JP5267483B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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本発明は、特定種類の気体を選択的に透過させる透過膜が設けられた車両用空調装置に関する。
従来、この種の車両用空気装置が特許文献1に記載されている。この従来技術では、酸素および二酸化炭素を選択的に透過させる性質を持つ透過膜の一方の面に内気を接触させるとともに、他方の面に外気を接触させている。
そして、乗員の呼吸によって内気の酸素濃度が外気の酸素濃度よりも低下するとともに、内気の二酸化炭素濃度が外気の二酸化炭素濃度よりも上昇すると、内気と外気の濃度差によって、外気側の酸素が透過膜を透過して室内に導入されるとともに、内気側の二酸化炭素が透過膜を透過して室外に放出される。
特開2004−203367号公報
上記従来技術では、透過膜近傍に外気が滞留して透過膜に新鮮な外気の供給がなされないと、内気と外気の濃度差がほとんどなくなって透過膜の透過性能の低下を招いてしまう虞がある。この対策として、車両走行時の走行風を利用して透過膜に新鮮な外気を供給することが考えられる。この対策によると、透過膜近傍における外気の滞留を抑制できるので透過膜の透過性能の低下を抑制することができる。
しかしながら、この対策では透過膜への新鮮な外気の供給を走行風に依存することとなるので車両走行速度の変動によって透過膜近傍に外気が滞留したり逆流したりしてしまう。このため、透過膜に外気を安定して供給することが困難であり、透過膜の透過性能を安定して発揮することができないという問題がある。
また、近年、車載部品に対する小型化の要請が強く、透過膜の面積が充分に確保できないことが考えられる。このような場合、透過膜の面積が小さくなるほど、透過膜の透過性能が低下することとなる。
本発明は上記点に鑑みて、特定種類の気体を透過させる透過膜が設けられた車両用空調装置において、透過膜の透過性能を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室外の外気を導入するための外気導入口(32)および車室内の内気を導入するための内気導入口(31)とが形成されたケーシング(11)と、外気導入口(32)または内気導入口(31)を開閉する内外気切替ドア(33)と、内外気切替ドア(33)における外気と内気との境界に配置され、外気と内気との間で特定種類の気体を透過させる透過膜(33a)と、外気導入口(32)と内外気切替ドア(33)との間で外気が流れる外気流路(36)と、外気流路(36)に配置され、外気流路(36)に外気の送風を行う外気送風機(37)とを備え、外気流路(36)は、第1外気流路(36a)と第2外気流路(36b)とを有しており、外気送風機(37)が送風を行っている場合に、第1外気流路(36a)には、外気導入口(32)から流入した外気が内外気切替ドア(33)に近づく方向に流れ、第2外気流路(36b)には、第1外気流路(36a)を通過した外気が内外気切替ドア(33)から遠ざかる方向に流れるように構成され、透過膜(33a)は、襞折りに形成されていることを特徴としている。
このように、2つの外気流路(36a、36b)に強制的に外気の流れを発生させる外気送風機(37)を設けることで、内外気切替ドア(33)の表面上で外気の流れを強制的に発生させることができる。これにより、内外気切替ドア(33)の表面における外気の滞留を抑制でき、確実に新鮮な外気を供給することができる。この結果、内外気切替ドア(33)を境界として、内気と外気の酸素や二酸化炭素の濃度差を保つことができ、透過膜(33a)の透過性能を効率よく発揮させることができる。これに加えて、透過膜(33a)を襞折り形状することで、透過膜(33a)の表面積を極力大きくすることができ、透過膜(33a)の透過性能を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明では、透過膜(33a)の襞折りの折り目は、第1外気流路(36a)から第2外気流路(36b)に向かって流れる外気の流れ方向と平行な方向に形成されていることを特徴としている。
これにより、外気が襞折りの折り目に平行な方向に流れることになり、外気が透過膜(33a)の表面上を通過する際の圧損を低減でき、外気送風機(37)の省動力化を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明では、透過膜(33a)の襞折りの折り目のうち外気流路(36)に対向する側の折り目は、外気流路(36)に対向する側が凹んだ曲線形状に形成されていることを特徴としている。
これにより、透過膜(33a)の外気流路(36)に対向する側の折り目は、透過膜(33a)の表面上の外気の流れに沿って湾曲した形状となるため、外気の流れを円滑にすることができる。この結果、外気が透過膜(33a)の表面上を通過する際の圧損をより低減できる。
また、請求項4に記載の発明では、透過膜(33a)の襞折りの折り目は、第1外気流路(36a)と第2外気流路(36b)に向かって流れる外気の流れ方向と直交する方向に形成されていることを特徴としている。
これにより、外気が襞折りの折り目に直交する方向に流れることになり、外気が透過膜(33a)の表面上で撹拌され、外気が透過膜(33a)の表面上で滞留することをより効果的に抑制することができる。さらに、透過膜(33a)の表面に結露水やゴミが付着することを抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明では、透過膜(33a)の襞折りの折り目のうち外気流路(36)に対向する側のそれぞれの折り目は、外気流路(36)に対向する側が凹んだ仮想的な曲面上に位置していることを特徴としている。
これにより、透過膜(33a)の外気流路(36)に対向する側の折り目が位置する仮想的な曲面は、透過膜(33a)の表面上の外気の流れに沿って湾曲した形状となるため、外気の流れをより円滑にすることができる。この結果、外気が透過膜(33a)の表面上を通過する際の圧損を低減でき、外気送風機(37)の省動力化を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る車両用空調装置の模式的な断面図である。 第1実施形態に係る空調制御装置のブロック図である。 第1実施形態に係る内外気切替箱の断面図である。 第1実施形態に係る内外気切替ドアの側面図である。 第2実施形態に係る内外気切替ドアおよび外気流路の斜視図である。 第2実施形態に係る内外気切替ドアと仕切板の拡大斜視図である。 第2実施形態に係る内外気切替ドアの平面図である。 図7のA−A断面図である。 第3実施形態に係る内外気切替ドアの側面図である。 第3実施形態に係る内外気切替ドアと仕切板の拡大斜視図である。 第3実施形態に係る内外気切替ドアの平面図である。 図11のB−B断面図である。 本発明の変形例に係る内外気切替箱の断面図である。 本発明の変形例に係る係る内外気切替ドアおよび外気流路の斜視図である。
(第1実施形態)
以下、図面を用いて本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置1の全体構成図である。本実施形態の車両用空調装置1は、エンジン(内燃機関)を走行用駆動源とする車両に搭載されているものとする。車両用空調装置1は、図1に示す室内空調ユニット10を備えている。室内空調ユニット10は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されて、その外殻を形成するケーシング11内に空調用送風機12、蒸発器13、ヒータコア17等を収容したものである。
ケーシング11は、車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、車室内に連通している。本実施形態のケーシング11は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。ケーシング11内の空気流れ最上流側には、車室内の内気と車室外の外気とを切り替えて導入する内外気切替箱30が配置されている。内外気切替箱30については、後で詳細に説明する。なお、本明細書中において、「内気」とは車室内およびケーシング11の内部に存在する空気を意味し、「外気」とはそれら以外に存在する空気を意味している。従って、例えば車両ボディの内部であってケーシング11および車室内の外側に存在する空気は外気となる。
ケーシング11内における内外気切替箱30の空気流れ下流側には、内外気切替箱30を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風するための空調用送風機12が配置されている。空調用送風機12の空気流れ下流側には、蒸発器13が配置されている。蒸発器13は、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させて送風空気を冷却する冷却用熱交換器として構成されている。蒸発器13は、図示しない圧縮機、凝縮器、膨張弁等とともに冷凍サイクルを構成している。
ケーシング11内における蒸発器13の空気流れ下流側には、加熱用冷風通路14と冷風バイパス通路15とが並列的に設けられ、これらの通路14、15の下流側には、混合空間16が設けられている。加熱用冷風通路14には、蒸発器13を通過した空気を加熱するヒータコア17が配置されている。ヒータコア17は、エンジン冷却水と送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する加熱用熱交換器として構成されている。一方、冷風バイパス通路15は、蒸発器13を通過した空気を、ヒータコア17を通過させることなく(加熱することなく)、混合空間16に導くための空気通路である。
蒸発器13の空気流れ下流側であって、加熱用冷風通路14および冷風バイパス通路15の入口側には、加熱用冷風通路14および冷風バイパス通路15に流入する冷風の風量割合を変化させるエアミックスドア18が設けられている。エアミックスドア18によって、加熱用冷風通路14および冷風バイパス通路15に流入する冷風の風量割合を変化させることで、混合空間16内の空気温度(車室内に送風される送風空気の温度)を調整することができる。
ケーシング11の空気流れ最下流部には、混合空間16から温度調整された送風空気を空調対象空間である車室内に吹き出す吹出口19〜21が配置されており、各吹出口19〜21は、それぞれ車室内に向かって開口している。吹出口19〜21は、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス吹出口19、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口20、車両前面窓ガラスW内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口21からなる。各吹出口19〜21には、それぞれ、フェイス吹出口19の開口面積を調整するフェイスドア19a、フット吹出口20の開口面積を調整するフットドア20a、デフロスタ吹出口21の開口面積を調整するデフロスタドア21aが設けられている。これらの吹出口ドア19a〜21aの開閉状態を切り替えることで、車室内に吹き出される空調風の吹出モードを切り替えることができる。
吹出モードとしては、フェイス吹出口19を全開にしてフェイス吹出口19から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイスモード、フェイス吹出口19とフット吹出口20の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口20を全開するとともにデフロスタ吹出口21を小開度だけ開口して、主にフット吹出口20から空気を吹き出すフットモード、およびフット吹出口20およびデフロスタ吹出口21を同程度開口して、フット吹出口20およびデフロスタ吹出口21の両方から空気を吹き出すフットデフロスタモードがある。
図2は、車両用空調装置1の空調制御装置50を示している。空調制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
空調制御装置50の入力側には、車室内温度を検出する内気センサ51、外気温を検出する外気センサ52、車室内の日射量を検出する日射センサ53等の種々の空調制御用のセンサ群の検出信号が接続されている。空調制御装置50の出力側には、空調用送風機12、外気送風機37、内外気切替ドア用電動アクチュエータ54、エアミックスドア用電動アクチュエータ55、吹出モードドア用電動アクチュエータ56等が接続されている。空調用送風機12および外気送風機36は、空調制御装置50から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。また、各電動アクチュエータ54、55、56は、空調制御装置50から出力される制御信号によって作動が制御され、内外気モードに応じて内外気切替ドア33の位置を切り替える内外気制御、目標空調温度に応じてエアミックスドア18の開度を調整するエアミックス制御、吹出モードに応じて吹出口ドア19a〜21aの開閉を切り替える吹出口制御が行われる。
次に、図3に基づいて内外気切替箱30について説明する。図3は、内外気切替箱30の断面図であり、(a)は内気循環モードを示し、(b)は外気導入モードを示している。なお、図1では内気導入口31を左側に配置したが、図3では説明の便宜上、内気導入口31を右側に配置している。
図3に示すように、内外気切替箱30には、ケーシング11内に車室内の内気を導入するための内気導入口31および車室外の外気を導入するための外気導入口32が形成されている。さらに、内外気切替箱30の内部には、内気導入口31および外気導入口32を開閉して、ケーシング11内へ導入させる内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる内外気切替ドア33が配置されている。
また、内外気切替ドア33と空調用送風機12との間には、空気中の塵埃や臭気等を除去するフィルタ34が配置されている。内気導入口31と空調用送風機12との間は、内気が通過する内気流路35が設けられており、外気導入口32と空調用送風機12との間は、外気が通過する外気流路36が設けられている。本実施形態では、外気流路36は上下方向に形成されている。
本実施形態の内外気切替ドア33は、ロータリドアとして構成されている。内外気切替ドア33は、回転操作されることで、内外気モードを切り替えることができる。内外気モードとしては、外気導入口32を閉じて内気導入口31を開ける内気循環モード(図3(a))と、外気導入口32を開けて内気導入口31を閉じる外気導入モード(図3(b))がある。内気循環モードでは、内外気切替ドア33によって外気流路36が遮断され、内気導入口31から内気流路35を介して空調用送風機12に内気が導入される。また、外気導入モードでは、内外気切替ドア33によって内気流路35が遮断され、空調用送風機12に外気導入口32から外気流路36を介して外気が導入される。
外気流路36には、外気流路36を第1外気流路36aと第2外気流路36bに区画する仕切板36cが設けられている。第1外気流路36aと第2外気流路36bは、仕切板36cを境にして並列に配置されている。第2外気流路36bには、外気送風機36が配置されている。外気送風機37は、図3(a)に示す内気循環モードにおいて、内外気切替ドア33から外部に向かう方向(図3中の下から上に向かう方向)に送風するように構成されている。
これにより、図3(a)に示す内気循環モードでは、外気導入口32から導入された外気が第1外気流路36aを内外気切替ドア33に向かって流れ、その後、仕切板36cと内外気切替ドア33との間でUターンして、第2外気流路36bから外部に排出される。一方、図3(b)に示す外気導入モードでは、外気送風機37は停止しており、外気導入口32から導入された外気は、第1外気流路36aと第2外気流路36bを内外気切替ドア33に向かって流れ、空調用送風機12に導入される。
内外気切替ドア33には、透過膜33aが設けられている。透過膜33aは、特定種類の気体(例えば酸素、二酸化炭素、水蒸気)が透過しやすいが他の種類定の成分の気体(例えば窒素、臭気)は透過しにくいというものである。透過膜33aの材料としては、シリコーン等の気体透過性高分子の膜やセロファンやセラミックの多孔体や不織布等を用いることができる。内外気切替ドア33に透過膜33aを設けることで、内外気切替ドア33の占有スペースを利用して透過膜33aを設けることができ、透過膜33aを設けることで車両用空調装置1の体積が増大することを防止できる。また、図示を省略しているが、透過膜33aにはセラミック、繊維、多孔質金属、多孔質樹脂または樹脂スクリーンメッシュ等からなる支持体が積層されている。透過膜33aは、気体を透過し易くするために膜厚が薄くなっているため、支持体によって支持されている。なお、支持体は必ずしも設けなくてもよい。
また、透過膜33aは、内気中のある成分の濃度と外気中のその成分の濃度との差によって透過性能が発揮されるようになっている。そして、透過膜33aの内気側と外気側との間に、真空ポンプ等の差圧発生手段により大きな圧力差を設けることなく、すなわち内気と外気との間に全圧差がない状態においても、透過膜33aの透過性能が発揮されるようになっている。
図4は、内外気切替ドア33の側面図である。上述のように、内外気切替ドア33はロータリドアとして構成されているため、内外気切替ドア33は断面が略円弧状の曲面となっている。内外気切替ドア33の円弧の中心角θは、90°以下、好ましくは45〜90°となっている。
また、図4に示すように、透過膜33aは、襞折りにされた板状に形成されている。襞折りのすべての折り目は、平行に配置されている。本実施形態では、内外気切替ドア33の回動方向Xに対して襞折りの折り目が直交している。このように、透過膜33aを襞折りに形成することで、透過膜33aの表面積を大きくすることでき、透過性能を向上させることができる。
襞折りは、山部33bと谷部33cが交互に連続した形状であればよく、山部33bと谷部33cの数や襞の大きさは任意に設定することができる。ここで、山部33bは外気流路36に対向する側に位置する折り目であり、谷部33cはその反対側に位置する折り目である。また、襞折りは、必ずしも山部33bと谷部33cに明確な折り目が形成されていなくてもよく、断面が波形のような形状も含んでいる。断面が波形の場合、波の頂点が「折り目」に相当する。
ここで、内外気切替ドア33が図3(a)に示す内気循環モードでは、内気導入口31から導入された内気は、内外気切替ドア33の一方の面(車室側の面)に供給される。つまり、空調用送風機12は、内気の流れを発生させて透過膜33aの一方の面に内気を送風する内気送風機として機能する。したがって、内気循環モードでは、透過膜33aは、一方の面が内気と接触して他方の面が外気と接触するように、内気流路35と外気流路36との境目に配置されることとなる。このように、車室外からの外気と車室内の内気とを切り替える内外気切替ドア33に透過膜33aを設けることで、透過膜33aの透過性能を効率よく発揮させることができる。
次に、上記構成の車両用空調装置1の作動を説明する。空調用制御装置50は、内外気切替ドア33を外気導入口32が閉鎖され内気導入口31が開放された内気循環モード位置に変位させた場合に、空調用送風機12および外気送風機37を作動させる。これにより、内気流路35には空調用送風機12に導入される内気の流れが発生するとともに、外気流路36には内外気切替ドア33aの近傍でUターンする外気の流れが発生する。この結果、内外気切替ドア33を介して内気と外気が接触することとなる。
このとき、内気流路35の内気中のある成分の濃度が外気流路36の外気中のその成分の濃度と比較して低ければ、その成分の濃度差により外気中のその成分が透過膜33aを透過して内気と混ざる。このため内気中のその成分の濃度が上昇する。逆に、内気流路35の内気中のある成分の濃度が外気流路36の外気中のその成分の濃度と比較して高ければ、その成分の濃度差により内気中のその成分の気体が透過膜33aを透過して外気と混ざる。このため内気中のその成分の濃度が低下する。
例えば、車室内の乗員の呼吸により酸素が消費されて内気中の酸素濃度が低下すると、外気流路36の外気中の酸素が透過膜33aを透過して内気流路35に移動するので内気中の酸素濃度が上昇する。また、車室内の乗員の呼吸により二酸化炭素が発生して内気中の二酸化炭素濃度が上昇すると、内気流路35の内気中の二酸化炭素が透過膜33aを透過して外気流路36に移動するので内気中の二酸化炭素濃度が低下する。これにより、内気の酸素濃度および二酸化炭素濃度を外気に近づけることができる。そして、酸素濃度が向上し、二酸化炭素濃度が低下した内気が車室内に送風されるので、車室内の酸素濃度と二酸化炭素濃度を乗員にとって快適な濃度に維持することができる。さらに、外気流路36の外気中の液体(液滴など)や固体(花粉、浮遊粒状物質(Suspended Particulate Matter)など)は透過膜33aを全く透過しないか僅かに透過するだけであるので、これらの液体や固体の内気流路35への侵入を透過膜33aによって抑制できる。
また、空調用制御装置50は、内外気切替ドア33を内気導入口31が全閉され外気導入口32が全開される外気導入モード位置に変位させた場合、外気送風機37を停止させる。これにより、外気導入モードでは、外気流路36を流れる外気が空調用送風機12に導入される。そして、外気導入モードでは、外気流路36にUターンする外気の流れを発生させる必要がないので、外気導入モード時には外気送風機37を停止させることで、省エネルギー化を図ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、内外気切替ドア33に向う方向に外気が流れる第1外気流路36aと、内外気切替ドア33から離れる方向に外気が流れる第2外気流路36bと、これらの外気流路36a、36bに強制的に外気の流れを発生させる外気送風機37を設けることで、内外気切替ドア33の表面上で外気の流れを強制的に発生させることができる。これにより、内外気切替ドア33の表面における外気の滞留を抑制でき、確実に新鮮な外気を供給することができる。この結果、内外気切替ドア33を境界として、内気と外気の酸素や二酸化炭素の濃度差を保つことができ、透過膜33aの透過性能を効率よく発揮させることができる。
さらに、本実施形態では、透過膜33aの表面上における外気の滞留の抑制することに加えて、透過膜33aを襞折り形状に構成しているので、透過膜33aの表面積を極力大きくすることができ、透過膜33aの透過性能を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5〜図8に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第2実施形態と比較して、外気流路36と透過膜33aの構成が異なっている。以下、上記第1実施形態と異なる部分について説明する。
図5は、本第2実施形態の内外気切替ドア33と外気流路36の斜視図である。図5では、外気流路36の壁面を一点鎖線で示している。第1実施形態では、第1外気流路36aと第2外気流路36bが内外気切替ドア33の回動方向Xに対して直列的に配置されていたのに対し、本第2実施形態では、図5に示すように、第1外気流路36aと第2外気流路36bが内外気切替ドア33の回動方向Xに対して並列的に配置されている。
図6は、内外気切替ドア33と仕切板36cを部分的に拡大した斜視図である。図7は、内外気切替ドア33の平面図である。
図6、図7に示すように、仕切板36cの板面は、襞折りの折り目に対して直交する方向に配置されている。外気は、第1外気流路36aから第2外気流路36bに向かって仕切板36cの板面に直交する方向に流れる。このため、第1外気流路36aから第2外気流路36bに向かって流れる外気は、透過膜33aの表面上で襞折りの折り目に平行な方向に流れることとなる。このように、外気が襞折りの折り目に平行な方向に流れることで、外気が透過膜33aの表面に衝突する機会が減少するので、外気が透過膜33aの表面上を通過する際の圧損を低減でき、外気送風機37の省動力化を図ることができる。
図8は、図7のA−A断面図である。図8に示すように、本第2実施形態の透過膜33aは、山部33b側の折り目は、外気流路36bに対向する側が凹んだ曲線形状に形成されている。図8の断面図では、1つの山部33b側の折り目のみを図示しているが、他の山部33b側の折り目も同様に、外気流路36bに対向する側が凹んだ曲線形状に形成されている。具体的には、山部33b側の折り目は、中央付近が低く両端に向かって高くなるように湾曲している。つまり、透過膜33aにおける谷部33cから山部33bまでの高さは、仕切板36cに対応する部位が一番低くなっており、仕切板36cから離れるにしたがって高くなっている。これにより、透過膜33aの山部33b側の折り目は、仕切板36c端部でUターンする外気の流れに沿って湾曲した形状となるため、仕切板36c端部でUターンする外気の流れをより円滑にすることができる。この結果、外気が透過膜33aの表面上を通過する際の圧損をより低減でき、外気送風機37の省動力化を図ることができる。
なお、本第2実施形態では、透過膜33aの山部33b側の折り目は、中央付近の高さが最も低くなるように構成したが、透過膜33aの山部33b側の折り目は外気の流れに沿った形状となっていればよく、透過膜33aの山部33b側の折り目で最も低い部位は、外気がUターンする位置(換言すれば仕切板36cの位置)に対応させればよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図9〜図12に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第2実施形態と比較して、透過膜33aの構成が異なっている。以下、上記各実施形態と異なる部分について説明する。
図9は、本第3実施形態の内外気切替ドア33の側面図である。図10は、内外気切替ドア33と仕切板36cを部分的に拡大した斜視図である。図11は、内外気切替ドア33の平面図である。
本第3実施形態は、図5で示した上記第2実施形態と同様、第1外気流路36aと第2外気流路36bが内外気切替ドア33の回動方向Xに対して並列的に配置されている。
図9〜図11に示すように、仕切板36cの板面は、襞折りの折り目に対して平行な方向に配置されている。図10に示すように、仕切板36cの端部は、隣り合う山部33bの間に位置している。本第3実施形態の構成では、第1外気流路36aから第2外気流路36bに向かって流れる外気は、透過膜33aの表面上で襞折りの折り目に直交する方向に流れることとなる。このように、外気が襞折りの折り目に直交する方向に流れることで、外気が透過膜33aの表面に衝突する機会が増大するので、外気が透過膜33aの表面上で撹拌される。このため、外気が透過膜33aの表面上で滞留することをより効果的に抑制することができる。また、外気が襞折りの折り目に直交する方向に流れて、外気が透過膜33aの表面に衝突する機会が増大することで、透過膜33aの表面に結露水やゴミが付着することを抑制することができる。
図12は、図11のB−B断面図である。図12(a)は、山部33b側の折り目が曲面上に位置し、谷部33c側の折り目が平面上に位置している構成を示している。図12(b)は、谷部33c側の折り目と谷部33c側の折り目が平行する曲面上にそれぞれ位置している構成を示している。
図12(a)、図12(b)に示すように、本第3実施形態の透過膜33aは、複数の山部33b側の折り目(外気流路36に対向する側の折り目)の高さがそれぞれ異なっており、外気流路36に対向する側の複数の折り目は、外気流路36に対向する側が凹んだ仮想的な曲面上にそれぞれ位置している。具体的には、複数の山部33bの折り目のうち中央付近に位置する山部33b側の折り目の高さが低く、両端に向かって、山部33b側の折り目の高さが高くなっている。つまり、透過膜33aの複数の山部33b側の折り目は、仕切板36cに最も近い折り目の高さが最も低くなっており、仕切板36cから離れるにしたがって折り目の高さが高くなっている。これにより、透過膜33aの山部33b側の折り目が位置する仮想的な曲面は、仕切板36c端部でUターンする外気の流れに沿って湾曲した形状となるため、仕切板36c端部でUターンする外気の流れをより円滑にすることができる。この結果、外気が透過膜33aの表面上を通過する際の圧損を低減でき、外気送風機37の省動力化を図ることができる。
なお、本第3実施形態では、透過膜33aの山部33b側の複数の折り目のうち中央付近に位置する折り目の高さが最も低くなるように構成したが、透過膜33aの山部33b側の折り目が位置する仮想的な曲面が外気の流れに沿った形状となっていればよく、透過膜33aの山部33b側の折り目で最も低い折り目は、外気がUターンする位置(換言すれば仕切板36cの位置)に対応させればよい。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
例えば、上記各実施形態では、図3に示したように、外気流路36からみて仕切板36cが内外気切替ドア33に対して重なり合うように配置したが、図13に示すように、外気流路36からみて仕切板36cが内外気切替ドア33に対して重なり合わないように配置してもよい。図13の構成では、外気流路36の第1流路36aのみが内外気切替ドア33に対応する位置となる。従って、外気流路の変更により、図8、図12に示したような膜の形状(湾曲など)の変更を適宜行っても良い。
また、上記各実施形態では、図1、図3、図5に示したように、外気流路36を上下方向に形成したが、このような構成に限定されず、例えば図14に示すように、外気流路36を水平方向に形成してもよい。
また、上記各実施形態では、内外気切替ドア33から遠ざかる方向に外気が流れる第2外気流路36bに外気送風機37を配置したが、これに限らず、内外気切替ドア33に近づく方向に外気が流れる第1外気流路36aに外気送風機37を配置してもよい。
また、上記各実施形態では、1台の外気送風機37を設けた構成について説明したが、これに限らず、複数台の外気送風機37を設けてもよい。
また、上記各実施形態では、内外気切替ドア33をロータリドアとして構成したが、これに限らず、一方の面に外気が接触して他方の面に内気が接触する構成の内外気切替ドア33であれば適用可能である。
10 室内空調ユニット
11 ケーシング
12 空調用送風機
31 内気導入口
32 外気導入口
33 内外気切替ドア
33a 透過膜
35 内気流路
36 外気流路
36a 第1外気流路
36b 第2外気流路
36c 仕切板
37 外気送風機

Claims (5)

  1. 車室外の外気を導入するための外気導入口(32)および車室内の内気を導入するための内気導入口(31)とが形成されたケーシング(11)と、
    外気導入口(32)または内気導入口(31)を開閉する内外気切替ドア(33)と、
    前記内外気切替ドア(33)における外気と内気との境界に配置され、外気と内気との間で特定種類の気体を透過させる透過膜(33a)と、
    前記外気導入口(32)と前記内外気切替ドア(33)との間で外気が流れる外気流路(36)と、
    前記外気流路(36)に配置され、前記外気流路(36)に外気の送風を行う外気送風機(37)とを備え、
    前記外気流路(36)は、第1外気流路(36a)と第2外気流路(36b)とを有しており、前記外気送風機(37)が送風を行っている場合に、前記第1外気流路(36a)には、前記外気導入口(32)から流入した外気が前記内外気切替ドア(33)に近づく方向に流れ、前記第2外気流路(36b)には、前記第1外気流路(36a)を通過した外気が前記内外気切替ドア(33)から遠ざかる方向に流れるように構成され、
    前記透過膜(33a)は、襞折りに形成されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記透過膜(33a)の襞折りの折り目は、前記第1外気流路(36a)から前記第2外気流路(36b)に向かって流れる外気の流れ方向と平行な方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記透過膜(33a)の襞折りの折り目のうち前記外気流路(36)に対向する側の折り目は、前記外気流路(36)に対向する側が凹んだ曲線形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記透過膜(33a)の襞折りの折り目は、前記第1外気流路(36a)と前記第2外気流路(36b)に向かって流れる外気の流れ方向と直交する方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  5. 前記透過膜(33a)の襞折りの折り目のうち前記外気流路(36)に対向する側のそれぞれの折り目は、前記外気流路(36)に対向する側が凹んだ仮想的な曲面上に位置していることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
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