JP5262338B2 - プラズマcvd装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマCVD装置に関する。
近年では、地球環境保全の観点から太陽光発電の本格普及が期待されている。中でも、アモルファスシリコン膜を用いた薄型太陽電池は、長尺な可撓性基板上にステッピングロール方式やロールツーロール方式等を利用した積層・集積化プロセスにより製造できるため、他に比べて低コストでの製造が可能である。したがって、今後のさらなる普及が期待されている。通常は、可撓性基板に対してアモルファスシリコン膜がプラズマCVD法により形成される(例えば特許文献1〜4参照)。
このような装置では、電圧が印加される電極間に原料ガスが供給され、電極間に原料ガスのプラズマが形成される。そして、プラズマ雰囲気中に可撓性基板が供給されることにより、可撓性基板の表面上に薄膜が形成される。そして、反応後のガスは排出管を介して容器の外部に排出される。
ところで、このようなアモルファスシリコン膜を形成するプラズマCVD製造装置においては、原料ガスとしてシラン、ジシランなどを用い電極間にプラズマを形成することから、電極間において不可避的に副生成物であるパーティクルが生成する。電極間においてパーティクルが蓄積すると、パーティクルが膜内に取り込まれることとなり、膜の性能が劣化する。したがって、長時間運転のためには、パーティクルをガス流れに乗せて電極間から外部に効率よく排出する必要がある。
例えば、引用文献1〜4におけるプラズマCVD装置においては、電極間に存在するガスを排出管を介して外部に排出する際に、このガスの流れにパーティクルを同伴させ、電極間からパーティクルを排出するように構成されている。
特開平11−80964号公報 特開平11−150281号公報 特開平9−279351号公報 特開2000−279446号公報
ところで、電極間において副生成されるパーティクルはガスの流れに乗せて排出管を介して系外へ排出させたいが、電極間に形成される原料ガスのプラズマ自体は排出管へ漏れ出させたくない。プラズマが排出管内に漏れ出すと、排出管内において余計なパーティクルの発生を助長すると共に排出管内への成膜をもたらし、原料ガスの無駄となるほか、成膜領域への電力の注入が有効に行われず、長時間運転時の注入電力変動の原因や電力の無駄ともなるからである。
そこで、発明者らは、排出管に開口幅の小さいスリットを有するプラズマ閉込部材を設け、プラズマが排出管に漏れ出さないようにすることを考えた。しかしながら、条件によってはパーティクルによってスリットが閉塞しやすくなることが判明した。スリットが閉塞すると、パーティクルが電極間からうまく排出されにくくなる。したがって、膜中や膜表面にパーティクルが取り込まれやすくなり、膜質の低下を引き起こすため長時間の連続運転が困難となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、プラズマの閉じ込めが可能であり、かつ、膜中や膜表面へのパーティクルの取り込みを抑制できるプラズマCVD装置、及び、薄膜製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるプラズマCVD装置は、高周波電圧が印加され互いに対向する一対の電極を備え、電極間に原料ガスが供給されると共に、一方の電極の表面に沿って長尺な可撓性基板が可撓性基板の長手方向に供給されるプラズマCVD装置である。そして、このプラズマCVD装置は、電極間から排出されるガスの流路に、このガスを通過させる複数のスリットが形成されたプラズマ閉込部材を備える。プラズマ閉込部材は、電極間を流れる前記ガスの平均流れ方向と交差する方向に所定間隔で離間するように対向配置された板を複数有し、ガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て、プラズマ閉込部材における電極側の端部が、ガスの平均流れ方向に対して傾斜している。
本発明によれば、プラズマ閉込部材の電極側の端部が、ガスの流れに対して傾斜しているので、特に、プラズマ閉込部材の直前において各電極の近傍におけるガスの淀みが低減され、スリットにおけるパーティクルの堆積が抑制される。これに対して、プラズマ閉込部材の電極側の端部がガス流れに対して垂直であると、ガスの流れに淀みが生じ、端部へのパーティクルの堆積が発生するため、スリット内でのパーティクルの堆積が発生しやすくなる。
ここで、ガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て、プラズマ閉込部材における電極側の端部とガスの平均流れ方向とのなす角が20〜80°であることが好ましい。
また、プラズマ閉込部材の板はそれぞれ電極と平行となるように対向配置され、ガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て、各板における電極側の端部は、板が並ぶ方向におけるいずれか一方側の板ほど下流側に後退するように配置されていることが好ましい。
これによれば、電極と平行に伸びるスリットが、電極を結ぶ方向に互いにずれて複数形成されることにより、ガスの流れにおける淀みが極めて抑制され、プラズマ領域からパーティクルをスムーズに排出できるという効果がある。
また、一対の電極は鉛直方向に対向するように配置され、プラズマ閉込部材の板はそれぞれ電極と平行となるように対向配置され、ガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て、各板における電極側の端部は、板が並ぶ方向における上方の板ほど下流側に後退するように配置されていることが特に好ましい。
これによれば、プラズマ領域からのパーティクルの排出を極めてスムーズに行うことができ、堆積を抑制しやすい。この理由としては、各板の端部の配置によって、スリットの電極側端部近傍において、斜め上向きのガスの流れが生じやすく、この近傍でパーティクルに対して重力に拮抗する力がかかり、スリットの電極側端部近傍におけるパーティクルの付着を抑制することができるためと考えられる。
このときには、各板における電極側の端面は、一方の電極又は他方の電極に向く傾斜面とされていることが好ましい。
各板の端面を傾斜面とすることにより、端面へのパーティクルの堆積を抑制できてより効果的である。
一方、一対の電極は鉛直方向に対向するように配置され、板はそれぞれ電極と垂直となるように配置され、ガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て、各板について、板における電極側の端部は、電極間を結ぶ方向におけるいずれか一方側ほど下流側に後退するように傾斜されていることも好ましい。
これによれば、電極に対して垂直方向に伸びかつ開口が傾斜したスリットが複数形成されているので、パーティクルが堆積する際、重力の影響を受けながら下面から堆積するため、スリットが目詰まりしにくいという効果がある。
特に、板における前記電極側の端部が、電極間を結ぶ方向における上方側ほど下流側に後退するように傾斜されることが好ましい。この場合、プラズマ領域からのパーティクルの排出を極めてスムーズに行うことができ、堆積を抑制しやすい。この理由としては、各板の端部の傾斜によって、スリットの電極側端部近傍において、斜め上向きのガスの流れが生じやすく、この近傍でパーティクルに対して重力に拮抗する力がかかり、スリットの電極側端部近傍におけるパーティクルの付着を抑制することができるためと考えられる。
この場合には、各板における電極側の端面は、板の積層方向に向く傾斜面とされていることが好ましい。
各板の端面を傾斜面とすることにより、端面へのパーティクルの堆積を抑制できてより効果的である。
また、互いに対向する板間のガスの流れ方向の重なり長さは、プラズマ閉込部材の各場所において互いに同一とされていることが好ましい。
これによれば、各スリットを流れるガスの抵抗を均一化しやすくなるので、ガスの偏流を抑制できる。
また、板の表面は電気絶縁性であることが好ましい。これによれば、プラズマの閉込が容易である。
ここで、プラズマ閉込部材のスリット幅は、プラズマ閉込部材のスリットのガス入口近傍に存在するプラズマのデバイ長さ以下であることが好ましい。例えば、スリット幅Dは2〜8mmが好ましい。これにより、スリットによる十分なプラズマの閉込が可能となる。
本発明によれば、プラズマの閉じ込めが可能であり、かつ、膜中や膜表面へのパーティクルの取り込みを抑制できるプラズマCVD装置、及び、薄膜製造方法が提供される。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
(第1実施形態)
図1は、プラズマCVD装置としてのN室50a、I室50b、P室50cを含む成膜システム100の概略構成図である。本実施形態における成膜システム100は、いわゆるアモルファスシリコン型薄膜太陽電池の製造において、可撓性基板2上にアモルファスシリコン膜をいわゆるロールツーロール方式により形成するために用いられるものである。
この成膜システム100は、繰出室10、前処理室12、N室50a、I室50b、P室50c、後処理室13、及び、巻取室20を主として備えている。
繰出室10では、ボビン1にロール状にあらかじめ巻き取られていた可撓性基板2を繰出す。繰出室10から繰出された可撓性基板2は、前処理室12、N室50a、I室50b、P室50c、後処理室13内を通過した後に巻取室20に供給され、巻取室20内のボビン1にロール状に巻き取られる。
前処理室12には、電極14、及び高周波電源18に接続された電極16が配置されており、可撓性基板の放電洗浄処理を行う。
N室50a、I室50b、P室50cは、それぞれ、n型アモルファスシリコン薄膜、i型アモルファスシリコン薄膜、p型アモルファスシリコン薄膜を可撓性基板2上に成膜する装置であり、それぞれ、接地された電極54、及び、高周波電源59が接続された電極56が配置されている。可撓性基板2は、それぞれ、電極54と電極56との間を可撓性基板2の長手方向に通り抜けるようにされており、特に、可撓性基板2が、一方の電極54の表面に沿って移動するようにされている。
前処理室12とN室50aとの間、N室50aとI室50bとの間、I室50bとP室50cとの間、P室50cと後処理室13との間には、バッファ室30がそれぞれ配置されている。バッファ室30は、各室間でのガスの混合を抑制するための部屋であり、不活性ガス源INから不活性ガスが微量供給され、各部屋からのガスが流入しないようにされている。なお、バッファ室30に不活性ガスを供給せず、バッファ室30内のガスを高真空排気することによって各室間でのガスの混合を抑制することも可能である。また、繰出室10から巻取室20までの空間は、ポンプ15により減圧状態に維持されている。
N室50aにはCVD反応用の原料ガスとして、例えば、SiH及びドーパントとなる例えばホスフィン(PH)を含むガスが、I室50bにはSiHを含むガスが、P室50cにはSiH及びドーパントとなるジボラン(B)を含むガスが、各ガス源GIから供給される。また、N室50a、I室50b、P室50cにおける反応後のガスは、ガス回収装置GOにより各室から系外に排出される。
後処理室13には、電極14、及び高周波電源18に接続された電極16が配置されており、成膜面の放電処理を行う。
続いて、N室50a、I室50b、P室50cの詳細について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。ここでは、N室50aを例に挙げて説明するが、I室50b、P室50cもN室50a同様である。
N室50aは、減圧容器51内に、アノード側として機能する接地された電極54と、カソード側として機能し高周波電源59と接続された電極56、原料ガスを供給する供給管52、及び、反応後のガスを排出する排出管53を主として備える。
電極54及び電極56は、それぞれ平板状をなし、互いに対向するように水平に配置されている。前述のように、可撓性基板2は一方の電極である電極54に沿って、その長手方向に搬送される。すなわち、可撓性基板2は、電極54及び電極56間において、電極54に近い位置を通過することとなる。
電極54と可撓性基板2との距離は特に限定されないが、例えば、1mm〜5mm程度とすることができる。
供給管52は、可撓性基板2の搬送方向(図2の左から右方向)の上流側に配置され、ガス源GIからのガスを、電極54及び電極56間に、かつ、可撓性基板2の搬送方向に流す。
供給管52のガス排出口には、ガス分散板57が設けられている。ガス分散板57は、原料ガスを供給管52から電極間のプラズマ形成領域Pまで水平方向に分散させるスリット(開口)57bを複数有する。スリット57bは、図3に示すように、ガスの通過方向から見て、そのスリットの長さ方向が水平方向に向くように配置されている。また、スリット57bは、スリット幅D57の方向すなわち鉛直方向に複数形成されている(図3参照)。各スリット57bの幅D57は特に限定されないが、プラズマ形成領域Pからプラズマが供給管52内に漏れ出さないようにすべく、スリット57bのガス出口57d近傍に存在するプラズマのデバイ長さλ以下とすることが好ましい。
また、排出管53は、図2に示すように、可撓性基板2の搬送方向に配置され、電極54及び電極56間のガスを外部、すなわち減圧容器51の外へ排出する。排出管53の下流側には、パーティクルを回収するパーティクル回収装置GOが接続されている。
この排出管53は、後述するプラズマ閉込部材58を通過したガスを捕集してしばらく水平方向にガスを導いた後、下方に向かってガスを導くように形成されている。
排出管53内には、ガス整流板62が設けられている。図3及び図4に示すように、ガス整流板62は、水平方向の中央部に開口63を有すると共に、開口63の水平方向の両側に開口64、64を有している。開口63の開口面積は、開口64の開口面積よりも大きくされている。開口63や64の形状は特に限定されず、丸、楕円、矩形等の多角形いずれでもよい。これにより、水平方向における中央部の流速を、両外側部よりも早くすることができ、これにより、ガス流れの偏流を抑制して、水平方向の両外側のスリットから優先的に堆積するパーティクルの偏りを制御し、水平方向に渡って各スリットに対して均一に堆積させることにより、長時間成膜を可能にできるという効果がある。なお、図3の矢印は、ガスの流れ方向である。
プラズマ閉込部材58は、図2に示すように、電極と平行に流れるガスの流れ方向(図2の矢印A参照)と交差する方向に所定間隔で離間するように配置された複数の板58aを備えており、ガスを電極間のプラズマ形成領域Pから排出管53の入口まで水平方向に通過させる複数のスリット(開口)58bを形成している。本実施形態では、板58aは、電極54、56と平行となるように対向配置されており、スリット58bは、図3に示すように、ガスの通過方向から見て、そのスリットの長さ方向が水平方向に向くように配置されている。また、スリット58bは、スリットの幅D58の方向すなわち鉛直方向に複数形成されている。
各スリット58bの幅D58は特に限定されないが、プラズマ形成領域Pからプラズマが排出管53内に漏れ出さないようにすべく、スリット58bのガス入口近傍に存在するプラズマのデバイ長さλ以下とすることが好ましい。ここでは、スリットの幅D58は、長さ方向と直交する方向に定められる。
ここで、デバイ長さλ=((ε・k・T)/(n・e))1/2である。なお、εは真空の誘電率、kはボルツマン定数、Tは電子温度、nは電子密度、eは電子の素電荷である。
通常用いられるグロー放電プラズマの場合、電極54、56間のプラズマ形成領域Pにおける電子温度Tおよび電子密度nは、それぞれT=数eV〜15eV、n=1014〜1016−3程度である。一方、プラズマ閉込部材58におけるスリット58bのガス入口の近傍やガス分散板57におけるスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマの電子密度nや電子温度Tは、プラズマ閉込部材58やガス分散板57の表面との相互作用による損失の影響を受ける。具体的には、例えば、スリット58bのガス入口の近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマの電子密度nはプラズマ形成領域Pにおける電子密度よりも数桁程度低下して概ね1012〜1013−3程度となり、スリット58bのガス入口の近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマ電子温度Tはプラズマ形成領域Pにおける電子温度よりも上昇して10〜20eV程度となる。したがって、スリット58bのガス入口の近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍でのデバイ長さλはおおよそ1cm程度である。したがって、通常プラズマの閉じ込めには各スリットの幅D58を8mm以下とすれば十分である。なお、ここでの「近傍」とは、ガス入口又は出口と、これらの入口又は出口から20mm程度離れたところまでの領域を意味する。
一方、スリット58bの幅D58が小さすぎるとパーティクル等による詰まりや圧力損失の増大が懸念されるので、幅D58を2mm以上とすることが好適である。好ましくは、幅D58は3〜7mmの範囲内である。また、スリット幅D58は、いずれも同じとすることが好ましい。
各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端面58cは、下方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように互いにズレて配置されている。すなわち、各板58aの上流側(電極側)の端面58cの図2の上下方向の中心同士を結ぶ線として考える、プラズマ閉込部材58のガス流れ方向上流側(電極側)の端部58dは、電極間を流れるガスの平均流れ方向A(図2参照)に対して傾斜している。ここで、ガスの平均流れ方向は、通常、前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、一対の電極54、56のうちの可撓性基板2から離れた電極(図2では電極56)の表面と平行になるものと考えられる。したがって、端面58cの中心同士を結ぶ線として考える端部58dと平均流れ方向Aとの成す角は、電極56の表面となす傾斜角度θとして規定できる。ここで、傾斜角度θは90°以外であれば特に限定されないが、20〜80°であることが好ましい。なお、上方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように各板58aが互いにズレて配置されていてもよい。
また、各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端面58cは、下方又は上方を向く傾斜面とされている。特に、端面58cは、プラズマ閉込部材の端部58dの傾斜角度θ、すなわち、各板58aの端面58cの中心同士を結ぶ線により形成される傾斜と同じ向き、すなわち本実施形態では下方を向いて傾斜することが好ましく、各端面58cと電極間を流れる前記ガスの平均流れ方向とがなす角度も端部58dの傾斜角度θと同じであることが好ましい。なお、各端面58cは、プラズマ閉込部材の端部58dの傾斜と反対側、たとえば、本実施形態では、上方を向く傾斜面でも実施は可能である。また、各板58aの流れ方向下流側の端面は、上流側の端面と平行とされることが好ましい。
また、各板58aのガス流れ方向の長さはいずれも同じとされ、互いに対向する58間のガスの流れ方向の重なり長さL58は、上下方向のいずれの場所においても同じ長さとされ、また、水平方向にも同じとされている。これにより、スリット58bの通過抵抗が均一化されるため、ガスの偏流等が防止され、パーティクルの堆積をより一層抑制できる。L58の好適な長さは、5〜50mmである。
ガス分散板57、及び、プラズマ閉込部材58は電気絶縁材料から形成されている。電気絶縁材料としては、例えば、アルミナ等のセラミック材料、石英、ガラス材料、フッ素樹脂等の樹脂材料が挙げられる。ふっ素樹脂としては、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリ三フッ化クロルエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等が挙げられる。
続いて、このようなプラズマCVD装置を含む成膜システム100における作用について説明する。
まず、図1に示すように、ボビン1から、PEN等の樹脂基材上にアルミニウム等の下部反射電極が予め形成された可撓性基板2を、繰出室10ボビン1から巻取室20のボビン1まで長手方向に搬送する。この際に、N室50a、I室50b、P室50cにおいて、それぞれ、可撓性基板2上に、n型アモルファスシリコン薄膜、i型アモルファスシリコン薄膜、p型アモルファスシリコン薄膜をそれぞれプラズマCVD法によって成膜する。
具体的には、図2において、電極54と電極56との間に供給管52から原料ガスを供給すると共に、電極54と電極56との間に所定の高周波、例えば、13.56MHzの高周波電圧を印加する。そうすると、電極54と電極56との間のプラズマ形成領域Pに原料ガスのプラズマが発生し、可撓性基板2上にアモルファスシリコン薄膜が形成する。この成膜工程は、通常可撓性基板2を所定速度で搬送しながら連続的に行われる。
そして、反応後のガスは、可撓性基板の搬送方向に流れ、排出管53を介して外部に排出される。
ところで、プラズマ形成領域Pにおいては、原料ガスのプラズマが形成されることに伴い、不可避的にパーティクルが発生する。このようなパーティクルはその粒径が例えば0.01〜数μm程度と小さく、通常、ガスの流れに乗って排出管53を通ってプラズマ形成領域Pから排出される。
ここで、本実施形態においては、排出管53の入口にプラズマ閉込部材58が設けられている。したがって、プラズマ形成領域Pに形成するプラズマが排出管53に漏れることが抑制される。したがって、排出管53において余計なパーティクルの発生や排出管53内での成膜等が抑制され、原料ガスの無駄や長時間運転時の注入電力変動の原因や電力の無駄が低減する。
また、プラズマ閉込部材58におけるガスの流れ方向の上流側(電極側)の端部58dが、ガス流れ方向に垂直かつ電極54、56と平行な方向から見て、電極間のガスの平均流れ方向に対して傾斜しているので、特に、プラズマ閉込部材85の直前において各電極54、56の近傍におけるガスの淀みが低減され、スリット58b内におけるパーティクルの堆積が抑制される。したがって、スリット58b内におけるパーティクルの付着や堆積等が抑制され、プラズマ形成領域Pからのパーティクルの排出が長時間安定して可能となる。したがって、可撓性基板2に形成される膜に対するパーティクルの混入を長時間にわたって安定して抑制することが可能となり、プラズマCVDによる成膜を連続して低コストに行うことができる。これに対して、プラズマ閉込部材58の上流側の端部58dが電極間のガスの平均流れ方向に対して垂直であると、ガスの流れに淀みが生じ、スリット58b内でのパーティクルの堆積が発生しやすくなる。
また、板58aの端面58cが傾斜面とされているので、端面58cへのパーティクルの付着も低減されてより好ましい。
(第2実施形態)
続いて、図5及び図6を参照して、第2実施形態に係るプラズマCVD装置について説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態では、板58aが、ガスの流れ方向と交差する方向に所定間隔で離間すると共に電極54、56に対して垂直に対向配置されており、スリット58bは、図6に示すように、ガスの通過方向から見て、そのスリットの長さ方向が鉛直方向に向くように配置されている。また、スリット58bは、スリットの幅D58の方向すなわち水平方向に複数形成されている。なお、スリットの幅D58は、第1実施形態と同様である。
各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端部58dは、下方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように傾斜して形成されている。なお、上方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように傾斜して形成されていてもよい。端部58dにより形成される斜面の電極間を流れるガスの平均流れ方向とのなす傾斜角度θは第1実施形態と同様である。また、各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端面58cは、上から見て隣の板を向く方向すなわち横方向を向く傾斜面とされており、各板の端部58dは尖っている。端面58cとガスの流れ方向(図6参照)とのなす角により定義される傾斜角φは、たとえば、20〜70°とすることができる。
また、各板58aのガス流れ方向の長さはいずれも同じとなるように、各板58aは、図5において、平行四辺形の形状とされ、各スリット58bの流れ方向の長さL58は、上下方向のいずれの場所においても同じ長さとされ、また、各スリットにおいても水平方向にも同じとされている。
本発明においても、プラズマ閉込部材58のガス流れ上流側の端部が斜面とされているので、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。特に、電極に対して垂直方向に伸びかつ開口が傾斜したスリット58bが複数形成されるので、パーティクルが堆積する際、重力の影響を受けながら下面側から堆積するため、スリット58dが目詰まりしにくいという効果がある。
(第3実施形態)
続いて、図8を参照して、第3実施形態に係るプラズマCVD装置について説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態が第1実施形態と異なる第1の点は、各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端面58cが、上方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように互いにズレて配置されている点である。すなわち、各板58aの上流側(電極側)の端面58cの図8の上下方向の中心同士を結ぶ線として考える、プラズマ閉込部材58のガス流れ方向上流側(電極側)の端部58dは、電極間を流れるガスの平均流れ方向A(図8参照)に対して第1実施形態とは反対向きに傾斜している。ここで、端面58cの中心同士を結ぶ線として考える端部58dと平均流れ方向Aとの成す角は、第1実施形態と同様に電極56の表面となす傾斜角度θとして規定できる。このθの好適な範囲は第1実施形態度同様である。
また、本実施形態が第1実施形態と異なる第2の点は、各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端面58cが、上方を向いて傾斜している点である。なお、各端面58cと電極間を流れる前記ガスの平均流れ方向とがなす角度は、端部58dの傾斜角度θと同じであることが好ましい。なお、各端面58cは、プラズマ閉込部材の端部58dの傾斜と反対側、たとえば、本実施形態では、下方を向く傾斜面でも実施は可能である。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果に、スリット58b内におけるパーティクルの付着や堆積等が抑制され、プラズマ形成領域Pからのパーティクルの排出が長時間安定して可能となるが、その効果は第1実施形態よりも高い。この理由としては端部58d(図8の点線参照)に沿った斜め上向きのガスの流れが生じやすく、この流れは重力に対して拮抗する力をパーティクルに対して与えるため、スリットの電極側端部へのパーティクルの付着や堆積が極めて効率よく抑制され、パーティクルの排出を極めて効果的に行うことができるためと考えられる。
(第4実施形態)
続いて、図9を参照して、第4実施形態に係るプラズマCVD装置について説明する。本実施形態では、第2実施形態と異なる点のみ説明する。
本実施形態に係る装置が第2実施形態に係る装置と異なる点は、各板58aのガス流れ方向の上流側(電極側)の端部58dは、上方の板ほどガス流れ方向の下流側に後退するように傾斜して形成されている。端部58dにより形成される斜面の電極間を流れるガスの平均流れ方向とのなす傾斜角度θは第2実施形態と同様である。端面58cとガスの流れ方向(図6参照)とのなす角により定義される傾斜角φは、第2実施形態と同様である。
本実施形態によっても、第2実施形態と同様の作用効果が得られるが、その効果は第2実施形態よりも高い。この理由としては、本実施形態では、端部58dに沿った斜め上向きのガスの流れが生じやすく、この流れは重力に対して拮抗する力をパーティクルに対して与えるため、スリットの電極側端部へのパーティクルの付着や堆積が極めて効率よく抑制され、プラズマ領域からのパーティクルの排出を極めて効果的に行うことができるため考えられる。
なお、本発明は上記実施形態に限られずさまざまな変形態様が可能である。
例えば、第1実施形態のプラズマ閉込部材58の面58cは、パーティクルを含むガスをスムーズに各スリットに導入するため、下方又は上方に向く傾斜面とされているが、上方に向く傾斜面と下方に向く傾斜面とを合わせて先端を尖らせた形状でもよい。さらに、例えば、図7に示すように、端面58cが電極間を流れるガスの平均流れ方向に対して垂直な面とされていても、端面58cが互いにずれて配置されていて、各板58aの端面58cの中心同士を結ぶ線により形成されるプラズマ閉込部材58の端部58dが傾斜していれば本発明の実施は可能である。
また、第2実施形態についても、端面58cが上から見て2つの傾斜面を持っているが、一つの傾斜面のみを有してもよく、また、上から見て横方向に傾斜していなくても、電極間を流れるガスの平均流れ方向に垂直かつ電極と平行な方向から見て端部58dが傾斜していれば本発明の実施は可能である。
さらに、上記実施形態では、電極54、56が鉛直方向に対向配置されているが、例えば、第1実施形態や第2実施形態において、電極54、56が水平方向に対向配置されているものとしても実施は可能である。なお、電極54、56を水平方向に対向配置(縦置き)にした場合には、重力の影響を考慮すると板は電極と平行であることが好ましい。
また、上記実施形態では、全体が絶縁材料から形成されたプラズマ閉込部材58を採用しているがこれに限られず、少なくともスリット58bの内面がフッ素樹脂等の絶縁材料で形成されていれば、それ以外の部分例えば内部等に他の材料を含んでいても本発明の本実施は可能である。このようなプラズマ閉込部材58としては、例えば、スリットを有するアルミ製の部材の表面をアルマイト処理し、さらにその表面にフッ素樹脂等の樹脂材料をコートしたものが挙げられる。特に、スリット58bの内面だけでなく、プラズマ閉込部材58のガス流れ入口側の面58cの表面もフッ素樹脂等の樹脂材料により形成されていることがパーティクルの詰まり抑制の観点から好ましい。
また、上記実施形態では、プラズマ閉込部材58が排出管53の上流側に配置されているが、排出管53の内部に設けられていても良い。排出管53の内部でも入口側(電極側)に配置されることが、プラズマの漏れを抑制する観点から好ましい。
また、上記実施形態では、可撓性基板2が電極54に沿って搬送されているが、電極56に沿って搬送されても良い。
また、上記実施形態では、ガスを流す方向が基板の搬送方向と同一方向であるが、基板の搬送方向と逆方向であっても良い。
また、上記実施形態では、NIP型の光電変換膜を製造しているが、例えば、PIN型、タンデム型等の他の形態の光電変換膜を上述のようにプラズマCVDにより製造してもよいことは言うまでも無い。
また、上述のプラズマCVDは、太陽電池用のアモルファスシリコン薄膜の製造のみならず、TFT(薄膜トランジスタ)等の他の用途にも転用可能である。
続いて、本発明により製造される太陽電池の一例について簡単に説明する。図10に示すように、可撓性基板2は、基材2f上に下部反射電極2gが成膜されたものである。基材2fの材料としては、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)等の樹脂フィルムが挙げられる。
下部反射電極2gの材料としては、アルミニウム、チタン、銀等の金属が挙げられる。
下部反射電極2g上に、n型アモルファスシリコン薄膜3n、i型アモルファスシリコン薄膜3i、p型アモルファスシリコン薄膜3pがこの順に成膜されており、これら3つが光電変換層3を構成している。この光電変換層3を上述の成膜システムで成膜することができる。
光電変換層3の上には、例えばITO等の透明な上部電極膜4が形成されている。また、光電変換層3及び下部反射電極2gは、エポキシ樹脂等の絶縁材料層6によって、積層方向と直交する方向に複数の領域に分割されている。また、これに対応して、上部電極膜4も開口7によって複数の領域に分割され、各領域は、2つの光電変換層3を跨ぐように形成されている。さらに、上部電極膜4と、下部反射電極2gとを導通する銀ペースト等から形成された導通部8が各領域に設けられ、各光電変換層3が直列に接続されている。
例えば、絶縁材料層6はレーザによる穴あけ後に樹脂を印刷等により塗布することにより形成でき、開口7もレーザにより形成でき、導通部8は導電材料を印刷法等により塗布した後にレーザを照射することにより、ロールツーロールやバッチ式等により形成できる。これらの工程は、集積化工程とも呼ばれる。
(実施例1)
可撓性基板としては、PENフィルム上にDCスパッタリング法により下地電極としてのアルミニウムを300nm成膜したものを用いた。この可撓性基板の下地電極上に、上述の成膜システムを用いて、アモルファスシリコンによるNIP接合膜からなる光電変換層を約700nm成膜した。なお、成膜条件は、SiH:H=100:1000、圧力133Pa、投入電力140Wとした。各層の厚みは、N/I/P=20nm/700nm/15nmとした。このとき、プラズマ閉込部材58として、第1実施形態の図2〜図3にしめす板を鉛直方向に積層したPTFE製のものを用い、スリット幅を5mmとした。また、端部58dの傾斜角度θは20°とした。また、流路の長さL58は30mmとした。
その後、光電変換層上に透明上部電極としてのITO層を60nm成膜し、その後、レーザ加工による穴あけ及び導電性樹脂の印刷塗布等により、太陽電池セルを電気的に直列に接続し、最後に、絶縁性樹脂により封止をおこなった。
連続成膜のスタート地点から一定距離ごとに太陽電池をサンプリングし、開放電圧Vocを測定した。
(実施例2)
プラズマ閉込部材58として、第2実施形態の図5、図6のように板を水平方向に積層したPTFE製のものを用いる以外は実施例1と同様にした。なお、φは20°とした。
(比較例)
プラズマ閉込部材58の端部58dをガス流れと垂直な同一面上に配置にし、さらに、端面58cをガス流れと垂直にした以外は、実施例1と同様にした。
(実施例3)
プラズマ閉込部材58として、第3実施形態の図8のごとき端部58d及び端面58cを上向き斜面としたPTFE製のものを用いる以外は実施例1と同様にした。
(実施例4)
プラズマ閉込部材58として、第4実施形態の図9のように端部58dを上向き斜面としたPTFE製のものを用いる以外は実施例2と同様にした。
連続成膜のスタート地点からの距離(以下、成膜距離とする)を所定距離で無次元化し、開放電圧Vocを所定電圧で無次元したデータを図11に示す。縦軸の開放電圧Vocは、0.95以上であることが必要とされる。
比較例では1.55程度の成膜距離で開放電圧がかなり劣化する。これに対して、実施例1では、成膜距離1.78程度まで開放電圧が劣化しない。また、実施例2では、成膜距離1.94程度まで開放電圧が劣化しない。開放電圧の劣化は、主として、アモルファスシリコン膜へのパーティクルの取り込みに起因すると考えられる。すなわち、ガス流れの淀み等があるとパーティクルがスリットに堆積しやすくなり、堆積したパーティクルが膜中に取り込まれると空孔や欠陥が導入され、パーティクルが膜表面に付着すると上部の膜との界面性能が低下し、特性が悪化すると考えられる。さらに、実施例3、4では、さらに長い成膜距離を実現できた。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる成膜システムの全体構成を示す模式図である。 図2は、図1のN室、I室、P室の概略断面図である。 図3は、図2のガス流路内の概略斜視図である。 図4は、図2の整流板の斜視図である。 図5は、第2実施形態に係る成膜システムのN室、I室、P室の概略断面図である。 図6は、図5のガス流路内の概略斜視図である。 図7は、他の実施形態に係る成膜システムのN室、I室、P室の概略断面図である。 図8は、第3実施形態に係る成膜システムのN室、I室、P室の概略断面図である。 図9は、第4実施形態に係る成膜システムのN室、I室、P室の概略断面図である。 図10は、太陽電池の一実施例を示す概略断面図である。 図11は、実施例及び比較例について、各成膜距離でサンプリングした太陽電池の開放電圧を示すグラフである。
符号の説明
2…可撓性基板、50a…N室(プラズマCVD装置)、50b…I室(プラズマCVD装置)、50c…P室(プラズマCVD装置)、53…排出管、54…電極、56…電極、58…プラズマ閉込部材、58b…スリット(開口)。

Claims (10)

  1. 高周波電圧が印加され互いに対向する一対の電極を備え、前記電極間に原料ガスが供給されると共に、一方の前記電極の表面に沿って長尺な可撓性基板が前記可撓性基板の長手方向に供給されるプラズマCVD装置であって、
    前記電極間から排出されるガスの流路に、前記ガスが通過する複数のスリットを形成するプラズマ閉込部材を備え、
    前記プラズマ閉込部材は、前記電極間を流れる前記ガスの平均流れ方向と交差する方向に所定間隔で離間するように対向配置された板を複数有し、
    前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記各板により形成される、前記プラズマ閉込部材における前記電極側の端部が、前記ガスの平均流れ方向に対して傾斜しているプラズマCVD装置。
  2. 前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記プラズマ閉込部材における前記電極側の端部と前記ガスの平均流れ方向とのなす角は20〜80°である請求項1記載のプラズマCVD装置。
  3. 前記プラズマ閉込部材の板はそれぞれ前記電極と平行となるように対向配置され、
    前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記各板における前記電極側の端部は、前記板が並ぶ方向におけるいずれか一方側の板ほど下流側に後退するように配置されている請求項1又は2に記載のプラズマCVD装置。
  4. 前記一対の電極は鉛直方向に対向するように配置され、
    前記プラズマ閉込部材の板はそれぞれ前記電極と平行となるように対向配置され、
    前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記各板における前記電極側の端部は、前記板が並ぶ方向における上方の板ほど下流側に後退するように配置されている請求項1又は2に記載のプラズマCVD装置。
  5. 前記各板における前記電極側の端面は、一方の電極又は他方の電極に向く傾斜面とされている請求項3又は4記載のプラズマCVD装置。
  6. 前記一対の電極は鉛直方向に対向するように配置され、
    前記プラズマ閉込部材の板はそれぞれ前記電極と垂直となるように配置され、
    前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記各板について、前記板における前記電極側の端部は、前記電極間を結ぶ方向におけるいずれか一方側ほど下流側に後退するように傾斜された請求項1又は2に記載のプラズマCVD装置。
  7. 前記一対の電極は鉛直方向に対向するように配置され、
    前記プラズマ閉込部材の板はそれぞれ前記電極と垂直となるように配置され、
    前記ガスの平均流れ方向に垂直かつ前記電極と平行な方向から見て、前記各板について、前記板における前記電極側の端部は、前記電極間を結ぶ方向における上方側ほど下流側に後退するように傾斜された請求項1又は2に記載のプラズマCVD装置。
  8. 前記各板における前記電極側の端面は、前記板の積層方向に向く傾斜面とされている請求項6又は7記載のプラズマCVD装置。
  9. 互いに対向する前記間の前記ガスの流れ方向の重なり長さは、前記プラズマ閉込部材の各場所において互いに同一とされている請求項1〜8のいずれか記載のプラズマCVD装置。
  10. 前記板の表面は電気絶縁性である請求項1〜9のいずれか記載のプラズマCVD装置。
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