JP5259974B2 - ポリマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、臭気の低減されたポリマーの製造方法、並びにその製造方法で得られる繊維改質用ポリマーに関する。
分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーは、洗剤や繊維処理剤等に添加して繊維を改質するポリマーとして知られている。このポリマーを製造する際に、溶媒としてエタノール等のアルコール系溶媒を用いると、得られたポリマーにアルコール系溶媒とは異なる臭気(以下、異臭と称すことがある)が感じられる場合がある。このようにして得られたポリマーを洗剤や繊維処理剤等の製品に添加した場合、製品の臭気が悪化することがある。
ポリマーを製造する際に臭気を低減する方法はいくつか提案されている。例えば、溶媒と共に未反応モノマーを留去させることにより臭気を低減する方法(特許文献1)、ポリマーを水などで洗浄することにより臭気を低減する方法(特許文献2)、ポリマーを活性炭などの脱臭剤で処理する若しくはポリマーに活性炭などの脱臭剤を添加することにより臭気を低減する方法(特許文献3)、常圧下や減圧下で、ポリマーを不加熱あるいは加熱された不活性ガスや蒸気と接触させ脱臭を行う方法等がある。しかしながら、いずれの技術も完全な脱臭を行うことは困難であり、また、脱臭工程には、相当な時間や経費がかかるため効率が悪い。更に加熱することにより、新たに異臭が発生することがあり得るので問題であった。
特開2000−290306 特開2005−290213 特開2000−319477
本発明の課題は、分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーの製造中又は製造後に発生する臭気を低減させ、臭気の低減されたポリマーを製造する方法、並びに臭気の低減された繊維改質用ポリマーを提供することである。
本発明は、分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーを製造する方法であって、溶媒として沸点180℃以上のヒドロキシ化合物を用い、エステル基を有するモノマーとアミノ基又はその4級塩基を有するモノマーを含有するモノマー成分(但し、エステル基を有するモノマーとアミノ基又はその4級塩基を有するモノマーが同一モノマーであっても良い)を重合させる、ポリマーの製造方法、並びにその製造方法により得られる繊維改質用ポリマーを提供する。
本発明の製造方法によると、分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーの製造中又は製造後に生成する臭気物質の量を低減させ、臭気の低減されたポリマーを得ることができる。また、本発明により得られるポリマーは、洗剤や繊維処理剤等に添加して用いることにより繊維を汚染せずに改質することができ、繊維改質用ポリマーとして有用である。
[溶媒]
本発明の製造方法において溶媒として用いられるヒドロキシ化合物は、沸点が180℃以上であり、180〜500℃が好ましく、180〜400℃がより好ましい。本発明に用いられるヒドロキシ化合物としては、アルキレングリコール又はポリアルキレングリコール(以下(ポリ)アルキレングリコールという)モノエーテル、ポリオール等が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコールモノエーテルとしては、アルキレン基の炭素数2〜3の(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキル(アルキル基の炭素数1〜12、好ましくは1〜8)又はアリール(好ましくはフェニル)エーテルが挙げられる。ポリアルキレングリコールのアルキレンオキシド平均付加モル数は1〜50が好ましく、2〜3がより好ましい。
(ポリ)アルキレングリコールモノエーテルの具体例としては、例えばエチレングリコールモノフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ポリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等の(ポリ)エチレングリコールモノエーテル;プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ポリプロピルグリコールモノブチルエーテル等の(ポリ)プロピレングリコールモノエーテルが挙げられる。
ポリオールとしては、2〜4価のポリオールが好ましく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の炭素数2〜6のジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のポリエチレングリコール;ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコール;シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
本発明では、溶媒として、これらの沸点180℃以上のヒドロキシ化合物を単独で使用してもよいし、2種類以上混合して使用してもよい。
これらの溶媒の中では、(ポリ)エチレングリコールモノエーテル又は(ポリ)プロピレングリコールモノエーテル、特にモノフェニルエーテルが好ましく、(ポリ)エチレングリコールモノエーテルがより好ましく、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル等の(ポリ)エチレングリコールモノフェニルエーテルが更に好ましい。
本発明において溶媒として用いられる代表的なヒドロキシ化合物の沸点を表1にまとめて示す。
Figure 0005259974
[モノマー成分]
本発明に用いられるモノマー成分は、エステル基を有するモノマーとアミノ基又はその4級塩基を有するモノマーを含有するもので、エステル基を有するモノマーとアミノ基又はその4級塩基を有するモノマーが同一モノマー、即ち分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するモノマーであっても良い。
本発明に用いられるモノマーのうち、分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するモノマーとしては、(i)ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(ii)(i)のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルを、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等の4級化剤で4級化した4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ、(i)のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明に用いられるモノマーのうちエステル基のみを有し、アミノ基又はその4級塩基を有さないモノマーとしては、(iii)メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(iv)ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(v)エチレングリコールの縮合度が1〜100である(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート;プロピレングリコールの縮合度が1〜50の(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート;ブチレングリコールの縮合度が1〜50の(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレン(アルキレン基の炭素数1〜8、アルキレン基は直鎖状もしくは分岐鎖状)オキシド鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル、(vi)グリセリン(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(vii)ベンジル(メタ)アクリレート等のアリールアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(viii)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリル酸ビニル等の炭素数1〜22の直鎖状、分岐鎖状もしくは環状のアルキル基又はアルケニル基を有するビニルエステル等が挙げられ、(iii)の炭素数1〜22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
本発明に用いられるモノマーのうちアミノ基又はその4級塩基のみを有し、エステル基を有さないモノマーとしては、(ix)ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジt−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド、(x)ジメチルアミノスチレン、ジメチルアミノメチルスチレン等のアミノ基を有するスチレン類、(xi)ジアリルメチルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基を有するジアリル化合物等が挙げられる。
本発明の方法において、上記モノマー(以下モノマー(A)という)は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、モノマー(A)と共重合可能なモノマー(以下モノマー(B)という)を共重合してもよい。
モノマー(B)としては、例えばビニルアルコール;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等の炭素数1〜22のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリルアミド;アクリルアミド;ジアセトン(メタ)アクリルアミド;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル環状アミド;N−(メタ)アクロイルモルホリン;塩化ビニル;アクロニトリル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンカルボン酸等のカルボキシル基を有するビニル化合物;2−アクリルアミドー2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するビニル化合物等が挙げられる。
本発明のモノマー成分中のモノマー(A)の含有量は、臭気低減効果の観点からは、モノマー全量に対して10〜100重量%が好ましく、20〜100重量%がより好ましい。また、モノマー(B)の含有量は、臭気低減効果の観点からは、モノマー全量に対して0〜90重量%が好ましく、0〜80重量%がより好ましい。
本発明のポリマーを繊維改質用として用いる場合には、モノマー成分として、上記(i)のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、(iii)の炭素数1〜22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルとを混合して用いるのが好ましく、(i)と(iii)の割合は、(i)/(iii)(重量比)が99/1〜10/90の範囲がより好ましい。
[ポリマーの製造方法]
本発明のポリマーの製造方法は、上記のような沸点180℃以上のヒドロキシ化合物を溶媒として用い、上記のようなモノマー成分を、通常の一般的な溶液重合法、懸濁重合法等により重合することにより行うことができるが、ラジカル重合させることが好ましい。
本発明に用いられるラジカル重合開始剤としては、一般的なラジカル重合開始剤を用いることができ、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸アンモニウム等の過酸化物系開始剤;2,2’−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤等が挙げられる。ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの種類や濃度、重合開始剤の種類、反応温度等により変化するが、通常全モノマー量に対して0.1〜10モル%が好ましく、0.5〜8モル%がより好ましい。
本発明におけるポリマーの製造方法としては、具体的には以下の製造方法が挙げられる。
まず、反応容器を所定の温度まで加熱する。その時の反応容器内の温度は、ラジカル重合開始剤の種類や量、溶媒の種類、モノマーの種類や濃度等により自由に設定することができるが、ラジカル重合開始剤の半減期が200分以下となる温度であることが反応制御の点で好ましい。通常その温度は40〜120℃程度であり、50〜100℃が好ましい。また、反応容器中に予め溶媒、又は、溶媒及びその他の成分(モノマー等)を適量添加しておいても良い。また、必要に応じて窒素等の不活性ガスの置換等により反応容器内の酸素を留去しておいても良い。
次に、モノマー及びラジカル重合開始剤を反応容器内に連続的又は断続的に滴下する。この際、モノマーやラジカル重合開始剤を溶媒に溶解して滴下しても良い。その時のモノマーやラジカル重合開始剤の濃度は、通常モノマーの場合20〜100重量%が好ましく、ラジカル重合開始剤の場合1〜100重量%が好ましい。また、各モノマーやラジカル重合開始剤又はその溶液を別々に反応容器内に滴下しても良いし、混合して滴下しても良い。別々に滴下する際には、滴下するタイミングや速度をずらしても良い。それぞれの滴下は連続的に行っても良いし、断続的に行っても良い。これらの滴下液は必要に応じて窒素等の不活性ガスによる置換等により、液中の溶存酸素を留去しても良い。滴下時間は、モノマーの種類や濃度、ラジカル重合開始剤の種類や量、溶媒の種類、反応温度等により自由に設定することができるが、全モノマー滴下終了直後の全モノマーの反応率が50〜100%であることが反応制御の面で好ましい。その時間は通常1〜20時間程度である。また、滴下中の反応容器内の温度は上記温度範囲内で適宜変更することができる。
滴下終了後、重合反応を完結するため、反応溶液を上記温度範囲内で一定時間保持することが好ましい。保持時間は0〜15時間程度である。
[ポリマー及びその用途]
本発明の方法においてポリマーは、溶媒として用いた沸点180℃以上のヒドロキシ化合物の溶液として得られるが、この溶液のまま繊維改質等の用途に用いることができる。
本発明の方法により得られるポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、繊維改質用ポリマーとして用いる観点からは、2,000以上が好ましく、3000〜200000がより好ましい。
尚、本発明のポリマーのMwは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定による値を使用する。溶離液としては、水、アルコール、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル及びこれらの溶媒を組み合わせた液の何れかを使用し、ポリエチレングリコール又はポリスチレン換算の分子量とする。
本発明の製造方法によると、ポリマーの製造中又は製造後に生成する臭気物質の量を低減させ、臭気の低減された、エステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーを得ることができる。また、本発明で得られるポリマーは、様々な用途に使用することができるが、繊維改質用ポリマーとして用いることが好ましく、特に臭気が問題となる洗剤や繊維処理剤に添加されるポリマーとして最適である。
以下の実施例において、ポリマーの重量平均分子量は以下の方法に従って測定した。
<ポリマーの重量平均分子量の測定>
ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、日立L-6000型高速液体クロマトグラフィーを使用し、GPCによって測定した。溶離液流路ポンプは日立L-6000、検出器はショーデックスRI SE-61示差屈折率検出器、カラムはアサヒパックの水系ゲル濾過タイプのGS-220HQ(排除限界分子量3000)とGS-620HQ(排除限界分子量200万)とをダブルに接続したものを用いた。サンプルは溶離液で0.5g/100mlの濃度に調整し、20μlを用いた。溶離液には、0.4mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を使用した。カラム温度は30℃で、流速は1.0ml/分で実施した。標準サンプルとして分子量106、194、440、600、1470、4100、7100、10300、12600、23000等のポリエチレングリコールを用いて校正曲線を求め、その校正曲線を基にポリマーの重量平均分子量(Mw)を求めた。
実施例1
かき混ぜ機、ジムロート還流器、温度計を備えた1L4つ口セパラブルフラスコを一定時間窒素置換した。そこにトリエチレングリコールモノフェニルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数3、以下同じ)を73.3g添加し、撹拌しながら内温が80℃になるまで加熱し、保持した。
別途ジメチルアミノエチルメタクリレート213.6g(1.36mol)、ラウリルメタクリレート86.4g(0.34mol)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル164.1gを均一に混合したモノマー溶液を作製した。
別途2,2’―アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(v−65B:和光純薬工業(株)製)6.33g、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル38.0gを均一に混合した開始剤溶液を作製した。
モノマー溶液と開始剤溶液を上記セパラブルフラスコ中に3時間かけて滴下した。次にv−65B 8.44gをトリエチレングリコールモノフェニルエーテル75.9gに溶解した溶液を上記フラスコに4時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間保持することによりポリマーのトリエチレングリコールモノフェニルエーテル溶液750gを得た。このポリマーの重量平均分子量(Mw)は10000であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
実施例2
実施例1において、開始剤溶液中のv−65Bの量を4.22gに変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリマーのトリエチレングリコールモノフェニルエーテル溶液750gを得た。得られたポリマーのMwは14000であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
実施例3
実施例1において、トリエチレングリコールモノフェニルエーテルの代わりにエチレングリコールモノフェニルエーテル(PhG:日本乳化剤(株)製)に変えたこと以外は実施例1と同様にしてポリマーのPhG溶液750gを得た。得られたポリマーのMwは7000であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例1
実施例1において、トリエチレングリコールモノフェニルエーテルの代わりにエタノールを用いたこと以外は実施例1と同様にしてポリマーのエタノール溶液750gを得た。得られたポリマーのMwは5000であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例2
比較例1において、開始剤溶液中のv−65Bの量を4.22gに変更したこと以外は比較例1と同様にしてポリマーのエタノール溶液750gを得た。得られたポリマーのMwは8800であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例3
比較例2と同様に合成した後に、ポリマーのエタノール溶液750gに対して75gの活性炭(LH2C:日本エンバイロケミカルズ製)を添加して12時間室温で撹拌した。その溶液をメンブレンフィルターで濾過することで、ポリマーのエタノール溶液600gを得た。得られたポリマーのMwは8800であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例4
比較例3において、活性炭をS80(三菱化学カルゴン製)に変えたこと以外は比較例3と同様にしてポリマーのエタノール溶液580gを得た。得られたポリマーのMwは8800であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例5
比較例3において、活性炭の代わりに合成吸着剤キョーワード600(協和化学工業(株)製)を用いたこと以外は比較例3と同様にしてポリマーのエタノール溶液700gを得た。得られたポリマーのMwは8800であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例6
比較例2と同様に合成してポリマーのエタノール溶液を得た後、50℃で1時間真空乾燥することでポリマー固体300gを得た。得られたポリマー固体を450gのエタノールで溶解させポリマーのエタノール溶液750gを得た。留去エタノール溶媒中には、ジメチルアミノエチルメタクリレート等が存在していた。得られたポリマーのMwは8800であった。また1H−NMRより分析したこのポリマーの組成は仕込みモノマー通りであった。
比較例7
比較例6と同様にしてポリマー固体300gを得た。得られたポリマー固体を450gのトリエチレングリコールモノフェニルエーテルで溶解させ、その溶液に50℃減圧下7(ml/h)の割合で蒸気を5時間送り込みポリマーのトリエチレングリコールモノフェニルエーテル溶液を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜7のモノマー組成、使用溶媒、後処理条件、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)を表2にまとめて示した。また、得られたポリマーを、下記組成の繊維処理剤に添加して、5人の専門パネラーにより、下記の基準で臭気を判定し、5人の平均値を表2に示した。
<繊維処理剤組成>
ポリマー 1.0重量%
アミノ変性ジメチルポリシロキサン(KF-864、信越化学工業(株)製) 5.0重量%
ジアルキル(炭素数12〜14)ジメチルアンモニウムクロライド 5.0重量%
アルキル(炭素数16〜18)トリメチルアンモニウムクロライド 1.0重量%
ポリエチレングリコール(EO40)アルキル(炭素数12〜14)エーテル 9.0重量%
エタノール 1.0重量%
グリセリン 2.0重量%
トリエチレングリコールモノフェニルエーテル 4.0重量%
塩酸 pH4.0(20℃)となる量
水 残部
<臭気の判定基準>
0…臭いがしない
1…臭いがわずかにする
2…臭いがする
3…臭いが強くする
Figure 0005259974

Claims (1)

  1. 分子中にエステル基とアミノ基又はその4級塩基とを有するポリマーを製造する方法であって、溶媒としてエチレングリコール又はポリエチレングリコールのモノフェニルエーテルを用い、エステル基を有するモノマーとアミノ基又はその4級塩基を有するモノマーを含有するモノマー成分重合させる、ポリマーの製造方法であって、モノマー成分が、アミノ基又はその4級塩基を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと、炭素数1〜22の炭化水素基を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを含有する、ポリマーの製造方法。
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