JP5257246B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された自動販売機においては本体キャビネットの庫内に上下複数段に配列された商品収納ラックを備え、それぞれの商品収納ラックの商品載置面に所定の間隔をおいて左右方向に複数の仕切壁を設け、隣接する仕切壁間を商品収納通路として商品を前後(奥行き)方向に並べて収容するとともにそれぞれの商品収納通路に商品を前方に押圧するプッシャ部材を設け、商品選択ボタンの操作によりプッシャ部材を駆動して商品を押出すように構成されている。
ところで、自動販売機には自動販売機の全体を制御するマスター制御部、このマスター制御部に接続された金銭処理部,冷却制御部,販売制御部などのスレーブ制御部を内蔵する電装ボックスを備え、電装ボックス(販売制御部)から商品搬出機構に販売信号が送出され、また、商品搬出機構から電装ボックスに商品の売切れ信号が送出されるように構成されている。前記した出願においても商品支持ユニットに備えられた商品搬出機構に商品を一個ずつ搬出する駆動源としてのソレノイドや売切れを検出する商品検知スイッチ(マイクロスイッチ)などが固着されており、前記ソレノイドやマイクロスイッチと電装ボックスとの間は信号線(以下、ベンド配線ともいう)により接続されている。この場合、ベンド配線は商品収納ラックを構築するフレーム材に沿って引き回されるが、商品支持ユニットを商品収納ラックから取り外した場合にベンド配線が連れまわることからベンド配線をフレーム材の内面に沿って引き回さねばならず、ベンド配線の引き回し作業が煩雑であるとともにメンテナンス時にベンド配線に不測の外力が加えられて断線してしまうおそれがあるという課題を有する。
また、請求項3に係る発明は請求項1記載の自動販売機において、商品搬出機構は少なくとも駆動源としてのソレノイドおよび商品の売り切れを検出する商品検知スイッチを内蔵するケースを有し、このケースに配線接続用カプラの他方を固着し、その一方の配線接続用カプラを結合してなることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は請求項1記載の自動販売機において、複数の商品支持ユニットに備えられた商品搬出機構のベンド配線の他端は共通の配線接続用カプラに接続されてなることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明によれば、請求項1記載の自動販売機において、商品搬出機構は少なくとも駆動源としてのソレノイドおよび商品の売り切れを検出する商品検知スイッチを内蔵するケースを有し、このケースに配線接続用カプラの他方を固着し、その一方の配線接続用カプラを結合してなることにより、商品支持ユニットを取外した際にベンド配線が商品支持ユニットにぶら下がるように表出することがないので、ベンド配線に不測の外力が加えられて断線するなどの不具合を解消することができるという利点を有する。
(実施の形態1)
先ず図1および図2を用いて本発明の実施の形態1である自動販売機の全体構造を説明する。図において、1は前面が開口した本体キャビネットである。前記本体キャビネット1は鋼板製の外箱の内側、すなわち、上壁,左右側壁,背壁および底壁1aにウレタンフォームからなる断熱ボードを配設して断熱筐体として構成されている。前記本体キャビネット1の断熱ボードで囲まれた商品収納庫内は断熱仕切板11により左右方向に複数、この実施の形態では3つの商品収納室12,13,14に区画されている。左右の商品収納室12,14には従来より良く知られている湾曲したセグメントを上下方向に連接したセグメント列を前後に対向配置して蛇行した商品通路を構成してなるサーペンタイン式商品収納ラック121,141がそれぞれ左右2列ずつ収設されている。中央の商品収納室13には本発明により提供される後述するスラント式の商品収納ラック20がそれぞれ収設されている。前記商品収納ラック121,141,20の下部には前下がりに傾斜し、かつ、無数の穴が形成されたシュータ2が配置されている。前記シュータ2の下部には、それぞれの商品収納室12,13,14を冷却もしくは加熱して商品収納ラック121,141,20に収容した商品をコールド・ホット状態に保存する冷却ユニット若しくは冷却/加熱ユニットが配設されている。また、前記本体キャビネット1の底壁1aの下部は機械室として形成され、この機械室には前記冷却/加熱ユニットの冷却ユニットと冷凍サイクルを構成する圧縮機3(図2参照)、凝縮器4、膨張機構(図では隠れて見えない)および凝縮器4に送風する庫外ファン5が配設されている。前記冷却ユニットのみが配設された商品収納室はコールド専用室、冷却/加熱ユニットが配設された商品収納室はホット/コールド兼用室とされ、図に示す例では商品収納室12がコールド専用室、商品収納室13,14がホット/コールド兼用室とされ、この場合コールド専用室である商品収納室12の庫内下部には機械室の圧縮機3,凝縮器4で圧縮,凝縮された冷媒が循環される蒸発器6、庫内ファン7が冷却ユニットとして設置されており、ホット/コールド兼用室である商品収納室13,14の庫内下部には前記蒸発器6、庫内ファン7に加えて商品加熱用のヒーター8が加熱ユニットとして設置されている。そして、各商品収納室12,13,14の背面には循環用ダクト9が冷却ユニット若しくは冷却/加熱ユニットと連通して配備され、前記循環用ダクト9の上端9aは商品収納庫の略中段位置に開口している。なお、図1において122,142は商品収納ラック121,141を固定する固定金具である。
前記商品支持ユニット30の構成を図4に示す。図に示すように、商品支持ユニット30は左右一対の挟持部材31、この挟持部材31を連結する前後の連結部材32,33、後方の連結部材33の上に設置された商品搬出機構34および外側に向かって突出するように左右一対の挟持部材31に固着された取付金具35,35とからなる。なお、一方の取付金具35(図4の(a)では左側の取付金具35であり、以下これを左側の取付金具35という))の背面にはベンド配線60(図3参照)の配線接続用カプラCP10が取付けられており、この配線接続用カプラCP10と対をなす配線接続用カプラCP11が、図3に示すように後方側の左右一対の縦フレーム材23のうち、左側の縦フレーム材23の切欠231の近傍位置であって当該縦フレーム材23に取付金具(不図示)を介して固着されている。
上記のとおり容器形態が軟弱なパウチ商品は起立させることが困難なものであることから本発明においては前述した商品支持ユニット30に吊下げ支持するようにしたものであり、次に前記商品支持ユニット30へのパウチ商品の装填(補充)について図8を用いて説明する。図ではパウチ商品100を装填する場合を示し、前記商品支持ユニット30の前方から白抜き矢印で表すようにパウチ商品100を装填する。すなわち、前記商品支持ユニット30の左右一対の挟持部材31,31の間に形成された間隙tにスパウト104を挿入し、当該スパウト104に形成されたフランジ105を左右一対の結部材31,31に引っ掛ける。ここで、前記左右一対の挟持部材31,31の間に形成された間隙tはパウチ商品100のスパウト104の幅より大きくフランジ105の長さよりも短い所定の寸法に定められている。前記商品支持ユニット30の左右一対の挟持部材31,31にフランジ105を引っ掛けて吊下げられたパウチ商品100はフランジ105が左右一対の挟持部材31上を滑動して自重により後方に移動する。前記商品支持ユニット30の後方に移動したパウチ商品100は商品搬出機構34の第1のストッパ45(図4、図5参照)により係止され、当該位置に停止した状態で吊下げ支持される。次に装填されたパウチ商品100は第1のストッパ45により係止された商品に当接して停止する。このようにして前記商品支持ユニット30にパウチ商品100を補充して収容した状態を図9に示し、パウチ商品100は重力により略鉛直線に沿った姿勢で商品支持ユニット30に吊下げ支持される。
また、パウチ商品100はフランジ105を商品支持ユニット30の左右一対の挟持部材31の上に乗せ自重により滑らせるように構成されていることから、前記フランジ105と前記商品支持ユニット30の左右一対の挟持部材31の脚端部との摩擦抵抗が小さいことが望まれる。この要求に対しても間隙tをおいて対向配置された左右一対の挟持部材31,31の脚端部を折り曲げてダブルホールドしたこの実施の形態の商品収納ラックは有利である。すなわち、一般的に用いられる鋼板は切削加工を容易にするために一方の面に潤滑性の塗膜がコーティングされた塗膜鋼板であるから、この塗膜鋼板の一方の面(潤滑性の塗膜がコーティングされた面)が外側となるようにダブルホールド(図4等に参照符合36を付した部分)することによって、間隙tを形成する左右一対の挟持部材31,31の脚端部の上下両面が潤滑性の良好な面(摩擦抵抗が小さい面)となる。このため、パウチ商品100のフランジ105と左右一対の挟持部材31,31の脚端部との摩擦抵抗を小さくすることができる。更に、商品支持ユニット30の傾斜角度を大きくすることによりパウチ商品100の自重による滑りが良くなる一方、前記商品支持ユニット30の傾斜角度を大きくするとパウチ商品100自体は重力によって略鉛直線に沿った姿勢を維持し続けるので、図9に示すように左右一対の挟持部材31,31の脚端部の上下両面にパウチ商品100のフランジ105と接合フランジ107が同時に当接するようになる。この場合、左右一対の挟持部材31,31の脚端部をダブルホールドしていない場合にはパウチ商品100のフランジ105または接合フランジ107のいずれか一方と挟持部材31,31との脚端部との摩擦抵抗が大きくなるのであるが、塗膜鋼板の一方の面(潤滑性の塗膜がコーティングされた面)が外側となるようにダブルホールドした本発明の実施の形態の挟持部材31,31においては当該挟持部材31,31の脚端部の上下両面にパウチ商品100のフランジ105と接合フランジ107が同時に当接したとしても両者の摩擦抵抗を小さくすることができる。したがって、パウチ商品100の自重による滑りをよくするために前記商品支持ユニット30の傾斜角度を大きくすることができ、商品支持ユニット30へのパウチ商品の収容をスムーズに行うことができる。なお、挟持部材31,31を構成する塗膜鋼板としてダブルホールドするために薄板であることが望ましく、薄板の塗膜鋼板を用いた場合には重量の軽減化に寄与するものである。
販売待機状態においてはソレノイド40が非励磁状態にあり、第1のストッパ45が左右一対の挟持部材31,31の間の間隙tの位置に突出して販売順位一番の商品(以下、販売商品ともいう)を係止しており、販売商品と販売順位二番の商品(以下、次販商品ともいう)との間に位置する第2のストッパ46が第1のストッパ45が左右一対の挟持部材31,31の間の間隙tの位置から退避している。この状態においてマイクロスイッチからなる商品検知スイッチ(売切れスイッチ)47の操作レバー471が販売商品に当接して商品検知信号を出力している。いま、外扉10(図1参照)に設けられた商品選択ボタンが操作されると不図示の制御部から対応する商品搬出機構34(ソレノイド40)に所定時間幅の励磁信号が供給される。前記ソレノイド40が励磁されると図5に示したプランジャー41を介してストッパ部材42が左右方向(図5では右方向)に移動する。これにより第1のストッパ45および第2のストッパ46が図11において左方向に移動し、第1のストッパ45が間隙tから退避し、第2のストッパ46が間隙tに突出する。前記第1のストッパ45の間隙tからの退避により販売商品は第1のストッパ45による係止が解かれる。これと同時に第2のストッパ46が間隙tに突出するように移動する過程において当該第のストッパ46に設けた係止部材462の押圧片462が販売商品を押圧して販売商品を商品支持ユニット30から排出させた後、第2のストッパ46が間隙tに突出する。販売商品が搬出されると次販売商品以降の商品は支えを失うので順次商品支持ユニット30の後端部に向かって滑動して間隙tに突出した第2のストッパ46に係止されて一旦保持される。
さて、図1には本発明に係る商品収納ラック20をサーペンタイン式商品収納ラック121,141と並設した自動販売機を示している。これは、自動販売機で多種多様の商品(缶入り飲料などに代表される容器が硬質である商品やパウチ商品で代表される容器が比較的軟弱である商品)を販売可能としたものであるが、多種多様の商品を販売可能とするにあたり既設の自動販売機に対して構成を大幅に変更したのでは既設の自動販売機を新規の自動販売機と置き換えねばならない。そこで、この実施の形態においてはパウチ商品を収容可能な商品収納ラック20をサーペンタイン式商品収納ラックと互換性を持たせて(サーペンタイン式商品収納ラックを搭載した)既設の自動販売機にも本発明に係る商品収納ラック20を搭載可能としたものである。以下、公知のサーペンタイン式商品収納ラックと互換性を持たせるようにした商品収納ラック20について説明する。
先ず、第1の方式は図12の(a)に示すように自動販売機の天井面に前後方向に延在する本体側フック金具50が敷設され、この本体側フック金具50に商品収納ラック121,141を引っ掛ける引っ掛け方式であり、第2の方式は図12の(b)に示すように自動販売機の天井面に左右方向に延在する本体側フック金具55が敷設され、この本体側フック金具55に商品収納ラック121,141を固着する固着方式である。前記引っ掛け方式は例えば特開2005−122596号公報にも記載されているとおり、商品収納ラック121,141を構成する左右一対のラック側板の上端に前記本体側フック金具50のフック501に係合するラック側フックを設け、当該ラック側フックを前記本体側フック金具50のフック501に係合させたものであり、この引っ掛け方式では本体側フック金具50をガイドとして商品収納ラック121,141をスライドさせることにより庫内に格納、または庫内から引出すことができる。一方、固着方式は例えば特開平9−288768号公報にも記載されているとおり、商品収納ラック121,141を構成する左右一対のラック側板にラック側フック金具を架設し、このラック側フック金具を前記本体側フック金具55のフック551に係合させて両者をねじ止めしたものである。
さて、図12には商品収納ラック20を前記本体側フック金具50,55に装着するアダプター部材を示している。なお、図12に示した商品収納ラック20は図3にて説明したように組立られたものであるので、ここでは重複する説明は省略する。図12の(a)は前述した引っ掛け方式に採用されたアダプター部材51を示しており、アダプター部材51は左右一対のラック固定金具52、およびラック側フック金具53からなる。前記左右一対のラック固定金具52は断面Z字状に形成された厚板鋼板からなり、その一端が商品収納ラック20を構成する左右一対の上部支持フレーム材21,21にねじにより固着されるとともに他端がラック側フック金具53に固着されている。前記ラック側フック金具53は厚板鋼板により下面が開放した箱形に形成されるとともに左右両端に本体側フック金具50のフック501に係合するラック側フック54が形成されてなる。前記商品収納ラック20には予め二組のアダプター部材51が上部支持フレーム材21,21に固着されてなる。前記商品収納ラック20を商品収納庫内に配設する際、まず、後方側のアダプター部材51におけるラック側フック金具53のラック側フック54を本体側フック金具50のフック501に対峙させて両者が係合するように押し込んでスライドさせ、同様に前方側にアダプター部材51のラック側フック金具53のフック54を本体側フック金具50のフック501に係合させてスライドさせて組み付ける。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における自動販売機が実施の形態1における自動販売機と異なる点はベンド配線と商品搬出機構との接続・切り離しを行う配線接続用カプラを商品搬出機構に取付けた点である。この相違点は実施の形態1の図3〜図5と対比すれば理解し易いので、その図3〜図5に対応する図13〜図15を用いて説明することとし、実施の形態1と同一の部材若しくは同一の機能を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
Claims (4)
- 飲み口部分に引っ掛け部を有する商品を販売する自動販売機であって、上下左右のフレーム材により商品収納ラックの枠体を構築し、左右のフレーム材に上下方向に複数段架設され、前記商品の引っ掛け部を支持し、かつ、前方側(商品投入側)に対して後方側が低くなるよう傾斜して前記商品をその自重により滑らせて吊下げ収容するとともに後端部に商品搬出機構を有する商品支持ユニットを設け、当該商品支持ユニットは商品収納ラックを構築するフレーム材に着脱自在に架設されてなり、前記商品搬出機構のベンド配線を商品収納ラックを構築するフレーム材に沿って引き回すとともに当該ベンド配線と商品搬出機構とを接続若しくは切り離す配線接続用カプラの一方をフレーム材に取付け、その他方を商品支持ユニットに取付けたことを特徴とする自動販売機。
- 請求項1記載の自動販売機において、配線接続用カプラは商品支持ユニットの着脱によりベンド配線を自動的に接続若しくは切り離すよう取付けたことを特徴とする自動販売機。
- 請求項1記載の自動販売機において、商品搬出機構は少なくとも駆動源としてのソレノイドおよび商品の売り切れを検出する商品検知スイッチを内臓するケースを有し、このケースに配線接続用カプラの他方を固着し、その一方の配線接続用カプラを結合してなることを特徴とする自動販売機。
- 請求項1記載の自動販売機において、複数の商品支持ユニットに備えられた商品搬出機構のベンド配線の他端は共通の配線接続用カプラに接続されてなることを特徴とする自動販売機。
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