JP6617286B2 - 送風装置 - Google Patents

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翔太 吉川
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本発明は、風路部内に配置して送風装置運転時に発生する騒音を消音する能動消音装置を備えた送風装置に関するものである。
近年、空調機や換気扇などの送風装置において、その運転時に発生する騒音を低下することが求められている。このような課題を解決する手段の一つとして、送風路内にダクト構成の能動消音装置を搭載するという方法が挙げられる(例えば特許文献1参照)。
以下、その能動消音器について図6を参照しながら説明する。
従来、ダクト構成の能動型消音装置としては、薄板鋼板製の角型ダクト101の内部に上流側から適宜間隔をそれぞれ設けて順次付設された内部原音のリファレンスマイク104,消音用スピーカ105,エラーマイク106と、それらとそれぞれ接続された演算制御器102とから構成されるものが知られている。
この種の装置において、角型ダクト101内を気流103とともに伝搬する発生音は、リファレンスマイク104で周波数等が検出され、演算制御器102で上記原音と逆位相の信号が作成され、それが消音用スピーカ105から角型ダクト101内に放出され上記原音をキャンセル消音し、エラーマイク106が内部音をモニターし、演算制御器102でエラーマイク106の出力が零になるように消音用スピーカ105115を自動的に調整している。
また従来、送風装置のダクト内に配置された能動消音装置におけるマイクロホンの設置構成として、マイクロホンが気流に起因したノイズを拾うと、正確な騒音信号を取得できなくなり、消音効果が低下するという課題があった。このような課題を解決する手段の一つとして、マイクロホンをダクト壁面の一部を断面方向に拡張した膨張室内に設置するものが知られている(例えば特許文献2参照)。
以下、そのマイクロホンの設置構成について図7を参照しながら説明する。
に示すように、ダクト110壁面の一部について気流の通流方向に垂直な断面積を拡張して膨張室111を形成し、膨張室111内にマイクロホン112を取り付けるものである。これにより、ダクト110内を流れる気流はこの膨張室111に到ると、その気流方向に垂直な断面積が大きくなるため、風速が低下する。更に、膨張室111内にマイクロホン112を設けることで、ダクト110壁面近傍で剥離により発生する渦がマイクロホン112に到達することを防止する効果を奏する。その結果、気流がマイクロホン112に与える影響を低減することができ、消音効果の劣化を抑制することが期待できる。
実開平5−11198号公報 特開平7−162979号公報
しかしながら上記特許文献2に記載の送風装置では、リファレンスマイクが設置された壁面と対向するダクト壁面との距離によって周波数が決まる定在波の影響によって、リファレンスマイクと消音点での相関性が悪くなり、その周波数における消音効果が著しく低下するという問題があった。この周波数はリファレンスマイクが設置された壁面と対向するダクト壁面との距離を半波長とする周波数になることが分かっている。
一方、ダクト式の能動消音装置において良好な消音効果を得るためには、スピーカの発生音がダクト内部で平面波を形成することが求められる。この平面波の形成可能な最大周波数はダクトを構成する辺のうち最長の辺の長さによって決定され、ダクトを構成する辺のうち最長の辺の長さを半波長とする周波数となる。そして、この平面波の成立条件により、最大消音周波数以上の周波数帯域ではスピーカ発生音の平面波の形成が不十分になり、消音効果が徐々に低下していくことが分かっている。すなわち、ダクトの辺の長さが小さいほど高周波まで消音効果を得ることができる。
また、送風機として所望の風量を得るためには十分な断面積が必要であり、平面波の成立条件を満たしつつ断面積を大きくするために、平面波の成立条件から得られる辺の長さを一辺の長さとする正方形の断面形状とすることが一般的である。
以上より、送風装置にダクトの断面形状を正方形として能動消音装置を設けて、消音効果を確認したところ、消音対象とする周波数領域内における相関性が確保できず、消音効果が低下することが明らかになった。
検討を深めたところ、気流がリファレンスマイクに与える影響を低減するために、リファレンスマイクを側空間に設置することにより、リファレンスマイクが設置された壁面と対向するダクト壁面との距離がダクトの一辺の長さよりも大きくなり、リファレンスマイクと消音点との相関性が悪くなる周波数はスピーカの発生音が平面波となる最大周波数よりも低くなる。言い換えると、消音対象としてスピーカの発生音が平面波を維持する最大消音周波数に比べてリファレンスマイクが影響を受ける定在波の周波数が低くなるという課題を見出した。
つまり、消音対象の周波数領域内にリファレンスマイクに影響を及ぼす定在波が存在して、リファレンスマイクの検出する騒音と消音点での騒音との相関性が低下し、消音効果が低下することが明らかになった。
そこで本発明は、上記課題を解決するものであり、所望の風量を確保しつつ、能動消音装置の消音効果を向上させた送風装置を提供することを目的とする。
そして、本発明は上記目的を達成するために、空気の流れ方向における上流側にて空気を吸い込む吸込口と、吸込口より吸い込んだ空気を排出する排出口と、吸込口と排出口とを連通する風路部と、風路部の内部で吸込口から排出口へと空気を導く送風部と、風路部の上流側に設けられた能動消音風路と、リファレンスマイクとスピーカを有し能動消音風路内の消音を行う能動消音装置とを備え、能動消音風路は、風路断面が長辺と短辺を有する角筒であって、長辺を含む側壁の一部がこの筒体の外部側へ平行に突出した壁面を有し
た側空間を備え、壁面にリファレンスマイクを配置し、壁面から対向する側壁までの距離が辺の長さと等しいことを特徴とする送風装置であり、これによって所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、所望の風量を確保しつつ、気流や定在波による消音効果の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る送風装置の構成概略図 本発明の実施の形態1に係る送風装置の側断面図 本発明の実施の形態1に係る送風装置の能動消音風路の断面図 本発明の実施の形態2に係る送風装置の能動消音風路の断面図 本発明の実施の形態2に係る送風装置の能動消音風路の別配置断面図 従来の送風装置に搭載される能動消音装置の側断面図 従来の送風装置に搭載される能動消音装置の断面図
本発明に係る送風装置は、空気の流れ方向における上流側にて空気を吸い込む吸込口と、吸込口より吸い込んだ空気を排出する排出口と、吸込口と排出口とを連通する風路部と、風路部の内部で吸込口から排出口へと空気を導く送風部と、風路部の上流側に設けられた能動消音風路と、リファレンスマイクとスピーカを有し能動消音風路内の消音を行う能動消音装置とを備え、能動消音風路は、風路断面が長辺と短辺を有する角筒であって、長辺を含む側壁の一部がこの筒体の外部側へ平行に突出した壁面を有した側空間を備え、壁面にリファレンスマイクを配置し、壁面から対向する側壁までの距離が辺の長さと等しいものである。
これにより、リファレンスマイクを設置した側空間の壁面から対向する能動消音風路の側壁までの距離を能動消音風路の長辺の長さと等しくすることで、リファレンスマイクが設置された壁面と対向する側壁との間で発生する定在波の周波数を、スピーカの発生音が平面波を満たす最大周波数よりも大きくすることができる。すなわち、相関性が悪化する周波数帯域を最大周波数よりも高い領域へ移動させることができ、その結果、消音効果を向上することができる。
また、本発明に係る別の送風装置は、空気の流れ方向における上流側にて空気を吸い込む吸込口と、込口より吸い込んだ空気を排出する排出口と、込口と出口とを連通する風路部と、路部の内部で込口から出口へと空気を導く送風部と、路部の上流側に設けられた能動消音風路と、リファレンスマイクとスピーカを有し動消音風路内の消音を行う能動消音装置とを備え、動消音風路は、風路断面が長軸と短軸を有する楕円形の筒であって、軸と交差しない側壁の一部がこの筒体の外部側へ突出した壁面を有した側空間を備え、ファレンスマイクを面から軸と短軸の交点へ向けて配置し、面から交点を通り対向する側壁までの距離が軸の長さと等しいものである。
これにより、リファレンスマイクを設置した側空間の壁面から対向する能動消音風路の側壁までの距離を能動消音風路の長軸の長さと等しくすることで、リファレンスマイクが設置された壁面と対向する側壁との間で発生する定在波の周波数を、スピーカの発生音が平面波を満たす最大周波数よりも大きくすることができる。すなわち、相関性が悪化する周波数帯域を最大周波数よりも高い領域へ移動させることができ、その結果、消音効果を向上することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る送風装置の構成について、図1を参照しながら説明する。なお図1は、本発明の実施の形態1に係る送風装置の構成概略図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る送風装置1は、外形が略立方体の筐体から成る。
送風装置1は、筐体に設けた吸込口2と排出口6を備えている。また、送風装置1の内部には、吸込口2と排出口6を連通させる風路部7と、能動消音装置3としての能動消音風路4と、送風部5を備えている。
排出口6は、送風装置1における気流の流れ方向において最下流(図1の上方)に位置し、送風部5の流出口8と連通している。
送風部5は、円形の多翼ファン9と、多翼ファン9を回転させるモータ(図示せず)と、多翼ファン9を包み込むケーシング10と、多翼ファン9の回転の中心となる回転軸11とを備える。モータ(図示せず)は回転軸11と同軸上であって、送風部5内部の空間に埋め込まれる形で配置される。また、回転軸11は、気流の流れ方向(図1の下方から上方)に対して直交して配置されている。
送風部5は、ケーシング10に開口した流入口12において上流側の空気を吸気し、排出口6から空気を排出することで、吸込口2から吸い込んだ空気を送風装置1の外部に排出する。流入口12は、ケーシング10の略円形側面に設けられ、かつ、回転軸11に垂直に設けられている。
送風部5の上流側には、気流の流れ方向に垂直な板体の仕切壁13が配置されている。仕切壁13は、風路部7を上流側と下流側とに仕切るものであるが、風路部7の一部をなす開口14を備えたものでもある。
吸込口2は、送風装置1の空気の流れ方向において最上流(図1の下方)に位置し、送風装置1の外部から空気を吸い込む開口部として設けられている。
能動消音風路4は、吸込口2の下流側において、能動消音風路4の上流側開口部15と吸込口2とを連通して設けられている。また、能動消音風路4の下流側開口部16は仕切壁13の開口14と連通して設けられている。能動消音風路4は、気流の流れ方向に対して垂直な断面の形状が矩形をしている(詳細については後述する)。
即ち、送風装置1の上流側に能動消音風路4が配置され、下流側に送風部5が配置された構成となっている。
続いて、能動消音装置3を備えた能動消音風路4の構成について詳しく説明する。
能動消音装置3は、能動消音風路4の気流の流れ方向において吸込口2側から順に、スピーカ18、リファレンスマイク17を備えている。加えて、リファレンスマイク17の信号から位相と振幅を調整した音声信号を生成してスピーカ18から発振させる演算制御器(図示せず)を備えている。
また、能動消音風路4は、すでに説明したように断面の形状が矩形をしている。すなわち、中空状の角筒であり、風路断面が長辺19と短辺20とからなる長方形となっている。この長辺19の長さは最大消音周波数においてスピーカ18の発生音がダクト内部で平面波となるよう、平面波条件より最大消音周波数の半波長としている。そして、能動消音風路4を構成する側壁21のうち、長辺19を含む側壁21(以下、長辺側側壁22)の一部には、この筒体の外部側へ平行に突出した壁面23を有した側空間24を備えている。側空間24は長辺側側壁22に対して略矩形に開口しており、壁面23にはリファレンスマイク17が設置されている。そして、この壁面23から対向する側壁21までの距離が風路断面の長辺19の長さと等しい構成となっている。
なお、スピーカ18は、能動消音風路4の気流の流れ方向において中央部より吸込口2側に寄せると共に、リファレンスマイク17は、同じように中央部より騒音源である送風部5側に寄せて設置している。結果としてスピーカ18はリファレンスマイク17に比べて送風部5から遠い位置に配置されている。
以上が、本実施の形態に係る送風装置1の構成である。
続いて、送風装置1の稼動時における各部の動作や作用について、図2を用いて説明する。なお、図2は本発明の実施の形態1に係る送風装置1の側断面図である。
上記構成において、送風装置1において送風部5が稼動すると、吸込口2から排出口6に至る気流が発生する。これと同時に、送風部5の騒音が能動消音風路4を通り吸込口2から放射される。
能動消音風路4は、音圧を断面方向に均一となる平面波にする作用を有するため、風路内では一次元的に音圧が伝播する。そこで能動消音装置3において、リファレンスマイク17が騒音を検出し、検出した騒音を騒音信号として演算制御器(図示せず)に伝達する。
演算制御部は、まずリファレンスマイク17で検知した音から消音点25での音を予測する。予測は、あらかじめ求められたリファレンスマイク17と消音点25の相関性に基づいて行われる。次に予測した音を打ち消すための逆位位相の信号を生成し、これを打消音としてスピーカ18から発生させて消音する。これにより、消音点25において騒音が低減されるものである。
この仕組みでは、リファレンスマイク17が検出する音と消音点25での音の相関性が高いほど、消音効果を高くすることができる。この相関性を高めるためには、リファレンスマイク17で検出した音と同じ音が消音点25まで伝わることが必要である。しかし、例えば、リファレンスマイク17か消音点25のどちらか一方でのみ音が発生すると、相関性は低下することとなる。
この相関性を低下させる要因のひとつが、気流による渦の発生であるが、リファレンスマイク17を側空間24内の壁面23に備えることで、この問題を回避することができる。すなわち、能動消音風路4内を流れる気流はこの側空間24に到ると、その気流方向に垂直な断面積が大きくなるため、風速が低下し渦の発生が抑制される。更に、リファレンスマイク17を側空間24内に設けることで、能動消音風路4の側壁21近傍で剥離により発生する渦がリファレンスマイク17に到達することを防止する効果を奏する。その結果、気流がリファレンスマイク17に与える影響を低減することができる。なお、長辺側側壁22と壁面23との距離は5mmから10mm程度とするのが好ましい。
次に、本実施の形態の特徴であるリファレンスマイク17を設置した壁面23から対向する側壁21までの距離を風路断面の長辺19の長さと等しくすることによる作用について、図3を用いて説明する。なお、図3は、本発明の実施の形態1に係る送風装置1の能動消音風路4の断面図である。
図3に示すように、能動消音風路4の長辺側側壁22の一部に、能動消音風路4の外部側へ平行に突出した壁面23を有した側空間24を備え、その壁面23にリファレンスマイク17が設置されている。ここで、長辺19の長さaとリファレンスマイク17が設置された壁面23から対向する側壁21までの距離cとが等しくなるよう、長辺19の長さaと短辺20の長さbを決定している。例えば、長辺19の長さaを85mm、短辺20の長さbを80mmとする。
先述したように、リファレンスマイク17が設置された壁面23と対向する側壁21の間の空間で生じる定在波の周波数は、リファレンスマイク17が設置された壁面23から対向する側壁21までの距離cを半波長とする周波数であり、本構成では2kHzとなる。一方、スピーカ18の発生音が平面波となる最大周波数、すなわち消音対象となる周波数領域は、能動消音風路4の長辺19の長さaを半波長とする周波数であり、本構成では2kHzとなる。すなわち、長さaと距離cを等しくすることで、定在波の影響により相関性が低下する周波数を、スピーカ18の発生音が平面波を満たす最大周波数まで大きくすることができる。すなわち、消音対象となる周波数領域内で相関性が悪化することを抑制することができ、その結果消音効果を向上することができる。また、長辺側側壁22と壁面23との距離は5mmとしていることから、風路断面積は断面を正方形とした場合から大きく減少せず風量の確保も可能である。
ここで、長辺19の長さaとリファレンスマイク17が設置された壁面23から対向する側壁21までの距離cを等しいこととしているが、距離cは、長辺19の長さaに比べて5mmから10mm程度小さくても許容できる。等しいとは、5mmから10mm小さい範囲までを含むものである。つまり、距離cは、長さaを超えないことが重要である。この場合、リファレンスマイク17に影響を及ぼす定在波の周波数をスピーカの発生音が平面波を満たす最大周波数よりも大きくすることができるので、長さaと距離cが等しい場合と同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態1に係る構成では、エラーマイクを含まない能動消音装置としているが、消音量を検知するためのエラーマイクを備える構成としても良い。この場合、能動消音風路4の任意の壁面23に側空間24を設け、側空間24内にエラーマイクを設けることで相関性を向上することができる。
以上のように、能動消音風路4の長辺側側壁22の一部が外部側へ平行に突出した壁面23を有した側空間24を備え、壁面23にリファレンスマイク17を配置し、壁面23から対向する側壁21までの距離が風路断面の長辺19の長さと等しくすることで、高い消音性能を確保した送風装置1を実現することができるのである。
なお、能動消音風路4の長辺19と短辺20は、必ずしもこれに限定されるものではない。能動消音の作用を働かせる周波数帯によって決定できるものである。また、長辺側側壁22と壁面23との距離は、実質的には、上記の値が好ましいが、消音性能が得られる場合であれば、実施の形態で提示した上記長辺19の長さaと距離cから得られる比率から算出した距離が得られるようにして決定しても良い。
(実施の形態2)
続いて、別の実施の形態について説明する。
本実施の形態の能動消音風路4は、図4に示すように、風路断面が長軸26と短軸27を有する楕円形の筒体である。この長軸26の長さは平面波条件より最大消音周波数の半波長としている。そして、能動消音風路4を構成する側壁21のうち、長軸26と交差しない側壁の一部(この場合、短軸27と交差する位置)がこの筒体の外部側へ突出した壁面23を有した側空間24を備えている。リファレンスマイク17は、壁面23おいて長軸26と短軸27の交点28へ向けて配置されている。そして、前述の壁面23から交点28を通り対向する側壁21までの距離f(実施の形態1の距離cに相当)が長軸26の長さd(実施の形態1の長辺19の長さaに相当)と等しい構成となっている。つまり、壁面23は長軸26の長さdと短軸の長さeの差分の長さだけ側壁21から外部側へ突出する構成としている。例えば、長軸26の長さdを90mm、短軸の長さeを80mmとしたとき、壁面23は側壁21から10mmだけ突出した構成となる。
これにより、定在波の影響により相関性が低下する周波数を、平面波条件を満たす最大周波数まで大きくすることができる。すなわち、消音対象となる周波数領域内で相関性が悪化することを抑制することができ、その結果消音効果を向上することができる。
また、能動消音風路4の風路断面を楕円形状にすることで、側壁21上の点から交点28を通り対向する側壁までの距離は、点の位置によって異なるようにできる。すなわち、側壁21上の点から交点28を通り対向する側壁までの距離は、必ずしも一様ではなくなる。言い換えると、能動消音風路4の風路断面が矩形の場合に比べて、側壁21上で対向する側壁21までの距離を多様化させることができる。これにより、能動消音風路4内で生じる定在波の影響をさらに抑制することができ、消音効果をさらに高めることができる。図4では短軸27の延長線上に側空間24を設けているが図5のように短軸27と交わらないような位置に側空間24を設けてもよい。この場合も、壁面23から交点28を通り対向する側壁21までの距離fが長軸26の長さdと等しくなるように、壁面23を側壁21から外部側へ突出する構成としている。等しいとは、5mmから10mm小さい範囲までを含むものである。つまり、距離fは、長さdを超えないことが重要である。この場合、リファレンスマイク17に影響を及ぼす定在波の周波数をスピーカの発生音が平面波を満たす最大周波数よりも大きくすることができるので、長さdと距離fが等しい場合と同様の効果を得ることができる。
以上のように、能動消音風路4の風路断面が長軸26と短軸27を有する楕円形で、長軸26と交差しない側壁21の一部がこの筒体の外部側へ突出した壁面23を有した側空間24を備え、リファレンスマイク17を壁面23から長軸26と短軸27の交点28へ向けて配置し、壁面23から対向する側壁21までの距離が長軸26の長さと等しくすることで、高い消音性能を確保した送風装置1を実現することができるのである。
なお、能動消音風路4の長軸26と短軸27は、必ずしもこれに限定されるものではない。能動消音の作用を働かせる周波数帯によって決定できるものである。また、側壁21と壁面23との距離は、実質的には、上記の値が好ましいが、消音性能が得られる場合であれば、実施の形態で提示した距離fと長さdから得られる比率から算出した距離fが得られるようにして決定しても良い。
本発明は、レンジフード、空気清浄機、除湿機、換気扇など、送風により騒音が発生する送風装置に適用できる技術として有用である。
1 送風装置
2 吸込口
3 能動消音装置
4 能動消音風路
5 送風部
6 排出口
7 風路部
8 流出口
9 多翼ファン
10 ケーシング
11 回転軸
12 流入口
13 仕切壁
14 開口
15 上流側開口部
16 下流側開口部
17 リファレンスマイク
18 スピーカ
19 長辺
20 短辺
21 側壁
22 長辺側側壁
23 壁面
24 側空間
25 消音点
26 長軸
27 短軸
28 交点

Claims (2)

  1. 気の流れ方向における上流側にて空気を吸い込む吸込口と、
    記吸込口より吸い込んだ空気を排出する排出口と、
    記吸込口と前記排出口とを連通する風路部と、
    記風路部の内部で前記吸込口から前記排出口へと空気を導く送風部と、
    記風路部の上流側に設けられた能動消音風路と、
    ファレンスマイクとスピーカを有し前記能動消音風路内の消音を行う能動消音装置とを備え、
    記能動消音風路は、風路断面が長辺と短辺を有する角筒であって、前記長辺を含む側壁の一部がこの筒体の外部側へ平行に突出した壁面を有した側空間を備え、
    記壁面に前記リファレンスマイクを配置し、
    記壁面から対向する側壁までの距離が前記辺の長さと等しいことを特徴とする送風装置。
  2. 気の流れ方向における上流側にて空気を吸い込む吸込口と、
    記吸込口より吸い込んだ空気を排出する排出口と、
    記吸込口と前記排出口とを連通する風路部と、
    記風路部の内部で前記吸込口から前記排出口へと空気を導く送風部と、
    記風路部の上流側に設けられた能動消音風路と、
    ファレンスマイクとスピーカを有し前記能動消音風路内の消音を行う能動消音装置とを備え、
    記能動消音風路は、風路断面が長軸と短軸を有する楕円形の筒であって、前記長軸と交差しない側壁の一部がこの筒体の外部側へ突出した壁面を有した側空間を備え、
    記リファレンスマイクを前記壁面から前記長軸と前記短軸の交点へ向けて配置し、
    記壁面から前記交点を通り対向する側壁までの距離が前記長軸の長さと等しいことを特徴とする送風装置。
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