JP5261709B2 - アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法 - Google Patents

アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法 Download PDF

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Description

本発明はStreptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、脂肪酸付加アミノ酸若しくは脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチド若しくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、又は脂肪酸付加蛋白質を作製する方法に関する。更に本発明はStreptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、β-ラクタム系抗生物質若しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体、又はカプサイシンの誘導体を作製する方法に関する。
これまでは蛋白質、ペプチドやアミノ酸に脂肪酸を付加する方法として、脂肪酸クロライドを用いる化学的な合成方法が報告されている。また酵素的な方法として、酵素のアシラーゼを用い、遊離の脂肪酸とアミノ酸、ペプチド及びバニリルアミンを水/有機溶媒の二相系やグリセリンなどを添加した反応系で合成することも報告されている(非特許文献1、非特許文献2)。なお非特許文献2において、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819由来のアシラーゼは、カプサイシン、N-アシルアミノ酸、N-アシルペプチドの加水分解を効率よく触媒するが、この酵素は加水反応の逆反応である脱水縮合反応により、これらの物質の合成反応も触媒することが開示されている。
なおStreptomyces mobaraensis NBRC 13819由来の酵素に関して、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819由来の酵素がカプサイシンの加水分解及び合成を触媒すること(特許文献1)、更にはStreptomyces mobaraensis NBRC 13819由来のアミダーゼ様酵素のアミノ酸配列とそれをコードする遺伝子の塩基配列が報告されている(特許文献2)。
加えて、N-ラウロイルL-グルタミン-L-リジンなどのN-脂肪酸ペプチドを、Streptomyces mobaraensis由来の酵素グルタミナーゼを用いて蛋白質に付加することが報告されている(非特許文献3)。また、脂肪酸と蛋白質を無溶媒系あるいはt-ブタノール中で市販のリパーゼを用いて、60℃以上の高温で付加する反応が報告されている(非特許文献4)。
特開2003−210164号公報 特開2005−52007号公報 E.Wada et al.,J.Am.Oil Chem.Soc.79,41-46(2002) M.Koreishi et al.,J.Agric.Food Chem.54,72-78(2006) E.Wada et al.,Biotechnol.Lett.23,1367-1372(2006) C.Roussel et al.,Oleagineux,Corps Gras,Lipids 4,284-289(1997)
しかし化学的な反応は、厳しい反応条件が必要であるという点や、副反応が起こりやすいという点で酵素反応と比較して不利である。一方酵素反応を利用した方法においても、これまで報告されていた脂肪酸付加反応の反応系は有機溶媒を含むものであり、水溶液中で脂肪酸を直接蛋白質に付加することができる方法は知られていなかった。また反応の便宜を考えると、高温を用いることなく、蛋白質へ脂肪酸を付加する反応を行えることが好ましい。そこで本発明の目的は、水溶液中で、高温条件下ではなく、酵素的な手段でアミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法を提供することにある。
本発明は、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuliに由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、アミノ酸誘導体、ペプチドしくはペプチド誘導体、またはタンパク質とエステル交換反応をさせることを特徴とする、脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチドしくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、または脂肪酸付加タンパク質を作製する方法を提供するものである。
更に本発明は、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuliに由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、β-ラクタム系抗生物質の前駆体しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体、またはカプサイシンの前駆体しくはカプサイシンの誘導体の前駆体とエステル交換反応をさせることを特徴とする、β-ラクタム系抗生物質しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体、またはカプサイシンしくはカプサイシンの誘導体を作製する方法を提供するものである。
本発明により、Streptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、アミノ酸若しくはアミノ酸誘導体、ペプチド若しくはペプチド誘導体、又は蛋白質に脂肪酸を付加させることが可能となった。本発明の方法は、これまでの先行技術に示されたアシル化反応とは異なり、水溶液中で、アミノ酸若しくはアミノ酸誘導体、ペプチド若しくはペプチド誘導体、又は蛋白質に脂肪酸を付加できるという有利な効果を有する。
更に本発明により、Streptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、β-ラクタム系抗生物質の前駆体若しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体、又はカプサイシンの前駆体若しくはカプサイシンの誘導体の前駆体をアシル化して抗生物質やカプサイシンの類縁体を得ることが可能となった。これらの化合物は、医薬品や生理活性物質として有用性が高い。
本発明者らはN-アシルアミノ酸、N-アシルペプチドあるいはカプサイシンなどのアミド結合の加水分解を触媒するアシラーゼであると報告されていたStreptomyces mobaraensis由来の酵素(非特許文献2参照)に着目し、この酵素を用いてアミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸付加をできるか検討をしたところ、該酵素は、アミノ酸、ペプチド、蛋白質を求核体とするアシル化反応を触媒することを見出した。そこで該酵素を利用して、脂肪酸メチルエステルアシル基供与体として用いて、アミノ酸、ペプチド、蛋白質へのアシル基転移反応を行なうことにより、水系でアミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加することに成功した。
なお本発明はアシル化反応を利用したものであるので、カルボニル基上の求核的な反応によって該反応は進行する。すなわち本発明で使用するアシル基転移酵素は、アミノ酸、ペプチド、蛋白質が求核体として働いて、アシル基供与体である脂肪酸メチルエステルのカルボニル基の炭素元素を攻撃し、求核置換反応によって該求核体がアシル化を受ける反応を触媒するものである。よって本願明細書において「アシル基転移反応」あるいは「アシル化」とは、求核置換反応を介してアシル基が、アシル基供与体から求核体へ移行する反応を意味するものである。また本願明細書において「アシル基転移酵素」とは、このような「アシル基転移反応」を触媒する酵素を意味するものである。
なお上記で述べたように、本発明で使用する酵素は加水分解反応を触媒するアシラーゼとしての活性も有する。そこで本願明細書における「アシル基転移酵素」はアシル基の転移のみならず、その逆反応も触媒してもよく、アシル基の転移のみを触媒する酵素に限定されることを意図するものではない。また本発明で使用する酵素は広い基質特異性を有するが、本来的にはペニシリンVアシラーゼとして報告され、ペニシリンVアシラーゼに分類されるものである。よってこの酵素の活性は、1マイクロモルのペニシリンVを30℃で1分間加水分解するのに必要とされる酵素の量を1ユニットとして規定されるのが一般的である。
また本発明の方法はエステル交換反応を利用しているために、水溶液中でも十分に速い合成速度を達成することができる。非特許文献2には、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819由来のアシラーゼは、カプサイシン、N-アシル-アミノ酸、N-アシル-ペプチドの加水分解反応に加えて、その逆反応の脱水縮合反応である合成反応も触媒することが記載されている。しかし非特許文献2で行なわれている合成反応の実態は、加水分解の逆反応である縮合反応であるために、水溶液中での反応では、反応の平衡が基質側に大きく偏るために、生成物の収率は極めて低く、グリセリンなどの水可溶性溶媒やヘキサンなどの水難溶性有機溶媒を添加することによりはじめて著量の生成物を得ることが可能となる。さらに、水溶液中だけではなく、水可溶性溶媒や水難溶性有機溶媒を添加した系での反応速度は、一般的には非常に遅い。それを考えると水系で迅速な合成を可能とした本発明により達成された効果は大きい。
本発明において使用するアシル基転移酵素を得る起源として用いる微生物としては、Streptomyces mobaraensis由来のアシル基転移酵素が挙げられ、アシル基転移酵素の生産性が高いという観点から、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819が好ましい。
また本発明において使用するアシル基転移酵素の起源の微生物として、Streptomysces luteoreticuli NBRC 13422も挙げることができる。Streptomyces mobaraensis NBRC 13819とStreptomysces luteoreticuli NBRC 13422は実質的に同種同族と見做される程に非常に近縁な種であり、Streptomysces luteoreticuli NBRC 13422を用いても同じ活性を有する酵素を得ることができる。よってStreptomysces luteoreticuli NBRC 13422由来のアシル基転移酵素を使用するという態様も、本発明の範囲内である。
Streptomyces mobaraensis NBRC13819又はStreptomysces luteoreticuli NBRC 13422は、独立行政法人製品評価技術基盤機構の生物遺伝資源部門(NBRC)より入手可能であり、NBRC 13819とNBRC 13422は、NBRCの寄託番号を示す。
なお、NBRC 13819は、他の微生物保存期間にも同一菌株が寄託されており、理化学研究所微生物系統保存施設(JCM)ではJCM4168、米国のAmerican Type Culture Collection(ATCC)ではATCC29032、同じく米国National Center for Agricultural Utilization Research(NRRL)ではNRRL B-3729である。また、NBRC 13422は、同一菌株がATCCではStreptomyces mobaraensis ATCC 27446である。
本発明において使用するアシル基転移酵素を生産するには、Streptomyces属に属し、アシル基転移酵素を生産する能力を有する微生物を、通常の方法で培養し、その培養液から前記アシル基転移酵素を採取すればよい。また、上記微生物の自然的又は人工的変異株の培養物から、本発明の分解合成酵素を採取してもよい。培養の形態としては、液体培養、固体培養等を挙げることができ、いずれも適用可能である。工業的に有利に培養するために、振盪培養、通気攪拌培養等を行なっても良い。
培地の栄養原としては、特に限定されることはなく、微生物の培養に通常用いられる炭素原、窒素源等を挙げることができる。炭素源としては、酵母エキス、グリセリン、グルコースなどを、または窒素源としては、ペプトン、肉エキス、コーンスチープリカー等の有機窒素化合物を挙げることができる。その他、無機塩類、例えば、食塩、リン酸塩類、硫酸塩類、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの金属塩類を適宜培地に加えても良い。培養温度、培養時間等の培養条件について、使用する微生物の発育に適し、かつ本発明の分解合成酵素の生産が最高になるような条件を適宜選択する。例えば、培地のpHは、中性、好ましくは6.0〜8.0、より好ましくは7.0近傍である。また、放線菌の生育温度は一般的には28〜37℃である。これらの菌体の好ましい培養温度としては28〜32℃の範囲である。特に、以下に述べるStreptomyces mobaraensis NBRC 13819及びStreptomysces luteoreticuli NBRC 13422の2つの菌株の培養温度として28℃が推奨されている。
このようにして得られた培養物から本発明において使用するアシル基転移酵素を得るには、代謝産物を採取するのに通常用いられる方法を適宜利用することができる。例えば、当該アシル基転移酵素と不純物との溶解度の差を利用する方法、親和力を利用する方法、分子量の差を利用する方法等を、単独又は組み合わせて、あるいは反復して使用することができる。例えば、本発明のアシル基転移酵素は、微生物の体外に分泌されるので、微生物の培養を行ない、培溶液から濾過、あるいは遠心分離によって微生物を取り除いた培養上清を得、この培養上清から硫酸アンモニウムを用いた塩析、各種のイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等を組み合わせて本発明のアシル基転移酵素を精製すればよい。
本発明を実施するにあたり、アシル基供与体であるラウリン酸メチルエステルなどの脂肪酸エステルと、求核体である(脂肪酸付加を受ける対象である)アミノ酸若しくはアミノ酸誘導体、ペプチド若しくはペプチド誘導体、又は蛋白質を緩衝液に添加した溶液を調製する。この緩衝液として、例えば本技術分野で汎用されているトリス塩酸緩衝液を使用することができるが、その他にも本技術分野の生化学実験で通常利用される種々の緩衝液を使用することができる。
また本発明におけるアミノ酸若しくはその誘導体として、種々のアミノ酸のメチルエステル、エチルエステル、アミドは好適であり、特にメチルエステルは好適である。アミノ酸をエステル誘導体とすることにより反応性を高めることができるからである。また本発明におけるアミノ酸はL-アミノ酸であってもD-アミノ酸であってもよい。なお本願明細書において「アミノ酸」という用語は本技術分野で一般的に理解されている意味で用いられ、具体的には少なくとも1つのアミノ基と1つのカルボキシル基を有する化合物を示す。そしてアミノ酸の「誘導体」とは、アミノ酸メチルエステルなど、アミノ酸より派生する関連化合物を意味する。
本発明における好適なアミノ酸メチルエステルの具体的な例として、L-グリシンメチルエステル(L-Gly-OMe)、L-アラニンメチルエステル(L-Ala-OMe)、L-バリンメチルエステル(L-Val-OMe)、L-ロイシンメチルエステル(L-Leu-OMe)、L-イソロイシンメチルエステル(L-Ile-OMe)、L-プロリンメチルエステル(L-Pro-OMe)、L-フェニルアラニンメチルエステル(L-Phe-OMe)、L-チロシンメチルエステル(L-Tyr-OMe)、L-トリプトファンメチルエステル(L-Trp-OMe)、L-メチオニンメチルエステル(L-Met-OMe)、L-システインメチルエステル(L-Cys-OMe)、L-セリンメチルエステル(L-Ser-OMe)、L-スレオニンメチルエステル(L-Thr-OMe)、L-(メチルエステル化)アスパラギン酸メチルエステル(L-Asp(OMe)-OMe)、L-グルタミン酸メチルエステル(L-Glu-OMe)、L-ヒスチジンメチルエステル(L-His-OMe)、L-リジンメチルエステル(L-Lys-OMe)、L-アルギニンメチルエステル(L-Arg-OMe)、L-アスパラギンメチルエステル(L-Asn-OMe)、及びD-フェニルアラニンメチルエステル(D-Phe-OMe)などを挙げることができる。しかし本発明で使用できるアミノ酸、アミノ酸誘導体はこれらに限定されるものではなく、殆ど全てのL-アミノ酸およびD-アミノ酸のエステルに脂肪酸を付加できると考えられる。
また本発明におけるペプチド若しくはその誘導体として、ジペプチド、およびジペプチドメチルエステルは好適である。しかし本発明で使用できるペプチドやペプチド誘導体はこれらに限定されるものではない。なお本願明細書において、「ペプチド」という用語は本技術分野で一般的に理解されている意味で用いられ、具体的には2個以上のアミノ酸がペプチド結合で連結された化合物を示す。なお蛋白質と区別する便宜上、分子量5000以下のものを本願明細書ではペプチドに分類する。そしてペプチドの「誘導体」とは、ペプチドのエステル、好適にはペプチドのメチルエステルなど、ペプチドより派生する関連化合物を意味する。
なお本発明における好適なジペプチド又はジペプチドメチルエステルの具体例として、L-メチオニン−フェニルアラニン(L-Met-Phe)、及びL-メチオニン−フェニルアラニンメチルエステル(L-Met-Phe-OMe)を挙げることができるが、それらに限定されるものではない。
また本発明の実施態様において好適に使用される蛋白質として、C末端又はN末端にリジン残基を有する蛋白質を挙げることができ、特に好適にはリゾチームが挙げられる。リジン残基はその側鎖に遊離のアミノ基を有するためにアシル基の転移を受けやすく、C末端又はN末端に存在するリジン残基は特にアシル基の転移を受けやすいからである。しかし他のアミノ酸も脂肪酸の付加を受けることができ、アシル基が転移して脂肪酸が付加する対象となるアミノ酸は、リジン残基に限定されるものではない。下記の実施例ではモデル蛋白質としてリゾチームを使用したが、リジン残基を有する多くの蛋白質に対して本発明の脂肪酸付加反応を行うことができる。なお本願明細書において、「蛋白質」という用語は本技術分野で一般的に理解されている意味で用いられ、具体的には、多数のアミノ酸が重合したポリマーであって分子量5000以上のものを意味する。
また本発明の好適な実施態様において、アシル基供与体として用いられる脂肪酸エステルは、脂肪酸メチルエステル又は脂肪酸エチルエステルであり、脂肪酸メチルエステルは特に好適である。ラウリン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステル、n-ヘキサン酸メチルエステル、およびn-オクタン酸メチルエステルなどが挙げられるが、それに限定されるものではない。とりわけ本発明において特に好適な脂肪酸メチルエステルは、ラウリン酸メチルエステルである。
また本発明の好適な実施態様において、アシル基供与体として用いられる芳香族エステルとして、フェノキシ酢酸メチルエステル、フェノキシ酢酸エチルエステルなどが挙げられるが、それに限定されるものではない。
また本発明の方法はβ-ラクタム系抗生物質や、カプサイシンの誘導体の合成に有用であり、医薬品や生理活性物質を得ることができる。その目的で、アシル供与体である脂肪酸エステルまたは芳香族エステルと、求核体であるβ-ラクタム系抗生物質若しくはその誘導体の前駆体、又はカプサイシン若しくはその誘導体の前駆体を緩衝液に添加した溶液を調製する。なお本願明細書において「前駆体」とは抗生物質やカプサイシンの誘導体などの目的とする生理活性物質を提供する原料となる物質を意味するものであり、本発明においてはアシル供与体からアシル基の供与を受けて上記の目的とする生理活性物質を生成する原料である求核体である。
なお本発明の実施態様において好適に使用されるβ-ラクタム系抗生物質の前駆体若しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体として、6-アミノペニシラン酸(6-APA)、および7-アミノデアセトキシセファロスポラン酸(7-ADCA)を挙げることができる。本発明で使用する酵素の存在下で、6-アミノペニシラン酸とフェニキシ酢酸メチルエステルを反応させることによりペニシリンVを、6-アミノペニシラン酸とn-ヘキサン酸メチルエステルを反応させることによりジヒドロペニシリンFを、6-アミノペニシラン酸とn-オクタン酸メチルエステルを反応させることによりペニシリンKを、又アミノデアセトキシセファロスポラン酸とフェノキシ酢酸メチルエステルを反応させることにより、デアセトキシセファロスポリンVをそれぞれ得ることができる。しかし本発明で作製できるβ-ラクタム系抗生物質又はその誘導体はこれらに限定されるものではない。
また本発明の実施態様において好適に使用されるカプサイシンの前駆体若しくはカプサイシンの誘導体の前駆体として、バニリルアミンを挙げることができる。本発明で使用する酵素の存在下で、バニリルアミンとn-オクタン酸メチルエステルを反応させることによりオクタノイルバニリルアミドを、バニリルアミンとラウリン酸メチルエステルを反応させることによりラウロイルバニリルアミドを、バニリルアミンとミリストイルバニリルアミドを反応させることによりミリストイルバニリルアミドを、それぞれ得ることができる。しかし本発明で作製できるカプサイシン誘導体はこれらに限定されるものではない。
その溶液に、上記の手段で得たアシル基転移反応酵素を添加して反応溶液とし、該反応溶液を好ましくは30℃から37℃で一定時間反応させることにより、アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加することができる。本発明の好適な実施態様において、なお該酵素の活性はコバルトイオンの存在により活性化されるので、該反応溶液にコバルトイオンを添加するとよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に限定して解釈される意図ではない。
(実施例1)
(Streptomyces mobaraensis由来のアシル基転移酵素の精製)
Streptomyces mobaraensis NBRC 13819を寒天プレート(水1L中に酵母抽出物4g、麦芽抽出物10g、グルコース4g、寒天20gを含み、pHを7.3に調整)に無菌的に移し、30℃で7日間静止培養した。1ループ相当の寒天培養物を、30mLの前培養培地(水1L中にグルコース10g、デキストリン10g、NZアミン(A型)5g、酵母抽出物5g、CaCO3 1gを含み、pHを6.5に調整)を含んでいる300mLの振盪フラスコ中でインキュベートし、120ストローク/分で往復振盪をしながら30℃でインキュベートした。前培養物の1.8mLを50mLの培地(水1L中にビーフ抽出物40g、可溶性澱粉40g、ポリペプトン20g、K2HPO4 2g、MgSO4 20gを含み、pHを7.0に調整)を含んでいる500mLフラスコに添加した。見出された限りにおいては、これが最適の培地であった。120ストローク/分で往復振盪をしながら30℃で8日間、細胞をインキュベートした。培養した後に、培養液を4℃で20,000g、30分間遠心分離により回収した。
以下の精製操作は全て4℃で行った。培養上清(800mL)に硫酸アンモニウムをまず加えて60%飽和とし、可溶性蛋白質を沈殿させた。得られた沈殿を20,000gで30分間遠心分離し、50mMのNaClを含んでいる20mMトリス塩酸バッファー100mLに溶解し、同じバッファーで透析した。透析された溶液を、透析に使用したのと同じバッファーで平衡化させたCMセファデックスC-50カラム(内径1.6cm×35cm)にかけた。NaCl濃度を50mMから500mMまでリニアに増加させ、それに伴って0.35mL/分の流速で溶出した。酵素活性を示す画分を回収し、濃縮し、40mMリン酸カリウムバッファー(pHを7.5)で透析した。酵素溶液をヒドロキシアパタイトカラム(内径1.6cm×15cm)にかけ、リン酸カリウムバッファー(pHを7.5)の濃度を40mMから400mMまでリニアに増加させ、0.18mL/分の流速で溶出した。活性を有する画分を回収し、最終的に50mMトリス塩酸バッファー、pH7.4で透析した。
このようにして得られた精製酵素の比活性は約83 U/mgであった。なおここで、1ユニットの酵素活性とは、0.1Mトリス緩衝液、pH7.0中で、1マイクロモルのペニシリンVを30℃で1分間加水分解するのに必要とされる酵素の量として規定された値である。
(実施例2)
(Streptomyces mobaraensis由来のアシル基転移酵素を用いたアミノ酸、ペプチドへの脂肪酸付加反応)
以下で述べるアミノ酸誘導体や、ペプチドへ脂肪酸を付加させる反応は全て、0.1Mトリス緩衝液(pH7.0)の中で撹拌しながら30℃で行った。YMCパックC8 A-202カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにより、反応生成物、加水分解副生成物、および基質の測定をした。フェニル化合物は260nmで、脂肪酸メチルエステル、カプサイン誘導体、N-脂肪酸-アミノ酸/N-脂肪酸-アシルペプチドメチルエステル、および脂肪酸は210nmで検出した。高速液体クロマトグラフィーの溶出液として、ヘキサノイルおよびオクタノイル化合物の解析には0.05%リン酸を含む50%メタノール溶液、フェニル化合物の解析には0.05%リン酸を含む65%メタノール溶液、ラウロイル化合物の解析には0.05%リン酸を含む80%メタノール溶液、ミリストイル化合物の解析には0.05%リン酸を含む90%メタノール溶液を使用した。これらを移動相として用いて、室温において流速0.5mL/分で溶出させた。
種々のβ-ラクタム系抗生物質とN-アシル化されたアミノ化合物の合成を試みた。種々のβ-ラクタム系抗生物質とカプサイシン誘導体を合成した結果を表1に示す。脂肪酸メチルエステルをアシル供与体として、6-アミノペニシラン酸(6-APA)、7-アミノデアセトキシセファロスポラン酸(7-ADCA)、バニリルアミンなどのペプチドを求核体として用いて反応を行なった。その収率を表1に示す。なおこの反応においてアシル供与体の濃度は0.02M、求核体の濃度は0.04Mとした。表1に示すように、β-ラクタム系抗生物質であるペニシリンV、デアセトキシセファロスポリンV、ペニシリンK、ジヒドロペニシリンFの最大収率は、それぞれ66%、69%、91%、および90%であったが、ペニシリンGとアンピシリンの生成は認められなかった。
バニリルアミンを求核体、メチルn-ヘキサノン酸、ラウリン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステルをアシル供与体として、エネルギー代謝の亢進や鎮痛活性を有することが知られているカプサイシン誘導体の合成を試みた。その結果、オクタノイルバニリルアミド、ラウロイルバニリルアミド、ミリストイルバニリルアミドの収率はそれぞれ、7.5%、23%、22%であった。
更に0.015Mのラウリン酸メチルエステルをアシル供与体、0.025Mのアミノ酸メチルエステル、アミノ酸、ジペプチド、ジペプチドメチルエステルをアシル供与体として用いて反応を行なった。その結果を表2に示す。D-フェニルアラニンメチルエステル(D-Phe-OMe)を含めて全てのアミノ酸メチルエステルはラウリン酸メチルエステルと反応し、対応する脂肪酸付加アミノ酸の生成が認められた。またジペプシドとジペプチドの誘導体についても検討したところ、L-メチオニン−フェニルアラニンメチルエステル(L-Met-Phe-OMe)はラウリン酸メチルエステルと反応して脂肪酸付加の反応が進行した。更にL-アミノ酸であるL-メチオニン−フェニルアラニン(L-Met-Phe)においても、ある程度反応が進行した。また、Streptomyces mobaraensis由来の酵素により触媒されるアシル基転移反応の基質および生成物の化学構造式を表3に示す。
(実施例3)
(Streptomyces mobaraensis由来のアシル基転移酵素を用いたタンパク質への脂肪酸付加反応)
基質のラウリン酸メチルエステル (終濃度 20 mM) およびタンパク質リゾチーム (終濃度5 mg/mL) を、0.5 mM コバルトイオンを含む100 mMトリス塩酸バッファーに溶解後、酵素溶液を 2 U/mL となるように添加し、反応溶液とした。反応は、37℃で緩やかに攪拌しながら行った。また、コントロールとして、基質のみを加えた溶液(コントロール1)およびリゾチームと酵素を加えた溶液(コントロール2)についても、同様に反応を行った。反応 72 時間後、コントロール1および2には、変化が見られなかったが、反応溶液は白濁し、析出物が見られた。反応溶液を回収し、15,000 rpmで10 分間遠心分離し、上清を除去した後、残った沈殿物をイオン交換水で洗浄した。
コントロール1と2の溶液および反応溶液(ラウリン酸メチルエステル+リゾチーム+酵素)から得られた沈殿を用いて SDS-PAGE を行った。図1に示すように、コントロール1および2で認められる未反応のリゾチームのバンドと比べて、反応溶液から得られた沈殿では高分子量側にバンドが認められたことから、リゾチームに脂肪酸が付加したものと考えられる。さらに、タンパク質に脂肪酸が付加していることを確かめるために、反応溶液から得られた沈殿物を用いて、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS) 法によるアミノ基の定量を行った(T. Masuda, N, Ide, and N. Kitabatake: Chem.Sences (2005) 30, 253-264)。その結果、1分子のリゾチームにおいて、平均 して2〜3 個のアミノ基に脂肪酸が付加していることが示された。
さらに、反応溶液から得られた沈殿をプロテアーゼ(トリプシン)処理した後、HPLC(カラム:YMC-Pack C8 150 × 4.6 mm、溶出液:35% アセトニトリル水溶液(pH 3)、流速:0.5 mL/min)を用いて分析した。図2にそのクロマトグラムを示す。図2の左から、トリプシン処理後0時間のサンプル(1)、トリプシン処理後0.5時間のサンプル(2)、トリプシン処理後1時間のサンプル(3)のHPLCチャートを、それぞれ示す。トリプシンによる分解が進むにつれて、保持時間 6.0 分のNε-ラウロイルリジンと保持時間8.5分のNα-ラウロイルリジンのピークが経時的に増加していることから、N末端リジン残基のαアミノ基、側鎖ε位アミノ基およびその他の部分に存在するリジン残基の側鎖εアミノ基に脂肪酸が付加しているものと考えられる。なお、Nε-ラウロイルリジンとNα-ラウロイルリジンの溶出時間は、純品を用いて確認した。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されることを意図するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいてあらゆる変更が可能であることは、当業者にとって明白であろう。
本発明の方法により、Streptomyces mobaraensisに由来するアシル基転移酵素を用いて、アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加することが可能となった。本発明の方法を用いて、ペニシリンなどのβ-ラクタム系抗生物質、カプサイシン誘導体、脂肪酸付加アミノ酸、脂肪酸付加ペプチド、脂肪酸付加蛋白質を水系で効率よく合成することができる。本発明の方法によって蛋白質に脂肪酸を付加させると、主としてそのリジン残基に付加が起こるが、多くの蛋白質はリジン残基を含むために本発明の方法は広範囲の蛋白質に適用できると考えられる。そして本発明の方法によって得られた脂肪酸付加蛋白質は、食品素材、機能性食品素材、蛋白性医薬品などの改良に利用することが可能であり、広い応用が期待できる。
図1はリゾチームへの脂肪酸付加反応を示すSDS-PAGEの写真である。 図2はリゾチームへ脂肪酸が付加した位置をHPLCで解析したグロマトグラムの図である。

Claims (18)

  1. ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またはストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、アミノ酸誘導体、ペプチドもしくはペプチド誘導体、またはタンパク質とエステル交換反応をさせることを特徴とする、脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチドもしくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、または脂肪酸付加タンパク質を作製する方法。
  2. ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またはストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、β-ラクタム系抗生物質の前駆体もしくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体、またはカプサイシンの前駆体もしくはカプサイシンの誘導体の前駆体とエステル交換反応をさせることを特徴とする、β-ラクタム系抗生物質もしくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体、またはカプサイシンもしくはカプサイシンの誘導体を作製する方法。
  3. 前記エステル交換反応が水系で行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)に由来するアシル基転移酵素が、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)NBRC 13819に由来するアシル基転移酵素である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素が、ストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)NBRC 13422に由来するアシル基転移酵素である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記脂肪酸エステルが脂肪酸メチルエステルである特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記脂肪酸メチルエステルが、ラウリン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステル、n−ヘキサン酸メチルエステル、およびn−オクタン酸メチルエステルからなる群から選択されたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記脂肪酸メチルエステルがラウリン酸メチルエステルであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記芳香族エステルがフェノキシ酢酸メチルエステル、またはフェノキシ酢酸エチルエステルである特徴とする請求項2に記載の方法。
  10. 前記ペプチドまたはペプチド誘導体が、ジペプチド、およびジペプチドエステルからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  11. 前記ジペプチドエステルがジペプチドメチルエステルである請求項10に記載の方法。
  12. 前記アミノ酸誘導体がアミノ酸のエステルである請求項1に記載の方法。
  13. 前記アミノ酸のエステルがL−アミノ酸またはD−アミノ酸のメチルエステルである請求項12に記載の方法。
  14. 前記タンパク質がリジン残基を有するタンパク質である請求項1に記載の方法。
  15. 前記タンパク質がC末端またはN末端にリジン残基を有するタンパク質である請求項14に記載の方法。
  16. 前記タンパク質がリゾチームである請求項15に記載の方法。
  17. 前記β−ラクタム系抗生物質の前駆体または前記β−ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体が6−アミノペニシラン酸または7−アミノデアセトキシセファロスポラン酸であり、前記β−ラクタム系抗生物質または前記β−ラクタム系抗生物質の誘導体がペニシリンV、ジヒドロペニシリンF、ペニシリンK、またはデアセトキシセファロスポリンVである請求項2に記載の方法。
  18. 前記カプサイシンの前駆体または前記カプサイシンの誘導体の前駆体がバニリルアミンであり、前記カプサイシンまたは前記カプサイシンの誘導体がオクタノイルバニリルアミド、ラウロイルバニリルアミド、またはミリストイルバニリルアミドである請求項2に記載の方法。
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