JP5297061B2 - フランジ接合構造 - Google Patents
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Description
本発明では、流体、特に気体(ガス)を含む流体に対するシール性を向上させるように工夫したものである。
また復旧の際には、ボルトによりフランジ2,4を締結するという簡単な作業を行うだけでよい。
また復旧の際には、ボルトによりフランジ12,14を締結するという簡単な作業を行うだけでよい。
しかし、より高い安全性や信頼性が求められる最近のプラント等では、上述したようなフランジ接合構造においても、シール性が必ずしも完全ではないと想定して、何らかの安全策を施すことが要求されるようになってきた。
そして防爆範囲に指定した領域αや領域βには、着火源となる機器や計器を設置しない
か、もしくは、特殊設計の機器や計器を用いるようにしていた。
しかし、このようにしたのでは、プラントの設計の自由度が制限されコストがかかってしまうという問題があった。
前記フランジのうち一方のフランジのフランジ面に形成された環状のシール溝と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する注入路と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記フランジの内周側で前記流体が存在する空間との間を連通する放出路と、
前記注入路に接続されており前記シール溝にシール用液体を注入するシール用液体注入手段と、
を有することを特徴とする。
前記圧力検出手段により検出した圧力が急減した場合、または前記流量検出手段により検出した流量が急増した場合には、前記フランジ同士の接合に異常が発生したと判定する異常判定手段を備えていることを特徴とする。
このため、フランジ接合構造からのリークの発生頻度を飛躍的に低減することができ、フランジ接合構造の周囲を防爆範囲等とする必要がなくなり、配管等の設計自由度を向上することができると共に、フランジ接合構造を採用できるため開放点検・清掃が容易にできる。
本例では、フランジ接続した配管101,103により、ガス圧力(気体圧力)が正圧となっている可燃性ガス(例えば水素ガス等)を流通させる場合を想定している。
周方向に関して言えば、注入路106と放出路107は、180°ずれて形成されており、上下方向に関して言えば、注入路106が下側で、放出路107が上側に配置されている。
この注入路106は、一端106aから略垂直方向上方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端106bに至っている。
この放出路107は、一端107aから略垂直方向下方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端107bに至っている。
ガスケット108は、シール溝105よりも内周側に配置されており、ガスケット109は、シール溝105よりも外周側に配置されている。ちょうど、環状のガスケット108、シール溝105,ガスケット109が同心状に配置されている。
本例では、シール用液体注入部110から、注入管112及び注入路106を介してシール溝105に注入するシール用液体の注入圧力は、配管101,103内を流通する可燃性ガスのガス圧力よりも低く設定している。
そして、放出管121を介して放出装置120にシール用液体が送られてくると、このシール用液体を外部に放出させることなくシール用液体を封止するが、シール用液体中にガスが含まれていると、このガスのみを外部に放出できる構造となっている。
したがって、配管101,103内を流通する正圧の可燃性ガスは、内周側のガスケット108と、シール溝105内にシール用液体を充填してなる液体シール構造により、二重にシールされることになる。
なお、シール用液体の圧力を、配管101,103内を流通する可燃性ガスのガス圧力よりも低くしている場合は、シール用液体が配管101,103内に侵入していくことはなく、可燃性ガスにシール用液体が混入することを防いでいる。
放出装置120は、シール用液体を放出させることなく、可燃性ガスのみを排気管122を介して外部(大気中)に放出する。排気管122を介して大気に可燃性ガスを放出する放出位置は、配管101,103などが布設されているプラントから離れた安全な場所であるので、可燃性ガスを放出しても問題はない。
このため、シール用液体が熱膨張しても、フランジ102,104が破損したり、シール用液体が充填される管等が破損したりすることを防止できる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して配管101内の流体の流れを遮断するなどの安全処置を採り、また制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
なお、図1,図2に示す実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する部分の説明は簡略化する。
注入路106は、その一端106aがフランジ104の外表面のうちの周面に開口し、その他端106bがシール溝105に開口して、シール溝105とフランジ周面との間を連通している。
このように実施例2では、放出路107−1の一端107−1aがフランジ104の内周側の空間に開口していることが、実施例1とは異なる。
なお、放出路107−1の一端107−1aに、シール用液体の漏出を制限する漏出制限装置107−1cを設けてもよい。
実施例1では、シール用液体の注入圧力は、配管101,103内を流通する可燃性ガスのガス圧力よりも低く想定しているが、実施例2では、シール用液体の注入圧力は、配管101,103内を流通する可燃性ガスのガス圧力よりも高くすることを想定していることが異なる。
つまり、シール溝105に対して、シール用液体が充填されていて、特にシール用液体の圧力を配管101,103内を流れる流体より高くすればシール性が良好となる。配管103内に漏出する液体は漏出制限装置107−1cによって調整することもできる。漏出した液体は図示しない適切な分離装置で気液分離されて回収される。したがって気液二相流の液体をシール用液体に使用すると非常に効率的である。
したがって、配管101,103内を流通する正圧の可燃性ガスは、シール溝105内に高圧のシール用液体を充填してなる液体シール構造により、確実にシールされることになる。
つまり、フランジ接合面に隙間等が発生しても、ガスリークを防止することができる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して配管101内の流体の流れを遮断する等の安全処置を採り、また制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
本例では、マンホール201を蓋203により塞ぐことにより、タンク内に貯溜した、ガス圧力(気体圧力)が正圧となっている可燃性ガス(例えば水素ガス等)を封止している。
なお、マンホール201の代わりに、これ(マンホール201)を配管とした場合には、蓋203が、この配管の端部を密閉する配管端部密閉蓋となり、配管の端部を密閉する。
この蓋203側のシール溝205は、マンホール201側のフランジ202の内周縁よりも外周側で、且つ、フランジ202の内周面を囲繞する状態で形成されている。
周方向に関して言えば、注入路206と放出路207は、180°ずれて形成されており、上下方向に関して言えば、注入路206が下側で、放出路207が上側に配置されている。
この注入路206は、一端206aから略垂直方向上方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端206bに至っている。
この放出路207は、一端207aから略垂直方向下方に伸びてから水平方向に折れ曲がって他端207bに至っている。
ガスケット208は、シール溝205よりも内周側に配置されており、ガスケット209は、シール溝205よりも外周側に配置されている。ちょうど、環状のガスケット208、シール溝205,ガスケット209が同心状に配置されている。
本例では、シール用液体注入部110から、注入管112及び注入路206を介してシール溝205に注入するシール用液体の注入圧力は、タンク内の可燃性ガスのガス圧力よりも低く設定している。
そして、放出管121を介して放出装置120にシール用液体が送られてくると、このシール用液体を外部に放出させることなくシール用液体を封止するが、シール用液体中にガスが含まれていると、このガスのみを外部に放出できる構造となっている。
したがって、タンクに貯溜した正圧の可燃性ガスは、内周側のガスケット208と、シール溝205内にシール用液体を充填してなる液体シール構造により、二重にシールされることになる。
なお、シール用液体の圧力が、タンクに貯溜した可燃性ガスのガス圧力よりも低くしている場合には、シール用液体がタンク内に侵入していくことはなく、可燃性ガスにシール用液体が混入することを防いでいる。
放出装置120は、シール用液体を放出させることなく、可燃性ガスのみを排気管122を介して外部(大気中)に放出する。排気管122を介して大気に可燃性ガスを放出する放出位置は、タンクが配置されているプラントから離れた安全な場所であるので、可燃性ガスを放出しても問題はない。
このため、シール用液体が熱膨張しても、フランジ202,204が破損したり、シール用液体が充填される管等が破損したりすることを防止できる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
また前記説明及び図5では、シール溝205、注入路206、放出路207等を蓋203に設けているが、必要に応じてフランジ202の方に設けることもできる。
なお、図5,図6に示す実施例3と同一部分には同一符号を付し、重複する部分の説明は簡略化する。
なお、マンホール201の代わりに、これ(マンホール201)を配管とした場合には、蓋203が、この配管の端部を密閉する配管端部密閉蓋となり、配管の端部を密閉する。
注入路206は、その一端206aがフランジ204の外表面のうちの周面に開口し、その他端206bがシール溝205に開口して、シール溝205とフランジ周面との間を連通している。
このように実施例4では、放出路207−1の一端207−1aがマンホール201の内周側の空間に開口していることが、実施例3とは異なる。
なお、放出路207−1の一端207−1aにシール用液体漏出制限装置207−1cを設けてもよい。
実施例3では、シール用液体の注入圧力は、タンク内の可燃性ガスのガス圧力よりも低く想定しているが、実施例4では、シール用液体の注入圧力は、タンク内の可燃性ガスのガス圧力よりも高くすることを想定していることが異なる。
したがって、タンク内の正圧の可燃性ガスは、シール溝205内に高圧のシール用液体を充填してなる液体シール構造により、確実にシールされることになる。
つまり、フランジ接合面に隙間等が発生しても、ガスリークを防止することができる。
このように検出圧力値が急減した場合には、異常判定部117は異常が発生したと判定して警報を出す等安全処置を採り、また制御弁113を閉じる。これにより、シール用液体の更なる外部流出を防止することができる。
また前記説明及び図7では、シール溝205、注入路206、放出路207等を蓋203に設けているが、必要に応じてフランジ202の方に設けることもできる。
101,103 配管
102,104 フランジ
102a,104a フランジ面
105 シール溝
106 注入路
107,107−1 放出路
108,109 ガスケット
110 シール用液体注入部
120 放出装置
200,200A フランジ接合構造
201 マンホール
202,204 フランジ
202a,204a フランジ面
203 蓋
205 シール溝
206 注入路
207,207−1 放出路
208,209 ガスケット
Claims (3)
- 流体を流通させる一方の配管に形成されたフランジと流体を流通させる他方の配管に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記配管同士を連結するフランジ接合構造、または、流体を貯溜するタンクのマンホールに形成されたフランジと蓋に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記マンホールを前記蓋により塞ぐフランジ接合構造、または、配管に形成されたフランジと蓋に形成されたフランジとをボルト締結することにより前記フランジのフランジ面同士を接合して前記配管を前記蓋により塞ぐフランジ接合構造において、
前記フランジのうち一方のフランジのフランジ面に形成された環状のシール溝と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記一方のフランジの外表面との間を連通する注入路と、
前記一方のフランジに形成されて、前記シール溝と前記フランジの内周側で前記流体が存在する空間との間を連通する放出路と、
前記注入路に接続されており前記シール溝にシール用液体を注入するシール用液体注入手段と、
を有することを特徴とするフランジ接合構造。 - 請求項1において、
前記シール用液体注入手段が注入するシール用液体の注入圧力は、前記流体の流体圧力よりも高く設定していることを特徴とするフランジ接合構造。 - 請求項1または請求項2において、
前記シール用液体注入手段には、前記注入路に注入するシール用液体の圧力を検出する圧力検出手段、または、前記注入路に注入するシール用液体の流量を検出する流量検出手段が備えられており、
前記圧力検出手段により検出した圧力が急減した場合、または前記流量検出手段により検出した流量が急増した場合には、前記フランジ同士の接合に異常が発生したと判定する異常判定手段を備えていることを特徴とするフランジ接合構造。
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