JP5271156B2 - 流体管の更新工法及び流体管更新用管固定支持装置 - Google Patents

流体管の更新工法及び流体管更新用管固定支持装置 Download PDF

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Description

本発明は、水道管等の流体管の途中に介装されている仕切弁や流量制御弁等の流体機器を新たな流体機器に取り替えたり、或いは、新たに流体機器を増設するなど、流体管の途中を圧力流体が存在する状態で更新する流体管の更新工法及びその更新工法に用いられる管固定支持装置に関する。
流体管の更新工法として、従来では、流体管における更新作業領域の両端側の二箇所を、管壁に形成された開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入可能な弁体を備えた流路遮断装置で遮断し、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部をバイパス配管で連通接続したのち、前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去するとともに、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続し、その後、前記バイパス配管及び流路遮断装置を撤去するとともに、前記流体管の二箇所の開口を対外的に密封処理する工法が提案されている(特許文献1、2参照)
特公昭55−44276号公報 特開平6−129587号公報 特開2005−265112号公報
従来の流体管の更新工法では、前記流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に設けた流路遮断装置の弁体で流路を遮断したとき、弁体に作用する流体圧が流体管に伝播されるため、前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離撤去した際、撤去後の流体管の両残置管部、特に、弁体を介して流体圧が作用している側の残置管部が管軸芯方向にずれ移動する可能性があり、このような残置管部のずれ移動が発生すると、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する作業工程で種々の不都合を招来するとともに、前記バイパス配管等に過負荷が作用する問題がある。
このような不都合を解決する対策として、例えば特許文献3に示すように、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面(例えば、掘削された施工ピットの底面)に、鉄筋入りのベースコンクリートを構築するとともに、このベースコンクリートに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を固定支持する鉄筋入りの支柱コンクリートを構築する工法が採用されている。
しかし、この工法による場合は、ベースコンクリート及び支柱コンクリートの構築自体に多くの工程と時間を要するため、流体管の更新作業の開始時期が遅れるとともに、その分工期も長くなり、施工コストも高騰化する問題がある。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、更新対象の管路構成体の分離撤去後の流体管の両残置管部のずれ移動を効果的に抑制しながらも、流体管の更新作業の工期の短縮と工事コストの低廉化を図ることのできる流体管の更新工法及び流体管更新用管固定支持装置を提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、流体管における更新作業領域の両端側の二箇所を、管壁に形成された開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入可能な弁体を備えた流路遮断装置で遮断する工程と、前記流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去する工程と、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、その接続工程後において、前記流路遮断装置を撤去し且つ前記流体管の二箇所の開口を対外的に密封処理する工程とを備えた流体管の更新工法であって、
前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである点にある。
上記構成によれば、前記流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に設けた流路遮断装置の弁体で流路を遮断して、更新作業領域への流体の流入を阻止したのち、この更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離撤去したとき、弁体を介して流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動力を、この残置管部に固定されている一方の管挾持具、又は残置管部に固定された一方の管固定部材に当接している一方の移動阻止具から剛性のある据付けベースに伝播し、さらに、この据付けベースから他方の管挾持具、又は他方の残置管部に固定された他方の管固定部材に当接している他方の移動阻止具を介して他方の残置管部に伝播することにより、流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用して効果的に抑制することができる。
特に、更新対象の管路構成体の分離撤去後の流体管の両残置管部に管軸芯方向へのずれ移動力が作用している場合には、この両残置管部のずれ移動力を効果的に相殺することができる。
しかも、前記据付けベースは、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に搬入配置して、管挾持具又は移動阻止具を固定するだけであるから、ベースコンクリート及び支柱コンクリートを構築する場合のような養生期間が不要で、しかも、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続したのちにおいて、据付けベースを撤去して次の工事現場にそのまま搬入することも可能となる。
したがって、更新対象の管路構成体の分離撤去後の流体管の残置管部のずれ移動を効果的に抑制しながらも、流体管の更新作業の工期短縮と工事コストの低廉化を図ることができる。
本発明による第2の特徴構成は、流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に、管壁に形成された開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入可能な弁体を備えた流路遮断装置を設ける工程と、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部をバイパス配管で連通接続する工程と、前記流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去する工程と、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、その接続工程後において、前記バイパス配管及び流路遮断装置を撤去する工程と、前記流体管の二箇所の開口を対外的に密封処理する工程とを備えた流体管の更新工法であって、
前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである点にある。
上記構成によれば、前記流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に設けた流路遮断装置の弁体で流路を遮断して、更新作業領域への流体の流入を阻止したのち、この更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離撤去したとき、弁体を介して流体圧が作用している両残置管部の管軸芯方向へのずれ移動力を、この残置管部に固定されている一方の管挾持具、又は残置管部に固定された一方の管固定部材に当接している一方の移動阻止具から剛性のある据付けベースに伝播し、さらに、この据付けベースから他方の管挾持具、又は他方の残置管部に固定された他方の管固定部材に当接している他方の移動阻止具を介して他方の残置管部に伝播することにより、流体圧が作用している両残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用して効果的に相殺することができる。
このとき、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部に連通接続されたバイパス配管により、前記両流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域を迂回する状態で流体の流れを維持することができるとともに、前記バイパス配管に過負荷が作用することを抑制することができる。
しかも、前記据付けベースは、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に搬入配置して、管挾持具又は移動阻止具を固定するだけであるから、ベースコンクリート及び支柱コンクリートを構築する場合のような養生期間が不要で、しかも、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続したのちにおいて、据付けベースを撤去して次の工事現場にそのまま搬入することも可能となる。
したがって、更新対象の管路構成体の分離撤去後の流体管の残置管部のずれ移動を効果的に抑制しながらも、流体管の更新作業の工期の短縮と工事コストの低廉化を図ることができる。
本発明による第3の特徴構成は、流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に、管壁に形成される開口に対応する部位に接続管部を備えた継手部材を取付け、各継手部材の接続管部に作業用開閉弁を連結する工程と、
前記作業用開閉弁に穿孔機を連結し、この穿孔機の切削具を開弁操作された作業用開閉弁及び継手部材の接続管部を通して送り込んで流体管の管壁に開口を形成したのち、作業用開閉弁を閉弁操作し、穿孔機を撤去する工程と、
前記作業用開閉弁に、更新作業領域への流体の流入を阻止する弁体と、この弁体を作業ケース内の流路開放位置と管壁に形成された開口を通して流体管内に移入した流路遮断位置とに切り替える弁操作手段を備えた流路遮断装置を連結する工程と、
前記両流路遮断装置の作業ケースにわたってバイパス配管を接続する工程と、
前記両流路遮断装置の弁体を、開弁操作された作業用開閉弁及び流体管の開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入させ、流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を遮断するとともに、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部同士を、両継手部材の接続管部と両作業ケース及びバイパス配管を介して連通させる工程と、
前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去するとともに、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、
新たな管路構成体の接続後において、前記弁体を流路遮断位置から流路開放位置に切り替え、作業用開閉弁を閉弁操作し、前記流路遮断装置を撤去する工程と、
前記作業用開閉弁に、継手部材の接続管部の開口を密封する蓋体を備えた蓋装着機を連結し、この蓋装着機の蓋体を開弁操作された作業用開閉弁を通して継手部材の接続管部に取り付けた後、蓋装着機及び作業用開閉弁を撤去する流体管の更新工法であって、
前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する工程の前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである点にある。
上記構成によれば、前記流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に設けた流路遮断装置の弁体で流路を遮断して、更新作業領域への流体の流入を阻止したのち、この更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離撤去したとき、弁体を介して流体圧が作用している両残置管部の管軸芯方向へのずれ移動力を、この残置管部に固定されている一方の管挾持具、又は残置管部に固定された一方の管固定部材に当接している一方の移動阻止具から剛性のある据付けベースに伝播し、さらに、この据付けベースから他方の管挾持具、又は他方の残置管部に固定された他方の管固定部材に当接している他方の移動阻止具を介して他方の残置管部に伝播することにより、流体圧が作用している両残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用して効果的に相殺することができる。
このとき、前記両継手部材の接続管部と、該接続管部に作業用開閉弁を介して連結された両流路遮断装置の作業ケース、及び当該両作業ケースにわたって接続されたバイパス配管とで構成されるバイパス流路を通して、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部同士が連通接続されているから、前記両流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域を迂回する状態で流体の流れを維持することができるとともに、前記バイパス配管や両流路遮断装置の作業ケース等に過負荷が作用することを抑制することができる。
しかも、前記据付けベースは、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に搬入配置して、管挾持具又は移動阻止具を固定するだけであるから、ベースコンクリート及び支柱コンクリートを構築する場合のような養生期間が不要で、しかも、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続したのちにおいて、据付けベースを撤去して次の工事現場にそのまま搬入することも可能となる。
したがって、更新対象の管路構成体の分離撤去後の流体管の残置管部のずれ移動を効果的に抑制しながらも、流体管の更新作業の工期の短縮と工事コストの低廉化を図ることができる。
本発明の第4の特徴構成は、前記第1〜第3の特徴構成を備えた流体管の更新工法のいずれか1つにおいて、前記据付けベースが、流体管における更新対象の管路構成体よりも長い鋼材から構成されている点にある。
上記構成によれば、市販されている各種の鋼材の中から施工条件に適した機械的強度と安定接地性を備えた鋼材を選定して、これに両管挾持具又は両移動阻止具に対する取付け部を加工するだけで済むから、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを短期間で安価に製作することができる。
本発明の第5の特徴構成は、前記第3の特徴構成を備えた流体管の更新工法において、前記管固定部材が、流体管の外周面に固定するための複数本のボルトを備えた継手部材から構成されているとともに、前記移動阻止具が、前記継手部材に管軸芯方向から当接する状態で流体管に挾持固定された管挾持具から構成されている点にある。
上記構成によれば、作業用開閉弁を介して穿孔機や流路遮断装置が装備される継手部材を、流体管に対して複数本のボルトで強固に固定することができるばかりでなく、この継手部材に当接又は近接状態で管挾持具を流体管に固定することにより、流体圧が作用している両残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用しつつ少ない構成部材で強力に阻止することができる。
本発明の第6の特徴構成は、流体管更新用管固定支持装置であって、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に安定接地可能で、且つ、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具が脱着可能に固定されている点にある。
上記構成によれば、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所に搬入した据付けベースを安定した姿勢で接地配置することができるとともに、この据付けベースに固定された両管挾持具を流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に挾持固定する、若しくは、前記据付けベースに固定された移動阻止具を、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接又は近接させることにより、流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離したとき、弁体を介して流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動力を、この残置管部に固定されている一方の管挾持具、又は残置管部に固定された一方の管固定部材に当接している一方の移動阻止具から剛性のある据付けベースに伝播し、さらに、この据付けベースから他方の管挾持具、又は他方の残置管部に固定された他方の管固定部材に当接している他方の移動阻止具を介して他方の残置管部に伝播して、流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用して効果的に抑制することができる。
しかも、前記据付けベースは、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に搬入配置するだけであるから、ベースコンクリート及び支柱コンクリートを構築する場合のような養生期間が不要で、しかも、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続したのちにおいて、据付けベースを撤去して次の工事現場にそのまま搬入することも可能となる。
本発明の第7の特徴構成は、前記第6の特徴構成を備えた流体管更新用管固定支持装置において、流体管の更新用管固定支持装置による前記据付けベースが二本の鋼材から構成されているとともに、前記両鋼材が、前記両管挾持具又は両移動阻止具で固定連結されている点にある。
上記構成によれば、前記据付けベースを構成する二本の鋼材を間隔をおいて並列状態で配置することにより、両鋼材にわたって固定連結される両管挾持具又は両移動阻止具を所定姿勢に安定良く確実に支持することができる。
本発明の第8の特徴構成は、前記第7の特徴構成を備えた流体管更新用管固定支持装置において、流体管の更新用管固定支持装置による前記二本の鋼材にわたって、前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を支持する管支持具が脱着可能に固定されている点にある。
上記構成によれば、前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を所定姿勢で確実に支持することができるとともに、このための管支持具を利用して二本の鋼材を強固に固定連結することができる。
本発明の第1実施形態の流体管の更新工法し、施工ビットの構築時の全体側面図 搬入した据付けベースに両管挾持具及び管支持具を取付けて管固定支持装置を構成し、且つ、割T字管を取付けたときの全体側面図 (a)は割T字管及び管挾持具の拡大一部切欠き側面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図 (a)は管支持具の拡大側面図、(b)は管支持具の拡大断面正面図 作業用開閉弁を取付けたときの断面正面図 割T字管及び作業用開閉弁の拡大断面側面図 両作業用開閉弁に穿孔機を取付けたときの全体側面図 穿孔機の円筒状回転カッターの送り込み途中の一部切欠き側面図 穿孔工程終了時の一部切欠き側面図 穿孔機を撤去したときの全体側面図 両作業用開閉弁に流路遮断装置を取付けたときの全体側面図 割T字管と作業用開閉弁及び流路遮断装置の拡大一部切欠き側面図 バイパス配管を接続したときの全体平面図 更新対象の管路構成体を分離したときの全体側面図 新たな管路構成体を搬入するときの全体側面図 両残置管部に対して新たな管路構成体を同芯状態で配置したときの要部の半断面図 新な管路構成体の短管を一方の残置管部に嵌合接続したときの要部の半断面図 新な管路構成体の接続管と他方の残置管部とを継ぎ輪で接続したときの要部の半断面図 両作業用開閉弁に蓋装着機を取付けたときの全体側面図 割T字管と作業用開閉弁及び蓋装着機の拡大一部切欠き側面図 蓋体を作業用開閉弁の連結フランジ部に当て付けたときの拡大一部切欠き側面図 蓋装着機と作業用開閉弁及び管固定支持装置を撤去したときの全体側面図 支柱コンクリートを構築したときの全体側面図
〔第1実施形態〕
図1〜図23は、流体管の一例である水道管の配管系統のうち、環状配管系の一部を構成する状態で地中に埋設されている更新対象の管路構成体の一例で、一方の鋳鉄製の水道管1の端部に水密状態で嵌合接続されている鋳鉄製の短管2と、この短管2の他端部に水密状態でフランジ接合された仕切弁3と、この仕切弁3の他端部に水密状態でフランジ接合されている鋳鉄製の接続管4と、この接続管4の他端部と他方の鋳鉄製の水道管1の端部とを水密状態で接続する継ぎ輪5とからなる更新対象の管路構成体Aを、水道水(上水)の流れを維持した不断水状態で図15〜図18に示すような新たな管路構成体Bに取り替える更新工法を示し、この更新工法に用いられる管固定支持装置Cの説明を含めて以下に作業工程を説明する。
〔1〕図1の作業工程は、地中に埋設されている水道管1の更新作業領域Wよりも少し大きな範囲を掘削して、水道管1の更新作業領域Wが露出する施工ピット(作業ピット)Pを形成する工程と、この施工ピットPの底面に砕石11を敷設して沈下のない安定した水平な作業底面を構築する工程を示す。
尚、前記更新対象の管路構成体Aは、図1において断面構造が開示されていないが、新たな管路構成体Bと比較すると、仕切弁3の種類が異なる点が最も大きな相違であり、それ以外の各部材の接合構造は略同一である。
例えば、図16〜図18に示す新たな管路構成体Bの断面構造を参考にして更新対象の管路構成体Aの接合構造について説明すると、前記短管2の受口側のテーパー内周面2aと一方の水道管1の外周面との間にパッキン6を介装し、水道管1に外装されている押輪7と前記短管2の一端側の連結フランジ部2Aとをボルト8・ナット9等の締結手段で締付け固定することにより、押輪7でパッキン6を水密状態にまで圧縮する。
また、前記短管2の他端側の連結フランジ部2Bと仕切弁3の一端側の連結フランジ部3A、及び仕切弁3の他端側の連結フランジ部3Bと接続管4の一端側の連結フランジ部4Aとは、それらのフランジ接合面間にシートパッキン等のシール材を介装した状態でボルト8・ナット9等の締結手段で水密に固定連結されている。
さらに、前記継ぎ輪5の一端側のテーパー内周面5aと接続管4の外周面との間、及び継ぎ輪5の他端側のテーパー内周面5bと他方の水道管1の外周面との間に夫々パッキン6を介装し、前記接続管4に外装されている押輪7と継ぎ輪5の一端側の連結フランジ部5A、及び他方の水道管1に外装されている押輪7と継ぎ輪5の他端側の連結フランジ部5Aとを夫々ボルト8・ナット9等の締結手段で締付け固定することにより、各押輪7でパッキン6を水密状態にまで圧縮する。
尚、当該実施形態では、前記更新対象の管路構成体Aと略同じ機能を備えた新たな管路構成体Bに取り替える更新工法について記載しているが、更新対象の管路構成体Aの機能及び形態と新たな管路構成体Bの機能及び形態とが全く相違するものであってもよい。
また、当該実施形態では、図14に示すように、一方の水道管1の一部と他方の水道管1の一部を図外の管切断装置で切断して、更新対象の管路構成体Aを水道管1から分離撤去するため、更新対象の管路構成体Aの全長Lは両水道管1の切断管部を含んだ寸法になる。
〔2〕図2〜図4の作業工程は、前記水道管1の更新作業領域Wに対応する更新作業箇所の地面である施工ピットPの作業底面に、更新対象の管路構成体Aの分離撤去時(図14参照)における水道管1の両残置管部1A,1Bの管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性(機械的強度)と安定接地性を備えた金属製の据付けベース15を搬入配置する工程と、前記水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所に、水道管1の管壁に形成される貫通孔(開口の一例)16に対応する部位に接続管部17Cを備えた継手部材の一例で、水道管1の管軸芯又はその近くを通る水平面に沿った位置で二分割構成された割T字管17を外装固定する工程と、前記据付けベース15に、前記水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具18と、前記水道管1の更新作業領域Wにある更新対象の管路構成体Aの管軸芯方向中央位置を支持する管支持具19とを固定連結する工程とを示す。
前記据付けベース15の搬入配置工程、割T字管17の外装固定工程、管挾持具18の取付け工程、管支持具19の取付け工程は、同時進行が可能であるが、好ましくは、前記据付けベース15を搬入配置し、この据付けベース15に取付けた管挾持具18及び管支持具19で水道管1の更新作業領域Wに相当する部位を強固に固定支持したのち、割T字管17を水道管1に外装固定する。
前記割T字管17は、図3、図5、図6に示すように、水道管1に対して管径方向の両側方から外装自在な管周方向で二分割された半円筒状の分割継手体17A,17Bから構成されているとともに、各分割継手体17A,17Bの管周方向両端部には、水道管1に外装された両分割継手体17A,17Bを締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して脱着自在に固定連結するための連結フランジ部17a,17bが一体形成され、更に、水道管1の上半部に外装される上側分割継手体17Aのうち、管軸芯方向の中央部で、かつ、管周方向の中央部には、前記水道管1の管壁に形成される貫通孔16に連通する接続管部17Cが一体的に突出形成されている。
また、前記両分割継手体17A,17Bの管軸芯方向両端部の周方向複数箇所には、水道管1の外周面に対して管径方向外方から食い込み状態で螺合操作される固定ボルト20が設けられ、この複数本の固定ボルト20の締め付け操作により、前記割T字管17が水道管1に所定姿勢で強固に固定されているとともに、前記両分割継手体17A,17Bの内周面に形成したシール保持溝には、水道管1の外周面との間を水密状態に維持するゴムパッキン21が装着されている。
前記割T字管17の取付けが終了すると、前記接続管部17Cの上端側の連結フランジ部17Dに、この接続管部17Cの上側開口を水密状態で密閉するフランジ蓋(図示せず)を取付け、この割T字管17の内周面と水道管1の外周面との間の内部空間に水道圧に相当する圧力で水を注入して漏洩の有無を確認する水圧試験を行う。
この水圧試験に合格すると、図3に示すように、前記割T字管17の内周面と水道管1の外周面との間の内部空間に、前記貫通孔16の形成領域を除く状態で補強充填材の一例である超速硬セメント(ジェットセメント)23を充填して、前記貫通孔16が形成される水道管1の管壁を補強する。
前記据付けベース15は、図2、図5に示すように、施工ピットPの作業底面に安定接地可能で、且つ、更新対象の管路構成体Aの分離撤去時における水道管1の両残置管部1A,1Bの管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた鋼材の一例で、水道管1の更新作業領域Wに相当する部位の下方側に管軸芯方向に沿って並置可能な二本のH形鋼(例えば200(H寸法)×200(B寸法))から構成されている。
前記両H形鋼15は、更新対象の管路構成体Aの全長Lよりも両管挾持具18の取付けスペース分だけ長く構成されているとともに、前記両H形鋼15の下方側のウェブ15Aが接地板部に構成され、上方側のウェブ15Bが、前記両管挾持具18及び管支持具19に対する取付け板部に構成されている。
前記各管挾持具18は、図3に示すように、水道管1の外周面の下半部を受け止め支持する半円弧状の管受け部18aを備えた管受け部材18Aと、水道管1の外周面の上半部を押え固定可能な半円弧状の管押え部18bを備えた管押え部材18B、及び前記管受け部材18Aを両H形鋼15の上側ウェブ15Bに固定連結する取付け基台18Cとから構成されている。
前記管受け部材18Aの管受け部18aの管周方向両端部及び管押え部材18Bの管押え部18bの管周方向両端部には、締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して水道管1の外周面に脱着自在に挾持固定するための連結フランジ部18d,18eが一体形成されているとともに、前記管受け部18aの管周方向複数箇所及び管押え部材18Bの管周方向複数箇所には、水道管1の外周面に対して管径方向外方から食い込み状態で螺合操作される固定ボルト22が設けられ、この複数本の固定ボルト22の締め付け操作により、前記管挾持具18が水道管1に所定姿勢で強固に固定されている。
前記取付け基台18Cの上端部には、管受け部材18Aの下端側の連結フランジ部18fに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して固定連結される連結フランジ部18gが形成されているとともに、前記取付け基台18Cの下端部には、両H形鋼15の上側ウェブ15Bに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して固定連結される連結フランジ部18hが形成されている。
前記取付け基台18Cの下側連結フランジ部18hは、前記両H形鋼15の上側ウェブ15Bにわたって取付けられるため、当該両H形鋼15同士を固定連結するための連結部材に兼用構成されている。
そして、図3に示すように、前記管挾持具18は、それの管受け部材18Aの連結フランジ部18d及び管押え部材18Bの連結フランジ部18eを前記割T字管17の両分割継手体17A,17Bの管軸芯方向一端部に当接(又は近接)させた状態で水道管1に強固に固定されている。
そのため、前記水道管1に強固に固定されている前記両割T字管17が、水道管1の更新作業領域の両端側の二箇所に固定される管固定部材に兼用構成されているとともに、前記水道管1に強固に固定されている前記両管挾持具18が、管固定部材を兼用構成する前記両割T字管17に管軸芯方向から当接して、更新対象の管路構成体Aの分離撤去時における水道管1の両残置管部1A,1Bの管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な移動阻止具に兼用構成されている。
前記管支持具19は、図2、図4に示すように、更新対象の管路構成体Aの構成部材である接続管4の外周面の下半部を受け止め支持する半円弧状の管受け部19aを備えた管受け部材19Aと、接続管4の外周面の上半部に対して上方から装着される略Uの字状の押えボルト19Bと、及び前記管受け部材19Aを両H形鋼15の上側ウェブ15Bに固定連結する取付け基台19Cとから構成されている。
前記管受け部19aの周方向両端部に連設された連結片19bの貫通孔に挿通される押えボルト19Bの両ネジ軸部に締付けナット24及びロックナット25を螺合し、この締付けナット24及びロックナット25の締付け操作により、前記管支持具19の管受け部材19A及び押えボルト19Bが接続管4に挾持固定される。
前記取付け基台19Cの上端部には、管受け部材19Aの下端側の連結フランジ部18dに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して固定連結される連結フランジ部18fが形成されているとともに、前記取付け基台19Cの下端部には、両H形鋼15の上側ウェブ15Bに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して固定連結される連結フランジ部19fが形成されている。
そして、前記据付けベース15を構成する二本のH形鋼と前記両管挾持具18及び管支持具19とから更新工法に用いられる管固定支持装置Cが構成されている。
前記据付けベース15は、水道管1の更新作業領域Wに対応する更新作業箇所の地面に搬入配置して、両管挾持具18を固定するだけであるから、ベースコンクリート及び支柱コンクリートを構築する場合のような養生期間が不要で、しかも、撤去後の水道管1の両残置管部1A,1Bに対して新たな管路構成体Bを接続したのちにおいて、据付けベース15を撤去して次の工事現場にそのまま搬入することも可能となる。
〔3〕図5、図6の作業工程は、前記割T字管17の接続管部17Cの連結フランジ部17Dに、ハンドル30Aの回転操作によって水平方向に開閉作動される弁体30Bを備えた作業用開閉弁30の弁ケース30Cを水密状態で固定連結する工程を示す。
前記弁ケース30Cの下部は、前記接続管部17Cの連結フランジ部17Dに対して上方から外嵌装着可能な連結筒部30aに構成され、この連結筒部30aの内周面の上部側には、連結フランジ部17Dの上面の周縁部に載置状態で当接する載置板部30bが一体形成されているとともに、前記連結筒部30aの下部側の周方向複数箇所には、連結フランジ部17Dの下面の外周縁部に形成されたテーパー面に水平方向から当接した状態での締め込み操作に連れて、前記載置板部30bとの間で接続管部17Cの連結フランジ部17Dを挾持固定するテーパー面付きの固定ボルト31が螺合されている。
〔4〕図7〜図10の作業工程は、前記作業用開閉弁30の弁ケース30Cの上部に形成された連結フランジ部30Dに、切削具の一例である円筒状回転カッター(ホールソー)35Aを備えた穿孔機35のケーシング35Bを水密状態で連結する工程と、この穿孔機35の円筒状回転カッター35Aを開弁操作された作業用開閉弁30及び割T字管17の接続管部17Cを通して送り込んで水道管1の管壁に円形状の貫通孔16を形成する工程と、貫通孔16の形成後に円筒状回転カッター35Aを格納空間36内に戻して作業用開閉弁30を閉弁操作する工程、穿孔機35を作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dから撤去する工程とを示す。
前記穿孔機35のケーシング35Bの下部には、弁ケース30Cの内部空間のうち、閉弁操作された弁体30Bによって区画される上側内部空間とで円筒状回転カッター35Aの格納空間36を形成可能な連結ケース35Cが設けられているとともに、前記連結ケース35Cの下部には、作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して水密状態で固定連結される連結フランジ部35Dが形成されている。
〔5〕図11〜図13の作業工程は、前記両作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dに、更新作業領域Wへの水道水の流入を阻止する弁体40Aと、この弁体40Aを作業ケース40B内の流路開放位置と管壁に形成された貫通孔16を通して水道管1内に移入した流路遮断位置とに切り替える弁操作手段40Cを備えた流路遮断装置40を水密状態で固定連結する工程と、前記両流路遮断装置40の作業ケース40Bにわたってバイパス配管41を接続する工程と、更新対象の管路構成体Aの構成部材である接続管4に水道水の流入が遮断されたことを確認するための割T字管46を取付ける工程、前記両流路遮断装置40の弁体40Aを、開弁操作された作業用開閉弁30と割T字管17の接続管部17C及び水道管1の貫通孔16を通して水道管1内の流路遮断位置に移入させ、水道管1の更新作業領域の両端側の二箇所を遮断するとともに、前記更新作業領域の両端側に位置する水道管1の両管部同士を、割T字管17の接続管部17Cと両作業ケース40B及びバイパス配管41を介して連通させる工程とを示す。
前記流路遮断装置40の作業ケース40Bの下端部には、作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して水密状態で固定連結される連結フランジ部40Dが形成されているとともに、前記弁ケース30Cの内部空間のうち、閉弁操作された弁体30Bによって区画される上側内部空間と前記作業ケース40Bの内部空間とにより、前記弁体40Aを収納可能な格納空間42が形成されている。
前記流路遮断装置40の弁操作手段40Cとしては従来から種々の構造が提案されており、当該実施形態では、前記作業ケース40Bの天井壁部40bに設けられた昇降ガイド部材43に、前記弁体40Aに連結された昇降操作軸44を水密状態で昇降自在に貫通支持させるとともに、前記昇降操作軸44の上端部に設けた操作杆45と作業ケース40Bとの間に弁体40Aを水圧に抗して流路遮断位置に押し込むジャッキ機構(図示せず)を設ける。
また、前記流路遮断位置にある弁体40Aを作業ケース40B内の流路開放位置にまで上昇させる場合には、前記昇降操作軸44の操作杆45をクレーン等で引き上げる。
前記両流路遮断装置40の作業ケース40Bにわたってバイパス配管41を接続する工程においては、図13に示すように、前記両作業ケース40Bに設けられている接続管47に開閉弁48、エルボ49、ポリエチレン管等の直管50、両直管50の端部同士を繋ぐ継ぎ輪51を順次接続することにより、両作業ケース40Bにわたるバイパス配管41が構成されている。
前記遮断確認用割T字管46は、周方向で3分割された円弧状の分割継手体46Aから構成されているとともに、上側に位置する分割継手体46Aには、開閉弁46Bを備えた接続管部46Cが一体的に突出形成されている。
次に、前記遮断確認用割T字管46を接続管4に外装固定すると、図11に示すように、前記遮断確認用割T字管46の接続管部46Cの先端側の連結フランジ部に、小型の穿孔機52を水密状態で固定連結し、この穿孔機52の切削具を開弁操作された割T字管46の開閉弁46B及び接続管部46Cを通して送り込んで接続管4の管壁に貫通孔を形成する。
そして、前記両流路遮断装置40の弁体40Aを管壁に形成された貫通孔16を通して水道管1内に移入した流路遮断位置に切り替え操作して、更新作業領域Wへの水道水の流入を阻止するとともに、前記遮断確認用割T字管46の開閉弁46を開弁操作して水道水の漏水の有無を確認する。
また、このとき、流路遮断位置にある弁体40Aの背面と水道管1の貫通孔16の内周面との間に適宜大きさの流路が確保されているため、前記バイパス配管41の両開閉弁48を開弁操作すると、前記更新作業領域Wの両端側に位置する水道管1の両管部同士が、割T字管17の接続管部17Cと両作業ケース40B及びバイパス配管41を介して連通される。
〔6〕図14の作業工程は、前記環状配管系の一部を構成する水道管1の更新作業領域にある更新対象の管路構成体Aを分離して撤去する工程を示す。
このとき、当該実施形態では、一方の水道管1の一部と他方の水道管1の一部を図外の管切断装置で切断して水道管1から分離撤去するため、更新対象の管路構成体Aの全長Lは両水道管1の切断管部を含んだ寸法になる。
前記水道管1における更新作業領域Wの両端側の二箇所に設けた流路遮断装置40の弁体40Aで流路を遮断して、更新作業領域Wへの水道水の流入を阻止したのち、この更新作業領域Wにある更新対象の管路構成体Aを分離撤去したとき、両流路遮断装置40の弁体40Aを介して水道圧が作用している両残置管部1A、1Bの管軸芯方向での相対近接側へのずれ移動力を、この残置管部1A、1Bに固定されている割T字管17及び管挾持具18から剛性のある据付けベース15(2本のH形鋼)に対して互いに逆方向から伝播することにより、水道圧が作用している両残置管部1A、1Bの管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部1A又は1Bを利用して効果的に相殺することができる。
尚、前記水道管1の更新作業領域Wにある更新対象の管路構成体Aを分離するにあたって、前記一方の水道管1に外装されている押輪7と前記短管2の一端側の連結フランジ部2Aとを固定連結しているボルト8・ナット9の締付けを解除し、前記接続管4に外装されている押輪7と継ぎ輪5の一端側の連結フランジ部5Aとを固定連結しているボルト8・ナット9の締付け、及び前記他方の水道管1に外装されている押輪7と継ぎ輪5の他端側の連結フランジ部5Aとを固定連結しているボルト8・ナット9の締付けを夫々解除したのち、前記継ぎ輪5を接続管4側にスライド移動し、更新対象の管路構成体Aを他方の水道管1側に移動して、一方の水道管1と短管2との嵌合を解除することにより、切断することなく更新対象の管路構成体Aを水道管1から分離することもできる。
〔7〕図15〜図18の作業工程は、撤去後の水道管1の両残置管部1A、1Bに対して新たな管路構成体Bを接続する工程とである。
前記新たな管路構成体Bは、一方の鋳鉄製の水道管1の端部に水密状態で嵌合接続される鋳鉄製の短管2と、この短管2の他端部に水密状態でフランジ接合された仕切弁3と、この仕切弁3の他端部に水密状態でフランジ接合されている鋳鉄製の接続管4と、この接続管4の他端部と他方の鋳鉄製の水道管1の端部とを水密状態で接続するための継ぎ輪5とから構成されている。
そして、撤去後の水道管1の両残置管部1A、1Bの対面間に同軸芯状態で配置された新たな管路構成体Bを一方の水道管1側に移動して、この一方の水道管1の残置管部1Aに対して短管2の受け口を嵌合接続し、前記短管2の受口側のテーパー内周面2aと一方の水道管1の外周面との間にパッキン6を介装した状態で、水道管1に外装されている押輪7と前記短管2の一端側の連結フランジ部2Aとをボルト8・ナット9等の締結手段で締付け固定することにより、押輪7でパッキン6を水密状態にまで圧縮する。
次に、前記継ぎ輪5を、他方の水道管1の残置管部1Bに嵌合接続する位置にまで摺動操作したのち、前記継ぎ輪5の一端側のテーパー内周面5aと接続管4の外周面との間、及び継ぎ輪5の他端側のテーパー内周面5bと他方の水道管1の外周面との間に夫々パッキン6を介装した状態で、前記接続管4に外装されている押輪7と継ぎ輪5の一端側の連結フランジ部5A、及び前記他方の水道管1に外装されている押輪7と継ぎ輪5の他端側の連結フランジ部5Aとを夫々ボルト8・ナット9等の締結手段で締付け固定することにより、各押輪7でパッキン6を水密状態にまで圧縮する。
〔8〕図19〜図22の作業工程は、新たな管路構成体Bの接続後において、前記両流路遮断装置40の弁体40Aを流路遮断位置から流路開放位置に切り替え、両作業用開閉弁30を閉弁操作し、前記流路遮断装置40を作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dから撤去する工程と、前記作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dに、前記割T字管17の接続管部17Cの開口を密封可能な蓋体55を備えた蓋装着機56を水密状態で固定連結する工程、この蓋装着機56の蓋体55を開弁操作された作業用開閉弁30を通して割T字管17の接続管部17Cの連結フランジ部17Dに取り付ける工程、蓋装着機56を作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dから撤去し、さらに、この作業用開閉弁30を割T字管17の連結フランジ部17Dから撤去する工程、前記据付けベース15及び両管挾持具18を施工ピットPから撤去する工程を示す。
前記蓋装着機56の作業ケース56Aの下端部には、作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して水密状態で固定連結される連結フランジ部56Bが形成されているとともに、前記弁ケース30Cの内部空間のうち、閉弁操作された弁体30Bによって区画される上側内部空間と前記作業ケース56Aの内部空間とにより、前記蓋体55を収納可能な格納空間57が形成されている。
前記作業用開閉弁30の連結フランジ部30Dには、これの上面に当接する位置にまで前記蓋体55を下降させたとき、当該蓋体55に形成されたネジ孔55aに係合する位置決め用のボルト53が設けられ、前記連結フランジ部30Dに対する蓋体55の装着位置が確定されたとき、図22、図23に示すように、これら両者30D,55を固定連結用のボルト54で水密状態に固定連結する。
前記蓋体55を作業ケース56A内の待機位置と割T字管17の連結フランジ部17Dの上面に当接した蓋装着位置とに切り替える昇降操作手段56Cとしては従来から種々の構造が提案されており、当該実施形態では、前記作業ケース56Aの天井壁部56aに設けられた昇降ガイド部材58に、前記蓋体55を脱着自在に保持する蓋保持部材59に連結された昇降操作軸60を水密状態で昇降自在に貫通支持させるとともに、前記昇降操作軸60の上端部に設けた操作杆61と作業ケース56Aとの間に蓋体55を水圧に抗して蓋装着位置に押し込むジャッキ機構(図示せず)を設ける。
また、前記蓋装着位置にある蓋保持部材59を作業ケース56A内の待機位置にまで上昇させる場合には、前記昇降操作軸60の操作杆61をクレーン等で引き上げる。
〔9〕図23の作業工程は、施工ピットPに望む水道管1の更新作業領域Wの管路構成部材が自重で撓み変形する可能性がある場合の補助的な支え構造の構築工程であり、この支え構造の構築完了後に、前記施工ピットPを埋め戻す。
尚、水道管1の更新作業領域Wの管路構成部材が自重で撓み変形する可能性が無い又は撓み変形量が少なくて支える必要性が無い場合には、この支え構造の構築工程を省略して施工ピットPを埋め戻すことになる。
前記支え構造の構築工程の一例として、当該実施形態では、施工ピットPの作業底面に、前記両割T字管17の下面を支える支柱コンクリート62を構築する工程と、仕切弁3の下面を支える支柱コンクリート63を構築する工程とから構成されている。
前記両支柱コンクリート62,63に替えて鋼材や木製の角材等を使用することもできる。
尚、当該実施形態では、流体管の一例である水道管の配管系統のうち、環状に構成された配管系の一部を構成する更新対象の管路構成体Aを、新たな管路構成体Bに取り替える更新工法であるため、前記バイパス配管41を設けなくても、更新対象の管路構成体Aが分離撤去された水道管1の両残置管部1A,1Bには水道水(上水)が充満した状態にある。しかし、環状配管系の複数箇所が工事で遮断されている場合には、水道水の流れを維持するためのバイパス配管41を設ける必要がある。
また、流体が一方向に流動している配管系において、一時的に流体が遮断(断水)されて問題が発生しない更新工事の場合には、前記バイパス配管41を設けなくてもよい。
この場合でも、前記流体管(水道管)1における更新作業領域の両端側の二箇所に設けた流路遮断装置40の弁体40Aで流路を遮断して、更新作業領域への流体の流入を阻止したのち、この更新作業領域にある更新対象の管路構成体Aを分離撤去したとき、上流側の弁体40Aを介して流体圧が作用している上流側の残置管部1Aの管軸芯方向へのずれ移動力を、この上流側の残置管部1Aに固定されている一方の割T字管17及び管挾持具18から剛性のある据付けベース15(2本のH形鋼)に伝播し、さらに、この据付けベース15から下流側の残置管部1Bに固定されている他方の割T字管17及び管挾持具18を介して下流側の残置管部1Bに伝播することにより、流体圧が作用している上流側の残置管部1Aの管軸芯方向へのずれ移動を、対面する下流側の残置管部1Bを利用して効果的に相殺することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、前記水道管1に強固に固定されている前記両割T字管17を、水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所に固定される管固定部材に兼用構成し、前記水道管1に強固に固定されている前記両管挾持具18が、管固定部材を兼用構成する前記両割T字管17に管軸芯方向から当接して、更新対象の管路構成体Aの分離撤去時における水道管1の両残置管部1A,1Bの管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な移動阻止具に兼用構成したが、前記両管挾持具18だけで構成してもよい。
また、水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所に固定される専用の管固定部材と、該管固定部材に管軸芯方向から当接して、更新対象の管路構成体Aの分離撤去時における水道管1の両残置管部1A,1Bの管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な専用の移動阻止具とから構成してもよい。
(2)上述の第1実施形態では、前記水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所に取付けられる継手部材17として、周方向で二分割された割T字管を用いたが、周方向で三つ以上に分割されている割T字管を使用してもよく、また、水道管1の管壁に形成される貫通孔(開口の一例)16に対応する部位に接続管部17Cを備えた管当て部材と、該管当て部材を水道管1に締付け固定するU字ボルト・ナットとからなる継手部材を用いてもよい。
さらに、前記管当て部材を溶接で水道管1の外周面に固着してもよい。
(3)上述の第1実施形態では、前記据付けベース15を二本のH形鋼から構成したが、1本又は3本以上のH形鋼から構成してもよく、また、I形鋼や溝形鋼等の他の鋼材を用いて実施してもよい。
さらに、前記据付けベース15を金属材料で枠組みして構成してもよく、鉄筋入りのコンクリートで成形された成形品から構成してもよい。
要するに、前記据付けベース15といては、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に搬入可能で、且つ、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた安定接地可能なものであればよい。
(4)前記水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所に形成される開口16として、上述の第1実施形態では円形状の貫通孔を形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、水道管1に半円弧状に切削加工された切欠き部であってもよく、さらに、水道管1の輪切りによって形成された環状の開口であってもよい。
(5)前記流路遮断装置40の弁体40Aとしては、膨張・収縮可能なバッグを圧力流体の供給によって膨張させて管内流路を遮断するものであってもよい。
要するに、前記流路遮断装置40の弁体40Aとしては、更新作業領域への流体の流入を阻止することのできるものであればよく、さらに、前記流路遮断装置40の弁操作手段40Cとしては、弁体40Aを作業ケース40B内の流路開放位置と管壁に形成された開口(貫通孔)16を通して流体管1内に移入した流路遮断位置とに切り替えることのできるものであればよい。
(6)上述の第1実施形態では、図2〜図5に示すように、施工ピットPの作業底面のうち、水道管1の更新作業領域Wに対応する更新作業箇所の直下相当位置に、前記据付けベース15を搬入配置し、この据付けベース15に、水道管1の更新作業領域Wの両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具18(又は、記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具であってもよい)を、それの中心線が水道管1の軸芯を通る鉛直方向に沿う据付姿勢で固定連結したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、前記据付けベース15と管挾持具18(又は、移動阻止具)とを、水道管1に対して水平方向に沿う姿勢又は傾斜姿勢で配置してもよい。
要するに、流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離撤去したとき、弁体を介して流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動力を、この残置管部に固定されている一方の管挾持具、又は残置管部に固定された一方の管固定部材に当接している一方の移動阻止具から剛性のある据付けベースに伝播し、さらに、この据付けベースから他方の管挾持具、又は他方の残置管部に固定された他方の管固定部材に当接している他方の移動阻止具を介して他方の残置管部に伝播して、流体圧が作用している側の残置管部の管軸芯方向へのずれ移動を、対面する相手側の残置管部を利用して効果的に抑制することのできるものであれば、前記据付けベース15と管挾持具18又は移動阻止具の配置姿勢は問わない。
A 更新対象の管路構成体
B 新たな管路構成体
W 更新作業領域
1 流体管(水道管)
15 据付けベース
16 開口(貫通孔)
17 継手部材(割T字管)
17C 接続管部
18 管挾持具
19 管支持具
20 固定ボルト
30 作業用開閉弁
35 穿孔機
35A 切削具(円筒状回転カッター)
40 流路遮断装置
40A 弁体
40B 作業ケース
40C 弁操作手段
55 蓋体
56 蓋装着機

Claims (8)

  1. 流体管における更新作業領域の両端側の二箇所を、管壁に形成された開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入可能な弁体を備えた流路遮断装置で遮断する工程と、前記流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去する工程と、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、その接続工程後において、前記流路遮断装置を撤去し且つ前記流体管の二箇所の開口を対外的に密封処理する工程とを備えた流体管の更新工法であって、
    前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
    前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである流体管の更新工法。
  2. 流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に、管壁に形成された開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入可能な弁体を備えた流路遮断装置を設ける工程と、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部をバイパス配管で連通接続する工程と、前記流路遮断装置で遮断された流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去する工程と、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、その接続工程後において、前記バイパス配管及び流路遮断装置を撤去する工程と、前記流体管の二箇所の開口を対外的に密封処理する工程とを備えた流体管の更新工法であって、
    前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
    前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである流体管の更新工法。
  3. 流体管における更新作業領域の両端側の二箇所に、管壁に形成される開口に対応する部位に接続管部を備えた継手部材を取付け、各継手部材の接続管部に作業用開閉弁を連結する工程と、
    前記作業用開閉弁に穿孔機を連結し、この穿孔機の切削具を開弁操作された作業用開閉弁及び継手部材の接続管部を通して送り込んで流体管の管壁に開口を形成したのち、作業用開閉弁を閉弁操作し、穿孔機を撤去する工程と、
    前記作業用開閉弁に、更新作業領域への流体の流入を阻止する弁体と、この弁体を作業ケース内の流路開放位置と管壁に形成された開口を通して流体管内に移入した流路遮断位置とに切り替える弁操作手段を備えた流路遮断装置を連結する工程と、
    前記両流路遮断装置の作業ケースにわたってバイパス配管を接続する工程と、
    前記両流路遮断装置の弁体を、開弁操作された作業用開閉弁及び流体管の開口を通して流体管内の流路遮断位置に移入させ、流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を遮断するとともに、前記更新作業領域の両端側に位置する流体管の両管部同士を、両継手部材の接続管部と両作業ケース及びバイパス配管を介して連通させる工程と、
    前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を分離して撤去するとともに、撤去後の流体管の両残置管部に対して新たな管路構成体を接続する工程と、
    新たな管路構成体の接続後において、前記弁体を流路遮断位置から流路開放位置に切り替え、作業用開閉弁を閉弁操作し、前記流路遮断装置を撤去する工程と、
    前記作業用開閉弁に、継手部材の接続管部の開口を密封可能な蓋体を備えた蓋装着機を連結し、この蓋装着機の蓋体を開弁操作された作業用開閉弁を通して継手部材の接続管部に取り付けた後、蓋装着機及び作業用開閉弁を撤去する流体管の更新工法であって、
    前記流体管から更新対象の管路構成体を分離撤去する工程の前の作業工程中に、流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースを搬入配置する工程と、
    前記据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具を固定する、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具を固定する工程を組み込んである流体管の更新工法。
  4. 前記据付けベースが、流体管における更新対象の管路構成体よりも長い鋼材から構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体管の更新工法。
  5. 前記管固定部材が、流体管の外周面に固定するための複数本のボルトを備えた継手部材から構成されているとともに、前記移動阻止具が、前記継手部材に管軸芯方向から当接する状態で流体管に挾持固定された管挾持具から構成されている請求項3記載の流体管の更新工法。
  6. 流体管の更新作業領域に対応する更新作業箇所の地面に安定接地可能で、且つ、更新対象の管路構成体の分離撤去時における流体管の両残置管部の管軸芯方向での相対近接移動を阻止可能な剛性を備えた据付けベースに、前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所を挾持固定する管挾持具、又は前記流体管の更新作業領域の両端側の二箇所に固定された管固定部材に管軸芯方向から当接可能な移動阻止具が脱着可能に固定されている流体管更新用管固定支持装置。
  7. 前記据付けベースが二本の鋼材から構成されているとともに、前記両鋼材が、前記両管挾持具又は両移動阻止具で固定連結されている請求項6記載の流体管更新用管固定支持装置。
  8. 前記二本の鋼材にわたって、前記流体管の更新作業領域にある更新対象の管路構成体を支持する管支持具が脱着可能に固定されている請求項7記載の流体管更新用管固定支持装置。
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