JP5037276B2 - アースアンカー工法およびこのアースアンカー工法に用いる止水装置 - Google Patents
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Description
そして、削孔時や障害物撤去等により削孔ビットの交換が必要な場合に、例えば、図31に示すように、先ず、ケーシング7をプリベンダー6の下端まで引き上げる。次に、下部止水ボックス3に2液型セメント系瞬結材8を注入する。そして、ケーシング7を回収し、止水装置2を解体する。その後、下部止水ボックス3内をハツリ、固化した2液型セメント系瞬結材8を撤去する。次いで、止水装置2を組み立て、ケーシング7のビットを交換し、再削孔するという作業を行っていた。
また、アンカー打設後、耐圧板設置パッカーが破損、破裂等により止水が不可能な状態の場合に、図32に示すように、先ず、ケーシング7をプリベンダー6の下端まで引き上げる。次に、予め上部止水ボックス4内に設置してある口元パッカー5にセメント系注入材9を注入する。その後、ケーシング7を撤去するという作業を行っていた。
また、2液型セメント系瞬結材8の注入後、止水装置2の組立、解体、固化した2液型セメント系瞬結材8のハツリ作業があるため、これらに多大な時間を要するという不具合があった。
また、2液型セメント系瞬結材8の注入完了後、プラントの清掃作業が必要となった。
従って、作業時間に制限がある場合には、不利であった。
また、アンカー打設後、耐圧板設置パッカーが破損、破裂等により止水が不可能な状態の場合に、口元パッカー5は、布製で注入による圧力でセメントミルクを脱水させ、硬化を促進して止水するため、セメント系注入材の硬化に時間がかかるという不具合があった。
また、セメント系注入材の注入完了後、プラントの清掃作業が必要となった。
従って、作業時間に制限がある場合には、不利であった。
請求項2に係る発明は、被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に止水装置を設置し、ケーシングで前記耐圧板を貫通して前記地盤を削孔し、前記ケーシング内にグラウトを充填するとともに引張材を挿入し、グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜き、前記引張材を緊張定着させるアースアンカー工法において、前記ケーシングで前記耐圧板を貫通する際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたシャッターバルブを操作して前記止水装置を閉塞し、前記ケーシングのビットを交換し、前記止水装置にケーシングを取り付け、前記シャッターバルブを開放し、前記ケーシングにより再削孔し、前記グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜く際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたワイヤーバルブのワイヤーを緊張して前記引張材の周囲を止水することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2記載のアースアンカー工法に用いる止水装置において、被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に設置される下部止水装置と、前記下部止水装置上に設けられ、止水時に前記止水装置の流路を閉塞するシャッターバルブと、前記シャッターバルブ上に設けられ、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束するワイヤーバルブと、前記ワイヤーバルブ上に設けられるプリベンダー組立体とを有することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項3記載のアースアンカー工法に用いる止水装置において、被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に設置される下部止水装置と、前記下部止水装置上に設けられ、止水時に前記止水装置の流路を閉塞するシャッターバルブと、前記シャッターバルブ上に設けられるプリベンダー組立体とを有することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項4記載の止水装置において、前記ワイヤーバルブは、側部にワイヤー挿通穴を設けた止水ボックスと、前記止水ボックスの下端部に設けられる下部ゴムチューブ支持部と、前記止水ボックスの上端部に設けられる上部ゴムチューブ支持部と、前記下部ゴムチューブ支持部と前記上部ゴムチューブ支持部とを両端部が覆うように設けられる止水ゴムチューブと、側部にワイヤー挿通穴を設け、前記止水ゴムチューブの両端部を前記下部ゴムチューブ支持部と前記上部ゴムチューブ支持部とに押圧して前記止水ゴムチューブを拘束する押さえ治具と、前記止水ボックスのワイヤー挿通穴から挿入され、前記押さえ治具のワイヤー挿通穴を経由して前記止水ゴムチューブの外側に配され、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束するワイヤーとを有することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7記載の止水装置において、前記ワイヤーは、1本であり、前記止水ボックスのワイヤー挿通穴から挿入され、前記押さえ治具のワイヤー挿通穴を経由して前記止水ゴムチューブの全外側に配され、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束することを特徴とする。
本発明は、止水装置の組立、解体、固化した2液型セメント系瞬結材のハツリ作業が不要なため、時間短縮となる。
本発明は、2液型セメント系瞬結材又はセメント系注入材の注入後、プラントの清掃作業が不要なため、作業時間を短縮できる。
(第一実施形態)
図1〜図19には、本発明の第一実施形態に係る止水装置10を示す。
本実施形態に係る止水装置10は、被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に設置される下部止水装置20と、下部止水装置20上に載置され、止水時に止水装置10の流路を閉塞するシャッターバルブ30と、シャッターバルブ30上に載置され、ケーシングの引き抜き時に止水装置10内に挿通される引張材を拘束するワイヤーバルブ40と、ワイヤーバルブ40上に載置されるプリベンダー組立体60とを有する。
下部止水ボックス21は、側部に止水材注入口23と削孔スライム排出口24とを設けた円筒形状体22と、円筒形状体22の上下端部に設けたフランジ25,26とを備えている。
フランジ25,26には、ベースプレート27の穴27aとアンカーボルトによって連結するための穴26aと、シャッターバルブ30のフランジ31の穴31aとボルトナット(図示せず)で連結するための穴25aとを備えている。
ベースプレート27は、円筒形状体22の内径よりも小径の貫通穴28を中心に備え、止水装置10を耐圧板に固定する際にアンカーボルトを挿通するための穴27aを備えている。また、ベースプレート27は、フランジ26を載置する際に装着されるOリング27cを装着するためのOリング用溝27bを備えている。
フランジ31は、下部止水ボックス21のフランジ25の穴25aとボルトナット(図示せず)で連結するための穴31aと、バルブケース33を載置する際に装着されるOリング31cを装着するためのOリング用溝31bとを備えている。
バルブケース33は、貫通穴34に止水板37を受け止める側の壁面に溝38を設け、そこにシリコン材39を充填している。また、バルブケース33は、フランジ31に設けた穴31dにボルトナット(図示せず)によって連結するための穴33bを設けた取付部33aと、ワイヤーバルブ40のフランジ45に設けた穴45aにボルトナット(図示せず)によって連結するための穴33dを設けた取付部33cとを外周に備えている。
止水板37は、貫通穴34の溝38に当接した際に貫通穴34との間に隙間を形成しないように貫通穴34と同様の曲率を有する円形状に先端が形成してある。
押さえ治具54は、図2、図6、図9、図10に示すように、壁面の中央部にワイヤー挿通穴56を設けるとともに上下端部に穴あきのフランジ57を設けた一対の半円弧状の筒体55を、フランジ57同士を接合してフランジ57の穴58を介してボルトナット(図示せず)で結合されるように構成されている。
上部ゴムチューブ支持部50は、図2、図9、図13、図14に示すように、外周に複数の凹部と凸部とを連ね、ゴムチューブ53の上端部を内側から係止するゴムチューブ係止部41aを設けた筒部51と、筒部51の上端部に設けられるフランジ52とを備えている。上部ゴムチューブ支持部50は、後述するベンダー組立体60の下部ベンダーのフランジによって押し込まれる。
ここで、下部ゴムチューブ支持部47の筒部48と上部ゴムチューブ支持部50の筒部61とは、同径で同じ高さにしてある。
止水ゴムチューブ53は、内側ゴムチューブ53aを外側ゴムチューブ53bが被覆する内外2層構造にしてある。
本実施形態において、ワイヤーバルブ40は、任意の径に対応でき、90mmよりも小さい径まで対応可→原理的にはφ0mmまで対応できる。例えば、削孔ケーシング(φ135mm)〜テンドン止水部(φ90mm)である。また、ワイヤー張力が低下しないため、維持管理の必要はない。ワイヤーで線上に締め付けるため、集中的な力で止水ゴムを締め付けることができ、ケーシング或いはテンドンと止水ゴムとの間にスライムが介在しても、スライムを押しのけて止水効果を得ることができる。
下部プリベンダー61は、筒体62と、筒体62の下端部に設けたフランジ65とを備えている。筒体62は、筒状のグリースコットン66とグリスコットン押さえリング67とを装着するためにフランジ65側の内壁に設けた段部63と、中間プリベンダー68を螺着するために段部63の上部から開口端に向かって設けた雌螺子部64とを備えている。フランジ65は、ワイヤーバルブ40のフランジ44の穴44aとボルトナット(図示せず)で連結するための穴65aと、ワイヤーバルブ40のフランジ44上に載置する際に装着されるOリング65cを装着するためのOリング用溝65bと、上部ゴムチューブ支持部50のフランジ52上に載置する際に装着されるOリング65eを装着するためのOリング用溝65dとを備えている。
中間プリベンダー68は、外周に雄螺子70を設け、下部プリベンダー61の雌螺子部64内に螺着される接続部69と、止水ゴム72と止水ゴム押さえリング73とを装着するための段部71と、段部71から開口端に向かって設けた雌螺子部74とを備えている。
上部プリベンダー75は、外周に雄螺子77を設け、中間プリベンダー68の雌螺子部74内に螺着される接続部76と、接続部76の上端部に設けたフランジ78とを備えた筒状体で構成されている。
例えば、図17に示すように、高被圧下で障害(耐圧コンクリート内の鉄筋等)を撤去し、更にアンカーを造成する場合、鉄筋の切断に使用したビット(鋼材切断用リングビット)と障害物(鉄筋等)とを一旦回収し、逆止弁付特殊ビットに交換し再度削孔する必要がある。この場合、鋼材切断用のビットを下部止水ボックス21から引き抜く前に、地下水が噴出しないよう下部止水ボックス21内を閉塞する。
従来は、下部止水ボックス内をLW(水ガラス+セメント懸濁液)注入等によって固めてしまう方法が一般的であったが、注入材の希釈、注入量が不明瞭な点から注入作業時間を計算できなかった。また、LW注入後止水材の養生、止水装置の組立、解体、固化した止水材のハツリ作業があるため、非常に時間が掛かっていた。
本実施形態に用いるシャッターバルブ30の場合は、例えば、図17に示すように、ケーシング85を止水板37の上部まで引き上げた時点でシャッターバルブ30を閉塞し、ビット交換後、シャッターバルブ30を開放して再削孔することができ、大幅な時間短縮となる。
例えば、図18に示すように、下部止水ボックス21からケーシング85を引き抜く前に、耐圧コンクリート内に口元パッカー(例えば、特開平6−10348号公報に記載の口元パッカーを参照)を設置する。このとき、パッカーが破損や破裂によって止水が不完全となることがある。この場合、ケーシング85を引き上げてワイヤー59で締め込んで引張材(アンカー)87の周囲を止水し打設完了とする。
従来は、止水ボックス内にある口元パッカーにLW注入を行い、更に口元パッカー下部の止水ボックス内をLW注入等によって固めてしまう方法が一般的であったが、LW硬化後に止水ボックス内をハツリ、清掃する必要があった。
本実施形態に用いるワイヤーバルブ40の場合は、例えば、図18に示すように、止水ゴムチューブ53の位置までケーシング85を引き上げた時点で止水ゴムチューブ53をワイヤー59で締め込んで引張材(アンカー)87の周囲を閉塞し、打設完了とすることができるため、下部止水ボックス21内のハツリ、清掃に要する労力が削減できる。また、削孔機、ケーシングパイプ等の撤去がすぐに行うことができ作業効率が上がる。
さらに、図19に示すように、例えば、削孔時にプリベンダー組立体60からの漏水がある場合に、ワイヤーバルブ40を作動してワイヤー59を締め込んでケーシングパイプ85の周囲を止水した後に、プリベンダー組立体60を交換又は解体を行うことができる。
図20、図21には、本発明の第二実施形態に係る止水装置10Aを示す。
本実施形態に係る止水装置10Aは、第一実施形態に係る止水装置10のワイヤーバルブ40を取り除き、シャッターバルブ30の上にプリベンダー組立体70を取り付けたものである。その他の構成は、第一実施形態に係る止水装置10を同様である。従って、詳細説明は省略する。
次に、図22に示す施工手順に基づいて、図1〜図19に示す本発明の第一実施形態に係る止水装置10を用いるアースアンカー工法について説明する。
先ず、止水装置20の設置前に、図23に示すように、止水装置10の下部止水装置20を取り付けるためのベースプレート27を、例えば、被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板80の所定位置に取り付ける。この際、耐圧板80にアンカーボルト81を設置するための穴80aを設け、この穴80aにアンカーボルト81を設置する。ベースプレート27の穴27aにアンカーボルト81を挿入してベースプレート27を載置し、ベースプレート27のレベル調整を行い、無収縮モルタル80bを打設してベースプレート27の設置を完了する。次に、ベースプレート27上に止水装置10の下部止水装置20を設置する。
次に、下部止水装置20上にコアリングマシン82を設置する。次に、コアリングマシン82により耐圧板80を削孔し、耐圧板80の下筋83の切断を行うまでコアリング作業を行う。次に、コアリング完了後、コアリングマシン82を撤去する。なお、コアリングで下筋83を撤去できていない場合は、鋼材切断用のビットをセットし、下筋の切断、回収を行うこととなる。
次に、図1〜図19、図24に示すように、下部止水装置20にシャッターバルブ30とワイヤーバルブ40とプリベンダー組立体60とを取り付けて止水装置10を組み立てる。
次に、図25に示すように、ロータリーパーカッション削孔機86をセットし、耐圧板80の下筋83の切断を行う。下筋83を切断すると、耐圧板80下部の地下水が噴出するため、図17、図26に示すように、ケーシング85先端をシャッターバルブ30上部まで引き上げた時点で、止水板37をその先端が貫通穴34の溝38に当接するまで押し込んで貫通穴34を閉鎖する。
次に、ケーシング85を全て引上げ、障害を回収しビットを逆止弁付特殊ビット85aに交換する。再度、止水装置10にケーシング85をセットし、シャッターバルブ30を解放する。
次に、図28、図29に示すように、ケーシング85の先端まで注入ホースを挿入しグラウト89を注入する。次に、マウスパッカー88と口元パッカー90とを装着したテンドン(引張材(アンカー))87を挿入し、完了後マウスパッカー88を作動させる。次に、グラウト89を加圧注入しながらケーシング85を回収し、ケーシング85の先端が耐圧板80を通過したら、口元パッカー90内にグラウト89を加圧注入し止水を行う。パッカー作動完了後下部止水ボックス21の止水材注入口23と削孔スライム排出口24とを開けて出水がないことを確認する。ここで、口元パッカー90による止水効果が不完全である場合は、図18、図30に示すように、ケーシング85の先端が止水装置10のワイヤーバルブ40上部まで引き上げ、ワイヤーバルブ40のワイヤー59を締め込む。
次に、グラウト89の硬化後、下部止水ボックス21の止水材注入口23と削孔スライム排出口24とを開けて出水がないことを確認し、止水装置10を撤去する。
その後、グラウト89の強度を確認する。そして、支圧板・アンカーヘッド等を取り付け、定着ジャッキを設置し、品質保証試験を行い、定着する。次いで、定着余長切断し、背面防錆材を注入し、ヘッドキャップを固定し、ヘッドキャップ内に防錆材注入する。
20 下部止水装置
21 下部止水ボックス
22 円筒形状体
23 止水材注入口
24 止水材排出口
25、26、31、45、49、65 フランジ
27 ベースプレート
30 シャッターバルブ
32、34 貫通穴
33 バルブケース
35 開口部
36 バルブ本体
37 止水板
38 溝
39 シリコン材
40 ワイヤーバルブ
41 止水ボックス
43、56 ワイヤー挿通穴
47 下部ゴムチューブ支持部
50 上部ゴムチューブ支持部
53 止水ゴムチューブ
54 押さえ治具
59 ワイヤー
60 プリベンダー組立体
61 下部プリベンダー部
68 中間プリベンダー
75 上部プリベンダー
80 耐圧板
81 アンカーボルト
82 コアリングマシン
83 下筋
84 穴
85 ケーシング
86 ロータリーパーカッション削孔機
87 引張材(テンドン)
88 マウスパッカー
89 グラウト
90 口元パッカー
Claims (9)
- 被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に止水装置を設置し、ケーシングで前記耐圧板を貫通して前記地盤を削孔し、前記ケーシング内にグラウトを充填するとともに引張材を挿入し、グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜き、前記引張材を緊張定着させるアースアンカー工法において、
前記ケーシングで前記耐圧板を貫通する際に、前記耐圧板内の鉄筋切断後に前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたシャッターバルブを操作して前記止水装置を閉塞し、切断された鉄筋を回収し、前記ケーシングを前記止水装置に取り付け、前記シャッターバルブを開放し、前記ケーシングにより再削孔し、 前記グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜く際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたワイヤーバルブのワイヤーを緊張して前記引張材の周囲を止水する
ことを特徴とするアースアンカー工法。 - 被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に止水装置を設置し、ケーシングで前記耐圧板を貫通して前記地盤を削孔し、前記ケーシング内にグラウトを充填するとともに引張材を挿入し、グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜き、前記引張材を緊張定着させるアースアンカー工法において、
前記ケーシングで前記耐圧板を貫通する際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたシャッターバルブを操作して前記止水装置を閉塞し、前記ケーシングのビットを交換し、前記止水装置にケーシングを取り付け、前記シャッターバルブを開放し、前記ケーシングにより再削孔し、
前記グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜く際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部まで引き上げ、前記止水装置に設けたワイヤーバルブのワイヤーを緊張して前記引張材の周囲を止水する
ことを特徴とするアースアンカー工法。 - 被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に止水装置を設置し、ケーシングで前記耐圧板を貫通して前記地盤を削孔し、前記ケーシング内にグラウトを充填するとともに引張材を挿入し、グラウトを加圧注入しながら前記ケーシングを引き抜き、前記引張材を緊張定着させるアースアンカー工法において、
前記ケーシングで削孔する際に、前記ケーシングを前記止水装置のプリベンダー部に設けたワイヤーバルブを緊張して前記ケーシングの周囲を止水する
ことを特徴とするアースアンカー工法。 - 請求項1又は請求項2記載のアースアンカー工法に用いる止水装置において、
被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に設置される下部止水装置と、
前記下部止水装置上に設けられ、止水時に前記止水装置の流路を閉塞するシャッターバルブと、
前記シャッターバルブ上に設けられ、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束するワイヤーバルブと、
前記ワイヤーバルブ上に設けられるプリベンダー組立体と
を有することを特徴とする止水装置。 - 請求項3記載のアースアンカー工法に用いる止水装置において、
被圧地下水が存在する地盤上に構築された耐圧板の所定の位置に設置される下部止水装置と、
前記下部止水装置上に設けられ、止水時に前記止水装置の流路を閉塞するシャッターバルブと、
前記シャッターバルブ上に設けられるプリベンダー組立体と
を有することを特徴とする止水装置。 - 請求項4又は請求項5記載の止水装置において、
前記シャッターバルブは、
前記下部止水装置の内径よりも小さな穴部を設け、前記下部止水装置上に設けられるフランジ部と、
前記フランジ部の穴部と同径の穴部を設け、前記フランジ部上に設けられるバルブケースと、
前記バルブケースの側部から前記穴部に向かって止水板をスライドさせて前記穴部を閉塞するバルブ本体と
を有することを特徴とする止水装置。 - 請求項4記載の止水装置において、
前記ワイヤーバルブは、
側部にワイヤー挿通穴を設けた止水ボックスと、
前記止水ボックスの下端部に設けられる下部ゴムチューブ支持部と、
前記止水ボックスの上端部に設けられる上部ゴムチューブ支持部と、
前記下部ゴムチューブ支持部と前記上部ゴムチューブ支持部とを両端部が覆うように設けられる止水ゴムチューブと、
側部にワイヤー挿通穴を設け、前記止水ゴムチューブの両端部を前記下部ゴムチューブ支持部と前記上部ゴムチューブ支持部とに押圧して前記止水ゴムチューブを拘束する押さえ治具と、
前記止水ボックスのワイヤー挿通穴から挿入され、前記押さえ治具のワイヤー挿通穴を経由して前記止水ゴムチューブの外側に配され、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束するワイヤーと
を有することを特徴とする止水装置。 - 請求項7記載の止水装置において、
前記ワイヤーは、1本であり、前記止水ボックスのワイヤー挿通穴から挿入され、前記押さえ治具のワイヤー挿通穴を経由して前記止水ゴムチューブの全外側に配され、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束する
ことを特徴とする止水装置。 - 請求項7記載の止水装置において、
前記ワイヤーは、2本であり、前記止水ボックスのワイヤー挿通穴からそれぞれ挿入され、前記押さえ治具のワイヤー挿通穴を経由して前記止水ゴムチューブの外側の対向する位置に配され、前記ケーシングの引き抜き時に前記止水装置内に挿通される引張材又は前記ケーシングを拘束する
ことを特徴とする止水装置。
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JP2007239475A JP5037276B2 (ja) | 2007-09-14 | 2007-09-14 | アースアンカー工法およびこのアースアンカー工法に用いる止水装置 |
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