請求項1に記載の発明は、断熱区画された貯蔵室を備えた本体と、前記貯蔵室に食品の温度を検知する検知手段と、前記食品が任意の温度以上と検知したときに前記貯蔵室内を自動で急速冷凍させる自動急凍機能とを有し、前記自動急凍機能の作動の有無を使用者に認知させる認知手段を備えたものである。これにより、貯蔵室内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や開放時間が制御されやすくなり、冷蔵庫を効率良く冷却することができ省エネになる。また、扉の開放回数や開放時間が減少するため庫内の昇温が抑制され、庫内の食品の品質劣化を抑制し、急凍時は凍結時間の短縮が可能となり、高品質な冷凍貯蔵を実現することができる。
また、認知手段は光源による表示であって、前記認知手段によって使用者に視覚的に認知させるものである。光源の照射により貯蔵室内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすく、使い勝手の良好な
冷蔵庫を提供することができる。また、光源の種類については電球や発光ダイオード、蛍光ランプ、紫外ランプ等が挙げられるが、特に指定するものではなく、如何なる光源でも適用可能である。中でも発光ダイオードについてはランプ自身による発熱が殆どなく、ランニングコストや耐久性の面においても優れており、汎用性が高い。
また、認知手段は音源から鳴る音であって、前記認知手段によって使用者に聴覚的に認知させるものである。この音源によって、貯蔵室内部の急凍作動を聴覚により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすく、使い勝手の良好な冷蔵庫を提供することができる。
また、認知手段は、自動で急速冷凍を行う貯蔵室の扉に備えたものである。これによって、急凍が作動している貯蔵室が一目で認識でき、急凍機能が作動している貯蔵室を間違えることがなくなる。
また、認知手段は光源によって照射される光による表示であって、使用者の注意を喚起する時に、色調を切り替える、もしくは点灯を行う、もしくは点灯と消灯とを切り替えて点滅させる、のいずれかを行うものである。これにより、目視により注意を認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなり、扉開閉による庫内温度上昇を抑えることができる。
また、認知手段である光源によって照射される光による表示は、急凍完了時に、光の色調を通常時と切り替えることで使用者に知らせるものである。これにより、使用者が対象物の急凍完了を目視により即座に判断することができ、対象物を取り出すタイミングを逃さずに扉を開けるので、扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなり、扉開閉による庫内温度上昇を抑えることができる。また、目視で急凍完了を判断することができるので、腰をかがめて庫内を覗き込み、対象物に触れる動作を必要としないので、使い勝手性が向上する。さらに、手で食品に触れることがないので、取り出した後、常温に放置する場合でも、雑菌の繁殖を抑制することができる。
また、複数の異なる色に対応する複数の発光源を備えたものである。これにより、貯蔵室内部の温度変動が著しい場合には異なる光に切り替わり、貯蔵室内の温度状況の変化を一目で認識することが可能となる。また、複数の光源を組み合わせて用いることにより、発光する光の色調のバリエーションが多くなるので、貯蔵室内の温度変化に応じた光の色調の切替を、より多様に行うことができる。
また、前記光源は、庫内温度に応じて変化する制御手段を設けたことを特徴とするものである。これにより、色調から容易に庫内温度を連想することができ、貯蔵室内の温度状況の変化を一目で認識することが可能となる。また、各温度における光源から放射する光の色調については、特に指定するものではないが、比較的高温である冷蔵温度については温かみを感じさせる赤系統やマイルドな印象を与える緑系統を、比較的低温である冷凍温度については冷たい印象を与える青系統が好ましいと考える。また中間温度帯であるパーシャルや氷温については、赤と青の中間色であり、清潔感を感じさせる紫系統などが好ましいと考える。また、色調のイメージによっては、使用者が貯蔵室内部に対して清潔感や効果的に冷却されているような好ましい印象を感じることができ、冷蔵庫に対する満足度を高めることができる。
また、自動で急速冷凍させる自動急凍機能が作動しているとき、手動で停止する手段を備えることで自動での急凍を停止させることが可能なものである。これにより、凍結保存させるために収納した食品を、すぐに取り出して使用するような場合、急凍を手動で停止させることで貯蔵室を開けて食品を取り出しても、冷気が貯蔵室の外に流出しにくいため、効率良く貯蔵室を冷凍させることができる。
また、庫内の温度設定を行う機能及び温度表示を行う機能を有する温度調節部を備えた冷蔵庫において、前記温度調節部の操作部は、温度設定や設定時間を変更したい部屋を選ぶ室選びと、選んだ室の設定温度や設定時間を変更する変更スイッチが同一のスイッチであり、前記スイッチを第一に操作して設定したい部屋を選んでから所定時間経過したところで前記スイッチを第二に操作して設定温度などの変更を確定するようにして室選びと設定温度などの変更を同一のスイッチで二段階で操作するようにしたことを特徴とする冷蔵庫である。これにより、使用者は一つのスイッチを押すだけで冷蔵庫の室選びと設定温度等を変更することが可能となり、スイッチの操作に迷うことがなく設定をスムーズに行う
ことができる。
また、庫内の温度設定を行う機能及び温度表示を行う機能を有する温度調節部を備えた冷蔵庫において、前記温度調節部の操作部は、温度設定や設定時間を変更したい部屋を選ぶ室選びと、選んだ室の設定温度や設定時間を変更する変更スイッチが同一のスイッチであり、前記スイッチを第一に操作して設定したい部屋を選んでから前記スイッチを第二に操作して設定温度などの変更を確定するようにして室選びと設定温度などの変更を同一のスイッチで二段階で操作するようにしたことを特徴とする冷蔵庫である。これにより、使用者は一つのスイッチを押すだけで冷蔵庫の室選びと設定温度等を変更することが可能となり、スイッチの操作を時間をかけずに素早く行うことができる。
また、庫内の温度設定を行う機能及び温度表示を行う機能を有する温度調節部を備えた冷蔵庫において、前記温度調節部の操作部は、温度設定や設定時間を変更したい部屋を選ぶ室選びと、選んだ室の設定温度や設定時間を変更する変更スイッチが同一のスイッチであり、前記スイッチを第一に操作して設定したい部屋を選んでから、前記スイッチを第二に操作して温度や時間の調節を変更するようにして、室選びと設定温度などの変更を同一のスイッチで二段階で操作して設定温度などの変更を行い、前記スイッチが受付可能の場合にアラームや音声を発するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。である。これにより、使用者は選んだ室の設定が変更されたことを認識し、安心感につながる。また、続けて別の室選びを行い、設定変更を行う場合も、初めの室設定が変更されていることが明確であるため、操作するタイミングが分かりやすい。
また、温度調節部の表示部は液晶表示部であり、通常の設定温度表示や設定時間表示以外に、サービス時や開発試験時に実施のサーミスタ検知温度や異常個所表示を数値や文字で表示する機能を有する冷蔵庫である。これにより店頭で冷蔵庫の各室の検知温度を顧客に確認してもらい、急凍時の冷却速度をデモンストレーションすることが容易に可能となる。また異常表示が出た場合、使用者はその番号に対応した対処方法をカタログ等で確認することができるため、異常に対して素早く対処することができる。
また、前記液晶表示部の室名称は白背景文字表示で、選んだ室の設定温度や設定時間は
白字で表示した冷蔵庫である。これにより室と設定内容の区別がつきやすくなり、操作をよりスムーズに行うことができる。なお、光源の種類については電球や発光ダイオード、蛍光ランプ、紫外ランプ等が挙げられるが、特に指定するものではなく、如何なる光源でも適用可能である。中でも発光ダイオードについてはランプ自信による発熱が殆どなく、ランニングコストや耐久性の面においても優れており、汎用性が高い。また選んだ室別に色を変えることで使用者は一目見ただけで部屋を認識することができる。例えば選んだ室のイメージに合った色であるとより分かりやすく、冷凍室は冷えているイメージの青色、野菜室は野菜をイメージする緑色、冷蔵室は肉や魚をイメージさせる赤色等がよい。色調のイメージによっては、使用者が貯蔵室内部に対して清潔感や効果的に冷却されているような好ましい印象を感じることができ、冷蔵庫に対する満足度を高めることができる。
また、前記液晶表示部の室名称は、選んだ室の設定温度や設定時間の表示面積より大きくした冷蔵庫である。これにより室と設定内容の区別がつきやすくなり、操作をよりスムーズに行うことができる。
(実施の形態1)
図1Aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の要部側面断面図である。
図1Aにおいて、断熱箱体1で構成された冷蔵庫本体2の貯蔵室の一部である冷凍室3は、上方の上部断熱仕切体4と下方の下部断熱仕切体5によって温度帯の異なる冷蔵室6と野菜室7とから区画されている。また、冷凍室3の前面開口部には開口部の左右端をつなぐ仕切体8が設けられている。
冷凍室3の背面に設けられた冷気生成室9には、冷気を生成する蒸発器10と、冷気を冷蔵室6、冷凍室3、野菜室7にそれぞれ供給、循環させる送風機11が配置され、蒸発器10の下部空間には除霜時に通電される除霜用ヒータ12が配置されている。また、冷凍室3の背面には冷気分配室19が設けられており、冷気分配室19に連続して冷気吐出口21及び冷気吐出口22が設けられている。
冷凍室3の前面開口部には、扉23と扉24が設けられており、各貯蔵室の冷気の流出が無いように閉塞している。扉23と扉24はいずれも引き出し式の扉であり、食品を出し入れする場合は冷蔵庫手前側、すなわち図1Aで示すところの左側方向に引き出して使用される。また、扉23及び扉24の後方にはそれぞれ枠体25,26が設けられている。この枠体25,26上にはそれぞれ上段容器27と下段容器28が載置されている。
上段容器27の底面には蓄冷材29が載置されている。この蓄冷材29は、一般的に冷凍される食品の凍結温度より低めで最大氷結晶生成帯の温度よりも低く、かつ、冷凍室3の温度よりも高い温度である−15℃に融解温度を設定されている。また、蓄冷材29の充填量としては、蓄冷材29上に食品が投入、配置された場合でも完全に融解することのない量に設定されている。
また、冷凍室3の背面下部には冷気を吸い込み、蒸発器10まで導くための冷気吸入口30が設けられている。
また、蓄冷材29上には食品31が使用者の手によって載置、保存される。
図1Bは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の前面図であり、冷蔵庫の冷蔵室の扉13に設置された表示部である光源を備えた液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dである。また、この液晶パネルおよび設定ボタン35a〜35dの下方側に音源(図示せず)が備えられている。すなわち、認知手段である音を発生する音源は冷蔵庫の冷蔵室の扉13に備えられており、光源による表示を行う表示部と同じ区画に備えられている。
この表示部による液晶表示が視覚的な認知手段となっている。すなわち光源によって表示された文字や絵が認知手段となるものである。また、この表示部は床から140センチ以上の高さの貯蔵室である冷蔵室13の扉に備えたものである。平成17年度調査によると小学校低学年の男児・女児の平均身長は130cm弱であることから、光源を高さ140cm以上の位置に設置しておくことにより、いたずらざかりの小児から遠ざけることが可能となる。また、成人女性の平均身長は約158cmであるため、140cmから170cm程度の高さに設置することで、目線の高さ内に保たれるので、かがみこむことなく光源を目視することが可能で、非常に使い勝手が良好となる。
図1Cは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷蔵室の扉13に設置された液晶パネル34と設定ボタン35の拡大図である。液晶表示34aは、冷蔵庫の異常が発生した場合においても表示が行われるものであり、消費者はカタログ等に記載されている異常表示内容と照らし合わせることで異常の原因や対処方法を確認することができる。液晶表示34bは、急凍機能が作動しているときに表示されるものである。液晶表示34c〜34fは、それぞれの貯蔵室である新鮮凍結室36、冷凍室3、冷蔵室6、製氷室37を意味する表示で、白背景文字の字体で表示されている。
また、各貯蔵室の設定条件は白字で記載されている表示で判別することができる。各貯蔵室の表示と各貯蔵室の設定内容をそれぞれ白背景文字、白字と区別して表示することにより、消費者は各貯蔵室の状況を理解しやすくなる。このときの白の部分が光で表示されている部分となり、白の表示面積が多いほど光量が多くなる。
このように、貯蔵室と設定内容とを異なる字体で表示するものであり、貯蔵室の表示の方をより表示面積が大きくなるすなわち光量が多くなるように表示した上で、その設定内容は貯蔵室の表示よりも光量が少なくなるように表示することによって、貯蔵室の温度設定を間違いなく確実に行うことができる。
また、液晶表示部の室名称は、選んだ室の設定温度や設定時間の表示面積より大きくした冷蔵庫である。これにより室と設定内容の区別がつきやすくなり、操作をよりスムーズに行うことができる。
また、本実施の形態においては、冷蔵庫の貯蔵室を表すものを光量すなわち表示面積が大きい字体である白背景文字としたが、本発明の主旨である急速冷凍を報知する表示(新鮮凍結)は貯蔵室を表すものよりもさらに光量すなわち表示面積が大きく文字数も最大で光量すなわち表示面積も最大となるような白背景文字の字体で示した。
さらに、この自動急速冷凍の認知させる認知手段は光源による液晶表示34bに示すように絵や記号で感覚的に認知を促す官能表示(図での雪の結晶の絵)と文字を読むことによって知覚するような文字表示(図でのFRESH FREEZINGの文字)との両方で表示を行っているので、新鮮凍結を示す表示は最も光量が多くすなわち表示面積が大きくなっていることで、より確実に使用者が認知しやすくなっている。
なお、本実施の形態では貯蔵室の表示を表示面積が大きくなるすなわち光量が多くなる字体である白背景文字で表示した上で、その設定内容は貯蔵室の表示よりも光量が少なくすなわち表示面積が小さくなるように白字で表示するものとしたが、例えば貯蔵室の表示をより表示面積が大きくなるすなわち光量が多くなるように太字で表示した上で、その貯蔵室の設定内容は貯蔵室の表示よりも光量すなわち表示面積が少なくなるように白字で表示するものでもよく、また液晶表示の色は、白に限らず例えばLEDにより照射できるあらゆる色で表示してもよい。
このとき、設定ボタンに触れる前には、黒の表示部に何も表示されない状態で、設定ボタンに触れた際、もしくは自動で急速冷凍を始めたときのみ背景の黒の表示部に白の光で文字が照射されることになっているので、より確実に使用者が認知しやすくなっている。
液晶パネル34の下に備えられている設定ボタン35a〜35dのうち35aは冷蔵室6の温度設定、強中弱を操作するものであり、35bは、新鮮凍結室36の急凍作動を操作するものであり、35cは、製氷室37の速氷作動を操作するものであり、35cは、冷凍室3の温度設定、パワー、強中弱を操作するものであり、それぞれのボタンを押すことで、液晶パネル34に各ボタンに対応する貯蔵室の状況を確認したり、設定を行うことができる。また、各ボタンを押すと同時に音源から電子音がピッと鳴り、設定ボタンを押したことが消費者にも伝わりやすくなっている。また、設定ボタンの並びは、上から冷蔵室、新鮮凍結室、製氷室、冷凍室と設置されており、実際の冷蔵庫の上からの順と同じであるため、例えば薄暗い部屋等で冷蔵庫の設定ボタンの表示が読み取り難い場合でも、設定ボタンに迷わない。なお、ボタンを押す際の音は、電子音に限らず例えば音声や音階で知らせてもよい。
図1D〜図1Iは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷蔵室の扉13に設置された液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dの拡大図で、図1Dは新鮮凍結室36が自動で急凍した場合の表示を示したものであり、図1Eは冷凍室3を手動で急凍した場合の操作方法と表示を示したものであり、図1Fは新鮮凍結室36が急凍中のとき途中で急凍を停止する場合の操作方法と表示を示したものであり、図1Gは冷凍室3の設定温度を変更する場合の操作方法と表示を示したものであり、図1Hは製氷室37を速氷する場合の操作方法と表示を示したものであり、図1Iは本発明の実施の形態1における冷蔵庫の速氷時の表示と操作面図である。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、電源投入後、図示しない冷凍サイクルの運転が開始され、蒸発器10に冷媒が流通して冷気が生成される。生成された冷気は送風機11によって冷気分配室19に送られ、冷気吐出口21と冷気吐出口22から分配されて冷凍室3と新鮮凍結室36内に吐出される。
冷凍室3と新鮮凍結室36に吐出された冷気により冷凍室3と新鮮凍結室36が所定の温度まで冷却され、同時に蓄冷材29も冷却される。この時、冷凍室3や新鮮凍結室36は食品をある一定の期間冷凍保存できる温度、例えば−20℃に温調されているが、蓄冷材29は−15℃に融解温度を設定されたものを用いるため、冷凍室3や新鮮凍結室36が十分に冷却され一定時間経過した後では蓄冷材29は完全に凍結している状態となる。
冷凍室3と新鮮凍結室36内を冷却した冷気は冷気吸入口30から冷気生成室9に入り、蒸発器10によって再び冷却されることとなる。
使用者が食品31を収納しようとする場合には、扉23を冷蔵庫手前方向、図1Aにおける左側方向に引き出す動作を行う。この時、枠体25は扉23に固定されているため、扉23の引き出し動作に伴って、枠体25と枠体25に載置されている上段容器27と、上段容器27の底面に載置されている蓄冷材29が同時に引き出される。使用者は食品31を蓄冷材29上に置き扉23を閉める動作を行う。このように、新鮮凍結室36に高温の食品31の投入が行われた場合に食品の温度を検知する検知手段(図示せず)を備え、新鮮凍結室36に食品が投入されたと検知した場合には、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、新鮮凍結室36の食品を急速冷凍するように冷却する動作を行う。
冷気吐出口21は上段容器27の上方に配置されており、冷気吐出口21からは上段容器27の上面開口部に向けて冷気が吐出される。蓄冷材29の上に収納された食品31は、冷気吐出口21から吐出される冷気によって冷却されると同時に、蓄冷材29自身からも直接的に熱を奪われることになる。この場合、蓄冷材29が無く上段容器27のみの場合に比べてより速く食品31を凍結させることができる。
また、食品31が既に上段容器27内に収納、凍結保存されており、高温の食品を追加で上段容器27内に投入する場合を考えると、蓄冷材29の直接冷却作用により蓄冷材29が無い場合に比して、既に凍結保存されている食品31に対する熱的影響を抑え、昇温を抑制することが可能となる。
冷気吐出口22は上段容器27の下方であり、かつ、上段容器27と下段容器28の間に位置し、主に下段容器28内に収納された食品を冷却する動作を行う。同時に、上段容器27の下部へも冷気が流通し、上段容器27の底面に載置された蓄冷材29を冷却する動作も行う。
また一方では、電源投入直後のように蓄冷材29が十分に冷え切らず未凍結状態の場合や、高温の食品を連続して収納した時に、蓄冷材29の一部が融解した場合や、あるいは融解するまでには至らないが、扉23の引き出し時に居室内空気に暴露された蓄冷材29が、冷凍室3の設定温度よりも高い温度に昇温した場合などには、冷気吐出口21からの冷気が蓄冷材29を上面から冷却し、冷気吐出口22からの冷気が蓄冷材29を下面から冷却する。尚、蓄冷材29が居室内空気に暴露された場合の昇温は、従来例が示す金属のプレートを備えた冷蔵庫に比べて蓄冷材29の熱容量が大きいため、昇温の度合いは従来の冷蔵庫よりも低く抑えることができることを付記しておく。
また尚、本実施の形態の冷蔵庫は上段容器27の底部に蓄冷材29を載置した構成にて説明したが、上段容器27の一部に穴を設け、冷気吐出口22からの冷気が直接蓄冷材29に接触するように構成するとより蓄冷材29を素早く冷却することができる。この時、上段容器27に設ける穴は、上段容器27の底面の一部にあっても良いし、上段容器27の後側面で冷気吐出口22の近傍にあっても良い。
尚、冷気吐出口22の上下方向位置は上段容器27の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも上段容器27の下方に位置する必要はない。同様の理由で冷気吐出口22と下段容器28の上下方向位置は上段容器27の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも下段容器28の上方に位置する必要はない。
また、使用者が食品を収納しようとして扉24を開放する場合には、扉23の場合と同様に扉24を冷蔵庫手前方向、図1Aにおける左側方向に引き出す動作を行う。この時、枠体26は扉24に固定されているため、扉24の引き出し動作に伴って、枠体26と枠体26に載置されている下段容器28が同時に引き出される。使用者は食品を下段容器28に収納したあと扉24を閉める動作を行う。このように、新鮮凍結室36に高温の食品31の投入が行われた場合に食品の温度を検知する検知手段(図示せず)を備え、新鮮凍結室36に食品が投入されたと検知した場合には、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、新鮮凍結室36の食品を急速冷凍するように冷却する動作を行う。
冷蔵庫の運転中、蒸発器10に付着した霜を定期的に取り除く霜取りのタイミングである場合には、除霜用ヒータ12の発熱による冷凍室3内の収納食品への熱影響を最小限に抑えるために、送風機11の運転を霜取り期間中は停止し、冷凍室3内への高温空気の流入を防止する制御を行う。
この霜取りタイミングと、前述した扉24の開放が重なった場合には、霜取り制御により通常運転よりも冷凍室3が昇温していることに加え、扉開放による居室内空気の流入によりさらに下段容器28内が昇温することが考えられる。このような場合でも、下段容器28の上方に蓄冷材29が位置しているので、蓄冷材29の比較的大きな熱容量により、積極的な冷気の循環が無くても下段収納容器28内の昇温を押さえることができる。この作用、効果は霜取りタイミング中に扉23を開放した場合でも同様である。
検知手段が温度の高い食品の投入を検知し、制御手段により冷凍サイクルの運転を調整し、新鮮凍結室36を自動で冷却する動作を開始すると、冷蔵室扉13に設置された認知手段である液晶パネル34の液晶表示34bが点灯することで視覚的に使用者に報知するとともに、ピッという電子音を鳴らすことで音によって聴覚的に使用者に報知し、使用者に新鮮凍結室36が冷却されていることを知らせる。
このように自動での急速冷凍が作動すると認知手段である光源による液晶表示34bが光るとともに、認知手段である音源から音が鳴ることで使用者により確実に急速冷凍の動作を報知している。
また、認知手段である光源による液晶表示34bは液晶パネル34の上方部に備えられたことで、より使用者が認識し易くなり、さらに、貯蔵室内の設定を表示部である液晶パネル34確認する際に、目視する可能性が非常に大きいので、より効果的に報知することが可能となる。
また、この自動急速冷凍の認知させる認知手段は光源による液晶表示34bに示すように絵や記号で感覚的に認知を促す官能表示(図での雪の結晶の絵)と文字を読むことによって知覚するような文字表示(図でのFRESH FREEZINGの文字)との両方で表示を行っているので、より使用者の認知を高めることができ、急凍が行われていることを確認できるため、使用者の安心感につながるものである。
これによって貯蔵室内部の急凍作動を音と目視すなわち聴覚と視覚とにより認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。また、急凍が行われていることを確認できるため、使用者の安心感につながる。また、冷蔵室扉13前面に液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dが縦並びに設置されているとともに液晶表示の直下部に備えられていることで、使用者が冷蔵庫の前に立ったとき液晶パネル34は目線の位置にあり、操作を行う指の位置は液晶パネルの下方向に置かれるため、操作していても指が液晶パネルを覆うことがなく、液晶パネル34を確認しながら操作を行うことができる。
また、液晶パネル34が目線の位置にあることから、下腰をかがめたりせずに簡単に液晶パネル34を目視したり、操作を行うことができる。なお、光源による液晶表示34bは色調を切り替える、もしくは点灯と消灯とを切り替えて点滅させてもよい。これによって、従来の急凍よりも強力な急凍が行われているというイメージを使用者に与えることができる。また、光源の種類については電球や発光ダイオード、蛍光ランプ、紫外ランプ等が挙げられるが、特に指定するものではなく、如何なる光源でも適用可能である。中でも発光ダイオードについてはランプ自信による発熱が殆どなく、ランニングコストや耐久性の面においても優れており、汎用性が高い。
検知手段が食品が予め設定した任意の温度以下に到達したことを検知すると、急凍動作は終了し、液晶パネル34の光源による液晶表示34bも点灯を終了する。これによって、使用者に急凍が終了したことを目視で認識させることができる。また、急凍完了時に、光源による液晶表示34bの色調を通常時と切り替える、または光源による液晶表示34bを点灯させてもよい。これにより、使用者が対象物の急凍完了を目視により即座に判断することができ、対象物を取り出すタイミングを逃さずに扉を開けるので、扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなり、扉開閉による庫内温度上昇を抑えることができる。また、目視で急凍完了を判断することができるので、腰をかがめて庫内を覗き込み、対象物に触れる動作を必要としないので、使い勝手性が向上する。さらに、手で食品に触れることがないので、取り出した後、常温に放置する場合でも、雑菌の繁殖を抑制することができる。
また、図1Eに示したが、手動で急凍する場合は、新鮮凍結室設定ボタン35bのボタンを1回押して新鮮凍結室の設定を表示させ、その後再度同じボタンを1回押して光源による液晶表示34bを表示させる。ボタンを押す際に、ピッと電子音が鳴るため、ボタンを押したことが認識でき、使用者の安心感にもつながる。その2秒後に電子音がピーと鳴ることで、使用者に急凍モードに入ったことを知らせることができる。ボタンを押す場合の電子音と、認識した場合の電子音の種類を変えることで、使用者に分かりやすくしている。また、電子音が鳴っているときに光源による液晶表示34bと新鮮凍結34cの文字で表示を行うため、より消費者に急凍モードに入ったことをアピールすることができる。急凍中は、自動急凍と同様に光源による液晶表示34bが点灯しており、急凍が完了すると光源による液晶表示34bは消灯する。
また、図1Fに示したが、急凍機能が作動し光源による液晶表示34bが照射しているが、すぐに取り出して使用するような場合、新鮮凍結室設定ボタン35bを2回押して光源による液晶表示34bを消灯させることで、急凍を停止させることができる。ボタンを押す際に、ピッと電子音が鳴ることで、ボタンを押したことが体感的に認識でき、使用者の安心感にもつながる。急凍停止を認識すると電子音がピーと鳴るため、使用者は急凍停止を確認することができる。このように、操作時の音(ピッという短い電子音)と設定完了時の電子音(急凍停止を認識したピーという電子音)とを異なる音としたことで、使用者は設定完了をしっかりと認知することができる。このように音も本実施の形態では認知手段となっている。このとき、認知手段である音を発生する音源は、設定ボタンの近傍に備えられており、具体的には設定ボタンの直下の扉13に備えられた操作ボタンの押圧を感知する操作基板と同じ操作基板上に備えられている。これによって、操作ボタンを押した時にはほぼ時間遅れなく設定ボタン近傍から音が発生するので、体感的には設定ボタンから音が出ているように使用者が感じるので、より使い勝手が良い操作性を得ることができる。
これにより、貯蔵室を開けて食品を取り出しても、冷気が貯蔵室の外に流出しにくいため、効率良く貯蔵室を冷凍させることができる。
また、図1Gに示したが、冷蔵室6の温度帯の現在設定を確認する場合や、温度設定を変更する場合は以下のように操作する。冷蔵室6の現在が中設定で、強に変更する場合を説明する。冷蔵室設定ボタン35aを一度押すことで液晶パネル34に、白背景文字の字体で冷蔵34eの表示と現在の設定が表示される。このとき、貯蔵室を示す冷蔵の表示と現在の設定を表す表示は文字の種類もしくは白背景文字等の文字飾りによって別の字体の文字で示される。
この操作により、現在の設定を確認することができる。その後冷蔵室設定ボタン35aを押すことで、液晶パネル34に表示されている中が強に変更される。その後2秒後に電子音がピーと鳴ることにより、使用者は冷蔵室6の温度設定が変更されたことを認識することができる。
また、図1Hに示したが、冷凍室3の温度帯の現在設定を確認する場合や、温度設定を変更する場合は以下のように操作する。冷凍室3の現在が中設定で、パワー冷凍に変更する場合を説明する。冷凍室設定ボタン35dを一度押すことで液晶パネル34に冷凍34dの表示と現在の設定、中が白字で表示される。その後再度同じ冷凍室設定ボタン35dを押すと、強が表示される。再度同じ冷凍室設定ボタン35dを押すとパワーが表示される。その後2秒後に電子音ピーと鳴ることで消費者は冷凍室3の温度設定が変更されたことを認識することができる。
また、図1Iに示したが、製氷室37を速氷する場合は次のように操作する。製氷室設定ボタン35cを一度押すと白背景文字の字体で製氷室34fが表示される。その後再度同じボタンを押すと、白字で速氷が表示され、2秒後に電子音がピーと鳴ることで消費者は製氷室37が速氷モードに入ったことを認識することができる。また、速氷中も速氷の表示が出ており、速氷が終了した時点で表示が消えるため、消費者は速氷していることが判断できる。
このように、貯蔵室にそれぞれ対応した1つのボタンで貯蔵室の設定を変更することができるので、使用者にとってはより設定する際の間違いが少なく使い勝手の良い構成となっている。
言い換えると、従来一般的であったような貯蔵室をまず選ぶ貯蔵室選定ボタンと、温度や設定条件を変更する設定変更ボタンとを別々に設けずに、一つの貯蔵室の設定を変更する場合には、一つのボタンを複数回押すことによって簡単に設定の変更を行うことができる。また、それぞれのボタンに貯蔵室の名前を明記したことで、使用者が貯蔵室の設定を変える際に間違ったボタンを押す可能性を大幅に低減することができ、さらに最初に対応する貯蔵室ボタンを押した場合には、液晶画面に貯蔵室の名前が表示されるので、より使用者が貯蔵室の設定を変える際に間違ったボタンを押す可能性を低減することが可能となる。
さらに、貯蔵室を示す冷蔵や冷凍および製氷といった貯蔵室表示を白背景文字とし、現在の設定を表すパワー、強、中、弱といった温度設定表示は通常の文字というように文字の種類もしくは白背景文字等の文字飾りによって、貯蔵室と設定状態とを別の字体の文字で同時に示すので、使用者にとってはより設定する際の間違いが少なく使い勝手の良い構成となっている。また、温度設定表示を示すパワー、強、中、弱は各貯蔵室によって兼用するとともに、上方からより強力な冷却(すなわち設定温度が低くなる冷却)設定を位置させているので、使用者にとっては、より強力な冷却を行いたい場合に設定温度を変更するといった心理的な作用と連動して、官能的により使い勝手の良い構成となっている。
また、光源による液晶表示34bは自動で急凍を行う貯蔵室3の前面扉23に備えてもよい。これによって、急凍が作動している貯蔵室が一目で認識でき、急凍機能が作動している貯蔵室を間違えることがなくなる。
以上のように、本実施の形態においては、断熱区画された貯蔵室を備えた本体と、前記貯蔵室に食品の温度を検知する検知手段と、前記食品が任意の温度以上と検知したとき前記貯蔵室内を自動で急凍させる機能と、扉に備えられた光源とを有し、前記自動で急凍させる機能が作動しているとき、光源による液晶表示34bを照射させることで使用者に知らせ、新鮮凍結室36内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。
なお、本実施の形態では液晶パネルは、設定ボタンに触れる前には、黒の表示部に何も表示されない状態で、設定ボタンに触れた際、もしくは自動で急速冷凍を始めたときのみ背景の黒の表示部に白の光で文字が照射されることになっているとしたが、液晶パネルは設定ボタンに触れる前には銀色でミラー(鏡)として使用できるものでもよく、その場合には光源によって表示される文字や絵は燈色であることが望ましい。
このような銀色のミラーで液晶パネルの前面を覆った場合には、使用者は普段は鏡のように見えるため、清涼感はあるものの金属を連想するために冷たいイメージとなるが、このようなミラー表示にした場合に、光源の照射によって表示される文字や絵を暖色系の色である燈色で表示することによって、使用者が受ける冷たいイメージを緩和することができ、より官能的にバランスの取れた認知手段を形成することが可能となる。また、複数の色を使用する場合には、燈色と緑色を使用するのが望ましい。これは、燈色と緑色とを作成する場合には、燈色は色の3原色の中で赤色と黄色とを混ぜ合わせて作られるものであり、緑色は色の3原色の中で青色と黄色とを混ぜ合わせて作られるものであるので、直接目には見えないが、体感的には燈色と緑色との共通色として暖色系である黄色をイメージするために、体感的にははっきりとした色の区別は付けられるものの、燈色と緑色とは温かみのある黄色という共通色で使用者が受ける冷たいイメージを緩和することができ、より官能的にバランスの取れた認知手段を形成することが可能となる。
また、本発明の液晶パネルの最上部には警告やエラー表示を行う液晶表示34aを備えたが、これについては赤色で異常を認知させるようにするのが望ましい。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の要部側面断面図である。
図2において、冷凍室3の前面開口部に設けられた扉24は引き出し式の扉であり、食品を出し入れする場合は冷蔵庫手前側、すなわち図2で示すところの左側方向に引き出して使用される。また、扉24の後方には枠体26が設けられており、下段容器28が載置されている。さらに、下段容器28の上には中段容器32が載置されている。この中段容器32は扉24の引き出し動作に伴い、下段容器28と連動して引き出される。またさらに、中段容器32は下段容器28上を冷蔵庫前後方向、図3で示すところの左右方向にある一定の範囲で摺動させることが可能になっている。
また、冷凍室3の背面には、冷気吐出口21、22に加えて冷気吐出口33が設けられている。冷気吐出口21は上段容器27の上方、冷気吐出口22は上段容器27の下方で、かつ、中段容器32の上方、冷気吐出口33は中段容器32の下方で、かつ、下段容器28の後側面上端よりも上方に位置するようにそれぞれ配置されている。
中段容器32の底面には蓄冷材29が載置されている。
その他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。また、実施の形態1と同一の技術思想が適用できる場合には組合わせて適用することが可能である。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
冷気吐出口21は上段容器27の上方に配置されており、冷気吐出口21からは上段容器27の上面開口部に向けて冷気が吐出され、上段容器27内を冷却する。
冷気吐出口22は上段容器27の下方であり、かつ、上段容器27と中段容器32の間に位置し、中段容器32の上面開口部に向けて冷気が吐出される。
蓄冷材29の上に収納された食品31は、冷気吐出口22から吐出される冷気によって冷却されると同時に、蓄冷材自身からも直接的に熱を奪われることになる。この場合、蓄冷材29が無く中段容器32のみの場合に比べてより速く食品31を凍結させることができる。
また、食品31が既に中段容器32に収納、凍結保存されており、高温の食品を追加で中段容器32内に投入する場合を考えると、蓄冷材29の直接冷却作用により蓄冷材29が無い場合に比して、既に凍結保存されている食品31に対する熱的影響を抑え、昇温を抑制することが可能となる。
また一方では、電源投入直後のように蓄冷材29が十分に冷え切らず未凍結状態の場合や、高温の食品を連続して収納したときに蓄冷材29の一部が融解した場合や、あるいは融解するまでには至らないが、扉24の引き出し時に居室内空気に暴露された蓄冷材29が、冷凍室3の設定温度よりも高い温度に昇温した場合などには、冷気吐出口22からの冷気が蓄冷材29を上面から冷却し、冷気吐出口33からの冷気が蓄冷材29を下面から冷却する。尚、蓄冷材29が居室内空気に暴露された場合の昇温は、従来例が示す金属のプレートを備えた冷蔵庫に比べて蓄冷材29の熱容量が大きいため、昇温の度合いは従来の冷蔵庫よりも低く抑えることができることを付記しておく。
また、冷気吐出口33は中段容器32の下方であり、かつ、中段容器32と下段容器28の間に位置し、主に下段容器28内に収納された食品を冷却する動作を行う。同時に、中段容器32の下部へも冷気が流通し、中段容器32の底面に載置された蓄冷材29を冷却する動作も行う。
また尚、本実施の形態の冷蔵庫は中段容器32の底部に蓄冷材29を載置した構成にて説明したが、中段容器32の一部に穴を設け、冷気吐出口33からの冷気が直接蓄冷材29に接触するように構成するとより蓄冷材29を素早く冷却することができる。この時、中段容器32に設ける穴は、中段容器32の底面の一部にあっても良いし、中段容器32の後側面で冷気吐出口33の近傍にあっても良い。
尚、冷気吐出口33の上下方向位置は中段容器32の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも上段容器27の下方に位置する必要はない。同様の理由で冷気吐出口33と下段容器28の上下方向位置は中段容器32の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも中段容器32の上方に位置する必要はない。
使用者が食品を収納しようとして扉24を開放する場合には、扉24を冷蔵庫手前方向、図2における左側方向に引き出す動作を行う。この時、枠体26は扉24に固定されているため、扉24の引き出し動作に伴って、枠体26と、枠体26に載置されている下段容器28と、下段容器28に載置されている中段容器32が同時に引き出される。使用者は食品を下段容器28や中段容器32に収納したあと扉24を閉める動作を行う。扉24の開放と、冷凍室3の庫内温度より高温の食品投入により冷凍室3が昇温すると食品温度を検知する検知手段(図示せず)により食品温度を検知し、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、冷凍室3を再び所定温度まで冷却する動作を行う。
冷蔵庫の運転中、蒸発器10に付着した霜を定期的に取り除く霜取りのタイミングである場合には、除霜用ヒータ12の発熱による冷凍室3内の収納食品への熱影響を最小限に抑えるために、送風機11の運転を霜取り期間中は停止し、冷凍室3内への高温空気の流入を防止する制御を行う。
この霜取りタイミングと、前述した扉24の開放が重なった場合には、霜取り制御により通常運転よりも冷凍室3が昇温していることに加え、扉開放による居室内空気の流入によりさらに下段容器28内や中段容器32内が昇温することが考えられる。特に、扉24の開放時には、中段容器32の上面開口部の大部分を閉塞された状態にある下段容器28よりも、居室内空気に暴露されやすい中段容器32の方がより昇温することとなる。このような場合でも、中段容器32内に蓄冷材29が載置されているので、蓄冷材29の比較的大きな熱容量により、積極的な冷気の循環がなくても中段容器32内の昇温を押さえることができる。また、蓄冷材29は下段容器28の上方に位置することになるので、扉開放により下段容器28が昇温した場合、積極的な冷気の循環がなくても下段容器28内を冷却することができる。
図3は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の扉13前面に設置された液晶パネル40と設定ボタン41〜44である。冷蔵ボタン41は、冷蔵室の温度、強中弱を操作するものであり、製氷ボタン42は、製氷室の速氷作動を操作するものであり、急凍ボタン43は、冷凍室3の急凍作動を操作するものであり、冷凍ボタン44は、冷凍室3の温度、強中弱を操作するものであり、それぞれの操作が決定された場合、表示部である液晶パネル40に表示されるものである。また、認知手段である表示部に備えられ他光源による光を照射する発色部45は自動で急凍を行う貯蔵室3の扉24に備えてもよい。これによって、急凍が作動している貯蔵室が一目で認識でき、急凍機能が作動している貯蔵室を間違えることがなくなる。その他の作用、動作に関しては実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
検知手段が温度の高い食品を検知し、制御手段により冷凍サイクルの運転を調整し、投入された食品を急速冷凍するように冷却する動作を開始すると、冷蔵室扉13に設置された表示部である液晶パネル40の発色部45が点灯し、表示部である液晶パネルには使用者に冷凍室3が急速冷凍されていることを「急凍中」という文字と光源による発色部45によって知らせる。これによって貯蔵室内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。
また、急凍が行われていることを確認できるため、食品が新鮮な状態で冷凍されているという認識を持つことで使用者の安心感につながる。また、冷蔵室扉13前面に液晶パネル40と設定ボタン41〜44が設置されていることで、使用者が冷蔵庫の前に立ったとき目線の位置にあり、腰をかがめたりせずに簡単に液晶パネル40を目視したり、操作を行うことができる。なお、発色部45は色調を切り替える、もしくは点灯と消灯とを切り替えて点滅させてもよい。これによって、従来の急凍よりも強力な急凍が行われているというイメージを使用者に与えることができる。また、光源の種類については電球や発光ダイオード、蛍光ランプ、紫外ランプ等が挙げられるが、特に指定するものではなく、如何なる光源でも適用可能である。中でも発光ダイオードについてはランプ自信による発熱が殆どなく、ランニングコストや耐久性の面においても優れており、汎用性が高い。
検知手段が冷凍室3の庫内温度を任意の温度以下に到達したことを検知すると、急凍動作は終了し、液晶パネル40の発色部45も点灯を終了する。これによって、使用者に急凍が終了したことを目視で認識させることができる。また、急凍完了時に、発色部45の色調を通常時と切り替える、または発色部45を点灯させてもよい。これにより、使用者が対象物の急凍完了を目視により即座に判断することができ、対象物を取り出すタイミングを逃さずに扉を開けるので、扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなり、扉開閉による庫内温度上昇を抑えることができる。また、目視で急凍完了を判断することができるので、腰をかがめて庫内を覗き込み、対象物に触れる動作を必要としないので、使い勝手性が向上する。さらに、手で食品に触れることがないので、取り出した後、常温に放置する場合でも、雑菌の繁殖を抑制することができる。
また、急凍機能が自動で作動し発色部45が照射しているが、すぐに取り出して使用するような場合、急凍ボタン42を押すことで、自動での急凍を停止させることができる。これにより、貯蔵室を開けて食品を取り出しても、冷気が貯蔵室の外に流出しにくいため、効率良く貯蔵室を冷凍させることができる。
また尚、本実施の形態の冷蔵庫は上段容器27の底部に蓄冷材29を載置した構成にて説明したが、上段容器27の一部に穴を設け、冷気吐出口22からの冷気が直接蓄冷材29に接触するように構成するとより蓄冷材29を素早く冷却することができる。この時、上段容器27に設ける穴は、上段容器27の底面の一部にあっても良いし、上段容器27の後側面で冷気吐出口22の近傍にあっても良い。
尚、冷気吐出口22の上下方向位置は上段容器27の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも上段容器27の下方に位置する必要はない。同様の理由で冷気吐出口22と下段容器28の上下方向位置は上段容器27の底面に冷気が流れる位置であれば良く、必ずしも下段容器28の上方に位置する必要はない。
また、使用者が食品を収納しようとして扉24を開放する場合には、扉23の場合と同様に扉24を冷蔵庫手前方向、図1Aにおける左側方向に引き出す動作を行う。この時、枠体26は扉24に固定されているため、扉24の引き出し動作に伴って、枠体26と枠体26に載置されている下段容器28が同時に引き出される。使用者は食品を下段容器28に収納したあと扉24を閉める動作を行う。扉24の開放と、冷凍室3の庫内温度より高温の食品投入により冷凍室3が昇温すると検知手段(図示せず)により庫内昇温を検知し、制御手段(図示せず)により冷凍サイクルの運転を調整し、冷凍室3を再び所定温度まで冷却する動作を行う。
冷蔵庫の運転中、蒸発器10に付着した霜を定期的に取り除く霜取りのタイミングである場合には、除霜用ヒータ12の発熱による冷凍室3内の収納食品への熱影響を最小限に抑えるために、送風機11の運転を霜取り期間中は停止し、冷凍室3内への高温空気の流入を防止する制御を行う。
この霜取りタイミングと、前述した扉24の開放が重なった場合には、霜取り制御により通常運転よりも冷凍室3が昇温していることに加え、扉開放による居室内空気の流入によりさらに下段容器28内が昇温することが考えられる。このような場合でも、下段容器28の上方に蓄冷材29が位置しているので、蓄冷材29の比較的大きな熱容量により、積極的な冷気の循環が無くても下段収納容器28内の昇温を押さえることができる。この作用、効果は霜取りタイミング中に扉23を開放した場合でも同様である。
また、発色部45は自動で急凍を行う貯蔵室3の前面扉23に備えてもよい。これによって、急凍が作動している貯蔵室が一目で認識でき、急凍機能が作動している貯蔵室を間違えることがなくなる。
以上のように、本実施の形態においては、断熱区画された貯蔵室を備えた本体と、前記貯蔵室に食品の温度を検知する検知手段と、前記食品が任意の温度以上と検知したとき前記貯蔵室内を自動で急凍させる機能と、扉に備えられた光源とを有し、前記自動で急凍させる機能が作動しているとき、発色部45を照射させることで使用者に知らせ、貯蔵室3内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の正面図であり、上から冷蔵室6、新鮮凍結室36、製氷室37、冷凍室3、野菜室7の構成で各室が仕切られている。冷蔵庫の冷蔵室6の扉には液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dが備えつけられている。
図5は、本発明の実施の冷蔵庫の冷蔵室6の扉に設置された表示部である液晶パネル34と設定ボタン35の拡大図である。液晶表示34aは、冷蔵庫の異常が発生した場合に表示されるものであり、消費者はカタログ等に記載されている異常表示内容と照らし合わせることで異常の原因や対処方法を確認することができる。液晶表示34bは、急凍機能が作動しているときに表示されるものである。液晶表示34c〜34fは、それぞれ新鮮凍結室36、冷凍室3、冷蔵室6、製氷室37を意味する表示で、白背景文字の字体で表示されている。また、各部屋の設定条件は白字で記載されている表示で判別することができる。各部屋の表示と各部屋の設定内容をそれぞれ白背景文字、白字と区別して表示することにより、消費者は各部屋の状況を理解しやすくなる。なお、液晶表示の色は、白に限らず例えばLEDによりあらゆる色で表示してもよい。液晶パネル34の下に備えられている設定ボタン35a〜35dのうち冷蔵室設定ボタン35aは冷蔵室6の温度設定、強中弱を操作するものであり、新鮮凍結室設定ボタン35bは、新鮮凍結室36の急凍作動を操作するものであり、製氷室設定ボタン35cは、製氷室37の速氷作動を操作するものであり、冷凍室設定ボタン35cは、冷凍室3の温度設定、パワー、強中弱を操作するものであり、それぞれのボタンを押すことで、液晶パネル34に各ボタンに対応する貯蔵室の状況を確認したり、設定を行うことができる。また、各ボタンを押すと同時に電子音がピッと鳴り、設定ボタンを押したことが消費者にも伝わりやすくなっている。また、設定ボタンの並びは、上から冷蔵室、新鮮凍結室、製氷室、冷凍室と設置されており、実際の冷蔵庫の上からの順と同じであるため、例えば薄暗い部屋等で冷蔵庫の設定ボタンの表示が読み取り難い場合でも、設定ボタンに迷わない。なお、ボタンを押す際の音は、電子音に限らず例えば音声や音階で知らせてもよい。
また、液晶表示部34の下に設定ボタン35a〜35dを設置することで、左右どちらの手で操作しても液晶表示部34を手で覆うことがないため、設定ボタンを押しながら表示部を確認することができ、より使い勝手が良好となる。
図6から図10は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷蔵室6の扉に設置された液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dの拡大図で、図6は新鮮凍結室36を手動で急凍した場合の操作方法と表示を示したものであり、図7は新鮮凍結室36を急凍中のとき途中で急凍を停止する場合の操作方法と表示を示したものであり、図8は冷蔵室6の設定温度を変更する場合の操作方法と表示を示したものであり、図9は冷凍室3の設定温度を変更する場合の操作方法と表示を示したものであり、図10は製氷室37を速氷する場合の操作方法と表示を示したものである。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
図6に示したが、手動で急凍する場合は、新鮮凍結室設定ボタン35bのボタンを1回押して新鮮凍結室の設定を表示させ、その後再度同じボタンを1回押して光源による液晶表示34bを表示させる。ボタンを押す際に、ピッと電子音が鳴るため、ボタンを押したことが認識でき、使用者の安心感にもつながる。その2秒後に電子音がピーと鳴ることで、使用者に急凍モードに入ったことを知らせることができる。ボタンを押す場合の電子音と、認識した場合の電子音の種類を変えることで、使用者に分かりやすくしている。また、電子音が鳴っているときに光源による液晶表示34bは絵と新鮮凍結34cの文字で表示を行うため、より消費者に急凍モードに入ったことをアピールすることができる。急凍中は、自動急凍と同様に光源による液晶表示34bが点灯しており、急凍が完了すると光源による液晶表示34bは消灯する。
また、図7に示したが、急凍機能が作動し光源による液晶表示34bが照射しているが、すぐに取り出して使用するような場合、新鮮凍結室設定ボタン35bを2回押して光源による液晶表示34bを消灯させることで、急凍を停止させることができる。ボタンを押す際に、ピッと電子音が鳴ることで、ボタンを押したことが認識でき、使用者の安心感にもつながる。急凍停止を認識すると電子音がピーと鳴るため、使用者は急凍停止を確認することができる。これにより、貯蔵室を開けて食品を取り出しても、冷気が貯蔵室の外に流出しにくいため、効率良く貯蔵室を冷凍させることができる。
また、図8に示したが、冷蔵室6の温度帯の現在設定を確認する場合や、温度設定を変更する場合は以下のように操作する。冷蔵室6の現在が中設定で、強に変更する場合を説明する。冷蔵室設定ボタン35aを一度押すことで液晶パネル34に、冷蔵34eの表示と現在の設定が表示される。この操作により、現在の設定を確認することができる。その後冷蔵室設定ボタン35aを押すことで、液晶パネル34に表示されている中が強に変更される。その後2秒後に電子音がピーと鳴ることにより、使用者は冷蔵室6の温度設定が変更されたことを認識することができる。
また、図9に示したが、冷凍室3の温度帯の現在設定を確認する場合や、温度設定を変更する場合は以下のように操作する。冷凍室3の現在が中設定で、パワー冷凍に変更する場合を説明する。冷凍室設定ボタン35dを一度押すことで液晶パネル34に冷凍34dの表示と現在の設定、中が白字で表示される。その後再度同じ冷凍室設定ボタン35dを押すと、強が表示される。再度同じ冷凍室設定ボタン35dを押すとパワーが表示される。その後2秒後に電子音ピーと鳴ることで消費者は冷凍室3の温度設定が変更されたことを認識することができる。
また、図10に示したが、製氷室37を速氷する場合は次のように操作する。製氷室設定ボタン35cを一度押すと白背景文字の字体で製氷室34fが表示される。その後再度同じボタンを押すと、白字で速氷が表示され、2秒後に電子音がピーと鳴ることで消費者は製氷室37が速氷モードに入ったことを認識することができる。また、速氷中も速氷の表示が出ており、速氷が終了した時点で表示が消えるため、消費者は速氷していることが判断できる。
なお、平成17年度調査によると小学校低学年の男児・女児の平均身長は130cm弱であることから設定ボタンの一番下の冷凍スイッチは高さ140cm以上の位置に設置しておくことにより、いたずらざかりの小児から遠ざけることが可能となる。また、成人女性の平均身長は約158cmであるため、140cmから170cm程度の高さに液晶表示34と設定ボタン35a〜35dを設置することで、目線の高さ内に保たれるので、かがみこむことなく光源を目視することが可能で、非常に使い勝手が良好となる。
以上のように本実施の形態1では、庫内の温度設定を行う機能及び温度表示を行う機能を有する温度調節部を備えた冷蔵庫において、前記温度調節部の操作部は、温度設定や設定時間を変更したい部屋を選ぶ室選びと、選んだ室の設定温度や設定時間を変更する変更スイッチが同一のスイッチであり、前記スイッチを第一に操作して設定したい部屋を選んでから所定時間経過したところで前記スイッチを第二に操作して設定温度などの変更を確定するようにして室選びと設定温度などの変更を同一のスイッチで二段階で操作するようにしたことで、より使い勝手の向上した冷蔵庫を提供することができる。
(実施の形態4)
図11は新鮮凍結室36が自動で急凍した場合の表示を示したものである。図3、図4については実施の形態3と同じであるため説明を省略する。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
検知手段が庫内昇温を検知し、制御手段により冷凍サイクルの運転を調整し、新鮮凍結室36を自動で冷却する動作を開始すると、冷蔵室6の扉に設置された液晶パネル34の光源による液晶表示34bが点灯するとともに、ピッという電子音を鳴らし、使用者に新鮮凍結室36が冷却されていることを知らせる。これによって貯蔵室内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。また、急凍が行われていることを確認できるため、使用者の安心感につながる。また、冷蔵室6の扉前面に液晶パネル34と設定ボタン35a〜35dが縦並びに設置されていることで、使用者が冷蔵庫の前に立ったとき液晶パネル34は目線の位置にあり、操作を行う指の位置は液晶パネルの下方向に置かれるため、操作していても指が液晶パネルを覆うことがなく、液晶パネル34を確認しながら操作を行うことができる。また、液晶パネル34が目線の位置にあることから、下腰をかがめたりせずに簡単に液晶パネル34を目視したり、操作を行うことができる。なお、光源による液晶表示34bは色調を切り替える、もしくは点灯と消灯とを切り替えて点滅させてもよい。これによって、従来の急凍よりも強力な急凍が行われているというイメージを使用者に与えることができる。また、光源の種類については電球や発光ダイオード、蛍光ランプ、紫外ランプ等が挙げられるが、特に指定するものではなく、如何なる光源でも適用可能である。中でも発光ダイオードについてはランプ自信による発熱が殆どなく、ランニングコストや耐久性の面においても優れており、汎用性が高い。
検知手段が新鮮凍結室36の庫内温度を任意の温度以下に到達したことを検知すると、急凍動作は終了し、液晶パネル34の光源による液晶表示34bも点灯を終了する。これによって、使用者に急凍が終了したことを目視で認識させることができる。また、急凍完了時に、光源による液晶表示34bの色調を通常時と切り替える、または光源による液晶表示34bを点灯させてもよい。これにより、使用者が対象物の急凍完了を目視により即座に判断することができ、対象物を取り出すタイミングを逃さずに扉を開けるので、扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなり、扉開閉による庫内温度上昇を抑えることができる。また、目視で急凍完了を判断することができるので、腰をかがめて庫内を覗き込み、対象物に触れる動作を必要としないので、使い勝手性が向上する。さらに、手で食品に触れることがないので、取り出した後、常温に放置する場合でも、雑菌の繁殖を抑制することができる。
また、光源による液晶表示34bは自動で急凍を行う新鮮凍結室36の前面扉に備えてもよい。これによって、急凍が作動している貯蔵室が一目で認識でき、急凍機能が作動している貯蔵室を間違えることがなくなる。
以上のように、本実施の形態においては、自動で急凍させる機能が作動しているとき、光源による液晶表示34bを照射させることで使用者に知らせ、新鮮凍結室36内部の急凍作動を目視により認識することができ、使用者による扉の開閉頻度や扉の開放時間が制御されやすくなる。