JP6498971B2 - 管移動防止装置および流体配管系統の固定方法 - Google Patents

管移動防止装置および流体配管系統の固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、管継手部を有する既設管が不平均力を受けて移動するのを防止する管移動防止装置およびこの管移動防止装置を用いた流体配管系統の固定方法に関する。
従来、流体配管系統を更新する際、通流を遮断する遮断弁を既設管に設置することで、遮断弁より下流側の既設管を撤去して、新設管に交換する方法が採用されている。また、既設管どうしを連結する管継手部が、遮断弁より上流側に複数設けられている。
ところで、遮断弁で既設管の通流を遮断した際、既設管には遮断弁を介して下流側に向かう不平均力が作用する。遮断弁設置部位と管継手部との間で埋設されている既設管の距離が所定値(拘束長)より大きい場合は、既設管の背面土圧を利用することによって、該不平均力に対抗することができる。一方、遮断弁設置部位と管継手部との間隔が拘束長以下の場合は、該不平均力に対抗できない。その結果、管継手部の挿入管部が受口管部に対してスラスト方向に相対移動し、両管部が離脱することで漏水するおそれがある。
この管移動を防止する流体配管系統の固定方法として、管継手部の存在領域を掘削後、コンクリートを打設して管継手部を防護する方法や、例えば特許文献1に記載の管移動防止装置を管継手部に設置する方法などが知られている。特許文献1の管移動防止装置は、管継手部の外周面に外嵌される筒状体で構成され、受口管部の外周面に対して管径方向から喰い込み可能な第一係止部と、挿入管部の外周面に対して管径方向から喰い込み可能な第二係止部とを備えている。これによって、管継手部の両管部の相対移動が防止される。
特許第4986776号公報
しかしながら、従来の管移動防止装置や流体配管系統の固定方法においては、拘束長内における管継手部の設置場所を特定する試掘が必要となり、多大な手間を要するものであった。また、コンクリートを打設して管継手部を防護する方法では、コンクリートの養生等が必要となるので、流体配管系統を更新するための工期や工費の増大を招いてしまう。さらに、特許文献1の管移動防止装置を管継手部に装着する場合、工期や工費の増大を招くと共に、管継手部周辺に他の流体機器などが存在していると装着が困難である。
そこで、本発明は、流体配管系統の更新の際、不平均力に起因した管移動を防止しつつ、工期の短縮や工費の節約を図ることが可能な管移動防止装置および流体配管系統の固定方法を合理的に構成することを目的とする。
本発明に係る管移動防止装置の特徴構成は、通流を遮断可能な遮断弁が設置された既設管の外表面に固定される第一部材と、前記第一部材と当接する状態で設置される円環状の第二部材と、前記第二部材における前記既設管の下流側の部位に一端が接続される第一棒状部材と、前記第一棒状部材の他端に接続され、ねじ機構を有する第三部材と、一端が前記ねじ機構と螺合する第二棒状部材と、前記第二棒状部材の他端を支持し、掘削領域の土部に対向して配置される支持部材とを備えている点にある。
本構成によれば、第二部材を既設管に固定される第一部材に当接させつつ、第二部材の下流側に第一棒状部材、第三部材、第二棒状部材を接続し、第二棒状部材を支持する支持部材を掘削領域の土部に対向させることで、既設管に対して上流側に付勢する軸力を作用させることができる。つまり、遮断弁の閉弁に伴って、管継手部の一方の管部を他方の管部に対して相対的に離脱する方向に作用する不平均力が作用しても、該軸力を該不平均力に対抗させることができる。その結果、既設管に管継手部が多数存在する場合でも、管継手部の両管部が離脱する方向に相対移動するといった不都合が解消される。
また、本装置は、掘削領域の土部の土圧を活用する構成であるので、従来のように管継手部に移動防止装置を設置する場合に比べ、既設管に対する装着位置の自由度が高い。つまり、他の流体機器が干渉しない遮断弁近傍の任意の箇所に、第一部材や第二部材を装着することが可能である。また、例えば流体配管系統の更新の際、遮断弁を設置するための掘削領域を利用して本装置を配置することができるので、新たな掘削を要しない。よって、管継手部の設置場所を特定するための試掘等が不要となり、工期の短縮や工費の節約を図ることができる。
さらに、本構成では、第二部材、第一棒状部材、第三部材、第二棒状部材、支持部材の順番で配置し、第三部材のねじ機構に第二棒状部材を螺合させている。このため、第三部材または第二棒状部材を回転させれば、第三部材と第二棒状部材とが相対移動することとなる。その結果、不平均力に対抗する軸力を管理することが容易となる。つまり、例えば既設管の端部等の移動距離を計測しながら、適宜、第三部材または第二棒状部材を回転すれば軸力が調整されるので、簡便な方法で管継手部の両管部の相対移動を確実に防止することができる。しかも、第三部材に接続される第一棒状部材を設けているので、第一棒状部材を交換すれば、掘削領域の大きさに応じて装置の軸長を変更することができる。その結果、少なくとも第三部材、第二棒状部材および支持部材は、同じ部材を流用することができるので材料コストの節約が図られる。
このように、流体配管系統の更新の際、不平均力に起因した管移動を防止しつつ、工期の短縮や工費の節約を図ることが可能な管移動防止装置を合理的に構成できた。
他の特徴構成は、前記第一棒状部材、前記第三部材、前記第二棒状部材および前記支持部材が複数設けられ、前記第二部材から前記支持部材にいくに連れて、前記既設管から径方向に離間している点にある。
本構成のように第二部材から分岐する接続部材の集合体を複数設ければ、不平均力に対抗する軸力が増大するので、より確実に管継手部の両管部の相対移動を防止することができる。また、第二部材から支持部材にいくに連れて既設管から径方向に離間しているので、第二部材から分岐する接続部材の集合体は傾斜している。その結果、本装置の軸力が、既設管の軸方向に加えて径方向にも作用するので、既設管が径方向に軸ブレするのを防止することができる。しかも、この接続部材の集合体は傾斜しているので、既設管の分岐管部や流体機器等が密集している箇所でも容易に設置することができる。
他の特徴構成は、前記支持部材は、前記掘削領域の底部に設置され、前記掘削領域の両側壁に架設される浮上防止部材を備えている点にある。
本構成では、掘削領域の底部と既設管との間に本装置が設置されるので、既設管の横方向に他の埋設管などの支障物がある場合でも、既設管の下方空間を活用して装着することができる。また、本構成のような浮上防止部材を設ければ、既設管の軸芯と垂直な方向に本装置からの軸力が作用しても、既設管の移動を確実に防止することができる。
本発明に係る前記管移動防止装置を用いた流体配管系統の固定方法の特徴構成は、前記既設管の内部の通流を維持した状態で、前記遮断弁が設置された前記既設管に前記第一部材および前記第二部材を装着する工程と、前記第一棒状部材、前記第三部材、前記第二棒状部材および前記支持部材を、前記第二部材に接続する工程と、前記第二棒状部材または前記第三部材を回転操作して、前記第一棒状部材および前記第三部材を前記第二棒状部材に対して離間方向に相対移動させる工程と、を備えている点にある。
本構成では、第一部材および第二部材を既設管に装着し、第一棒状部材、第三部材、第二棒状部材および支持部材を第二部材に接続することで、管移動防止装置が既設管に仮固定される。次いで、第二棒状部材または第三部材を回転操作して、第一棒状部材および第三部材を第二棒状部材に対して離間方向に相対移動させれば、既設管に作用する不平均力に対抗する所望の軸力を得られる。このように、簡便な方法で、迅速且つ確実に管移動防止装置を既設管に装着することができる。しかも、上述したように、管移動防止装置の装着に際し、遮断弁の掘削領域を利用することができるので、従来のように管継手部の設置場所を特定するための試掘が不要となる。よって、工期の短縮と工費の節約を図りながら、不平均力に起因した管移動を確実に防止することができる。
既設管に管移動防止装置を装着した状態を示す概略平面図である。 管継手部を示す縦断面視図である。 遮断弁の概略構成を示す縦断面視図である。 第一部材の正面図である。 第一部材の側面図である。 図4のVI−VI断面図である。 管移動防止装置の分解斜視図である。 第二部材の正面図である。 第二部材の側面図である。 管移動防止装置を装着した状態を示す断面図である。 第三部材を締付けた状態を示す断面図である。 流体配管系統の更新工法を示す説明図である。 流体配管系統の更新工法を示す説明図である。 流体配管系統の更新工法を示す説明図である。 流体配管系統の更新工法を示す説明図である。 流体配管系統の更新工法を示す説明図である。 スラスト治具を取り付けた状態を示す平面図である。 別実施形態1に係る管移動防止装置を装着した状態を示す平面図である。 別実施形態1に係る管移動防止装置を装着した状態を示す側面図である。 別実施形態2に係る管移動防止装置を装着した状態を示す側面図である。
以下に、本発明に係る管移動防止装置および流体配管系統の固定方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、通流を遮断可能な遮断弁5が設置された水道管としての既設管1に、管移動防止装置3を装着した一例を説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図1に示すように、既設管1には、長尺状の配管を連結する管継手部11が複数設けられている。管継手部11の一例が、図2に示される。この管継手部11は、受口管部1Aと、受口管部1Aに挿入接続された挿入管部1Bと、受口管部1Aの内周面1aと挿入管部1Bの外周面1bとの間を密封可能なシール材1Cと、シール材1Cを管軸芯X方向から押圧して密封状態まで圧縮可能な押輪1Dとを備えている。詳細は後述するが、既設管1を新設管N1に更新する上水配管系統(流体配管系統)の更新工程の中で、通流を遮断可能な遮断弁5が、既設管1に設置される。
図3に示すように、遮断弁5は、既設管1の外周面に対して複数本のボルト5a・ナット5bを介して管径方向から水密状態で外装自在な管周方向で三分割された部分円筒状の分割継手体55を備えている。これら各分割継手体55のうちの一つの分割継手体55に既設管1の径方向外方側に突出形成された分岐管部55Aを既設管1の上方側に位置させるように、既設管1の外周面に装着されている。分岐管部55Aは、弁体56aを備えた仕切弁部56を介して連結された穿孔装置(不図示)により不断流状態で分岐管部55Aの内部における既設管1の外周面に貫通形成された穿孔口hを介して、既設管1の内部流路と連通するように構成されている。この分岐管部55Aは、穿孔口hと連通する管部55aと、管部55aの上端部に形成される連結フランジ部55bと、連結フランジ部55bの内径側部位に連結フランジ部55bよりも下方側に窪んだ段状の環状凹溝55cとを備えている。
また、遮断弁5は、施工ユニットとして、密閉ケース61と、挿入ガイド筒57と、筒軸58と、閉塞バッグ59と、押込み操作機構(不図示)と、軸芯調整筒部材60とを備えている。密閉ケース61は、仕切弁部56の連結フランジ部に着脱自在に固定連結されている。挿入ガイド筒57は、分岐管部55A,仕切弁部56,及び密閉ケース61の内部に挿入されている。筒軸58は、密閉ケース61及び挿入ガイド筒57に対して、密封状態を維持したまま密閉ケース61及び管部55aの軸芯に沿って摺動自在に挿入されている。閉塞バッグ59は、密閉ケース61及び挿入ガイド筒57の内部に位置する筒軸58の先端部に固定されて、分岐管部55Aを介して既設管1の内部に挿入され、拡径側に膨張変形して既設管1の内部流路を閉塞自在に構成されている。押込み操作機構は、既設管1の内部の流体圧に抗して筒軸58を押し込み移動させるものである。軸芯調整筒部材60は、挿入ガイド筒57の内部に位置する筒軸58の先端部に固定され、挿入ガイド筒57の内面に摺接可能に構成されている。
有底筒状の挿入ガイド筒57における上流側端部(先端部)に、挿入ガイド筒57の外径側部位57eよりも内径側部位57fが先端側に突出形成された段部57Aを備えている。この外径側部位57eの外径は穿孔口hの内径よりも若干大径に形成され、内径側部位57fの外径は穿孔口hの内径よりも若干小径に形成されている。これにより、外径側部位57eの少なくとも一部を既設管1の外周面における穿孔口hの外面側周縁部54aに当接させ且つ内径側部位57fの少なくとも一部を穿孔口hに内嵌させた当接姿勢で、分岐管部55Aの内部において挿入ガイド筒57を位置決め可能に構成されている。なお、穿孔口hの内径は、分岐管部55Aの内径よりも若干小径に形成されている。
続いて、遮断弁5の既設管1の流路を閉塞する操作について説明する。まず、密閉ケース61を仕切弁部56に水密状態で締付連結した状態で、弁体56aを開弁操作して、筒軸58を分岐管部55Aの軸芯に沿って押込み操作する。このとき、密閉ケース61の内部空間に収容された縮小状態にある閉塞バッグ59を備えた挿入ガイド筒57を、挿入ガイド筒57における段部57Aの少なくとも一部が既設管1の外周面における穿孔口hの外面側周縁部54aに当接するまで筒軸58と共に移動させる。
次いで、更に筒軸58を分岐管部55Aの軸芯に沿って押込み操作すると、筒軸58は、密閉ケース61及び挿入ガイド筒57に対して相対移動し、筒軸58の先端部に固設された閉塞バッグ59及び軸芯調整筒部材60のみが移動する。この押込み操作は、筒軸58の挿入位置規制凸部58aの下面が、挿入ガイド筒57の底壁部の外面に当接するまで行う。この状態では、閉塞バッグ59は既設管1の内部流路において所期の管内流路閉塞位置に位置し、軸芯調整筒部材60は、既設管1の径方向において穿孔口hに対応する箇所(軸芯調整筒部材60が既設管1の管軸芯X方向に沿って移動すると穿孔口hの内周面に当接する箇所)に位置する。つまり、軸芯調整筒部材60の先端と穿孔口hにおける既設管1の径方向内方側端とが、既設管1の径方向において同一位置に位置する。そして、所定量の拡径用流体を、管内流路閉塞位置に位置する閉塞バッグ59に供給し弾性膨張変形させて、既設管1の内部流路を閉止する。
図1に示すように、既設管1の流路を遮断弁5で閉塞したとき、遮断弁5を介して既設管1には、上流側から下流側に向かう不平均力Fが作用する。このため、遮断弁5から管継手部11までの間において、埋設されている既設管1の距離が、不平均力Fに対抗する土の摩擦力を期待できる拘束長L以下の場合は、管継手部11の挿入管部1Bが、受口管部1Aに対して管軸芯X方向(スラスト方向)の下流側に相対移動するおそれがある。その結果、挿入管部1Bが受口管部1Aから離脱して、管継手部11から漏水するといった不都合が生じる。
そこで、本実施形態では、不平均力Fに対抗して既設管1の上流側に付勢する管移動防止装置3を既設管1に接続することとしている。この管移動防止装置3は、既設管1の外表面に固定される円環状の第一部材3Aと、第一部材3Aより既設管1の下流側に配置される集合体3Bとを備えている。この集合体3Bは、第二部材35と、第一棒状部材36と、第三部材37と、第二棒状部材38と、支持部材39とを備えている。管移動防止装置3は、遮断弁5を設置する際の掘削領域Kを利用して設置され、第一部材3Aは、遮断弁5の近傍で、且つ他の流体機器や分岐管部などを避けて設置される。本実施形態の第一部材3Aは、遮断弁5より上流側に位置する既設管1の外表面に固定されているが、遮断弁5より下流側に固定しても良く、任意の箇所に設置することができるものである。
図4に示すように、第一部材3Aは、管周方向で2分割された一対の分割体で構成されており、各分割体の管周方向両端部には、ボルト34aとナット34bなどの締結手段を介して互いに連結するためのフランジ部33aが一体形成されている。図5に示すように、このフランジ部33aは、第一部材3Aの管周方向の部位の中で、管軸芯X方向に最も突出した部位となっている。
図6に示すように、第一部材3Aの各分割体の内周面には、既設管1の外表面に喰い込み可能な抜止部材32が管径方向に移動自在に装着される凹部33cが、管周方向の複数箇所に形成されている。この抜止部材32の内周面には、管軸芯X方向の両端部に、管周方向に沿って既設管1の外表面に喰い込み可能な突起部32bが一体形成されている。この突起部32bの横断面形状は、先鋭な三角形状に形成されている。この突起部32bが既設管1の外表面に喰い込むことで、既設管1と第一部材3Aとの管軸芯X方向への相対移動が阻止される。なお、突起部32bの形状は、例えば、管周方向に沿って三角錐状の突起を複数設けるなど、既設管1の外表面に喰い込み可能なものであれば特に限定されない。
図5に示すように、この凹部33cが形成される抜止部材装着部33bは、第一部材3Aの管周方向の部位の中で、フランジ部33aの次に管軸芯X方向に突出した部位となっている。また、抜止部材32を既設管1の外表面に向けて押圧する押圧手段としての押ボルト31が、抜止部材装着部33bのネジ孔に螺合されている。
図6に示すように、抜止部材32の外側面32aは、既設管1の上流側から下流側に行くほど既設管1に接近する傾斜面を形成している。また、押ボルト31の先端は、抜止部材32の外側面32aと並行な偏平形状のカム面31aを形成している。これによって、既設管1を下流側に移動させる方向の不平均力Fが作用した場合、押ボルト31のカム面31aが、既設管1に喰い込んでいる抜止部材32の外側面32aに沿って上流側に摺接し、抜止部材32を径内方向に押圧する力が働く。その結果、既設管1と第一部材3Aとの管軸芯X方向への相対移動を確実に阻止することができる。
図7,図10に示すように、集合体3Bは、第一部材3Aと当接する状態で設置される円環状の第二部材35と、第二部材35の下流側の筒状部35dに一端が接続されるパイプ状の第一棒状部材36と、第一棒状部材36の他端に接続され、雌ねじ部37a(ねじ機構の一例)を有する有底筒状の第三部材37と、一端が雌ねじ部37aと螺合する雄ねじ部38aを有する第二棒状部材38と、第二棒状部材38の他端を支持し、掘削領域Kの側壁の土部に対向して配置される円錐台状の支持部材39とを備えている。図10に示すように、第一棒状部材36,第三部材37,第二棒状部材38および支持部材39は、既設管1の横方向に2箇所設けられ、第二部材35から支持部材39に行くに連れて、既設管1から径方向に離間している。なお、第一棒状部材36,第三部材37,第二棒状部材38および支持部材39は2箇所に限定されず、1箇所や3箇所以上設けても良く特に限定されない。また、第三部材37のねじ機構を雄ねじ部で構成し、第二棒状部材38に雌ねじ部を形成しても良い。
本実施形態では、掘削領域Kの側壁の土部に板部材41を打設し、板部材41と支持部材39との間に、支持部材39より大きい断面積を有する円盤状の第四部材40を配置している。これによって、支持部材39の大きさに関わらず、掘削領域Kの土圧が集合体3Bに確実に伝達されるので、配置姿勢を安定させることができる。なお、支持部材39を直接、掘削領域Kの土部に当接させて板部材41や第四部材40を省略しても良いし、板部材41および第四部材40のいずれか一方を省略しても良く、特に限定されない。
図8に示すように、第二部材35は、管周方向で2分割された一対の分割体で構成されており、各分割体の管周方向両端部には、ボルト35aとナット35bなどの締結手段を介して互いに連結するためのフランジ部35cが一体形成されている。また、径方向に互いに対向する一対の筒状部35dが、フランジ部35cから管周方向に90度の間隔を空けて一体形成されている。この筒状部35dには、第一棒状部材36が挿入される。図9に示すように、筒状部35dの背面(既設管1の上流側)には、管軸芯X方向に突出した凹状の当接部35eが一体形成されている。図11に示すように、この当接部35eは、第二部材35が既設管1に装着されて所望の軸力Fyが付与されると、第一部材3Aの側面であるフランジ部33aと当接する。なお、第二部材35の分割数や、筒状部35dの数量、位置はどのようなものでも良く、特に限定されない。また、第二部材35に上述した抜止部材装着部33bを設け、抜止部材32を第一部材3Aとして構成しても良い。この場合、管移動防止装置3は、既設管1の外表面に固定される第一部材3Aとしての抜止部材32と、抜止部材32に当接する状態で設置される円環状の第二部材35とを備えることとなる。
図10に示すように、第一棒状部材36の一端は、第二部材35の下流側に配置される筒状部35dの底部に当接する状態で挿入されて、筒状部35dと接続される。また、第一棒状部材36の他端は、第三部材37の底部37dに当接する状態で挿入されて、第三部材37に接続される。第一棒状部材36には中空部36aが形成されており、第二棒状部材38の先端部の収容空間となっている。この第一棒状部材36は、掘削領域Kの大きさに応じた長さを有している。つまり、第一棒状部材36を交換すれば、少なくとも第三部材37,第二棒状部材38および支持部材39を、掘削領域Kの大きさに関わらず共通の部材として再利用することができる。
第三部材37は、底部37dから外側(既設管1の下流側)に突出する外面多角形状の突部37bと、突部37bと反対側で底部37dに連接する直管部37eとを有している。突部37bの内周面には、上述した雌ねじ部37aが形成され、底部37dには雌ねじ部37aより大径の孔部37cが形成されている。また、直管部37eは中空部37fを有しており、雌ねじ部37a,孔部37c,中空部37fが互いに連通している。
第二棒状部材38は外周面に雄ねじ部38aを有しており、一端が第三部材37の雌ねじ部37aに螺合されることで、第二棒状部材38と第一棒状部材36および第三部材37とが、軸芯Yに沿う離間方向に相対移動し、図10から図11の状態に変位する。つまり、集合体3Bの軸長が伸長され、軸力Fyの管軸芯X方向の分力が、第一部材3Aを介して既設管1に伝達され、不平均力Fに対抗することとなる。その結果、管継手部11の挿入管部1Bが、受口管部1Aに対して管軸芯X方向の下流側に相対移動することが防止される。
第二棒状部材38の他端には、スパナ(不図示)等の操作具で把持する多角形状の把持部38cと、支持部材39に回転自在に係合するボール部38dとが一体形成されている。把持部38cを把持して回転操作すれば、第二棒状部材38がボール部38dを介して支持部材39に支持された状態で回転し、第一棒状部材36および第三部材37が軸芯Yに沿って既設管1に近接する方向に移動して軸力Fyが増大する。このように、第二棒状部材38を回転操作するといった簡便な構成によって、不平均力Fに応じた所望の軸力Fyに調節することができる。
本実施形態では、第二棒状部材38の雄ねじ部38aに螺合するナット38bを備えている。上述した把持部38cを回転操作することによって軸力Fyを調節する構成に代えて、ナット38bを回転操作することも可能である。つまり、ナット38bを把持部38cに当接させた状態で回転操作すると、第二棒状部材38が共回りする。この場合、スパナで回転操作した際に多角形状のナット38bが摩耗したとしても、ナット38bのみを交換すれば良いので、第二棒状部材38の延命化が図られる。なお、把持部38cまたはナット38bを回転操作する構成に代えて、第三部材37をスパナで把持して回転操作しても良い。この場合でも、第一棒状部材36および第三部材37を軸芯Y方向に移動させることができる。
[上水配管系統の固定方法]
続いて、上水配管系統の更新工程において、上述の管移動防止装置3を用いた上水配管系統の固定方法を説明する。
上水配管系統の固定方法は、図10に示すように、既設管1の内部の通流を維持した状態で、遮断弁5が設置された既設管1に第一部材3Aおよび第二部材35を装着する工程と、第一棒状部材36,第三部材37,第二棒状部材38および支持部材39を、第二部材35に接続する工程とを備えている。さらに、図11に示すように、第二棒状部材38または第三部材37を回転操作して、第一棒状部材36および第三部材37を第二棒状部材38に対して軸芯Yに沿った離間方向に相対移動させる工程を備えている。この固定方法は、以下で説明する上水配管系統の更新工程の実施例で用いられる。
[上水配管系統の更新工程]
上水配管系統の更新工程について、図12〜図15を参照しながら説明する。
(1)既設管1の内部の通流を維持した状態で、既設管1における設定工区の始端相当部位に設けられた既設仕切弁2と、引込管4に対する既設管1の接続部位との間を掘削して、既設管の通流を遮断可能な第1遮断弁9Aを設ける工程
図12(ア)に示すように、第1既設本管M1寄りの既設仕切弁2を起点にして所定長さの第1次設定工区D1を設定する。図12(イ)に示すように、第1次設定工区D1において、既設仕切弁2の設置箇所とこれに最も近い需要家Cの引込管4に対する接続部位との間に位置する既設管1が露出するように掘削する(点線の掘削領域K1)。続いて、既設管1に上水の通流を維持した不断流状態で、既設仕切弁2よりも第2既設本管M2の側に所定の間隔を空けた位置に既設管1の流路を遮断可能な第1遮断弁9Aを設ける。即ち、地中に埋設された既設管1のうち既設仕切弁2の設置箇所と第1遮断弁9Aの設置予定箇所との間に存在する部位が掘削される。ここで、既設仕切弁2は既設管1を遮断可能な公知の仕切弁により構成されている。また、第1遮断弁9Aは、上述した図3に示す遮断弁5により構成されている。
(2)掘削領域K1を利用して、第1遮断弁9Aの近傍の既設管1に第一の管移動防止装置3を装着する工程
次いで、図12(ウ)に示すように、既設管1に第一部材3Aおよび第二部材35を装着し、第二部材35に、第一棒状部材36,第三部材37,第二棒状部材38および支持部材39を接続する。このとき、図10に示すように、第三部材37に第二棒状部材38および支持部材39を螺合して組み付けた状態で、第一棒状部材36を第二部材35と第三部材37との間に挿入する。次いで、掘削領域K1の側壁の土部に板部材41を挿入し、第四部材40を介在させた状態で、第三部材37と第二棒状部材38とを螺合して支持部材39を第四部材40に当接させる。次いで、図11に示すように、所望の軸力Fyに到達するまで、第二棒状部材38を回転操作して、第一棒状部材36および第三部材37を第二棒状部材38に対して離間方向に相対移動させる。この管移動防止装置3の設置作業を、既設管1の両側に対して実行する。これによって、既設管1の複数箇所に管継手部11が存在している場合でも、次の工程で第1遮断弁9Aが閉弁操作した際に管移動することが防止される。しかも、管移動防止装置3が、既設管1の両側で左右対称に傾斜しているので、既設管1が径方向に軸ブレすることが防止され、上水配管系統の更新作業が円滑なものとなる。
(3)既設仕切弁2と第1遮断弁9Aとを閉弁して、既設管1における既設仕切弁2と第1遮断弁9Aとの間の管路を撤去する工程
次いで、図13(エ)に示すように、既設仕切弁2および第1遮断弁9Aが閉弁操作された状態(黒塗りで示す、以下同様)で、既設管1を、既設仕切弁2の第2既設本管M2の側の部位、および、第1遮断弁9Aの第1既設本管M1の側の部位で切断し、既設仕切弁2と第1遮断弁9Aとの間の所定長さの管部を除去する。
(4)引込管4の通流が遮断された状態で、既設仕切弁2と引込管4とをバイパス管7で接続する工程
次いで、図13(オ)に示すように、既設管1における第1遮断弁9Aの第1既設本管M1の側に位置する管端部に、当該管端部を密封状態で閉塞する第1閉塞部材6を設ける。次いで、各需要家Cの引込管4に設けられた弁4aが閉弁操作された状態(当該引込管4の上水の通流が遮断された状態)で、既設管1における既設仕切弁2の第2既設本管M2の側に位置する管端部と、各需要家Cの引込管4とをバイパス管7により接続する。当該バイパス管7は、引込管4のうち弁4aと需要家Cとの間に接続される。これら接続の際には、既設仕切弁2および引込管4の弁4aが閉塞されているので、各需要家Cには、第1既設本管M1および第2既設本管M2からの上水の供給が停止(断水)されている。なお、バイパス管7のバルブ8のうち、既設仕切弁2と各需要家Cの引込管4との間に位置するバルブ8は開弁操作されており、その他のバルブ8は閉弁操作されている。
(5)既設仕切弁2を開弁した後、既設管1における設定工区の終端相当部位を掘削して、既設管1の通流を遮断可能な第2遮断弁9Bを設け、掘削領域K2を利用して、第2遮断弁9B近傍の既設管1に第二の管路移動防止装置3を装着する工程
次いで、図13(カ)に示すように、既設仕切弁2を開弁操作して、各需要家Cに第1既設本管M1からの上水を供給する。そして、第1次設定工区D1において、第2既設本管M2の側の工区終端相当部位に位置する既設管1が露出するように掘削(点線の掘削領域K2)し、既設管1の内部の通流を維持した不断流状態で、既設管1を遮断可能な第2遮断弁9Bを設ける。つまり、地中に埋設された既設管1のうち第2遮断弁9Bの設置予定箇所を掘削する。次いで、(2)の工程で示した上水配管系統の固定方法により、掘削領域K2を利用して既設管1に管移動防止装置3を装着する。なお、第2遮断弁9Bは、上述した図3に示す遮断弁により構成されている。
(6)第2遮断弁9Bを閉弁して、第2遮断弁9Bより既設仕切弁2の側の既設管1,第1遮断弁9Aおよび第一の管移動防止装置3を撤去する工程
次いで、図14(キ)に示すように、第2遮断弁9Bが閉弁操作された状態で、既設管1における第2遮断弁9Bの第1既設本管M1の側の部位を切断するとともに、既設管1における第2遮断弁9Bの第1既設本管M1の側の管端部に、当該管端部を密封状態で閉塞する第2閉塞部材10を設ける。この第2閉塞部材10には、既設管1の内部と外部とを連通する通流管10Yが、既設管1の管軸芯X方向に沿って延出するように設けられ、通流管10Yには流路を開閉自在な開閉バルブ10yが設けられている。
そして、第2閉塞部材10よりも第1既設本管M1の側で且つ第1遮断弁9Aよりも第2既設本管M2の側の部位を掘削し、第1次設定工区D1の需要家Cの引込管4と既設管1との接続を解除して第2遮断弁9Bより既設仕切弁2の側の既設管1,第1遮断弁9Aおよび第一の管移動防止装置3を撤去する。
(7)バイパス管7と第2遮断弁9Bとを接続して、第2遮断弁9Bを開弁する工程
次いで、図14(ク)に示すように、バイパス管7の一部を需要家Cの引込管4と既設仕切弁2との間の箇所から分岐させて第2閉塞部材10に設けられた通流管10Yに接続する。そして、第2遮断弁9Bおよび開閉バルブ10yを開弁操作し、且つバイパス管7のバルブ8のうち第2閉塞部材10の通流管10Yと各需要家Cの引込管4との間に位置するバルブ8を開弁操作する。この状態では、第1既設本管M1からの上水が、既設仕切弁2、バイパス管7および引込管4を介して需要家Cに供給され、且つ、第2既設本管M2からの上水が、第2遮断弁9B、通流管10Y、バイパス管7および引込管4を介して需要家Cに供給されている。
(8)既設仕切弁2を閉弁して、バイパス管7のうち既設仕切弁2の側の一部を撤去して、既設仕切弁2に新設管N1を接続する工程
次いで、図14(ケ)に示すように、既設仕切弁2が閉弁操作され、且つバイパス管7のバルブ8のうち既設仕切弁2と各需要家Cの引込管4との間に位置するバルブ8を閉弁操作した状態で、バイパス管7と既設管1における既設仕切弁2の第2既設本管M2の側に位置する管端部との接続を解除する。このとき、各需要家Cに第2既設本管M2からの上水の供給が継続されている。
次いで、既設管1における既設仕切弁2の第2既設本管M2の側の管端部に新設管N1を接続する。そして、弁装置53を有する流体管ユニットU1を、新設管N1における第2既設本管M2の側に位置する管端部に接続すると共に、流体管ユニットU1の第2既設本管M2の側に位置する管端部に、当該管端部を閉塞する第3閉塞部材51を設ける。この第3閉塞部材51には、新設管N1と外部とを連通する排水用通流管51Xが延出している。なお、新設管N1は、複数の管材同士が水密に接続された構成であってもよく、一本の管材で構成されたものであってもよい。
(9)既設仕切弁2を開弁して、新設管N1を洗浄する工程
次いで、図15(コ)に示すように、第3閉塞部材51に設けられた排水用通流管51Xに排水管(不図示)を接続し、排水用通流管51Xに設けられた開閉バルブ51x、既設仕切弁2および流体管ユニットU1の弁装置53が開弁操作された状態とする。その結果、第1既設本管M1からの上水を、既設仕切弁2、新設管N1、流体管ユニットU1、第3閉塞部材51に設けられた排水用通流管51Xおよび排水管を介して外部に通流させ、新設管N1の流路が洗浄される。
(10)新設管N1と引込管4とを接続する工程
次いで、図15(サ)に示すように、需要家Cの引込管4を新設管N1に接続し、第3閉塞部材51に設けられた排水用通流管51Xの開閉バルブ51xを閉弁操作した状態で、需要家Cの引込管4における上水の通流の遮断を解除(引込管4の弁4aを開弁操作)する。これによって、第1既設本管M1からの上水が、既設仕切弁2、新設管N1および引込管4を介して需要家Cに供給される。
(11)バイパス管7を撤去して、新設管N1と既設管1との間にスラスト治具Sを設置し、掘削部位を埋め戻す工程
次いで、図15(シ)に示すように、バイパス管7の一部と第2閉塞部材10の通流管10Yとの接続を解除して、バイパス管7を撤去する。次いで、既設仕切弁2および新設管N1の所定範囲を埋め戻した後、図16(ス)に示すように、新設管N1と既設管1との間にスラスト治具Sを設置する。スラスト治具Sは、図17に示すように、第一フレーム部材81と、ジャッキ等で構成される突張部材82と、第二フレーム部材83とを備えている。第一フレーム部材81は、通流管10Yの干渉を避けるために、互いに所定の間隔を持った複数の支持棒で両端の板部材が連結されている。同様に、第二フレーム部材83も、排水用通流管51Xの干渉を避けるために、互いに所定の間隔を持った複数の支持棒で新設管N1の端部と板部材とが連結されている。このスラスト治具Sの突張部材82を伸長することで、既設管1の管軸芯Xに沿った所望の軸力を有した状態で新設管N1と既設管1とが連結される。このとき、通流管10Yと排水用通流管51Xとを接続して、新設管N1と既設管1とを通流させても良い。次いで、管移動防止装置3を撤去し、掘削された残りの部位を埋め戻して、第1次設定工区D1における既設管1から新設管N1への更新を完了する。この(1)〜(11)の工程までは、所定の作業時間(例えば、1日)で終了するように構成されている。
引き続き、埋め戻した第1次設定工区D1における流体管ユニットU1の埋設箇所を起点にして、当該第1次設定工区D1よりも第2既設本管M2の側に所定長さの第2次設定工区D2を設定する。この第2次設定工区D2の上水配管系統の更新工程においては、新設管N1と既設管1とがスラスト治具Sで連結されているため、第1遮断弁9Aを閉弁操作した際に既設管1が管移動することがない。これ以降の上水配管系統の更新工程は、上述した工程と同様の技術思想に基づいて繰り返されるので、詳細な説明は省略する。
これによって、各設定工区の各需要家への流体の供給をできるだけ維持したまま、既設管1の更新作業を効率良く行うことができる。特に、(2)や(5)の工程において、遮断弁9A,9Bの閉弁に伴う管移動を防止するために、掘削領域K1,K2を利用して管移動防止装置3を速やかに装着することができる。よって、既設管1の更新作業が遅延することがない。しかも、管移動防止装置3を再利用することが可能であるので、材料コストを節約できる。
以下、本発明に係る別実施形態について、上述した実施形態と異なる構成のみ、図18〜図20を用いて説明する。なお、図面の理解を容易にするため、同じ部材には同じ名称および符号を用いて説明する。
[別実施形態1]
図18〜図19に示すように、別実施形態1の管移動防止装置3は、支持部材39が掘削領域Kの底部に設置され、掘削領域Kの両側壁に架設される浮上防止部材42を備えている。本実施形態における浮上防止部材42は、ねじ式、油圧式、空気式など各種ジャッキで構成され、第二部材35の天面に当接して設置される。これによって、集合体3Bからの軸力Fyの分力が、管軸芯Xと垂直な方向に作用したときに、既設管1が上方に歪曲することが防止される。なお、浮上防止部材42を第一部材3Aや既設管1の天面に当接させても良く、既設管1の浮上がりを防止できる場所であれば特に限定されない。この場合、既設管1の横方向に他の埋設管などの支障物がある場合でも、管移動防止装置3を設置できるので効果的である。その他の作用効果は、上述した実施形態における作用効果と同様であるので説明を省略する。
[別実施形態2]
図20に示すように、別実施形態2の管移動防止装置3は、既設管1の移動状態を計測する管移動計測装置70をさらに備えている。管移動計測装置70は、レーザーポインタなどで構成される計測部71と、掘削領域Kの底部などに固定される表示部72とを備えている。本実施形態における表示部72は、ボックス状の表示台の表面に表示面を設け、計測部71としてのレーザーポインタのレーザ光線を表示面に照射して、目視で確認する。このとき、既設管1の移動が確認されれば、管移動防止装置3のねじ機構を操作して軸力Fyを増大させる。このように、リアルタイムで管移動防止装置3の軸力Fyを調整すれば、管継手部11の両管部1A,1Bの離脱を確実に防止することができる。なお、計測部71や表示部72の構成は特に限定されず、センサーなどを用いて既設管1の移動距離を自動計測する構成にしても良いし、既設管1や表示部72に直接マーキングして目印を付け、相対的な変位を確認する構成にしても良い。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態における管移動防止装置3の各部材35〜39間の接続形態は特に限定されない。例えば、各部材35〜39どうしをピンなどの接続部材を用いて接続させても良いし、各部材35〜39に突起部や溝部を設けて係合させても良い。
(2)上述した実施形態では、第一部材3Aの管軸芯X方向に最も突出したフランジ部33aに、第二部材35の凹状の当接部35eを当接させる構成としたが、両部材3A,35の当接方法はどのような形態であっても良い。例えば、第一部材3Aの抜止部材装着部33bに第二部材30を当接させたり、第一部材3Aの全周に亘って第二部材35を当接させたりしても良い。両部材3A,35の当接面積が大きいほど、管移動防止装置3の既設管1に対する装着姿勢をより一層安定させることができる。
(3)上述した実施例における上水配管系統の更新工程における各工程は、必要に応じて適宜省略することができる。例えば、新設管N1を洗浄する必要がない場合は、洗浄工程を省略しても良い。
(4)上述した実施形態では、管移動防止装置3を用いる流体配管系統として、上水配管系統を用いて説明したが、各種液体、気体等の流体が通流する流体配管系統としても良い。
本発明は、管継手部の移動を防止する管移動防止装置や、この管移動防止装置を用いた流体配管系統の固定方法に利用可能である。
1 既設管
3 管移動防止装置
3A 第一部材
5 遮断弁
9A 第一遮断弁(遮断弁)
9B 第二遮断弁(遮断弁)
35 第二部材
35d 筒状部
36 第一棒状部材
37 第三部材
37a 雌ねじ部(ねじ機構)
38 第二棒状部材
39 支持部材
42 浮上防止部材
K,K1,K2 掘削領域

Claims (4)

  1. 通流を遮断可能な遮断弁が設置された既設管の外表面に固定される第一部材と、
    前記第一部材と当接する状態で設置される円環状の第二部材と、
    前記第二部材における前記既設管の下流側の部位に一端が接続される第一棒状部材と、
    前記第一棒状部材の他端に接続され、ねじ機構を有する第三部材と、
    一端が前記ねじ機構と螺合する第二棒状部材と、
    前記第二棒状部材の他端を支持し、掘削領域の土部に対向して配置される支持部材とを備え
    前記第一部材には、前記既設管の外表面に喰い込み可能な抜止部材が装着された凹部が形成されている管移動防止装置。
  2. 前記第一棒状部材、前記第三部材、前記第二棒状部材および前記支持部材が複数設けられ、前記第二部材から前記支持部材にいくに連れて、前記既設管から径方向に離間している請求項1に記載の管移動防止装置。
  3. 前記支持部材は、前記掘削領域の底部に設置され、
    前記掘削領域の両側壁に架設される浮上防止部材を備えている請求項1に記載の管移動防止装置。
  4. 前記既設管の内部の通流を維持した状態で、前記遮断弁が設置された前記既設管に前記第一部材および前記第二部材を装着する工程と、
    前記第一棒状部材、前記第三部材、前記第二棒状部材および前記支持部材を、前記第二部材に接続する工程と、
    前記第二棒状部材または前記第三部材を回転操作して、前記第一棒状部材および前記第三部材を前記第二棒状部材に対して離間方向に相対移動させる工程と、を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の管移動防止装置を用いた流体配管系統の固定方法。
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