JP5264036B2 - 口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤 - Google Patents

口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5264036B2
JP5264036B2 JP2003556064A JP2003556064A JP5264036B2 JP 5264036 B2 JP5264036 B2 JP 5264036B2 JP 2003556064 A JP2003556064 A JP 2003556064A JP 2003556064 A JP2003556064 A JP 2003556064A JP 5264036 B2 JP5264036 B2 JP 5264036B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nicotine
liquid pharmaceutical
group
pharmaceutical formulation
smoking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003556064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005518392A (ja
Inventor
カタリーナ・リンデル
ベングト・ボソン
グンナール・ベルゲングレン
アネッテ・シュリューテル
Original Assignee
マクニール・アクチェボラーグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=20286485&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5264036(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by マクニール・アクチェボラーグ filed Critical マクニール・アクチェボラーグ
Publication of JP2005518392A publication Critical patent/JP2005518392A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5264036B2 publication Critical patent/JP5264036B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • A61K9/006Oral mucosa, e.g. mucoadhesive forms, sublingual droplets; Buccal patches or films; Buccal sprays
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/44Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
    • A61K31/455Nicotinic acids, e.g. niacin; Derivatives thereof, e.g. esters, amides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/465Nicotine; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
    • A61P25/34Tobacco-abuse
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/10Alcohols; Phenols; Salts thereof, e.g. glycerol; Polyethylene glycols [PEG]; Poloxamers; PEG/POE alkyl ethers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Addiction (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、被験者にニコチンを送出するための液体医薬製剤に関する。本発明はまた、ニコチンを送出するための方法およびシステム、ならびに該医薬製剤の製造および使用に関する。
タバコ依存症およびその減少
近年、タバコ喫煙の有害作用が認識されるにつれて、政府機関および種々の健康グループおよび他の関連組織により、タバコ喫煙に由来する有害な健康上の作用に関する情報を広めるための多数のキャンペーンおよび計画が行われている。さらに、そしてこの有害作用の認識の結果として、喫煙の頻度を減少させようとする試みに向けた多くの計画が行われている。
ニコチンは有機化合物であり、そしてタバコの主要アルカロイドである。ニコチンはシガレット、葉巻、嗅ぎタバコなどに用いられるタバコの主活性成分である。ニコチンは嗜癖性薬物でもあるのだが、喫煙者は、しばらくの間は禁煙に成功したのちに逆戻りするという強い傾向を特徴的に示す。ニコチンは、コーヒーおよび紅茶に由来するカフェインに次ぐ世界で二番目に多く使用される薬物である。
タバコ喫煙の主な問題は、それが健康に莫大な結果を有することである。今日、喫煙関連疾患は1年あたり3、4百万人ほどの死亡を引き起こすと推定される。喫煙の健康結果に関する米国公衆衛生局長官の1988年報告において、シガレット喫煙に関連する疾患によって、米国だけで毎年約300,000人の死者が生じると推定された。事実、過度の喫煙は、今や世界中で主な健康問題の一つと認められている。タバコ喫煙のこの厳然たる結果は、多くの医療協会および健康当局者にタバコの使用に対して非常に強力な方策をとるよう迫っている。
今日、タバコ喫煙が多くの先進国で減少しつつあるとしても、世界で二番目に多く使用されるこの薬物を、如何にすれば社会が取り除きうるのかを見出すことは困難である。
ヘビースモーカーが行いうる最も有利なことは、喫煙を減らすか、または好ましくは実のところ完全にやめることである。しかしながら、経験は、大部分の喫煙者にはこれが著しく困難であると判っていることを示している。なぜならば、タバコ喫煙はたいてい依存性の障害または渇望を生じるからである。WHOは、その障害の国際分類にタバコ依存症と呼ばれる診断を持っている。他にも、例えばアメリカ精神医学協会は、この嗜癖をニコチン依存と呼んでいる。禁煙のこれらの困難は、ヘビースモーカーがニコチンに依存しているという事実に起因することが一般的に受け入れられている。しかしながら、最も重要な危険因子は、タバコの燃焼中に形成される物質、例えば発癌性タール生成物、一酸化炭素、アルデヒドおよびシアン化水素酸である。
ニコチンの効果
ニコチンの投与は満足を与えることができ、そして通常の方法は喫煙によるものであり、例えばシガレット、葉巻もしくはパイプ、または嗅ぎタバコ、もしくは噛みタバコによる。しかしながら、喫煙は健康ハザードを有し、それ故に、喫煙からの離脱を容易にするために使用でき、そして/または喫煙の代用として使用できる、快適な方法でニコチンを投与する別の方法を案出することが望ましい。
シガレットを喫煙すると、ニコチンは喫煙者の血中に急速に吸収され、そして吸入ののち約10秒以内に脳に達する。ニコチンの急速な取り込みは消費者にすばやい満足感または刺激を与える。次いで、この満足は、シガレットの喫煙時間中およびその後しばらくの期間持続する。喫煙の有毒な、毒性の、発癌性の、および嗜癖性の性質は、喫煙習慣の打破を助ける方法、組成物および装置のための努力を提供している。
ニコチンは、タバコ植物に由来する嗜癖性の有毒アルカロイドC54NC47NCH3である。ニコチンは殺虫剤としても用いられる。約40ミリグラムのニコチンは、成人を殺しうる(Merck Index)。
ニコチン代用製品
喫煙を減らす一つの方法は、喫煙以外の形または手段でニコチンを与えることであり、そして若干の製品がこの要求を満たすために開発されている。ニコチン含有製剤は、現在、タバコ依存症に対する支配的な処置剤である。
喫煙頻度の減少を達成する成功率は、現在公知の製品を用いては比較的低い。最新技術は、行動的アプローチおよび薬理学的アプローチの両方を伴う。単に喫煙頻度を減少するために行動的または薬理学的アプローチを用いたのちに、最初は喫煙をやめたタバコ喫煙者の80%超は、約1年の期間以内に再発して、彼らの以前の喫煙度の喫煙習慣に一般的に逆戻りする。
喫煙をやめようとする人々のための補助として、幾つかの方法および形の市販ニコチン代用製品、例えばUS3,845,217によるニコチンチューインガムがある。被験者のタバコ使用の欲求を減少させるための、幾つかの方法および手段が記載されており、これは、例えばUS5,939,100(ニコチン含有微小球体)およびUS4,967,773(ニコチン含有トローチ剤)に記載されているように、ニコチンまたはその誘導体を被験者に投与する段階を含む。
ニコチンの吸収に対するpHの効果は、例えばEur J Clin Pharmacol, Vol.56,2001,813-818頁,L.Molanderら,“Pharmacokinetic investigation of a nicotine sublingual tablet”で論じられている。しかし、口腔に投与するための液体ニコチン製剤に対するpHの効果は、開示されていない。
ニコチンを経皮投与するための皮膚パッチの使用が報告されている(Rose, in Pharmacological Treatment of Tobacco Dependence,(1986)pp.158-166,Harvard Univ. Press)。現在広く用いられているニコチン含有皮膚パッチは、局所過敏状態を引き起こすことがあり、そしてニコチンの吸収は遅く、かつ皮膚血流によって影響される。
ニコチン含有点鼻剤が報告されている(Russellら, British Medical Journal, Vol. 286, p.683(1983);Jarvisら,British Journal of Addiction,Vol.82,p.983(1987))。しかしながら、点鼻剤は投与が困難であり、かつ仕事中または他の公共的状況での使用に不都合である。スプレーによる鼻腔内への直接送出によってニコチンを投与する方法は、US4,579,858、DE3241437およびWO/9312764から公知である。しかし、鼻用ニコチン製剤を用いると、局所的な鼻の炎症になることがある。投与が困難であることは、結果としてニコチンの投与量を予測不可能にすることにもなる。
また、US5,167,242で提案されているように、ニコチン蒸気を取り込むためのシガレットに類似する吸入装置が公知である。肺中のニコチンを退けるためのエアゾールは、DE3241437に開示されている。
ニコチンを含む口内スプレーは、当技術で、例えばUS6,024,097により公知であり、そこには、次第に低下するニコチン濃度を含む複数のエアゾールディスペンサーの使用により、喫煙者が喫煙習慣をやめるのを補助する方法が開示されている。このエアゾールは、口内投与を意図している。ディスペンサー中の液体は、本質的にニコチンおよびアルコールからなる。
エアゾールが、次第に上昇する濃度の少なくとも1種の選択された興奮剤をさらに含む類似の口内スプレーは、US5,810,018に開示されている。
WO98/24420は、活性成分および噴射剤を含むエアゾール装置を開示している。この装置は、例えば舌下投与のために使用できる。ニコチンは、薬物に関する長い「詳細なリスト」に、活性成分として挙げられている。しかし、ニコチン製剤に関する実施例はない。
US5,721,257は、経皮投与したニコチンによる第一の処置および経粘膜投与したニコチンによる第二の処置を含む、ニコチン療法に応答する状態の処置方法を開示している。経粘膜投与はエアゾールにより鼻粘膜に行いうると述べられている。口腔への投与は開示されていない。
WO97/38663は、非極性溶剤を用いた頬側エアゾールスプレーを開示している。このスプレー中の一つの有用な活性成分として、ニコチンが挙げられている。
US5,955,098は、同様に、ニコチンが活性成分であってもよい、頬側用の非極性スプレーを開示している。
公知の何れの口内スプレーも、緩衝および/またはpH調節の手段を含んでいない。
従来技術およびその問題
表題をつけた手段および方法は、一定のタバコ使用者が経験する渇望を満足させない。具体的には、これらの手段および方法は、有害作用なしに、十分に急速なニコチンの取り込みを一般的に与えない。
このことは、これまで公知の何れの手段および方法も、下記のRusselらによる周知のNRTの教えを十分に満足させないことを意味する:
I:現在のニコチンガムおよびパッチとは異なり、積極的な主観的ニコチン効果を与えるのに十分に急速な、ニコチンの速い送出または「上昇(boost)」は、より速い渇望の軽減に導くであろうこと、および
II:より速い渇望の軽減は、より良い渇望の制御を与えるであろうこと、および
III:より良い渇望の制御は、より高い全体的禁煙率を生じるはずであること。
表題をつけた説明については、Russel,M.A.H., Stapleton,J.A.およびFeyerabend C. Nicotine boost per cigarette as the controlling factor of intake regulation of
smokers; In: Clarkら(Eds.)Effects of Nicotine on Biological Systems II,Advances in Pharmacological Sciences, Brikhaeuser Verlag, Basel,(1995)233-238を参照されたい。
上記の問題を考慮すれば、ニコチンを渇望する人に速い満足を与えるための、または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるための、従来技術の手段および方法に関連する問題も避けうる、ニコチン投与の手段および方法の開発に対する強い要求および関心が存在する。本発明は、該要求および関心を扱うものである。
被験者の口腔内でのニコチンの急速な経粘膜取り込みを得るように被験者にニコチンを送出することを試みる場合の、当技術で公知の上記の欠点を考慮して、本発明は、被験者の口腔内でのニコチンの急速な経粘膜取り込みを得るための新規かつ改善された製品、システムおよび方法を提供する。
本発明の目的は、従来公知の製品および方法の欠点を避けるために、被験者にニコチンを急速に取り込ませるための効率的かつ有効な製品、ならびに方法およびシステムを提供することである。本発明はまた、上記のRusselらの教えを十分に満足させる。
従って、本発明は、被験者に、任意形態のニコチンを含有する液体医薬製剤を被験者の口腔内に投与し、そして任意形態のニコチンを、本質的にニコチンの急速な頬側取り込みによって被験者の全身循環系内に吸収させることを含む、任意形態のニコチンを被験者に送出する方法、ならびに該液体医薬製剤を製造する方法を提供する。
本発明はまた、タバコ含有材料を少なくとも部分的に上記の液体医薬製剤で置き換える段階、被験者に任意形態のニコチンを含有する液体医薬製剤を被験者の口腔内に投与する段階、およびニコチンを、本質的にニコチンの頬側取り込みによって被験者により全身的に吸収させる段階を含む、喫煙またはタバコ含有材料の使用の衝動の減少を得るための、および/または喫煙することなく喫煙の速い満足感を与えるための方法を提供する。
さらに、本発明は、上記の液体医薬製剤、および喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を得るための少なくとも一つの他の手段を含む、任意形態のニコチンを被験者に送出するためのシステム、ならびに上記のとおりの液体医薬製剤、および喫煙またはさもなくばタバコ使用の衝動の減少を得るための少なくとも一つの他の方法を含む、喫煙またはさもなくばタバコ使用の衝動の減少を得るための、および/または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるためのシステムを提供する。該システムは、少なくとも一つの他の方法が、チューインガム、鼻スプレー、経皮パッチ、吸入装置、トローチ剤、錠剤および非経口方法、皮下方法、静脈内方法、直腸内方法、膣内方法、および経粘膜方法;または他のタバコ使用による投与からなる群から選択されるシステムであってよい。
本発明は、ニコチンを経粘膜送出するための他の手段、例えばチューインガム、トローチ剤および錠剤と比較して、融通がきく、便利な、かつ個別的な使用を提供する。噛む、または吸い込む必要はない。さらに、そして他の経粘膜投与形態とは異なり、本発明の液体医薬製剤は、被験者により直接に頬側吸収可能な形態のニコチンを提供する。ニコチンを鼻に送出するための公知の製剤は、鼻水、鼻の炎症および眼の炎症を包含する副作用のために不都合である。チューインガム、トローチ剤および錠剤中のニコチンは、直接吸収可能な形態で存在する前に、例えば咀嚼、崩壊、溶融および/または溶解を伴う変換相を通過する必要がある。ニコチンパッチは個別的投与を与えるが、ニコチンの速い取り込みを与えない。
本発明に係る製品は、液体医薬製剤の投与時に、口腔の液体のpHが0.3〜4pH単位だけ上昇するように、または好ましくは0.5〜2.5pH単位だけ上昇するように、緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化される。
上記の製品の使用は、本発明によれば、任意形態のニコチンを被験者に急速に送出し、そしてまた、喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を、速く、および/または持続して、および/または完全に達成することを与え、そして/または通常の喫煙またはタバコ使用の
のちに得られる喫煙の満足感に類似する喫煙の満足感を、喫煙を行うことなく与えるであろう。
図面の説明
図1は、二つの異なるニコチン投与方法ののちのニコチンの静脈血漿レベル濃度を示す図表である。両方の投与方法について、1単位用量を時点ゼロで投与した。さらなる用量は投与しなかった。全てがニコチン使用者である50人が、この試験に参加した。「スプレー」は、以下の実施例4による液体医薬製剤200μlを舌下にスプレーしたことを表す。この単位用量は、遊離塩基として測定して3.5mgのニコチンを含んでいた。「Microtab」は、遊離塩基として測定して4mgのニコチンを含む1錠のNicorette(R)Microtabを表す。Nicorette(R)Microtabは、Nicorette(R)Gumと薬理学的に同等である。「スプレー」は、緩衝剤を含む。「Microtab」は、緩衝剤を含まない。「スプレー」では、液体医薬製剤を飲み込む前に口内に1分間保持した。「Microtab」では、錠剤を溶解するまで舌下に保持した。それぞれのグラフ上の各記号は、静脈血漿中のニコチンの一つの測定値を表す。
図2は、それぞれpH6、7および8.5を有する三つの液体医薬製剤を舌下投与したのちの平均血漿濃度を示す。各製剤について、200μlを時点ゼロで舌下にスプレーした。上記の三つの製剤の全てについて、ニコチン濃度は10mg/mlであり、すなわち、上記の各200μlのスプレー用量は、遊離塩基として測定した2mgのニコチンを含んでいた。pH8.5を有する製剤は、以下の実施例1による製剤であった。pH7およびpH6を有する製剤は、それぞれ以下の実施例2および3による製剤であった。
図3は、現在の超高濃度(4mg)Nicorette(R)Gumの単一用量の、時間に対する静脈血ニコチン血清プロフィールを、「軽い」(低ニコチン)シガレットを喫煙したときの相当する血漿プロフィールと比較している。本発明による一つの目標は、現在公知の頬側ニコチン製剤を用いて与えられるよりもシガレットに関するpKプロフィールにより近似しているpKプロフィールを与える頬側ニコチン製剤を得ることである。
図4は、図1と同じ製剤を用いた場合の、時間の関数として視覚的アナログ尺度(VAS)で評価および記録した、「喫煙の衝動」(渇望)に関する無作為化オープン研究における52人の喫煙ボランティアからの平均スコア値を示す。シガレット1本を喫煙した直後、およびニコチン製品を投与する前7時間の禁煙中に、渇望スコアを記録した。次いで、投与後1時間中に、より頻回にスコアを記録した。この研究では心拍数も監視した。この図は、本発明が、現在の頬側ニコチン製剤よりもいっそう速い喫煙衝動スコアの低下を与えることを明確に示している。例えば、本発明に係る製剤を投与した約2分後には、渇望スコアは50%減少する。Nicorette(R)Microtabでは、渇望スコアの50%低下は、投与ののち10分よりも後で得られる。
発明の詳細な説明
定義
「タバコ」、「タバコ含有材料」および類似の用語は、本明細書において、特にシガレット、葉巻、パイプタバコ、嗅ぎタバコおよび噛みタバコが用いられる、喫煙、嗅ぐ、および噛むことを包含するタバコのあらゆる種類の使用のための、このような材料を意味することを意図している。
「喫煙またはタバコ使用の衝動の速い減少」という用語は、本明細書において、喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を達成するように、被験者を初回刺激することを意図している。
「過渡的」という用語は、生物学的および/または生理学的状態の非永続的な変化に関することを意図しており、その際、一定期間ののち、該状態は、該変化の前のその値または行動に戻る。
「頬側」および「頬側に」という用語は、本明細書において、口腔の軟組織ライニングの全部または何らかの部分に関することを意図している。
「口腔の液体」という用語は、本明細書において、唾液および/またはある量の液体医薬製剤と混合した唾液を意味することを意図している。
「投与の頻度」という用語は、本明細書において、同じ時間枠内で液体医薬製剤の1回または2回以上の単一用量の投与を意味することを意図しており、該時間枠は、投与を受ける被験者の要求に依存しており、該時間枠は、数秒から約10分にわたる。
緩衝剤およびpH調節の手段
口腔から全身的循環系へのニコチンの吸収は、唾液のpH、および約7.8であるニコチンのpKに依存する。唾液のpHを6.8と仮定すると、唾液中のニコチンの約10%だけが遊離塩基形態にあるだろう。従って、粘膜を通して優先的に吸収される形態である遊離塩基形態のニコチンの吸収を促進するために、唾液のpHを高めねばならない。pHが8.8であるならば、唾液中のニコチンの約90%が遊離塩基形態にあるだろう。
それ故に、そして本発明によれば、液体医薬製剤は、緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化される。これは、生理的に許容される緩衝物質または緩衝剤を含ませることにより、または他の手段により達成することができる。他の手段とは、通常は緩衝剤として作用しえない製品中の任意成分、例えば自己緩衝性添加物および/またはニコチンのpH調節形態による緩衝を包含することを意図している。
唾液のpHを高める緩衝および/またはpH調節によって、ニコチンの取り込みが変化し、例えば、唾液を緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化しない場合のニコチン取り込みと比較して上昇する。また、本発明による口腔内のニコチンの経粘膜取り込みは、本発明により緩衝および/またはpH調節されていないニコチンの場合よりも速いので、より少ないニコチンが飲み込まれ、そして胃腸(GI)管に達するであろう。GI管に達したニコチンは、吸収された無傷のニコチンの全量を減少させる最初のパス代謝に付され、ニコチン吸収をさらに減少させるであろう。このことは、本発明による緩衝剤と共に投与されないニコチンの吸収速度は、緩衝剤と一緒に投与した場合よりも、一般的に遅く、そして生物学的利用能は、一般的に低いであろうことを意味する。
緩衝のためには、アルカリ金属、例えばカリウムもしくはナトリウム、またはアンモニウムの重炭酸塩もしくはセスキ炭酸塩を包含する炭酸塩、グリシン酸塩、リン酸塩、グリセロリン酸塩またはクエン酸塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される1種または2種以上の緩衝剤を使用できる。
さらなる実施形態は、クエン酸三ナトリウムまたは三カリウム、およびそれらの混合物を使用できる。
もっとさらなる実施形態は、異なるリン酸塩系、例えばリン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム;およびリン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、および水酸化カルシウム、グリシン酸ナトリウム;およびそれらの混合物を含むことができる。
アルカリ金属炭酸塩、グリシン酸塩およびリン酸塩は、好ましい緩衝剤である。
pH調節は、ニコチンのpH調節形態、例えばニコチン遊離塩基の使用によっても得ることができる。
液体医薬製剤中の1種または複数種以上の緩衝剤の量は、特定の実施形態において、上記のように唾液のpHを7より上に高め、そして口腔内の唾液のpHを7より上に、例えばpH7〜11に維持するのに十分であることが好ましい。別様に表現すれば、液体医薬製剤は、被験者に投与したときに、被験者の口腔の液体のpHが過渡的に、約0.3〜4pH単位だけ、好ましくは0.5〜2.5pH単位だけ上昇するように、緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化されるべきである。このようなpH上昇を達成するのに必要な緩衝剤の量は、当業者によって容易に計算される。
ニコチンは、異なる形態に、例えば異なる錯体もしくは塩で、または遊離塩基として処方することができる。
活性成分
本発明によれば、液体医薬製剤製品は、喫煙および/またはタバコ使用の衝動の減少、および/または急速な「ニコチン刺激」および/または「ニコチンヘッドラッシュ」を得るように、被験者の口腔内でのニコチンの速い経粘膜取り込みを与えるために、任意形態のニコチンを含む。それによって、ニコチンの全身的維持レベルを達成することもできる。
ニコチンは、被験者の口腔内の唾液から全身的循環系への後続の取り込みを促進するために、唾液溶解性形態にあるべきである。
好ましい実施形態において、任意形態のニコチンは、ニコチンの遊離塩基形態、ニコチン塩、ニコチン誘導体、ニコチン包接錯体または任意の非共有結合におけるニコチン;およびそれらの混合物からなる群から主として選択される。
さらにまた、包接錯体は、シクロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリンであってよい。
もっとさらに、ニコチン塩は、酒石酸塩、酒石酸水素塩、クエン酸塩またはマレイン酸塩であってよい。
本発明によれば、任意の組織または口腔内の粘膜によるニコチンの取り込みは、アルカリ性化する緩衝剤を欠くか、またはアルカリ性化するpH調節手段を欠いた液体ニコチン含有医薬製剤により得られる取り込みに対して、改善される。
ニコチンは、例えば、喫煙またはタバコ使用の衝動の急速な減少を得るための興奮剤として作用しうる。
ニコチンとは、ニコチン、3−(1−メチル−2−ピロリジニル)−ピリジンを、その塩基形態と共に包含することを意図しており、合成ニコチン、ならびにタバコ植物、またはその部分、例えばニコチアナ属の単独または組み合わせからのニコチン抽出物;または製薬上許容される塩を包含する。
最も好ましい実施形態は、ニコチンを遊離塩基形態として、または製薬上許容される水溶性塩として、または包接錯体、例えばシクロデキストリン錯体、例えばβ−シクロデキストリン錯体として含む。しかし、他の好適な製薬上許容される任意の形態を用いることもできる。
多数のニコチン塩、例えば表1に示す塩、例えば、好ましくは酒石酸塩、酒石酸水素塩、クエン酸塩またはマレイン酸塩、および/または塩酸塩が知られており、かつ使用できる。
Figure 0005264036
液体医薬製剤中のニコチンの量
任意形態のニコチンは、本発明によれば、被験者に効果達成用量を与えるように処方される。効果は、喫煙することなく喫煙の満足感を与えることであってよい。投与された任
意形態のニコチンの別の効果は、喫煙またはタバコ使用の衝動の減少であってよい。
効果は、上記の衝動の減少と、喫煙することなく喫煙の満足感を与えることとの組み合わせであってもよい。ニコチンの量は、被験者にこのような効果を与えるのに十分であるべきである。この量は、もちろん、人ごとに変化しうる。
本発明によれば、液体医薬製剤の実施形態は、投与の各発生時に送出されるニコチンの量が、ニコチンの遊離塩基形態として計算して、約0.05〜10mg、好ましくは約0.25〜6mg、最も好ましくは約0.5〜4mgであるような濃度で、ニコチンを含む。
ニコチンの送出および取り込み
ニコチンの経口投与のための現存する医薬投与形態は、喫煙と比較して、通常、ニコチンの遅い送出および遅い取り込みを与える。ニコチンの遅い取り込みは、tmax、すなわち、静脈血の血漿中で測定されるニコチンレベルが最高レベルとなる時点を、単一容量の投与の約30〜45分後に与える。
投与後に満足感または喫煙もしくはタバコ使用の衝動の減少に達する時点は、個別的であるが、ニコチンを投与するための現在の医薬形態において、tmaxと一致するとみなした場合に、一般的に約30分後に達することができる。本発明によれば、このような満足感は、より短い期間ののちに達することができる。なぜならば、緩衝および/またはpH調節のため、そして律速段階、例えば錠剤またはトローチ剤の溶融、錠剤またはトローチ剤の崩壊および溶解、ならびにチューインガムの咀嚼、これに続く薬物の溶解が存在しないため、口腔内で急速に経粘膜的に取り込まれるからである。
液相
本発明の液体医薬製剤の液相は、水を含むことができる。液相は、アルコール、例えばエタノール、グリセロール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール、またはそれらの混合物を含むこともできる。それは1種または2種以上の脂質を含むこともできる。さらに、それは上記の成分の混合物を含むことができる。
液体医薬製剤への他の添加物
場合により、他の添加物を液体医薬製剤に加えることができる。
場合による添加物は、1種または2種以上の安定化添加物、例えば、ビタミンE、すなわちトコフェロール、ビタミンC、すなわちアスコルビン酸およびその塩、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソールを包含する酸化防止剤;およびパラベン、塩化ベンザルコニウム、クロルブタノール、ベンジルアルコール、ベータフェニルエチルアルコール、塩化セチルピリジニウムを包含する保存剤;およびキレート化剤、例えばEDTA;および没食子酸エステル、例えば没食子酸プロピルからなる群から選択されるものを含む。
さらなる場合による添加物は、下記からなる群から選択される1種または2種以上の添加物を含む:
エンハンサー、例えばアゾン;
ビタミン、例えばビタミンCおよびE;
ミネラル、例えばフッ化物、特にフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムおよびフッ化錫;
抗臭気剤、例えば亜鉛およびシクロデキストリン;
噴射剤、例えば、場合により液化された1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)および場合により液化された1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227);
1種または2種以上の合成甘味剤および/または天然糖、例えば人工甘味料、例えばサッカリンおよびそのナトリウム塩およびカルシウム塩、アスパルテーム、アセスルファムおよびそのカリウム塩、タウマチン、およびグリシルリジンからなる群から選択されるものを包含する甘味料;
多価アルコール、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトールおよびグリセロール;グルコース(デキストロースとも呼ばれる)、フルクトース(レブロースとも呼ばれる)およびガラクトースを包含する単糖;
サッカロース(ショ糖とも呼ばれる)、ラクトース(乳糖とも呼ばれる)およびマルトース(麦芽糖とも呼ばれる)を包含する二糖;
液体グルコースシロップ、例えば主にデキストロース、マルトース、デキストリンおよび水の混合物を含有する澱粉加水分解物、転化糖シロップ、例えばデキストロース、レブロースおよび水の混合物を含有する、インベルターゼで転化されたショ糖、糖含有量の高いシロップ、例えばトウミツ、ハチミツおよび麦芽抽出物を包含する糖の混合物;およびそれらの混合物;
矯味矯臭および/または着香剤、例えば、新鮮なまたは乾燥した花、つぼみ、葉、茎、果実、種子、ピール、樹皮または根の蒸留、溶剤抽出または低温圧搾により得られる精油、例えばペパーミント、スペアミント、ユーカリ、冬緑樹、ニアウリ、チョウジ、カルダモン、ケイ皮、ビターアーモンド、コリアンダー、キャラウェー、ショウガ、ビャクシン、オレンジ、ダイダイ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン、ベルガモット、タイム、ウイキョウおよびローズマリーの油からなる群から選択されるもの;
天然起源の精油の希釈液または香味成分の濃縮物の何れかを包含する天然香味料および芳香剤、例えば果実、ベリー、ナッツ、スパイス、ミント、タバコ、ココア、コーヒー、紅茶、バニラ、カンゾウ、カラメル、タフィー、ハチミツ、ワイン、リカーおよび醸造酒に由来するもの;
天然の香味、例えば果実、ベリー、ナッツ、スパイス、ミント、タバコ、ココア、コーヒー、紅茶、バニラ、カンゾウ、カラメル、タフィー、ハチミツ、ワイン、リカーまたは醸造酒の香味を調和させるためにブレンドされた炭化水素、アルコール、アルデヒド、エステル、ケトン、エーテルおよびオキシドを含む化学物質の混合物からなる合成香味料および芳香剤;
およびそれらの混合物。
界面活性剤
液体医薬製剤の1種または2種以上の化合物は、1種または2種以上の界面活性剤および/または乳化剤、例えば、両親媒性ブロックコポリマーを包含する非イオン性、陽イオン性、陰イオン性または両性イオン性界面活性剤、またはそれらの混合物に可溶化することができる。
具体的には、液体医薬製剤の1種または2種以上の化合物は、ポロキサマーを包含する非イオン性界面活性剤、例えば:
ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノ−およびジグリセリドおよびそれらのエステル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル(ポリグリセロールポリリシノール酸(PGPR)を包含する)、およびソルビタン脂肪酸エステル、
二級、四級および三級アンモニウム化合物および陽イオン性リン脂質を包含する陽イオン性界面活性剤、
脂肪酸塩、乳酸塩、特にステアロイル乳酸ナトリウムおよび/またはカルシウム、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、ラタノール(latanol)、および陰イオン性リン脂質、例えばホスファチジルセリンを包含する陰イオン性界面活性剤、
両性イオン性リン脂質、例えばホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミンを包含する両性イオン性界面活性剤、
またはそれらの混合物
から選択される1種または2種以上の界面活性剤に可溶化することができ、
好ましい界面活性剤またはそれらの混合物は、非イオン性である。
任意形態のニコチンを被験者に送出する方法
本発明によれば、任意形態のニコチンを被験者に送出する方法は、下記の段階:
a)被験者に、本発明に係る任意形態のニコチンを含有する液体医薬製剤製品を被験者の口腔内に投与する段階、および
b)液体医薬製剤中の任意形態のニコチンを、被験者の口腔内の唾液と混合させ、そして本質的に頬側取り込みによって被験者の血漿中に吸収させる段階を含む。
一つの実施形態は、約3〜30分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
もう一つの実施形態は、約3〜20分後に、静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
さらにもう一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンが吸収されて、約3〜15分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を得る方法
本発明によれば、喫煙またはタバコ含有材料の使用の衝動の減少を得るための、および/または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるための方法は、下記の段階:
a)タバコ含有材料を少なくとも部分的に、請求項1〜22の何れかに記載の液体医薬製剤で置き換える段階、
b)被験者に、任意形態のニコチンを含有する請求項1〜22の何れかに記載の液体医薬製剤を被験者の口腔内に投与する段階、および
c)液体医薬製剤中の任意形態のニコチンを、本質的に頬側取り込みによって被験者により吸収させる段階を含む。
口腔への投与は、スプレー、滴下またはピペット滴下により、好ましくはスプレーにより、最も好ましくは舌下へのスプレーにより行われる。投与は、例えば肺または上気道に対するのではなく、口腔に対することを意図している。
一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンは、約3〜30分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
もう一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンは、約3〜20分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
さらにもう一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンは、約3〜15分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
被験者にニコチンを送出する方法のさらに他の実施形態は、喫煙またはタバコ使用の衝動を得るための少なくとも一つの他の方法を組み合わせる段階を含むことができる。
液体医薬製剤は、以下にさらに論じるように、喫煙またはタバコ使用の衝動の速い、および/または持続する、および/または完全な減少を得るために、および/または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるために用いることができる。
速い軽減は、被験者に喫煙することなく喫煙の急速な満足感を与える。
一つの実施形態は、本発明に係る液体医薬製剤の使用によって、約3〜30分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxに達することにより、喫煙またはタバコ使用の衝動を減少させる。
もう一つの実施形態は、本発明に係る液体医薬製剤の使用によって、約3〜20分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxに達することにより、喫煙またはタバコ使用の衝動を減少させる。
さらにもう一つの実施形態は、本発明に係る液体医薬製剤の使用によって、約3〜15分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxに達することにより、喫煙またはタバコ使用の衝動を減少させる。
喫煙またはタバコ使用の衝動の停止
若干の使用者にとって、幾つかの理由、例えば健康上、経済上、社会的または行動作法上の理由により、ニコチンの使用を完全に終わらせることが目標であろう。これは、任意形態のニコチンの送出量を経時的に徐々にさらに低下させることによって達成できる。本発明の特定の実施形態において、渇望を軽減する上記の方法は、タバコ渇望の軽減を達成し、そして/または喫煙の満足感を達成するために、さらに、液体医薬製剤中のニコチン量を経時的に徐々に低下させる段階、および/または液体医薬製剤の投与頻度を経時的に徐々に減少させる段階、および/または液体医薬製剤の用量サイズを経時的に徐々に減少させる段階を含むことができる。この方法が経時的、段階的離脱過程をもたらす。
異なるタイプの喫煙者は、ニコチンの異なる血漿レベルで、渇望が減少したという感覚に至る。これは、もちろん、本発明に係る液体医薬製剤を投与する計画の個々のタイプに影響するであろう。異なるタイプの喫煙者は、例えば、ニコチンの血漿レベルが、離脱症状が生じるよりも低いレベルを常に超えていることを渇望するピーク要求者または喫煙者を包含する。
一つの対策は、液体医薬製剤の投与頻度を低下させることであってよい。他の実施形態は、該液体医薬製剤中のニコチン用量の変更、ならびにこれら二つに実施形態の組み合わせを包含する。
ニコチンを送出するため、および渇望の軽減を得るためのシステム
本発明によれば、任意形態のニコチンを被験者に送出するためのシステムがある。このようなシステムは、本発明に係る液体医薬製剤、および喫煙の衝動の減少を得るための少なくとも一つの他の手段を含む。
本発明に係る別のシステムは、喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を得るための、および/または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるためのシステムであってよい。このようなシステムは、本発明に係る液体医薬製剤、および喫煙またはタバコ使用の衝動の減少を得るための少なくとも一つの他の方法を含む。他の方法は、チューインガム、鼻スプレー、経皮パッチ、吸入装置、トローチ剤、錠剤、および非経口方法、皮下方法、静脈内方法、直腸内方法、膣内方法および経粘膜方法;またはタバコの使用による投与からなる群から選択される付随的または共同作用的な方法であってよい。
特定の実施形態において、少なくとも一つの他の方法は、ニコチンの投与を含む。
液体医薬製剤の使用
本発明に係る液体医薬製剤は、上記のように、喫煙およびタバコ使用の衝動の速いおよび/または完全な減少を得るため、または喫煙することなく喫煙感を与えるために使用される。
ニコチンの用量は、任意形態のニコチンの効果による個々の感覚的知覚および満足感を被験者に与えるように選択される。液体医薬製剤の使用は、本発明に係る使用のみであっても、または薬物乱用の分野で公知の他の手段もしくは方法との組み合わせであってもよい。具体的には、本発明は、上記の節の方法において、上記の他の手段と組み合わせて用いることができる。
この使用は、約3〜20分後に、静脈血中ニコチンのtmaxに達する、喫煙またはタバコ使用の衝動の急速な減少を与えることができる。
特定の実施形態において、本発明に係る液体医薬製剤の使用は、約3〜15分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxに達することにより、喫煙またはタバコ使用の衝動を減少させるであろう。
本発明によれば、本発明に係る液体医薬製剤は、任意形態のニコチンを被験者に送出するために使用される。
一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンの送出は、約3〜30分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
もう一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンの送出は、約3〜20分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
さらにもう一つの実施形態において、上記の任意形態のニコチンの送出は、約3〜15分後に、被験者の静脈血中ニコチンのtmaxを生じる。
既に示したように、かつ図面、例えば図4から結論されるように、tmaxが短いほど、渇望、すなわち喫煙の衝動の軽減が速い。
液体医薬製剤の実施形態および製造に関する実施例
以下の実施例は非限定的であり、そして本発明を説明するためのものである。添付の請求項による本発明の範囲内にある実施例の別法および変更は、当業者によって実施することができる。下記の実施例による成分は、同等の成分、好ましくは上記による成分と交換することができる。実施例2および3による製剤は、図2から見られるように比較目的で製造した。
実施例1
ニコチン10mg/mlおよびpH約8.5を有する製剤1000mlの製造
混合物1
90℃の水800mlを含むビーカーに、保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸メチル0.7g、および保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.3gを加えた。約10分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この溶液に、緩衝剤として作用するリン酸二水素ナトリウム10.45g、およびキレート化剤として作用するEDTA 0.5gを加え、これを約5分間撹拌した。次いで、この溶液を撹拌しながら30℃に冷却した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール15.9gを含むビーカーに、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油0.045gを加えた。この液体を2分間混合した。
最終混合物
水150mlを含むビーカーに、撹拌しながら混合物2を加えた。ニコチン(塩基)10gをビーカーに徐々に加えた。次いで、混合物1をビーカーに加え、5分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、水酸化ナトリウム(20%)でpH約8.5に調節し、水で体積を調節した。
実施例2
ニコチン10mg/mlおよびpH約7.0を有する製剤1000mlの製造
この実施例2は、pHだけが実施例1と異なる。実施例2による製剤は、非アルカリ性化緩衝剤を含有する。この製剤は、図2における比較として用いるためのものであった。
混合物1
90℃の水800mlを含むビーカーに、保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸メチル0.7g、および保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.3gを加えた。約10分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この溶液に、緩衝剤として作用するリン酸二水素ナトリウム10.45g、およびキレート化剤として作用するEDTA 0.5gを加え、これを約5分間撹拌した。次いで、この溶液を撹拌しながら30℃に冷却した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール15.9gを含むビーカーに、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油0.045gを加えた。この液体を2分間混合した。
最終混合物
水150mlを含むビーカーに、撹拌しながら混合物2を加えた。ニコチン(塩基)10gをビーカーに徐々に加えた。次いで、混合物1をビーカーに加え、5分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、塩酸でpH約7.0に調節し、水で体積を調節した。
実施例3
ニコチン10mg/mlおよびpH約6.0を有する製剤1000mlの製造
この実施例3は、pHだけが実施例1と異なる。実施例3による製剤は、非アルカリ性化緩衝剤を含有する。この製剤は、図2における比較として用いるためのものであった。
混合物1
90℃の水800mlを含むビーカーに、保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸メチル0.7g、および保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.3gを加えた。約10分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この溶液に、緩衝剤として作用するリン酸二水素ナトリウム10.45g、およびキレート化剤として作用するEDTA 0.5gを加え、これを約5分間撹拌した。次いで、この溶液を撹拌しながら30℃に冷却した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール15.9gを含むビーカーに、矯味矯臭剤として
作用するペパーミント油0.045gを加えた。この液体を2分間混合した。
最終混合物
水150mlを含むビーカーに、撹拌しながら混合物2を加えた。ニコチン(塩基)10gをビーカーに徐々に加えた。次いで、混合物1をビーカーに加え、5分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、塩酸でpH約6.0に調節し、水で体積を調節した。
実施例4
ニコチン17.5mg/mlおよびpH約9.0を有する製剤1000mlの製造
混合物1
室温の水600mlを含むビーカーに、非イオン性界面活性剤として作用するポロキサマーであるSynperonic(R)PE/F27 12.0gを加えた。約20分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この液体に、キレート化剤として作用するEDTA 0.5g、および甘味料として作用するサッカリンナトリウム0.4gを加え、これを全成分が溶解するまで撹拌した。次いで、緩衝剤として作用する炭酸水素ナトリウム16.8gを加え、この溶液を透明溶液が得られるまで撹拌した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール250.0gを含むビーカーに、保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸メチル0.7g、および保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.3gを加えた。この液体を成分が溶解するまで混合した。次いで、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油5.0g、および芳香剤1.5gを加えた。この溶液を透明溶液が得られるまで混合した。
最終混合物
混合物2を混合物1に、1分間撹拌しながら徐々に加えた。次いで、ニコチン(塩基)17.5gを加え、この液体を約2分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、塩酸でpH約9.0に調節した。最終混合物を1000mlの容量フラスコに移し、水で体積を1000mlに調節した。最後に、この溶液のpHがpH約9.0のままであることを確認した。
実施例5
ニコチン14.3mg/mlおよびpH約9.0を有する製剤1000mlの製造
混合物1
室温の水600mlを含むビーカーに、非イオン性界面活性剤として作用するポロキサマーであるSynperonic(R)PE/F27 20.0gを加えた。約20分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この液体に、甘味料として作用するAcesulfame K 2.0gを加え、これを全成分が溶解するまで撹拌した。次いで、緩衝剤として作用する炭酸水素ナトリウム20.0gを加え、この液体を透明溶液が得られるまで撹拌した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール95.0gを含むビーカーに、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油3.5g、および芳香剤1.0gを加えた。この液体を透明溶液が得られるまで混合した。
最終混合物
混合物2を混合物1に、1分間撹拌しながら徐々に加えた。次いで、ニコチン(塩基)14.3gを加え、この液体を約2分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、塩酸でpH約9.0に調節した。最終混合物を1000mlの容量フラスコに移し、水で体積を1000mlに調節した。最後に、この溶液のpHがpH約9.0のままであることを確認した。
実施例6
ニコチン14.3mg/mlおよびpH約9.0を有する製剤1000mlの製造
混合物1
室温の水600mlを含むビーカーに、非イオン性界面活性剤として作用するポロキサマーであるSynperonic(R)PE/F27 20.0gを加えた。約20分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この液体に、保存剤として作用する塩化ベンザルコニ
ウム0.2g、および甘味料として作用するAcesulfame K 2.0gを加え、これを全成分が溶解するまで撹拌した。次いで、緩衝剤として作用する炭酸水素ナトリウム20.0gを加え、この液体を透明溶液が得られるまで撹拌した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール95.0gを含むビーカーに、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油3.5g、および芳香剤1.0gを加えた。この液体を透明溶液が得られるまで混合した。
最終混合物
混合物2を混合物1に、1分間撹拌しながら徐々に加えた。次いで、ニコチン(塩基)14.3gを加え、この液体を約2分間撹拌した。最終混合物のpHを調べ、塩酸でpH約9.0に調節した。最終混合物を1000mlの容量フラスコに移し、水で体積を1000mlに調節した。最後に、この溶液のpHがpH約9.0のままであることを確認した。
実施例6による製剤は、別の好ましい組成物である。
実施例7
ニコチン14.3mg/mlおよびpH約9.0を有する製剤1000mlの製造
混合物1
室温の水600mlを含むビーカーに、非イオン性界面活性剤として作用するポロキサマーであるSynperonic(R)PE/F27 20.0gを加えた。約20分間撹拌しながら添加物を溶解した。次いで、この液体に、キレート化剤として作用するEDTA 0.5g、および甘味料として作用するAcesulfame K 2.0gを加え、これを全成分が溶解するまで撹拌した。次いで、緩衝剤として作用する炭酸水素ナトリウム20.0gを加え、この液体を透明溶液が得られるまで撹拌した。
混合物2
溶剤として作用する室温のエタノール95.0gを含むビーカーに、保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸メチル0.7g、および保存剤として作用するパラヒドロキシ安息香酸プロピル0.3gを加えた。この液体を成分が溶解するまで混合した。次いで、矯味矯臭剤として作用するペパーミント油3.5g、および芳香剤1.0gを加えた。この液体を透明溶液が得られるまで混合した。
最終混合物
混合物2を混合物1に、1分間撹拌しながら徐々に加えた。次いで、水酸化ナトリウム(50%)約2ml、およびニコチン酒石酸水素塩4gを加えた。ニコチン酒石酸水素塩の添加中に、最終混合物のpHがpH8より下に低下しないようにした。水酸化ナトリウムおよびニコチン酒石酸水素塩による前の手順を、合計40.7gのニコチン酒石酸水素塩が添加されるまで繰り返した。最終混合物のpHをpH約9.0に調節した。最終混合物を1000mlの容量フラスコに移し、水の添加により体積を1000mlに調節した。最後に、この溶液のpHがpH約9.0のままであることを確認した。
実施例8
ニコチン17.5mg/mlおよびpH約10.94を有する製剤1000mlの製造
室温の水950mlを含むビーカーに、約5分間撹拌しながらニコチン(塩基)17.5gを加えた。水の添加により体積を1000mlに調節した。最後に、pHを調べた。
実施例9
ニコチン17.5mg/mlおよびpH約11.55を有する製剤1000mlの製造
室温の水950mlを含むビーカーに、無水炭酸ナトリウム35gを完全に溶解するまで
撹拌しながら加えた。次いで、約5分間撹拌しながらニコチン(塩基)17.5gを加えた。水の添加により体積を1000mlに調節した。最後に、pHを調べた。
実施例10
ニコチン15.65mg/mlおよびpH約11.79を有する製剤1000mlの製造
室温の水950mlを含むビーカーに、グリシンのナトリウム塩158gを完全に溶解するまで撹拌しながら加えた。次いで、約5分間撹拌しながらニコチン(塩基)15.65gを加えた。水の添加により体積を1000mlに調節した。最後に、pHを調べた。
実施例11
緩衝能の測定
方法:それぞれ下記の溶液10.0mlを、0.1M HClでpH7.0まで滴定した。pHを9.0〜8.0に低下させるのに要した0.1M HClの量を測定した。
定義:(1)炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)Mw:84.0。
(2)リン酸水素二ナトリウム12水和物(Na2HPO4、12H2O)Mw:358.1。
Figure 0005264036
全ての溶液を、必要な場合にpH9.0に調節した。より高いpHは、口腔の組織に有害かもしれない炎症および腐食を引き起こすことがある。
16.8mg/mlの NaHCO3は、0.2Mに相当する。
71.6mg/mlの Na2HPO4、12H2Oは、0.2Mに相当する。
8.4mg/mlの NaHCO3は、0.1Mに相当する。
35.8mg/mlの Na2HPO4、12H2Oは、0.1Mに相当する。
ニコチン塩基はアルカリ性化作用を有するが、それ自体ではあまりにも弱い緩衝能を有する。製剤の緩衝能は、緩衝剤を添加すると、有意に、かつ十分に増大する。
上記のデータは、本発明の製剤が良好な緩衝能を有し、所望の急速なニコチン経粘膜取り込みを与えることを明確に示している。
本発明に係る液体医薬製剤は、市販されている好適な装置、例えばスプレー装置を用いて投与することができる。
ニコチンの分析
ニコチン取り込みおよび本発明の効果の分析は、当技術で公知の標準的手順に従って、
例えば被験者の血漿中のニコチンを測定するための生物分析法を用いて行うことができる。
発明の効果
図面の説明の項で上記したように、比較試験を行った。
図1は、本発明の液体医薬製剤を用いると、ニコチンの静脈血漿レベルが、Nicorette Microtab(R)を用いた場合よりも有意にいっそう急速に上昇することを示している。Nicorette Microtab(R)は、Nicorette Gum(R)および現在市販されている他の全てのニコチンチューインガムと同じ薬物動態学的プロフィールを有し、すなわち薬物動態学的にそれらと同等である。ニコチンチューインガムは、現在、禁煙および同様の適用のための医療用ニコチン含有製品の世界売り上げの約半分を占める。
図2は、本発明に係る液体医薬製剤のpHが高いほど、ニコチンの吸収速度が速く、かつニコチンの血漿濃度が高いことを示している。
図3および4は、さらに、本発明に係る製剤が渇望の速い軽減を与えることを示しており、これは、公知の経口ニコチン製剤と比較して、喫煙の衝動の有意にいっそう速い減少によって示される。
治療、処置および製造のための使用
本発明に係る液体医薬製剤製品は、治療に使用することができる。該治療は、タバコ使用の減少、タバコ使用の離脱、他のタバコ使用、タバコ使用の一時的節制、アルツハイマー病、クローン病、パーキンソン病、トゥレット症候群、および潰瘍性大腸炎からなる群から選択される疾患または医学的適応症;および体重コントロールの処置であってよい。
任意形態のニコチンは、タバコ使用の減少、タバコ使用の離脱、他のタバコ使用、タバコ使用の一時的節制、アルツハイマー病、クローン病、パーキンソン病、トゥレット症候群、および潰瘍性大腸炎からなる群から選択される疾患または医学的適応症;および体重コントロールを処置するための本発明に係る液体医薬製剤の製造に使用することができる。
本発明の液体医薬製剤、および公知のニコチン舌下錠を舌下投与した場合のニコチンの静脈血漿濃度。 pHの異なる液体医薬製剤を舌下投与した場合のニコチンの静脈血漿濃度。 公知の超高濃度ニコチンガムにより投与した場合、および軽いシガレットを喫煙した場合のニコチンの静脈血漿濃度。 本発明の液体医薬製剤、および公知のニコチン舌下錠を舌下投与した場合の喫煙の衝動(渇望)の平均スコア値。

Claims (26)

  1. ニコチン遊離塩基を含む液体医薬製剤であって、スプレーにより口腔に投与するためのものであり、そして緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化されていることを特徴とする液体医薬製剤。
  2. 舌下へのスプレーにより、口腔に投与するためのものであることを特徴とする、請求項1に記載の液体医薬製剤。
  3. 被験者に投与したときに、被験者の口腔の液体のpHが過渡的に0.3〜4pH単位だけ上昇するように、緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の液体医薬製剤。
  4. 被験者に投与したときに、被験者の口腔の液体のpHが過渡的に0.5〜2.5pH単位だけ上昇するように、緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化されていることを特徴とする、請求項3に記載の液体医薬製剤。
  5. カリウムもしくはナトリウムから選択されるアルカリ金属、またはアンモニウムの炭酸塩であって、該炭酸塩がモノ炭酸塩、重炭酸塩もしくはセスキ炭酸塩であるもの;グリシン酸塩、リン酸塩、グリセロリン酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩またはクエン酸塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される1種または2種以上の緩衝剤の使用;および/またはpH調節剤であって、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよび酸化カルシウムからなる群から選択されるものの使用;および/またはニコチンの、少なくとも部分的にpHを調節する形態の使用による緩衝および/またはpH調節によってアルカリ性化されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  6. 与時に送出されるニコチン遊離塩基の量が、0.05〜10mgである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  7. 与時に送出されるニコチン遊離塩基の量が、0.25〜6mgである、請求項6に記載
    の液体医薬製剤。
  8. 与時に送出されるニコチン遊離塩基の量が、0.5〜4mgである、請求項7に記載の液体医薬製剤。
  9. 液相が水を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  10. 液相がアルコールである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  11. アルコールがエタノール、グリセロール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール、またはそれらの混合物からなる群より選択される、請求項10に記載の液体医薬製剤。
  12. 液相が1種または2種以上の脂質を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  13. 液相が、水および/またはアルコール、および/または1種または2種以上の脂質、またはそれらの混合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  14. アルコールがエタノール、グリセロール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール、またはそれらの混合物からなる群より選択される、請求項13に記載の液体医薬製剤。
  15. 新鮮なまたは乾燥した花、つぼみ、葉、茎、果実、種子、ピール、樹皮または根の蒸留、溶剤抽出または低温圧搾により得られる精油であって、ペパーミント、スペアミント、ユーカリ、冬緑樹、ニアウリ、チョウジ、カルダモン、ケイ皮、ビターアーモンド、コリアンダー、キャラウェー、ショウガ、ビャクシン、オレンジ、ダイダイ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン、ベルガモット、タイム、ウイキョウおよびローズマリーの油からなる群から選択されるもの;
    果実、ベリー、ナッツ、スパイス、ミント、タバコ、ココア、コーヒー、紅茶、バニラ、カンゾウ、カラメル、タフィー、ハチミツ、ワイン、リカーおよび醸造酒からなる群から選択される、天然由来の精油の希釈液または香味成分の濃縮物のいずれかを包含する天然香味料および芳香剤;
    果実、ベリー、ナッツ、スパイス、ミント、タバコ、ココア、コーヒー、紅茶、バニラ、カンゾウ、カラメル、タフィー、ハチミツ、ワイン、リカーおよび醸造酒からなる群から選択される天然の香味を調和させるためにブレンドされた炭化水素、アルコール、アルデヒド、エステル、ケトン、エーテルおよびオキシドを含む化学物質の混合物からなる合成香味料および芳香剤;およびそれらの混合物、
    からなる群から選択される、1種または2種以上の矯味矯臭および/または着香剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  16. トコフェロール(ビタミンE)、アスコルビン酸またはその塩(ビタミンC)、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシトルエンおよびブチル化ヒドロキシアニソールからなる群から選択される酸化防止剤;パラベン、塩化ベンザルコニウム、クロルブタノール、ベンジルアルコール、ベータフェニルエチルアルコールおよび塩化セチルピリジニウムからなる群から選択される保存剤;キレート化剤;没食子酸エステルからなる群から選択される1種または2種以上の安定化添加物さらに含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  17. 澱粉および澱粉誘導体、セルロースおよびセルロース誘導体、ポリエチレングリコール
    およびその誘導体、ポリアクリレート、およびポリビニルエステルおよびエーテルからなる群から選択される天然、半合成または合成ポリマーである増粘剤;
    アゾンであるエンハンサー;
    ビタミンCまたはEであるビタミン;
    フッ化物であるミネラル;
    亜鉛またはシクロデキストリン抗臭気剤;
    液化されていてもよい1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、または液化されていてもよい1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227)である噴射剤;
    サッカリンおよびそのナトリウム塩およびカルシウム塩、アスパルテーム、アセスルファームおよびそのカリウム塩、タウマチンおよびグリシルリジンからなる群から選択される人工甘味料;
    ソルビトール、キシリトール、マンニトールおよびグリセロールからなる群から選択される多価アルコール;グルコース(デキストロース)、フルクトース(レブロース)およびガラクトースからなる群より選択される単糖;
    サッカロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)およびマルトース(麦芽糖)からなる群から選択される二糖;
    デキストロース、マルトース、デキストリンおよび水の混合物を含有する澱粉加水分解物、デキストロース、レブロースおよび水の混合物を含有する、インベルターゼで転化されたショ糖シロップ、並びにトウミツ、ハチミツおよび麦芽抽出物からなる群から選択される糖含有量の高いシロップからなる群から選択される液体グルコースシロップを包含する糖の混合物;
    からなる群から選択される1種または2種以上の合成甘味料および/または天然糖;およびそれらの混合物、
    からなる群から選択される1種または2種以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  18. 液体医薬製剤の1種または2種以上の化合物が、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性および両性イオン性界面活性剤からなる群より選択される1種または2種以上の界面活性剤および/または乳化剤、またはそれらの混合物に可溶化されていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  19. 液体医薬製剤の1種または2種以上の化合物が、
    ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノ−およびジグリセリドおよびそれらのエステル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステルおよびソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される非イオン性界面活性剤、二級、四級および三級アンモニウム化合物および陽イオン性リン脂質からなる群から選択される陽イオン性界面活性剤、
    脂肪酸塩、乳酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、ラタノール、および陰イオン性リン脂質からなる群から選択される陰イオン性界面活性剤、
    両性イオン性リン脂質である両性イオン性界面活性剤、
    またはそれらの混合物、
    から選択される1種または2種以上の界面活性剤に可溶化されていることを特徴とする、請求項18に記載の液体医薬製剤。
  20. ニコチン遊離塩基、緩衝剤として作用する炭酸水素ナトリウム、溶剤として作用する水、補助溶剤として作用するエタノール、界面活性剤として作用するポロキサマー、キレート化剤として作用するEDTA、甘味料として作用するAcesulfame K、場合
    により1種または2種以上の保存剤、および場合により1種または2種以上の矯味矯臭または着香剤を含むことを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の液体医薬製剤、およびニコチン遊離塩基を被験者に送出するための少なくとも一つの他の手段を含む、該ニコチン遊離塩基を被験者に送出するための装置。
  22. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の液体医薬製剤、および喫煙またはタバコの使用の衝動の減少を得るための少なくとも一つの他の手段を含む、喫煙またはタバコの使用の衝動の減少を得るための、および/または喫煙することなく喫煙の満足感を与えるための装置。
  23. 少なくとも一つの他の手段が、チューインガム、鼻スプレー、経皮パッチ、吸入装置、トローチ剤、錠剤、および非経口投与、皮下投与、静脈内投与、直腸内投与、膣内投与、および経粘膜投与;またはタバコの使用からなる群から選択される、請求項21または22に記載の装置。
  24. 少なくとも一つの他の手段が、ニコチンの投与を含む、請求項23に記載の装置。
  25. タバコまたはニコチン嗜癖、アルツハイマー病、クローン病、パーキンソン病、トゥレット症候群、潰瘍性大腸炎からなる群から選択される疾患、或いは体重コントロールの処置用である、請求項1〜20のいずれか1項に記載の液体医薬製剤。
  26. タバコまたはニコチン嗜癖、アルツハイマー病、クローン病、パーキンソン病、トゥレット症候群、潰瘍性大腸炎からなる群から選択される疾患、或いは体重コントロールを処置するための請求項1〜20のいずれか1項に記載の液体医薬製剤の製造における、ニコチン遊離塩基の使用。
JP2003556064A 2001-12-27 2002-12-18 口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤 Expired - Lifetime JP5264036B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE0104388-4 2001-12-27
SE0104388A SE0104388D0 (sv) 2001-12-27 2001-12-27 New formulation and use and manufacture thereof
PCT/SE2002/002358 WO2003055486A1 (en) 2001-12-27 2002-12-18 A liquid pharmaceutical formulation comprising nicotine for the administration to the oral cavity

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005518392A JP2005518392A (ja) 2005-06-23
JP5264036B2 true JP5264036B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=20286485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003556064A Expired - Lifetime JP5264036B2 (ja) 2001-12-27 2002-12-18 口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤

Country Status (21)

Country Link
EP (2) EP1458388B1 (ja)
JP (1) JP5264036B2 (ja)
KR (1) KR20040075035A (ja)
CN (1) CN1607950B (ja)
AT (1) ATE427109T1 (ja)
AU (1) AU2002359152B2 (ja)
BR (1) BR0215393A (ja)
CA (1) CA2471906C (ja)
CY (1) CY1109146T1 (ja)
DE (1) DE60231835D1 (ja)
DK (2) DK2186507T3 (ja)
ES (2) ES2537334T3 (ja)
IL (1) IL162662A0 (ja)
MX (1) MXPA04006395A (ja)
NZ (1) NZ533714A (ja)
PT (2) PT2186507E (ja)
RU (1) RU2279871C2 (ja)
SE (1) SE0104388D0 (ja)
SI (1) SI1458388T1 (ja)
WO (1) WO2003055486A1 (ja)
ZA (1) ZA200404964B (ja)

Families Citing this family (107)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7767698B2 (en) 2002-06-03 2010-08-03 Mcneil Ab Formulation and use thereof
DE60313216T2 (de) 2002-12-20 2008-01-03 Niconovum Ab Chemisch und physikalisch stabiles teilchenförmiges material enthaltend nikotin und microcrystalline cellulose
US9358296B2 (en) 2003-02-24 2016-06-07 Pharmaceutical Productions Inc. Transmucosal drug delivery system
US9254294B2 (en) 2003-02-24 2016-02-09 Pharmaceutical Productions Inc. Transmucosal hormone delivery system
US9498454B2 (en) 2003-02-24 2016-11-22 Pharmaceutical Productions Inc. Transmucosal drug delivery system
KR20120066688A (ko) 2003-02-24 2012-06-22 파마슈티칼 프로덕션스, 인크. 경점막 약물 전달 시스템
CN100381083C (zh) 2003-04-29 2008-04-16 韩力 一种非可燃性电子喷雾香烟
CN2719043Y (zh) 2004-04-14 2005-08-24 韩力 雾化电子烟
US8252321B2 (en) 2004-09-13 2012-08-28 Chrono Therapeutics, Inc. Biosynchronous transdermal drug delivery for longevity, anti-aging, fatigue management, obesity, weight loss, weight management, delivery of nutraceuticals, and the treatment of hyperglycemia, alzheimer's disease, sleep disorders, parkinson's disease, aids, epilepsy, attention deficit disorder, nicotine addiction, cancer, headache and pain control, asthma, angina, hypertension, depression, cold, flu and the like
WO2006031856A2 (en) 2004-09-13 2006-03-23 Chrono Therapeutics, Inc. Biosynchronous transdermal drug delivery
EP1885332A2 (en) * 2005-03-22 2008-02-13 NicoNovum AB Use of an artificial sweetener to enhance absorption of nicotine
JP5000932B2 (ja) * 2005-06-21 2012-08-15 日東電工株式会社 ニコチン含有経皮吸収製剤
US9675109B2 (en) 2005-07-19 2017-06-13 J. T. International Sa Method and system for vaporization of a substance
US20160345631A1 (en) 2005-07-19 2016-12-01 James Monsees Portable devices for generating an inhalable vapor
JP5694645B2 (ja) 2006-03-16 2015-04-01 ニコノヴァム エービーNiconovum Ab 改善された嗅ぎたばこ組成物
WO2007129879A1 (es) * 2006-05-08 2007-11-15 Arturo Solis Herrera EL USO DE LA NICOTINA, SUS ANÁLOGOS, SUS PRECURSORES O SUS DERIVADOS EN EL TRATAMIENTO DE DIVERSOS PROCESOS PATOLÓGICOS SUSCEPTIBLES DE MEJORAR CON α-MSH ADMINISTRADA EN FORMA PROFILÁCTICA O TERAPÉUTICA.
CN201067079Y (zh) 2006-05-16 2008-06-04 韩力 仿真气溶胶吸入器
US20070269386A1 (en) * 2006-05-16 2007-11-22 Per Steen New product and use and manufacture thereof
FR2906140B1 (fr) * 2006-09-22 2008-12-05 Philippe Perovitch Forme galenique pour l'administration par voie trans-muqueuse de principes actifs
RU2009115720A (ru) 2006-09-27 2010-11-10 Никоновум Аб (Se) Направленное применение
EP1977746B8 (en) 2007-04-02 2014-09-24 Parkinson's Institute Methods and compositions for reduction of side effects of therapeutic treatments
US20080286340A1 (en) * 2007-05-16 2008-11-20 Sven-Borje Andersson Buffered nicotine containing products
MX357542B (es) 2007-08-06 2018-07-13 Biotie Therapies Inc Nepicastat para usarse en el tratamiento de dependencia.
US8991402B2 (en) 2007-12-18 2015-03-31 Pax Labs, Inc. Aerosol devices and methods for inhaling a substance and uses thereof
CN201379072Y (zh) 2009-02-11 2010-01-13 韩力 一种改进的雾化电子烟
MY163517A (en) 2009-09-16 2017-09-15 Philip Morris Products Sa Improved device and method for delivery of a medicament
KR100955080B1 (ko) * 2009-11-24 2010-04-28 주식회사 에바코 기화 흡입용 조성물 및 장치
WO2011065754A2 (ko) * 2009-11-24 2011-06-03 주식회사 에바코 기화 흡입용 장치, 이에 적용되는 기화 흡입용 조성물 및 그 기화 흡입용 조성물의 기화시키는 방법
US20110268809A1 (en) 2010-04-28 2011-11-03 Paul Andrew Brinkley Nicotine-Containing Pharmaceutical Compositions
US20110274628A1 (en) 2010-05-07 2011-11-10 Borschke August J Nicotine-containing pharmaceutical compositions
GB201012090D0 (en) 2010-07-19 2010-09-01 British American Tobacco Co Cellulosic material
US9399110B2 (en) 2011-03-09 2016-07-26 Chong Corporation Medicant delivery system
EP2683431B1 (en) 2011-03-09 2017-01-18 Chong Corporation Medicant delivery system
US8903228B2 (en) 2011-03-09 2014-12-02 Chong Corporation Vapor delivery devices and methods
CA2841785A1 (en) 2011-07-06 2013-01-10 The Parkinson's Institute Compositions and methods for treatment of symptoms in parkinson's disease patients
CN204275207U (zh) 2011-08-16 2015-04-22 Pax实验室公司 用于生成可吸入气溶胶的装置
US20130078307A1 (en) 2011-09-22 2013-03-28 Niconovum Usa, Inc. Nicotine-containing pharmaceutical composition
US9907748B2 (en) 2011-10-21 2018-03-06 Niconovum Usa, Inc. Excipients for nicotine-containing therapeutic compositions
US9668969B1 (en) 2012-02-22 2017-06-06 Arturo Solis Herrera Methods of using QIAPINE
US20130255702A1 (en) 2012-03-28 2013-10-03 R.J. Reynolds Tobacco Company Smoking article incorporating a conductive substrate
US10517530B2 (en) 2012-08-28 2019-12-31 Juul Labs, Inc. Methods and devices for delivering and monitoring of tobacco, nicotine, or other substances
CN102960852B (zh) * 2012-11-14 2015-04-22 湖北中烟工业有限责任公司 淡雅香型电子烟雾化烟液及其制备方法
US10034988B2 (en) 2012-11-28 2018-07-31 Fontem Holdings I B.V. Methods and devices for compound delivery
US10638792B2 (en) 2013-03-15 2020-05-05 Juul Labs, Inc. Securely attaching cartridges for vaporizer devices
US10279934B2 (en) 2013-03-15 2019-05-07 Juul Labs, Inc. Fillable vaporizer cartridge and method of filling
KR20230013165A (ko) 2013-05-06 2023-01-26 쥴 랩스, 인크. 에어로졸 장치를 위한 니코틴 염 제제 및 그 방법
CN105473012B (zh) 2013-06-14 2020-06-19 尤尔实验室有限公司 电子汽化设备中的具有单独的可汽化材料的多个加热元件
JP5730355B2 (ja) * 2013-07-24 2015-06-10 学校法人近畿大学 Cyp2a13阻害剤
WO2015042412A1 (en) 2013-09-20 2015-03-26 E-Nicotine Technology. Inc. Devices and methods for modifying delivery devices
US10357054B2 (en) * 2013-10-16 2019-07-23 R.J. Reynolds Tobacco Company Smokeless tobacco pastille
KR20240070710A (ko) 2013-12-05 2024-05-21 쥴 랩스, 인크. 에어로졸 장치를 위한 니코틴 액제 및 그 방법
USD825102S1 (en) 2016-07-28 2018-08-07 Juul Labs, Inc. Vaporizer device with cartridge
US10159282B2 (en) 2013-12-23 2018-12-25 Juul Labs, Inc. Cartridge for use with a vaporizer device
USD842536S1 (en) 2016-07-28 2019-03-05 Juul Labs, Inc. Vaporizer cartridge
US10076139B2 (en) 2013-12-23 2018-09-18 Juul Labs, Inc. Vaporizer apparatus
US9549573B2 (en) 2013-12-23 2017-01-24 Pax Labs, Inc. Vaporization device systems and methods
US10058129B2 (en) 2013-12-23 2018-08-28 Juul Labs, Inc. Vaporization device systems and methods
US20160366947A1 (en) 2013-12-23 2016-12-22 James Monsees Vaporizer apparatus
DE202014011309U1 (de) 2013-12-23 2019-03-29 Juul Labs Uk Holdco Limited Systeme für eine Verdampfungsvorrichtung
CN103750539B (zh) * 2014-01-21 2016-03-23 江苏中烟工业有限责任公司 一种消炎抗菌型烟草鼻腔喷剂组合物及其制备方法
CN103798952B (zh) * 2014-01-21 2016-04-27 江苏中烟工业有限责任公司 通窍提神型烟草鼻腔喷剂组合物及其制备方法
US11478021B2 (en) 2014-05-16 2022-10-25 Juul Labs, Inc. Systems and methods for aerosolizing a vaporizable material
CN105433428A (zh) * 2014-09-01 2016-03-30 上海羿康生物科技有限公司 含咖啡因雾化液及含咖啡因雾化液的生产方法
KR101506708B1 (ko) 2014-09-03 2015-03-30 주식회사 다림바이오텍 금연 보조용 설하분무제와 트로키를 제조하는 방법 및 이에 의하여 제조된 설하분무제와 트로키
WO2016050245A1 (en) 2014-10-03 2016-04-07 Fertin Pharma A/S Electronic nicotine delivery system
GB2535427A (en) * 2014-11-07 2016-08-24 Nicoventures Holdings Ltd Solution
RU2709926C2 (ru) 2014-12-05 2019-12-23 Джуул Лэбз, Инк. Контроль калиброванной дозы
JP2018511355A (ja) 2015-01-28 2018-04-26 クロノ セラピューティクス インコーポレイテッドChrono Therapeutics Inc. 薬剤送達方法及びシステム
US10679516B2 (en) 2015-03-12 2020-06-09 Morningside Venture Investments Limited Craving input and support system
GB201516729D0 (en) * 2015-09-22 2015-11-04 The Technology Partnership Plc Liquid nicotine formulation
US10532046B2 (en) 2015-12-03 2020-01-14 Niconovum Usa, Inc. Multi-phase delivery compositions and products incorporating such compositions
US20170165252A1 (en) 2015-12-10 2017-06-15 Niconovum Usa Inc. Protein-enriched therapeutic composition
CN105361238A (zh) * 2015-12-16 2016-03-02 浙江中烟工业有限责任公司 一种含pH调节剂的电子烟烟液及提高电子烟烟液抽吸感的方法
EP3413960B1 (en) 2016-02-11 2021-03-31 Juul Labs, Inc. Fillable vaporizer cartridge and method of filling
US10405582B2 (en) 2016-03-10 2019-09-10 Pax Labs, Inc. Vaporization device with lip sensing
USD849996S1 (en) 2016-06-16 2019-05-28 Pax Labs, Inc. Vaporizer cartridge
USD836541S1 (en) 2016-06-23 2018-12-25 Pax Labs, Inc. Charging device
USD848057S1 (en) 2016-06-23 2019-05-07 Pax Labs, Inc. Lid for a vaporizer
USD851830S1 (en) 2016-06-23 2019-06-18 Pax Labs, Inc. Combined vaporizer tamp and pick tool
KR200486087Y1 (ko) 2016-09-02 2018-04-03 삼성중공업 주식회사 방연 댐퍼 유닛의 풀링 와이어 관통관
US11660403B2 (en) 2016-09-22 2023-05-30 Juul Labs, Inc. Leak-resistant vaporizer device
CN106727449A (zh) * 2016-12-20 2017-05-31 大连丹特生物技术有限公司 一种木糖醇烟碱喷剂及其制备方法
WO2018129304A1 (en) 2017-01-06 2018-07-12 Chrono Therapeutics Inc. Transdermal drug delivery devices and methods
US20180228203A1 (en) * 2017-02-16 2018-08-16 Altria Client Services Llc Pre-vapor formulation for formation of organic acids during operation of an e-vaping device
USD887632S1 (en) 2017-09-14 2020-06-16 Pax Labs, Inc. Vaporizer cartridge
CA3085062C (en) 2017-12-08 2022-08-16 Fertin Pharma A/S Nicotine tablet
WO2019110074A1 (en) * 2017-12-08 2019-06-13 Fertin Pharma A/S Nicotine mouth spray
US20230158011A1 (en) * 2017-12-08 2023-05-25 Fertin Pharma A/S High nicotine concentration
US20210345656A1 (en) * 2017-12-08 2021-11-11 Fertin Pharma A/S High nicotine absorption
EP3752011A4 (en) * 2018-02-12 2022-01-19 TPRX Tech, LLC LIQUID E-CIGARETTE BASE AND METHOD OF EXTRACTION
CN108185539B (zh) * 2018-03-21 2021-03-05 福建中烟工业有限责任公司 一种感官质量得到改善的电子烟及其制作方法
US11596779B2 (en) 2018-05-29 2023-03-07 Morningside Venture Investments Limited Drug delivery methods and systems
BR112020025604A2 (pt) 2018-06-15 2021-03-23 R.J. Reynolds Tobacco Company purificação de nicotina
GB201817865D0 (en) * 2018-11-01 2018-12-19 Nicoventures Trading Ltd Aerosolisable formulation
GB201817862D0 (en) * 2018-11-01 2018-12-19 Nicoventures Trading Ltd Aerosolisable formulation
CN110236958B (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 武汉大学 一种用于促进牙齿缺损缺失组织修复的材料及其制备方法
CN110946319A (zh) * 2019-11-20 2020-04-03 许达勇 一种烟碱推进剂及其制备方法
US11730191B2 (en) 2019-12-15 2023-08-22 Shaheen Innovations Holding Limited Hookah device
US11730193B2 (en) 2019-12-15 2023-08-22 Shaheen Innovations Holding Limited Hookah device
US11589610B2 (en) 2019-12-15 2023-02-28 Shaheen Innovations Holding Limited Nicotine delivery device having a mist generator device and a driver device
EP3860696B1 (en) 2019-12-15 2024-04-10 Shaheen Innovations Holding Limited Ultrasonic mist inhaler
WO2021123867A1 (en) 2019-12-15 2021-06-24 Shaheen Innovations Holding Limited Ultrasonic mist inhaler
EP4292632A3 (en) 2019-12-15 2024-02-28 Shaheen Innovations Holding Limited Ultrasonic mist inhaler
LT3837999T (lt) 2019-12-15 2022-10-10 Shaheen Innovations Holding Limited Miglos inhaliavimo priemonės
US11666713B2 (en) 2019-12-15 2023-06-06 Shaheen Innovations Holding Limited Mist inhaler devices
BR102020002169A2 (pt) * 2020-01-31 2021-08-10 Bruno Ghizoni Da Silva Comércio De Produtos E Serviços Inovadores-Me Bebida estimulante
US20230188901A1 (en) 2021-12-15 2023-06-15 Shaheen Innovations Holding Limited Apparatus for transmitting ultrasonic waves

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3241437A1 (de) * 1982-11-10 1984-05-10 Ferdinand Prof. Dr.med. 6901 Wilhelmsfeld Schmidt Mittel zum zwecke der raucherentwoehnung und/oder fuer nebenwirkungsfreien nikotingenuss bei suchtrauchern
GB8301659D0 (en) * 1983-01-21 1983-02-23 Leo Ab Smoking substitutes
US4721618A (en) 1983-06-27 1988-01-26 Queen's University At Kingston Method for controlling bleeding
US4536392A (en) 1983-06-27 1985-08-20 Queen's University At Kingston Method for controlling hemophilia in mammals
DE3639418A1 (de) * 1986-11-18 1988-06-09 Forschungsgesellschaft Rauchen Nikotinhaltiges mittel
GB9111224D0 (en) * 1991-05-24 1991-07-17 Charwell Consumer Prod Smoking substitute preparation
GB9200047D0 (en) * 1992-01-03 1992-02-26 Univ Alberta Nicotine-containing nasal spray
US6024097A (en) * 1992-02-20 2000-02-15 J Mom Trust Product for assisting a smoker in giving up the habit
US5362496A (en) * 1993-08-04 1994-11-08 Pharmetrix Corporation Method and therapeutic system for smoking cessation
US5955098A (en) * 1996-04-12 1999-09-21 Flemington Pharmaceutical Corp. Buccal non polar spray or capsule
US6211194B1 (en) * 1998-04-30 2001-04-03 Duke University Solution containing nicotine
FR2792200B3 (fr) * 1999-04-16 2001-06-08 Unicliffe Ltd Substitut du tabac sous forme d'un comprime ou d'une pastille a sucer

Also Published As

Publication number Publication date
RU2279871C2 (ru) 2006-07-20
SI1458388T1 (sl) 2009-08-31
CY1109146T1 (el) 2014-07-02
AU2002359152A1 (en) 2003-07-15
DK1458388T3 (da) 2009-07-13
DE60231835D1 (de) 2009-05-14
JP2005518392A (ja) 2005-06-23
ES2323228T3 (es) 2009-07-09
AU2002359152B2 (en) 2006-11-09
RU2004119434A (ru) 2005-04-20
DK2186507T3 (en) 2015-06-15
PT1458388E (pt) 2009-05-15
ATE427109T1 (de) 2009-04-15
EP2186507A2 (en) 2010-05-19
EP1458388A1 (en) 2004-09-22
CA2471906A1 (en) 2003-07-10
CN1607950B (zh) 2010-04-14
WO2003055486A1 (en) 2003-07-10
ZA200404964B (en) 2005-11-30
PT2186507E (pt) 2015-06-24
IL162662A0 (en) 2005-11-20
CN1607950A (zh) 2005-04-20
EP2186507B1 (en) 2015-04-01
SE0104388D0 (sv) 2001-12-27
BR0215393A (pt) 2004-12-07
CA2471906C (en) 2012-10-16
NZ533714A (en) 2005-04-29
MXPA04006395A (es) 2004-10-04
KR20040075035A (ko) 2004-08-26
ES2537334T3 (es) 2015-06-05
EP1458388B1 (en) 2009-04-01
EP2186507A3 (en) 2011-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5264036B2 (ja) 口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤
US20130237570A1 (en) Formulation and Use and Manufacture Thereof
JP5254213B2 (ja) 緩衝性作用物質としてトロメタモールを含む、ニコチンの口腔内送り込みのための被覆薬用製品
JP4571402B2 (ja) コーティングしたニコチン含有チューインガム、その製造および使用
US7767698B2 (en) Formulation and use thereof
EP1509227B1 (en) A buffered, liquid nicotine composition for pulmonary administration
JP5710121B2 (ja) トロメタモールを緩衝性作用物質として含有する、ニコチンの口腔内送り込み用薬用製品
US10092715B2 (en) Directional use
US20080286341A1 (en) Buffered coated nicotine containing products

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080520

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080819

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090406

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100308

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100608

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20101001

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110816

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110819

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5264036

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term