてもよい。但し、アナターゼ結晶型酸化チタンは、光吸収用アナターゼ結晶型酸化チタンのみで構成されることが好ましい。この場合、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
多孔質酸化チタン層13全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は特に限定されるものではないが、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは10〜30質量%である。
多孔質酸化チタン層13全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が5〜40質量%であると、上記範囲を外れた場合に比べて、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
多孔質酸化チタン層13の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば0.5〜50μmとすればよい。最外層13aの厚さは特に限定されるものではなく、通常は1〜20μmであるが、好ましくは2〜10μmである。中間層13bの厚さも特に限定されるものではなく、通常は1〜40μmであるが、好ましくは3〜25μmである。中間層13cの厚さも特に限定されるものではなく、通常は1〜40μmであるが、好ましくは3〜25μmである。
(光増感色素)
光増感色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素が挙げられる。中でも、ターピリジン構造を含む配位子を有するルテニウム錯体が好ましい。この場合、色素増感太陽電池100の光電変換特性をより向上させることができる。
なお、色素増感太陽電池100が屋内や低照度(10〜10000lux)の環境下において使用される場合には、光増感色素として、ビピリジン構造を含む配位子を有するルテニウム錯体を用いることが好ましい。
(対極)
対極20は、上述したように、対極基板21と、対極基板21のうち作用極10側に設けられて対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒膜(導電層)10とを備えている。
対極基板21は、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン、SUS等の耐食性の金属材料や、上述した透明基板11にITO、FTO等の導電性酸化物からなる膜を形成したもので構成される。対極基板21の厚さは、色素増感型太陽電池100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブが挙げられ、その中でも特にカーボンナノチューブが好適に用いられる。
(封止部)
封止部30を構成する材料としては、例えば非鉛系の透明な低融点ガラスフリットなどの無機絶縁材料や、アイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などを含む各種変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。なお、封止部30は樹脂のみで構成されてもよいし、樹脂と無機フィラーとで構成されていてもよい。
(電解質)
電解質40は、例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、バレロニトリル、ピバロニトリル、グルタロニトリル、メタクリロニトリル、イソブチロニトリル、フェニルアセトニトリル、アクリロニトリル、スクシノニトリル、オキサロニトリル、ペンタニトリル、アジポニトリルなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオン、亜鉛錯体、鉄錯体、コバルト錯体などのレドックス対が挙げられる。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体を用いてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、エチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ブチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、又は、メチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドが好適に用いられる。
また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、上記イオン液体と上記有機溶媒との混合物を用いてもよい。
また電解質40には添加剤を加えることができる。添加剤としては、LiI、I、4−t−ブチルピリジン、グアニジウムチオシアネート、1−メチルベンゾイミダゾール、1−ブチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
次に、色素増感太陽電池100の製造方法について説明する。
<作用極形成工程>
まず作用極10を以下のようにして準備する。
はじめに透明基板11の上に透明導電膜12を形成し、透明性を有する導電性基板15を準備する。透明導電膜12の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD)及びCVD法などが用いられる。
(多孔質酸化チタン層形成工程)
次に、透明導電膜12上に、中間層13cを形成するための第1ペーストを印刷する。第1ペーストは、酸化チタンのほか、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。酸化チタンは、アナターゼ結晶型酸化チタンを含み、必要に応じて、ルチル結晶型酸化チタンを含む。第1ペースト中に含まれる酸化チタン全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と同一となるようにする。
次に、上記第1ペーストを乾燥させ、その上に、中間層13bを形成するための第2ペーストを印刷する。第2ペーストは、酸化チタンのほか、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。第2ペースト中に含まれる酸化チタンは、アナターゼ結晶型酸化チタンを含み、ルチル結晶型酸化チタンを含む。第2ペースト中に含まれる酸化チタン全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と同一となるようにする。すなわち、第2ペースト中に含まれる酸化チタン全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、第1ペーストに含まれる酸化チタン中のルチル結晶型酸化チタンの含有率より大きくなるようにする。
次に、上記第2ペーストを乾燥させ、その上に、最外層形成用ペーストを印刷する。最外層形成用ペーストは、酸化チタンのほか、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。最外層形成用ペーストに含まれる酸化チタンは、ルチル結晶型酸化チタンを含み、必要に応じて、アナターゼ結晶型酸化チタンを含む。酸化チタン全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と同一となるようにする。すなわち、最外層形成用ペーストに含まれる酸化チタン全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、第2ペーストに含まれる酸化チタン中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きくなるようにする。
第1ペースト、第2ペースト及び最外層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、又は、バーコート法などを用いることができる。
最後に、第1ペースト、第2ペースト及び最外層形成用ペーストを一括焼成して透明導電膜12上に多孔質酸化チタン層13を形成する。焼成温度は酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。なお、第1ペースト、第2ペースト及び最外層形成用ペーストを一括して焼成する代わりに、第1ペーストを焼成させた後、第2ペーストを印刷し、第2ペーストを焼成させた後に最外層形成用ペーストを印刷し、最後に最外層形成用ペーストを焼成してもよい。
こうして作用極10が得られる。
<色素担持工程>
次に、作用極10の多孔質酸化チタン層13に光増感色素を担持させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その光増感色素を多孔質酸化チタン層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な光増感色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を多孔質酸化チタン層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を多孔質酸化チタン層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を多孔質酸化チタン層13に吸着させても、光増感色素を多孔質酸化チタン層13に担持させることが可能である。
<対極準備工程>
一方、以下のようにして対極20を準備する。
まず対極基板21を準備する。そして、対極基板21の上に触媒層22を形成する。触媒層22の形成方法としては、スパッタ法、スクリーン印刷法、又は、蒸着法などが用いられる。これらのうちスパッタ法が膜の均一性の点から好ましい。
<封止部固定工程>
次に、例えば熱可塑性樹脂からなる環状のシートを準備する。そして、このシートを、光増感色素を担持した多孔質酸化チタン層13を有する作用極10上に載せ、加熱溶融させる。このとき、環状のシートの内側に多孔質酸化チタン層13が配置されるようにする。こうして作用極10の表面に環状の樹脂シートを固定する。
<電解質配置工程>
そして、電解質40を用意する。そして、電解質40を、作用極10上に固定した環状の樹脂シートの内側に配置する。電解質40は、例えばスクリーン印刷等の印刷法によって配置することが可能である。
<封止工程>
電解質40を作用極10の上に配置した後は、作用極10に対し、作用極10との間に電解質40を挟むように対極20を重ね合わせ、環状の樹脂シートを加熱溶融させることによって作用極10と対極20とを接着させる。こうして、作用極10と対極20との間に封止部30を有する色素増感太陽電池100が得られ、色素増感太陽電池100の製造が完了する。
上記製造方法は、作用極10を得てから、作用極10が対極20と貼り合わされるまでの間、その作用極10を構成する多孔質酸化チタン層13が光にさらされた状態に置かれても、光増感色素の劣化を十分に抑制できるという利点も有する。すなわち、多孔質酸化チタン層13に光がさらされると、一般には、多孔質酸化チタン層に担持されている光増感色素は、その光に含まれる紫外線によって劣化し、色素増感太陽電池100の光電変換特性を低下させる傾向にある。その点、上記製造方法では、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも高くなっている。ここで、ルチル結晶型酸化チタンには光増感色素がほとんど担持されていない。また、ルチル結晶型酸化チタンは光を散乱しやすい。このため、作用極10を得てから、作用極10が対極20と貼り合わされるまでの間、その作用極10を構成する多孔質酸化チタン層13が光にさらされ、その光が最外層13a側から多孔質酸化チタン層13に入射されても、その光は、最外層13a中のルチル結晶型酸化チタンによって十分に散乱され、光に含まれる紫外線が中間層13bに入射されることが十分に抑制される。このため、光に含まれる紫外線によって、中間層13b中のアナターゼ結晶型酸化チタンに担持されている光増感色素が劣化することが十分に抑制される。従って、上記製造方法によって、色素増感太陽電池100の光電変換特性が低下することが十分に抑制される。
なお、対極20の準備は、対極20と作用極10とを貼り合せる前に行えばよい。従って、作用極10上に電解質40を配置する場合には、対極20の準備は、作用極10上に電解質40を配置した後であって、対極20と作用極10とを貼り合せる前に行ってもよい。但し、対極20上に電解質40を配置する場合には、作用極10の準備は、対極20上に電解質40を配置した後であって、対極20と作用極10とを貼り合せる前に行ってもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率が、中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きくなっているが、中間層13b中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は、中間層13c中のルチル結晶型酸化チタンの含有率と同一であってもよい。
また上記実施形態では、多孔質酸化チタン層13が中間層13cを有しているが、図3に示す作用極210のように、多孔質酸化チタン層313が、中間層13cを有していなくてもよい。すなわち、多孔質酸化チタン層313は、最外層13aと中間層13bとで構成されてもよい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(作用極の作製)
はじめに、ガラス基板上にFTO膜が形成されたFTO/ガラス基板を準備した。そして、このFTO/ガラス基板を洗浄し、この基板にUV−O処理を行い、その基板上にスクリーン印刷により、酸化チタンを含有する中間層形成用酸化チタンナノ粒子ペーストを塗布し、150℃で10分間乾燥させた。このとき、酸化チタンは、光吸収用のアナターゼ結晶型酸化チタン(日揮触媒化成社製21NR)と、光散乱用のルチル結晶型酸化チタン(純正化学社製酸化チタン(ルチル型))とで構成した。ここで、酸化チタン中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は5質量%となるようにした。
次に、酸化チタンとして、180nmの平均粒径を有する光散乱用のルチル結晶型酸化チタンのみからなる酸化チタンを用いたこと以外は中間層形成用酸化チタンナノ粒子ペーストと同様にして最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペーストを用意した。そして、乾燥させた中間層形成用酸化チタンナノ粒子ペースト上に、最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペーストをスクリーン印刷により塗布し、150℃で10時間乾燥させた。
こうして、未焼成基板を得た。その後、この未焼成基板をオーブンに入れて中間層形成用酸化チタンナノ粒子ペースト及び最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペーストを500℃で1時間焼成し、FTO膜上に、厚さ10μmの中間層および厚さ4μmの最外層を順次積層してなる積層体で構成される厚さ14μmの多孔質酸化チタン層を形成し、作用極を得た。なお、上記と同様にして作製した作用極を切断し、その断面のうちの中間層および最外層の断面をSEMにて観察したところ、最外層中の酸化チタンの形状は球状であり、その平均粒径は180nmであった。また中間層においては酸化チタンの形状はいずれも球状であり、酸化チタンのうち粒径の小さい酸化チタンの粒径は20〜25nmであり、粒径の大きい酸化チタンの粒径は150〜210nmであった。このとき、最外層および中間層における酸化チタンについてXRD分析を行ったところ、最外層における酸化チタンはルチル結晶型酸化チタンであることが分かった。また中間層において、粒径の小さい酸化チタンはアナターゼ結晶型酸化チタンであり、粒径の大きい酸化チタンはルチル結晶型酸化チタンであることが分かった。さらに最外層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は100質量%であり、中間層中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は5質量%であり、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率は32質量%であることが分かった。
(光増感色素の担持)
次に、光増感色素であるN719色素を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとを1:1(体積比)で混合した混合溶媒中に溶かして色素溶液を作製した。そして、この色素溶液中に上記作用極を24時間浸漬させ、多孔質酸化チタン層に光増感色素を担持させた。
(対極の作製)
一方、作用極の作製で使用した厚さ1mmのFTO/ガラス基板を用意し、この基板上にスパッタリング法によってPtを堆積させた。こうして対極を得た。
(封止部の作製)
次に、作用極の上に、アイオノマーであるハイミラン(商品名、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる環状の熱可塑性樹脂シートを配置した。このとき、環状の熱可塑性樹脂シートの内側に、多孔質酸化チタン層が配置されるようにした。そして、熱可塑性樹脂シートを180℃で5分間加熱し溶融させて作用極に接着させた。
(電解質の配置)
他方、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイドおよび3−メトキシプロピオニトリルの混合物に、I、グアニジウムチオシアネート、及び、1−メチルベンゾイミダゾールを加え電解質を用意した。そして、用意した電解質をスクリーン印刷法によって、作用極に多孔質酸化チタン層を覆うように塗布した。
(封止)
作用極に対し、対極を、作用極との間に電解質を挟むように重ね合わせ、封止部を減圧下(1000Pa)で加熱溶融することによって対極と封止部とを接着させた。こうして色素増感太陽電池を得た。
(実施例2)
表1に示すように、最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペースト中の光散乱用酸化チタンとして、180nmの平均粒径を有するルチル結晶型酸化チタンのみからなる酸化チタンの代わりに、550nmの平均粒径を有するルチル結晶型酸化チタンからなる酸化チタンを用いたこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例3)
表1に示すように、最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペースト中の光散乱用酸化チタンとして、180nmの平均粒径を有するルチル結晶型酸化チタンのみからなる酸化チタンの代わりに、180nmの平均粒径を有するルチル結晶型酸化チタンと、180nmの平均粒径を有するアナターゼ結晶型酸化チタンとからなる酸化チタンを用い、最外層における酸化チタン全体に占めるルチル結晶型酸化チタンの含有率を80質量%に変更するとともに、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から26質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例4)
表1に示すように、最外層形成用酸化チタンナノ粒子ペースト中の酸化チタンとして、180nmの平均粒径を有するルチル結晶型酸化チタンのみからなる酸化チタンの代わりに、180nmの平均粒径(径:150〜210nm)を有するルチル結晶型酸化チタンと、180nmの平均粒径(径:150〜210nm)を有するアナターゼ結晶型酸化チタンとからなる酸化チタンを用い、最外層における酸化チタン全体に占めるルチル結晶型酸化チタンの含有率を60質量%に変更するとともに、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から21質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例5)
表1に示すように、中間層中の光散乱用酸化チタンであるルチル結晶型酸化チタンの含有率を、5質量%から15質量%に変更し、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から40質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例6)
表1に示すように、中間層中の光散乱用酸化チタンであるルチル結晶型酸化チタンの含有率を、5質量%から0質量%に変更し、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から29質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例7)
表1に示すように、中間層中の光散乱用酸化チタンを、ルチル結晶型酸化チタンからアナターゼ結晶型酸化チタンに変更し、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から29質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例1)
表1に示すように、中間層の上に最外層を形成せず、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例2)
表1に示すように、最外層における光散乱用酸化チタンを、ルチル結晶型酸化チタンからアナターゼ結晶型酸化チタンに変更し、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、29質量%から0質量%に変更したこと以外は実施例6と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例3)
表1に示すように、中間層の上に最外層を形成せず、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、29質量%から0質量%に変更したこと以外は実施例7と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例4)
表1に示すように、最外層における光散乱用酸化チタンを、ルチル結晶型酸化チタンからアナターゼ結晶型酸化チタンに変更し、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から3.5質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例8)
表2に示すように、光増感色素を、N719からN749に変更し、中間層の厚さを10μmから21μmに変更するとともに、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、32質量%から21質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例9)
表2に示すように、光増感色素を、N719からN749に変更し、中間層の厚さを10μmから21μmに変更するとともに、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、29質量%から17質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例6と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(実施例10)
表2に示すように、光増感色素を、N719からN749に変更し、中間層の厚さを10μmから21μmに変更するとともに、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、29質量%から17質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例7と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例5)
表2に示すように、中間層の上に最外層を形成せず、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、17質量%から0質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例9と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例6)
表2に示すように、中間層の上に最外層を形成せず、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、17質量%から0質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例10と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
(比較例7)
表2に示すように、中間層の上に最外層を形成せず、多孔質酸化チタン層全体中のルチル結晶型酸化チタンの含有率を、21質量%から4.2質量%に変更するとともに、色素溶液の溶媒を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとの混合溶媒から1−プロパノールに変更したこと以外は実施例8と同様にして色素増感太陽電池を作製した。
[特性評価]
上記のようにして得られた実施例1〜10及び比較例1〜7の色素増感太陽電池について、光電変換特性と光閉じ込め効果を評価した。
(1)光電変換特性
上記のようにして得られた実施例1〜10及び比較例1〜7のうち実施例1〜7及び比較例1〜4の色素増感太陽電池について、光電変換効率η(%)を測定した。そして、比較例1を基準として、下記式に基づいて光電変換効率ηの増加率を算出した。結果を表1に示す。
光電変換効率の増加率(%)=100×(実施例又は比較例の光電変換効率−比較例1の光電変換効率)/比較例1の光電変換効率
このとき、光電変換効率の測定は、Xeランプソーラーシミュレータ(山下電装社製YSS−150)とIVテスタ(英光精機社製MP−160)を使用して行った。
また、実施例1〜7及び比較例1〜4とは光増感色素が異なる実施例8〜10及び比較例5〜6の色素増感太陽電池についても光電変換効率η(%)を測定した。そして、比較例5を基準として、下記式に基づいて光電変換効率ηの増加率を算出した。結果を表2に示す。
光電変換効率の増加率(%)=100×(実施例又は比較例の光電変換効率−比較例5の光電変換効率)/比較例5の光電変換効率
(2)光閉じ込め効果
光閉じ込め効果については、へイズ率を指標とした。そして、上記のようにして得られた実施例1〜10及び比較例1〜7の色素増感太陽電池について、ヘイズメータ(村上色彩科学研究所社製HM−150)を用いてへイズ率を測定した。結果を表1〜2に示す。
Figure 0005274690
Figure 0005274690
表1及び表2に示す結果より、実施例1〜10の色素増感太陽電池は、比較例1〜7の色素増感太陽電池よりもへイズ率が高くなっており、光電変換効率の増加率も高くなっていることが分かった。
よって、本発明の色素増感太陽電池によれば、光電変換特性を向上させることができることが確認された。
10…作用極
13…多孔質酸化チタン層
13a…最外層
13b…中間層
15…導電性基板
20…対極
40…電解質
100…色素増感太陽電池

Claims (6)

  1. 光を透過させることが可能な導電性基板上に多孔質酸化チタン層を有する作用極と、
    前記作用極に対向するように配置される対極と、
    前記作用極の前記多孔質酸化チタン層に担持される光増感色素と、
    前記作用極及び前記対極の間に配置される電解質とを備え、
    前記多孔質酸化チタン層が、アナターゼ結晶からなるアナターゼ結晶型酸化チタンと、ルチル結晶からなるルチル結晶型酸化チタンとを含み、
    前記多孔質酸化チタン層が複数の層の積層体で構成され、前記積層体のうち前記導電性基板から最も遠い位置に配置される最外層が前記ルチル結晶型酸化チタンを含み、
    前記積層体において前記最外層と前記導電性基板との間に設けられる中間層が前記アナターゼ結晶型酸化チタンと前記ルチル結晶型酸化チタンとを含み、
    前記最外層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が、前記中間層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率よりも大きい、色素増感太陽電池。
  2. 前記ルチル結晶型酸化チタンが球状である、請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記ルチル結晶型酸化チタンの平均粒径が50〜500nmである、請求項2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記最外層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が70〜100質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記中間層中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が3〜15質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記多孔質酸化チタン層全体中の前記ルチル結晶型酸化チタンの含有率が5〜40質量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
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