JP5271988B2 - ガスコンロの操作部防水構造 - Google Patents
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Description
ガラス天板(30)には、ガスバーナ(21)の加熱部(23)を臨ませる開口部が形成されるが、近年、前記開口部から煮こぼれ等が本体ケース(3)内に浸入しないように、加熱部(23)の周囲を閉塞させる構成のものが主流となっている。
このような構成のものでは、ガスバーナ(21)用の開口部から燃焼用空気を取り入れにくく燃焼用空気として不足しがちとなる。
そこで、さらなる燃焼用空気を確保するために、図7の二点鎖線の矢印に示すように、ガラス天板(30)に形成される操作つまみ(2)用の透孔(33)から外部の空気を取り込む構成が採用されている。
筒状パッキン(10)は、その胴部外周面から、環状の上フランジ部(11)と下フランジ部(12)が外方へ向って水平に張り出していると共に、上フランジ部(11)の基端部の上方には、延長筒部(13)が延長形成されており、上フランジ部(11)と下フランジ部(12)間に、ガラス天板(30)の透孔(33)の周縁部を挟持させる態様で取り付けられる。
延長筒部(13)の上端と操作つまみ(2)の裏面との間から、筒状パッキン(10)と操作つまみ(2)との間にかけて、所定幅の環状の空気通路(S)が連通しており、この空気通路(S)から燃焼用空気が本体ケース(3)内に取り込み可能となっている。
このものでは、延長筒部(13)によって、ガラス天板(30)の上面に溢れた煮こぼれが透孔(33)から本体ケース(3)内へ浸入するのを防止している。
このように、従来の筒状パッキン(10)では、ガラス天板(30)上に溢れた煮こぼれを本体ケース(3)内に浸入するのを確実に防止することはできない。
前記天板には、操作つまみを支持する軸部が挿通すると共に空気通路となる透孔が貫通形成され、
前記透孔には、筒状パッキンが内嵌され、
前記筒状パッキンは、天板よりも上方に延長する延長筒部が設けられ、前記延長筒部の上部全周に環状の返し片が外方へ向って張出形成され、
前記返し片の張り出し長さは、前記操作つまみの裏面に形成される凹所との間に前記空気通路へのガスバーナへの燃焼用空気の供給が可能となる隙間が形成されるように所定の長さに設定されていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、操作つまみ側へ流れてきた煮こぼれのうち、筒状パッキンの延長筒部に当たって飛び散った一部が、返し片の上面に付着した場合でも、環状凸部によって、筒状パッキンの内方への浸入は阻止される。よって、本体ケース内への煮こぼれの浸入を確実に阻止することができる。
このような構成とすることにより、押し回し式の操作つまみであっても、延長筒部及び返し片が邪魔になることなく操作つまみの押し回し操作が可能となる上に、煮こぼれの本体ケース内への浸入を防止しながら、空気通路も確保することができる。
このような構成とすることにより、煮こぼれ等の液状体が筒状パッキンの延長筒部に当たって跳ね返っても返し片の上面に乗り上げ難くなり、又、仮に、乗り上げた場合でも、煮こぼれ等の液状体は、返し片の傾斜に従って、筒状パッキンの外側に流れていくため、本体ケース内への浸入を確実に防止することができる。
又、天板上に溢れさせた煮こぼれが操作つまみに向って流れてきても、その流れは筒状パッキンの延長筒部で堰き止めることができる上に、延長筒部に当たった後の跳ね返りは、延長筒部の上端近傍に設けられた返し片によってそれより上方への飛散を阻止することができるから、透孔からの煮こぼれ等が本体ケースへ浸入する不都合を確実に防止することができる。
このように、操作つまみ用に設けた透孔から、十分な燃焼用空気を本体ケース内へ取り込むことが出来る上に、透孔から煮こぼれ等が本体ケース内に入り込む不都合を確実に防止することが出来る。
本実施形態に係るガスコンロの操作部防水構造は、図6に示したような、天板(30)の後方域にガスバーナの加熱部が、その前方域に操作つまみ(2)が配設されている上面操作式のドロップインコンロに適用したものである。
この種のドロップインコンロは、図1に示すように、上方が開放された矩形箱状の本体ケース(3)と、本体ケース(3)の上方開放部を被覆するガラス製の天板(30)とから構成されてあり、本体ケース(3)はカウンタートップ(4)に設けた開口(40)内に落とし込まれると共に、その上方開放端より外方へ張り出させたフランジ部(31)をパッキン(42)を介してカウンタートップ(4)に係止させている。
又、天板(30)の周縁部は、フランジ部(31)よりも外側にて、パッキン(41)を介して設置される。
尚、天板(30)用のパッキン(41)は、天板(30)の前方端(30a)と、左右両端にのみ設けられてあり、後方端には設けられていない。これにより、天板(30)の後方端とカウンタートップ(4)との間に形成されるパッキン(41)の厚みに相当する隙間から燃焼用空気が取り入れられている。
バルブユニット(20)からは操作つまみ(2)に連結させる軸部(22)が上方に延びており、軸部(22)に対応する天板(30)の各位置には、軸部(22)が挿通する透孔(33)が形成されている。このものでは、操作つまみ(2)を押し回すことにより、軸部(22)を介して、バルブユニット(20)が駆動させられ、ガスバーナの点火・消火を可能にしている。
よって、この実施の形態のものでは、天板(30)の後方のカウンタートップとの隙間からと、操作つまみ(2)用の透孔(33)内の、軸部(22)の周囲に設けられる環状の空気通路(S)とから、ガスバーナの燃焼用空気として外部の空気を取り入れる構成となっている。
尚、透孔(33)には、ゴム製の筒状パッキン(1)が嵌め込まれている。
尚、図1及び図3に示すように、筒状パッキン(1)を透孔(33)に装着させた状態にて、返し片(14)の上面が操作つまみ(2)の裏面に形成された凹所(25)の外周縁下端(24)の高さに略一致するように、延長筒部(13)の高さ及び返し片(14)の突設位置は設定されている。又、返し片(14)の外周径は、外周縁下端(24)との間に、環状凸部(15)を介して空気通路(S)へ連通する一定の隙間が形成される大きさに設定されている。
これにより、外部の空気は、各図の二点鎖線の矢印に示すように、凹所(25)との隙間から空気通路(S)を通って本体ケース(3)内に取り込まれ、ガスバーナの燃焼用空気や、操作つまみ(2)の下方に設けられているバルブユニット(20)の冷却用空気として利用される。
以上の効果を確認するため、天板(30)上に200ミリリットルの水を溢して布巾で操作つまみ(2)側へ向けて拭き取ったところ、図7に示す従来の筒状パッキン(10)を取り付けた構造では、大量の水がコンロ本体(3)内へ浸入していたが、図1に示す実施形態の筒状パッキン(1)を取り付けた構造では、水の浸入が見られなかったことが確認された。
(13)・・・延長筒部
(14)・・・返し片
(2) ・・・操作つまみ
(22)・・・軸部
(3) ・・・本体ケース
(30)・・・天板
(33)・・・透孔
(S) ・・・空気通路
Claims (4)
- 本体ケースの上面を覆う天板上にガスバーナの点消火を行う操作つまみが配設される上面操作式のガスコンロの操作部防水構造において、
前記天板には、操作つまみを支持する軸部が挿通すると共に空気通路となる透孔が貫通形成され、
前記透孔には、筒状パッキンが内嵌され、
前記筒状パッキンは、天板よりも上方に延長する延長筒部が設けられ、前記延長筒部の上部全周に環状の返し片が外方へ向って張出形成され、
前記返し片の張り出し長さは、前記操作つまみの裏面に形成される凹所との間に前記空気通路へのガスバーナへの燃焼用空気の供給が可能となる隙間が形成されるように所定の長さに設定されているガスコンロの操作部防水構造。 - 請求項1に記載のガスコンロの操作部防水構造において、
前記筒状パッキンは、前記返し片の基端部から環状凸部が上方へ向って延長形成されているガスコンロの操作部防水構造。 - 請求項1又は2に記載のガスコンロの操作部防水構造において、
前記筒状パッキンは、前記返し片の上面の高さが操作つまみの裏面に形成された凹所の外周縁下端部の高さに略一致されているガスコンロの操作部防水構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスコンロの操作部防水構造において、
前記筒状パッキンの返し片は、外方へ向って降下するテーパ状に形成されているガスコンロの操作部防水構造。
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