JP5029041B2 - プラズマcvd装置、及び、薄膜製造方法 - Google Patents

プラズマcvd装置、及び、薄膜製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマCVD装置、及び、薄膜製造方法に関する。
近年では、地球環境保全の観点から太陽光発電の本格普及が期待されている。中でも、アモルファスシリコン膜を用いた薄型太陽電池は、長尺な可撓性基板上にステッピングロール方式やロールツーロール方式等を利用した積層・集積化プロセスにより製造できるため、他に比べて低コストでの製造が可能である。したがって、今後のさらなる普及が期待されている。通常は、可撓性基板に対してアモルファスシリコン膜がプラズマCVD法により形成される(例えば特許文献1〜4参照)。
このような装置では、電圧が印加される電極間に原料ガスが供給され、電極間に原料ガスのプラズマが形成される。そして、プラズマ雰囲気中に可撓性基板が供給されることにより、可撓性基板の表面上に薄膜が形成される。そして、反応後のガスは排出管を介して容器の外部に排出される。
ところで、このようなアモルファスシリコン膜を形成するプラズマCVD製造装置においては、原料ガスとしてシラン、ジシランなどを用い電極間にプラズマを形成することから、電極間において不可避的に副生成物であるパーティクルが生成する。電極間においてパーティクルが蓄積すると、パーティクルが膜内に取り込まれることとなり、膜の性能が劣化する。したがって、長時間運転のためには、パーティクルをガス流れに乗せて電極間から外部に効率よく排出する必要がある。
例えば、引用文献1〜4におけるプラズマCVD装置においては、電極間に存在するガスを排出管を介して外部に排出する際に、このガスの流れにパーティクルを同伴させ、電極間からパーティクルを排出するように構成されている。
特開平11−80964号公報 特開平11−150281号公報 特開平9−279351号公報 特開2000−279446号公報
ところで、電極間において副生成されるパーティクルはガスの流れに乗せて排出管を介して系外へ排出させたいが、電極間に形成される原料ガスのプラズマ自体は排出管へ漏れ出させたくない。プラズマが排出管内に漏れ出すと、排出管内において余計なパーティクルの発生を助長すると共に排出管内への成膜をもたらし、原料ガスの無駄となるほか、成膜領域への電力の注入が有効に行われず、電力の無駄ともなるからである。
そこで、発明者らは、排出管に開口幅の小さいスリットを有するプラズマ閉込部材を設け、プラズマが排出管に漏れ出さないようにすることを考えた。しかしながら、プラズマが漏れ出さないようにスリットの開口幅を十分に小さくすると、パーティクルによってスリットが閉塞しやすくなることが判明した。スリットが閉塞すると、パーティクルが電極間からうまく排出されにくくなる。したがって、膜中や膜表面にパーティクルが取り込まれやすくなり、膜質の低下を引き起こすため長時間の連続運転が困難となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、プラズマの閉じ込めが可能であり、かつ、膜中や膜表面へのパーティクルの取り込みを抑制できるプラズマCVD装置、及び、薄膜製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるプラズマCVD装置は、交流電圧が印加され互いに対向する一対の電極を備え、電極間に原料ガスが供給されると共に、一方の電極の表面に沿って長尺な可撓性基板が可撓性基板の長手方向に供給されるプラズマCVD装置である。このプラズマCVD装置は、電極間に存在するガスを外部に排出する排出管を備える。また、ガスを通過させる開口が形成され、かつ、この開口の内面がフッ素樹脂により形成されたプラズマ閉込部材が、この排出管に設けられている。
本発明にかかるプラズマCVD方法は、交流電圧が印加され互いに対向する一対の電極間に原料ガスを供給すると共に、一方の電極の表面に沿って長尺な可撓性基板を可撓性基板の長手方向に供給するプラズマCVD方法である。このプラズマCVD方法は、電極間に存在するガスを排出管により外部に排出する工程を備え、この工程では、排出管に設けられたプラズマ閉込部材を介してガスを外部に排出し、プラズマ閉込部材にはガスを通過させる開口が形成され、かつ、この開口の内面がフッ素樹脂から形成されている。
本発明によれば、プラズマ閉込部材の開口を十分に小さくすることによりプラズマの排出管への漏れ出しを低減できる一方、プラズマ閉込部材の開口の内面がフッ素樹脂から形成されているので開口の内面へのパーティクルの付着が抑制され、開口の閉塞等が起こりにくくなり、パーティクルの安定的な排出が可能となる。
ここで、プラズマ閉込部材の開口の径は、プラズマ閉込部材の開口のガス入口近傍に存在するプラズマのデバイ長さ以下であることが好ましい。例えば、開口の径Dは2〜7mmが好ましい。
これにより、開口による十分なプラズマの閉込が可能となる。
また、プラズマ閉込部材の開口はスリット状であり、複数のスリット状の開口が互いに平行に配置されていることが好ましい。
このような構成では、プラズマの閉込性能を十分維持しつつ、ガスのスムーズな排出が可能である。
また、一対の電極はそれぞれ水平に配置され、プラズマ閉込部材の各スリット状の開口は互いに鉛直方向に離間して配置され、プラズマ閉込部材のガスの入口側の面は、下方に向く傾斜面とされていることが好ましい。
これにより、パーティクルを含んだガスの流れがスムーズとなり、滞留・淀み等によるパーティクルの堆積が発生しにくい。
本発明によれば、プラズマの閉じ込めが可能であり、かつ、膜中や膜表面へのパーティクルの取り込みを抑制できるプラズマCVD装置、及び、薄膜製造方法が提供される。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、プラズマCVD装置としてのN室50a、I室50b、P室50cを含む成膜システム100の概略構成図である。本実施形態における成膜システム100は、いわゆるアモルファスシリコン型薄膜太陽電池の製造において、可撓性基板2上にアモルファスシリコン膜をいわゆるロールツーロール方式により形成するために用いられるものである。
この成膜システム100は、繰出室10、前処理室12、N室50a、I室50b、P室50c、後処理室13、及び、巻取室20を主として備えている。
繰出室10では、ボビン1にロール状にあらかじめ巻き取られていた可撓性基板2を繰出す。繰出室10から繰出された可撓性基板2は、前処理室12、N室50a、I室50b、P室50c、後処理室13内を通過した後に巻取室20に供給され、巻取室20内のボビン1にロール状に巻き取られる。
前処理室12には、電極14、及び交流電源18に接続された電極16が配置されており、可撓性基板の放電洗浄処理を行う。
N室50a、I室50b、P室50cは、それぞれ、n型アモルファスシリコン薄膜、i型アモルファスシリコン薄膜、p型アモルファスシリコン薄膜を可撓性基板2上に成膜する装置であり、それぞれ、接地された電極54、及び、交流電源59が接続された電極56が配置されている。可撓性基板2は、それぞれ、電極54と電極56との間を可撓性基板2の長手方向に通り抜けるようにされており、特に、可撓性基板2が、一方の電極54の表面に沿って移動するようにされている。
前処理室12とN室50aとの間、N室50aとI室50bとの間、I室50bとP室50cとの間、P室50cと後処理室13との間には、バッファ室30がそれぞれ配置されている。バッファ室30は、各室間でのガスの混合を抑制するための部屋であり、不活性ガス源INから不活性ガスが微量供給され、各部屋からのガスが流入しないようにされている。なお、バッファ室30に不活性ガスを供給せず、バッファ室30内のガスを高真空排気することによって各室間でのガスの混合を抑制することも可能である。また、繰出室10から巻取室20までの空間は、ポンプ15により減圧状態に維持されている。
N室50aにはCVD反応用の原料ガスとして、例えば、SiH及びドーパントとなる例えばホスフィン(PH)を含むガスが、I室50bにはSiHを含むガスが、P室50cにはSiH及びドーパントとなるジボラン(B)を含むガスが、各ガス源GIから供給される。また、N室50a、I室50b、P室50cにおける反応後のガスは、ガス回収装置GOにより各室から系外に排出される。
後処理室13には、電極14、及び交流電源18に接続された電極16が配置されており、成膜面の放電処理を行う。
続いて、N室50a、I室50b、P室50cの詳細について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。ここでは、N室50aを例に挙げて説明するが、I室50b、P室50cもN室50a同様である。
N室50aは、減圧容器51内に、アノード側として機能する接地された電極54と、カソード側として機能し交流電源59と接続された電極56、原料ガスを供給する供給管52、及び、反応後のガスを排出する排出管53を主として備える。
電極54及び電極56は、それぞれ平板状をなし、互いに対向するように水平に配置されている。前述のように、可撓性基板2は一方の電極である電極54に沿って、その長手方向に搬送される。すなわち、可撓性基板2は、電極54及び電極56間において、電極54に近い位置を通過することとなる。
電極54と可撓性基板2との距離は特に限定されないが、例えば、1mm〜5mm程度とすることができる。
供給管52は、可撓性基板2の搬送方向(図2の左から右方向)の上流側に配置され、ガス源GIからのガスを、電極54及び電極56間に、かつ、可撓性基板2の搬送方向に流す。
供給管52のガス排出口には、ガス分散板57が設けられている。ガス分散板57は、原料ガスを供給管52から電極間のプラズマ形成領域Pまで水平方向に分散させるスリット(開口)57bを複数有する。スリット57bは、図3に示すように、ガスの通過方向から見て、そのスリットの長さ方向が水平方向に向くように配置されている。また、スリット57bは、スリットの径Dの方向すなわち鉛直方向に複数形成されている。各スリット57bの径Dは特に限定されないが、プラズマ形成領域Pからプラズマが供給管52内に漏れ出さないようにすべく、スリット57bのガス出口57d近傍に存在するプラズマのデバイ長さλ以下とすることが好ましい。
また、排出管53は、図2に示すように、可撓性基板2の搬送方向の下流側に配置され、電極54及び電極56間のガスを外部、すなわち減圧容器51の外へ排出する。排出管53の下流側には、ガスを回収するガス回収装置GOが接続されている。
この排出管53は、後述するプラズマ閉込部材58を通過したガスを捕集してしばらく水平方向にガスを導いた後、下方に向かってガスを導くように形成されている。
プラズマ閉込部材58は、ガスを電極間のプラズマ形成領域Pから排出管53の入口まで水平方向に通過させるスリット(開口)58bを複数有する。スリット58bは、図3に示すように、ガスの通過方向から見て、そのスリットの長さ方向が水平方向に向くように配置されている。また、スリット58bは、スリットの径Dの方向すなわち鉛直方向に複数形成されている。各スリット58bの径Dは特に限定されないが、プラズマ形成領域Pからプラズマが排出管53内に漏れ出さないようにすべく、スリット58bのガス入口58d近傍に存在するプラズマのデバイ長さλ以下とすることが好ましい。ここでは、スリットの径Dは、長さ方向と直交する方向に定められる。
ここで、デバイ長さλ=((ε・k・T)/(n・e))1/2である。なお、εは真空の誘電率、kはボルツマン定数、Tは電子温度、nは電子密度、eは電子の素電荷である。
通常用いられるグロー放電プラズマの場合、電極54、56間のプラズマ形成領域Pにおける電子温度Tおよび電子密度nは、それぞれT=数eV〜15eV、n=1014〜1016−3程度である。一方、プラズマ閉込部材58におけるスリット58bのガス入口58dの近傍やガス分散板57におけるスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマの電子密度nや電子温度Tは、プラズマ閉込部材58やガス分散板57の表面との相互作用による損失の影響を受ける。具体的には、例えば、スリット58bのガス入口58dの近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマの電子密度nはプラズマ形成領域Pにおける電子密度よりも数桁程度低下して概ね1012〜1013−3程度となり、スリット58bのガス入口58dの近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍におけるプラズマ電子温度Tはプラズマ形成領域Pにおける電子温度よりも上昇して10〜20eV程度となる。したがって、スリット58bのガス入口58dの近傍やスリット57bのガス出口57dの近傍でのデバイ長さλはおおよそ1cm程度である。したがって、通常プラズマの閉じ込めには各スリットの径Dを7mm以下とすれば十分である。なお、ここでの「近傍」とは、ガス入口又は出口と、これらの入口又は出口から20mm程度離れたところまでの領域を意味する。
一方、スリット58bの径Dが小さすぎるとパーティクル等による詰まりや圧力損失の増大が懸念されるので、径Dを2mm以上とすることが好適である。好ましくは、径Dは3〜5mmの範囲内である。
そして、ガス分散板57、及び、プラズマ閉込部材58はそれぞれ、フッ素樹脂製すなわちフッ素を含むポリマー製である。フッ素樹脂であれば、樹脂の材料は特に限定されないが、具体的には、フッ素樹脂として、例えば、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリ三フッ化クロルエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。)
さらに、プラズマ閉込部材58のガス入口側の面58cは、図2及び図3に示すように、下方に向く傾斜面とされている。面58cと水平面とのなす各により定義される傾斜角θ(図2参照)は、たとえば、20〜70°とすることができる。
続いて、このようなプラズマCVD装置を含む成膜システム100における作用について説明する。
まず、図1に示すように、ボビン1から、PEN等の樹脂基材上にアルミニウム等の下部反射電極が予め形成された可撓性基板2を、繰出室10ボビン1から巻取室20のボビン1まで長手方向に搬送する。この際に、N室50a、I室50b、P室50cにおいて、それぞれ、可撓性基板2上に、n型アモルファスシリコン薄膜、i型アモルファスシリコン薄膜、p型アモルファスシリコン薄膜をそれぞれプラズマCVD法によって成膜する。
具体的には、図2において、電極54と電極56との間に供給管52から原料ガスを供給すると共に、電極54と電極56との間に所定の高周波、例えば、13.56MHzの交流電圧を印加する。そうすると、電極54と電極56との間のプラズマ形成領域Pに原料ガスのプラズマが発生し、可撓性基板2上にアモルファスシリコン薄膜が形成する。この成膜工程は、通常可撓性基板2を所定速度で搬送しながら連続的に行われる。
そして、反応後のガスは、可撓性基板の搬送方向に流れ、排出管53を介して外部に輩出される。
ところで、プラズマ形成領域Pにおいては、原料ガスのプラズマが形成されることに伴い、不可避的にパーティクルが発生する。このようなパーティクルはその粒径が例えば0.01〜数μm程度と小さく、通常、ガスの流れに乗って排出管53を通ってプラズマ形成領域Pから排出される。
ここで、本実施形態においては、排出管53の入口にプラズマ閉込部材58が設けられている。したがって、プラズマ形成領域Pに形成するプラズマが排出管53に漏れることが抑制される。したがって、排出管53において余計なパーティクルの発生や排出管53内での成膜等が抑制され、原料ガスの無駄や電力の無駄が低減する。
また、プラズマ閉込部材58がフッ素樹脂により形成されているので、スリット58bや面58cにおけるパーティクルの付着や堆積等が抑制され、プラズマ形成領域Pからのパーティクルの排出が長時間安定して可能となる。したがって、可撓性基板2に形成される膜に対するパーティクルの混入を長時間にわたって安定して抑制することが可能となり、プラズマCVDによる成膜を連続して低コストに行うことができる。
また、ガス分散板57により、上述と同様の作用によりガス流れ上流側へのプラズマの漏れも低減される。
続いて、本発明により製造される太陽電池の一例について簡単に説明する。図4に示すように、可撓性基板2は、基材2f上に下部反射電極2gが成膜されたものである。基材2fの材料としては、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)等の樹脂フィルムが挙げられる。
下部反射電極2gの材料としては、アルミニウム、チタン、銀等の金属が挙げられる。
下部反射電極2g上に、n型アモルファスシリコン薄膜3n、i型アモルファスシリコン薄膜3i、p型アモルファスシリコン薄膜3pがこの順に成膜されており、これら3つが光電変換層3を構成している。この光電変換層3を上述の成膜システムで成膜することができる。
光電変換層3の上には、例えばITO等の透明な上部電極膜4が形成されている。また、光電変換層3及び下部反射電極2gは、エポキシ樹脂等の絶縁材料層6によって、積層方向と直交する方向に複数の領域に分割されている。また、これに対応して、上部電極膜4も開口7によって複数の領域に分割され、各領域は、2つの光電変換層3を跨ぐように形成されている。さらに、上部電極膜4と、下部反射電極2gとを導通する銀ペースト等から形成された導通部8が各領域に設けられ、各光電変換層3が直列に接続されている。
例えば、絶縁材料層6はレーザによる穴あけ後に樹脂を印刷等により塗布することにより形成でき、開口7もレーザにより形成でき、導通部8は導電材料を印刷法等により塗布した後にレーザを照射することにより、ロールツーロールやバッチ式等により形成できる。これらの工程は、集積化工程とも呼ばれる。
なお、本発明は上記実施形態に限られずさまざまな変形態様が可能である。
例えば、上記実施形態では、ガス分散板57、及び、プラズマ閉込部材58の開口の形態がスリット状であるがこれに限られず、例えば、円形の開口を有するもの(例えばパンチング板)でも良く、また、メッシュでもよい。いずれにしても、開口の径は、ガスの通過方向と直交する方向における最短内径により定義される。
また、プラズマ閉込部材58の面58cは、パーティクルを含むガスがスムーズに各スリットに導入するため、搬送ガスの流れに淀み点が発生しないように下方に向く傾斜面とされているが、上方を向く傾斜面でもよく、またこれに限らず、例えば鉛直面とされていても実施は可能である。
また、上記実施形態では、全体がフッ素樹脂から形成されたプラズマ閉込部材58を採用しているがこれに限られず、少なくとも開口58bの内面がフッ素樹脂で形成されていれば、それ以外の部分例えば内部等に他の材料を含んでいても本発明の本実施は可能である。このようなプラズマ閉込部材58としては、例えば、スリットを有するアルミ製の部材の表面をアルマイト処理し、さらにその表面にフッ素樹脂をコートしたものが挙げられる。特に、開口58bの内面だけでなく、プラズマ閉込部材58のガス流れ入口側の面58cの表面もフッ素樹脂により形成されていることがパーティクルの詰まり抑制の観点から好ましい。
また、上記実施形態では、ガス分散板57の全体もフッ素樹脂により形成されているが、プラズマ閉込部材58と同様にスリットの内面がフッ素樹脂により形成されており他の部分には他の材料を用いているものでも良い。さらに、ガス導入側であるガス分散板57については、パーティクルによるスリットの閉塞等が起こりにくく、他の素材、例えば、金属、セラミックス等から形成されたものでも本発明の実施は可能である。
また、上記実施形態では、プラズマ閉込部材58が排出管53の上流側に配置されているが、排出管53の内部に設けられていても良い。排出管53の内部でも入口側(電極側)に配置されることが、プラズマの漏れを抑制する観点から好ましい。
また、上記実施形態では、可撓性基板2が電極54に沿って搬送されているが、電極56に沿って搬送されても良い。
また、上記実施形態では、NIP型の光電変換膜を製造しているが、例えば、PIN型、タンデム型等の他の形態の光電変換膜を上述のようにプラズマCVDにより製造してもよいことは言うまでも無い。
また、上述のプラズマCVDは、太陽電池用のアモルファスシリコン薄膜の製造のみならず、TFT(薄膜トランジスタ)等の他の用途にも転用可能である。
(実施例)
可撓性基板としては、PENフィルム上にDCスパッタリング法により下地電極としてのアルミニウムを300nm製膜したものを用いた。この可撓性基板の下地電極上に、上述の成膜システムを用いて、アモルファスシリコンによるNIP接合膜からなる光電変換層を約700nm成膜した。なお、成膜条件は、SiH:H=100:1000、圧力133Pa、投入電力140Wとした。各層の厚みは、N/I/P=20nm/700nm/15nmとした。このとき、プラズマ閉込部材58として、スリット径が5mmであるPTFE製のものを用いた。また、面58cの傾斜角θは30°とした。
その後、光電変換層上に透明上部電極としてのITO層を60nm成膜し、その後、レーザ加工による穴あけ及び導電性樹脂の印刷塗布等により、太陽電池セルを電気的に直列に接続し、最後に、絶縁性樹脂により封止をおこなった。
連続成膜のスタート地点から一定距離ごとに太陽電池をサンプリングし、開放電圧Vocを測定した。
(比較例)
プラズマ閉込部材58の材質をアルミナ製とした以外は、実施例と同様にした。
連続成膜のスタート地点からの距離(以下、成膜距離とする)を所定距離で無次元化し、開放電圧Vocを所定電圧で無次元したデータを図4に示す。縦軸の開放電圧Vocは、0.95以上であることが必要とされる。
比較例では1.25程度の成膜距離で開放電圧がかなり劣化する。これに対して、実施例では、成膜距離1.65程度まで開放電圧が劣化しない。開放電圧の劣化は、主として、アモルファスシリコン膜へのパーティクルの取り込みに起因すると考えられる。すなわち、パーティクルが膜中に取り込まれると空孔や欠陥が導入され、パーティクルが膜表面に付着すると上部の膜との界面性能が低下し、特性が悪化すると考えられる。
図1は、本発明の実施形態にかかる成膜システムの全体構成を示す模式図である。 図2は、図1のN室、I室、P室の概略断面図である。 図3は、図2のIII−III線に沿った概略断面図である。 図4は、太陽電池の一実施例を示す概略断面図である。 図5は、実施例及び比較例について、各成膜距離でサンプリングした太陽電池の開放電圧を示すグラフである。
符号の説明
2…可撓性基板、2D…積層基板、50a…N室(プラズマCVD装置)、50b…I室(プラズマCVD装置)、50c…P室(プラズマCVD装置)、53…排出管、54…電極、56…電極、58…プラズマ閉込部材、58b…スリット(開口)。

Claims (4)

  1. 交流電圧が印加され互いに対向する一対の電極を備え、前記電極間に原料ガスが供給されると共に、一方の前記電極の表面に沿って長尺な可撓性基板が前記可撓性基板の長手方向に供給されるプラズマCVD装置であって、
    前記電極間に存在するガスを外部に排出する排出管を備え、
    前記ガスを通過させる開口が形成され、かつ、前記開口の内面がフッ素樹脂から形成されたプラズマ閉込部材が、前記排出管に設けられ
    前記プラズマ閉込部材の開口はスリット状であり、複数の前記スリット状の開口が互いに平行に配置され、
    前記一対の電極はそれぞれ水平に配置され、
    前記プラズマ閉込部材の前記各スリット状の開口は、互いに鉛直方向に離間して配置され、
    前記プラズマ閉込部材の前記ガスの入口側の面は、下方に向く傾斜面とされている、プラズマCVD装置。
  2. 前記プラズマ閉込部材の開口の径は、前記プラズマ閉込部材の前記開口のガス入口近傍に存在するプラズマのデバイ長さ以下である請求項1に記載のプラズマCVD装置。
  3. 前記プラズマ閉込部材の開口の径は2〜7mmである請求項1に記載のプラズマCVD装置。
  4. 交流電圧が印加され互いに対向する一対の電極間に原料ガスを供給すると共に、一方の前記電極の表面に沿って長尺な可撓性基板を前記可撓性基板の長手方向に供給するプラズマCVD方法であって、
    前記電極間に存在するガスを排出管により外部に排出する工程を備え、
    前記工程では、前記排出管に設けられたプラズマ閉込部材を介して前記ガスを外部に排出し、前記プラズマ閉込部材には前記ガスを通過させる開口が形成され、かつ、前記開口の内面がフッ素樹脂から形成されており、
    前記プラズマ閉込部材の開口はスリット状であり、複数の前記スリット状の開口が互いに平行に配置され、
    前記一対の電極はそれぞれ水平に配置され、
    前記プラズマ閉込部材の前記各スリット状の開口は、互いに鉛直方向に離間して配置され、
    前記プラズマ閉込部材の前記ガスの入口側の面は、下方に向く傾斜面とされている、プラズマCVD方法。
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