JP5273019B2 - 絵付シート及び射出成形同時絵付方法 - Google Patents
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Description
また、上記の如き絵付シートを使用する本発明の射出成形同時絵付方法では、得られる絵付成形品に耐擦傷性等に適する表面硬度を付与できると共に、射出成形同時絵付時の絵付シートの成形性も得られ、これら表面硬度と成形性を両立できる結果、三次元凹凸面に耐擦傷性等の表面硬度を付与できる出成形同時絵付方法となる。
透明保護層1は、射出成形同時絵付後は、絵付成形品の表面層となる透明な層であり、本発明ではこの透明保護層を、電離放射線硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物の架橋硬化物とする。透明保護層は、絵付シートの状態に於いて既に架橋硬化が済んでいる状態であり、この状態での絵付シートを射出成形同時絵付に使用する。なお、前記透明とは、着色透明、無着色透明、半透明、いずれでも良い。
基材シート2としては、成形性を有する熱可塑性樹脂の樹脂シートが代表的には用いられる。該樹脂シートとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂シートの単層又は異種シートの積層体が用いられる。また、成形性を満足すれば、不織布や織布等の布等に対して樹脂を含浸させたシートや、これに前記樹脂シートを積層した積層体等も使用できる。なお、基材シートに使用する樹脂には、一般的には射出成形する樹脂と同系統の樹脂を選ぶ事が多い。
上述の如く、本発明の絵付シートは、例えば、着色剤で着色処理した基材シートと透明保護層のみの構成でも良いが、基材シート上に装飾層として印刷等による絵柄層、蒸着等によるアルミニウム、クロム、金、銀等の金属薄膜層等を施した構成の絵付シートとしても良い。ちなみに、図1の断面図で例示する絵付シートSは、基材シート2の透明保護層1側に装飾層3を設けた例である。また、装飾層は、基材シートが透明の場合では、透明保護層に面しない方の基材シート面側に設けても良い。この場合、透明保護層及び基材シートを通して装飾層を観察できるからである。
なお、本発明の絵付シートは、上記説明した透明保護層、基材シート、装飾層以外の層を、必要に応じ適宜設けても良い。例えば、基材シートの射出樹脂側には接着剤層を、射出樹脂との密着性向上の為に適宜設ける。接着剤層は、公知の材料及び方法で形成すれば良い。例えば、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂等の硬化性樹脂等を含む塗液を塗工して接着剤層を形成する。また、基材シートの射出樹脂側、或いは基材シート、装飾層、透明保護層等の層間には、接着強化処理等を必要に応じ適宜施してもよい。接着強化処理としては、コロナ放電処理、プライマー剤塗工による接着強化層の形成等である。
以下、本発明の実施の形態の例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1の如き絵付シートSを次の様にして作製した。先ず、基材シート2として、アタクチックポリプロピレンのハードセグメントとアイソタクチックポリプロピレンのソフトセグメントとを75/25(質量比)で混合し、これにエルカ酸アミド500ppm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤8000ppm、ヒンダードアミン系光安定剤4000ppmを添加したオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる厚さ100μmのポリオレフィン系樹脂シートを用意した。
実施例1において、透明保護層の樹脂を、熱可塑性樹脂を混合していない電離放射線硬化性樹脂のみとした他は、実施例1と同様にして絵付シートを作製した。そして、この絵付シートを用いた実施例1同様の射出成形同時絵付方法により絵付成形品を得た。
透明保護層無しで基材シートを表面層とした構成の絵付シートを作製した。この絵付シートは、実施例1と同じ基材シートだが、装飾層の形成面は反対側の裏側(樹脂成形物側)として実施例1同様にグラビア印刷で形成した後、更に、この装飾層の上(樹脂成形物側)に塩素化ポリプロピレン樹脂からなる接着剤を塗工して接着剤層を形成して作製した。そして、この絵付シートを用いた実施例1同様の射出成形同時絵付方法により絵付成形品を得た。
実施例1で得られた絵付成形品は、表面光沢の有る木目模様を有する成形品となった。しかも、表面の透明保護層には、亀裂、白化等の不具合は生じ無かった。これに対して、透明保護層に用いた電離放射線硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を混合していない比較例1の絵付成形品は、絵付シート予備成形の為の真空成形時に、絵付シートの伸びが足りず、表面にひび割れを起こしていた。一方、透明保護層を設けずにポリオレフィン系樹脂の基材シートを表面層とした比較例2では、表面光沢の有る木目模様を有する成形品となり、表面(基材シート面)の亀裂、白化等の不具合は無かった。
2 基材シート
3 装飾層
4 樹脂成形物
41 吸引孔
42 シートクランプ
43 ヒータ(熱盤)
Ma 型(雄型)
Mb 型(雌型)
P 絵付成形品
S 絵付シート
Claims (7)
- 雌雄両型内に絵付シートを挿入し射出成形と同時に絵付シートを射出樹脂と一体化させる射出成形同時絵付方法に用いる絵付シートにおいて、少なくとも、透明保護層と基材シートとからなる絵付シートであって、前記基材シートは熱可塑性樹脂の樹脂シートで構成され、該透明保護層が電離放射線硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物の架橋硬化物であり、電離放射線硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合比率が質量比で2:8〜8:2の範囲にあり、電離放射線硬化性樹脂が、分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマー又はモノマーの単体又は混合物からなる組成物、或いは、カチオン重合性官能基を有するプレポリマー又はモノマーからなる組成物であり、該分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーが、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、及びトリアジン(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーが、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、カチオン重合性官能基を有するプレポリマーが、ビスフェノール型エポキシ系樹脂、エポキシ系樹脂、及びビニルエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のプレポリマーであり、かつ該透明保護層が樹脂ビーズを含まないことを特徴とする絵付シート。
- 前記基材シートの、透明保護層側及び透明保護層に面しない側の少なくとも一方に装飾層を有する請求項1に記載の絵付シート。
- 前記基材シートの厚さが50〜300μmである請求項1又は2に記載の絵付シート。
- 前記熱可塑性樹脂が、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、及びビニル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の絵付シート。
- 前記アクリル系樹脂が、平均分子量が50,000〜600,000、ガラス転移温度が50〜130℃である請求項4に記載の絵付シート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の絵付シートを、その透明保護層が雌型側を向く様にして、射出成形の雌雄両型間に挿入し、両型を型締めし、雄型から両型間で形成されるキャビティ内に流動状態の樹脂を射出、充填して固化させた後、両型を型開きして、成形と同時に樹脂成形物表面に絵付シートが接着一体化された絵付成形品を得る、射出成形同時絵付方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の絵付シートと樹脂成形物とを、透明保護層、基材シート及び樹脂成形物の順に有する絵付成形品。
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