JP5272325B2 - 多環式プロリン誘導体またはその酸付加塩の製造方法 - Google Patents
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Description
(式中、R1〜R6のうち任意の2つが結合して、置換基を有していてもよいメチレン基もしくは置換基を有していてもよいポリメチレン基を形成しており、かかるポリメチレン基を構成する1つまたは互いに隣接しない2つのメチレン基が酸素原子に置き換わっていてもよく、ポリメチレン基を構成する1つまたは2つのエチレン基がビニレン基に置き換わっていてもよく、ポリメチレン基を構成する互いに隣接しない2つのメチレン基同士が、酸素原子、メチレン基、エチレン基またはビニレン基を介して結合していてもよく、
上記の基を構成しないR1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアミノ基、−ORa基、または−SRb基を表し、RaおよびRbは、それぞれ独立して、水素原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、トリアルキルシリル基、アルキル基またはアリール基を表し、
R7は置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。)
で示されるプロリン誘導体またはその酸付加塩の製造方法を提供するものである。
(A工程)
式(2)
(式中、R1〜R6は上記と同じ意味を表す。)
で示されるN−Boc−ピロリジノン類と還元剤とを反応させて式(3)
(式中、R1〜R6は上記と同じ意味を表す。)
で示されるN−Boc−ピロリジノール類を得る工程。
(B工程)
上記式(3)で示されるN−Boc−ピロリジノール類とシアノ化剤とを反応させて式(4)
(式中、R1〜R6は上記と同じ意味を表す。)
で示されるN−Boc−シアノピロリジン類を得る工程。
(C工程)
塩基の存在下、上記式(4)で示されるN−Boc−シアノピロリジン類と式(7)
R7−OH (7)
(式中、R7は置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。)
で示されるアルコール類とを反応させて式(5)
(式中、R1〜R7は上記と同じ意味を表す。)
で示されるN−Boc−イミデート類を得る工程。
(D工程)
上記式(5)で示されるN−Boc−イミデート類と酸とを接触させる工程。
(E工程)
酸の存在下、上記式(4)で示されるN−Boc−シアノピロリジン類と上記式(7)で示されるアルコール類とを反応させる工程。
(式中、R1〜R7は上記と同じ意味を表す。)
で示されるN−Boc−プロリン類(以下、N−Boc−プロリン類(6)と略記することもある。)が得られる。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの合成例
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン25.0g(111mmol)とテトラヒドロフラン25gを混合して、−10℃に冷却した後、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(1mol/l)105gを3時間かけて−10℃で滴下した。滴下終了後に同温度で1時間撹拌した後、反応液を20℃まで昇温した。昇温後、2%水酸化ナトリウム水溶液22gを滴下した後、25℃で撹拌した。析出した結晶を濾過後、濾液を得た。
次に、得られた濾上物をテトラヒドロフラン80gで洗浄して洗浄液を得た。
上記の濾液と洗浄液とを混合して得た溶液を、2%水酸化ナトリウム水溶液22gで3回洗浄した。なお、この洗浄は、攪拌下の混合と静置下の分液を含む。
得られた有機層を15%食塩水22gで2回洗浄した。洗浄後に得られた有機層を減圧条件下に濃縮した後、得られた濃縮残分にトルエン75gと水25gを加えて混合後、分液した。
得られた有機層を減圧下に濃縮して溶媒を留去後、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール24.1g(106mmol)を含む溶液25.0gを得た。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンに対する収率は、95.5%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの定量は、高速液体クロマトグラフィーにより求めた。カラムは、アジレント社製のZORBAX SB−Phenyl、4.6mmφ×250mm,5μmを使用した。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの1H−NMR(DMSO−d6)の測定結果を、下記に示す。
δ=5.22〜4.99m(1H),3.43dd(1H),3.24dd(1H),1.38s(9H),1.47〜1.13m(2H),0.96s(3H),0.82s(3H)
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン11.0g(49mmol)とテトラヒドロフラン196gを混合して、−20℃に冷却した後、水素化ホウ素トリエチルリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1mol/l)59mlを−20℃で滴下した。滴下終了後、同温度で2時間撹拌した後、7%炭酸水素ナトリウム水溶液142gを加えて、0℃まで昇温した。昇温後、30%過酸化水素水13gを滴下した。0℃で30分撹拌した後、減圧濃縮により溶媒を留去した。溶媒留去後に得られた残渣に、水100mlとメチル−tert−ブチルエーテル100mlを加えて混合後、分液した。さらに分液後に得られた水層を、メチル−tert−ブチルエーテル100mlを用いて2回抽出分液操作を行った。得られた有機層を合せて得た溶液に硫酸ナトリウムを加えて混合した後、固体を濾過により除去し、濾液を減圧下に濃縮して溶媒を留去後、白色固体状の3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール11.0gを得た。3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンに対する3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの収率は、収率98.5%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの1H−NMR(DMSO−d6)による測定結果を下記に示す。
δ=5.48〜5.45m(1H),3.42dd(1H),3.24d(1H),1.49〜1.44m(1H),1.40s(9H),1.31〜1.26m(1H),1.17s(3H),0.98s(3H)
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン0.50g(2.2mmol)とテトラヒドロフラン12.5mlを混合して、−78℃に冷却した後、水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(1mol/l)3.3mlを、−70℃以下を保つようにして1時間かけて滴下した。
滴下終了後、同温度で1.5時間撹拌した後、水8.7mlを加えて、25℃に昇温した。さらに水5mlとメチル−tert−ブチルエーテル10mlを加えた後、析出した固体を濾過により除去した。得られた濾液を分液し、メチル−tert−ブチルエーテル10mlを用いて水層を、再度抽出して分液した。得られた有機層をすべて合せて混合し、硫酸マグネシウムを加えて混合した後、固体を濾過により除去した。得られた濾液を減圧下に濃縮して溶媒を留去した後、白色固体状の3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの0.48gを得た。3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンに対する収率は、94.4%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン0.20g(0.89mmol)とメタノール10mlを混合して、−10℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム0.072g(3.3mmol)とテトラヒドロフラン15mlからなる溶液を2回に分けて−10℃で滴下した。同温度にて17時間撹拌した後、水2gを加えて、25℃に昇温した。さらに水15mlとメチル−tert−ブチルエーテル30mlを加えて混合、分液した。得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて混合後、固体を濾過により除去し、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.16gを含む溶液を、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンに対する収率80.1%で得た。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールの合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オン0.50g(2.2mmol)とテトラヒドロフラン5mlからなる溶液を、水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1mol/l)の2.2mlに−10℃で1時間かけて滴下し、−10℃で1.5時間撹拌した。この溶液に水0.13gを加え、さらに10%水酸化ナトリウム水溶液0.32gを加えた後、25℃に昇温した。さらに水5mlとメチル−tert−ブチルエーテル10mlを加えた後、析出した固体を濾過により除去した。得られた濾液を分液し、有機層に硫酸マグネシウムを加えて混合した後、固体を濾過することにより除去し、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.38gを含む溶液を、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンに対する収率77.5%で得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.97gとトルエン6.2mlを混合して、−60℃に冷却した。これに実施例1と同様の方法で得られた(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール1.45g(6.4mmol)を含むトルエン溶液5.8gとシアン化トリメチルシリル1.37gとトルエン2.5mlとを混合した溶液を、−60〜−55℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、−60〜−55℃で撹拌した後、8%炭酸水素ナトリウム水溶液35gを加えて、25℃に昇温後、分液した。水層はトルエン10mlを用いて、再度、抽出分液操作を行った。得られた有機層を合せて混合して、これに硫酸マグネシウムを加えて混合した後、固体を濾過により除去した。得られた溶液は、一部減圧濃縮により溶媒を留去して、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.35g(5.7mmol)を含む溶液6.68gを得た。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、89.3%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの定量は、ガスクロマトグラフィーにより求めた[カラムは、J&J社製のDB−1、0.25mmφ×30m,0.25μm]。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの融点は、45〜46℃であった。また、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの1H−NMR(DMSO−d6)データを下記に示す。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体とトルエンを混合して−40℃に冷却し、この混合液中に、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールとシアン化トリメチルシリルとからなるトルエン溶液を、−45〜−40℃で7時間かけて滴下した以外は実施例6と同様にして、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.34g(5.7mmol)を含む溶液7.01gを得た。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、88.6%であった。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体とトルエンを混合して−25℃に冷却し、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールとシアン化トリメチルシリルとからなるトルエン溶液を−25〜−20℃で3時間かけて滴下した以外は実施例6と同様にして、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.12g(4.7mmol)を含む溶液6.66gを、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率73.9%で得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体0.81gとメチル−tert−ブチルエーテル11.6mlを混合して、−40℃に冷却した。この液中に、実施例1と同様の方法で得られた(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.60g(2.6mmol)を含むトルエン溶液2.40gとシアン化トリメチルシリル0.53gとメチル−tert−ブチルエーテル4.6mlとを混合した液を−45〜−35℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、−45〜−35℃で4時間撹拌した後、8%炭酸水素ナトリウム水溶液16gを加えて、25℃に昇温後、分液した。分液により得られた水層は、メチル−tert−ブチルエーテル10mlを用いて再度抽出分液操作を行った。得られた有機層を合せ、これに硫酸マグネシウムを加えて混合した後、固体を濾過により除去した。得られた溶液は減圧下に濃縮して溶媒の一部を留去後、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.49g(2.1mmol)を含む溶液6.06gを、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率79.2%で得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
反応に用いたメチル−tert−ブチルエーテルを1−クロロブタンに変更した以外は実施例9と同様にして、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.47g(2.0mmol)を含む溶液6.04gを、(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率77.7%で得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
反応に用いたメチル−tert−ブチルエーテルをn−ヘプタンに変更した以外は実施例9と同様にして、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.38g(1.6mmol)を含む溶液6.00gを得た。(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、61.5%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
実施例3と同様の方法で得られた3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.20g(0.88mmol)とシアン化トリメチルシリル0.19gとメチル−tert−ブチルエーテル14mlとを混合した液を−78℃に冷却して、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体0.27gを−78〜−68℃で滴下した。同温度で3時間保温した後、−40℃に昇温して同温度で4時間保温した。これに7%炭酸水素ナトリウム水溶液5.3gを加えて、25℃に昇温後、分液した。水層からメチル−tert−ブチルエーテル10mlを用いてさらに2回抽出分液操作を行った。得られた有機層をすべて混合して、これに硫酸ナトリウムを加えて混合した後に、固体を濾過により除去した。得られた溶液を一部、減圧下に濃縮することにより溶媒を留去して、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.17g(0.73mmol)を含む溶液0.20gを得た。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、83.2%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの1H−NMR(CDCl3)の結果を以下に示す。
δ=4.41〜4.30d(1H),3.63〜3.54m(1H),3.49〜3.36m(1H),1.76〜1.42m(2H),1.49s(9H),1.10s(3H),0.91s(3H)
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体0.27gとメチル−tert−ブチルエーテル10mlを混合して、−40℃に調整した。この混合液中にシアン化トリメチルシリル0.18gを加えた後、実施例3と同様の方法で得た3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.20g(0.88mmol)を含むトルエン溶液0.77gとメチル−tert−ブチルエーテル4mlとを混合した液を、−45〜−35℃で滴下した。同温度で3時間保温した後、7%炭酸水素ナトリウム水溶液5.3gを加えて、25℃に昇温後、分液した。水層はメチル−tert−ブチルエーテル20mlを用いて再度、抽出分液操作を行った。得られた有機層を全て混合後、硫酸マグネシウムを加えて混合した後に固体を濾過により除去した。得られた溶液の一部を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.14g(0.64mmol)を含む溶液2.03gを得た。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、72.3%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
実施例3と同様の方法で得た3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール0.20g(0.88mmol)とメチル−tert−ブチルエーテル12mlとを混合した液を、−78℃に冷却した。
この混合液中に三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体0.27gを加えた後、シアン化トリメチルシリル0.18gとメチル−tert−ブチルエーテル2mlとからなる溶液を−80〜−70℃で滴下した。同温度で4時間撹拌した後、7%炭酸水素ナトリウム水溶液5.3gを加えて、25℃に昇温後、分液した。水層はメチル−tert−ブチルエーテル10mlを用いて、再度、抽出分液操作を行った。得られた有機層の全てを混合後、硫酸ナトリウムを加えて混合した。次いで、固体を濾過により除去した。得られた溶液の一部を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去した後、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル0.10g(0.52mmol)を含む溶液2.17gを得た。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、59.6%であった。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの合成例
三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.97gとトルエン7.5gを混合して、−40℃に冷却した。この冷却液中に、実施例1と同様の方法で得た(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール1.50g(6.6mmol)を含むトルエン溶液6.0gとシアン化トリメチルシリル1.37gとトルエン2.5mlとを混合した溶液を、−40℃で7時間かけて滴下した後、同温度で1時間保温した。得られた溶液を、0〜10℃に冷却した水7.5g中に0〜10℃で滴下し、次いで40%水酸ナトリウム水溶液3.5gを加えpH11〜13に調整した。さらに8%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加えた後、室温で1時間攪拌した。遊離シアンを検出するテストキット(共立理化学研究所 型式 WAK-CN)を用いて溶液中の残存シアンを測定したところ、残存シアンは検出されなかった。
攪拌後の溶液中に硫酸を加えてpH7〜8に調整した後、分液した。得られた有機層を水7.5gで洗浄して、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.34g(5.7mmol)を含む溶液20.5gを得た。
(1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールに対する収率は、85.7%であった。
メチル (1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデートおよび(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルの合成例
実施例9と同様の方法で得られた(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル36.5g(154mmol)を含む溶液56.0gとメタノール349gと炭酸カリウム53.4gを混合後、0℃に冷却して0℃で9時間撹拌した。
メチル (1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデート40.0g(149mmol)を含む溶液を得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルに対する収率は、96.5%であった。
上述したメチル (1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデート40.0g(149mmol)を含む溶液中に、0℃で7%塩酸491gを1時間かけて滴下後、0℃で8時間撹拌後、減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、メチル−tert−ブチルエーテル182gを加えて分液した。水層はメチル−tert−ブチルエーテル182gを用いて、再度、抽出分液操作を行った。得られた有機層のすべてを混合後、水109gを加えて混合し、分液した。得られた有機層を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、さらにトルエン109gを加えた後に、減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル40.6g(151mol)を含む溶液75.0gを得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルに対する収率は、97.3%であった。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルの合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.00g(4.2mmol)を含む溶液1.35gと、エタノール25mlと、炭酸カリウム1.46gとを、20〜30℃で70時間撹拌した後、20〜30℃で7%塩酸13.5gを滴下後、3時間撹拌した。減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、メチル−tert−ブチルエーテル10mlと水10mlを加えて混合後、分液した。次に、メチル−tert−ブチルエーテル10mlにより水層を抽出、分液する操作を2回繰り返した。得られた有機層をすべて混合後、この有機層中に硫酸ナトリウムを加えて混合後、固体を濾過することにより除去した。得られた溶液を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルを1.38g含む溶液を得た。この溶液中には、原料化合物である3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルの約10%が残存していた。
得られた溶液中に、再度、エタノール25mlと炭酸カリウム1.46gを加えて、20〜30℃で17時間撹拌した後、20〜30℃で7%塩酸13.5gを滴下後、2時間撹拌した。減圧下に濃縮することにより溶媒を留去後、メチル−tert−ブチルエーテル10mlと水10mlを加えて混合後、分液した。さらに、メチル−tert−ブチルエーテル10mlを用いて、水層の抽出分液操作を2回行った。得られた有機層を全て混合後、この有機層中に硫酸ナトリウムを加えて混合した。次いで、固体を濾過後、得られた濾液を、減圧下に濃縮して溶媒を留去した。留去後、1.18g(4.2mmol)の3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルを含む溶液1.34gを得た。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸エチルエステルの3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルに対する収率は、98.6%であった。
メチル(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]へキサン−2−カルボキシイミデートの合成例
実施例9と同様の方法で得た
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.00g(4.23mmol)を含む溶液1.42gとメタノール5.0gと炭酸カリウム1.47gを混合して、0℃に冷却し、0℃で20時間攪拌した。この溶液に0℃で水5.0gとトルエン5.0gを加えて分液操作を行った。水層はトルエン2.5gを用いて再度抽出分液操作を行った。得られた有機層すべてを混合して、減圧濃縮により溶媒を留去し、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]へキサン−2−カルボキシイミデート1.06g(3.95mol)を含む油状物質1.15gを得た。メチル(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]へキサン−2−カルボキシイミデートの(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルに対する収率は93.4%であった。
メチル(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]へキサン−2−カルボキシイミデートの1H−NMR(CDCl3)の結果を以下に示す。
δ=4.14〜4.01d(1H),3.81s(3H),3.64〜3.43m(2H),1.51〜1.28m(2H),1.39(9H),1.03s(3H),0.93s(3H)
(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の合成例
メタノール6.82kgに塩化水素ガス1.80kgを溶解させた溶液に、実施例16と同様の方法で得た(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル6.68kg(24.8mol)を含むトルエン溶液9.13kgを3時間かけて25〜30℃で滴下し、トルエン4.2kgを加えて、25〜30℃で4時間撹拌した。メチル−tert−ブチルエーテル28.0kgを加え、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の種晶を30℃で加えた。続いてメチル−tert−ブチルエーテル78.7kgを2時間かけて滴下した後、−5℃まで11時間かけて冷却し、−5℃で3時間撹拌した。析出した結晶を濾過した後、メチル−tert−ブチルエーテル13.3kgを用いて3回洗浄を行った。得られた結晶4.94kgを減圧乾燥後、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩を含む結晶を4.47kg(21.7mol)得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルに対する(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の収率は、91.0%であった。
次に、得られた結晶79.6g[(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩72.0gを含む]と2−プロパノール274gを混合して、45〜50℃に昇温して結晶を溶解した。この溶液に(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の種晶を38℃で加えた。38℃で30分撹拌後、−5℃まで9時間かけて冷却した。−5℃で1時間撹拌後、メチル−tert−ブチルエーテル274gを3時間かけて滴下し、さらに−5℃で保温した。析出した結晶を濾過後、2−プロパノール36gとメチル−tert−ブチルエーテル36gからなる溶液で2回洗浄を行い、さらにメチル−tert−ブチルエーテル72gを用いて洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥後、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の結晶64.2gを、再結晶操作時の収率89.2%で得た。
また、(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルからの通産収率は、81.2%であった。
(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の合成例
塩化水素を20重量%含むメタノール溶液173g中に、20℃で、実施例16と同様の方法で得られた(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル86.3g(321mmol)を含むトルエン溶液152gとトルエン12.0gとを混合した溶液を滴下した。トルエン8.6gを加えて20℃で5時間撹拌した。この溶液にメチル−tert−ブチルエーテル1036gを加えた後、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩の種晶を加え、さらにメチル−tert−ブチルエーテル690gを1時間かけて滴下した。得られた混合液を0℃まで2時間かけて冷却した。0℃で2時間撹拌後、析出した結晶を濾過後、メチル−tert−ブチルエーテル210gを用いて洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥して、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の結晶53.8gを得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルに対する(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の収率は、81.6%であった。
6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の合成例
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル0.32g(1.2mmol)と、塩化水素を15重量%含む酢酸エチル溶液1.16gとを25℃で混合後、25℃で保温した。
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルの消失を確認した後、反応液を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去した。得られた濃縮残分にトルエン0.32gとメタノール0.5mlを加え、40℃に昇温して析出していた結晶を溶解した。得られた溶液中にメチル−tert−ブチルエーテル1.6mlを滴下した。析出した結晶を含むスラリーを0℃まで冷却した。スラリー液を濾過して得た結晶を、メチル−tert−ブチルエーテルを用いて洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥して、6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル 塩酸塩0.11g(0.53mmol)を得た。
6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の収率は、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチルに対して、44.9%であった。
(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の合成例
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル1.00g(4.23mmol)と、塩化水素を20重量%含むメタノール溶液7.00gとを、20℃〜30℃で混合後、同温度で保温した。原料化合物の消失を確認した後、反応液を減圧下に濃縮することにより溶媒を留去して、(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩0.55g(2.67mmol)を含む油状物質1.06gを得た。
(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルに対する(1R,2S,5S)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸メチル塩酸塩の収率は、63.1%であった。
Claims (15)
- 下記A〜Dの4工程を含む、6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸のエステル誘導体およびその光学活性体またはその酸付加塩の製造方法。
(A工程)
3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オンもしくはその光学活性体と水素化ジイソブチルアルミニウムとを−40〜10℃で反応させて3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールもしくはその光学活性体を得る工程。
(B工程)
上記3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールもしくはその光学活性体とシアノ化剤とを反応させて3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルもしくはその光学活性体を得る工程。
(C工程)
塩基の存在下、上記3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルもしくはその光学活性体と式(7)
R7−OH (7)
(式中、R7は置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。)
で示されるアルコール類とを反応させて3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデートのエステル誘導体もしくはその光学活性体を得る工程。
(D工程)
上記3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデートのエステル誘導体もしくはその光学活性体と酸とを接触させる工程。 - 上記A、B工程および下記のE工程の3工程を含む、6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸のエステル誘導体およびその光学活性体またはその酸付加塩の製造方法。
(E工程)
酸の存在下、3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリルもしくはその光学活性体と式(7)
R7−OH (7)
(式中、R7は置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルケニル基を表す。)
で示されるアルコール類とを反応させる工程。 - D工程が、上記3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデートのエステル誘導体もしくはその光学活性体と酸とを水の存在下で接触させて3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸のエステル誘導体もしくはその光学活性体を得る反応を含む工程である請求項1に記載の製造方法。
- R7が、アルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- B工程において使用されるシアノ化剤が、シアン化トリメチルシリルである請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- B工程において使用されるシアノ化剤がシアン化トリメチルシリルであり、三フッ化ホウ素錯体の存在下に反応を実施する請求項5に記載の製造方法。
- B工程の反応が、三フッ化ホウ素錯体を含む溶液中に上記3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オールもしくはその光学活性体とシアン化トリメチルシリルとを加えていくことにより実施する反応である請求項5または6に記載の製造方法。
- D工程またはE工程において使用される酸が、塩化水素である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール。
- (1R,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−オール。
- 3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル。
- (1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボニトリル。
- 3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデート。
- メチル 3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデート。
- メチル(1R,2S,5S)−3−tert−ブトキシカルボニル−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシイミデート。
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