JP5270252B2 - 塗装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗装方法、詳しくは、自動車ボディを構成する部材の塗装方法に関する。
従来、自動車ボディを構成する部材の塗装方法において、消費エネルギーの低減化および塗装設備の設置に要するスペースの縮小化が進められている。
例えば、各部を溶接して組立てられた車体に対して、下地塗料を電着する電着塗装工程と、電着塗装工程後、車体の所定箇所にシーリング剤を塗布するシーリング剤塗布工程と、車体の所定箇所のみが加熱されてシーリング剤が乾燥されるシーリング剤乾燥工程と、シーリング剤乾燥工程の完了後、車体に中間塗料を塗布する中塗り工程と、中塗りされた車体を乾燥させて中間塗膜を形成する中塗り乾燥工程と、中間塗膜が形成された車体に仕上げ塗料を塗布する上塗り工程と、上塗された車体を焼付け乾燥させて仕上げ塗膜を形成する焼付け工程とが実行される塗膜形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この方法では、シーリング剤乾燥工程を、車体の所定箇所のみを加熱する部分加熱にすることで、シーラ乾燥炉の小型化が図られ、それによって、シーラ乾燥炉の稼動に要するエネルギーの低減化およびその設置に要するスペースの縮小化が図られている。
特開2003−200110号公報
しかるに、電着塗装により形成された下地塗膜の乾燥後、塗膜表面に塵埃が付着し、その状態で中塗り・上塗りされると、これらの工程で形成される塗膜に凹凸などのブツが生じ、塗装不具合の発生するおそれがある。
そのため、上記の方法などでは、中塗り工程前に、塗膜表面に付着する塵埃などをウエスで拭き取る拭き工程を設けて、塗装不具合を抑制するようにしている。拭き工程では、自動車ボディの構成部材とウエスとが直接接触するので、シーリング剤乾燥工程前に拭き工程が設けられると、ウエスなどの接触によりシーリング剤が変形する場合がある。したがって、拭き工程は、シーリング剤乾燥工程後に設ける必要がある。
一方、近年、塗装工程において消費されるエネルギーのさらなる低減化や塗装設備の設置に要するスペースのさらなる縮小化を図るべく、下地塗膜(電着塗膜)を乾燥させるための電着乾燥炉、シーリング剤を乾燥させるためのシーラ乾燥炉、中間塗膜を乾燥させるための中塗乾燥炉および仕上げ塗膜を乾燥させるための上塗乾燥炉を備える4乾燥炉塗装ラインから、シーラ乾燥炉および中塗乾燥炉が省略された2乾燥炉塗装ラインの構築が望まれている。
しかし、2乾燥炉塗装ラインでは、シーリング剤乾燥工程がないため、完全な拭き工程を設けることが困難であり、その結果、塗装不具合の発生するおそれがある。
本発明の目的は、自動車ボディを構成する部材の塗装不具合を抑制しながら、塗装ラインで消費されるエネルギーを低減するとともに、塗装ラインの構築に要するスペースを縮小することができる塗装方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の塗装方法は、自動車ボディを構成する部材を、流れ作業により塗装するための塗装ライン上で行なわれる塗装方法であって、電着塗装された前記部材を乾燥させる電着乾燥工程と、前記電着乾燥工程後、前記部材の所定部分にシーリング材を塗布する塗布工程と、前記シーリング材が塗布された前記部材を水性塗料で中塗り塗装する中塗工程と、中塗りされた前記部材を上塗り塗装する上塗工程とを備え、前記塗装ラインは、前記塗布工程、前記中塗工程および前記上塗工程において加湿されていることを特徴としている。
この方法によれば、シーリング材を塗布する塗布工程後、シーリング材を加熱するなどして乾燥させるシーリング材乾燥工程を省略して、中塗工程が実行される。そのため、シーリング材を乾燥させるためのシーラ乾燥炉の設置を省略することができる。その結果、シーラ乾燥炉の稼動に要するエネルギーを削減することができるので、塗装ラインで消費されるエネルギーを低減することができる。また、シーラ乾燥炉の設置の省略により、塗装ラインの構築に要するスペースを縮小することもできる。
また、塗布工程、中塗工程および上塗工程において塗装ラインが加湿されているので、電着乾燥工程以降のこれらの工程を通じて、塵埃の大気中への飛散を抑制することができる。そのため、電着塗装された自動車ボディを構成する部材の表面への塵埃の付着を抑制することができる。その結果、塗膜に凹凸などのブツが生じることを防止でき、塗装不具合を抑制することができる。
また、本発明の塗装方法では、前記塗装ラインには、前記電着乾燥工程において乾燥炉が設けられており、前記乾燥炉は、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して上方から熱を加える第1乾燥ゾーンと、前記第1乾燥ゾーンよりも下流側に配置され、前記部材に対して下方から熱風を供給する第2乾燥ゾーンと備えていることが好適である。
自動車ボディの下端部、特に左右両側のロッカー部分は、それ以外の部分よりも昇温させることが難しい。そのため、自動車ボディ上方からの加熱により乾燥させる方法では、自動車ボディの下端部とそれ以外の部分との間に昇温度合の差が生じる。このような乾燥方法において、下端部の昇温度合を基準にして自動車ボディを乾燥させようとすると、それ以外の部分の温度上昇が過度になり、塗装不具合を生じるおそれがある。
そこで、自動車ボディの下方から熱を加えて乾燥する方法が検討されるが、下方から熱風などを供給して加熱すると、塵埃が大気中へ飛散し、自動車ボディに付着する場合がある。
この方法では、第1乾燥ゾーンにおいて上方から熱を加えることにより部材を乾燥させ、さらに、第2ゾーンにおいて下方から熱風を供給することにより部材を乾燥させるので、部材全体を均一に乾燥することができる。
しかも、まず、上方から熱を加えて部材を加熱することにより、下方からの熱風の供給前に、部材表面に塗膜の表層を形成することができるため、第2乾燥ゾーンにおいて、下方からの熱風供給により塵埃が大気中へ飛散しても、飛散した塵埃が部材に密着することを抑制することができる。
さらに、本発明の塗装方法では、前記塗装ラインには、前記塗布工程と前記中塗工程との間において、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して、シーリング材の形状が保持されるようにエアを噴射するエア噴射手段が設けられていることが好適である。
この方法では、塗布工程後、自動車ボディを構成する部材に対してエアが噴射されるので、たとえば、塗布工程においてシーリング材が塗布された部分などに塵埃が付着しても、その塵埃をエアの噴射により除去することができる。さらに、エアが、シーリング材の形状が保持されるように噴射されるので、シーリング材の変形を抑制することができる。そのため、シーリング材上に塗装される水性塗料の表面における凹凸などのブツの発生を抑制することができる。
これらの結果、塗装不具合を抑制することができる。
本発明の塗装方法によれば、シーリング材を乾燥させるためのシーラ乾燥炉の設置を省略することができる。その結果、シーラ乾燥炉の稼動に要するエネルギーを削減することができるので、塗装ラインで消費されるエネルギーを低減することができる。また、シーラ乾燥炉の設置の省略により、塗装ラインの構築に要するスペースを縮小することもできる。
また、電着塗装された自動車ボディを構成する部材の表面への塵埃の付着を抑制することができる。その結果、塗膜における凹凸などのブツの発生を防止でき、塗装不具合を抑制することができる。
図1は、本発明の塗装方法の一実施形態を示す工程図である。図2は、自動車ボディを構成する部材上に形成される塗膜の層構成を示す概略断面図である。
図1に工程図が示される塗装方法は、自動車ボディを構成する部材31(図2参照。)上に、下塗塗膜32、中塗塗膜33および上塗塗膜34を順に形成する塗装方法であって、流れ作業により塗装を行なう塗装ライン上で行なわれる。
塗装ラインは、塗装対象の部材31を移送するためのコンベア18(後述)を備えており、コンベア18には、塗装される部材31が1台ずつ間隔をおいて移送される。また、コンベア18上には、その上流側から下流側に向かって、各種工程が実行されるブースとして、例えば、前処理ブース2と、電着塗装ブース3と、電着乾燥炉4と、電着検査ブース5と、シーリング材塗布ブース6と、UBCブース7と、清浄ブース8と、中塗塗装ブース9と、上塗塗装ブース10と、上塗乾燥炉11と、最終検査ブース12とが順に設けられている。
以下、図1および図2を参照しつつ、この塗装方法について、各ブースの説明とともに説明する。
この塗装方法では、例えば、鋼板などをプレスおよび溶接することにより自動車ボディを成形するボディ形成ライン(図示せず)から移送される部材31を、まず、前処理ブース2において前処理する(前処理工程)。
前処理工程では、例えば、部材31に発生する錆を除去する錆除去処理、プレス加工時などに使用される潤滑油などの油分を除去する脱脂処理などを実行する。
次いで、前処理された部材31を、電着塗装ブース3において、例えば、水性塗料により電着塗装する(電着塗装工程)。
電着塗装に用いられる水性塗料(電着水性塗料)は、特に制限されず、例えば、水溶性または水分散性の樹脂成分と、硬化剤とを含有する水性塗料が用いられる。
樹脂成分としては、例えば、親水性基(例えば、カルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、スルホン酸基、ポリオキシエチレン結合など)と、硬化剤と反応する官能基(例えば、水酸基)とを有する水性樹脂が挙げられる。具体的には、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂などの公知の水性樹脂が挙げられる。これらは単独使用または2種以上併用することができる。また、これらのうち好ましくは、エポキシ樹脂が挙げられる。
このような樹脂成分は、親水性基の種類により、例えば、塩基または酸で中和して、水溶化または水分散化するか、あるいは、ポリオキシエチレン結合を有する成分では、そのまま水溶化または水分散化させる。
硬化剤としては、特に制限されず、例えば、メラミン樹脂、ブロックポリイソシアネートなどが挙げられる。具体的には、メラミン樹脂として、例えば、親水性メラミンが挙げられ、ブロックポリイソシアネートとして、例えば、ポリイソシアネートのイソシアネート基を、例えば、オキシム、フェノール、アルコール、ラクタム、メルカプタンなどのブロック剤でブロックしたものが挙げられる。これらは単独使用または2種以上併用することができる。また、これらのうち好ましくは、ブロックポリイソシアネートが挙げられる。
電着水性塗料には、必要に応じて、着色顔料、光干渉性顔料、体質顔料、分散剤、沈降防止剤、有機溶剤、反応促進剤(例えば有機スズ化合物など)、消泡剤、増粘剤、防錆剤、紫外線吸収剤、表面調整剤など、公知の添加剤を適宜配合することができる。
そして、上記の各成分を水とともに公知の方法によって配合して、樹脂成分を水溶化または水分散化することにより、例えば、その固形分濃度が15〜30重量%、好ましくは、18〜25重量%となるように、電着水性塗料を調製する。
上記のように調製される電着水性塗料の塗装方法としては、例えば、カチオン電着塗装、アニオン電着塗装など公知の電着塗装法が挙げられ、好ましくは、カチオン電着塗装が挙げられる。
電着塗装工程後は、電着塗装された部材31を、電着乾燥炉4において乾燥する(電着乾燥工程)。
電着乾燥炉4は、部材31の移送方向上流側から下流側へ向かって、予備乾燥ゾーン13(図3参照。)と、予備乾燥ゾーン13よりも下流側の第1乾燥ゾーン14(図4参照。)と、第1乾燥ゾーン14よりも下流側の第2乾燥ゾーン15(図5参照。)とに区画される。
なお、図3は、予備乾燥ゾーン13内を、部材31の移送方向下流側から見た概略構成図である。図4は、第1乾燥ゾーン14内を、部材31の移送方向下流側から見た概略構成図である。図5は、第2乾燥ゾーン15内を、部材31の移送方向下流側から見た概略構成図である。
以下、図3〜5を参照しつつ、電着乾燥炉4における電着乾燥工程について説明する。
電着乾燥炉4は、床22と、この床22と鉛直方向に対向する天井21と、床22と天井21とを連設し、部材31の移送方向と直交する幅方向に対向する1対の壁28とを備えている。
床22には、部材31を移送するためのコンベア18が、1対の壁28とそれぞれ間隔を隔てて設置されている。部材31は、コンベア18上を移動自在に取り付けられた台車19に支持され、電着乾燥炉4内を移送される。
そして、電着乾燥工程では、電着塗装された部材31を、まず、予備乾燥ゾーン13において加熱する(予備加熱工程)。
予備乾燥ゾーン13には、電着乾燥炉4の天井21と各壁28とが略直角に連続することにより形成される、略鉤形の電着乾燥炉4の上側角部に、幅方向に対向する複数対の予備熱風乾燥機20が設置されている。なお、図3では、複数対の予備熱風乾燥機20のうち、1対のみを表わしている。
予備熱風乾燥機20には、コンベア18の幅方向両端部に対向する位置において、熱風を吹き出すための吹出口24が、幅方向内側下方に臨むように形成されている。
予備加熱工程では、コンベア18上を移送される部材31に対して、その幅方向外側上方に位置する吹出口24から熱風を吹くことによって、例えば、部材31の側面に沿って熱風を吹き付けるとともに、その側面に形成された開口(例えば、サイドパネルに形成された窓など)を介して部材31の内面に熱風を吹き付けて、部材31を加熱する。
予備加熱の条件は、熱風の吹出温度が、後述する第1加熱工程および第2加熱工程における熱風の吹出温度よりも低く、例えば、80〜130℃、好ましくは、90〜110℃である。また、熱風の吹出速度が、例えば、5〜15m/sである。また、熱風の被塗面(部材31の表面)での風速が、例えば、2〜5m/sである。また、熱風の吹出口から被塗面までの距離が、例えば、30〜80cmである。さらに、加熱時間が、例えば、3〜10分である。
また、予備乾燥ゾーン13内の温度は、例えば、70〜110℃、好ましくは、80〜100℃である。
電着乾燥工程では、次いで、予備加熱された部材31を、第1乾燥ゾーン14において加熱する(第1加熱工程)。
第1乾燥ゾーン14には、予備乾燥ゾーン13と同様に、略鉤形の電着乾燥炉4の上側角部に、幅方向に対向する複数対の第1熱風乾燥機23が設置されている。なお、図4では、複数対の第1熱風乾燥機23のうち、1対のみを表わしている。
第1熱風乾燥機23には、コンベア18の幅方向両端部に対向する位置において、熱風を吹き出すための吹出口25が、幅方向内側下方に臨むように形成されている。
第1加熱工程においても、予備加熱工程と同様に、コンベア18上を移送される部材31に対して、その幅方向外側上方に位置する吹出口25から熱風を吹くことによって、例えば、部材31の側面に沿って熱風を吹き付けるとともに、その側面に形成された開口(例えば、サイドパネルに形成された窓など)を介して部材31の内面に熱風を吹き付けて、部材31を加熱する。
第1加熱の条件は、熱風の吹出温度が、予備加熱工程における熱風の吹出温度よりも高く、かつ、後述する第2加熱工程における熱風の吹出温度よりも低く、例えば、100〜170℃、好ましくは、130〜150℃である。また、熱風の吹出速度が、例えば、5〜15m/sである。また、熱風の被塗面(部材31の表面)での風速が、例えば、2〜5m/sである。また、熱風の吹出口から被塗面までの距離が、例えば、30〜80cmである。さらに、加熱時間が、例えば、5〜15分である。
また、第1乾燥ゾーン14内の温度は、例えば、120〜150℃、好ましくは、130〜140℃である。
電着乾燥工程では、次いで、第1加熱された部材31を、第2乾燥ゾーン15において加熱する(第2加熱工程)。
第2乾燥ゾーン15には、電着乾燥炉4の床22と各壁28とが略直角に連続することにより形成される、略鉤形の電着乾燥炉4の下側角部に、幅方向にコンベア18を挟んで対向するように、複数対の第2熱風乾燥機27が設置されている。なお、図5では、複数対の第2熱風乾燥機27のうち、1対のみを表わしている。
第2熱風乾燥機27には、コンベア18の上面と略同じ高さの位置において、熱風を吹き出すための吹出口26が、幅方向内側上方に臨むように形成されている。
第2加熱工程では、コンベア18上を移送される第1加熱された部材31に対して、その幅方向外側下方に位置する吹出口26から熱風を吹くことによって、例えば、部材31の底面に熱風を吹き付けて、部材31を加熱する。
第2加熱の条件は、熱風の吹出温度が、予備加熱工程および第1加熱工程における熱風の吹出温度よりも高く、例えば、140〜200℃、好ましくは、150〜190℃である。また、熱風の吹出速度が、例えば、10〜15m/sである。また、熱風の被塗面(部材31の表面)での風速が、例えば、2〜5m/sである。また、熱風の吹出口から被塗面までの距離が、例えば、30〜80cmである。さらに、加熱時間が、例えば、10〜15分である。
また、第2乾燥ゾーン15内の温度は、例えば、140〜180℃、好ましくは、150〜170℃である。
そして、予備加熱工程、第1加熱工程および第2加熱工程が実行されることによって、部材31に塗布された電着水性塗料が乾燥して、部材31の表面に下塗塗膜32が形成される。
形成される下塗塗膜32の膜厚は、例えば、5〜30μm、好ましくは、10〜20μmである。
電着乾燥工程終了後は、例えば、部材31を留めておくための第1ストレージスペース(図示せず)に、下塗塗膜32が形成された部材31を、例えば、先行する部材31の電着検査工程が開始するまで留める。
この第1ストレージスペースは、加湿されていることが好ましい。具体的には、第1ストレージスペース内の温度(スペース温度)により異なるが、例えば、スペース温度が25〜35℃のときに相対湿度50〜90%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。また、スペース温度が5〜15℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。
第1ストレージスペース内を加湿する方法としては、例えば、第1ストレージスペース内に加湿器を設置し、この加湿器を稼動させて加湿する方法、第1ストレージスペースの床に散水栓を設け、この散水栓から床に散水をして加湿する方法、および、人がホースなどにより床に散水して加湿する方法などが挙げられる。
そして、先行する部材31の電着検査工程が終了したときに、第1ストレージスペース内の部材31を、電着検査ブース5に移送し、電着検査ブース5において電着検査する(電着検査工程)。
電着検査工程では、例えば、下塗塗膜32にブツやタレなどの不具合が生じていないかを目視により検査する。そして、ブツおよび/またはタレが生じている場合、そのブツおよび/またはタレを除去するために、例えば、耐水研磨紙(耐水ペーパ)などの研磨具で下塗塗膜32を研磨し、さらに研磨により生じる研ぎカスをウエスなどで拭き取る。
なお、ブツとは、例えば、電着塗装工程前に部材31の表面に塵埃などが付着し、塵埃などが付着したままで電着塗装されたことにより、下塗塗膜32に生じる小さな粒のことである。また、タレとは、部材31における鋼板の合わせ部の隙間に残存した塗料が、乾燥工程において沸騰して部材31の表面に吹き出たもののことである。
電着検査工程において電着検査ブース5内は、加湿されていることが好ましい。具体的には、電着検査ブース5の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜35℃のときに相対湿度50〜90%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。また、室内温度が5〜15℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。
電着検査ブース5内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法が挙げられる。
電着検査工程終了後は、電着検査された部材31を、シーリング材塗布ブース6において、部材31の所定部分にシーリング材を塗布する(シーラ塗布工程)。
部材31の所定部分とは、例えば、上記ボディ形成ライン(図示せず)において、スポット溶接により鋼板と鋼板とを接合して部材31を成形したために生じる、部材31における鋼板と鋼板との合わせ目である。
シーラ塗布工程に用いられるシーリング材としては、特に制限されず、例えば、アクリル系樹脂などが挙げられる。
そして、シーラ塗布工程では、当該合わせ目からの水や外気の侵入を防止する目的として、当該部分に、例えば、人手によりシーリング材を塗布し、必要により、ヘラなどでシーリング材の形状を整える。これにより、部材31の所定部分が、ウェット状態のシーリング材によりシールされる。
また、シーラ塗布工程において、シーリング材塗布ブース6内は、加湿されている。具体的には、シーリング材塗布ブース6の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜35℃のときに相対湿度50〜90%になるように加湿されており、60〜70%になるように加湿されていることが好ましい。また、室内温度が5〜15℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されており、60〜70%になるように加湿されていることが好ましい。
シーリング材塗布ブース6内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法が挙げられる。
次いで、ウェット状態のシーリング材に対して乾燥炉などによる乾燥を行なわずに、シーリング材が塗布された部材31を、UBCブース7において、UBC(Under Body Coating)処理する(UBC工程)。
UBC工程では、例えば、部材31のタイヤハウス(図示せず)など、部材31においてチッピングを受け易い部位に形成された下塗塗膜32の、チッピングによる剥離を防止する目的として、当該部位にアンダーコート材を人手またはロボットにより塗布する。
UBC工程に用いられるアンダーコート材としては、特に制限されず、例えば、アクリル系の樹脂などが挙げられる。
また、UBC工程において、UBCブース7内は、加湿されていることが好ましい。具体的には、UBCブース7の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜35℃のときに相対湿度50〜90%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。また、室内温度が5〜15℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。
UBCブース7内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法が挙げられる。
UBC工程終了後は、UBC処理された部材31を、例えば、部材31を留めておくことのできる第2ストレージスペース(図示せず)を通過させて、清浄工程を実行するための清浄ブース8へ連続的に移送する。
第2ストレージスペースは、加湿されていることが好ましい。具体的には、第2ストレージスペース内の温度(スペース温度)により異なるが、例えば、スペース温度が25〜35℃のときに相対湿度50〜90%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。また、スペース温度が5〜15℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜70%になるように加湿されていることがさらに好ましい。
第2ストレージスペース内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法が挙げられる。
そして、清浄ブース8において、部材31にエアを噴射するエアブロー処理を実行する(エアブロー工程)。
図6は、清浄ブース8内を、部材31の移送方向下流側から見た概略構成図である。
清浄ブース8は、床41と、この床41と鉛直方向に対向する天井43と、床41と天井43とを連設し、部材31の移送方向と直交する幅方向に対向する1対の壁42とを備えている。
床41には、コンベア18が、1対の壁42とそれぞれ間隔を隔てて設置されている。部材31は、台車19に支持され、清浄ブース8内を、その前部を移送方向とする、いわゆる縦送り方式により移送される。
清浄ブース8内には、移送される部材31を囲むように、アーチ状のエア配管29が敷設されている。エア配管29には、清浄ブース8内にエアを噴射する、エア噴射手段としてのエアブロア44が複数設けられている。
エアブロア44としては、好ましくは、移送される部材31表面の帯電量を測定可能な静電気センサなどを備える除電ブロアが用いられる。エアブロア44が除電ブロアであれば、エアブロー工程において、部材31から除去された塵埃が、再度部材31に付着することを抑制することができる。
また、エアブロア44は、エア配管29において、移送方向を略直角に横切る断面上に、それぞれ複数個(図6では、5つ)配置されている。各エアブロア44には、エアを噴射するための噴射口45が、清浄ブース8の内側に臨むように、それぞれ複数個(図6では、4つ)形成されている。
また、エア配管29には、配管47が接続されている。配管47は、エア配管29に連通しているとともに、エアコンプレッサ(図示せず)などのエア供給装置に連通している。また、配管47の途中には、エアの供給を開閉するためのバルブ46が設けられている。
エアブロー工程では、バルブ46を「開」にして各エアブロア44の噴射口45からエアを噴射することにより、コンベア18上を移送される部材31全体に対して、その上方および両側方からエアを吹き付ける。これにより、例えば、中塗工程前に部材31に塵埃などが付着してしまっている場合でも、その塵埃を除去することができる。
エアブロー処理の条件は、エアの噴射圧力が、部材31に塗布されたシーリング材の形状を保持する圧力、具体的には、そのゲージ圧が、例えば、0.05〜0.3MPaであり、好ましくは、0.05〜0.1MPaである。
エアブロー工程では、エアブロア44によるエアブロー処理の後、例えば、部材31の所定部分に対して、人手によるエアブロー処理を実行してもよい。エアブロー処理される所定部分としては、例えば、エアブロー工程よりも上流側の工程において処理される部分、具体的には、部材31におけるシーリング材が塗布される部分などが挙げられる。人手によるエアブロー処理を実行することによって、部材31の表面において、塵埃が付着する度合の大きい部分と小さい部分とが分布していても、度合の大きい部分に対してエアブロー処理を部分的に実行することができ、中塗塗膜33や上塗塗膜34の塗装品質を向上させることができる。
また、エアブロー工程において、清浄ブース8内は、加湿されていることが好ましい。具体的には、清浄ブース8の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜30℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜75%になるように加湿されていることがさらに好ましい。また、室内温度が18〜25℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されていることが好ましく、60〜75%になるように加湿されていることがさらに好ましい。
清浄ブース8内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法が挙げられる。
なお、清浄ブース8では、工程の他、例えば、ワニスガーゼにより部材31の表面(シーリング材の塗布された部分を除く。)を拭く拭き取り作業が行なわれる。
次いで、エアブロー処理された部材31を、中塗塗装ブース9および上塗塗装ブース10において、中塗塗料および上塗塗料を連続的に塗布するウェット・オン・ウェット塗装を実行する。
ウェット・オン・ウェット塗装では、まず、中塗塗装ブース9において中塗塗装する(中塗工程)。
中塗塗装に用いられる水性の中塗塗料(中塗水性塗料)は、特に制限されず、例えば、水溶性または水分散性の樹脂成分と、硬化剤と、顔料とを含有する水性塗料が用いられる。
樹脂成分としては、例えば、上記電着水性塗料に含有される水性樹脂と同様の水性樹脂が挙げられ、好ましくは、ポリエステル樹脂が挙げられる。
硬化剤としては、特に制限されず、上記電着水性塗料に含有される硬化剤と同様の硬化剤が挙げられる。
顔料としては、特に制限されず、公知の着色顔料が挙げられる。具体的には、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性硫酸鉛、鉛酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、紺青、群青、コバルトブルー、銅フタロシアニンブルー、インダンスロンブルー、黄鉛、合成黄色酸化鉄、透明べんがら(黄)、ビスマスバナデート、チタンイエロー、亜鉛黄(ジンクエロー)、クロム酸ストロンチウム、シアナミド鉛、モノアゾイエロー、モノアゾイエロー、ジスアゾ、モノアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、金属錯塩アゾイエロー、キノフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、べんがら、透明べんがら(赤)、鉛丹、モノアゾレッド、モノアゾレッド、無置換キナクリドンレッド、アゾレーキ(Mn塩)、キナクリドンマゼンダ、アンサンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマゼンダ、ペリレンレッド、ジケトピロロピロールクロムバーミリオン、塩基性クロム酸鉛、酸化クロム、塩素化フタロシアニングリーン、臭素化フタロシアニングリーン、ピラゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンオレンジ、ジオキサジンバイオレット、ペリレンバイオレットなどが挙げられる。これらは単独使用または2種以上併用することができる。
また、中塗水性塗料には、硬化剤による架橋反応を促進させるために、好ましくは、ブロック剤の解離触媒や酸触媒などの触媒を含有させる。
ブロック剤の解離触媒としては、特に制限されず、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノート)、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、モノブチル錫トリオクテート、2−エチルヘキン酸鉛、オクチル酸亜鉛などの有機金属化合物が挙げられる。これらは、単独使用または2種以上併用することができる。
酸触媒としては、例えば、リン酸系、スルホン酸系などの酸触媒が挙げられる。これらは、単独使用または2種以上併用することができる。
また、中塗水性塗料には、必要に応じて、光干渉性顔料、体質顔料、分散剤、沈降防止剤、有機溶剤、反応促進剤(例えば有機スズ化合物など)、消泡剤、増粘剤、防錆剤、紫外線吸収剤、表面調整剤など、公知の添加剤を適宜配合することができる。
そして、上記の各成分を水とともに公知の方法によって配合して、樹脂成分を水溶化または水分散化することにより、例えば、その固形分濃度が40〜60重量%、好ましくは、45〜50重量%となるように、中塗水性塗料を調製する。
上記のように調製される中塗水性塗料の塗装方法としては、特に制限されず、例えば、エアスプレー法、エアレススプレー法、静電塗装法などが挙げられる。これらのうち好ましくは、静電塗装法が挙げられ、具体的には、ベル塗装機を用いた静電塗装法(ベル塗装法)が挙げられる。
ベル塗装法の塗装条件は、例えば、ベル回転速度が20000〜35000min−1であり、シェービングエア圧力が0.5〜3.5kg/cmであり、ガン距離が20〜30cmであり、吐出量が150〜350mLである。
中塗工程において、中塗塗装ブース9内は、加湿されている。具体的には、中塗塗装ブース9の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜30℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されており、60〜75%になるように加湿されていることが好ましい。また、室内温度が18〜25℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されており、60〜75%になるように加湿されていることが好ましい。
中塗塗装ブース9内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法、および空調機に設置されたシャワーやダイレクトスチームによる加湿方法などが挙げられる。
中塗水性塗料が下塗塗膜32上に塗布されることにより、下塗塗膜32の表面にウェット状態の塗膜(中塗塗膜33)が形成される。
次いで、ウェット状態の中塗塗膜33に対して乾燥炉などによる乾燥を行なわずに、中塗りされた部材31を、上塗塗装ブース10において上塗りする(上塗工程)。
上塗塗装ブース10は、ベース塗装ブース16と、ベース塗装ブース16よりも下流側に配置されるクリア塗装ブース17とに区画される。上塗工程では、まず、ベース塗装ブース16において、水性塗料によりベース塗装する(ベース塗装工程)。
ベース塗装に用いられる水性塗料(ベース水性塗料)は、特に制限されず、例えば、水溶性または水分散性の樹脂成分と、硬化剤と、顔料とを含有する水性塗料が用いられる。
樹脂成分としては、例えば、上記電着水性塗料に含有される水性樹脂と同様の水性樹脂が挙げられ、好ましくは、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、メラメン樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられる。
硬化剤としては、特に制限されず、上記電着水性塗料に含有される硬化剤と同様の硬化剤が挙げられる。
顔料としては、例えば、上記中塗水性塗料に含有される着色顔料、さらに、アルミニウム粉、フレーク状酸化アルミウム、パールマイカ、フレーク状マイカなどのメタリック顔料が挙げられる。これらは、単独使用または2種以上併用することができる。メタリック顔料を用いることにより、メタリック調またはパール調の塗膜を形成することができる。
顔料の配合割合は、例えば、ベース塗装により形成されるベース塗膜35が透明性を有し、ベース塗膜35を介して中塗塗膜33の色彩を目視で認識できる程度の配合割合である。
また、ベース水性塗料には、必要に応じて、光干渉性顔料、体質顔料、分散剤、沈降防止剤、有機溶剤、反応促進剤(例えば有機スズ化合物など)、消泡剤、増粘剤、防錆剤、紫外線吸収剤、表面調整剤など、公知の添加剤を適宜配合することができる。
そして、上記の各成分を水とともに公知の方法によって配合して、樹脂成分を水溶化または水分散化することにより、例えば、その固形分濃度が15〜30重量%、好ましくは、20〜25重量%となるように、ベース水性塗料を調製する。
上記のように調製されるベース水性塗料の塗装方法としては、特に制限されず、例えば、エアスプレー法、エアレススプレー法、静電塗装法などが挙げられる。これらのうち好ましくは、静電塗装法が挙げられ、具体的には、ベル塗装機を用いた静電塗装法(ベル塗装法)が挙げられる。
ベル塗装法による塗装条件は、例えば、ベル回転速度が20000〜35000min−1であり、シェービングエア圧力が0.5〜3.5kg/cmであり、ガン距離が20〜30cmであり、吐出量が150〜350mLである。
次いで、クリア塗装ブース17において、クリア塗装する(クリア塗装工程)。
クリア塗装に用いられる塗料(クリア塗料)は、特に制限されず、例えば、公知のクリア塗料が用いられ、樹脂製分と、架橋剤とを含有する塗料が挙げられる。
樹脂製分としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
架橋剤としては、例えば、ブロックポリイソシアネート、メラミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。これらは単独使用、または2種以上併用することができる。
そして、上記の各成分を有機溶剤または水とともに公知の方法によって配合して、樹脂成分を溶解または分散させることにより、例えば、その固形分濃度が50〜70重量%、好ましくは、55〜60重量%となるように、クリア塗料を調製する。
また、クリア塗料には、必要に応じて、その透明性を阻害しない範囲において、ベースカラー顔料、メタリック顔料、光干渉性顔料、体質顔料、分散剤、沈降防止剤、有機溶剤、反応促進剤(例えば有機スズ化合物など)、消泡剤、増粘剤、防錆剤、紫外線吸収剤、表面調整剤など、公知の添加剤を適宜配合することができる。
上記のように調製されるクリア塗料の塗装方法としては、特に制限されず、例えば、エアスプレー法、エアレススプレー法、静電塗装法などが挙げられる。これらのうち好ましくは、静電塗装法が挙げられ、具体的には、ベル塗装機を用いた静電塗装法(ベル塗装法)が挙げられる。
ベル塗装法の塗装条件は、例えば、ベル回転速度が20000〜35000min−1であり、シェービングエア圧力が0.5〜3.5kg/cmであり、ガン距離が20〜30cmであり、吐出量が150〜350mLである。
ベース塗装工程および/またはクリア塗装工程において、ベース塗装ブース16および/またはクリア塗装ブース17内は、加湿されている。具体的には、ベース塗装ブース16および/またはクリア塗装ブース17の室内温度により異なるが、例えば、室内温度が25〜30℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されており、60〜75%になるように加湿されていることが好ましい。また、室内温度が18〜25℃のときに相対湿度50〜80%になるように加湿されており、60〜75%になるように加湿されていることが好ましい。
ベース塗装ブース16および/またはクリア塗装ブース17内を加湿する方法としては、例えば、上記した加湿方法、および空調機に設置されたシャワーやダイレクトスチームによる加湿方法などが挙げられる。
そして、ベース水性塗料が中塗塗膜33上に塗布され、さらにベース水性塗料上にクリア塗料が塗布されることにより、中塗塗膜33の表面に、ベース塗膜35およびクリア塗膜36が積層されたウェット状態の積層塗膜(上塗塗膜34)が形成される。
上塗工程後は、上塗りされた部材31を、上塗乾燥炉11において乾燥する(上塗乾燥工程)。
上塗乾燥工程に用いられる上塗乾燥炉11としては、例えば、熱風加熱、赤外線加熱、高周波加熱などの加熱方法により被乾燥物を乾燥させることのできる、公知の乾燥炉が用いられる。
上塗乾燥の条件は、例えば、熱風乾燥の場合、熱風の吹出温度が、例えば、90〜170℃、好ましくは、100〜160℃である。また、熱風の吹出速度が、例えば、10〜15m/sである。また、熱風の被塗面(部材31の表面)での風速が、例えば、2〜5m/sである。また、熱風の吹出口から被塗面までの距離が、例えば、30〜80cmである。さらに、加熱時間が、例えば、20〜30分である。
また、上塗乾燥炉11内の温度は、例えば、80〜170℃、好ましくは、90〜150℃である。
そして、上塗乾燥工程が実行されることによって、部材31に塗布された中塗水性塗料、ベース水性塗料およびクリア塗料が乾燥して、下塗塗膜32の表面に、乾燥状態の中塗塗膜33、ベース塗膜35およびクリア塗膜36からなる積層膜が形成されるとともに、部材31に塗布されたシーリング材が乾燥して硬化する。
形成される中塗塗膜33の膜厚は、例えば、10〜35μm、好ましくは、15〜30μm、さらに好ましくは、20〜25μmである。また、ベース塗膜35の膜厚は、例えば、17〜20μm、好ましくは、10〜20μm、さらに好ましくは、13〜17μmである。さらに、クリア塗膜36の膜厚は、例えば、10〜45μm、好ましくは、20〜40μm、さらに好ましくは、25〜35μmである。
次いで、上塗りされた部材31を、最終検査ブース12において、最終検査する(最終検査工程)。
最終検査工程では、部材31の塗装品質が所定の基準を満たしているか、例えば、上塗塗膜34にブツやタレなどの不具合が生じていないかを検査する(最終検査工程)。
そして、最終検査工程終了後、部材31を、エンジンやシートなどの部品を組み付ける組立工程に移送して塗装工程が終了する。
以上のように、この塗装ラインで行なわれる塗装方法によれば、シーリング材を部材31の所定部分に塗布するシーラ塗布工程後、ウェット状態のシーリング材に対して乾燥炉などによる乾燥が行なわれずに、つまり、シーリング材を乾燥させるシーリング材乾燥工程を省略して、UBC工程、エアブロー工程、中塗工程および上塗工程が実行され、次いで、上塗乾燥工程が実行される。上塗乾燥工程が実行されることによって、下塗塗膜32の表面に、乾燥状態の中塗塗膜33、ベース塗膜35およびクリア塗膜36からなる積層膜が形成されるとともに、部材31に塗布されたシーリング材が乾燥して硬化する。
そのため、シーリング材を乾燥させるためのシーラ乾燥炉の設置を省略することができ、2基の乾燥炉(電着乾燥炉4および上塗乾燥炉11)のみを備える2乾燥炉塗装ラインを構築することができる。その結果、シーラ乾燥炉の稼動に要するエネルギーを削減することができるので、塗装ラインで消費されるエネルギーを低減することができる。また、シーラ乾燥炉の設置の省略により、塗装ラインの構築に要するスペースを縮小することもできる。
また、電着乾燥工程後、上塗乾燥工程前に実行される工程、具体的には、シーラ塗布工程、UBC工程、エアブロー工程、中塗工程および上塗工程において、塗装ラインが、例えば、室内温度が25〜35℃のときに相対湿度60〜70%になるように、また、室内温度が5〜15℃のときに相対湿度60〜70%になるように加湿されている。また、電着乾燥工程後、上塗乾燥工程前に部材31が留められるスペース、具体的には、第1ストレージスペース(図示せず)および第2ストレージスペース(図示せず)においても塗装ラインが、上記と同様に加湿されている。
そのため、電着乾燥工程より後に実行されるこれらの工程などを通じて、塵埃を大気中に含まれる水分により効果的に降下させることができるので、塵埃の炉内への飛散を抑制することができる。そのため、電着乾燥工程により形成された下塗塗膜32の表面への塵埃の付着を抑制することができる。その結果、中塗塗膜33さらには上塗塗膜34に凹凸が生じることを防止でき、塗装不具合を抑制することができる。
また、電着乾燥工程では、まず、予備乾燥ゾーン13において、移送される部材31に対して、その幅方向外側上方に位置する吹出口24から熱風を吹くことによって、部材31の側面に沿って熱風が吹き付けられるとともに、その側面に形成された開口を介して部材31の内面に熱風が吹き付けられる(予備加熱工程)。次いで、第1乾燥ゾーン14において、予備加熱工程と同様に、部材31の側面および内面に熱風が吹き付けられる(第1加熱工程)。
予備加熱工程および第1加熱工程では、熱風が部材31の側面および内面に吹き付けられるため、熱風が電着乾燥炉4の床22まで達しないか、あるいは達したとしてもその速度が小さくなっている。そのため、例えば、床22などに塵埃が付着していても、その塵埃が炉内へ飛散することを抑制することができる。
そして、第1加熱工程の後には、第2乾燥ゾーン15において、部材31の幅方向外側下方に位置する吹出口26から熱風を吹くことによって、部材31の底面に熱風が吹き付けられる(第2加熱工程)。
そのため、部材31の底面で反射する熱風が、第1乾燥ゾーン14などにおいて床22に達する熱風の速度よりも速い速度で、床22に吹き付けられる場合がある。そのため、床22に付着している塵埃が大気中へ飛散する場合がある。しかし、第2乾燥ゾーン15での乾燥前に、予備加熱工程および第1加熱工程により、部材31に電着塗装された水性塗料の塗膜の表層を形成することができるので、塵埃が炉内へ飛散したとしても、塵埃が部材31に密着することを抑制することができる。その結果、下塗塗膜32の塗装不具合を抑制することができ、さらには、下塗塗膜32の上に形成される中塗塗膜33および上塗塗膜34の塗装不具合を抑制することができる。
また、部材31の側面および内面に熱風を吹き付けて部材31を加熱する予備加熱工程および第1加熱工程が実行され、さらに、部材31の底面に熱風を吹き付けて部材31を加熱する第2加熱工程が実行されるので、部材31全体を均一に加熱することができる。その結果、下塗塗膜32を全体的に均一に乾燥させることができる。
さらに、予備加熱工程(熱風吹出温度:70〜110℃)→第1加熱工程(熱風吹出温度:110〜150℃)→第2加熱工程(熱風吹出温度:130〜180℃)の順に段階的に熱風の吹出温度を増加させるので、部材31を段階的に加熱することができる。その結果、水性塗料に含有される水分を徐々に蒸発させることができるので、タレや、水性塗料に含有される水分が突沸することにより生じる突沸ハジキなどの不具合を抑制することができる。その結果、下塗塗膜32の塗装不具合を抑制することができ、さらには、下塗塗膜32の上に形成される中塗塗膜33および上塗塗膜34の塗装不具合を抑制することができる。
さらに、シーラ塗布工程後に実行されるエアブロー工程において、コンベア18上を移送される部材31に対してエアが吹き付けられるので、例えば、中塗工程前に部材31に塵埃などが付着してしまっている場合でも、その塵埃を除去することができる。さらに、エアが、部材31に塗布されたシーリング材の形状を保持するゲージ圧力、具体的には、例えば、0.05〜0.1MPaで噴射されるので、シーリング材の変形を防止でき、シーリング材上に形成される中塗塗膜33や上塗塗膜34の表面における凹凸の発生を抑制することができる。その結果、中塗塗膜33および上塗塗膜34の塗装不具合を抑制することができる。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
例えば、前述の実施形態では、電着乾燥炉4において、部材31は、縦送り方式により移送されながら加熱されるとしたが、例えば、部材31は、その側部を移送方向とする、いわゆる横送り方式により移送されながら加熱されてもよい。
また、予備乾燥ゾーン13、第1乾燥ゾーン14、第2乾燥ゾーン15においては、壁28に暗赤パネルを設置し、この暗赤パネルを熱風により加熱して、加熱された暗赤パネルより放射される輻射熱により部材31を加熱してもよい。
また、前述の実施形態では詳説しなかったが、塗装ラインは、電着乾燥炉4と上塗乾燥炉11との間において、各種ブースが設けられていない場所においても、加湿されていることが好ましい。これにより、コンベア18での移送中、部材31に塵埃が付着することを抑制することができる。
本発明の塗装方法の一実施形態を示す工程図である。 自動車ボディを構成する部材上に形成される塗膜の層構成を示す概略断面図である。 予備乾燥ゾーン内を、部材の移送方向下流側から見た概略構成図である。 第1乾燥ゾーン内を、部材の移送方向下流側から見た概略構成図である。 第2乾燥ゾーン内を、部材の移送方向下流側から見た概略構成図である。 清浄ブース内を、部材の移送方向下流側から見た概略構成図である。
符号の説明
4 電着乾燥炉
6 シーリング材塗布ブース
9 中塗塗装ブース
10 上塗塗装ブース
14 第1乾燥ゾーン
15 第2乾燥ゾーン
31 部材
32 下塗塗膜
33 中塗塗膜
34 上塗塗膜
44 エアブロア

Claims (3)

  1. 自動車ボディを構成する部材を、流れ作業により塗装するための塗装ライン上で行なわれる塗装方法であって、
    電着塗装された前記部材を乾燥させる電着乾燥工程と、
    前記電着乾燥工程後、前記部材の所定部分にシーリング材を塗布する塗布工程と、
    前記シーリング材が塗布された前記部材を水性塗料で中塗り塗装する中塗工程と、
    中塗りされた前記部材を上塗り塗装する上塗工程と
    を備え、
    前記塗装ラインは、前記塗布工程、前記中塗工程および前記上塗工程において加湿されており、
    前記塗装ラインには、前記電着乾燥工程において乾燥炉が設けられており、
    前記乾燥炉は、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して上方から熱を加える第1乾燥ゾーンと、前記第1乾燥ゾーンよりも下流側に配置され、前記部材に対して下方から熱風を供給する第2乾燥ゾーンと備えていることを特徴とする、塗装方法。
  2. 自動車ボディを構成する部材を、流れ作業により塗装するための塗装ライン上で行なわれる塗装方法であって、
    電着塗装された前記部材を乾燥させる電着乾燥工程と、
    前記電着乾燥工程後、前記部材の所定部分にシーリング材を塗布する塗布工程と、
    前記シーリング材が塗布された前記部材を水性塗料で中塗り塗装する中塗工程と、
    中塗りされた前記部材を上塗り塗装する上塗工程と
    を備え、
    前記塗装ラインは、前記塗布工程、前記中塗工程および前記上塗工程において加湿されており、
    前記塗装ラインには、前記電着乾燥工程において乾燥炉が設けられており、
    前記乾燥炉は、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して上方から熱を加える第1乾燥ゾーンと、前記第1乾燥ゾーンよりも下流側に配置され、前記部材に対して下方から熱風を供給する第2乾燥ゾーンと備えており、
    前記塗装ラインには、前記塗布工程と前記中塗工程との間において、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して、シーリング材の形状が保持されるようにエアを噴射するエア噴射手段が設けられていることを特徴とする、塗装方法。
  3. 自動車ボディを構成する部材を、流れ作業により塗装するための塗装ライン上で行なわれる塗装方法であって、
    電着塗装された前記部材を乾燥させる電着乾燥工程と、
    前記電着乾燥工程後、前記部材の所定部分にシーリング材を塗布する塗布工程と、
    前記シーリング材が塗布された前記部材を水性塗料で中塗り塗装する中塗工程と、
    中塗りされた前記部材を上塗り塗装する上塗工程と
    を備え、
    前記塗装ラインは、前記塗布工程、前記中塗工程および前記上塗工程において加湿されており、
    前記塗装ラインには、前記塗布工程と前記中塗工程との間において、前記塗装ライン上を移送される前記部材に対して、シーリング材の形状が保持されるようにエアを噴射するエア噴射手段が設けられていることを特徴とする、塗装方法。
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