JP5260263B2 - フランジ接合構造 - Google Patents
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本発明では、特に、液体に対するシール性を向上させるように工夫したものである。
また復旧の際には、ボルトによりフランジ2,4を締結するという簡単な作業を行うだけでよい。
また復旧の際には、ボルトによりフランジ12,14を締結するという簡単な作業を行うだけでよい。
しかし、より高い安全性や信頼性が求められる最近のプラント等では、上述したようなフランジ接合構造においても、シール性が必ずしも完全ではないと想定して、何らかの安全策を施すことが要求されるようになってきた。
仮に、汚染液体がフランジ接合部からリークしてしまうと、重大な事故につながる危険性があるため、液体がリークすることを確実に防止したいとする要求がある。
前記フランジのうち一方のフランジのフランジ面に形成された環状のシール溝と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する注入路と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する排出路と、
前記注入路に接続されており前記シール溝にシール用液体を供給するシール用液体供給手段と、
前記排出路に接続されており、この排出路から出てきたシール用液体を前記シール用液体供給手段に戻す戻し手段と、
を有しシール用液体によりシール性を高めたことを特徴とする。
前記圧力検出手段により検出した圧力が急増又は急減した場合、または前記流量検出手段により検出した流量が急増した場合には、前記フランジ同士の接合に異常が発生したと判定する異常判定手段を備えていることを特徴とする。
この結果、フランジ接合構造からのリークの発生頻度を飛躍的に低減することができる。これにより、シール性の高いフランジ接合構造を採用できるため、配管等の設計自由度を向上することができると共に、開放点検・清掃が容易にできる。
更に、シール溝から出てきたシール用液体を戻し手段に流すようにしているため、戻し手段に備えた汚染物質検出センサを用いて、汚染物質の外部流出を検知することができ、安全性を向上することができる。
本例では、フランジ接続した配管101,103により、原子力発電所の一次系統水を流通させる場合を想定して説明する。
周方向に関して言えば、注入路106と排出路107は、180°ずれて形成されており、上下方向に関して言えば、注入路106が下側で、排出路107が上側に配置されている。
この注入路106は、一端106aから略垂直方向上方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端106bに至っている。
シール溝105の上部に排出路107の他端107bが開口し、フランジ104の上面に一端107aが開口し、他端107bと一端107aとが連通している。
ガスケット108は、シール溝105よりも内周側に配置されており、ガスケット109は、シール溝105よりも外周側に配置されている。ちょうど、環状のガスケット108、シール溝105,ガスケット109が同心状に配置されている。
本例では、シール用液体供給部110から、供給管112及び注入路106を介してシール溝105に供給するシール用液体の供給圧力は、配管101,103内を流通する一次系統水の圧力よりも低く設定している。
戻し管121には、放射線物質を検出する放射線検出センサ122が備えられている。
この状態で、シール用液体供給部110のポンプ111が作動してシール用液体を吐出・供給すると、シール用液体が、ポンプ111→供給管112→注入路106→シール溝105→排出路107→戻し管121→ポンプ111という経路に沿い、循環移動する。この動作により、シール溝105内にシール用液体を圧入・充填することができる。
したがって、配管101,103内を流通する一次系統水は、内周側のガスケット108と、シール溝105内にシール用液体を充填してなる液体シール構造により、二重にシールされることになる。
このため、一次系統水のリークの発生頻度を飛躍的に低減することができる。
なお、シール用液体の圧力は、配管101,103内を流通する一次系統水の圧力よりも低くしているため、シール用液体が配管101,103内に侵入していくことはなく、一次系統水にシール用液体が混入することを防いでいる。
またシール用液体として無害で危険性の少ない液体を採用し、そのシール用液体の圧力を配管101,103内を流通する一次系統水の圧力より高くして、配管内を流れる一次系統水の漏洩を完全に防止することも考えられる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
このようにした場合には、フランジ102とフランジ104との間に隙間などが発生した場合であっても、シール用液体(水)が配管101,103内に入るのみで、一次系統水が外部に漏れ出すことを防ぐことができる。
本例では、マンホール201を蓋203により塞ぐことにより、タンク内に貯溜した、液体(例えば水など)を封止している。
なお、マンホール201の代わりに、これ(マンホール201)を配管とした場合には、蓋203が、この配管の端部を密閉する配管端部密閉蓋となり、配管の端部を密閉する。
この蓋203側のシール溝205は、マンホール201側のフランジ202の内周縁よりも外周側で、且つ、フランジ202の内周面を囲繞する状態で形成されている。
周方向に関して言えば、注入路206と排出路207は、180°ずれて形成されており、上下方向に関して言えば、注入路206が下側で、排出路207が上側に配置されている。
この注入路206は、一端206aから略垂直方向上方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端206bに至っている。
この排出路207は、一端207aから略垂直方向下方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端207bに至っている。
ガスケット208は、シール溝205よりも内周側に配置されており、ガスケット209は、シール溝205よりも外周側に配置されている。ちょうど、環状のガスケット208、シール溝205,ガスケット209が同心状に配置されている。
本例では、シール用液体供給部110から、供給管112及び注入路206を介してシール溝205に供給するシール用液体の供給圧力は、マンホール201が形成されたタンク内の水の圧力よりも低く設定している。
戻し管121には、放射線物質を検出する放射線検出センサ122が備えられている。
この状態で、シール用液体供給部110のポンプ111が作動してシール用液体を吐出・供給すると、シール用液体が、ポンプ111→供給管112→注入路206→シール溝205→排出路207→戻し管121→ポンプ111という経路に沿い、循環移動する。この動作により、シール溝205内にシール用液体を圧入・充填することができる。
したがって、タンク内に貯溜された水は、内周側のガスケット208と、シール溝205内にシール用液体を充填してなる液体シール構造により、二重にシールされることになる。
このため、タンクに貯溜した水がリークする発生頻度を飛躍的に低減することができる。
なお、シール用液体の圧力は、タンク内の水の圧力よりも低くしているため、シール用液体がタンク内に侵入していくことはない。
なお、放射線検出センサ122の代わりに、各種の汚染物質を検出する汚染物質検出センサを備えて、戻し管121内を流通する各種の汚染物質を検出することもできる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
このようにした場合には、フランジ202とフランジ204との間に隙間などが発生した場合であっても、シール用液体(水)がタンク内に入るのみで、タンク内の水が外部に漏れ出すことを防ぐことができる。
101,103 配管
102,104 フランジ
102a,104a フランジ面
105 シール溝
106 注入路
107 排出路
108,109 ガスケット
110 シール用液体供給部
120 シール用液体戻し部
121 戻し管
122 放射線検出センサ
200 フランジ接合構造
201 マンホール
202,204 フランジ
202a,204a フランジ面
203 蓋
205 シール溝
206 注入路
207 排出路
208,209 ガスケット
Claims (3)
- 液体を流通させる一方の配管に形成されたフランジと液体を流通させる他方の配管に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記配管同士を連結するフランジ接合構造、または、液体を貯溜するタンクのマンホールに形成されたフランジと蓋に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記マンホールを前記蓋により塞ぐフランジ接合構造、または、配管に形成されたフランジと蓋に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記配管を前記蓋により塞ぐフランジ接合構造において、
前記フランジのうち一方のフランジのフランジ面に形成された環状のシール溝と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する注入路と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する排出路と、
前記注入路に接続されており前記シール溝にシール用液体を供給するシール用液体供給手段と、
前記排出路に接続されており、この排出路から出てきたシール用液体を前記シール用液体供給手段に戻す戻し手段と、
を有しシール用液体によりシール性を高めたことを特徴とするフランジ接合構造。 - 請求項1において、
前記戻し手段には、この戻し手段を流れるシール用液体中の汚染物質を検出する汚染物質検出センサが備えられていることを特徴とするフランジ接合構造。 - 請求項1または請求項2において、
前記シール用液体供給手段には、前記注入路に供給するシール用液体の圧力を検出する圧力検出手段、または、前記注入路に供給するシール用液体の流量を検出する流量検出手段が備えられており、
前記圧力検出手段により検出した圧力が急増又は急減した場合、または前記流量検出手段により検出した流量が急増した場合には、前記フランジ同士の接合に異常が発生したと判定する異常判定手段を備えていることを特徴とするフランジ接合構造。
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