JP5272873B2 - 遠心送風機 - Google Patents

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本発明は、換気送風機器等に使用される遠心送風機に関するものである。
従来、この種の遠心送風機は、遠心送風機などに用いられ、ベルマウス状の吸込み口を有する吸込ケーシングとは別のオリフィスを外郭の一面の開口に備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その遠心送風機について図11を参照しながら説明する。
図に示すように一面を開口した外郭101と、この外郭101内の天面102に羽根車103を固着した電動機104と、羽根車103の周囲を取り囲むケーシング105と、吸込み口106を有する吸込ケーシング107とを備える遠心送風機は、吸込ケーシング107と所定の間隙hを隔て吸込み口106より同等あるいは小さな吸込孔108を有するオリフィス109を吸込ケーシング107の下端110とオリフィス109の端部111とを間隙寸法iを隔てて設けて共鳴空間112を構成している。また、このオリフィス109の一面にグリル113と、外郭101の一側面に設けた吐出口114とを備えている。
上記構成において、羽根車103が回転すると、吸込空気はグリル113からオリフィス109の吸込孔108を通り、吸込ケーシング107の吸込み口106より羽根車103に入り羽根車103により昇圧され、ケーシング105の内部を通り吐出口114より吐出される。このとき羽根車103で昇圧されるときに発生する回転騒音や、ケーシング105を通るときに発生する渦による乱流騒音や、ケーシング105内で発生した騒音の音波が吸込み口106から放射され、その一部は間隙寸法iの入口部115から共鳴空間112に入射する。入射した騒音の音波のうち、共鳴空間112の容積や形状によって特定される周波数の騒音の音波は、共鳴空間112内で気柱共鳴がおきたり、入口部115と共鳴空間112がヘルムホルツ共鳴器の働きをしたりするなどして共鳴消音され、同時に吸音構造の容積や形状によって特定される周波数の騒音の音波は吸音構造がヘルムホルツ共鳴器の働きをすることで共鳴消音される。
特許第3479835号公報
このような従来の遠心送風機では、共鳴消音効果により概ね1kHz以下の比較的低周波の騒音を消音できるが、遠心送風機の主音源の周波数範囲と、消音効果が現れる周波数範囲を合わせることで、より多くの騒音を低減させることが要求されている。
また、消音が可能な周波数の値は、共鳴空間の寸法に依存し、共鳴空間の寸法が大きいほど低周波となり、低周波側の消音効果を強くしたい場合は遠心送風機の本体寸法により周波数の値に限界があるという課題があり、本体寸法をの増加を抑えつつ、消音効果を低周波側へ移動させることが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、本体寸法の増加を抑えつつ、消音できる周波数を低周波側へ移動させ、主音源の周波数範囲と、消音効果が現れる周波数範囲を合わせることで、騒音を低減する遠心送風機を提供することを目的としている。
そして、この目的を達成するために、本発明は、スクロールケーシングの周囲に空洞を形成するように渦巻き状の第二スクロールケーシングを備え、前記第二スクロールケーシングは、前記吸込み口と対向する開口部を備え、前記天面板と前記第二スクロールケーシングとの間に天面側の空洞を形成するように、第前記二スクロールケーシングの上方端部を折り曲げ、前記空洞で気柱共鳴による共鳴消音が発生することを特徴とする遠心送風機としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、本体寸法の増加を抑えつつ、消音できる周波数を低周波側へ移動させ、主音源の周波数範囲と、消音効果が現れる周波数範囲を合わせることで、騒音を低減できる遠心送風機を提供できる。
(a)は本発明の実施の形態1の遠心送風機の側断面図、(b)は同遠心送風機の下面図 (a)は本発明の実施の形態2の遠心送風機の下面図、(b)は同遠心送風機の切断面Aにおける断面図 (a)は本発明の実施の形態3の遠心送風機の下面図、(b)は同遠心送風機の切断面Bにおける断面図 本発明の実施の形態4の遠心送風機の側断面図 本発明の実施の形態5の遠心送風機の側断面図 本発明の実施の形態6のスクロールケーシング及び第二スクロールケーシングの斜視図 本発明の実施の形態7の遠心送風機の下断面図 本発明の実施の形態8の遠心送風機の側断面図 本発明の実施の形態9の遠心送風機の側断面図 本発明の実施の形態10の遠心送風機の下面図 従来の遠心送風機を示す側断面図 従来の遠心送風機の共鳴空間断面を示す図
本発明の請求項1記載の遠心送風機は、天面板と側面板とで形成され、天面板と対向する位置に開口を備えた外枠の内部に、回転軸を中心に回動可能に羽根車を連結した電動機と、羽根車の周囲を囲みベルマウス状の吸込み口を有する渦巻き状のスクロールケーシングを備える遠心送風機で、スクロールケーシングの周囲に空洞を形成するように渦巻き状の第二スクロールケーシングを備え、第二スクロールケーシングは、吸込み口と対向する開口部を備え、空洞で気柱共鳴による共鳴消音が発生するという構成を有する。これにより、スクロールケーシングと第二スクロールケーシングとで形成される共鳴空間において、スクロールケーシングに垂直な平面による断面形状は管路形状となる。この時、管路形状は、管路長を可能な限り長くとるためにスクロールケーシングに沿って形成されており、管路の気柱共鳴によって共鳴消音される音波は低周波領域となるので、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減するという効果を奏する。また、天面板と第二スクロールケーシングとの間に天面側の空洞を形成するように、第二スクロールケーシングの上方端部を折り曲げるという構成にするのが好ましい。これにより、スクロールケーシングと第二スクロールケーシングとで形成される空洞が、天面側の空洞の空間分延長されるので、外枠寸法を変化させること無く、消音効果を低周波側へ大きく移動させることができ、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減するという効果を奏する。
また、第二スクロールケーシングと外枠との間に第二空洞を形成し、スクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞と第二空洞を連通する連通孔を備えるという構成にするのが好ましい。これにより、第二空洞と連通孔がヘルムホルツ共鳴器と同等の構造となるので、気柱共鳴による消音にヘルムホルツ共鳴器による消音効果が追加され、騒音を低減するという効果を奏する。
また、連通孔を第二スクロールケーシングの舌部付近に備えるという構成にするのが好ましい。これにより、舌部付近は外枠との間に大きな空間があり、連通孔と第二空洞により形成されるヘルムホルツ共鳴器構造において容積部を大きくとることができるため、消音効果を低周波側へ移動させることで、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減するという効果を奏する。
また、連通孔がスリットであり、前記スリットが吸込み口より下方に備えられるという構成にするのが好ましい。これにより、音波の侵入位置から突き当たりの位置にスリットが存在し、スリットから第二空洞へ音波が侵入しやすくなるので、ヘルムホルツ共鳴器構造による消音効果が働きやすくなり、騒音を低減するという効果を奏する。
また、連通孔が複数の孔であり、孔がスクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞と第二空洞に挟まれる壁面の全面に分布しているという構成にするのが好ましい。これにより、孔と第二空洞で形成されるヘルムホルツ共鳴器構造による共鳴消音が広範囲で発生するので、強い消音効果が得られ、騒音を低減するという効果を奏する。
また、スクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞を区分けする回転軸方向に立設した仕切板を備え、仕切板は、天面板との間に第二間隙を備えるという構成にするのが好ましい。これにより、仕切板によって、ケーシングと第二スクロールケーシングによって形成される空洞が天面板側で折り返され延長されるので、外枠寸法を変化させること無く、消音効果を低周波側へ大きく移動させることができ、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減するという効果を奏する。
また、スクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞をスクロールに沿って複数に分割する分割板を備えるという構成にするのが好ましい。これにより、分割板により、空洞が数種類に分割され、それぞれが特異な消音効果を持つので、様々な周波数の騒音が消音され、騒音を低減するという効果を奏する。
また、分割板がスクロールに沿って等間隔に備えられるという構成にするのが好ましい。これにより、分割板により同サイズの空間が複数構成されるので、区分けされた空間が持つ消音特性を強く発生させることができ、騒音を低減するという効果を奏する。
また、分割板がスクロールに沿って空間厚さで等間隔に備えられるという構成にするのが好ましい。これにより、空洞が細分化され、正方形断面を持つ管路がスクロールに沿って配置されるので、気柱共鳴による消音が個々の管路で発生し、強い共鳴消音が得られ、騒音を低減するという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1の遠心送風機の側断面図、(b)は同遠心送風機の下面図を示し、図1(a)及び(b)に示すように、天井埋込型換気扇として用いられる遠心送風機1は、天面板2と側面板3で形成され、天面板2と対向する下部に開口4を備えた外枠5内に、回転軸6を中心に回動可能に多翼型の羽根車7を連結した電動機8と、羽根車7の周囲を囲み、ベルマウス状の吸込み口9と側壁10に吐出口11を有する渦巻き状のスクロールケーシング12を備えている。スクロールケーシング12と吐出口11は外枠5の一側面に設けられた吐出開口13を介して、吐出アダプタ14と連通している。
外枠5の下面の外周にはフランジ部15があり、フランジ部15に備えた穴16を通して、ねじ等で天井材17に外枠5が固定され、天井に配され屋外に連通する排気ダクト18が、吐出アダプタ14を介して吐出口11に接合されている。また、外枠内部に、スクロールケーシング12から一定距離離れた位置で、スクロールケーシング12との間に空洞19を形成するように周囲を囲み、吸込み口9と同心円となる位置にベルマウス形状の開口部20を有する第二スクロールケーシング21を備えている。空洞19は、スクロールケーシング12の周囲を沿うように形成され、管路長さL1の細長い管路の形状をしている管路断面空洞となる。また、スクロールケーシング12と第二スクロールケーシング21との距離が一定であるため、空洞19の空洞厚みD1は一定である。なお、空洞19の管路断面において、管路が折り曲がる部分のスクロールケーシング12及び第二スクロールケーシング21の角部はそれぞれフィレット加工が施してあり、この部分でも空洞厚みはD1となっている。
上記構成において、電動機8により羽根車7が回転すると、吸込空気は開口4から第二スクロールケーシング21の開口部20を通り、スクロールケーシング12の吸込み口9より羽根車7に入り、羽根車7により昇圧され、スクロールケーシング12の内部を通り、吐出アダプタ14より排気ダクト18に吐出され、屋外に排出される。
さらに、羽根車7で昇圧されるときに発生する回転騒音や、スクロールケーシング12の内部を通るときに発生する渦による乱流騒音や、スクロールケーシング12内で共鳴により増幅された騒音の音波が、吸込み口9から下方に放射される。
このような構成によれば、スクロールケーシング12の吸込み口9から放射された騒音の音波の一部は第二スクロールケーシング21の開口部20とスクロールケーシング12との間で構成される間隙部22から空洞19へ入射する。入射した音波は空洞19の空洞最奥端23での固定端反射によって逆位相音波となり間隙部22へ戻り、吸込み口9から放射される音波の一部を打ち消す気柱共鳴による共鳴消音が起こる。ここで、図12に示すように、従来例の遠心送風機における共鳴空間112の断面図において、管路断面形状の空洞での気柱共鳴による消音が発生する部分は管路長さL2部分である。一方、第二スクロールケーシング21により形成される管路長さはL1であり、従来例に比べてスクロールケーシング12の下面側の長さ分だけ長くなっている。
なお、管路の長さL1は、スクロールケーシング12の下面側の長さが断面の位置により様々であるため、音波の進入位置から反射する最奥位置までの距離は不均一である。このとき、気柱共鳴による共鳴消音において、共鳴消音が発生する音波の周波数は管路の長さが長いほど低周波となるため、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減することができる。
また、空洞19の空洞厚みD1が一定であるため、間隙部22から進入した音波が空洞19内を伝播する際、空洞19形状の変化による伝播の妨げを極力抑えることができるので、気柱共鳴が強く発生し、騒音を低減することができる。
なお、空洞19の厚みにおいて、径方向の厚みに対して、回転軸6方向の厚みをくする構成としてもよい。これにより、回転軸6方向、つまりは鉛直方向の第二スクロールケーシング21のサイズが小さくなり、製品の高さを押さえつつ、空洞の気柱共鳴による共鳴消音により騒音を低減することができる。
なお、空洞19の厚みにおいて、回転軸6方向の厚みと比較して、径方向の厚みをくする構成としてもよい。これにより、径方向、つまりは水平方向の第二スクロールケーシング21のサイズが小さくなり、外枠5と第二スクロールケーシング21との空間を広く取ることができ、制御基盤、配線などのスペース確保を容易にしつつ、空洞19の気柱共鳴による共鳴消音により騒音を低減することができる。
また、開口部20が吸込み口9と同心円であるため、空気を円滑にスクロールケーシング12内へ導くことができ、騒音を低減することができる。
また、開口部20と吸込み口9が同じ径であるため、空気流入の際の抵抗を極力おさえ、さらに、空洞19へ騒音の音波が比較的導かれやすくなり、騒音を低減できる。
なお、開口部20が吸い込み口9より大きい構成としてもよい。これにより、空気が流入する時、開口部20が吸い込み口9より大きいため、開口部20が流入の抵抗にならずスムーズに流入するため、騒音を低減することができる。
なお、開口部20が吸い込み口9より小さい構成としてもよい。これにより、吸い込み口9から放射される騒音が、開口部20により遮られ、外部へ放射しにくくなり、さらに、空洞19へ騒音の音波が導かれやすくなるため、騒音を低減することができる。
また、音波の侵入位置から反射する最奥位置までの距離が不均一であるであるため、音波の入射位置から反射する最奥位置の長さによって決まる、気柱共鳴が起こる周波数が様々となるので、気柱共鳴による共鳴消音が様々な周波数で発生し、広範囲の周波数の音波を消音するため、騒音を低減することができる。
また、開口部20がベルマウス形状であるため、空気を円滑にスクロールケーシング12内へ導くことができ、騒音を低減することができる。
(実施の形態2)
図2において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図2(a)は本発明の実施の形態2の遠心送風機の下面図、(b)は同遠心送風機の切断面Aにおける断面図を示し、図2(b)において第二スクロールケーシング21は、天面板2側が天面板2と平行となるように折り曲げられており、天面板2との間に天面側の空洞19を形成している。また、天面側の空洞19の天面側の空洞厚みD2は、空洞厚みD1に比べて大きいので、空洞厚みD1部分を間隙、天面側の空洞19を体積とするヘルムホルツ共鳴器と同等の構造が形成されている。
上記構成において、スクロールケーシング12と第二スクロールケーシング21とで形成される空洞19が、天面側の空洞19の空間分延長されるので、外枠5寸法を変化させること無く、消音効果を低周波側へ大きく移動させることができ、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減することができる。
また、天面側の空洞19を体積、空洞19の厚み部分を間隙としたヘルムホルツ共鳴器と同等の構造となるので、気柱共鳴による消音にヘルムホルツ共鳴器による消音効果が追加され、騒音を低減することができる。
(実施の形態3)
図3において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3(a)は本発明の実施の形態3の遠心送風機の下面図、(b)は同遠心送風機の切断面Bにおける断面図を示し、図3(b)において、第二スクロールケーシング21と外枠5との間に第二空洞24を形成するように、追加板25が備えられており、空洞19と第二空洞24を連通するスリット26を備えている。また、スリット26は、舌部28付近、かつ、吸込み口9より下方に備えられている。図3(a)に示すように、舌部28付近は、外枠5と第二スクロールケーシング21との間に大きな空間が存在し、第二空洞24を他の場所に比べ大きく形成することができる。
上記の構成に置いて、第二空洞24とスリット26がヘルムホルツ共鳴器と同等の構造となるので、気柱共鳴による消音にヘルムホルツ共鳴器による消音効果が追加され、騒音を低減することができる。
また、スリット26が舌部28付近に備えられているため、ヘルムホルツ共鳴器構造において容積部を大きくとることができる。ヘルムホルツ共鳴器によって共鳴消音される音波の周波数は、容積部が大きいほど低周波となるため、消音効果を低周波側へ移動させることができ、低周波の騒音を効果的に減音し、騒音を低減することができる。
また、スリット26が吸込み口9より下方に備えられているため、間隙部22から空洞19内に進入した音波は直進するだけでスリット26へと到達することから、音波がスリット26へ導かれやすくなっているため、スリット26と第二空洞24から成るヘルムホルツ共鳴器による共鳴消音が強く発生するため騒音を低減することができる。
なお、スリット26の代わりに複数の孔27を、空洞19第二空洞24に挟まれる壁面の全面に分布している構成としてもよい。これにより、孔27と第二空洞24で形成されるヘルムホルツ共鳴器構造による共鳴消音が広範囲で発生するので、強い消音効果が得られ、騒音を低減することができる。
(実施の形態4)
図4において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は本発明の実施の形態4の遠心送風機の側断面図を示し、図4において、空洞19内に回転軸6方向に立設する仕切板29を備え、仕切板29の下端は第二スクロールケーシング21と接続され、上端は天面板2との間に第二間隙部30を備えている。また、仕切板29によって区分けされた空洞は、空洞19の厚みが一定となっている。
上記構成に置いて、仕切板29によって、スクロールケーシング12と第二スクロールケーシング21によって形成される空洞19が天面板2側で折り返される形となり、折り返される長さの分だけ延長されるため、外枠5寸法を変化させること無く、消音効果を低周波側へ大きく移動させることができ、騒音を低減できる。
また、空洞19の厚みが一定であるため、音波が空洞19内を伝播する際、空洞19形状の変化による伝播の妨げを極力抑えることができるため、気柱共鳴が強く発生し、騒音を低減することができる。
なお、第二スクロールケーシング21と仕切板29で囲まれる空間の厚みに対して、第二間隙部30の寸法が十分に小さいという構造にしてもよい。これにより、第二スクロールケーシング21と仕切板29で囲まれる空間と第二間隙部30の関係が、ヘルムホルツ共鳴器と同等の構造となるので、気柱共鳴による消音効果にヘルムホルツ共鳴器構造による消音効果が追加され、騒音を低減することができる。
(実施の形態5)
図5において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5は本発明の実施の形態5の遠心送風機の側断面図を示し、図5において、空洞19内に回転軸6方向に立設する仕切板29を備え、仕切板29の上端は天面板2と接続され、下端は第二スクロールケーシング21との間に第二間隙部30を備えている。また、仕切板29が空洞19を均等に分割し、さらに、スクロールケーシング12と第二スクロールケーシング21間の回転軸方向の空洞19の厚み、及び第二間隙部30の寸法が、分割された空洞19の厚みと同等であり、形成される空洞19総じて厚みが一定となっている。
上記構成に置いて、仕切板29によって分割されて異なる管路長さをもつ新たな空洞19が形成され、2種の空洞となるので、新たな周波数の音波が気柱共鳴により消音され、騒音を低減することができる。
また、各壁面によって形成される空洞19の厚みが全て同等となるので、分割前の従来備わっていた消音効果と、空洞19分割により新たに追加される消音効果をバランスよく発揮することができ、騒音を低減することができる。
なお、仕切板29の下端がスクロールケーシング12の下端よりも低いという構成にしてもよい。これにより、第二間隙部30が空洞の厚みより小さくなり、仕切板29の外側の空間を体積としたヘルムホルツ共鳴器と同等の構造となるので、気柱共鳴による消音効果にヘルムホルツ共鳴器構造による消音効果が追加され、騒音を低減することができる。
参考の形態
図6において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6は本発明の参考の形態のスクロールケーシング12及び第二スクロールケーシング21の斜視図を示し、図6において、管路断面形状をもつ空洞19に関して、管路長さが一定となるように、空洞最奥端23がスクロール部に沿ってスロープ状に位置が変化している。
上記構成に置いて、音波の入射位置から反射する空洞最奥端23の長さによって決まる、気柱共鳴が起こる周波数が一定となるので、気柱共鳴による共鳴消音が単一の周波数で強く発生し、単一の周波数の音波を強く消音するため、騒音を低減することができる。
(実施の形態
図7において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図7は本発明の実施の形態の遠心送風機の下断面図を示し、図7において、空洞19内に、空洞19をスクロールに沿って複数に分割する分割板31を備えている。分割板31はスクロールに沿って等間隔に備えられており、かつ、空洞19の厚さと同等の間隔で備えられており、分割された空洞は回転軸6方向に垂直な面による断面形状が正方形と同等の形状となっている。
上記構成において、分割板31により、空洞19が数種類に分割され、それぞれが特異な消音効果を持つので、様々な周波数の騒音が消音され、騒音を低減することができる。
また、分割板31により同サイズの空間が複数構成されるので、区分けされた空間が持つ消音特性を強く発生させることができ、騒音を低減することができる。
また、空洞19が細分化され、正方形断面を持つ管路がスクロールに沿って配置されるので、気柱共鳴による消音が個々の管路で発生し、強い共鳴消音が得られ、騒音を低減することができる。
参考の形態
図8において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8は本発明の参考の形態の遠心送風機の側断面図を示し、図8において、開口4から第二スクロールケーシング21下端までの空間に外枠5の開口4を塞ぎ、開口部20と対向する位置にベルマウス形状の第二開口34を有する追加オリフィス32を備え、ベルマウス形状の端部と、第二スクロールケーシング21との間に第三間隙部33を備えている。
上記構成に置いて、追加オリフィス32と第二スクロールケーシング21とで囲まれる共鳴空間と第三間隙部33により、ヘルムホルツ共鳴器と同等の構造が形成されている。よって、スクロールケーシング12と第二スクロールケーシング21間の空洞19による気柱共鳴と、追加オリフィス32と第二スクロールケーシング21とで形成されるヘルムホルツ共鳴器構造による共鳴消音が同時に発生し、騒音を低減することができる。
なお、開口4から第二スクロールケーシング21下端までの空間に、吸音材を備えるという構成にしてもよい。これにより、吸音材による消音効果が加わり、騒音を低減することができる。
なお、開口4から第二スクロールケーシング21下端までの空間に、アクティブノイズコントロール(以下、ANCと略す)を利用したANC消音機構を備えるという構成にしてもよい。これにより、ANCによる消音効果が加わり、騒音を低減することができる。
参考の形態
図9において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9は本発明の参考の形態の遠心送風機の側断面図を示し、図9において、空洞19内部に吸音材35を備えている。
上記構成において、空洞19内部に侵入した音波に対して、気柱共鳴による消音効果と吸音材による消音効果が作用するため、騒音を低減することができる。
参考の形態
図10において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図10は本発明の参考の形態の遠心送風機の下面図を示し、図10において、第二スクロールケーシング21と外枠5との間の空間に吸音材を備えている。
上記構成において、吸音材35による消音効果が加わるため、騒音を低減するという効果を奏する。
本発明にかかる遠心送風機は、本体寸法の増加を抑えつつ、消音できる周波数を低周波側へ移動させ、主音源の周波数範囲と、消音効果が現れる周波数範囲を合わせることで、騒音を低減することを可能とするものであるので、特に空調機器や換気送風機器に利用可能である。
1 遠心送風機
2 天面板
3 側面板
4 開口
5 外枠
6 回転軸
7 羽根車
8 電動機
9 吸込み口
10 側壁
11 吐出口
12 スクロールケーシング
13 吐出開口
14 吐出アダプタ
15 フランジ部
16 穴
17 天井材
18 排気ダクト
19 空洞
20 開口部
21 第二スクロールケーシング
22 間隙部
23 空洞最奥端
24 第二空洞
25 追加板
26 スリット
27 孔
28 舌部
29 仕切板
30 第二間隙部
31 分割板
32 追加オリフィス
33 第三間隙部
34 第二開口
35 吸音材
L1 管路長さ
L2 管路長さ
D1 空洞厚み
D2 天面側の空洞厚み

Claims (9)

  1. 天面板と側面板とで形成され、前記天面板と対向する位置に開口を備えた外枠の内部に、回転軸を中心に回動可能に羽根車を連結した電動機と、前記羽根車の周囲を囲みベルマウス状の吸込み口を有する渦巻き状のスクロールケーシングを備える遠心送風機で、前記スクロールケーシングの周囲に空洞を形成するように渦巻き状の第二スクロールケーシングを備え、前記第二スクロールケーシングは、前記吸込み口と対向する開口部を備え、前記空洞で気柱共鳴による共鳴消音が発生し、
    前記天面板と前記第二スクロールケーシングとの間に天面側の空洞を形成するように、第前記二スクロールケーシングの上方端部を折り曲げたことを特徴とする遠心送風
  2. 第二スクロールケーシングと外枠との間に第二空洞を形成し、スクロールケーシングと前記第二スクロールケーシングで囲まれる空洞と前記第二空洞を連通する連通孔を備えることを特徴とする請求項1記載の遠心送風機。
  3. 連通孔を第二スクロールケーシングの舌部付近に備えることを特徴とする請求項に記載の遠心送風機。
  4. 連通孔がスリットであり、前記スリットが吸込み口より下方に備えられることを特徴とする請求項またはに記載の遠心送風機。
  5. 連通孔が複数の孔であり、前記孔がスクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞と第二空洞に挟まれる壁面の全面に分布していることを特徴とする請求項記載の遠心送風機。
  6. スクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞を区分けする回転軸方向に立設した仕切板を備え、前記仕切板は、天面板との間に第二間隙を備えることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の遠心送風機。
  7. スクロールケーシングと第二スクロールケーシングで囲まれる空洞をスクロールに沿って複数に分割する分割板を備えることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の遠心送風機。
  8. 分割板がスクロールに沿って等間隔に備えられることを特徴とする請求項に記載の遠心送風機。
  9. 分割板がスクロールに沿って空間厚さで等間隔に備えられることを特徴とする請求項に記載の遠心送風機。
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