JP5267619B2 - センサの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、第1の絶縁膜と第2の絶縁膜との間に配置された金属配線のコンタクト部に接続され、ボンディングパッドが形成された電極を有するセンサの製造方法に関する。
薄膜部を有するセンサには、薄膜部において金属配線を形成し、この金属配線における物性値の変化により物理量等をセンシングするようになっているものがある。
例えば、熱式あるいは感熱式エアーフローセンサ(以下、単にフローセンサという。)では、基板上に白金等からなる金属配線によってヒータや温度計が形成されており、薄膜部表面のガス流れによるヒータの放熱量を温度計で検出し、流量を検出するようになっている。
このようなフローセンサの電極構造として、特許文献1に記載されたものがある。このフローセンサの電極構造を図11に基づいて説明する。図11はフローセンサの電極構造の断面構成を示している。図11(a)(b)に示すように、フローセンサでは下部絶縁膜100と上部絶縁膜102との間に金属配線101が配置されている。上部絶縁膜102には開口部が形成されており、金属配線101とのコンタクト部に電極103が形成される。
図11(a)に示す構成では、金属配線101とのコンタクト部に電極パッド部105を形成し、その直上にワイヤ104をボンディングするボンディング部としている。図11(b)に示す構成では、金属配線101とのコンタクト部から電極103を引き出して、ボンディング部105をコンタクト部の直上から外すようになっている。
ところが、図11(a)に示す構成では、Pt抵抗体101と絶縁膜100との密着性は絶縁膜上のポリシリコン等との密着性と異なり非常に弱いため、Pt抵抗体101と絶縁膜100との接続が外れる場合がある。このため、通常は、図11(b)に示す金属配線101とのコンタクト部から電極103を引き出して、ボンディングを行うパッド部105をコンタクト部の直上から外す構成がとられている。
ところで、ボンディングを行う際には、ボンディング性確保のためにパッド部105の下方が弾性変形する必要があるため、パッド部の下方にはある程度の厚み(通常1μm程度)の金属層が存在する必要がある。図11(a)に示すコンタクト部の直上部にてボンディングを行う構成であれば、金属配線101の厚みと電極103の厚みの合計となるのに対し、図11(b)に示すコンタクト部から電極を引き出す構成の場合には、電極103のみでその厚みを稼がなければならないという問題がある。
また、電極材料として、半導体工程でよく用いられるアルミニウム系材料を採用する場合には、電極形成後にコンタクト抵抗を下げるとともに、ボンディング性を向上させる等の目的のためにアニール処理(400℃程度)を行うと、電極材料であるAlが金属配線であるPt内に拡散し、電極表面にPt層に達する穴が無数に形成されるという問題がある。この結果、コンタクト部の直上部にボンディングを行う構成では、ボンディング性が低下する。また、コンタクト部から電極103を引き出す構成では、絶縁膜の端部付近で形成される段差部で電極103の段切れを生じやすくなる。
本発明は、上記点に鑑み、金属配線のコンタクト部と接続された電極のボンディングパッドにおけるボンディング性を向上させることが可能なセンサの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1の絶縁膜(21、22)と、開口部(25)を有する第2の絶縁膜(23、24)と、第1の絶縁膜と第2の絶縁膜との間に配置され、開口部に対応する位置にコンタクト部(7)を有する金属配線(3〜5)と、開口部を介してコンタクト部と電気的に接続している電極(8)とを備えるセンサの製造方法であって、
第1の絶縁膜上に金属配線を形成する金属配線形成工程と、金属配線上に第2の絶縁膜を形成するとともに、第2の絶縁膜に開口部を形成する第2の絶縁膜形成工程と、開口部を介してコンタクト部に電極を形成する電極形成工程とを備え、
電極はアルミニウムから構成されるとともに、電極形成工程は電極に対して熱処理を行う熱処理工程を有しており、熱処理は電極の表面粗さ(Ra)が100Å以下となる条件で行うことを特徴としている。
第1の絶縁膜上に金属配線を形成する金属配線形成工程と、金属配線上に第2の絶縁膜を形成するとともに、第2の絶縁膜に開口部を形成する第2の絶縁膜形成工程と、開口部を介してコンタクト部に電極を形成する電極形成工程とを備え、
電極はアルミニウムから構成されるとともに、電極形成工程は電極に対して熱処理を行う熱処理工程を有しており、熱処理は電極の表面粗さ(Ra)が100Å以下となる条件で行うことを特徴としている。
このような条件で熱処理を行うことにより、電極材料にアルミニウムを用い、電極の熱処理(アニール処理)を行う場合であっても、電極表面に形成される穴を低減させることができ、ボンディング性を確保することが可能となる。また、電極の熱処理を行うことにより、コンタクト抵抗を下げる等の効果を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明のように、金属配線として白金およびチタンを用いることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、熱処理は300℃以下で行うことで電極表面に形成される穴を低減でき、電極表面の表面粗さ(Ra)を100Å以下にすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。本第1実施形態では、本発明をフローセンサに適用している。図1は、本第1実施形態に係るフローセンサS1の斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。本第1実施形態では、本発明をフローセンサに適用している。図1は、本第1実施形態に係るフローセンサS1の斜視図である。
図1に示すように基板1の裏面から空洞部6が設けられ、ダイアフラム構造の薄膜部2が形成されている。基板1は、単結晶シリコン等で形成された半導体基板より構成されている。
薄膜部2における基板1の表面側には、中央付近に金属配線で構成された蛇行状のヒータ3が形成され、このヒータ3の両側のうち、図中の白抜き矢印で示す流体流れ方向の上流側に、金属配線で構成された測温体5が形成されている。測温体5の上流側の基板1上には、流体の温度を測定するための金属によって蛇行状に形成された流体温度計4が形成されている。なお、本第1実施形態では、ヒータ3、流体温度計4、測温体5には、Pt/Ti積層膜からなる金属配線(抵抗膜)を用いている。
また、図1に示すように、上記各金属配線3〜5は、基板1の端部まで引き回されており、その引き回し終端には、電極取り出し部が形成されている。電極取り出し部には、金属配線3〜5と電極8との電気的接続部であるコンタクト部7が形成されている。電極8としては、例えばAu、Pt等からなる金属膜を用いることができる。本第1実施形態のフローセンサS1では、電極8はコンタクト部7から引き出されており、ワイヤボンディングが行われるボンディングパッド部8aは、コンタクト部7から離れた部位に形成されている。
このようなフローセンサでは、流体温度計4より得られる流体温度よりも一定温度高い温度となるようにヒータ3を駆動する。そして、流体が流れることにより、図中の白抜き矢印で示す順流においては、測温体5は熱を奪われて温度が下がり、白抜き矢印の逆方向である逆流では熱が運ばれて温度が上がるため、この測温体5と流体温度計4との温度差から流体の流量および流れ方向が検出される。なお、温度測定は、電極8を介して流体温度計4および測温体5を形成している金属配線の抵抗値変動を検出することにより行っている。
次に、上記構成のフローセンサS1の製造方法について図2に基づいて説明する。図2は図1に示すフローセンサS1のA−A断面図であり、フローセンサS1の電極取り出し部の拡大断面図である。なお、図2では図1で示した基板1の図示を省略している。
〔図2(a)に示す工程〕
まず、図1で示す基板1を用意し、この基板1上にプラズマCVD(PE−CVD)法または減圧CVD(LP−CVD)法等により第1のシリコン窒化膜21を成膜し、その上に、PE−CVD法等により第1のシリコン酸化膜22を成膜する。これにより、第1の絶縁膜21、22が形成される。
〔図2(a)に示す工程〕
まず、図1で示す基板1を用意し、この基板1上にプラズマCVD(PE−CVD)法または減圧CVD(LP−CVD)法等により第1のシリコン窒化膜21を成膜し、その上に、PE−CVD法等により第1のシリコン酸化膜22を成膜する。これにより、第1の絶縁膜21、22が形成される。
次に、第1のシリコン酸化膜22上に抵抗膜3〜5の材料としての金属膜(Ti膜、Pt膜)を蒸着法やスパッタ法により順次堆積させる。Pt/Ti膜は、フォトリソグラフ法やスパッタ法を用いたイオンミリング等によりエッチングし、金属配線3〜5の形状にパターニングし、金属配線3〜5を形成する(金属配線形成工程)。
このとき金属配線3〜5は、後述のコンタクト部7から引き出されたパッド部8aの下方に対応する位置にまで形成される。
〔図2(b)に示す工程〕
次に、金属配線3〜5および第1のシリコン酸化膜22上に、PE−CVD法等により第2のシリコン酸化膜23を成膜した後、このシリコン酸化膜23の上に、プラズマCVD法または減圧CVD法等により第2のシリコン窒化膜24を成膜する(第2の絶縁膜形成工程)。これにより、第2の絶縁膜23、24が形成される。その後、金属配線3〜5と電極8とのコンタクトのために、第2のシリコン酸化膜23および第2のシリコン窒化膜24に開口部25を形成する。
〔図2(c)に示す工程〕
次に、第2のシリコン酸化膜23および第2のシリコン窒化膜24に形成された開口部25を覆い、さらに、コンタクト部7から引き出されるように電極8を成膜し形成する(電極形成工程)。本第1実施形態の電極8では、コンタクト部7から引き出された位置にパッド部8aが形成される。
〔図2(b)に示す工程〕
次に、金属配線3〜5および第1のシリコン酸化膜22上に、PE−CVD法等により第2のシリコン酸化膜23を成膜した後、このシリコン酸化膜23の上に、プラズマCVD法または減圧CVD法等により第2のシリコン窒化膜24を成膜する(第2の絶縁膜形成工程)。これにより、第2の絶縁膜23、24が形成される。その後、金属配線3〜5と電極8とのコンタクトのために、第2のシリコン酸化膜23および第2のシリコン窒化膜24に開口部25を形成する。
〔図2(c)に示す工程〕
次に、第2のシリコン酸化膜23および第2のシリコン窒化膜24に形成された開口部25を覆い、さらに、コンタクト部7から引き出されるように電極8を成膜し形成する(電極形成工程)。本第1実施形態の電極8では、コンタクト部7から引き出された位置にパッド部8aが形成される。
図3は、本第1実施形態で製造したフローセンサS1にワイヤボンディングした状態を示している。図3に示すように、本第1実施形態のフローセンサS1の構成では、ボンディングが行われるパッド部8aの下方に金属配線3〜5が存在している。このため、電極8の厚みに金属配線3〜5の厚みを加えた金属層の厚みがボンディング性を決定することとなる。この結果、電極8が薄く形成されている場合であっても、ボンディング性を確保することができる。また、この種のセンサでは、信頼性の面から電極材料8としてAu、Pt等の貴金属を用いることが多いため、電極8を薄く形成することにより、大きなコストダウンが可能となる。
なお、本第1実施形態では、金属配線3〜5と電極材料8とを異なる材料から構成したが、これに限らず、これらを同種の材料から構成することもできる。例えば金属配線3〜5と電極材料8とを、それぞれPt/Ti膜から構成することができる。これにより、複数の材料を用いる場合に比較してコスト的なメリットが生じる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4、図5に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態に比較して、電極材料が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について図4、図5に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態に比較して、電極材料が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
本第2実施形態では、電極材料8としてアルミニウム(Al)を用いている。また、本第2実施形態では、上記図2(c)に基づいて説明した電極形成工程において、電極成膜後に電極8のコンタクト抵抗を下げるあるいはボンディング性を向上させる等の目的のために、電極8のアニール処理(熱処理工程)を行っている。なお、本第2実施形態では、アニール処理を拡散炉内においてN2雰囲気で行っている。
以下、本第2実施形態のアニール処理の条件について図4、図5に基づいて説明する。図4は各種条件でアニールを行った場合の電極8表面の模式図および電極表面の表面粗さRaを示している。電極8の表面粗さは、ZYGO社のNEWVIEW200測定器によって光学的に測定したものである。電極の表面粗さRaは、ボンディング性確保のために100Å以下であることが望ましい。
図4に示すように、400℃、350℃といった300℃を超える温度条件でアニールを行った場合には、電極表面に多数の穴(図4中の斜線部分)が形成されるとともに、隣り合う穴がつながっている。この電極表面の穴は、上記「発明が解決しようとする課題」で説明したように、電極材料であるAlが金属配線であるPt層に拡散することにより形成される。また、300℃を超える温度条件では、電極表面の表面粗さRaが平均1000Åを超えるものとなっている。
これに対して、300℃、250℃といった300℃以下の温度条件でアニールを行った場合には、300℃を超える温度条件の場合に比較して、電極表面に形成される穴の大きさは小さくなり、穴の数も減少している。また、電極表面では隣り合う穴はつながっていない。このような300℃以下の温度条件では、電極表面の表面粗さRaは平均100Åを下回っている。
図5は各種アニール条件とAuワイヤボンディング時のボールシェア強度との関係を示す特性図である。横軸はアニール条件、縦軸はボールシェア強度を示している。図5に示すように、アニール条件が、300℃で10分間、250℃で30分間、250℃で10分間の場合には、ボールシェア強度が高くなっていることが分かる。従って、300℃で10分間相当以下の熱処理であれば、高いボンディング強度を得ることができる。
以上のことから、本第2実施形態では、電極形成工程後に行う熱処理を300℃以下の温度条件で行うように構成している。これにより、電極材料にAlに用いてアニール処理を行った場合に、電極表面における穴の形成を抑制し、電極の段切れを防止でき、ボンディング性を向上させることができる。
なお、アニールの熱処理温度を300℃で行う場合には、熱処理時間は10分程度が望ましい。この熱処理時間は、プロセス的には10分間以上行うことが望ましいとされている。また熱処理温度が低くなれば、電極に与えられる時間当たりの熱量が小さくなるので、熱処理時間を長くすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図6〜図10に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態に比較して、電極材料が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態について図6〜図10に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態に比較して、電極材料が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
本第3実施形態では、電極材料8として金、チタンからなるAu/Ti積層膜あるいは金、ニッケル、チタンからなるAu/Ni/Ti積層膜を用いている。これらの電極材料は、アルミニウムと異なりPt層に拡散しないという特性を有している。
Au/Ti膜のTi、Au/Ni/Ti膜のNiおよびTiは、絶縁膜に対する密着層として用いられる。電極形成工程において、Au/Ti膜の場合には、Ti膜、Au膜が順次堆積され成膜される。Au/Ni/Ti膜の場合には、Ti膜、Ni膜、Au膜が順次堆積され成膜される。
また、本第3実施形態では、上記第2実施形態と同様に電極形成工程において、電極成膜後に、電極8のアニール処理(熱処理工程)を行っている。これにより、電極8のコンタクト抵抗を下げ、ボンディング性を向上させることができる。電極材料としてAu/TiあるいはAu/Ni/Tiを用いた場合には、アニールを300℃以上の温度条件で行うと、コンタクト抵抗が下がり抵抗が安定する。このため、アニールを300℃以上で行うことが望ましい。
なお、本第3実施形態では、アニール処理をN2雰囲気で行う場合には拡散炉を用い、アニール処理を真空雰囲気で行う場合には真空炉を用いている。
以下、本第3実施形態におけるアニール条件について図6〜図10に基づいて説明する。まず、電極8に対するアニール条件を変化させたときの電極表面へのNi、Tiの析出について図6〜図9に基づいて説明する。
図6〜図9は、電極部材内部における元素構成を分析した元素構成分析特性図であり、具体的にはオージェ分析によるデプスプロファイルである。図6〜図9における図中上側の特性図は電極材料としてAu/Ni/Tiを用いた場合であり、図中下側の特性図は電極材料としてAu/Tiを用いた場合である。
各特性図の横軸はスパッタリング時間であり、換言すれば電極表面からの深度を示している。特性図中、右側に行くほど深度が深くなっている。縦軸はそれぞれの深度における元素濃度を示している。
図6は、電極成膜後(電極形成工程後)であってアニール処理を行う前の電極元素構成を示している。図6に示すように、電極材料としてAu/Ni/Tiを用いた場合には、電極表面から順にAu、Ni、Tiの存在割合が大きくなっている。同様に、Au/Tiの場合には、電極表面から順にAu、Tiの存在割合が大きくなっている。
図7は、電極成膜後にN2雰囲気で300℃60分間のアニール処理を行った場合の電極元素構成を示している。図7に示すように、電極材料としてAu/Ni/Tiを用いた場合には、電極表面にNiが析出していることが分かる。Au/Tiの場合には、電極表面にはTiは析出していない。
図8は、電極成膜後にN2雰囲気で400℃60分間のアニール処理を行った場合の電極元素構成を示している。図8に示すように、電極材料としてAu/Ni/Tiを用いた場合には、電極表面にNiが析出している。また、Au/Tiの場合には、電極表面にTiが析出している。
図9は、電極成膜後に真空雰囲気で300℃50分間のアニール処理を行った場合の電極元素構成を示している。図9に示すように、電極材料としてAu/Ni/Tiを用いた場合には、電極表面にはNiは析出していない。また、Au/Tiの場合にも、電極表面にはTiが析出していない。なお、真空雰囲気とは、酸素分圧が10-1Pa以下の場合を示している。
以上のような電極表面へのNiあるいはTiの析出は、次のように考えることができる。図6〜図8に示した拡散炉によるN2雰囲気程度では、炉内の酸素分圧はかなり高い。このため、炉内に存在している酸素により、下地のTi、Niが吸い上げられて電極表面に酸化膜として析出する。これに対して、図9に示した真空炉による真空雰囲気では、酸素の分圧がほとんどゼロに近くなるので、電極表面にNiあるいはTiの酸化物が析出することがない。
次に、電極8に対するアニール条件を変化させたときの電極8のボンディング性について図10に基づいて説明する。図10は、各種アニール条件とAuワイヤボンディング時のボールシェア強度との関係を示す特性図である。横軸はアニール条件、縦軸はボールシェア強度を示している。図中左半分は電極材料がAu/Ni/Tiの場合であり、右半分は電極材料がAu/Tiの場合である。
図10に示すように、電極材料にAu/Ni/Tiを用い、N2雰囲気でアニールを行った場合には、シェア強度がほとんどゼロになっており、ボンディングが不可能となっている。これに対し、電極材料にAu/Ni/Tiを用い、N2雰囲気でアニールを行った場合には、成膜後のアニールを行っていない場合に比較してシェア強度が若干低下しているものの、ボンディングは充分可能である。
すなわち、Ti系の酸化物が電極表面に析出した場合は、ボンディング性が若干低下するが、ボンディングは可能であるのに対し、Ni系の酸化物が電極表面に析出した場合にはボンディングが不可能となる。また、TiやNiが電極表面に析出すると経時劣化が生じるという問題もある。
また、図10に示すように、電極材料にAu/Ni/Tiを用い、真空雰囲気でアニールを行った場合には、N2雰囲気でアニールを行った場合に比較してシェア強度は飛躍的に向上しており、ボンディングが可能となる。このように電極材料にAu/Ni/Tiを用いる場合には、真空雰囲気でアニールを行い、電極表面へのNiの析出を防止することで、ボンディング性を向上させることができる。
電極材料にAu/Tiを用い、真空雰囲気でアニールを行った場合には、成膜後のアニールを行っていない場合に比較してシェア強度が若干低下しているものの、ボンディングは十分可能である。
以上のことから、本第3実施形態では、電極材料にAu/Ni/Tiを用いる場合には、電極形成工程後に行う熱処理を真空雰囲気で行うように構成している。これにより、電極表面へのNiの析出を防止することができ、電極へのボンディング性を確保することができる。また、電極表面へのNiの析出を防止することで、経時劣化を防ぐことができる。
また、電極材料としてAu/Tiを用いる場合には、N2雰囲気あるいは真空雰囲気のいずれで行ってもボンディング性を確保できるが、電極表面へのTiの析出を防止して経時劣化を防ぐために、真空雰囲気でアニールを行うことが望ましい。
また、Au/Ni/TiあるいはAu/Tiは金属配線であるPt層に拡散しないので、これらAu/Ni/TiあるいはAu/Tiを電極材料として用いることで、電極表面に穴が形成されるのを防止することができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では本発明のセンサ製造方法をフローセンサに適用したが、これに限らず、薄膜部を有し、この薄膜部に金属配線が形成されているセンサ一般に対して本発明を適用することができる。例えば、赤外線センサ、湿度センサ、ガスセンサ等に適用することができる。また、薄膜がダイアフラム状でなくとも、基板の凹部の開口部に薄膜部を配置するようなブリッジ状の薄膜部を有するセンサにも適用可能である。
なお、上記各実施形態では本発明のセンサ製造方法をフローセンサに適用したが、これに限らず、薄膜部を有し、この薄膜部に金属配線が形成されているセンサ一般に対して本発明を適用することができる。例えば、赤外線センサ、湿度センサ、ガスセンサ等に適用することができる。また、薄膜がダイアフラム状でなくとも、基板の凹部の開口部に薄膜部を配置するようなブリッジ状の薄膜部を有するセンサにも適用可能である。
S1 フローセンサ
1 基板
3 流体温度計
4 測温体
5 ヒータ
7 コンタクト部
8 電極
21 第1のシリコン窒化膜
22 第1のシリコン酸化膜
23 第2のシリコン酸化膜
24 第2のシリコン窒化膜
25 開口部
1 基板
3 流体温度計
4 測温体
5 ヒータ
7 コンタクト部
8 電極
21 第1のシリコン窒化膜
22 第1のシリコン酸化膜
23 第2のシリコン酸化膜
24 第2のシリコン窒化膜
25 開口部
Claims (3)
- 第1の絶縁膜(21、22)と、開口部(25)を有する第2の絶縁膜(23、24)と、前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜との間に配置され、前記開口部に対応する位置にコンタクト部(7)を有する金属配線(3〜5)と、前記開口部を介して前記コンタクト部と電気的に接続している電極(8)とを備えるセンサの製造方法であって、
前記第1の絶縁膜上に前記金属配線を形成する金属配線形成工程と、
前記金属配線上に前記第2の絶縁膜を形成するとともに、前記第2の絶縁膜に前記開口部を形成する第2の絶縁膜形成工程と、
前記開口部を介して前記コンタクト部に電極を形成する電極形成工程とを備え、
前記電極はアルミニウムから構成されるとともに、前記電極形成工程は前記電極に対して熱処理を行う熱処理工程を有しており、前記熱処理は前記電極の表面粗さ(Ra)が100Å以下となる条件で行うことを特徴とするセンサの製造方法。 - 前記金属配線は、白金およびチタンから構成されることを特徴とする請求項1に記載のセンサの製造方法。
- 前記熱処理は300℃以下で行うことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサの製造方法。
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