JP5268153B2 - 釣り竿のリールシート構造 - Google Patents
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Description
前記ロック手段は、前記シート本体の可動フード取付面に形成した係合歯部としての係合歯(公報内番号:93)と、前記可動フードに備えられ前記係合歯部に弾性係合離脱自在な係止爪としての固定用爪部材(公報内番号:61)と、前記可動フードに備えられ前記係止爪が前記係合歯部に係合する状態を維持するロック操作片としての固定用レバー(公報内番号:63)で構成してある。
固定用レバーは、可動フードの左右横側部に形成された支持部(公報内番号:55)に前後揺動可能に支持されている。この固定用レバーを、固定フード側に向けて揺動作動させると、固定用レバーの押圧片(公報内番号:89)が係止爪を押し付けて係合歯部に係合させ、可動フードでリール脚の足部を保持する状態を現出する。
この係止爪が係合歯部に係合した状態は、固定用レバーがデッドポイントを越えて揺動することによって維持される(例えば、特許文献1参照)。
しかも、ロック操作片が揺動式である為に、支持構造が複雑でコンパクトさに欠ける面もあった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、シートベースに可動フードを移動自在に取り付けるとともに、前記可動フードを位置固定するロック手段を設け、前記ロック手段を、前記シートベースの可動フード取付面に形成した係合歯部と、前記可動フードに備えられ前記係合歯部に弾性係合離脱自在な係止爪と、前記可動フードに備えられ前記係止爪が前記係合歯部に係合する状態を維持するロック操作片とで構成してある釣り竿のリールシート構造であって、
前記ロック操作片を、前記係止爪に作用して前記係止爪が前記係合歯部に係合する状態を現出するロック位置と、前記係止爪への作用が解除され前記係止爪の前記係合歯部への係合が解除する非ロック位置とに亘って竿軸線方向に沿ってスライド移動可能に構成し、前記可動フードに前記ロック操作片を前記ロック位置に保持させる保持機構を、保持状態と非保持状態とに切換可能に設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
ロック操作片を竿軸線方向に沿って一方にスライド移動させると、ロック操作片が係止爪を押し操作して、ロック位置において係止爪を係合歯部に係合させる。この状態で保持機構によってロック操作片はロック状態を維持する。
保持機構の保持状態を解除して非保持状態に切換え、ロック操作片を他方にスライド移動させて非ロック位置に位置させると、係止爪は自身の弾性復帰力により係合歯部より離間して、ロック状態が解除される。
従って、ロック構造をスライド式に変更することによって、ロック操作片を引き起こす等の面倒な操作を行う必要がなく、かつ、スライド式であるので支持構造も簡単なものでよく、コンパクトな構造とすることができた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記可動フードに弾性体製の内装保持体を設け、前記内装保持体に前記係止爪を支持して、前記係止爪が前記ロック操作片の作用を受けて前記係合歯部に係合する状態と、前記ロック操作片への作用が解除されて前記係止爪の前記係合歯部への係合が解除する状態とに切り換わるのを許容すべく構成し、前記内装保持体と前記ロック操作片とに亘って前記保持機構を形成し、前記保持機構を、前記内装保持体と前記ロック操作片との一方に形成した保持爪と、前記内装保持体と前記ロック操作片との他方に形成した保持歯とで構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
係止爪を弾性体製の内装保持体に支持し内装保持体とロック操作片とで保持機構を構成したので、ロック操作片を強い操作力で押し移動操作すると、内装保持体が変位することによって、保持爪と保持歯との係合状態が自動的に解除されて保持機構が非保持状態に切換られて、ロック操作片をスライド操作することが可能になる。
ロック解除位置よりロック操作片をスライド操作し、ロック位置まで操作すると、保持爪と保持歯とが内装保持体の弾性復帰力によって、自動的に係合状態に切り換わる。
しかも、ロック操作片をスライド式のものに構成したので、ロック操作片を摘んで引き起こすような面倒な操作を必要とせず、かつ、ロック操作片を揺動させるような大きなスペースも必要としないので、コンパクトな構成とすることができる。
図2及び図3に示すように、ロック手段Rは、可動フード1に装備されるロック操作片8と、係止爪7と、シートベース3の可動フード取付面に形成した係合歯部4とで構成する。可動フード1の天井壁1Bに本体部の内部空間を臨む抜き孔1Cを形成し、ロック操作片8の操作部8cとの干渉を回避してスライド操作の為の便宜を図ってある。
本体部の内部には、図3〜図5に示すように、両横側壁1A,1Aより相手側の横側壁1Aに向けて天井壁1Bに略平行な姿勢の左右の受け板部1D,1Dを延出してある。この受け板部1Dと天井壁1Bとの間に形成される通路空間を、ロック操作片8の横側端部分8bを支持するガイド溝aに形成する。
操作部8cには、上方に突出する指掛け部8eが複数個形成してあり、後記するように、ロック操作片8を操作する際に、指掛け部8eに指を掛けて竿軸芯方向に沿って押し操作することによって、容易にスライド移動させることができるように、便宜を図った構成を採っている。
このような内装保持体6の鍔部6aを天井壁1Bの竿先端に当て付け、内装本体部6Aを可動フード1の本体部内に接着装着することによって、内装保持体6を可動フード1に取り付けている。
つまり、可動フード1は、固定フード2に近接する位置でリール脚を固定するリール脚固定位置とそのリール脚固定位置より竿元側に設けた退避位置とに亘って竿軸芯方向に沿ってスライド移動自在に構成してある。
係止爪7は、上記したように、基端部7Aに対してアングル状を呈する中間屈曲部7Bと円弧状を呈する係止片部7Cとを一体形成して、全体として基準姿勢に弾性復帰できるように構成してある。
図1及び図2に示すように、シートベース3の取付台3Aの上面に鋸歯状に形成された係合歯部4が設けられている。この係合歯部4はステンレス製の基板の上面にプレス形成されてシートベース3の所定位置に嵌め込み固定されている。鋸歯状を呈する係合歯部4の歯形の具体的形態は、図2に示すように、固定フード2に向かう前向き面4aが垂直面で反対側の後向き面4bが傾斜面に形成されている。また、前向き面4aと後向き面4bとが交差する歯先には僅かな平坦面4cが設けられ、歯先が早期に損傷あるいは摩損することが防止されている。
保持爪8Aの横幅は、図2及び図3に示すように、可動フード1の両横側壁1A,1Aから内向きに延出された受け板部1Dの先端同士の間隙内において移動できるように、その間隙よりも小さな横幅に形成されている。
保持歯6Bは、少なくとも、ロック操作片8のロック位置と非ロック位置との二箇所に設けてあればよい。そして、その形状は山形状を呈し、山形状の両傾斜面における固定フード2に向う前向き傾斜面6dの傾斜度と後向き傾斜面6eの傾斜度が同一のものに形成してある。
そうすると、ロック操作片8の作用片部8dが係止爪7の係止片部7Cによって、前方上方に向う反力を受ける。この場合には、反力のうちの上方に向う分力によって、ロック操作片8が可動フード1の天井壁1Bに押し付けられて移動抵抗を受けることとなる。その上に、ロック操作片8が前方斜め上向きの力を受けただけでは、内装支持体6を下向きに撓ませる力と成り難いところから、ロック操作片8の保持爪8Aと保持歯6Bとの係合状態が自動的に解除されることは少なく、ロック操作片8はロック位置を保持する。
(1)前記内装保持体6を弾性体として軟質樹脂を使用する形態について説明したが、弾性体としてはゴムを材料として使用して形成してもよい。
コノ字状のゴム製抵抗体13には、横向きの凹入部が形成されており、この横向きの凹入部内にロック操作片8の横側端部分8bを装入して、ロック操作片8のスライド移動をガイドすべく構成する。
このように、ロック操作片8をガイドするガイド溝aにゴム製抵抗体13を装着することによって、ロック操作片8の位置保持機能が高まり、可動フード1のガタツキ等が抑制される。
3 シートベース
4 係合歯部
6 内装保持体
7 係止爪
8 ロック操作片
B 保持機構
R ロック手段
Claims (2)
- シートベースに可動フードを移動自在に取り付けるとともに、前記可動フードを位置固定するロック手段を設け、前記ロック手段を、前記シートベースの可動フード取付面に形成した係合歯部と、前記可動フードに備えられ前記係合歯部に弾性係合離脱自在な係止爪と、前記可動フードに備えられ前記係止爪が前記係合歯部に係合する状態を維持するロック操作片とで構成してある釣り竿のリールシート構造であって、
前記ロック操作片を、前記係止爪に作用して前記係止爪が前記係合歯部に係合する状態を現出するロック位置と、前記係止爪への作用が解除され前記係止爪の前記係合歯部への係合が解除する非ロック位置とに亘って竿軸線方向に沿ってスライド移動可能に構成し、前記可動フードに前記ロック操作片を前記ロック位置に保持させる保持機構を、保持状態と非保持状態とに切換可能に設けてある釣り竿のリールシート構造。 - 前記可動フードに弾性体製の内装保持体を設け、前記内装保持体に前記係止爪を支持して、前記係止爪が前記ロック操作片の作用を受けて前記係合歯部に係合する状態と、前記ロック操作片への作用が解除されて前記係止爪の前記係合歯部への係合が解除する状態とに切り換わるのを許容すべく構成し、前記内装保持体と前記ロック操作片とに亘って前記保持機構を形成し、前記保持機構を、前記内装保持体と前記ロック操作片との一方に形成した保持爪と、前記内装保持体と前記ロック操作片との他方に形成した保持歯とで構成してある請求項1記載の釣り竿のリールシート構造。
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