JP5269570B2 - 塩化ビニリデン系共重合体樹脂組成物及びその成形物 - Google Patents
塩化ビニリデン系共重合体樹脂組成物及びその成形物 Download PDFInfo
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Description
(1)塩化ビニリデン系共重合体70〜97質量%と、ポリオレフィン系樹脂及びジエン系ポリウレタン樹脂より選ばれる熱可塑性樹脂3〜30質量%とを含有し、昇温速度2℃/分、振動周波数10Hz、−60〜50℃の条件で動的損失弾性率(E”)を測定したときにピークが二つ以上存在することを特徴とする樹脂組成物。
(2)(1)に記載の樹脂組成物からなることを特徴とするフィルム又はシート状の成形物。
(3)一方向及びこれと直交する方向の120℃における熱収縮率がそれぞれ5%以下であることを特徴とする(2)記載の成形物。
(4)厚さ25μm、温度23℃、湿度65%RHの条件で測定した酸素透過度が50ml/(m2・day・MPa)以下であることを特徴とする(2)又は(3)記載の成形物。
(5)5℃における低温衝撃吸収エネルギーが0.2J以上であることを特徴とする(2)〜(4)のいずれかに記載の成形物。
PVDC1:塩化ビニリデン(VDC)の共重合割合が95質量%、アクリル酸メチル(MA)の共重合割合が5質量%であり、重量平均分子量が8万の塩化ビニリデン系樹脂に対して、熱安定剤としてエポキシ化亜麻仁油(ELO)を樹脂組成物全質量に対して2質量%添加した。
PVDC2:塩化ビニリデン(VDC)の共重合割合が85質量%、塩化ビニル(VC)の共重合割合が15質量%であり、重量平均分子量が10万の塩化ビニリデン系樹脂に対して、熱安定剤としてエポキシ化亜麻仁油(ELO)を樹脂組成物全質量に対して1質量%、可塑剤としてセバシン酸ジブチルを樹脂組成物全質量に対して1質量%添加した。
PE1:低密度ポリエチレン、旭化成ケミカルズ社製、商品名:サンテックLD1920F。
PE2:酸変性ポリエチレン、三菱化学社製、商品名:モディックF534A。
TPU1:ブタジエン系ポリウレタン、日本ポリウレタン社製、商品名:UBD2082。
TPU2:エステル系ポリウレタン、日本ポリウレタン社製、商品名:パールセンU−100A。
EEA:エチレン・アクリル酸・無水マレイン酸ターポリマー、アルケア社製、商品名:ボンダインTX8030。
SEBS:ブタジエンとスチレンからなる共重合体の水素添加物、旭化成ケミカルズ社製、商品名:タフテックM1943。
L/D=20、D=40mmの押出機に、PVDC1とPE1の質量比97:3の混合物を投入し、サーキュラーダイから厚さ200μmのチューブ状に押出し、冷却媒体を水として、外側から冷却固化して厚さ200μmのチューブ状シートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とPE1の質量比85:15の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とPE1の質量比70:30の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とPE2の質量比85:15の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とTPU1の質量比95:5の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とTPU1の質量比85:15の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC2とTPU1の質量比95:5の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC2とPE2の質量比85:15の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とPE2の質量比99:1の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とTPU2の質量比95:5の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とTPU2の質量比85:15の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とEEAの質量比95:5の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
押出機に投入する樹脂をPVDC1とSEBSの質量比95:5の混合物とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚さ200μmのシートを得た。
L/D=20、D=40mmの押出機に、PVDC1のみを投入し、サーキュラーダイから厚さ400μmのチューブ状に押出し、冷却媒体を水として、外側から冷却固化してチューブ状シートを作製し、バブルインフレーション法で縦4倍×横4倍の延伸を行った。このインフレーションバブルをデフレーターを通して折りたたんで巻取機でスリットし、厚さ25μmのフィルムを得た。
上記実施例・比較例で押出製膜したシート・フィルムを長さ45mm、幅5mmに切り出し、Rheometrics社製、商品名、RSA―IIにチャック間22.5mmとしてセットし、昇温速度2℃/分、振動周波数10Hz、−60〜50℃で測定をした時にピークを示す温度を測定した。
上記実施例・比較例で押出製膜したシート・フィルムを100mm×100mmの大きさに切り出し、空気雰囲気中120℃で、シートに張力がかからないようにした状態で5分間放置後のMD、TDのシート長さを測定し、元の長さから縮んだ割合を求め熱収縮率とした。
[評価基準]
2%以下:イージーシールによって二つの領域に分けられているバックに使用した際、イージーシール部が、120℃付近でレトルト殺菌された時の熱収縮により開くことがなく実用上優れたレベル
2%を越えて5%以下:イージーシールによって二つの領域に分けられているバックに使用した際、イージーシール部が、120℃付近でレトルト殺菌された時の熱収縮により開くことがなく実用上使用ができるレベル
5%を越える:イージーシールによって二つの領域に分けられているバックに使用した際、イージーシール部が、120℃付近でレトルト殺菌された時の熱収縮により開く恐れがあり、実用上不安があるレベル
上記実施例・比較例と同様の樹脂の混合物を用いて、比較例6と同様の手法により厚さ25μmのフィルムをそれぞれ作製し、ASTM D−3985に準拠して測定を行った。測定装置は、Mocon OX−TRAN2/20を使用し、温度23℃、湿度65%RHの条件下で測定を行った。
[評価基準]
20ml/(m2・day・MPa)以下:長期保存用途に優れるレベル
20ml/(m2・day・MPa)を越えて50ml/(m2・day・MPa)以下:長期保存用途に使用できるレベル
50ml/(m2・day・MPa)を越える:長期保存用途に使用できないレベル
ASTM−D3420に準拠して測定を行った。上記実施例・比較例で押出製膜したシート・フィルムを100mm×100mmの大きさに切り出し、雰囲気温度5℃で30分放置した後に、雰囲気温度5℃において測定装置フィルムインパクトテスター、テスター産業社製を使用し測定を行った。
[評価基準]
0.4J以上:寒冷地等での使用でもクラック、破れが発生せず実用上使用に優れるレベル
0.2J以上0.4J未満:寒冷地等での使用でもクラック、破れが発生せず実用上使用できるレベル
0.2J未満:寒冷地等での使用でクラック、破れが発生する可能性があるレベル
Claims (3)
- 樹脂組成物からなるフィルム又はシート状の成形物であって、
前記樹脂組成物が、塩化ビニリデン系共重合体70〜97質量%と、ポリオレフィン系樹脂及びジエン系ポリウレタン樹脂より選ばれる熱可塑性樹脂3〜30質量%と、を含有し、昇温速度2℃/分、振動周波数10Hz、−60〜50℃の条件で動的損失弾性率(E”)を測定したときにピークが二つ以上存在する組成物であり、
一方向及びこれと直交する方向の120℃における熱収縮率がそれぞれ5%以下であることを特徴とする成形物。 - 厚さ25μm、温度23℃、湿度65%RHの条件で測定した酸素透過度が50ml/(m2・day・MPa)以下であることを特徴とする請求項1記載の成形物。
- 5℃における低温衝撃吸収エネルギーが0.2J以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の成形物。
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