JP5258501B2 - タイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、大型または超大型の未加硫タイヤを加硫するタイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法に関する。
従来、大型または超大型の未加硫タイヤを加硫するタイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開2002−172624号公報
このものは、未加硫タイヤを載置可能な下サイドモールドが取り付けられている下部プラテンと、上サイドモールドが取り付けられた上部プラテンと、上部プラテンを三次元方向に移動させることで、上サイドモールドを下サイドモールドの直上まで搬送することができるクレーンと、下サイドモールドの周囲の下部プラテン上に周方向に並べて配置された複数のセクタと、該セクタの半径方向内側面に支持された複数のトレッドセグメントと、前記セクタの半径方向外側に配置され、昇降することでセクタ、トレッドセグメントを半径方向に同期移動させる環状ジャケットと、環状ジャケットの上端部外周に固定され、上下に貫通する案内穴が形成された複数の案内部材と、上部プラテンの外縁部に上端部が固定され、前記案内穴に挿入可能な上下方向に延びるピンとを備えたものである。
そして、このものにおいては、クレーンによって上部プラテンを三次元方向に移動させることで、上部プラテンをセクタに当接する下降限まで移動させるとともに、上サイドモールドを下サイドモールドの直上まで搬送した後、環状ジャケットを上昇させることで、セクタ、トレッドセグメントを半径方向内側に移動させるとともに、案内穴内に対応するピンを挿入し、これにより、上サイドモールドに対し高精度のセンタリングを行うようにしている。
しかしながら、このような従来のタイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法にあっては、前述のように上部プラテンをセクタに当接する下降限まで、上サイドモールドを下サイドモールドの直上まで共に移動させたとき、上サイドモールドが未加硫タイヤの上側サイドウォール部に接触するが、このときの上サイドモールドのセンタリング精度は、前述のように上部プラテンをクレーンで移動させ、目で見当を付けて位置決めしている。
その後、前述のように環状ジャケットを上昇させることで、案内穴内にピンを挿入し、上サイドモールドに対し高精度のセンタリングを行うが、このような高精度のセンタリング時、上サイドモールドのセンタリング精度が充分でないと、該上モールドが半径方向にずれることがある。この場合には、該上サイドモールドに密着している未加硫タイヤの上側サイドウォール部、トレッド部が該上サイドモールドに追従変形して、加硫タイヤに形状不良が発生しタイヤ性能が低下するため、更なる改良が求められていた。
この発明は、大型または超大型タイヤにおける形状不良を効果的に抑制することができるタイヤ加硫設備および加硫タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、未加硫タイヤを載置可能な下モールドが取り付けられている下基台と、上モールドが取り付けられた上基台と、上基台を吊下げながら移動させることで、上モールドを下モールドの直上まで搬送することができる搬送手段と、下モールドの周囲の下基台上に周方向に並べて配置された複数のホルダーと、該ホルダーの半径方向内側面に支持された複数のセクターモールドと、前記ホルダーの半径方向外側に配置され、昇降することで、ホルダー、セクターモールドを半径方向に同期移動させるアウターリングとを備え、前記ホルダーは、半径方向内側限まで移動したとき、上基台の外周面に当接して上モールドに対し高精度のセンタリングを行う当接部を有するタイヤ加硫設備において、前記上基台またはアウターリングのいずれか一方に上下方向に延びる複数の挿入孔を形成する一方、上基台またはアウターリングの残り他方に、上下方向に延びるとともに前記挿入孔に挿入可能で該挿入孔より小径である複数の挿入ピンを設け、搬送手段により搬送された上モールドが下モールド上の未加硫タイヤに接触する直前に、挿入ピンを対応する挿入孔に挿入して上モールドに対し概略的なセンタリングを行い、さらに、前記上基台を未加硫タイヤ内の気体による反発力に対抗しながら引き下げる下降手段を下基台に設けたタイヤ加硫設備により、達成することができる。
第2に、下基台に取り付けられている下モールド上に未加硫タイヤを載置する工程と、上モールドが取り付けられた上基台を、搬送手段により吊下げながら移動させることで、上モールドを下モールドの直上まで搬送するとともに、上モールドが未加硫タイヤに接触する直前において、上基台またはアウターリングのいずれか一方に形成された上下方向に延びる複数の挿入孔に、上基台またはアウターリングの残り他方に設けられ、上下方向に延びるとともに該挿入孔より小径である複数の挿入ピンを挿入し、上モールドに対し概略的なセンタリングを行う工程と、下基台に設けられた下降手段により上基台を未加硫タイヤ内の気体による反発力に対抗しながら引き下げる工程と、前記アウターリングを昇降させることで、下モールドの周囲の下基台上に周方向に並べて配置された複数のホルダーおよび該ホルダーの半径方向内側面に支持された複数のセクターモールドを半径方向内側に同期移動させる工程とを備え、前記ホルダーが半径方向内側限まで移動したとき、該ホルダーの当接部を上基台の外周面に当接させて上モールドに対し高精度のセンタリングを行うようにした加硫タイヤの製造方法により、達成することができる。
この発明においては、上モールドが下モールド上の未加硫タイヤに接触する直前に、上基台またはアウターリングに設けられた挿入ピンを、残りの上基台またはアウターリングに形成された挿入孔に挿入して、上モールドに対し予め概略的なセンタリングを行い、その後、ホルダーの当接部を上基台の外周面に当接させて上モールドに対し高精度のセンタリングを行うようにしたので、高精度のセンタリングを行うときに生じる上モールドの半径方向へのずれ量が減少し、これにより、未加硫タイヤの変形量が低減して加硫タイヤにおける形状不良、性能低下が効果的に抑制される。
また、請求項2に記載のように、移動する上基台に挿入ピンではなく挿入孔を形成すれば、上基台の移動時における他の機器との干渉防止が容易となり、しかも、挿入ピンの上端部を先細りとすれば、上基台の搬入位置がある程度狂っていても、挿入孔に対し挿入ピンを容易に挿入することができる。さらに、請求項3に記載のように構成すれば、大きく離れた位置で上基台(上モールド)の位置規制を行うことができるため、概略的なセンタリングの精度を容易に向上させることができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11は床面上に設置されたベースであり、このベース11上には下プラテンを含む水平な円板状の下基台12が固定されている。この下基台12の外縁部には中央部上面より1段下がった段差面13が形成され、この段差面13より上側に位置する下基台12の外周面12aには周方向に連続して延びる嵌合溝14が形成されている。17は前記下基台12の上面に取り付けられた略リング状の下モールドであり、この下モールド17は上面に未加硫タイヤYの下側サイドウォール部Sを主に型付けする型付け面18を有する。ここで、前記未加硫タイヤYはバス・トラックに用いられる大型の、あるいは、大型建設車両に用いられる超大型の未加硫タイヤである。そして、この発明は、特に装置が大型となる大型建設車両に用いられる超大型の未加硫タイヤYへの適用が好ましい。
19はシェーピングユニットであり、このシェーピングユニット19は分解組立可能で略円筒状を呈し、未加硫タイヤYの両ビード部Bを半径方向内側から支持する支持部材20と、該支持部材20に両端が支持されたブラダ21とから構成され、加硫時以外の待機時、搬送時等には前記ブラダ21内に所定圧の気体(エア、不活性ガス)が充填されて未加硫タイヤYが一定形状に維持され、加硫時には前記ブラダ21内に高温、高圧の加硫媒体(スチーム、不活性ガス)が供給されて未加硫タイヤYが加硫される。そして、ブラダ21内に気体が充填されているとき、図示していない搬入出手段はシェーピングユニット19に支持された未加硫タイヤYを加硫装置に搬入し、下モールド17上に横置きで載置する。
24は上基台であり、この上基台24は上プラテンを含む水平な円板状の基台本体22と、該基台本体22の外縁部上面に固定され、周方向に等距離離れた複数の案内部材23とから構成されている。前記基台本体22の外縁部には中央部下面より1段上がった段差面25が形成され、この段差面25より下側に位置する基台本体22の外周面22aには周方向に連続して延びる嵌合溝26が形成されている。前記基台本体22の下面には前記下モールド17とほぼ同一形状の略リング状をした上モールド27が取り付けられ、この上モールド27の下面には未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sを主に型付けする型付け面28が形成されている。
31は搬送手段としての図示していない天井走行クレーンが有するフックであり、このフック31は前記クレーンが作動することで三次元方向、即ち前後左右および上下方向に移動することができる。そして、このようなクレーンを用いて上基台24を三次元方向に移動させる場合には、前記基台本体22の上面に固定された複数の被吊下げ具32に吊下げワイヤ33の両端を係止した後、該吊下げワイヤ33をフック31に引っ掛け、その後、クレーンを作動させるが、このように上基台24を三次元方向に吊下げながら移動させることで上モールド27を下モールド17の直上まで搬送することができる。
なお、この発明においては、前述の搬送手段としてフォークリフト、電動ホイストを用いてよく、上基台を移動させることで、上モールドを下モールドの直上まで搬送することができるものであれば、どのようなものでもよい。36は下モールド17の周囲の下基台12上、詳しくは段差面13上に配置された複数(6〜9個)の弧状を呈するホルダーであり、これらのホルダー36は周方向に並べて配置されている。
ここで、前記ホルダー36の下面は段差面13に摺接しており、この結果、該ホルダー36は段差面13に下方から支持されながら半径方向に移動することができる。そして、これらホルダー36の外周面36aは上方に向かって先細りとなった截頭円錐面の一部から構成され、この結果、該外周面36aは下端から上端に向かうに従い半径方向内側に向かうよう傾斜している。前記ホルダー36の半径方向内側面でその中央部には弧状のセクターモールド37がそれぞれ支持され、これら複数(ホルダー36と同数)のセクターモールド37の内周面には未加硫タイヤYのトレッド部Tを主に型付けする型付け面38が形成されている。
前述した下、上モールド17、27およびセクターモールド37は全体として、未加硫タイヤYを加硫する加硫金型39を構成するが、この加硫金型39を閉止するには、最初に下基台12、下モールド17の直上に位置する上基台24、上モールド27を下降させる。このとき、下モールド17上に載置されている未加硫タイヤY(ブラダ21)内には該未加硫タイヤYを一定形状に維持するために、所定圧の気体が充填されているので、上モールド27が未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sに接触した後、上基台24をさらに下降させようとすると、未加硫タイヤY内の気体が押し潰しに反発し、上基台24の下降を阻害する。
このような事態に対処するため、従来にあっては、上基台を大重量としたりしていたが、このようにすると、装置が大型化したり、製作費も高価となってしまう。このため、この実施形態においては、以下に説明するような下降手段40を設置して前記課題を解決するとともに、ベア対策として未加硫タイヤY内の気体圧力を上昇させた場合でも、上基台24を容易に下降させることができるようにしたのである。
前記下降手段40は、下基台12の下面に固定され該下基台12と同軸の下降シリンダ41を有し、この下降シリンダ41のピストンロッド42は下基台12を貫通するとともに、該下基台12の上面から上方に向かって延びている。前記ピストンロッド42の上端部には環状溝43が形成され、一方、前記基台本体22の中心軸上には前記ピストンロッド42が挿入可能な上下に貫通した貫通孔44が形成されている。
47は前記基台本体22の上面に取り付けられた半径方向に延びる連結シリンダであり、この連結シリンダ47のピストンロッド48の先端には前記ピストンロッド42の環状溝43に先端部が嵌合可能な連結プレート49が取り付けられている。そして、上基台24がクレーンによって下基台12の直上まで搬送された後、前記下降シリンダ41を作動してピストンロッド42を突出させ、該ピストンロッド42を貫通孔44に挿入するとともに、環状溝43の下側側面を基台本体22の上面に合致させる。その後、前記連結シリンダ47を作動してピストンロッド48を突出させ、連結プレート49の先端部を環状溝43に嵌合させる。
これにより、ピストンロッド42を介して下基台12と上基台24とが連結されるが、その後、下降シリンダ41が作動してピストンロッド42が引っ込むと、上基台24はピストンロッド42の下降力により、未加硫タイヤY内の気体による反発力に対抗しながら、段差面25がホルダー36の上面に当接した下降限まで引き下げられる。なお、この発明においては、下降シリンダの作動によりピストンロッドを突出させた後、上基台をクレーンによって下基台の直上まで搬送し、その後、前記ピストンロッドの上端部が上基台の上面から突出するまで上基台を下降させるようにしてもよい。前述した下降シリンダ41、連結シリンダ47、連結プレート49は全体として、前記下降手段40を構成する。
52はホルダー36の半径方向外側に設置されたアウターリングであり、このアウターリング52の内周面52aは上方に向かって先細りとなった截頭円錐面から構成され、この結果、該内周面52aは前記ホルダー36の外周面36aと同一勾配で、下端から上端に向かうに従い半径方向内側に向かうよう傾斜している。そして、これら外周面36aと内周面52aとはあり継手によって連結されながら摺動可能に係合している。
55は下基台12より半径方向外側におけるベース11の上面に固定された上下方向に延びる複数の開閉シリンダであり、これらの開閉シリンダ55のピストンロッド56の先端(上端)は前記アウターリング52の上端部外面に取り付けられたブラケット57に連結されている。この結果、前記開閉シリンダ55が作動してアウターリング52が昇降すると、ホルダー36、セクターモールド37は前記外、内周面36a、52aの楔作用により下基台12(段差面13)上を半径方向に同期移動、ここでは、アウターリング52が上昇すると、ホルダー36、セクターモールド37は半径方向外側に、一方、アウターリング52が下降すると、ホルダー36、セクターモールド37は半径方向内側に同期移動する。
そして、前述のように上基台24が下降限まで下降した後、ホルダー36、セクターモールド37が半径方向内側限まで移動すると、複数のセクターモールド37は周方向端面同士が互いに密着して連続リング状となる。このとき、セクターモールド37は下降限の上モールド27および下モールド17に密着するため、これら下、上モールド17、27およびセクターモールド37からなる加硫金型39は閉止し、内部に未加硫タイヤYを収納するドーナツ状の加硫空間を形成する。
60は各ホルダー36の下端部内周面に形成された下弧状突起、61は各ホルダー36の上端部内周面に形成された下弧状突起であり、これら下、上弧状突起60、61は、ホルダー36が半径方向内側限まで移動したとき、下基台12の嵌合溝14、上基台24の嵌合溝26にそれぞれ嵌合され、これにより、下、上モールド17、27間の距離が高精度で一定値に維持されるとともに、ブラダ21内に高温、高圧の加硫媒体が供給されたとき、該加硫媒体から受ける型開き力の反力で加硫金型39を強力に型締めする。
そして、前述のようにホルダー36が半径方向内側限まで移動して下、上弧状突起60、61が嵌合溝14、26にそれぞれ嵌合されたとき、上弧状突起61より若干下方のホルダー36内周面に設けられた当接部63が基台本体22の外周面22aに当接するが、このとき、上モールド27の中心軸が下モールド17、セクターモールド37の中心軸に高精度で合致され、上モールド27に対し高精度のセンタリングが行われる。なお、前記当接部は上弧状突起の内周面であってもよく、この場合には、該当接部が嵌合溝の底面に当接することで、上モールドに対し高精度のセンタリングが行われる。
66は前記上基台24、詳しくは案内部材23にそれぞれ形成され上下方向に貫通しながら延びる複数の挿入孔であり、これらの挿入孔66は断面円形で基台本体22の中心軸から同一距離離れている。ここで、前記案内部材23は周方向に等距離離れて配置されているので、該案内部材23に形成された挿入孔66も周方向に等距離離れて配置されることになる。67はアウターリング52に下端部が挿入固定された上下方向に延びる複数(挿入孔66と同数)の挿入ピンであり、これらの挿入ピン67も前記挿入孔66と同様に断面が円形で、下基台12の中心軸との間の距離は、前記挿入孔66と基台本体22の中心軸との間の距離と同一である。
ここで、前記挿入ピン67は挿入孔66より若干小径であり、また、アウターリング52からの突出長さは、上基台24が下降して上モールド27が下モールド17上の未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sに接触する直前に、該挿入ピン67の上端部が対応する挿入孔66に確実に挿入される長さ以上とする。そして、クレーンによって搬送されてきた上基台24、上モールド27が、下モールド17上の未加硫タイヤYに接触する直前に、挿入ピン67を対応する挿入孔66に挿入すれば、前述の高精度のセンタリングに先立ち、上モールド27に対し概略的なセンタリングを行うことができる。
なお、この実施形態では、外、内周面36a、52aを下端から上端に向かうに従い半径方向内側に向かうよう傾斜させたので、挿入ピン67を挿入孔66に挿入する際には、アウターリング52は上昇限まで移動するとともに、ホルダー36、セクターモールド37は半径方向外側限まで移動しており、この結果、前記挿入ピン67のアウターリング52からの突出長さを、前記外、内周面を上端から下端に向かうに従い半径方向内側に向かうよう逆方向に傾斜させた場合に比較し、短くすることができる。これにより、上基台24からの横力によって挿入ピン67がセンタリング中に撓んだり永久変形して、センタリング作業が中断するような事態を効果的に抑制することができる。
このように上モールド27が下モールド17上の未加硫タイヤYに接触する直前に挿入ピン67を対応する挿入孔66に挿入して上モールド27に対し予め概略的なセンタリングを行った後、ホルダー36の当接部63を上基台24の外周面22aに当接させて上モールド27に対し高精度のセンタリングを行うようにすれば、高精度のセンタリングを行うときに生じる上モールド27の半径方向へのずれ量が減少し、これにより、未加硫タイヤYの変形量が低減して、加硫タイヤにおける形状不良、性能低下を効果的に抑制することができる。
ここで、前記挿入ピン67の上端部は上方に向かって先細りの円錐状に形成されているが、このように挿入ピン67の上端部を上方に向かって先細りに形成すれば、上基台24の搬入位置がある程度狂っていても、挿入孔66に対し挿入ピン67を容易に挿入することができる。また、前述のように三次元的に移動する上基台24に、挿入ピンではなく挿入孔66を形成したので、上基台24の移動時における他の機器との干渉防止が容易となる。
さらに、前述のように挿入孔66および挿入ピン67の双方を周方向に等距離離して配置すれば、大きく離れた位置でこれら挿入孔66、挿入ピン67により上基台24(上モールド27)の位置規制を行うことができるため、概略的なセンタリングの精度を容易に向上させることができる。ここで、前記挿入ピン67と挿入孔66との直径の差は、概略的なセンタリングを問題なく行うには、 0.5mm〜 2.0mmの範囲が好ましい。
なお、この実施形態においては、上基台24に挿入孔66を形成し、アウターリング52に挿入ピン67を設けたが、この発明においては、上基台に挿入ピンを設け、アウターリングに挿入孔を形成するようにしてもよく、要するに、上基台またはアウターリングのいずれか一方に挿入孔を形成し、上基台またはアウターリングの残り他方に挿入ピンを設ければよい。
次に、前記実施形態1の作用について説明する。
今、加硫作業が終了し、上基台24、上モールド27はクレーンにより搬送されて下基台12から離れた待機位置で待機しているとする。このとき、下モールド17上は空で未加硫タイヤYは載置されておらず、また、アウターリング52は上昇限において、ホルダー36、セクターモールド37は半径方向外側限においてそれぞれ停止して、加硫金型39は開放されており、さらに、下降シリンダ41のピストンロッド42はストロークエンドまで引っ込んでいる。
次に、ブラダ21内に所定圧の気体が充填されることで一定形状に維持された未加硫タイヤYが、シェーピングユニット19に支持されながら搬入出手段により加硫装置に搬入され、横置き状態で下モールド17上に載置される。次に、前記待機位置において被吊下げ具32に吊下げワイヤ33の両端を係止した後、該吊下げワイヤ33をクレーンのフック31に引っ掛ける。その後、クレーンを作動させて上基台24を吊下げながら三次元方向に移動させ、上モールド27を下モールド17の直上まで搬送する。
次に、水平な上基台24をクレーンによってそのまま下降するが、この下降中の前記上モールド27が未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sに接触する直前において、挿入ピン67が対応する挿入孔66に挿入され、上モールド27に対し概略的なセンタリングが行われる。そして、このような上基台24の下降は、上モールド27が未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sに接触したとき、あるいは、その前後まで、行われる。次に、下降シリンダ41を作動してピストンロッド42を突出させ、貫通孔44に挿入するとともに、環状溝43の下側側面を基台本体22の上面に合致させる。このように挿入ピン67の挿入孔66への挿入を、ピストンロッド42の貫通孔44への挿入に先立って行うようにすれば、ピストンロッド42の貫通孔44への挿入を確実に行うことができ、中心部機構の故障を容易に回避することができる。
次に、前記連結シリンダ47の作動によりピストンロッド48を突出して、連結プレート49の先端部を環状溝43に嵌合すると、ピストンロッド42を介して下基台12と上基台24とが互いに連結される。この状態で下降シリンダ41を作動してピストンロッド42を引っ込ませると、上基台24は未加硫タイヤY内の気体による反発力に対抗しながら引き下げられるが、この引き下げは、段差面25がホルダー36の上面に当接した下降限まで上基台24が下降したとき、終了する。このとき、上モールド27の型付け面28は大部分または全面が未加硫タイヤYの上側サイドウォール部Sに密着する。
次に、吊下げワイヤ33を被吊下げ具32から取り外すとともに、開閉シリンダ55を作動してピストンロッド56を引っ込めアウターリング52を下降させる。このとき、ホルダー36、セクターモールド37は外、内周面36a、52aの楔作用により下基台12(段差面13)上を半径方向外側限から半径方向内側限まで半径方向内側に向かって同期移動する。この半径方向内側への移動の途中で、下、上弧状突起60、61は下基台12の嵌合溝14、上基台24の嵌合溝26にそれぞれ嵌合される。なお、前述したピストンロッド42を介しての下基台12と上基台24との連結は、以後の適当な時期に連結シリンダ47を作動して、解除する。
そして、ホルダー36が半径方向内側限まで移動すると、当接部63が基台本体22の外周面22aに当接し、これにより、上モールド27に対し高精度のセンタリングが行われる。このように上モールド27が未加硫タイヤYに接触する前に上モールド27に対して概略的なセンタリングを行い、その後の加硫金型39の閉止時に高精度のセンタリングを行うようにすれば、高精度のセンタリングを行うときに生じる上モールド27の半径方向へのずれ量が減少し、これにより、未加硫タイヤYの変形量が低減して、加硫タイヤにおける形状不良、性能低下が効果的に抑制される。
なお、この実施形態では、アウターリング52が下降限まで下降しても挿入ピン67は挿入孔66から引き抜かれることはないが、前述の高精度のセンタリング時における上基台24(上モールド27)のずれ量が大きく、挿入ピン67に案内部材23から横力が付与されるおそれがある場合には、アウターリング52の下降の途中に挿入ピン67を挿入孔66から引き抜くようにすればよい。
そして、前述のようにホルダー36が半径方向内側限まで移動すると、セクターモールド37は下降限の上モールド27および下モールド17に密着するため、加硫金型39は閉止し、該加硫金型39の内部に未加硫タイヤYを収納するドーナツ状の加硫空間が形成される。このときの状態が図2に示されている。次に、ブラダ21内に高温、高圧の加硫媒体を供給し、未加硫タイヤYをブラダ21、加硫金型39により加硫して加硫タイヤとする。
なお、この発明においては、ホルダーおよびアウターリングの外周面および内周面を共に、上端から下端に向かうに従い半径方向内側に向かうよう、前記実施形態とは逆方向に傾斜させるようにしてもよい。この場合には、セクターモールドの半径方向内側への移動は、アウターリングの上昇により行われることになる。
この発明は、大型または超大型の未加硫タイヤを加硫する産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す加硫金型が開放されているときの正面断面図である。 加硫金型が閉止されたときの図1と同様の正面断面図である。
12…下基台 17…下モールド
24…上基台 27…上モールド
36…ホルダー 37…セクターモールド
52…アウターリング 63…当接部
66…挿入孔 67…挿入ピン
Y…未加硫タイヤ

Claims (4)

  1. 未加硫タイヤを載置可能な下モールドが取り付けられている下基台と、上モールドが取り付けられた上基台と、上基台を吊下げながら移動させることで、上モールドを下モールドの直上まで搬送することができる搬送手段と、下モールドの周囲の下基台上に周方向に並べて配置された複数のホルダーと、該ホルダーの半径方向内側面に支持された複数のセクターモールドと、前記ホルダーの半径方向外側に配置され、昇降することで、ホルダー、セクターモールドを半径方向に同期移動させるアウターリングとを備え、前記ホルダーは、半径方向内側限まで移動したとき、上基台の外周面に当接して上モールドに対し高精度のセンタリングを行う当接部を有するタイヤ加硫設備において、前記上基台またはアウターリングのいずれか一方に上下方向に延びる複数の挿入孔を形成する一方、上基台またはアウターリングの残り他方に、上下方向に延びるとともに前記挿入孔に挿入可能で該挿入孔より小径である複数の挿入ピンを設け、搬送手段により搬送された上モールドが下モールド上の未加硫タイヤに接触する直前に、挿入ピンを対応する挿入孔に挿入して上モールドに対し概略的なセンタリングを行い、さらに、前記上基台を未加硫タイヤ内の気体による反発力に対抗しながら引き下げる下降手段を下基台に設けたことを特徴とするタイヤ加硫設備。
  2. 前記挿入孔を上基台に形成する一方、挿入ピンをアウターリングに設け、該挿入ピンの上端部を上方に向かって先細りとした請求項1記載のタイヤ加硫設備。
  3. 前記挿入孔および挿入ピンを共に周方向に等距離離して配置した請求項1または2記載のタイヤ加硫設備。
  4. 下基台に取り付けられている下モールド上に未加硫タイヤを載置する工程と、上モールドが取り付けられた上基台を、搬送手段により吊下げながら移動させることで、上モールドを下モールドの直上まで搬送するとともに、上モールドが未加硫タイヤに接触する直前において、上基台またはアウターリングのいずれか一方に形成された上下方向に延びる複数の挿入孔に、上基台またはアウターリングの残り他方に設けられ、上下方向に延びるとともに該挿入孔より小径である複数の挿入ピンを挿入し、上モールドに対し概略的なセンタリングを行う工程と、下基台に設けられた下降手段により上基台を未加硫タイヤ内の気体による反発力に対抗しながら引き下げる工程と、前記アウターリングを昇降させることで、下モールドの周囲の下基台上に周方向に並べて配置された複数のホルダーおよび該ホルダーの半径方向内側面に支持された複数のセクターモールドを半径方向内側に同期移動させる工程とを備え、前記ホルダーが半径方向内側限まで移動したとき、該ホルダーの当接部を上基台の外周面に当接させて上モールドに対し高精度のセンタリングを行うようにしたことを特徴とする加硫タイヤの製造方法。
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