JP6855656B2 - 流体管の管内作業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、使用されずに廃棄される流体管の内部空間に対して充填材を充填する作業方法、或いは、老朽化した既設の流体管の内周面とこれにパイプインパイプ工法で挿入された新設の流体管の外周面との間に形成されている環状空間に対して充填材を充填する作業方法など、流体管の管内作業方法に関する。
使用されずに廃棄される地中の流体管を撤去せずにそのまま放置すると、流体管が腐食して土圧等で破壊され、地面の陥没事故が発生する可能性がある。そのため、廃棄される流体管の内部空間に対して充填材(セメントミルク、エアモルタル等)を充填する方法が採られている。
また、パイプインパイプ工法による流体管の更生工法においても、新設の流体管の拘束と防食を兼ねて、既設の流体管の内周面と新設の流体管の外周面との間の環状空間に対して充填材を充填する方法が採られている。
前者の流体管の管内作業方法として、例えば、特許文献1に示す廃棄水道管の充填剤注入方法が存在する。この方法では、工事対象領域の両端に位置する流体管周りの土壌を掘削して作業ピットを構築し、各作業ピット内に露出する流体管の端部を管端閉塞装置で閉塞する。一方の管端閉塞装置に、充填材を注入する注入口部を設け、他方の管端閉塞装置にエア抜き部を設ける。一方の管端閉塞装置の注入口部から流体管の内部空間内に充填材を注入し、注入された充填材を流体管の内部空間内の他端側に流動させながら流体管の内部空間全体に充填する。
また、後者の流体管の管内作業方法として、例えば、特許文献2に示す管路の敷設方法が存在する。この方法では、既設の流体管(既設管)内にパイプインパイプ工法によって挿入された新設の流体管(新設管)の管壁に、既設管の内周面と新設管の外周面との間の環状空間に対して充填材としてのグラウトを新設管の内部側から注入するためのグラウト注入口を形成する。このグラウト注入口は雌ネジ孔にて構成され、この雌ネジ孔のグラウト注入口にレベル調整ボルトをねじ込み、このレベル調整ボルトの先端を既設管の内面に当接させる。
そして、レベル調整ボルトのねじ出し量を調整して新設管のレベルを調整する。その後、レベル調整ボルトをニップル等に置き換え、新設管の内部側からグラウト注入口を介して既設管と新設管との間の環状空間にグラウトを注入して新設管を固定する。
特開2009−168169号公報 特開平5−10476号公報
特許文献1に示す方法では、一方の管端閉塞装置の注入口部から流体管の内部空間内に充填材を注入し、注入された充填材を流体管の内部空間内の他端側に流動させながら流体管の内部空間全体に充填する方法であるため、充填材の注入位置を、流体管の工事対象領域の長さや流体管の管径等に応じた最も充填効率の良い位置に設定することができない。
特許文献2に示す方法では、既設管内に挿入される新設管の管壁にグラウト注入口を形成するため、この方法が適用できる新設管の口径が限定される。しかも、グラウト注入口は、レベル調整ボルトと螺合可能な口径に制限され、且つ、グラウト注入口の形成位置もレベル調整に適した位置に特定される。そのため、流体管の工事対象領域の長さや管径等に適応した状態でグラウトを能率良く充填することができず、まだ改善の余地がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、流体管の工事対象領域の長さや管径等に適応した状態で管内作業を能率良く確実に実行することのできる流体管の管内作業方法を提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、流体管の管壁外面の穿孔予定箇所に作業用短管を取付ける短管取付け工程と、前記作業用短管内に沿って穿孔装置の穿孔具を送り込み、前記流体管の管壁に作業用孔を貫通形成する穿孔作業工程と、前記作業用孔を通して所定の管内作業を実行する管内作業工程と、を備えた流体管の管内作業方法であって、
前記短管取付け工程は、
前記流体管の管壁のうち、前記作業用短管の取付け部に形成された第1取付け孔に対応する部位に第2取付け孔を形成する取付け用穿孔工程と、
前記流体管の管壁内面における前記第2取付け孔の開口縁に対して係脱可能な係合部を先端側に備えた雄ネジ部材を、前記作業用短管の前記第1取付け孔及び前記流体管の第2取付け孔に挿入し、前記雄ネジ部材の前記係合部を管壁内面における前記第2取付け孔の開口縁に係合させる雄ネジ部材装着工程と、
前記雄ネジ部材のうち、前記作業用短管の前記取付け部から外側に突出する雄ネジに螺合した雌ネジ部材を締め付け操作し、前記流体管の管壁外面に前記作業用短管の前記取付け部を固定する短管固定操作工程と、
を備えている点にある。
上記構成によれば、管内作業工程においては、流体管の管壁に貫通形成した作業用孔を通して所定の管内作業を実行するので、作業用孔の形成位置を、流体管の工事対象領域の長さや管径等の管内作業条件に最も適した位置に自由に設定することができる。
しかも、作業用孔を形成する穿孔作業工程においては、流体管の管壁外面の穿孔予定箇所に作業用短管を取付け、この作業用短管内に沿って穿孔装置の穿孔具を送り込むことにより、所定形状の作業用孔を正確に形成することができる。
さらに、管内作業工程においては、流体管に固定されている作業用短管に管内作業用器具を所定作業姿勢で取付けて管内作業を実施することも可能となる。
それ故に、流体管の工事対象領域の長さや管径等に適した位置に形成された作業用孔を通して所定の管内作業を確実、容易に実行することができる。
特に、本発明においては、流体管の管壁外面の穿孔予定箇所に作業用短管を取付ける短管取付け工程に特徴を有する。つまり、流体管の管壁外面に作業用短管を取付ける従来技術として、流体管に外装可能な状態で管周方向に沿って複数に分割され、且つ、一つの分割外装体に作業用短管を一体形成してある本体と、本体の複数の分割外装体を連結するボルト等の締結具とから構成されるサドル又は割T字管を用いる方法が存在する。この場合は、サドル又は割T字管を流体管の管周に沿って外装固定するため、サドル又は割T字管としても管径に対応した大きなものが必要で、しかも、サドル又は割T字管の脱着作業等に多くの手数を要する。
また、他の従来技術として、作業用短管の取付け部を流体管の管壁外面に溶接する方法が存在する。この場合、管内作業が終了後においても作業用短管が流体管の外方側に大きく突出するとともに、流体管が鋳鉄管の場合には適用することができない。
しかしながら、本発明では、取付け用穿孔工程において、流体管の管壁に、作業用短管の取付け部に形成されている第1取付け孔に対応する部位に第2取付け孔を形成するだけの加工で済む。その後は、雄ネジ部材装着工程において、作業用短管の第1取付け孔及び流体管の第2取付け孔に対して、管外方側から雄ネジ部材を挿入し、この雄ネジ部材の先端側の係合部を流体管の管壁内面における第2取付け孔の開口縁に抜止め係合させる。この抜止め係合状態で、作業用短管の取付け部から外方側に突出する雄ネジ部材の雄ネジにネジ部材を螺合し、これの締め付け操作によって流体管の管壁外面に作業用短管の取付け部を固定する。このように少ない操作手数で短管取付け工程を実行することができる。
したがって、係合部を備えた雄ネジ部材を用いた上述の合理的な改造により、作業用短管の脱着を能率良く、容易に行うことができるとともに、流体管の材質に関係なく確実に実施することができる。しかも、流体管よりも小さな作業用短管のみを転用するため、作業用短管の取り扱い及び管理を容易に行うことができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに変更可能に設けられ、前記雄ネジ部材には、前記係合部を係合姿勢に変更させる姿勢変更操作部が設けられている点にある。
上記構成によれば、雄ネジ部材の姿勢変更操作部の操作により、雄ネジ部材の先端側部位に設けられた係合部を係合姿勢と係合解除姿勢とに変更することができる。そのため、作業用短管の第1取付け孔及び流体管の第2取付け孔に対して管外方側から挿入された雄ネジ部材の先端側部位が見えない状態にあっても、姿勢変更操作部を操作しながら雄ネジ部材を引き抜き側に移動操作したとき、係合部が流体管の管壁内面における第2取付け孔の開口縁に係合したときの大きな引き抜き抵抗によって係合部が係合姿勢にあることを確実、容易に確認することができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに揺動変更自在に枢着され、且つ、自重で係合解除姿勢に付勢され、前記雄ネジ部材装着工程において、前記雄ネジ部材の一部を前記姿勢変更操作部として回転操作することにより、遠心力で前記係合部を係合姿勢側に揺動変更させる点にある。
上記構成によれば、係合部が自重で係合解除姿勢に付勢されているので、作業用短管の第1取付け孔及び流体管の第2取付け孔に対する雄ネジ部材の挿抜操作を容易に行うことができる。それでいて、係合部が管内側に挿入配置された雄ネジ部材の一部を前記姿勢変更操作部として回転操作するだけで、遠心力で係合部を係合姿勢側に揺動変更させることができる。
この場合、係合部は、遠心力で係合姿勢に完全に変更させる必要はなく、少なくとも流体管の管壁内面における第2取付け孔の開口縁に対して係合可能な状態に揺動変更させればよい。
本発明による第4の特徴構成は、前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに揺動変更自在に枢着され、前記姿勢変更操作部は、前記係合部を少なくとも係合姿勢に強制変更する姿勢変更操作手段から構成され、前記雄ネジ部材装着工程において、前記姿勢変更操作手段の操作で前記係合部を係合姿勢に揺動変更させる点にある。
上記構成によれば、作業用短管の第1取付け孔及び流体管の第2取付け孔に対して管外方側から挿入された雄ネジ部材の先端側部位が見えない状態にあっても、姿勢変更操作手段によって係合部を係合姿勢に強制変更することができるので、雄ネジ部材を引き抜き側に移動操作して係合部が係合姿勢にあるか否かを確認する必要がない。
本発明による第5の特徴構成は、前記管内作業工程は、不要となった前記流体管の内部空間内、又は既設の前記流体管の内周面とこれにパイプインパイプ工法で挿入された新設の流体管の外周面との間の環状空間内に充填材を充填する充填作業工程であり、充填作業終了前又は充填作業終了後に、前記雌ネジ部材を緩み操作又は前記雄ネジ部材から取外して前記作業用短管を撤去する点にある。
上記構成によれば、管内作業工程が充填作業工程であるため、流体管が老朽化して放置される不要な既設の流体管の場合は、この既設の流体管の内部空間に充填材を充填することにより、埋設状態で残置される既設管が土圧等で破壊されることに起因する地面の陥没事故の発生を回避することができる。
また、パイプインパイプ工法で既設の流体管内に新設の流体管が挿入されている場合には、既設の流体管の内周面と新設の流体管の外周面との間の環状空間内に充填材を充填することにより、新設の流体管に対する拘束処理と防食処理を実行することができる。
しかも、充填作業終了前又は充填作業終了後において、流体管に抜止め状態で係合保持されている係合部を備えた雄ネジ部材に対して、雌ネジ部材を緩み操作する又は取外すことにより、作業用短管を流体管から簡単に撤去することができる。
本発明による第6の特徴構成は、前記管内作業工程は、不要となった前記流体管の内部空間内、又は既設の前記流体管の内周面とこれにパイプインパイプ工法で挿入された新設の流体管の外周面との間の環状空間内に充填材を充填する充填作業工程であり、前記充填材の充填レベルが、前記係合部の係合解除姿勢への作動領域に到達する前に、前記係合部を係合解除姿勢に変更操作して前記雄ネジ部材を撤去する点にある。
上記構成によれば、老朽化して放置される不要な既設管の内部空間に対する充填作業工程、あるいは、既設の流体管の内周面と新設の流体管の外周面との間の環状空間内に対する充填作業工程において、充填材の充填レベルが、係合部の係合解除姿勢への作動領域に到達する前に、係合部を係合解除姿勢に変更操作するので、係合部が充填材と接触している場合に比して、係合部を係合解除姿勢に確実、容易に変更操作することができる。
第1実施形態の充填作業設備の全体概略図 取付け用穿孔工程図 雄ネジ部材の正面図(a)と側面図(b) 雄ネジ部材の装着工程図 短管固定操作工程図 穿孔作業工程図 管内作業工程である充填作業工程図 充填作業終了時の雄ネジ部材の突出処理形態(a)と埋め込み処理形態(b)を示す断面図 第2実施形態を示す短管撤去工程図 第3実施形態を示す充填作業工程図 第4実施形態を示す雄ネジ部材の断面図
〔第1実施形態〕
図1は、多数の流体管1等を配管経路に沿って嵌合接続して構成される流体配管系統のうち、老朽化してそのまま放置される不要な複数の既設の流体管1からなる廃棄配管ゾーンを示す。この廃棄配管ゾーンの流体管1がそのまま放置されると、流体管1が腐食して土圧等で破壊され、地面の陥没事故が発生する可能性がある。そのため、本発明の流体管1の管内作業方法の一例として、廃棄配管ゾーンの流体管1内に流動性のある充填材(エアミルク、エアモルタル、セメントベントナイトモルタル等)6を充填する管内充填作業方法が実行される。
本実施形態の流体管1は、流体の一例である上水を輸送するための水道管を構成する鋼管であるが、その他の鋳鉄管や樹脂管等を使用することができる。また、流体としても、上水以外に工業用水やガス等を挙げることができる。
上述の管内充填作業方法は、作業ピット構築工程と管端閉塞工程と短管取付け工程と穿孔作業工程と管内作業工程の一例である充填作業工程と短管撤去作業工程との六工程からなる。
作業ピット構築工程(図1参照)は、廃棄配管ゾーンの複数の流体管1のうち、管軸芯方向の両端部に位置する両流体管1の作業対象管部が露出する長さ及び深さの作業ピット2を掘削形成する。
管端閉塞工程(図1参照)は、各作業ピット2内に露出する流体管1の端部開口を管端閉塞装置30で閉塞する。
短管取付け工程(図2〜図5参照)は、各作業ピット2内に露出する流体管1の管壁外面1aの穿孔予定箇所に作業用短管3を取付ける。
穿孔作業工程(図6参照)は、作業用短管3内に沿って穿孔装置40の穿孔具41を送り込み、流体管1の管壁に作業用孔4を貫通形成する。
充填作業工程(図7参照)は、充填材注入装置50の注入ホース51を作業用短管3に挿入し、作業用孔4から流体管1の内部空間5内に流動性のある充填材6を充填する。
短管撤去作業工程(図8参照)は、充填作業後に作業用短管3を撤去する。
管端閉塞工程で用いられる管端閉塞装置30には、図1に示すように、流体管1の内部空間5の上部位置に連通する空気排出用配管31が設けられている。充填作業開始時には、空気排出用配管31の開閉弁32を開弁操作して、流体管1内の空気を外部に排出する。
作業用短管3の一端部(下端部)には、図2に示すように、流体管1の管壁外面1aに沿って湾曲する取付け部としての取付けフランジ3Aが一体形成され、作業用短管3の他端部(上端部)には、短管軸芯に対して直交する平面に沿う連結フランジ3Bが一体形成されている。取付けフランジ3Aのうち、流体管1の管壁外面1aの頂部に管軸芯方向に沿って当接する部位の二箇所には、雄ネジ部材7を鉛直方向から挿入可能な第1取付け孔10が形成されている。
また、連結フランジ3Bには、穿孔装置40の穿孔駆動ケース42に連結された短管43の第3連結フランジ43Aをボルト44・ナット45で固定連結するための第3取付け孔12が形成されている。
次に、短管取付け工程について詳述する。この短管取付け工程は、次の三つの工程からなる。
[1]取付け用穿孔工程
この工程では、図2に示すように、流体管1の管壁に、作業用短管3の取付けフランジ3Aを雄ネジ部材7及び雌ネジ部材8で取付けるための第2取付け孔11を形成する。第2取付け孔11は、流体管1の管壁の頂部で、且つ、取付けフランジ3Aの第1取付け孔10に対応する管軸芯方向の二箇所に、電動ドリル等の穿孔具を用いて鉛直方向に沿って貫通形成されている。
雄ネジ部材7は、図3に示すように、雄ネジ7aが形成されている中央側のネジ軸部7Aと、板状の係合部9を枢支ピン15の周りで揺動自在に枢着してある先端側の係合軸部7Bと、ネジ軸部7Aの基端から突出する回転操作軸7Cとを一体形成してある。
係合部9は、係合軸部7Bに形成された凹部7b内に一部が入り込む状態で枢着され、その枢着位置は、係合部9の長手方向中央位置から一側方に偏位した位置に設定されている。そのため、係合部9は、枢着位置から一端側に至る重量の重い長尺係合部分9aと枢着位置から他端側に至る重量の軽い短尺係合部分9bとからなる。
係合部9は、雄ネジ部材7の長手方向となるネジ軸芯方向に沿う鉛直姿勢が係合解除姿勢となり、ネジ軸芯方向に対して直交する水平姿勢が係合姿勢となる。この係合姿勢にある係合部9に対する操作力が解除された状態では、長尺係合部分9aと短尺係合部分9bとの重量差により、係合部9は、長尺係合部分9aが下方に位置する通常の係合解除姿勢に復帰揺動する。つまり、係合部9は、自重により長尺係合部分9aが下方に位置する通常の係合解除姿勢に付勢されている。
係合軸部7Bの凹部7bは、係合部9の長尺係合部分9aを係合解除姿勢で収納可能な大きさに形成されている。係合部9の長尺係合部分9aが係合軸部7Bの凹部7b内に位置する逆向きの係合解除姿勢は不安定な姿勢となる。そのため、係合部9が逆向きの係合解除姿勢にある状態で回転操作軸7Cを軽く回転操作すると、その回転操作による小さな遠心力で係合部9が係合姿勢側に簡単に揺動する。
また、係合部9の通常の係合解除姿勢にある場合でも、回転操作軸7Cを回転操作すると、その回転操作による遠心力で係合部9が係合姿勢側に簡単に揺動する。
そのため、回転操作軸7Cは、係合部9を係合姿勢に変更させる姿勢変更操作部16を構成することになる。
雌ネジ部材8はナットから構成され、雄ネジ部材7のネジ軸部7Aに螺合されている。
[2]雄ネジ部材装着工程
この工程では、図2、図4に示すように、流体管1の管壁外面1aの短管取付け位置に、作業用短管3の取付けフランジ3Aを載置し、作業用短管3の第1取付け孔10及び流体管1の第2取付け孔11に対して管外側から雄ネジ部材7を挿入する。雄ネジ部材7は、図4の左側に示すように、係合部9が逆向きの係合解除姿勢にある状態で挿入する。このとき、雄ネジ部材7のネジ軸部7Aに螺合されている雌ネジ部材8の位置は、管内の係合部9が自由に揺動できるスペースを確保した位置に設定する。
図4の右側に示すように、回転操作軸7Cを回転操作し、その回転操作による小さな遠心力で逆向きの係合解除姿勢にある係合部9を係合姿勢側に揺動させるとともに、雄ネジ部材7を管外側に引き出し操作させ、揺動途中の係合部9を流体管1の管壁内面1bにおける第2取付け孔11の開口縁に係合させる。
つまり、逆向きの係合解除姿勢にある係合部9が通常の係合解除姿勢に完全に復帰揺動するまでの揺動領域においては、係合部9の両端部が雄ネジ部材7の係合軸部7Bの外面よりも直径方向外方に突出するため、雄ネジ部材7の管外側への引き出し操作によって、係合部9を流体管1の管壁内面1bにおける第2取付け孔11の開口縁に係合させることが可能となる。
[3]短管固定操作工程
この工程では、図5に示すように、雄ネジ部材7のうち、作業用短管3の取付けフランジ3Aから外側に突出するネジ軸部7Aの雄ネジ7aに螺合した雌ネジ部材8を締め付け操作し、流体管1の管壁外面1aに作業用短管3の取付けフランジ3Aを固定する。
次に、穿孔作業工程について詳述する。
図6に示すように、作業用短管3の連結フランジ3Bに、穿孔装置40の穿孔駆動ケース42に連結された短管43の第3連結フランジ43Aを載置し、作業用短管3の連結フランジ3Bと穿孔装置40の第3連結フランジ43Aとをボルト44・ナット45で固定連結する。
穿孔装置40の第3連結フランジ43Aが作業用短管3の連結フランジ3Bに連結された状態では、作業用短管3内に穿孔装置40の駆動回転軸46が臨む。この駆動回転軸46の先端部には、切削チップを備えた円筒状のホールソー41Aと、当該ホールソー41A内の回転中心位置から先端側に突出するセンタードリル41Bとを備えた穿孔具41が取付けられている。
そして、穿孔装置40を駆動し、作業用短管3内に沿って穿孔装置40の穿孔具41を送り込み、流体管1の管壁に作業用孔4を貫通形成する。作業用孔4の穿孔作業が終了すると、作業用短管3の連結フランジ3Bから穿孔装置40の第3連結フランジ43Aを撤去する。
次に、充填作業工程について詳述する。
図1に示す充填材注入装置50としては、従来から種々の構造のものが存在し、そのいずれも好適に用いることができる。例えば、図示はしないが、セメントサイロ、セメントミキサ、水槽、グラウト(充填材)を圧送するポンプ等を備えた現地プラント形式、トラックミキサから供給されるグラウトをポンプで圧送するトラックミキサ方式等が存在する。
図7に示すように、充填材注入装置50のポンプ(図省略)に接続された注入ホース51を一方の作業用短管3内に挿入して固定し、一方の流体管1の作業用孔4から流体管1の内部空間5内に流動性のあるグラウトを充填する。他方の流体管1の作業用孔4は空気抜きに使用し、必要に応じてグラウトの注入口として使用する。
流体管1の作業用孔4及び管端閉塞装置30の空気排出用配管31からグラウトが流出した時点で充填作業が完了したと判断する。
次に、短管撤去作業工程について詳述する。
この工程では、図8に示すように、雌ネジ部材8を雄ネジ部材7のネジ軸部7Aから取外し、流体管1から作業用短管3を撤去する。このとき、図8(a)に示すように、流体管1の第2取付け孔11から管外に突出する雄ネジ部材7が邪魔にならない場合には、そのまま放置してもよいが、邪魔になる可能性がある場合には、図8(b)に示すように、管外に突出する雄ネジ部材7を管壁外面1aと略面一状態にまで管内側に押し込む。
尚、上述の実施形態では、作業ピット構築工程において、廃棄配管ゾーンの両端部に位置する両流体管1の作業対象管部が露出する作業ピット2を掘削形成した。しかし、廃棄配管ゾーンが長い場合には、両作業ピット2間の中間に位置する流体管1に一つ又は複数の作業用短管3を取付け、作業用短管3内に臨む管壁に作業用孔4を貫通形成し、作業用孔4から廃棄配管ゾーン内の中間領域に充填材6を注入する必要が生じることがある。この場合の作業ピット構築工程においては、中間領域の流体管1の頂部における作業用短管3の取付け領域のみが露出する状態で掘削する。これにより、掘削量が少なくなり、充填作業能率の向上と工事費のコストダウンを図ることがでる。
〔第2実施形態〕
上述の第1実施形態では、充填作業終了後に、作業用短管3を流体管1から撤去したが、図9に示すように、充填作業終了前に作業用短管3を流体管1から撤去してもよい。
この場合、充填材6の充填レベルが、係合部9の係合解除姿勢への作動領域Hに到達する前に、係合部9を係合解除姿勢に変更操作して雄ネジ部材7を撤去する。
具体的には、雄ネジ部材7のネジ軸部7Aに螺合されている雌ネジ部材8を緩み操作し、管内の係合部9が自由に揺動できる位置にまで雄ネジ部材7を管内側に落とし込み移動させる。すると、係合部9の長尺係合部分9aと短尺係合部分9bとの重量差により、係合姿勢にあった係合部9は、長尺係合部分9aが下方に位置する通常の係合解除姿勢に復帰揺動する。この状態で雄ネジ部材7を流体管1の第2取付け孔11から引き抜き、作業用短管3を流体管1から撤去する。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第3実施形態〕
図10は、老朽化した既設の流体管(既設管)1A内に新設の流体管(新設管)1Bが布設されているパイプインパイプ工法の要部の断面構造を示す。本実施形態の管内作業工程は、既設管1Aの管壁内面1bと新設管1Bの管壁外面1cとの間の環状空間18内に充填材6を充填する充填作業工程である。
雄ネジ部材7の係合部9は、既設管1Aの管壁内面1bと新設管1Bの管壁外面1cとの間の環状空間18内において、枢支ピン15周りでの揺動によって係合姿勢又は係合解除姿勢に自由に変更できる大きさに構成されている。
充填作業終了前又は充填作業終了後に、雄ネジ部材7に対する雌ネジ部材8を緩み操作又は取外し操作により、作業用短管3を流体管1から撤去する。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第4実施形態〕
図11は、雄ネジ部材7の別実施形態を示す。雄ネジ部材7のネジ軸部7Aの中心に、ネジ軸芯方向に沿うネジ孔21を貫通形成し、このネジ孔21に、ネジ軸芯方向に沿って移動自在な操作ネジ軸22が螺合されている。雄ネジ部材7の係合軸部7Bに枢着されている係合部9には、操作ネジ軸22の先端での押圧により、係合解除姿勢から係合姿勢に強制変更するためのカム面23が形成されている。
係合部9に対する操作ネジ軸22の押圧力が解除された状態では、長尺係合部分9aとカム面23が形成されている短尺係合部分9bとの重量差により、係合部9は、長尺係合部分9aが下方に位置する通常の係合解除姿勢に復帰揺動する。つまり、係合部9は、自重により長尺係合部分9aが下方に位置する通常の係合解除姿勢に付勢されている。
そして、操作ネジ軸22と係合部9のカム面23とをもって、姿勢変更操作部16の一例で、係合部9を係合姿勢に強制変更する姿勢変更操作手段17が構成されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、管内作業工程の一例として、流体管1の内部空間5内に流動性のある充填材6を充填する充填作業工程を例に挙げて説明したが、管内清掃作業工程等であってもよい。
(2)上述の第1実施形態では、流体管1の二箇所に形成した作業用孔4のうち、一方の作業用孔4から充填材6を注入し、他方の作業用孔4を空気抜き口として使用し、必要に応じて他方の作業用孔4からも充填材6を注入するように構成したが、複数の作業用孔4から同時に充填材6を注入するように構成してもよい。
(3)上述の第1実施形態では、雄ネジ部材7のネジ軸部7Aの基端に回転操作軸7Cを設けたが、この回転操作軸7Cのない雄ネジ部材7であってもよい。
この場合、雄ネジ部材7のネジ軸部7Aの一部をもって、係合部9を係合姿勢に変更させる姿勢変更操作部16を構成することになる。
(4)上述の第1実施形態では、係合部9を、自重により係合解除姿勢に付勢したが、ばね等で係合解除姿勢に付勢してもよい。
(5)上述の第4実施形態の姿勢変更操作手段17は、係合部9を係合姿勢に強制変更するように構成したが、係合部9を係合姿勢と係合解除姿勢とに強制変更するように構成してもよい。
1 流体管
1A 流体管(既設管)
1B 流体管(新設管)
3 作業用短管
3A 取付け部(取付けフランジ)
4 作業用孔
5 内部空間
6 充填材
7 雄ネジ部材
8 雌ネジ部材
9 係合部
10 第1取付け孔
11 第2取付け孔
16 姿勢変更操作部
17 姿勢変更操作手段
18 環状空間
40 穿孔装置
41 穿孔具

Claims (6)

  1. 流体管の管壁外面の穿孔予定箇所に作業用短管を取付ける短管取付け工程と、前記作業用短管内に沿って穿孔装置の穿孔具を送り込み、前記流体管の管壁に作業用孔を貫通形成する穿孔作業工程と、前記作業用孔を通して所定の管内作業を実行する管内作業工程と、を備えた流体管の管内作業方法であって、
    前記短管取付け工程は、
    前記流体管の管壁のうち、前記作業用短管の取付け部に形成された第1取付け孔に対応する部位に第2取付け孔を形成する取付け用穿孔工程と、
    前記流体管の管壁内面における前記第2取付け孔の開口縁に対して係脱可能な係合部を先端側に備えた雄ネジ部材を、前記作業用短管の前記第1取付け孔及び前記流体管の第2取付け孔に挿入し、前記雄ネジ部材の前記係合部を管壁内面における前記第2取付け孔の開口縁に係合させる雄ネジ部材装着工程と、
    前記雄ネジ部材のうち、前記作業用短管の前記取付け部から外側に突出する雄ネジに螺合した雌ネジ部材を締め付け操作し、前記流体管の管壁外面に前記作業用短管の前記取付け部を固定する短管固定操作工程と、
    を備えている流体管の管内作業方法。
  2. 前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに変更可能に設けられ、前記雄ネジ部材には、前記係合部を係合姿勢に変更させる姿勢変更操作部が設けられている請求項1記載の流体管の管内作業方法。
  3. 前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに揺動変更自在に枢着され、且つ、自重で係合解除姿勢に付勢され、前記雄ネジ部材装着工程において、前記雄ネジ部材の一部を前記姿勢変更操作部として回転操作することにより、遠心力で前記係合部を係合姿勢に揺動変更させる請求項2記載の流体管の管内作業方法。
  4. 前記係合部は、前記雄ネジ部材の先端側部位に係合姿勢と係合解除姿勢とに揺動変更自在に枢着され、前記姿勢変更操作部は、前記係合部を少なくとも係合姿勢に強制変更する姿勢変更操作手段から構成され、前記雄ネジ部材装着工程において、前記姿勢変更操作手段の操作で前記係合部を係合姿勢に揺動変更させる請求項2記載の流体管の管内作業方法。
  5. 前記管内作業工程は、不要となった前記流体管の内部空間内、又は既設の前記流体管の内周面とこれにパイプインパイプ工法で挿入された新設の流体管の外周面との間の環状空間内に充填材を充填する充填作業工程であり、充填作業終了前又は充填作業終了後に、前記雌ネジ部材を緩み操作又は前記雄ネジ部材から取外して前記作業用短管を撤去する請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体管の管内作業方法。
  6. 前記管内作業工程は、不要となった前記流体管の内部空間内、又は既設の前記流体管の内周面とこれにパイプインパイプ工法で挿入された新設の流体管の外周面との間の環状空間内に充填材を充填する充填作業工程であり、前記充填材の充填レベルが、前記係合部の係合解除姿勢への作動領域に到達する前に、前記係合部を係合解除姿勢に変更操作して前記雄ネジ部材を撤去する請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体管の管内作業方法。
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