(第1実施例)
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に本発明を適用した実施例について説明する。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、外枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
外枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものである。中枠3はプラスチック製で遊技機1の本体枠を構成するもので、外枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。この中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。なお、遊技盤20は枠体部(中枠3)に対して着脱自在に設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、その奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5d(操作手段)や球貸ボタン5e等が設けられている。演出ボタン5dは、皿外縁部5aの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段(例えばバネ部材)により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより、略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート27、大入賞装置(特別電動役物)33、始動口28、左入賞口34,35、右入賞口36,37、第1装飾部材50、第2装飾部材60等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。
中央装置(センター役物)24は遊技領域21の略中央部に配置され、演出表示装置25を備えている。本実施例では、演出表示装置25として大型の液晶表示装置を用いており、演出表示装置25の表示領域では各種演出表示が行われる。
大入賞装置33は遊技領域21における中央装置24の下方に配置されている。第1装飾装置50は遊技領域21における大入賞装置33の左側に配置され、第2装飾装置60は遊技領域21における大入賞装置33の右側に配置されており、装飾装置50,60はいわゆるサイド飾りを構成している。また、第1装飾装置50には左入賞口34,35が一体化されており、第2装飾装置60には右入賞口36,37が一体化されている。
普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の左側に設けられている。普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s(図4参照)が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過することで、普通図柄が変動開始する。
始動口28は、中央装置24の中央位置の下方に設けられている。始動口28は、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口が形成された2つの入球口を上下方向に並べて配置したもので、上側に設けられた第1始動口28aと下側に設けられた第2始動口28bとから構成されている。
第1始動口28aは、遊技球受入口の大きさが変化せず遊技球の入球可能性が一定とされる固定式の始動口として構成されており、遊技球の入球が常時可能となっている。一方、第2始動口28bはいわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部を備えており、この一対の翼片部の上端間隙が遊技球受入口となっている。この一対の翼片部は、各々左右方向に傾動することで開閉動作を行うものとされており、この開閉動作により、第2始動口28bは一対の翼片部の遊技球受入口の大きさが変化する可変式の始動口として構成されている。第2始動口28bは、一対の翼片部が開動作することで入球可能性が高い開放状態となり、一対の翼片部が閉動作することで入球可能性が低い通常状態(入球不能な閉鎖状態を含む)となる。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、一対の翼片部が開動作して第2始動口28bの遊技球受入口が拡大され、第2始動口28bは普通電動役物として機能する。
始動口28の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ28s(図4参照)と、一対の翼片部を作動させるための始動口ソレノイド28c(図4参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開動作した場合には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが通常時より拡大され、第2始動口28bは遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となる。一方、一対の翼片部が立設された場合には、第2始動口28bの遊技球受入口の大きさが遊技球の直径より僅かに大きい(遊技球1個が通過可能な)通常の大きさとされ、第2始動口28bは遊技球の入球可能性が小さくなる(または入球不能となる)通常状態(閉鎖状態)となる。遊技球が始動口28a、28bに入球することで、後述の特別図柄が変動開始する。本実施例の遊技機1は2種類の特別図柄を有しており、遊技球が第1始動口28aに入球することで、第1特別図柄が変動開始し、遊技球が第2始動口28bに入球することで、第2特別図柄が変動開始する。なお、第1特別図柄が本発明の第1図柄に相当し、第2特別図柄が本発明の第2図柄に相当している。
大入賞装置33は、始動口28の下方に配設されている。ここで、大入賞装置33は、帯状に開口された大入賞口33aと、この大入賞口33aを開放・閉鎖する開閉板33bと、この開閉板33bを作動させるための大入賞口ソレノイド33c(図4参照)と、遊技球の入球を検知する入球検知スイッチ33s(図4参照)とから主に構成されている。
大入賞装置33の左斜め上方と右斜め上方には、左入賞口34,35と右入賞口36,37が設けられている。これら入賞口の内部には、それぞれ入賞口入球検知スイッチ(図示せず)が設けられている。
第1装飾部材50には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組合せにより、普通図柄表示部51、普図保留表示部52、第1特別図柄保留表示部53、第2特別図柄保留表示部54が構成されている。同様に第2装飾部材60には、複数のLEDが設けられており、これらのLEDの組合せにより、第1特別図柄表示部61、第2特別図柄表示部62が構成されている。
普通図柄表示部51は、1個のLEDから構成されており、このLEDにより普通図柄の表示が行われる。普通図柄表示部51では、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄表示部51では、普通図柄作動ゲート27を遊技球が通過することにより普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される。そして、普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、第2始動口28bが所定時間(例えば0.1秒)だけ開放される。
本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が用意されており、この普通図柄当否判定用乱数は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した際に、第2始動口28bを作動させるか否かの普通図柄当否判定に用いられる。普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様に決定される。一方、外れと判定された場合(取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致しない場合)には、普通図柄表示部51で停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様に決定される。なお、普通図柄当否判定および普通図柄の停止図柄の決定は、後述の主制御部200によって行われる。
ここで、普通図柄の保留について説明する。普図保留表示部52には普通図柄保留数が表示され、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球の数を最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能となっている。そして、次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に、未始動回数(保留数)が消化され、普通図柄保留数が1個ずつ減少する。普図保留表示部52は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、4個を上限として保留数を表示することができる。普通図柄の保留および保留消化は、後述の主制御部200によって行われる。普通図柄の保留に伴って、普通図柄当否判定用乱数が主制御部200のRAMの所定領域に記憶される。
次に、特別図柄について説明する。第1特別図柄表示部61と第2特別図柄表示部62は、それぞれ7個のLEDから構成されており、これらのLEDにより第1特別図柄と第2特別図柄が表示される。これらの特別図柄表示部61、62を構成する各LEDは、点灯および消灯が可能となっており、これら各LEDの点灯および消灯の組合せにより特別図柄の複数の表示態様を表示できる。そして、7個のLEDで表示される特別図柄の組合わせのうち、特定の組合せが当り特別図柄(大当り図柄または小当り図柄)として設定されており、当り特別図柄以外が外れ特別図柄(外れ図柄)と設定されている。本実施例では、特別図柄の変動表示を各LEDが点灯と消灯を繰り返す点滅表示で行うものとしている。なお、本実施例では、複数の大当り図柄が設定されており、具体的には、後述のように「確変大当り図柄」と「通常大当り図柄」とが設定されている。
第1特別図柄表示部61では、第1始動口28aに遊技球が入球することにより第1特別図柄が変動開始し、所定時間経過後に第1特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示される。第2特別図柄表示部62では、第2始動口28bに遊技球が入球することにより第2特別図柄が変動開始し、所定時間経過後に第2特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示される。
本実施例では、第1特別図柄表示部61の第1特別図柄と第2特別図柄表示部62の第2特別図柄は、並行して変動表示可能に構成されている。つまり、始動口28a、28bのうち一方に遊技球が入球し、この入球に対応して特別図柄表示部61、62のうち一方で特別図柄が変動表示している際に、他方の始動口28a、28bに遊技球が入球した場合には、他方の特別図柄表示部61、62でも特別図柄の変動表示が開始される。そして、一方の特別図柄が外れ図柄で停止表示した場合には、他方の特別図柄の変動表示は継続される。また、一方の特別図柄が大当り図柄で停止表示した場合には、他方の特別図柄の変動表示が中断され、大当り遊技終了後に他方の特別図柄の変動表示が再開される。本実施例では、特別図柄の変動表示中断時には、特別図柄の変動表示を見かけ上継続した状態で変動表示時間の計時を中断することで、特別図柄の変動表示を中断している。そして、大当り遊技終了後に中断していた特別図柄の変動表示時間の計時を再開するように構成されている。
本実施例では、遊技球が第1始動口28aに入球した際に取得される乱数として、大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かの第1特別図柄当否判定に用いられる第1特別図柄当否判定用乱数や、第1特別図柄の停止図柄を決定するための第1特別図柄決定用乱数等が設けられている。また、遊技球が第2始動口28bに入球した際に取得される乱数として、大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かの第2特別図柄当否判定に用いられる第2特別図柄当否判定用乱数や、第2特別図柄の停止図柄を決定するための第2特別図柄決定用乱数等が設けられている。
第1始動口28aへの遊技球の入球に伴って、第1特別図柄用乱数(第1特別図柄当否判定用乱数と第1特別図柄決定用乱数)が取得され、これらの乱数は主制御部200のRAMの所定領域(第1保留記憶領域)に記憶される。また、第2始動口28bへの遊技球の入球に伴って、第2特別図柄用乱数(第2特別図柄当否判定用乱数と第2特別図柄決定用乱数)が取得され、これらの乱数は主制御部200のRAMの所定領域(第2保留記憶領域)に記憶される。
ここで、特別図柄の保留について説明する。第1特別図柄保留表示部53と第2特別図柄保留表示部54はそれぞれ2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、それぞれ4個を上限として保留数を表示することができる。
第1始動口28aに入球した遊技球数は、第1特別図柄保留数として最大保留数(本実施例では4個)に達するまで保留可能となっている。第1特別図柄保留数は、第1始動口28aへの遊技球の入球が発生する度に取得されて主制御部200のRAMの所定領域(第1保留記憶領域)に記憶される第1特別図柄用乱数(第1特別図柄当否判定用乱数、第1特別図柄決定用乱数)の個数(記憶数)に相当する。本実施例では、第1始動口28aへの遊技球の入球に伴い、第1特別図柄当否判定用乱数とともに第1特別図柄決定用乱数も取得されるので、第1特別図柄保留数は、第1特別図柄決定用乱数の記憶個数にも相当する。そして、第1特別図柄保留数は、第1特別図柄当否判定が行われ第1特別図柄の変動表示が開始される毎に消化され、1個ずつ減少する。
第2始動口28bに入球した遊技球数は、第2特別図柄保留数として最大保留数(本実施例では4個)に達するまで保留可能となっている。第2特別図柄保留数は、第2始動口28bへの遊技球の入球が発生する度に取得されて主制御部200のRAMの所定領域(第2保留記憶領域)に記憶される第2特別図柄用乱数(第2特別図柄当否判定用乱数、第2特別図柄決定用乱数)の個数(記憶数)に相当する。本実施例では、第2始動口28bへの遊技球の入球に伴い、第2特別図柄当否判定用乱数とともに第2特別図柄決定用乱数も取得されるので、第2特別図柄保留数は、第2特別図柄決定用乱数の記憶個数にも相当する。そして、第2特別図柄保留数は、第2特別図柄当否判定が行われ第2特別図柄の変動表示が開始される毎に消化され、1個ずつ減少する。第1、第2特別図柄の保留および保留消化は、後述の主制御部200によって行われる。
特別図柄当否判定用乱数には、当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が第1始動口28aまたは第2始動口28bに入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に大当りと判定される。第1特別図柄当否判定は、第1特別図柄が変動表示を開始する際に行われ、第2特別図柄当否判定は、第2特別図柄が変動表示を開始する際に行われる。なお、第1特別図柄当否判定が本発明の第1変動開始時判定に相当し、第2特別図柄当否判定が本発明の第2変動開始時判定に相当している。
第1特別図柄当否判定の結果が大当りの場合には、第1特別図柄表示部61で停止表示される第1特別図柄は大当り図柄(確変大当り図柄または通常大当り図柄)に決定される。第1特別図柄の大当り図柄の種類は第1特別図柄決定用乱数に基づき決定される。
また、第1特別図柄当否判定が外れの場合には、小当り遊技を発生させるか否かの小当り抽選が行われる。小当り抽選は、第1特別図柄当否判定が外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致するか否か判定して、小当り遊技の発生可否を決定する処理である。そして、小当り遊技の発生が決定された場合(外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致した場合)には、特別図柄表示部61で停止表示される特別図柄が小当り図柄に決定される。また、小当り遊技の発生が決定されなかった場合(外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致しなかった場合)には、第1特別図柄表示部61で停止表示される第1特別図柄が外れ図柄に決定される。なお、本実施例では、小当り抽選に当選する確率(外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致する確率)は、1/80となっており、後述する大当りの発生確率よりも高い確率が設定されている。
また、第2特別図柄当否判定の結果が大当りの場合には、第2特別図柄表示部62で停止表示される第2特別図柄は大当り図柄(確変大当り図柄または通常大当り図柄)に決定される。第2特別図柄の大当り図柄の種類は第2特別図柄決定用乱数に基づき決定される。第2特別図柄当否判定が外れの場合には第2特別図柄表示部62で停止表示される第2特別図柄が外れ図柄に決定される。
第1特別図柄および第2特別図柄は、所定の変動パターンにしたがって変動表示するように構成されている。この変動パターンは、特別図柄の変動開始から変動終了までにかかる変動表示時間や、その変動におけるリーチ演出の有無(演出内容)を規定するものである。第1特別図柄および第2特別図柄の変動パターンは、第1特別図柄当否判定および第2特別図柄当否判定が実行される際に、複数の変動パターンが格納された変動パターンテーブルから抽選により選択される。
第1特別図柄および第2特別図柄の変動パターンテーブルは、それぞれ複数用意されており、遊技状態に応じて選択されて用いられる。これらの複数の変動パターンテーブルには、特別図柄保留数が上限値(本実施例では4個)でない場合に選択される通常用変動パターンテーブルと、特別図柄保留数が上限値(本実施例では4個)である場合に選択される短縮用変動パターンテーブルと、開放延長機能作動中に前述した小当り遊技が発生した後に選択される特殊変動パターンテーブルとが含まれている。
上述した第1特別図柄当否判定、第2特別図柄当否判定、第1特別図柄および第2特別図柄の変動態様(変動パターンテーブル及びそれに含まれる変動パターン)の決定、第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄の決定、第1特別図柄と第2特別図柄の同時変動機能は、後述の主制御部200の制御によって行われるように構成されている。このことから、主制御部200が本発明の第1判定手段、第2判定手段、第1図柄表示制御手段、第2図柄表示制御手段、同時変動表示手段に相当している。
次に、大当り遊技(特別遊技)について説明する。第1特別図柄表示部61で停止表示された第1特別図柄が当り特別図柄であった場合(第1特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合)、あるいは第2特別図柄表示部62で停止表示された第2特別図柄が当り特別図柄であった場合(第2特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合)に、主制御部200は遊技者に相対的に有利な大当り遊技(特別遊技)を開始させる。大当り遊技は、大当り遊技フラグをONに設定することで開始する。大当り遊技は、大入賞装置33を作動させる、換言すると大入賞口33aを複数回開閉させることで、大入賞口33aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益(賞球)を付与するものであり、主制御部200が本発明の当り遊技実行手段に相当している。大当り遊技は、後述の特別電動役物遊技処理が繰り返し実行されることによって実現される。
大当り遊技中(特別遊技中)は、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して15個の賞球)が払い出される。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置(特別電動役物)33を連続して作動させ、大入賞口33aを開放状態と閉鎖状態とに切り替える大入賞口開閉動作が複数回連続して行われる。大入賞装置33の作動開始により、大入賞口33aが開放状態となる。この開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、大入賞口33aの開放時間が所定時間に達したとき、もしくは開放状態の大入賞口33aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では10個)に達したときとすることができる。
この大入賞口33aの開放状態の開始から終了までを1ラウンド遊技とした場合、大当り遊技は、所定数のラウンド遊技が行われることで終了する。大入賞装置33では、大入賞口33aの開放が終了、すなわち大入賞口33aが閉鎖状態となってから所定の閉鎖時間(例えば2秒)が経過した後に、大入賞口33aは再び開放状態となり、次のラウンド遊技が開始する。このような大入賞口33aの開放開始から終了までを1ラウンド遊技とする大入賞口33aの開閉動作は、所定の最高継続ラウンド数が終了するまで繰り返し継続される。
本実施例では、大入賞口33aの開放時間が異なる複数の大当り遊技が設定されている。具体的には、大入賞口33aを第1開放時間だけ開放させる第1大当り遊技と、大入賞口33aを第1開放時間より短い第2開放時間だけ開放させる第2大当り遊技が設定されている。第1開放時間(第1大当り遊技の大入賞口開放時間)は、大入賞口33aへの入球およびこれに伴う賞球払出の実行可能性が極めて高くなる時間として設定されており、25秒〜30秒であることが望ましく、本実施例では30秒に設定されている。第2開放時間(第2大当り遊技の大入賞口開放時間)は、大入賞口33aへの入賞およびこれに伴う賞球払出の実行可能性が極めて低くなる時間として設定されており、0.1秒〜0.5秒であることが望ましく、本実施例では0.2秒に設定されている。なお、第1大当り遊技の最大継続ラウンド数は15ラウンドに設定され、第2大当り遊技の最大継続ラウンド数は2ラウンドに設定されている。
本実施例の遊技機では、大当り遊技の終了後、変動時間短縮機能や開放時間延長機能、確率変動機能が作動する特定遊技(いわゆる時短遊技および確変遊技)が開始される。変動時間短縮機能、開放時間延長機能、確率変動機能の各機能は、それぞれ変動短縮フラグ、開放延長フラグ、確変フラグをONに設定することで作動する。
特別図柄当否判定の結果が通常大当り(特別図柄の停止図柄が通常大当り図柄)の場合には、大当り遊技の終了後に、時短遊技が開始され、変動時間短縮機能および第2始動口28bの開放時間を延長させる開放時間延長機能が作動して、時短遊技が開始される。開放時間延長機能の作動開始により、第2始動口28bが開放状態となる開放頻度が向上する開放頻度向上状態が発生する。変動時間短縮機能には、普通図柄変動時間を短縮させる普通図柄変動時間短縮機能と、特別図柄変動時間を短縮させる特別図柄変動時間短縮機能とが含まれている。開放時間延長機能の作動により、第2始動口28bの開放時間が、例えば、通常時「0.1秒」であったのが「4.5秒(1.5秒×3回開放あるいは4.5秒×1回開放など)」に延長される。これにより、第2始動口28bへの遊技球入球頻度が、通常時(開放延長機能未作動時)に比べて高くなる。時短遊技は特別図柄の変動回数が最大100回に達するまで実行される。なお、変動時間短縮機能および開放時間延長機能は、主制御部200の制御により作動開始または作動停止されるものであり、主制御部200が本発明の開放頻度向上手段に相当している。
特別図柄当否判定の結果が確変大当り(特別図柄の停止図柄が確変大当り図柄)の場合には、大当り遊技の終了後、確率変動機能が作動開始し、確変遊技が開始される。確変遊技は、主制御部200の制御により実現されるものであり、この確変遊技では、特別図柄当否判定の確率、すなわち特別図柄が大当り図柄で停止表示する確率を変更(向上)させる確率変動機能(確率変動手段)が作動する。確率変動機能作動中は、当否判定用の当り値が増加することで、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる確率が向上する。本実施例では、第1特別図柄に係る遊技と第2特別図柄に係る遊技とで共に、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる確率(特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する確率)が、確率変動機能非作動中は、1/300に設定され、確率変動機能作動中は、1/30に設定されている。確変遊技は、確率変動機能に加え、上記変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動を伴う。確変遊技は次回の大当り遊技が実行されるまで継続する。本実施例では、確変遊技の最大実行期間を、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が10,000回に到達するまでに設定し、実質的に次回の大当り遊技が開始されるまでとしている。
本実施例の第1大当り遊技は、大当り遊技終了後に確率変動機能を作動させない「第1通常大当り遊技」と、大当り遊技終了後に確率変動機能を作動させる「第1確変大当り遊技」とから構成されている。本実施例の第2大当り遊技は、大当り遊技終了後に確率変動機能を作動させる「第2確変大当り遊技」により構成されている。これらの各大当りを、ラウンド数と大当り遊技終了後の確率変動機能の作動状態によって、第1通常大当り遊技を「15R通常大当り遊技」ともいい、第1確変大当り遊技を「15R確変大当り遊技」ともいい、第2確変大当り遊技を「2R確変大当り遊技」ともいう。
次に、小当り遊技について説明する。特別図柄表示部61で停止表示された特別図柄が小当り図柄であった場合(小当り抽選の結果が小当りだった場合)に、主制御部200は小当り遊技を開始させる。小当り遊技は、小当り遊技フラグをONにセットすることで開始する。小当り遊技は、大入賞装置33を作動させるものである。小当り遊技では、大入賞装置33が上述の第2大当り遊技と同じ態様で作動をする。つまり、小当り遊技では、大入賞口33aが開放して遊技球が入球可能となるものの、大入賞口33aが0.2秒間ずつ2回開放するだけであり、大入賞口33aに遊技球が入球する可能性が極めて低く賞球払い出しを実質的に伴わない遊技状態となっている。
小当り遊技では、第2大当り遊技と大入賞装置33の作動を同一態様としているので、遊技者は大入賞口33aの短時間での2回の開閉(第2大当り遊技における大入賞口開閉パターン)を認識したとしても、第2大当り遊技が発生したのか小当り遊技が発生したのか区別することができない。このため、大入賞装置33の作動終了後(第2大当り遊技または小当り遊技の終了後)における確率変動機能の作動有無の認識をより困難なものとすることができる。なお、小当り遊技は主制御部200の制御により実現される。
本実施例では、第1特別図柄が変動表示した場合(第1始動口32aに遊技球が入球した場合)と、第2特別図柄が変動表示した場合(第2始動口32bに遊技球が入球した場合)とで、遊技者が得られる利益が異なるように構成されてる。具体的には、第1特別図柄が変動表示した場合(第1始動口32aに遊技球が入球した場合)には、第1大当り遊技、第2大当り遊技、小当り遊技の何れかの当り遊技が発生可能となっている。これに対し、第2特別図柄が変動表示した場合(第2始動口32bに遊技球が入球した場合)には、賞球払出の実行可能性が極めて高い第1大当り遊技のみが発生し、賞球払い出しを実質的に伴わない第2大当り遊技と小当りは発生しないように設定されている。つまり、第2特別図柄が変動表示した場合(第2始動口32bに遊技球が入球した場合)には、第1特別図柄が変動表示した場合(第1始動口32aに遊技球が入球した場合)より、遊技者が得られる利益が大きくなっている。なお、賞球払い出しの少ない第2大当り遊技が本発明の「第1当り遊技」に相当し、賞球払い出しの多い第1大当り遊技が本発明の「第2当り遊技」に相当している。
次に、演出表示装置25で表示される演出図柄について説明する。図3は、演出表示装置25の画面表示例を示している。図3に示すように、演出表示装置25の表示領域は2つに分割されており、左側に第1表示部25aが設けられ、右側に第2表示部25bが設けられている。第1表示部25aには、第1演出図柄を表示する第1演出図柄表示部25cが設けられ、第2表示部25bには、第2演出図柄を表示する第2演出図柄表示部25dが設けられている。第1演出図柄表示部25cと第2演出図柄表示部25dは、それぞれ演出図柄を表示可能になっている。第1演出図柄表示部25cの演出図柄は第1特別図柄表示部61の第1特別図柄の変動表示および停止表示に連動して表示され、第2演出図柄表示部25dの演出図柄は第2特別図柄表示部62の第2特別図柄の変動表示および停止表示に連動して表示される。
第1演出図柄表示部25cと第2演出図柄表示部25dはそれぞれ、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域から構成されている。第1演出図柄表示部25cと第2演出図柄表示部25dの各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。各図柄表示領域は、「1」〜「9」からなる図柄をそれぞれ表示可能となっている。
第1演出図柄表示部25cの演出図柄は、第1特別図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、第1特別図柄が何れかの図柄で停止表示されると、その演出図柄は第1特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。つまり、第1演出図柄表示部25cの演出図柄は第1特別図柄と同期して変動表示を開始し、かつ、第1特別図柄と同期して変動表示を終了して停止表示するものである。同様に、第2演出図柄表示部25dの演出図柄は、第2特別図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、第2特別図柄が何れかの図柄で停止表示されると、その演出図柄は第2特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。つまり、第2演出図柄表示部25dの演出図柄は第2特別図柄と同期して変動表示を開始し、かつ、第2特別図柄と同期して変動表示を終了して停止表示するものである。
次に、演出図柄と特別図柄の対応関係を説明する。演出図柄は、「3桁同一の偶数図柄の組合せ」が、前述した第1通常大当り遊技の実行契機となる「第1通常大当り図柄(15R通常大当り図柄)」に対応し、「3桁同一の奇数図柄の組合せ」が、前述した第1確変大当り遊技の実行契機となる「第1確変大当り図柄(15R確変大当り図柄)」に対応している。また、「3桁同一の図柄組合せを除く特定の図柄組合せ」が、前述した第2確変大当り遊技の実行契機となる「第2確変大当り図柄(2R確変大当り図柄)」および、「小当り図柄」に対応している。特定の図柄組合せとしては、例えば、「7・6・7」や「3・2・3」といった「リーチ外れ目」や、「1・2・3」や「7・6・5」といった「特定の順目」や、「1・3・5」や「2・4・6」といった「特定のバラケ目」等が例示できる。そして、以上の図柄組合せ以外の図柄組合せが、特別図柄の「外れ図柄」に対応している。
演出図柄の変動態様(演出図柄変動パターン)および停止図柄の決定は、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドおよび停止情報指定コマンドに基づいてサブ制御部260によって行われるように構成されている。ここで、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンを示すもので、具体的には、特別図柄の変動表示時間や、リーチ演出(大当りに至る可能性のある状態が継続していることを示す演出)の有無等の演出内容を示している。
主制御部200は、第1特別図柄の当否判定結果に応じて第1特別図柄の変動パターンをランダムに(乱数抽選により)決定する。そして、主制御部200により決定された第1特別図柄の変動パターンに基づき、サブ制御部260が、第1演出図柄表示部25cで表示される演出図柄の演出パターンを決定する。同様に、主制御部200は、第2特別図柄の当否判定結果に応じて第2特別図柄の変動パターンをランダムに(乱数抽選により)決定する。そして、主制御部200により決定された第2特別図柄の変動パターンに基づき、サブ制御部260が、第2演出図柄表示部25dで表示される演出図柄の演出パターンを決定する。
主制御部200から送信される第1特別図柄の停止情報指定コマンドは、第1特別図柄の当否判定結果に応じて決定される第1特別図柄の停止図柄(15R確変大当り図柄、15R通常大当り図柄、2R確変大当り図柄、2R通常大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れか)を示すものである。また、主制御部200から送信される第2特別図柄の停止情報指定コマンドは、特別図柄の当否判定結果に応じて決定される特別図柄の停止図柄(15R確変大当り図柄、15R通常大当り図柄、外れ図柄の何れか)を示すものである。
演出表示装置25には、第1保留表示部25eと第2保留表示部25fが設けられている。第1保留表示部25eは、第1特別図柄保留表示部53と連動して表示され、第1特別図柄保留数に対応する数の丸図形「○」が表示される。第2保留表示部25fは、第2特別図柄保留表示部54と連動して表示され、第2特別図柄保留数に対応する数の丸図形「○」が表示される。第1保留表示部25eでは、一番右側の丸図形「○」が最先に記憶された保留を示し、左側に向かって順番に新しく記憶された保留を示している。また、第2保留表示部25fでは、一番左側の丸図形「○」が最先に記憶された保留を示し、右側に向かって順番に新しく記憶された保留を示している。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図4に基づいて説明する。図4は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置される。
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
主制御部200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定を行う当否判定手段(第1判定手段、第2判定手段)を構成している。また、主制御部200のCPU200bは、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は4msに設定されている。
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ27s、始動口入賞検知スイッチ28s、大入賞口入球検知スイッチ33sが接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、図柄表示装置51、61、62、始動口ソレノイド28c、大入賞口ソレノイド33cが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技機1の裏面側に設けられた図示しない遊技球払出装置の払出モータを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し(賞球払出)を行う。この遊技球の払い出し(賞球払出)は、遊技機1の裏面側上部に設けられた図示しない遊技球タンクに貯留された遊技球を、図示しない遊技球レールを介して遊技球払出装置に供給し、その供給された遊技球を遊技球払出装置の払出モータの回転駆動により排出することで、行われる。
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板260aにはCPU260bや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置25による図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御部200からサブ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から演出表示制御部280には、サブ制御部260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御部260から演出表示制御部280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御部260には、演出表示制御部280が接続されている。演出表示制御基板280aには、CPU280b、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御部280には演出表示装置25が接続されている。演出表示制御部280は、CPU280bがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置25の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御部280のROMには、演出表示装置25で表示される演出用図柄の画像データ(前述した変動演出に関する画像データなど)が複数格納されている。
サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御部260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(変動パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置25での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、本実施例の遊技機1の作動をフローチャートに基づいて説明する。図5は、主制御部200の制御下で行われるメインジョブの一例である。図5に示すメインジョブは、主制御基板200aに実装されたCPU200bが、図示しないROM(CPU200bの内蔵ROMまたは主制御基板200aに実装されるROM)に格納されたプログラムに基づいて実行するもので、電源投入処理S100の後、遊技開始処理S200、普通図柄遊技処理S300、普通電動役物遊技処理S400、第1特別図柄遊技処理S500、第2特別図柄遊技処理S600、大当り遊技処理S700、小当り遊技処理S800の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。電源断発生処理S50は、停電等によって電源断が発生した場合に、使用レジスタやスタックポインタの保存、払出モータの停止等が行われ、システムリセットが発生した場合に電源投入処理S100に移るようになっている。
電源投入処理S100は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時にはRAM初期化処理等が行われ、電源断復帰時には電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定等が行われ。遊技開始処理S200では、各種スイッチ状態の検出、各種乱数の更新、賞球払出制御等が行われる。
普通図柄遊技処理S300では、まず、普通図柄の当否判定を行って、普通図柄表示部51(図2参照)にて普通図柄を当り図柄で停止表示させるか、外れ図柄で停止表示させるかを決定する。次に、普通図柄の変動表示時間を設定した後、普通図柄の変動表示を開始する。そして、変動表示時間が経過すると、決定しておいた図柄で普通図柄を停止表示させ、普通図柄の当り図柄が停止表示された場合には、普通電動役物の作動を開始させる(第2始動口28bを開放状態とする)。普通図柄遊技処理では、以上のようにして、普通図柄の変動表示および停止表示を行い、普通図柄が当り図柄で停止表示された場合には、第2始動口28bを作動させる処理を行う。第2始動口28bが作動すると、一対の翼片部が左右に開動作して、第2始動口28bが開放状態となる。
普通電動役物遊技処理S400では、第2始動口28bを開放状態に維持する開放時間が経過したか否かを判定し、開放時間が経過していない場合には、第2始動口28bに規定入賞数の入賞があったか否かを判定する。開放状態にある第2始動口28bに規定入賞数の入賞があったと判定されるか、開放状態にある第2始動口28bの開放時間が経過していると判定された場合には、一対の翼片部28cが閉動作して、第2始動口28bは通常状態(閉鎖状態)となる。
次に、第1特別図柄遊技処理S500を図6〜図9に基づいて説明する。図6(a)に示すように、まず、第1始動口28aに入賞(遊技球が入球)したか否かを判定し(S501)、第1始動口28aに入賞していないと判定された場合には(S501:NO)、S504の処理に移行する。一方、第1始動口28aに入賞したと判定された場合には(S501:YES)、第1特別図柄保留数が上限値の「4」であるか否かを判定する(S502)。この結果、第1特別図柄保留数が「4」であると判定された場合には(S502:YES)、S504の処理に移行する。一方、第1特別図柄保留数が「4」でないと判定された場合には(S502:NO)、第1特別図柄用乱数(図柄変動情報)を取得して記憶する(S503)。第1特別図柄用乱数は、第1特別図柄当否判定用乱数、第1特別図柄の当り図柄決定用乱数、リーチ乱数などからなる。これにより、第1特別図柄保留数が1増加する。
次に、第1特別図柄において当り遊技が実行中であるか否か(大当り遊技フラグまたは小当り遊技フラグがONであるか否か)を判定する(S504)。この結果、当り遊技中である(大当り遊技フラグまたは小当り遊技フラグがONである)と判定された場合には(S504:YES)、第1特別図柄遊技処理を終了する。一方、当り遊技中でない(大当り遊技フラグおよび小当り遊技フラグがOFFである)と判定された場合には(S504:NO)、第1特別図柄の変動表示が中断中であるか否か(第1特別図柄の変動表示の計時が中断中であるか否か)を判定する(S505)。第1特別図柄の変動表示は、第1特別図柄中断フラグがONにセットされている場合に、後述のS517の処理で中断する。「第1特別図柄中断フラグ」は、第1特別図柄と第2特別図柄が並行して変動表示している場合に、第2特別図柄が当り図柄(大当り図柄)で停止表示したときに後述のS625の処理(図10(b)参照)でONにセットされる。
この結果、第1特別図柄の変動表示が中断中である(第1特別図柄の変動表示の計時が中断中である)と判定された場合には(S505:YES)、後述のS513の処理に移行する。一方、第1特別図柄の変動表示が中断中でない(第1特別図柄の変動表示の計時が中断中でない)と判定された場合には(S505:NO)、第1特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(S506)。
この結果、第1特別図柄が変動表示中であると判定された場合には(S506:NO)、後述のS516の処理に移行する。一方、第1特別図柄が変動表示中でないと判定された場合には(S506:NO)、第1特別図柄が停止表示中であるか否かを判定する(S507)。
この結果、第1特別図柄が停止表示中であると判定された場合には(S507:YES)、後述のS521の処理に移行する。一方、第1特別図柄が停止表示中でないと判定された場合には(S507:NO)、第1特別図柄保留数がゼロであるか否かを判定する(S508)。
この結果、第1特別図柄保留数がゼロであると判定された場合には(S508:YES)、第1特別図柄遊技処理を終了する。一方、第1特別図柄保留数がゼロでない(1以上である)と判定された場合には(S508:NO)、第1特別図柄当否判定処理を行う(S509)。ここで、第1特別図柄当否判定処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。
まず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S509a)、確変フラグがONである場合には(S509a:YES)、確変遊技用当否判定テーブルを選択し(S509b)、確変フラグがOFFである場合には(S509a:NO)、通常遊技用当否判定テーブルを選択する(S509c)。
次に、S503の処理で主制御部200のRAMに記憶された特別図柄当否判定用乱数を読み出し、S509bまたはS509cで選択した当否判定テーブルを用いて行われる大当り当否判定(大当り抽選)の結果が大当りか否かを判定する(S509d)。この結果、大当り当否判定の結果が大当りであると判定された場合(大当り抽選に当選した場合)には(S509d:YES)、RAMに記憶された図柄決定用乱数を読み出し(S509e)、図柄決定用乱数を用いて大当り図柄を決定する(S509f)。前述したように、第1特別図柄に係る遊技については、第1大当り遊技(第1通常大当り遊技、第1確変大当り遊技)又は第2大当り遊技(第2確変大当り遊技)が発生可能である。よって、大当り当否判定の結果が大当りであると判定された場合には、図柄決定用乱数毎に「第1通常大当り図柄」、「第1確変大当り図柄」、「第2確変大当り図柄」のいずれかが設定された第1特別停止図柄決定テーブルを用いて、記憶されている図柄決定用乱数に対応する第1特別図柄の停止図柄を決定し、実行する大当り遊技の種別を設定する。
一方、大当り当否判定の結果が大当りでないと判定された場合(大当り抽選に落選した場合)には(S509d:NO)、小当り抽選を実施し(S509g)、小当り遊技を発生するか否かを判定する(S509h)。この小当り抽選は、上述したように、外れの場合の特別図柄当否判定用乱数を用いて行われるもので、特別図柄の当否判定(大当り抽選)と同じように、特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致するか否かによって当否の決定が行われる。この小当り抽選に当選した場合(外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致した場合)には(S509h:YES)、予め定められた小当り図柄を決定し(S509i)、小当り抽選に落選した場合(外れの場合の特別図柄当否判定用乱数が小当り用当り値と一致しなかった場合)には(S509h:NO)、予め定められた外れ図柄を決定する(S509j)。なお、本実施例では、小当り図柄および外れ図柄を予め定められた図柄に決定しているが、これらを乱数抽選により決定するようにしてもよい。
次に、図6(a)に戻り、第1特別図柄変動パターン設定処理を行う(S510)。ここで、第1特別図柄変動パターン設定処理を図8のフローチャートに基づいて説明する。
第1特別図柄変動パターン設定処理は、図9に示す第1特別図柄用変動パターンテーブルを用いて行われる。第1特別図柄用変動パターンテーブルには、通常用変動パターンテーブル、短縮用変動パターンテーブル、特殊長時間変動パターンテーブルの3種類の変動パターンテーブルが含まれている。通常用変動パターンテーブルと短縮用変動パターンテーブルには、それぞれ複数(図9の例では10種類)の変動パターンが設定され、短縮用変動パターンテーブルには通常用変動パターンテーブルよりも第1特別図柄の変動表示時間が短い短縮変動パターンが多く設定されている。特殊長時間変動パターンテーブルには、通常用変動パターンテーブルに設定されている最長の変動表示時間よりも長い変動表示時間である長時間第1図柄用変動パターン(図9の例では変動時間100秒)のみが1種類のみ設定されている。なお、特殊長時間変動パターンテーブルに複数の変動パターンを設定することとしてもよいが、この場合は、いずれの変動パターンも通常用変動パターンテーブルに設定されている最長の変動表示時間よりも長くしておくことが望ましい。
図8に示すように、まず、開放延長フラグがONにセットされているか否か(開放時間延長機能作動中であるか否か)を判定する(S510a)。この結果、開放延長フラグがONにセットされていない(開放時間延長機能作動中でない)と判定された場合には(S510a:NO)、通常用変動パターンテーブルを基に第1特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S510b)。一方、開放延長フラグがONにセットされている(開放時間延長機能作動中である)と判定された場合には(S510a:YES)、特殊変動パターンフラグがONにセットされているか否かを判定する(S510c)。「特殊変動パターンフラグ」は、後述のS806の処理で、開放延長機能作動時に発生した小当り遊技が終了した場合にのみONに設定される。つまり、開放延長機能が作動していない時(通常遊技時)に発生した小当り遊技が終了した場合には、ONに設定されない。
この結果、特殊変動パターンフラグがONにセットされていないと判定された場合には(S510c:NO)、短縮用変動パターンテーブルを基に第1特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S510d)。一方、特殊変動パターンフラグがONにセットされていると判定された場合には(S510c:YES)、特殊変動パターンテーブルを基に第1特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S510d)。
次に、図6(a)に戻り、S510b、S510d、S510eで設定された変動パターンに従って、第1特別図柄表示部61で第1特別図柄の変動表示を開始し(S511)、第1特別図柄保留数を1減算する(S512)。
上記S505の判定処理で、第1特別図柄の変動表示が中断中である(第1特別図柄の変動表示の計時が中断中である)と判定された場合には(S505:YES)、第1特別図柄の中断解除条件が成立したか否かを判定する(S513)。「第1特別図柄の中断解除条件」は、第2特別図柄が当り図柄(大当り図柄)で停止表示したことに起因して開始した当り遊技(大当り遊技)が終了した場合に成立する。この結果、中断解除条件が成立していないと判定された場合には(S513:NO)、第1特別図柄遊技処理を終了する。一方、中断解除条件が成立していると判定された場合には(S513:YES)、第1特別図柄中断フラグをOFFにセットし(S514)、第1特別図柄の変動表示中断を解除する(S515)。第1特別図柄の見かけ上の変動表示は継続しているので、S515の処理では、中断していた第1特別図柄の変動表示時間の計時を再開する。そして、S518の処理に移行する。
上記S506の判定処理で、第1特別図柄が変動表示中であると判定された場合には(S506:YES)、第1特別図柄中断フラグがONにセットされているか否かを判定する(S516)。この結果、第1特別図柄中断フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S516:NO)、S518の処理に移行する。一方、第1特別図柄中断フラグがONにセットされていると判定された場合には(S516:YES)、第1特別図柄の変動表示を中断する(S517)。S517の処理では、第1特別図柄の見かけ上の変動表示は継続し、第1特別図柄の変動表示時間の計時を一時的に停止する。
次に、第1特別図柄の変動時間が経過しているか否かを判定する(S518)。この結果、第1特別図柄の変動表示時間が経過していないと判定された場合には(S518:NO)、第1特別図柄遊技処理を終了する。一方、第1特別図柄の変動表示時間が経過していると判定された場合には(S518:YES)、第1特別図柄の変動表示を停止し(S519)、第1特別図柄の停止表示時間を設定する(S520)。
次に、第1特別図柄の停止図柄表示時間が経過したか否かを判定する(S521)。この結果、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していないと判定された場合には(S521:NO)、第1特別図柄遊技処理を終了する。一方、第1特別図柄の停止図柄表示時間が経過していると判定された場合には(S521:YES)、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(図6(b)のS522)。
この結果、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であると判定された場合には(S522:YES)、大当り遊技の態様を設定する(S523)。S523の設定処理では、大入賞口33aの開放時間と大当り遊技のラウンド数が設定される。具体的には、第1大当り遊技が開始される場合(第1特別図柄の停止図柄が第1通常大当り図柄または第1確変大当り図柄)には、大入賞口33aの開放時間が30秒に設定され、ラウンド数が15回に設定される。また、第2大当り遊技が開始される場合(第1特別図柄の停止図柄が第2通常大当り図柄または第2確変大当り図柄)には、大入賞口33aの開放時間が0.2秒に設定され、ラウンド数が2回に設定される。そして、大当り遊技フラグをONにセットする(S524)。なお、これにより、大当り遊技が開始される。
次に、第1特別図柄と並行して第2特別図柄が変動表示していた場合には、第2特別図柄中断フラグをONにセットする(S525)。これにより、後述のS618の処理で第2特別図柄の変動表示が中断する。
次に、確変フラグがONであるか否かを判定し(S526)、確変フラグがONであると判定された場合は(S526:YES)、確変フラグをOFFにセットし(S527)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S528)、開放延長フラグをOFFにセットする(S529)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を停止する。
一方、確変フラグがONでないと判定された場合には(S526:NO)、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S530)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S530:NO)、そのまま特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S530:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S528)、開放延長フラグをOFFにセットする(S529)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動停止する。
上記S522の判定処理で、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄でないと判定された場合には(S522:NO)、第1特別図柄の停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する(S531)。この結果、小当り図柄でないと判定された場合には(S531:NO)、後述のS535の処理に移行する。一方、小当り図柄であると判定された場合には(S531:YES)、小当り遊技の態様を設定する(S532)。S532の設定処理では、大入賞口33aの開放時間と開放回数が設定される。具体的には、大入賞口33aの開放時間が0.2秒に設定され、大入賞口33aの開放回数が2回に設定される。そして、小当り遊技フラグをONにセットする(S533)。これにより、小当り遊技が開始される。
次に、第1特別図柄と並行して第2特別図柄が変動表示していた場合には、第2特別図柄中断フラグをONにセットする(S534)。これにより、後述のS618の処理で第2特別図柄の変動表示が停止する。
次に、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S535)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S535:NO)、そのまま特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S535:YES)、特別図柄の変動回数を計数し(S536)、変動回数が予め設定された変動回数(本例では100回または10,000回)に到達したか否かを判定する(S537)。
この結果、変動回数が予め設定された変動回数(100回または10,000回)に到達していないと判定された場合には(S537:NO)、特別図柄遊技処理を終了する。一方、変動回数が予め設定された変動回数(100回または10000回)に到達したと判定された場合には(S537:YES)、特殊変動パターンフラグがONにセットされているか否かを判定し(S538)、特殊変動パターンフラグがONにセットされている場合には(S538:YES)、特殊変動パターンフラグをOFFにセットする(S539)。これにより、開放時間延長機能作動中に発生した小当り遊技の終了後にONにセットされた特殊変動パターンフラグは、開放時間延長機能の作動終了までON状態が維持される。そして、変動短縮フラグをOFFにセットし(S528)、開放延長フラグをOFFにセットする(S529)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を停止する。
次に、第2特別図柄遊技処理S600を図10〜図13に基づいて説明する。図10(a)に示すように、まず、第2始動口28bに入賞(遊技球が入球)したか否かを判定し(S601)、第1始動口28bに入賞していないと判定された場合には(S601:NO)、S604の処理に移行する。一方、第2始動口28aに入賞したと判定された場合には(S601:YES)、第2特別図柄保留数が上限値の「4」であるか否かを判定する(S602)。この結果、第2特別図柄保留数が「4」であると判定された場合には(S602:YES)、S604の処理に移行する。一方、第2特別図柄保留数が「4」でないと判定された場合には(S602:NO)、第2特別図柄用乱数(図柄変動情報)を取得して記憶する(S603)。第2特別図柄用乱数は、第2特別図柄当否判定用乱数、第2特別図柄の当り図柄決定用乱数、リーチ乱数などからなる。これにより、第2特別図柄保留数が1増加する。
次に、第2特別図柄において当り遊技が実行中であるか否か(大当り遊技フラグがONであるか否か)を判定する(S604)。この結果、当り遊技中である(大当り遊技フラグがONである)と判定された場合には(S604:YES)、第2特別図柄遊技処理を終了する。一方、当り遊技中でない(大当り遊技フラグがOFFである)と判定された場合には(S604:NO)、第2特別図柄の変動表示が中断中であるか否か(第2特別図柄の変動表示の計時が中断中であるか否か)を判定する(S605)。第2特別図柄の変動表示は、第2特別図柄中断フラグがONにセットされている場合に、後述のS617の処理で中断する。「第2特別図柄中断フラグ」は、第1特別図柄と第2特別図柄が並行して変動表示している場合に、第1特別図柄が当り図柄(大当り図柄または小当り図柄)で停止表示したときに上述のS525、S534の処理(図6(b)参照)でONにセットされる。
この結果、第2特別図柄の変動表示が中断中である(第2特別図柄の変動表示の計時が中断中である)と判定された場合には(S605:YES)、後述のS613の処理に移行する。一方、第2特別図柄の変動表示が中断中でない(第2特別図柄の変動表示の計時が中断中でない)と判定された場合には(S605:NO)、第2特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(S606)。
この結果、第2特別図柄が変動表示中であると判定された場合には(S606:NO)、後述のS616の処理に移行する。一方、第2特別図柄が変動表示中でないと判定された場合には(S606:NO)、第2特別図柄が停止表示中であるか否かを判定する(S607)。
この結果、第2特別図柄が停止表示中であると判定された場合には(S607:YES)、後述のS621の処理に移行する。一方、第2特別図柄が停止表示中でないと判定された場合には(S607:NO)、第2特別図柄保留数がゼロであるか否かを判定する(S608)。
この結果、第2特別図柄保留数がゼロであると判定された場合には(S608:YES)、第2特別図柄遊技処理を終了する。一方、第2特別図柄保留数がゼロでない(1以上である)と判定された場合には(S608:NO)、第2特別図柄当否判定処理を行う(S609)。ここで、第2特別図柄当否判定処理を図11のフローチャートに基づいて説明する。
まず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S609a)、確変フラグがONである場合には(S609a:YES)、確変遊技用当否判定テーブルを選択し(S609b)、確変フラグがOFFである場合には(S609a:NO)、通常遊技用当否判定テーブルを選択する(S609c)。
次に、S603の処理で主制御部200のRAMに記憶された特別図柄当否判定用乱数を読み出し、S609bまたはS609cで選択した当否判定テーブルを用いて行われる大当り当否判定(大当り抽選)の結果が大当りか否かを判定する(S609d)。この結果、大当り当否判定の結果が大当りであると判定された場合(大当り抽選に当選した場合)には(S609d:YES)、RAMに記憶された図柄決定用乱数を読み出し(S609e)、図柄決定用乱数を用いて大当り図柄を決定する(S609f)。前述したように、第2特別図柄に係る遊技については、第1大当り遊技(第1通常大当り遊技、第1確変大当り遊技)のみが発生可能である。よって、大当り当否判定の結果が大当りであると判定された場合には、図柄決定用乱数毎に「第1通常大当り図柄」、「第1確変大当り図柄」のいずれかが設定された第2特別停止図柄決定テーブルを用いて、記憶されている図柄決定用乱数に対応する第2特別図柄の停止図柄を決定し、第1大当たり遊技が実行されるように設定する。
一方、大当り当否判定の結果が大当りでないと判定された場合(大当り抽選に落選した場合)には(S609d:NO)、予め定められた外れ図柄を決定する(S609j)。なお、本実施例では、外れ図柄を予め定められた図柄に決定しているが、これらを乱数抽選により決定するようにしてもよい。
次に、図10(a)に戻り、第2特別図柄変動パターン設定処理を行う(S610)。ここで、第2特別図柄変動パターン設定処理を図12のフローチャートに基づいて説明する。
第2特別図柄変動パターン設定処理は、図13に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを用いて行われる。第2特別図柄用変動パターンテーブルには、通常用変動パターンテーブル、短縮用変動パターンテーブルの2種類の変動パターンテーブルが含まれている。通常用変動パターンテーブルと短縮用変動パターンテーブルは、それぞれ複数(図13の例では10種類)の変動パターンが設定され、短縮用変動パターンテーブルは通常用変動パターンテーブルより変動表示時間が短い変動パターンが設定されている。また、第2特別図柄の短縮用変動パターンテーブルに設定される変動パターンの平均変動表示時間は、第1特別図柄の特殊長時間変動パターンテーブル(図9参照)に設定される変動パターンの変動表示時間(100秒)の1/10以下に設定されており、第1特別図柄の1回の長時間変動(100秒変動)中に、第1特別図柄の短縮変動が必ず複数回実行可能になるように構成されている。
図12に示すように、まず、開放延長フラグがONにセットされているか否か(開放時間延長機能作動中であるか否か)を判定する(S610a)。この結果、開放延長フラグがONにセットされていない(開放時間延長機能作動中でない)と判定された場合には(S610a:NO)、通常用変動パターンテーブルを基に第2特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S610b)。一方、開放延長フラグがONにセットされている(開放時間延長機能作動中である)と判定された場合には(S610a:YES)、短縮用変動パターンテーブルを基に第2特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S610c)。
次に、図10(a)に戻り、S610b、S610cで設定された変動パターンに従って、第2特別図柄表示部62で第2特別図柄の変動表示を開始し(S611)、第2特別図柄保留数を1減算する(S612)。
上記S605の判定処理で、第2特別図柄の変動表示が中断中である(第2特別図柄の変動表示の計時が中断中でない)と判定された場合には(S605:YES)、第2特別図柄の中断解除条件が成立したか否かを判定する(S613)。「第2特別図柄の中断解除条件」は、第1特別図柄が当り図柄(大当り図柄または小当り図柄)で停止表示したことに起因して開始した当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が終了した場合に成立する。この結果、中断解除条件が成立していないと判定された場合には(S613:NO)、第2特別図柄遊技処理を終了する。一方、中断解除条件が成立していると判定された場合には(S613:YES)、第2特別図柄中断フラグをOFFにセットし(S614)、第2特別図柄の変動表示中断を解除する(S615)。第2特別図柄の見かけ上の変動表示は継続しているので、S615の処理では、中断していた第2特別図柄の変動表示時間の計時を再開する。そして、S618の処理に移行する。
上記S606の判定処理で、第2特別図柄が変動表示中であると判定された場合には(S606:YES)、第2特別図柄中断フラグがONにセットされているか否かを判定する(S616)。この結果、第2特別図柄中断フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S616:NO)、S618の処理に移行する。一方、第2特別図柄中断フラグがONにセットされていると判定された場合には(S616:YES)、第2特別図柄の変動表示を中断する(S617)。S617の処理では、第2特別図柄の見かけ上の変動表示は継続し、第2特別図柄の変動表示時間の計時を一時的に停止する。
次に、第2特別図柄の変動表示時間が経過しているか否かを判定する(S618)。この結果、第2特別図柄の変動表示時間が経過していないと判定された場合には(S618:NO)、第2特別図柄遊技処理を終了する。一方、第2特別図柄の変動表示時間が経過していると判定された場合には(S618:YES)、第2特別図柄の変動表示を停止し(S619)、第2特別図柄の停止表示時間を設定する(S620)。
次に、第2特別図柄の停止図柄表示時間が経過したか否かを判定する(S621)。この結果、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していないと判定された場合には(S621:NO)、第2特別図柄遊技処理を終了する。一方、第2特別図柄の停止図柄表示時間が経過していると判定された場合には(S621:YES)、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(図10(b)のS622)。
この結果、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であると判定された場合には(S622:YES)、大当り遊技の態様を設定する(S623)。S623の設定処理では、大入賞口33aの開放時間と大当り遊技のラウンド数が設定される。第2特別図柄当否判定では、第1大当り遊技のみが発生するので、大入賞口33aの開放時間が30秒に設定され、ラウンド数が15回に設定される。そして、大当り遊技フラグをONにセットする(S624)。なお、これにより、大当り遊技が開始される。
次に、第1特別図柄と並行して第2特別図柄が変動表示していた場合には、第1特別図柄中断フラグをONにセットする(S625)。これにより、上述のS518の処理で第1特別図柄の変動表示が中断する。
次に、確変フラグがONであるか否かを判定し(S626)、確変フラグがONであると判定された場合は(S626:YES)、確変フラグをOFFにセットし(S627)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S628)、開放延長フラグをOFFにセットする(S629)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を停止する。
一方、確変フラグがONでないと判定された場合には(S626:NO)、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S630)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S630:NO)、そのまま特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S630:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S628)、開放延長フラグをOFFにセットする(S629)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動停止する。
上記S622の判定処理で、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄でないと判定された場合には(S622:NO)、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S635)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S635:NO)、そのまま特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S635:YES)、特別図柄の変動回数を計数し(S636)、変動回数が予め設定された変動回数(本例では100回または10,000回)に到達したか否かを判定する(S637)。
この結果、変動回数が予め設定された変動回数(100回または10,000回)に到達していないと判定された場合には(S637:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、変動回数が予め設定された変動回数(100回または10000回)に到達したと判定された場合には(S637:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S628)、開放延長フラグをOFFにセットする(S629)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を停止する。
次に、大当り遊技処理S700について図14のフローチャートに基づいて説明する。まず、大当り遊技中であるか否か(大当り遊技フラグがONであるか否か)を判定する(S701)。この結果、大当り遊技中でない(大当り遊技フラグがOFFである)と判定された場合には(S701:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、大当り遊技中である(大当り遊技フラグがONである)と判定された場合には(S701:YES)、大入賞口33aが開放中であるか否かを判定する(S702)。この結果、大入賞口33aが開放中であると判定された場合には(S702:YES)、大入賞口33aの開放時間が経過したか否かを判定し(S703)、大入賞口33aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S703:NO)、大入賞口33aに最大入賞数が入賞したか否かを判定する(S704)。
この結果、大入賞口33aに最大入賞数が入賞していないと判定された場合には(S704:NO)、大当り遊技処理を終了し、大入賞口33aに最大入賞数が入賞していると判定された場合(S704:YES)または大入賞口33aの開放時間が経過していると判定された場合には(S703:YES)、大入賞口33aを閉鎖する(S705)。
上記S702で、大入賞口33aが開放中でないと判定された場合には(S702:NO)、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する(S706)。S706の判定処理は、ラウンド数が所定の最高継続ラウンド数に達したか否か、すなわち第1大当り遊技であれば大当り遊技のラウンド数が15ラウンドに達したか否か、第2大当り遊技であれば大当り遊技のラウンド数が2ラウンドに達したか否かを判定する。この結果、大当り遊技終了条件が成立していないと判定された場合には(S706:NO)、大入賞口33aの閉鎖時間(インターバル時間、本実施例では2秒)が経過しているか否かを判定し(S707)、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S707:NO)、大当り遊技処理を終了し、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S707:YES)、大入賞口33aを開放させ(S708)、大当り遊技中の各ラウンド遊技開始時に演出表示装置25の表示領域に表示されるラウンド画面を指定する大当りラウンド数指定コマンドをサブ制御部260に送信する(S709)。
上記S706で、大当り遊技終了条件が成立していると判定された場合には(S706:YES)、大当り遊技フラグをOFFに設定して大当り遊技を終了する(S710)。なお、S710の処理では、大当り遊技フラグをOFFに設定するとともに、大当り遊技が終了することを示す大当り終了画面指定コマンドをサブ制御部260に向けて送信する。そして、今回の大当り遊技の開始契機となった特別図柄当否判定の結果(停止表示された大当り図柄の種類)が確変大当りか否かを判定する(S711)。この結果、特別図柄当否判定の結果が確変大当りである(停止表示された大当り図柄が確変大当り図柄である)と判定された場合には(S711:YES)、確変フラグをONにセットし(S712)、変動短縮フラグをONにセットし(S713)、開放延長フラグをONにセットする(S714)。これにより、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を開始する。
一方、S711の判定処理で、今回の大当り遊技の開始契機となった特別図柄当否判定の結果(停止表示された大当り図柄の種類)が確変大当りでない(通常大当りである)と判定された場合には(S711:NO)、変動短縮フラグをONにセットし(S713)、開放延長フラグをONにセットする(S714)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動を開始する。
次に、小当り遊技処理S800を図15のフローチャートに基づいて説明する。
まず、小当り遊技フラグがONにセットされているか否かを判定する(S801)。この結果、小当り遊技フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S801:NO)、小当り遊技処理を終了する。一方、小当り遊技フラグがONにセットされていると判定された場合には(S801:YES)、大入賞口33aが開放中であるか否かを判定する(S802)。
この結果、大入賞口33aが開放中でないと判定された場合には(S802:NO)、後述のS805の処理に移行する。一方、大入賞口33aが開放中であると判定された場合には(S802:YES)、大入賞口33aの開放時間(本実施例では0.2秒)が経過したか否かを判定する(S803)。
この結果、大入賞口33aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S803:NO)、小当り遊技処理を終了する。一方、大入賞口33aの開放時間が経過していると判定された場合には(S803:YES)、大入賞口33aを閉鎖する(S804)。
次に、小当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する(S805)。小当り遊技の終了条件は、大入賞口33aの開閉動作が2回に達した場合に成立する。この結果、小当り遊技の終了条件が成立していないと判定された場合には(S805:NO)、大入賞口33aの閉鎖時間(例えば2秒)が経過したか否かを判定する(S806)。
この結果、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S806:NO)、小当り遊技処理を終了する。一方、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S806:YES)、大入賞口33aを開放する(S807)。
上記S805の判定処理で、小当り遊技の終了条件が成立したと判定された場合には(S805:YES)、小当り遊技フラグをOFFにセットする(S808)。これにより、小当り遊技が終了する。
次に、小当り遊技開始時に開放時間延長機能が作動していたか否かを判定する(S809)。この結果、小当り遊技開始時に開放時間延長機能が作動していなかったと判定された場合には(S809:NO)、小当り遊技処理を終了する。一方、小当り遊技開始時に開放時間延長機能が作動していたと判定された場合には(S809:YES)、特殊変動パターンフラグをONにセットする(S810)。
ここで、図6〜図15のフローチャートに示した処理と本発明の各手段との対応について説明しておくと、S509の処理(図6(a)、図7)が第1判定手段に対応し、S511、S519の処理(図6(a))が第1図柄表示制御手段に対応し、S609の処理(図10(a)、図11)が第2判定手段に対応し、S611、S619の処理(図10(a))が第2図柄表示制御手段に対応し、S511、S611の処理(図6(a)、図10(a))が同時変動表示手段に対応し、S524、S624、S701〜S710の処理(図6(a)、図10(a)、図14)の処理が当り遊技実行手段に対応し、S510eの処理(図8)が特殊状態発生手段に対応し、S713の処理(図14)が変動時間短縮手段に対応し、S714の処理(図14)が開放頻度向上状態発生手段に対応している。
以上説明した本実施例では、開放時間延長機能作動中に第1特別図柄に係る遊技で小当り遊技が実行され、該小当り遊技が終了したことを契機として、通常よりも長時間の変動表示時間が設定された長時間第1図柄用変動パターンを選択可能な特殊変動パターンテーブルを基に第1特別図柄の変動表示時間を設定することで、小当り遊技の終了後に、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)を第1特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第1特別図柄の変動開始回数)より高くする特殊状態を発生させている。加えて、本実施例では、第1特別図柄の変動表示によって発生する当り遊技として、多くの賞球の見込める第1大当り遊技と、多くの賞球の見込めない第2大当り遊技および小当り遊技が設定されている。また、第2特別図柄の変動表示によって発生する当り遊技として、多くの賞球の見込める第1大当り遊技のみが設定されている。そして、各特別図柄での大当りの発生確率は同確率としているため、第1特別図柄で変動表示が行われるよりも第2特別図柄で変動表示が行われた方が、遊技者に大きな利益を付与する確率が高くなっている。
このため、第1特別図柄と第2特別図柄が並行して変動可能な遊技機において、先ず、開放時間延長機能の作動を開始することで、第1特別図柄と第2特別図柄を並行して変動表示可能な状態にし、遊技進行速度を高めた遊技形態を実現できる(所謂「同時変動機能」の利点)。そして、開放時間延長機能作動中に小当り遊技が終了したことを契機として、第1特別図柄の変動表示時間を長時間化させて、出球の大小にバラツキがある第1特別図柄に係る遊技のみ遊技進行速度を遅延させ、多くの出球の獲得可能性の高い第2特別図柄に係る遊技を、第1特別図柄に係る遊技に比べて多く実行する遊技形態を実現できる(所謂「優先変動機能」の利点)。このように、特別図柄の同時変動機能と優先変動機能の各利点を効果的に活かした新規な遊技形態を実現することができる。
また、本実施例では、開放時間延長機能作動中に小当り遊技が終了したことを契機として、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くする特殊状態を発生させて、小当り遊技後は遊技者が有利な遊技結果を得られ易いようにしている。つまり、小当り遊技の実行を境にして、開放時間延長機能作動中の遊技形態を一変させることができる。言い換えれば、開放時間延長機能作動中の遊技形態として、第1段階の遊技形態(第1特別図柄と第2特別図柄の変動開始頻度が同程度の状態)と、それよりも有利な第2段階の遊技形態(第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動開始頻度が高い状態)とを設けることができる。このため、遊技者は、開放時間延長機能作動中の前半(第1段階の遊技形態)には、大当り遊技の発生だけでなく、小当り遊技の発生を期待して遊技を進行することとなる。この結果、開放時間延長機能作動中に小当り遊技の実行を境にして遊技形態を変化させる新たな遊技性を提供することができる。
また、本実施例では、開放時間延長機能非作動中に小当り遊技が実行された場合は、第2確変大当り遊技の実行時と同じ態様で遊技が進行する。よって、開放時間延長機能作動中の小当り遊技または第2確変大当り遊技の実行時は、小当り遊技でなく第2確変当り遊技の実行に遊技者が期待する遊技性を実現できる。一方、開放時間延長機能作動中は、小当り遊技の実行が、上述したように遊技者に有利な遊技形態への移行契機となっている。このため、開放時間延長機能作動中の小当り遊技または第2確変大当り遊技の実行時は、第2確変当り遊技だけでなく、小当りの実行にも遊技者が期待する遊技性を実現できる。この結果、開放時間延長機能非作動中と開放時間延長機能作動中とで、小当り遊技の価値を異ならせることができ、新たな遊技性を提供することができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。本第2実施例では、上記第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図16は、本第2実施例の第2特別図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートであり、図17は、本第2実施例の第2特別図柄用変動パターンテーブルを示している。本第2実施例では、第2特別図柄用変動パターンテーブルに通常用変動パターンテーブルと短縮用変動パターンテーブルに加えて、特殊短時間変動パターンテーブルが設けられている。
図16に示すように、本第2実施例では、開放延長フラグがONにセットされていると判定された場合に(S601a)、特殊変動パターン設定フラグがONにセットされているか否かを判定する(S610d)。この結果、特殊変動パターン設定フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S610d:NO)、短縮用変動パターンテーブルを基に第2特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S610c)。一方、特殊変動パターン設定フラグがONにセットされていると判定された場合には(S610d:YES)、特殊短時間変動パターンテーブルを基に第2特別図柄の変動パターン(変動表示時間)を設定する(S610e)。特殊短時間変動パターンテーブルには、通常用変動パターンテーブルおよび短縮用変動パターンテーブルに設定される変動パターンより第2特別図柄の変動表示時間が短い短時間第2図柄用変動パターン(図17の例では変動表示時間1秒)が1種類のみ設定されている。
以上説明した本第2実施例の構成によれば、小当り遊技の終了後に、第1特別図柄の変動表示時間を長時間に設定することに加え、第2特別図柄の変動表示時間を短時間変動パターンテーブルに設定されている変動パターンよりも更に短時間に設定するので、第1特別図柄の1回の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示を一層多く開始することができ、第1実施例の遊技性をより効果的に実施することができる。
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例について説明する。本第3実施例では、上記第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施例および第2実施例では、開放時間延長機能作動中に第1特別図柄に係る遊技での小当り遊技終了後に、特別図柄の変動表示時間を調整することで、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)を第1特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第1特別図柄の変動開始回数)より高くするように構成した。これに対し、本第3実施例では、開放時間延長機能作動中に第1特別図柄に係る遊技での小当り遊技の遊技時間を調整することで、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)を第1特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第1特別図柄の変動開始回数)より高くするように構成している。
本第3実施例では、開放時間延長機能の非作動時と開放時間延長機能の作動時とで、小当り遊技における大入賞口33aの開放パターンを異ならせている。具体的には、開放時間延長機能の非作動時における小当り遊技では、大入賞口33aの開放時間が0.2秒、閉鎖時間が2秒、開放回数が2回に設定された開放パターンAが用いられる。一方、開放時間延長機能の作動時における小当り遊技では、大入賞口33aの開放時間が0.1秒、閉鎖時間が15秒、開放回数が15回に設定された開放パターンBが用いられる。なお、開放パターンAで大入賞口33aが作動する小当り遊技を「第1小当り遊技」ともいい、開放パターンBで大入賞口33aが作動する小当り遊技を「第2小当り遊技」ともいう。
つまり、開放時間延長機能の非作動時における第1小当り遊技で用いられる開放パターンAは、第2大当り遊技と同じ開放パターンであり、小当り遊技が短時間で終了する。これに対して、開放時間延長機能の作動時における第2小当り遊技で用いられる開放パターンBは、開放パターンAに対して、大入賞口33aの閉鎖時間が長く、かつ、開放回数が多くなるように設定されており、小当り遊技が長時間継続する。なお、開放パターンBでの小当り遊技の実行時間は、開放時間延長機能作動中の第2特別図柄に設定される最大の変動表示時間(例えば、実施例1の図2における「10秒」)よりも長くしておくことが望ましい。好ましくは、開放時間延長機能作動中の第2特別図柄に設定される最大の変動表示時間の2回分(例えば10秒×2回)以上の時間にしておくとよい。こうすれば、詳しくは後述するが、開放パターンBでの小当り遊技の実行中に、第2特別図柄の変動表示を確実に複数回実行することができる。
図18は、本第3実施例の第1特別図柄遊技処理の後半部分を示すフローチャートであり、上記第1実施例の図6(b)に対応している。図18に示すように、本第3実施例では、第1特別図柄の停止図柄が小当り図柄であると判定された場合に(S531:YES)、開放延長フラグがONにセットされているか否か(開放時間延長機能作動中であるか否か)を判定する(S540)。この結果、開放延長フラグがONにセットされていない(開放時間延長機能作動中でない)と判定された場合には(S540:NO)、大入賞口33aの開放パターンとして開放パターンAをセットする(S541)。一方、開放延長フラグがONにセットされている(開放時間延長機能作動中である)と判定された場合には(S540:YES)、大入賞口33aの開放パターンとして開放パターンBをセットする(S542)。そして、S532の処理では、S541またはS542の処理でセットされた開放パターンにしたがって大入賞口33aの開放態様を設定する。
また、本第3実施例では、S533の処理で小当り遊技フラグがONにセットされた(小当り遊技が開始された)場合に、図6(b)におけるS534の第2特別図柄中断フラグをONにセットする処理が行われない。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄が並行して変動表示している場合に、第1特別図柄が小当り図柄で停止表示して小当り遊技が開始しても、第2特別図柄の変動表示が中断しない。さらに、本第3実施例では、図6(b)におけるS538の特殊変動パターンフラグの判定処理とS539の特殊変動パターンフラグをOFFにセットする処理が行われない。
図19は、本第3実施例の第1特別図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートであり、上記第1実施例の図8に対応している。図19に示すように、本第3実施例では、図8におけるS510cの特殊変動パターンフラグの判定処理とS510eの変動時間設定処理が行われない。
図20(a)は、本第3実施例の第2特別図柄遊技処理の前半部分を示すフローチャートであり、上記第1実施例の図10(a)に対応している。図20(a)に示すように、S605の判定処理では、第2特別図柄の変動が中断中であるか否か(第2特別図柄中断フラグがONであるか否か)を判定する。本第3実施例では、上述したように第1特別図柄に係る遊技で小当り遊技が実行されている場合には、第2特別図柄中断フラグがONにならない。このため、第1特別図柄に係る遊技での小当り遊技実行中は、S605の判定処理は否定結果(NO)となり、S606〜S612の処理が実行可能となって、第2特別図柄の新たな変動表示が開始可能となる。
図20(b)は、本第3実施例の第2特別図柄遊技処理の後半部分を示すフローチャートであり、上記第1実施例の図10(b)に対応している。図20(b)に示すように、本第3実施例では、特別図柄の変動回数が変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動終了回数(100回または10,000回)に到達した場合に(S637:YES)、小当り遊技フラグがONにセットされているか否か(第1特別図柄に係る遊技が小当り遊技中であるか否か)を判定する(S638)。
この結果、小当り遊技フラグがONにセットされていない(小当り遊技中でない)と判定された場合には(S638:NO)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S628)、開放延長フラグをOFFにセットする(S629)。これにより、変動時間短縮機能と開放時間延長機能が作動終了する。一方、小当り遊技フラグがONにセットされている(小当り遊技中である)と判定された場合には(S638:YES)、変動短縮フラグおよび開放延長フラグをOFFにセットすることなく、時短遅延フラグをONにセットする(S639)。これにより、小当り遊技中に特別図柄の変動回数が変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動終了回数に到達しても、変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動が継続することとなる。なお、「時短遅延フラグ」は、時短遊技(変動時間短縮機能と開放時間延長機能)の終了が遅延していることを示すフラグであり、小当り遊技終了時に変動短縮フラグと開放延長フラグをOFFにセットさせるために用いられる。
図21は、本第3実施例の小当り遊技処理を示すフローチャートであり、上記第1実施例の図15に対応している。図21に示すように、本第3実施例では、図15におけるS809の判定処理とS810の特殊変動パターンフラグをONにセットする処理が行われない。
また、本第3実施例では、小当り遊技の終了条件が成立した場合に(S805:YES)、小当り遊技フラグをOFFにセットし(S809)、時短遅延フラグがONにセットされているか否かを判定する(S810)。この結果、時短遅延フラグがONにセットされていないと判定された場合には(S810:NO)、小当り遊技処理を終了し、時短遅延フラグがONにセットされていると判定された場合には(S810:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S811)、開放延長フラグをOFFにセットする(S812)。これにより、小当り遊技の終了に伴って、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動終了する。そして、時短遅延フラグをOFFにセットする(S813)。
なお、S638、S639、S810、S813の処理(図20(b)、図21)が本発明の変動時間短縮延長手段に相当している。
以上説明した本第3実施例の構成によれば、開放時間延長機能作動中に第1特別図柄に係る遊技で小当り遊技(第2小当り遊技)が実行された場合に、開放時間延長機能非作動時に比較して、長時間の大入賞口開放パターンを選択することで、小当り遊技の遊技時間を長くすることができる。小当り遊技中は第1特別図柄が変動表示を開始しないので、その間に第2特別図柄の変動表示を開始させることができる。この結果、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)を第1特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第1特別図柄の変動開始回数)より高くする特殊状態を発生させることができる。このため、本第3実施例においても、特別図柄の同時変動機能と優先変動機能の各利点を効果的に活かした新規な遊技形態を実現することができる。
また、本第3実施例では、小当り遊技中に大入賞装置の動作態様を変化させることで、遊技者に有利な遊技状態を創出している。このため、開放時間延長機能作動中は、小当り遊技の実行開始に遊技者が期待する遊技性を実現できる。この結果、開放時間延長機能非作動中と開放時間延長機能作動中とで、小当り遊技の価値を異ならせることができ、新たな遊技性を提供することができる。
また、本第3実施例では、小当り遊技の実行開始に伴って、変動時間短縮機能の作動が停止しないように構成されている。このため、小当り遊技中に第2特別図柄の変動表示回数を多くすることができ、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)をより向上させることができる。
また、本第3実施例では、小当り遊技中に特別図柄の変動回数が変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動終了回数に到達しても、小当り遊技が終了するまで変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動を継続させるように構成されている。このため、変動時間短縮機能と開放時間延長機能の作動終了間際に小当り遊技が実行開始した場合にも、小当り遊技が終了するまでは、遊技者は変動時間短縮機能と開放時間延長機能の利益を享受することができる。
なお、本第3実施例では、開放時間延長機能作動中の小当り遊技で選択可能な大入賞口33aの開放パターンとして開放パターンBの1種類のみ設けたが、これに限らず、開放時間延長機能作動中の小当り遊技で選択可能な開放パターンを複数設け、その中から特定の開放パターンを選択するように構成してもよい。この場合、特定の開放パターンの選択は、小当り図柄の種類等に基づいて行うことができる。
例えば、開放時間延長機能作動中の小当り遊技で選択可能な大入賞口33aの開放パターンとして、大入賞口33aの開放時間が0.1秒、閉鎖時間が15秒、開放回数が15回に設定された開放パターンBに加え、大入賞口33aの開放時間が0.1秒、閉鎖時間が10秒、開放回数が5回に設定された開放パターンCと、大入賞口33aの開放時間が0.1秒、開放回数が15回に設定された開放パターンDを設けることができる。開放パターンDは、前半5回の閉鎖時間を開放パターンCと同じ10秒とし、後半10回の閉鎖時間を開放パターンBと同じ15秒としている。このため、開放パターンDの大入賞口33aの開閉態様は、前半5回が開放パターンCと同一であり、後半10回が開放パターンBと同一となる。
各開放パターンB〜Dを比較すると、大入賞口33aの合計閉鎖時間(小当り遊技期間)は、開放パターンB>開放パターンD>開放パターンCとなる。この結果、第2特別図柄に係る遊技での当否抽選頻度(第2特別図柄の変動開始回数)は、開放パターンBが最も高くなり、開放パターンCが最も低くなる。そして、開放パターンCと開放パターンDは、大入賞口33aの開閉動作が5回に到達するまで同一の開閉動作(開放時間0.1秒と閉鎖時間10秒の繰り返し)を行うため、遊技者は開放パターンCと開放パターンDの区別がつかない。そして、大入賞口33aの開閉動作が5回に到達した後は、開放パターンCの場合は終了するのに対し、開放パターンDの場合は、大入賞口33aの閉鎖時間を10秒から15秒に延長した上で、後半10回の開閉動作を継続して行うこととなる。
そして、開放パターンDで大入賞口33aの開閉動作が5回に到達したときに、主制御部200からサブ制御部260にコマンドを送信し、このコマンドを受信したサブ制御部260が演出表示装置25の表示領域等を用いて、遊技者に有利となることを報知する昇格演出を行うことで、遊技興趣を向上させることができる。
また、本第3実施例の構成において、開放時間延長機能作動中の小当り遊技において、大入賞口33aの開放毎に主制御部200からサブ制御部260にコマンドを送信し、このコマンドを受信したサブ制御部260が小当り遊技終了までの期間を示す演出処理を実行するように構成してもよい。「小当り遊技終了までの期間を示す演出処理」としては、当該小当り遊技における大入賞口33aの残り開放回数を音声や表示等により示すカウントダウン演出等を行うことができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記各実施例では、開放時間延長機能作動中に小当り遊技が終了したことを起因として、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くなるようにしたが、開放時間延長機能が作動開始したことを起因として、第2特別図柄の変動頻度を第1特別図柄の変動頻度より高くなるようにしてもよい。また、特定の大当り図柄での大当り遊技の終了を契機として開放時間延長機能が作動開始したときのみ、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くなるようにしてもよい。「特定の大当り図柄での大当り遊技の終了」とは、例えば、確率変動機能の作動しない第1通常大当り遊技の終了後等が挙げられ、この場合、確率変動機能の非作動により遊技者の遊技興趣が低下してしまうことを、第2特別図柄の変動開始頻度向上で補うことができる。
また、上記実施例では、「特定の遊技状態」を開放時間延長機能が作動している状態として構成したが、これに限らず、異なる遊技状態を「特定の遊技状態」としてもよい。例えば、大当り図柄が特定の図柄となって大当り遊技が開始した場合に、当該大当り遊技が終了した後の状態を「特定の遊技状態」とし、第2特別図柄の変動頻度を第1特別図柄の変動頻度より高くすることができる。
また、上記各実施例では、第1特別図柄用の通常用変動パターンテーブルおよび短縮用変動パターンテーブルと、第2特別図柄用の通常用変動パターンテーブルおよび短縮用変動パターンテーブルとを設けたが、これに限らず、第1特別図柄と第2特別図柄で通常用変動パターンテーブルおよび短縮用変動パターンテーブルを共通して使用することとしてもよい。この場合、制御プログラムの容量を削減することができる。
また、上記第1実施例では、第1特別図柄の変動表示時間を長時間に調整設定し、上記第2実施例では、第1特別図柄の変動表示時間を長時間に調整設定することに加えて第2特別図柄の変動表示時間を短時間に調整設定することで、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くしたが、所定の条件(開放時間延長機能作動中の小当り遊技の終了等)が成立したときに第2特別図柄の変動表示時間を短時間に調整設定することのみで、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くするように構成してもよい。
また、上記第1実施例および第2実施例では、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示時間の調整設定により、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くしたが、変動表示時間でなく、第1特別図柄での変動表示時の変動停止時間を長時間(例えば100秒)に調整設定することで、第2特別図柄の変動開始頻度を第1特別図柄の変動開始頻度より高くするように構成してもよい。なお、このように変動停止時間を設定する契機としては、上記第1実施例および第2実施例のように、「開放延長機能作動中の小当り遊技の終了」や「特定の大当り遊技の終了」等に設定しておけばよい。このような構成でも上記第1実施例および第2実施例と同等の効果が得られる。