JP5261929B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、SOI(Silicon On Insulator)基板に形成される半導体装置であって、絶縁分離トレンチによって取り囲まれた素子領域と、素子領域を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域とを有してなる半導体装置に関する。
バルク状態のシリコン基板を用いる半導体装置では、特定の素子を他の素子から分離する素子分離構造として、一般的に、PN接合分離が用いられている。PN接合分離は、PN接合に逆バイアスを印加した状態で用いる素子分離で、分離に用いるPN接合の各々に接合容量が存在して、一種のコンデンサ(容量素子)が形成される。このため、このコンデンサに急峻に変化する電圧が印加されると、充電電流(変位電流)がPN接合の接合面全面に流れ、この充電電流が寄生トランジスタを動作させて、回路の誤動作や素子破壊を引き起こす場合がある。反面、このコンデンサは、電源ラインと接地(GND)ラインの間に接続されるバイパスコンデンサとして機能する場合もある。
一方、SOI基板を用いる半導体装置では、素子分離構造として、一般的に、誘電体分離が用いられている。例えば、基板貼り合わせ技術により形成される埋め込み酸化膜を有するSOI基板では、埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチにより取り囲まれてSOI層が複数の領域に分割され、これら分割された各領域に能動素子(または受動素子)が配置される。一般的に、SOI基板を用いることで、バルクシリコン基板を用いる場合に較べて、素子の動作速度を向上することができる。一方、埋め込み酸化膜を有するSOI基板においては、電源電位となる素子領域が誘電率の低い埋め込みシリコン酸化膜を介して接地(GND)電位の支持基板に接しており、電源電位とGND電位間の容量が相対的に小さい。このため、出力トランジスタ素子の駆動などによって大電流が引き出された場合には、電源ラインの揺らぎが生じて、最悪の場合に素子が誤動作してしまうという問題が起きる。
この問題を解決する手段として、例えば、特開平10−270704号公報(特許文献1)に開示された半導体装置がある。図6は、特許文献1に開示された従来の半導体装置で、SOI構造の半導体集積回路装置90の模式的な断面図である。
図6に示す半導体装置90は、トランジスタ5p,5nの埋め込み絶縁層4の下部に、N導電型のウェル2とP導電型のウェル3を形成し、トランジスタのグローバルな電源線6とN導電型のウェル2とを、スイッチなどを介さず直接接続し、同様にトランジスタのグローバルな接地線7とP導電型のウェル3とを直接接続する。
特開平10−270704号公報
図6に示す半導体装置90では、Nウェル2は電源電位、Pウェル3は接地電位に接続されているので、境界面はPN接合に逆バイアスが印加された状態であり、電源電圧に応じた幅の空乏層が生じる。この空乏層はコンデンサのように働くので、電源線と接地線間にバイパスコンデンサが接続されたのと等価となる。これによって、半導体装置90では、動作時の電源線と接地線の電位変動が抑制できる。
一方、図6の半導体装置90は、埋め込み絶縁層4の下部にパターン形成されたN導電型のウェル2とP導電型のウェル3が必要であり、多大な製造コストを要する。また、複合ICのような多電源系の半導体装置へ適用するためには、Nウェル2を複数設けて異なる電位に設定する必要があり、構造が複雑になると、共に大型化してしまう。
そこで本発明は、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の半導体装置は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板において、前記埋め込み酸化膜上のSOI層が、埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチにより取り囲まれた複数の領域に分割され、前記複数の領域が、能動素子または受動素子が配置される素子領域と、基板面内において前記素子領域を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域とに分類され、前記分離領域のSOI層が、P導電型であり、前記P導電型の分離領域のSOI層内にN導電型領域が形成され、前記分離領域に、前記P導電型のSOI層とN導電型領域の接合部における接合容量を用いた、容量素子が配置されてなることを特徴としている。
上記半導体装置は、GND電位に固定される分離領域に、量素子が作り込まれた構造である。分離領域は、SOI基板を用いる半導体装置において素子間の電位干渉を防ぐために一般的に設けられる構造で、能動素子または受動素子が配置される素子領域を取り囲み、GND電位に固定される領域である。従来、この領域には能動素子や受動素子は配置されないが、上記半導体装置においては、この分離領域に容量素子を作り込むことで、この容量素子を、電源ラインの揺らぎやノイズを除去するためのデカップリングコンデンサやバイパスコンデンサに利用することができる。分離領域の占有面積は、時には基板(チップ)面積の数10%にも及ぶ場合があるが、上記半導体装置は、この大きな占有面積有する分離領域を有効活用するもので、チップ面積を新たに消費することなく、大容量の容量素子を形成することができる。これによって、上記半導体装置は、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難い半導体装置とすることができる。
上記半導体装置においては、記分離領域のSOI層が、導電型であり、前記導電型の分離領域のSOI層内に導電型領域が形成され、前記容量素子が、合容量を用いたである。
上記半導体装置における量素子は、不純物拡散により分離領域内に導電型領域を形成するだけの簡単な構造で、分離領域の内部に大きな表面積の接合部を持った大容量の容量素子として機能させることができ、小型で安価な半導体装置とすることができる。
上記半導体装置において、導電型領域を正電位の電源に接続することで、P導電型の分離領域のSOI層とN導電型域とからなる量素子をデカップリングコンデンサとして機能させることができる
従って、例えば請求項2に記載のように、上記半導体装置においては、前記N導電型領域が電源ラインに接続されてなる場合、当該容量素子を前述したようにデカップリングコンデンサとして機能させることができ、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難い半導体装置とすることができる。
以上のようにして、上記半導体装置は、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置とすることができる。
請求項3に記載の半導体装置は、埋め込み酸化膜を有するSOI基板において、前記埋め込み酸化膜上のSOI層が、埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチにより取り囲まれた複数の領域に分割され、前記複数の領域が、能動素子または受動素子が配置される素子領域と、基板面内において前記素子領域を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域とに分類され、前記分離領域のSOI層が、P導電型であり、前記分離領域内に、トレンチが形成され、前記トレンチ内に、側壁酸化膜を介してN導電型の多結晶シリコンが埋め込まれ、前記分離領域に、前記P導電型のSOI層を一方の電極とし、前記側壁酸化膜を挟んで、前記N導電型の多結晶シリコンをもう一方の電極とする、トレンチ構造の容量素子が配置されてなることを特徴としている。
上記半導体装置におけるトレンチ構造容量素子についても、分離領域の内部に大きな表面積の側壁酸化膜を持った大容量の容量素子として機能させることができると共に、トレンチ形成、側壁酸化およびトレンチ埋め込みといった半導体装置の製造において一般的に用いられている技術により形成することができ、小型で安価な半導体装置とすることができる。
上記半導体装置においては、記分離領域のSOI層が、P導電型であ導電型の多結晶シリコンからなる導電材を正電位の電源に接続すると、P導電型の分離領域のSOI層との間で、PN逆バイアスがかかる構造となる。従って、側壁酸化膜でのリークに対して強い構造とすることができ、高い耐圧を確保することができる。
また、請求項に記載のように、上記半導体装置においては、前記N導電型の多結晶シリコンが電源ラインに接続されてなる場合、当該容量素子を前述したようにデカップリングコンデンサとして機能させることができ、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難い半導体装置とすることができる。
以上のようにして、上記半導体装置も、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置とすることができる。
また、請求項に記載のように、上記半導体装置においては、前記容量素子を、前記分離領域に複数個配置することで、複合ICのような多電源系の半導体装置へ適用することもできる。
さらに、請求項に記載のように、上記半導体装置においては、前記容量素子の耐圧が、前記素子領域に配置される能動素子または受動素子の耐圧に較べて、低く設定されてなるように構成することが好ましい。この場合には、前記容量素子を、前記素子領域に配置される能動素子や受動素子を保護するための保護素子としても機能させることができる。
以上のように、上記半導体装置は、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置となっている。従って、上記半導体装置は、請求項に記載のように、厳しいノイズ環境下で使用されると共に小型で低コストが要求される車載用の半導体装置として好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
最初に、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いる半導体装置において、能動素子や受動素子を埋め込み酸化膜上のSOI層に配置する一般的な方法について説明する。
図1は、上記SOI基板を用いる半導体装置の一例である。図1(a)は、半導体装置100が形成された半導体チップの全体を示す模式的な平面図であり、図1(b)は、図1(a)における一点鎖線A−Aでの断面を模式的に示した図である。
半導体装置100では、図1(b)に示すように、埋め込み酸化膜12を有するSOI基板10が用いられている。埋め込み酸化膜12上のSOI層11は、N導電型(n−)であり、において、埋め込み酸化膜12下の支持基板13は、P導電型(p−)である。SOI層11は、埋め込み酸化膜12に達するように形成され側壁酸化膜14を介して内部に多結晶シリコン15が埋め込まれた絶縁分離トレンチTに取り囲まれて、複数の領域に分割されている。尚、図1(b)において、符号16の部分はLOCOS(LocalOxidation of Silicon)酸化膜であり、符号17の部分は配線金属である。
絶縁分離トレンチTにより分割された複数の領域は、能動素子または受動素子が配置される素子領域E1,E2と、基板面内において素子領域E1,E2を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域Dとに分類される。尚、図1(b)では、バイポーラトランジスタの構造が、素子領域E1,E2に配置される能動素子または受動素子の代表例として図示されている。
図1(a)の半導体装置100が形成された半導体チップの全体を示す図では、ハッチングが施された領域が上記素子領域E1,E2に相当し、白抜きで示された領域が上記分離領域Dに相当し、実線が上記絶縁分離トレンチTに相当する。図1(a)に示す半導体装置100では、分離領域Dが個々の素子領域E1,E2を取り囲む一体的に連結した領域として構成されているが、分離領域Dは、絶縁分離トレンチTにより区分された各素子領域E1,E2を取り囲む独立した領域として構成してもよい。
図1(a),(b)の半導体装置100で示したように、分離領域Dは、SOI基板10を用いる半導体装置において素子間の電位干渉を防ぐために一般的に設けられる構造で、能動素子または受動素子が配置される素子領域E1,E2を取り囲み、GND電位に固定される領域である。分離領域Dは、従来、基本的に能動素子や受動素子が配置されない領域で、図1(a)において点線で示したパッドやシールリングが分離領域D上に配置される。分離領域Dの占有面積は、時には基板(チップ)面積の数10%にも及ぶ場合がある。
図2は、本発明の半導体装置の一例で、半導体装置101の断面を模式的に示した図である。図2に示す半導体装置101の断面は、図1(b)に示す半導体装置100の断面に対応しており、図2の半導体装置101において、図1(b)の半導体装置100と同様の部分については、同じ符号を付した。図2に示す半導体装置101では、P導電型(p−)のSOI層21を有するSOI基板20が用いられている。
図2に示す半導体装置101では、図1(b)に示した半導体装置100と異なり、分離領域Dに、当該分離領域DのSOI層21を一方の電極とする容量素子C1が配置されている。図2の半導体装置101における容量素子C1は、接合容量素子となっている。すなわち、図2の半導体装置101においては、分離領域DのSOI層21が、P導電型(p−)であり、この分離領域DのSOI層21内にN導電型(n)領域22が形成されている。これによって、容量素子C1は、P導電型の分離領域DのSOI層21を一方の電極とし、N導電型領域22をもう一方の電極として、P導電型の分離領域DのSOI層21とN導電型領域22の接合部における接合容量を用いた、接合容量素子となっている。
このように、図2の半導体装置101は、GND電位に固定される分離領域Dに、当該分離領域Dを一方の電極とする容量素子C1が作り込まれた構造である。半導体装置101においては、分離領域Dに容量素子C1を作り込むことで、この容量素子C1を、電源ラインの揺らぎやノイズを除去するためのデカップリングコンデンサやバイパスコンデンサに利用することができる。前述したように分離領域Dの占有面積は、時には基板(チップ)面積の数10%にも及ぶ場合がある。半導体装置101は、この大きな占有面積有する分離領域Dを有効活用するもので、チップ面積を新たに消費することなく、大容量の容量素子C1を形成することができる。これによって、半導体装置101は、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難い半導体装置とすることができる。
尚、図2の半導体装置101においては、分離領域DのSOI層21をP導電型とし、この分離領域DのSOI層21内にN導電型領域22が形成されている。このN導電型領域22を正電位の電源Vccに接続することで、P導電型の分離領域DのSOI層21とN導電型領域22とからなる接合容量素子C1をデカップリングコンデンサとして機能させることができる。同様に、図1(b)に示した半導体装置100のように分離領域DのSOI層11がN導電型(n−)である場合には、当該分離領域DのSOI層11にP導電型領域を形成し、このP導電型領域を負電位の電源に接続することで、N導電型の分離領域DのSOI層11とP導電型領域とからなる接合容量素子をデカップリングコンデンサとして機能させることができる。
図2の半導体装置101において、分離領域Dに作り込まれた接合容量素子C1は、当該分離領域DのSOI層21を一方の電極としており、不純物拡散により分離領域D内にN導電型領域22を形成するだけの簡単な構造で、大きな表面積の接合部を分離領域Dの内部に持った大容量の容量素子として機能させることができる。従って、半導体装置101は、小型で安価な半導体装置とすることができる。
以上のようにして、図2に示す半導体装置101は、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置とすることができる。
図3は、本発明ではないが参考とする半導体装置の例で、半導体装置102の断面を模式的に示した図である。図3に示す半導体装置102の断面も、図1(b)に示す半導体装置100の断面に対応しており、図3の半導体装置102においても、図1(b)の半導体装置100と同様の部分については、同じ符号を付した。図3に示す半導体装置102では、図1(b)の半導体装置100と同じN導電型(n−)のSOI層11を有するSOI基板10が用いられている。
図3に示す半導体装置102においても、図1(b)に示した半導体装置100と異なり、分離領域Dに、当該分離領域DのSOI層11を一方の電極とする容量素子C2が配置されている。図3の半導体装置102における容量素子C2は、図2の半導体装置101における容量素子C1と異なり、トレンチ構造容量素子となっている。すなわち、図3の半導体装置102においては、分離領域D内に、トレンチ30が形成され、トレンチ30内に、側壁酸化膜31を介して導電材32が埋め込まれている。従って、容量素子C2は、N導電型のSOI層11を一方の電極としており、側壁酸化膜31を挟んで、トレンチ30内に埋め込まれた導電材32をもう一方の電極とする、トレンチ構造容量素子となっている。
図3の半導体装置102についても、図2の半導体装置101と同様に、GND電位に固定される分離領域Dに、当該分離領域Dを一方の電極とする容量素子C2が作り込まれた構造である。従って、図3の半導体装置102における容量素子C2を、電源ラインの揺らぎやノイズを除去するためのデカップリングコンデンサやバイパスコンデンサに利用することができる。
尚、トレンチ構造容量素子C2を用いた半導体装置102では、分離領域DのSOI層11が、N導電型である場合であっても、トレンチ30内に埋め込まれた導電材32を正電位の電源Vccに接続することで、当該トレンチ構造容量素子C2をデカップリングコンデンサとして機能させることができる。また、本発明に係る半導体装置の例で、例えば分離領域DのSOI層が、P導電型である場合には、導電材32が、N導電型の多結晶シリコンであるように構成してもよい。この場合、N導電型の多結晶シリコンからなる導電材32を正電位の電源に接続すると、P導電型の分離領域との間で、PN逆バイアスがかかる構造となる。従って、側壁酸化膜31でのリークに対して強い構造とすることができ、高い耐圧を確保することができる。
図3の半導体装置102におけるトレンチ構造容量素子C2は、大きな表面積の側壁酸化膜31を分離領域Dの内部に持った大容量の容量素子として機能させることができる。このため、半導体装置102は、誤動作が発生し難い小型の半導体装置とすることができる。
また、図3の半導体装置102におけるトレンチ構造容量素子C2は、トレンチ形成、側壁酸化およびトレンチ埋め込みといった半導体装置の製造において一般的に用いられている技術により形成することができる。このため、半導体装置102は、安価な半導体装置とすることができる。
以上のようにして、図3に示す半導体装置102も、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置とすることができる。
図4も、本発明ではないが参考とする半導体装置の例で、半導体装置103の断面を模式的に示した図である。図4に示す半導体装置103の断面も、図1(b)に示す半導体装置100の断面に対応しており、図1(b)の半導体装置100と同様の部分については、同じ符号を付した。
図4に示す半導体装置103においても、分離領域Dに、当該分離領域DのSOI層11を一方の電極とする容量素子C3が配置されている。半導体装置103における容量素子C3は、平面構造容量素子となっている。すなわち、半導体装置103においては、分離領域D上に、誘電体層40が形成され、誘電体層40上に、導電体層41が形成されている。従って、容量素子C3は、誘電体層40を挟んで、N導電型のSOI層11を一方の電極としており、導電体層41をもう一方の電極とする、平面構造容量素子となっている。尚、誘電体層40は、安価に形成できるシリコン酸化膜であってもよいが、大きな誘電率を持った誘電体材料であることが好ましい。
図4の半導体装置103についても、容量素子C3を電源ラインの揺らぎやノイズを除去するためのデカップリングコンデンサやバイパスコンデンサに利用することができることは言うまでもない。半導体装置103における平面構造容量素子C3についても、分離領域D上に大きな誘電率を持った誘電体層40を形成することで大容量の容量素子として機能させることができ、小型で安価な半導体装置とすることができる。
図5は、図2の半導体装置101に類似した別の半導体装置の例で、半導体装置104の断面を模式的に示した図である。
図5に示す半導体装置104では、分離領域DのSOI層21にN導電型領域23,24が形成され、SOI層21を一方の電極とする2個の容量素子C4,C5が分離領域Dに配置されている。このように、複数の容量素子C4,C5を分離領域Dに複数個配置することで、複合ICのような複数の電源Vcc1,Vcc2を有する多電源系の半導体装置へ適用することができる。尚、図5の半導体装置104における容量素子C4,C5は接合容量素子であるが、他のトレンチ構造容量素子や平面構造容量素子についても同様であることは、言うまでもない。
特に、上記した半導体装置101〜104は、素子領域E1,E2に高耐圧素子を搭載する複合ICに好適である。容量素子C1〜C5を持たない図1の半導体装置100では、素子領域E1,E2に高耐圧素子を搭載する場合、高耐圧素子の電位変動が大きいために、分離領域Dとの間に形成される寄生容量により、隣接する素子に伝播してノイズとなり易い。上記した半導体装置101〜104においては、これら素子領域E1,E2に形成される高耐圧素子の電位変動を、容量素子C1〜C5で吸収することができる。
さらに、上記した半導体装置101〜104においては、容量素子C1〜C5の耐圧が、素子領域E1,E2に配置される能動素子または受動素子の耐圧に較べて、低く設定されてなることが好ましい。この場合には、容量素子C1〜C5を、素子領域E1,E2に配置される能動素子や受動素子を保護するための保護素子としても機能させることができる。
以上のように、上記した半導体装置101〜104は、SOI基板に形成される半導体装置であって、電源ラインの揺らぎやノイズによる誤動作が発生し難く、低コストで製造することのできる小型の半導体装置となっている。従って、上記した半導体装置101〜104は、厳しいノイズ環境下で使用されると共に小型で低コストが要求される車載用の半導体装置として好適である。
SOI基板を用いる半導体装置の一例で、(a)は、半導体装置100が形成された半導体チップの全体を示す模式的な平面図であり、(b)は、(a)における一点鎖線A−Aでの断面を模式的に示した図である。 本発明の半導体装置の一例で、半導体装置101の断面を模式的に示した図である。 本発明ではないが参考とする半導体装置の例で、半導体装置102の断面を模式的に示した図である。 本発明ではないが参考とする半導体装置の例で、半導体装置103の断面を模式的に示した図である。 別の半導体装置の例で、半導体装置104の断面を模式的に示した図である。 従来の半導体装置で、SOI構造の半導体集積回路装置90の模式的な断面図である。
符号の説明
90,100〜104 半導体装置
10,20 SOI基板
11,21 SOI層
T 絶縁分離トレンチ
E1,E2 素子領域
D 分離領域
C1〜C5 容量素子
22〜24 N導電型領域(第2導電型領域)
30 トレンチ
31 側壁酸化膜
32 導電材
40 誘電体層
41 導電体層

Claims (7)

  1. 埋め込み酸化膜を有するSOI基板において、
    前記埋め込み酸化膜上のSOI層が、埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチにより取り囲まれた複数の領域に分割され、
    前記複数の領域が、
    能動素子または受動素子が配置される素子領域と、
    基板面内において前記素子領域を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域とに分類され、
    前記分離領域のSOI層が、P導電型であり、
    前記P導電型の分離領域のSOI層内にN導電型領域が形成され、
    前記分離領域に、前記P導電型のSOI層とN導電型領域の接合部における接合容量を用いた、容量素子が配置されてなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記N導電型領域が、電源ラインに接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 埋め込み酸化膜を有するSOI基板において、
    前記埋め込み酸化膜上のSOI層が、埋め込み酸化膜に達する絶縁分離トレンチにより取り囲まれた複数の領域に分割され、
    前記複数の領域が、
    能動素子または受動素子が配置される素子領域と、
    基板面内において前記素子領域を取り囲み、接地(GND)電位に固定される分離領域とに分類され、
    前記分離領域のSOI層が、P導電型であり、
    前記分離領域内に、トレンチが形成され、
    前記トレンチ内に、側壁酸化膜を介してN導電型の多結晶シリコンが埋め込まれ、
    前記分離領域に、前記P導電型のSOI層を一方の電極とし、前記側壁酸化膜を挟んで、前記N導電型の多結晶シリコンをもう一方の電極とする、トレンチ構造の容量素子が配置されてなることを特徴とする導体装置。
  4. 前記多結晶シリコンが、電源ラインに接続されてなることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  5. 前記容量素子が、前記分離領域に複数個配置されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記容量素子の耐圧が、前記素子領域に配置される能動素子または受動素子の耐圧に較べて、低く設定されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体装置が、車載用の半導体装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
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