JP5257129B2 - スマートエントリシステム - Google Patents

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Description

本発明は、電子キーと車両側ユニットとが双方向通信を行い、その通信結果に基づいて、車両ドアをアンロックするスマートエントリシステムに関する。
従来、例えば非特許文献1に示されるように、携帯型電子キーと車両側ユニットとの双方向通信によるIDコードの照合結果をもとに、各ドアのロック・アンロック等の状態を切換制御したり、電子キーの携帯者が車室内にいる場合に、エンジンの始動を許可したりするスマートエントリシステムが知られている。
このスマートエントリシステムの車両側ユニットは、電子キーに対してリクエスト信号(送信要求信号)を送信する車室外送信機と車室内送信機、電子キーからのレスポンス信号(応答信号)を受信する受信機、及び電子キーとの送受信結果に基づいて、ドア等の車載機器を制御するECUから構成される。車室外送信機及び車室内送信機は、所定の送信出力でリクエスト信号を送信する。これにより、車室外送信機及び車室内送信機の信号到達範囲に電子キーの検知エリアが形成される。このようにして、電子キーの携帯者の車両への接近、車両への乗車や車両からの降車を監視している。
例えば、電子キーの携帯者が車両への乗車のために車両に接近し、検知エリアに進入すると、車室外送信機からのリクエスト信号に応答して電子キーがIDコードを含むレスポンス信号を車両側ユニットに送信する。車両側ユニットは、電子キーから取得したIDコードが登録IDコードに一致する等、所定の関係を満足すると判定される場合に、車載機器としてのドアロック制御装置に対して、各ドアをアンロックスタンバイ状態にするように制御信号を与える。この状態となった時に、電子キーの携帯者がドアハンドルに触れると、ドアロック制御装置は、それをタッチセンサで検出し、ドアをアンロックする。
そして、電子キーの携帯者が車両に乗車することによって、電子キーが検知されるエリアが車外から車室内に移動すると、IDコードの照合結果に基づいて、車両側ユニットは、車載機器の制御として、エンジンの始動許可を行なう。
MARK X 新型車解説書(トヨタ自動車株式会社サービス部 2004年11月9日発行)
上述したスマートエントリシステムは、電子キーの携帯者が車両に乗車して、車両の電源スイッチをオンすると、車室外送信機及び車室内送信機からの信号の送信を停止する。車両の電源スイッチがオンされたことで、電子キーの携帯者は、車両へ乗車して車両を走行させることが可能となったとみなせるので、それ以上、スマートエントリシステムを用いた制御は不要と考えられるためである。
しかしながら、車両の電源スイッチがオンされたときに、スマートエントリシステムによる制御を完全に停止してしまうと、車両を利用するユーザにとって不便な状況が発生しえる。
例えば、家族を駅など所定の場所まで迎えに行き、その家族の到着を待つとき、エアコンやオーディオ機器をオンしたままとするためなどの理由で、車両の電源スイッチはオンしたまま停車する場合がある。このような場合、車両に乗車しているユーザは、安全のため、車両ドアをロックすることが多い。すると、家族が到着して、車両に乗車しようとした場合、その家族が電子キーを携帯していても、車両ドアをアンロックすることができず、車両に乗車しているユーザによって車内から車両ドアをアンロックしてもらうことを待たなければならない。
また、例えば、高速道路のパーキングエリアに車両を止めて、車両から短時間だけ離れる場合、気温が高かったりすると、エアコンをオンしたままとするため、電源スイッチをオンした状態で車両の各ドアをロックする場合がある。このような場合も、車両まで戻ってきたときに、スマートエントリシステムを利用して車両ドアをアンロックすることができず、電子キーの携帯者は、車両ドアをアンロックするために、メカニカルキーや電子キーに設けられたキーレスエントリ用のアンロックボタンを操作しなければならない。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、上述した不便さを解消することが可能なスマートエントリシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両の電源スイッチがオフされ、かつ各車両ドアがロックされた状態で駐車されているとき、車両側ユニットは、車室外送信機を用いて当該車両の周囲に向けて定期的にリクエスト信号を送信し、このリクエスト信号に応答して、車両のユーザによって携帯される電子キーから返送されるレスポンス信号を受信機にて受信し、そのレスポンス信号に含まれるIDコードを用いた車室外照合が成立したことに基づいて、車両ドアをアンロックするスマートエントリシステムにおいて、
車両側ユニットは、電源スイッチがオンされているときであっても、所定の条件が成立した場合に、車室外送信機を用いて車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信することを特徴とする。
このように、請求項1の発明では、車両の電源スイッチがオンされているときであっても、完全にスマートエントリシステムの制御を停止するのではなく、所定の条件が成立した場合に、車室外送信機から車両の周囲にリクエスト信号を送信する。このため、電源スイッチがオンされたまま停車している車両に、電子キーの携帯者が接近して車両ドアを開扉しようとしたときに、スマートエントリシステムの機能により車両ドアがアンロックされ、車両へ乗車することが可能になる。
請求項2に記載したように、車両が実質的に停止しており、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルである場合に、所定の条件が成立したとみなすことが好ましい。このような条件が満足された場合、例えば車両の乗員は、車両を走行させようとする意思はなく、誰かを迎えるために停車している可能性がある。そのため、車室外送信機からリクエスト信号を送信することで、迎えにきてもらった人が電子キーを携帯している場合に、スマートエントリシステムの機能を活用して車両へ乗車することが可能になる。あるいは、上述した条件は、エアコンなどをオンしておくために、電源スイッチをオンしたまま、車両を駐車している場合にも成立する。従って、電子キーの携帯者が車両まで戻ってきたとき、スマートエントリシステムの機能によって車両ドアをアンロックすることができる。
請求項2に記載した条件が成立したときには、請求項3に記載したように、車両側ユニットは、車両が実質的に停止し、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルである状態が維持されている間、車室外送信機により繰り返しリクエスト信号を送信することが好ましい。これにより、電子キーの携帯者が、いつ車両に接近しても、車両側ユニットと電子キーとの双方向通信が行なわれて、車両ドアをアンロックすることが可能となる。
請求項4に記載したように、車室外送信機は、複数の車両ドアに、リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、車両側ユニットは、所定の条件が成立した場合に、アンロックされている車両ドアの送信アンテナを除き、ロックされている車両ドアの送信アンテナのみからリクエスト信号を送信することが好ましい。既にアンロックされている車両ドアに関しては、スマートエントリシステムの機能を用いてアンロックを行なう必要がない。そのため、電子キーの携帯者が、ロックされている車両ドアに接近した場合のみ、スマートエントリシステムの機能を用いて車両ドアがアンロックされれば十分だからである。
請求項5に記載したように、車室外送信機は、複数の車両ドアに、リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、車両側ユニットは、各シート毎に乗員が着座していることを検出する着座センサを備え、所定の条件が成立した場合に、乗員が着座しているシートに対応する車両ドアの送信アンテナを除き、乗員が着座していないシートに対応する車両ドアの送信アンテナのみからリクエスト信号を送信することが好ましい。車室内の一部のシートに乗員が着座している場合に、電子キーの携帯者が車両に乗車しようとするとき、通常、乗員が着座しているシートに対応する車両ドアを開扉することはなく、まだ誰も着座していないシートに対応する車両ドアを開扉するためである。
請求項6に記載したように、車室外送信機は、複数の車両ドアに、リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、車両側ユニットは、いずれかの車両ドアが開扉されたとき、所定の条件が成立したとみなして、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアの送信アンテナからリクエスト信号を送信することが好ましい。
例えば、車両の後部座席に荷物を置いている状態で、その荷物の届け先に到着したとき、電子キーを携帯している運転者は、車両の電源スイッチをオンしたまま、後部座席のドアを開扉して荷物を取出す場合がある。この場合、車両の運転席側の後部ドアがロックされていても、運転席のドアを開扉することにより、運転席側の後部ドアの周囲にリクエスト信号の送信が開始される。このため、電子キーを携帯している運転者は、メカニカルキーや、電子キーに設けられるキーレスエントリ用のアンロックスイッチを操作することなく、スマートエントリシステムの機能を活用して、運転席側の後部ドアをアンロックすることができる。なお、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアに加えて、反対側の車両ドア、及びバックドア又はトランクの周囲にもリクエスト信号を送信するようにしても良い。
請求項6に記載した条件が成立したことにより、車室外送信機からリクエスト信号の送信を開始した場合、請求項7に記載するように、車両が走行を開始したとき、又はトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラル以外となったときに、車室外送信機からのリクエスト信号の送信を停止することが好ましい。車両が走行を開始したり、トランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラル以外となったりしたときには、スマートエントリシステムの機能を用いて車両ドアをアンロックする必要性はないと考えられるためである。
請求項8に記載したように、車室外送信機は、複数の車両ドアに、リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、車両側ユニットは、車両ドアに設けられたアンロック操作部を有し、当該アンロック操作部が操作されたとき、所定の条件が成立したとみなして、操作されたアンロック操作部が設けられた車両ドアの送信アンテナからリクエスト信号を送信することが好ましい。アンロック操作部が操作された場合、それは、スマートエントリシステムの機能を用いて車両ドアをアンロックするために、電子キーの携帯者によりなされた可能性が高い。そのため、アンロック操作部の操作をトリガとして、車室外送信機からリクエスト信号を送信する。従って、アンロック操作部を操作した人が電子キーを携帯していれば、車両ドアがアンロックされ、車両に乗車することが可能になる。
請求項9に記載したように、車両側ユニットは、車両の車室内に向けてリクエスト信号を送信する車室内送信機を備え、所定の条件が成立して、車室外送信機から車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信したときに、電子キーからレスポンス信号を受信し、かつ車室外照合が成立した場合、車室内送信機からリクエスト信号を送信させ、同じ電子キーからのレスポンス信号を受信した場合、車室外送信機からのリクエスト信号の送信を停止させるとともに、車両ドアのアンロックを行なわないことが好ましい。
車室外送信機は車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信するが、その一部は車室内に漏れる場合がある。そして、電子キーが車室内に置き忘れられており、その車室内の電子キーが、車室内に漏れたリクエスト信号に反応してしまうと、電子キーを携帯していない第三者であっても、車両ドアを開けることが可能になってしまう。
そのため、請求項9の発明では、車室外照合が成立した場合、車室内送信機からリクエスト信号を送信することにより、その車室外照合が、車室内に置き忘れられた電子キーによってなされたものか否かを判別する。すなわち、車室内送信機からのリクエスト信号に対して、車室外照合に用いられたのと同じ電子キーからのレスポンス信号を受信した場合には、車室外照合が車室内に置き忘れられた電子キーによってなされたものと判断する。この場合、車室外送信機からのリクエスト信号の送信を停止させて、電子キーの電源の消耗を防止する。さらに、車両ドアのアンロックを行なわないことで、電子キーを携帯していない第三者により、車両ドアが開扉されることを防止する。
請求項10に記載したように、車両側ユニットは、車両のいずれかのドアが開いている場合には、車室内送信機からリクエスト信号を送信することなく、車室外送信機を用いた車室外照合が成立したことに基づいて、車両ドアをアンロックするようにしても良い。車両のいずれかのドアが開いている場合には、電子キーを携帯している正規のユーザが存在するとみなすことができ、車室内における電子キーの探索を行なう必要はないと考えられるためである。
請求項11に記載したように、車室内送信機は、車室内の前席側の空間に向けてリクエスト信号を送信する前席用送信機と、車室内の後席側の空間に向けてリクエスト信号を送信する後席用送信機とからなり、車室外送信機は、複数の車両ドアに、リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、車両側ユニットは、前席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、前記前席用送信機からリクエスト信号を送信し、後席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、前記後席用送信機からリクエスト信号を送信することが好ましい。これにより、車室内において、電子キーを探索するのに要する時間を短縮することができ、スマートエントリシステムによるドアロックの応答性を向上することができる。
第1実施形態におけるスマートエントリシステムの全体の構成を示す構成図である。 第1実施形態において、電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムによりドアのアンロックを可能とするために実行される処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において、電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムによりドアのアンロックを可能とするために実行される処理を示すフローチャートである。 第3実施形態において、電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムによりドアのアンロックを可能とするために実行される処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るスマートエントリシステムを、図に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるスマートエントリシステム1の全体の構成を示す構成図である。
本実施形態におけるスマートエントリシステム1は、電子キー200と車両側ユニット100との双方向通信によるIDコードの照合結果を基に、各ドアのロック・アンロック状態を制御する。また、車両側ユニット100は、車両のセキュリティ性を向上するために、IDコードの照合結果を基に車両のエンジン始動の許可・禁止状態等の制御も行う。
図1に示すように、電子キー200は、車両側ユニット100の車室外送信機102あるいは車室内送信機104からのリクエスト信号を受信する受信部202、このリクエスト信号の受信に応答して、IDコード等を含むレスポンス信号を送信する送信部204を備えている。電子キーECU206は、上述した受信部202及び送信部204と接続され、各種の制御処理を実行する。具体的には、電子キーECU206は、受信部202の受信信号に基づいて、対応する車両側ユニット100からのリクエスト信号の受信の有無を判定したり、そのリクエスト信号の受信に応答して、IDコード等を含むレスポンス信号を生成し、送信部204から送信したりする。
なお、電子キー200は、複数個(例えば最大5個)用意されるが、各電子キー200の電気的構成は共通である。ただし、各電子キー200は、車両側ユニット100からのレスポンス信号に応答すべく、本スマートエントリシステムが搭載される車両を示す車両コード、各々の電子キー200のキー番号を示すキーナンバーコード、及びIDコードを記憶している。これらのコードの中で、車両コードは、各電子キー200に共通であるが、キーナンバーコード及びIDコードは、各電子キー200で異なる。
また、図示していないが、電子キー200に電池切れが生じたときでも車両ドアのロックやアンロックができるように、電子キー200にはメカニカルキーが付属されている。さらに、電子キー200には、ユーザの利便性を向上するために、図示しないロックボタン及びアンロックボタンも設けられている。ユーザがこれらのロックボタンやアンロックボタンを操作すると、電子キー200から車両側ユニット100へとロック指示信号或いはアンロック指示信号が送信される(キーレスエントリによる単方向通信)。これらのアンロック指示信号及びアンロック指示信号には、上述したIDコードが含まれており、車両側ユニット100において、そのIDコードの照合が成立すると、ロック指示信号やアンロック指示信号に応じて、車両ドアがロックされたり、アンロックされたりする。このように、本実施形態のスマートエントリシステムは、キーレスエントリによるワイヤレスロック機能及びワイヤレスアンロック機能も備えている。
車両側ユニット100は、車室外送信機102及び車室内送信機104を有する。なお、図1においては、図示の便宜上、車室外送信機102及び車室内送信機104がそれぞれ1個しか示されていないが、車室外送信機102は、各ドアに設けられる。また、車室内送信機102は、主に車室内の前席側の空間を送信範囲とする前席用送信機と、主に車室内の後席側の空間を送信範囲とする後席用送信機とからなる。これらの車室外送信機102及び車室内送信機104は、車両側ユニット100の照合ECU108からの送信指示信号に基づいて、リクエスト信号を送信する。
車室外送信機102のリクエスト信号の到達距離は、例えば各車両ドアの周囲において、0.7〜1.0m程度に設定される。そして、車両の電源スイッチがオフされ、車両ドアがロックされた車両の駐車時に、定期的に、リクエスト信号の到達距離に応じた電子キー200との通信エリアが車両の各ドアの周囲に形成され、電子キー200の携帯者が車両に接近したことを検知できるようにしている。なお、車室外送信機102は、各ドアの周囲に向けてリクエスト信号を送信するが、その電波は、車室内に多少漏れることがある。このため、電子キー200が、車室内にありながら、車室外送信機102からのリクエスト信号に反応する場合がある。
また、車室内送信機104による電子キー200との通信エリアは、車両の運転席ドアの開閉時、エンジンの始動時、ドアロック時等に車室内をカバーするように形成され、電子キー200が車室内にあるか否かを検知する。
車両側ユニット100は、車両の車室内に設けられ、送信機102,104に対する送信指示信号の出力と同期してレスポンス信号受信可能状態にされて、電子キー200から送信されるレスポンス信号を受信する受信機106を有する。受信機106が受信したレスポンス信号は、照合ECU108に出力される。照合ECU108は、受信したレスポンス信号に含まれるIDコードが予め登録されている登録コードと一致等、所定の関係を満足するかの照合などを行う。なお、照合ECU108には、予め、車両コード、各々の電子キー200のキーナンバーコード、及び各々の電子キー200のIDコードが登録されている。
そして、照合ECU108は、受信したIDコードの照合が成立か不成立かに応じて、ボデーECU110や電源ECU、エンジンECU(ともに図示せず)とともに、ドアのロック・アンロック状態やエンジンの始動の許可・停止等を制御する。
ボデーECU110は、照合ECU108からのロック指示やアンロック指示に応じて、各車両ドアのロック・アンロック状態を制御するための駆動信号をドアロックモータ112に出力する。ドアロックモータ112は、車両の各ドアに設けられ、ボデーECU110から送信されるロック信号/アンロック信号に応じて正転/逆転することによって、各ドアをロック、またはアンロックする。
車両の各ドアのドアハンドルには、タッチセンサ114が設けられており、電子キー200の携帯者が、ドアハンドルに対して操作を行ったことを検出することが可能である。また、ドアハンドルには、プッシュスイッチとして構成されたドアロックスイッチ116も設けられている。このドアロックスイッチ116を操作すると、各ドアをロックすることができる。また、ドアハンドルは、上述した車室外送信機102のアンテナとしての役割も果たしている。
なお、電子キー200の携帯者による車両ドアに対する操作の検出は、タッチセンサ114によらず、例えば、ドアハンドルが手前に引かれたことを機械的に検出する検出機構等を用いても良い。また、ドアハンドルに、アンロックボタンを設置し、このアンロックボタンの操作により、車両ドアに対する操作を検出しても良い。また、タッチセンサ114とドアロックスイッチ116の一方のみを車両ドアに設けて、アンロックのための操作部、及びロックのための操作部として兼用しても良い。
さらに、車両側ユニット100は、車両の各ドアがロックされている状態であるか、アンロックされている状態であるかを検出するドアロックポジションセンサ118、各ドアに対応するシートに乗員が着座していることを検出する着座センサ120、ドアの開閉を検出するためのドアカーテシランプスイッチ122、車両の走行速度を検出する車速センサ124、及びトランスミッションのシフト位置を検出するシフト位置センサ126を有する。これらのセンサやスイッチからの検出信号は、照合ECU108又はボデーECU110に入力される。
電源ECUは、車両に搭載された各機器に対して、電源の供給や停止を制御するものである。この電源ECUには、エンジンを始動する条件が成立したか否かを判定するために、各センサやスイッチ(SW)からの信号が入力される。具体的には、運転席近傍に設けられ、ユーザがエンジンの始動・停止を指示するために操作する電源スイッチ、車両の走行速度を検出する車速センサ、トランスミッションのシフト位置を検出するシフト位置センサ、及び運転者によってブレーキペダルが操作されたときにオン信号を出力するストップランプスイッチなどの信号が電源ECUに入力される。
なお、電源スイッチは、エンジンを停止されるためのオフ位置、オーディオ機器等に電源を供給するアクセサリ位置、エンジンを駆動しておくためのオン位置、及びエンジンを始動するためのスタート位置のいずれかに切換操作される。
電源ECUは、例えば、ブレーキペダルが踏み込まれ、シフト位置がパーキングであり、車両の速度がゼロである場合に、電源スイッチによりエンジン始動操作されたとき、照合ECU108に対して、車室内送信機104を用いた電子キー200との双方向通信により、IDコードの照合が成立したか否かを問い合わせる。この問い合わせに対して、照合ECU108から車室内照合成立との返答があった場合、エンジンを始動する条件が成立したと判定する。この場合、電源ECUは、リレー回路を介して、バッテリから各車両搭載機器へ電源を供給する。さらに、電源ECUへの車室内照合成立との返答と同期して、照合ECU108は、エンジンECU(図示せず)に対して、イモビライザーを解除するよう指示する。これにより、エンジンECUは、エンジンを始動させることが可能になる。なお、照合ECU108は、ドアロック制御の実行時に、併せてエンジンECUに対してイモビライザー設定指示を行い、エンジンを始動禁止状態に設定する。
次に、車両側ユニット100と電子キー200との間で行なわれる双方向通信の一例について説明する。
まず、車両側ユニットは、車室外送信機102や車室内送信機104から、第1のリクエスト信号として、ウェイクアップ信号を送信する。電子キー200では、電池の消耗を抑制するため、通常は電子キーECU206がスリープ状態にある。電子キーECU206がスリープ状態のとき、ウェイクアップ信号を受信すると、電子キーECU206がウェイクアップし、第1のレスポンス信号としての応答信号を返送する。
この応答信号を受信すると、車両側ユニット100は、次に、第2のリクエスト信号として、車両コードを送信する。電子キー200は、記憶している車両コードに一致する車両コードを受信すると、第2のレスポンス信号としての応答信号を返送する。この第2のレスポンス信号としての応答信号は車両コードが一致したときのみ返送される。電子キー200から応答信号が返送されない場合、その時点で、車両側ユニット100は、リクエスト信号の送信を停止する。
第2のレスポンス信号としての応答信号を受信すると、車両側ユニット100は、次に、第3のリクエスト信号として、所定の順序でキーナンバーコードを送信する。電子キー200は、記憶しているキーナンバーコードに一致するキーナンバーコードを受信したタイミングで、第3のレスポンス信号として応答信号を返送する。
車両側ユニット200は、第3のレスポンス信号としての応答信号を受信すると、次に、第4のリクエスト信号として、IDコードの返送を要求するリクエスト信号を送信する。電子キー200は、このリクエスト信号に応答して、IDコードを返送する。
このような車両側ユニット100と電子キー200との双方向通信を通じて、車両側ユニット100は、通信相手となった電子キー200のキーナンバーコード及びIDコードを取得することができる。
ここで、従来のスマートエントリシステムは、電子キー200の携帯者が車両に乗車して、車両の電源スイッチをオンすると、車室外送信機102及び車室内送信機104からのリクエスト信号の送信を停止していた。車両の電源スイッチがオンされたことで、電子キー200の携帯者は、車両へ乗車して車両を走行させることが可能となったとみなせるので、それ以上、スマートエントリシステムを用いた制御は不要と考えられるためである。
それに対して、本実施形態は、車両の電源スイッチがオンされても、所定の条件が満足されたときに、車室外送信機102を用いて車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信する。このため、電源スイッチがオンされたまま停車している車両に、電子キー200の携帯者が接近して車両ドアを開扉しようとしたときに、スマートエントリシステムの機能により車両ドアがアンロックされ、車両へ乗車することが可能になる。
以下、本実施形態の特徴部分に係わる、車両の電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムにより実行される制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS110では、カーテシランプスイッチ122からの検出信号に基づいて、いずれかの車両ドアが閉扉された状態から開扉された状態に変化したか否かが判定される。この判定処理において、いずれかの車両ドアが開扉状態に変化したと判定されると、ステップS120の処理に進む。
ステップS120では、開扉された車両ドアと同じ側の車両ドアに設けられた車室外送信機102から定期的にリクエスト信号を送信するポーリングを開始する。すなわち、運転席ドアが開扉された場合には、運転席側の後部ドア、助手席ドアが開扉された場合には、助手席ドア、逆に、運転席の後部ドアが開扉された場合には、運転席ドア、助手席の後部ドアが開扉された場合には、助手席ドアの各々の車室外送信機102から、定期的なリクエスト信号の送信を開始する。なお、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアに加えて、反対側の車両ドア、及びバックドア又はトランクの周囲にもリクエスト信号を送信するようにしても良い。
このように、本実施形態では、車両の電源スイッチがオンされている場合、いずれかの車両ドアが開扉されたことを条件として、車室外送信機102からリクエスト信号を送信する。
ステップS130では、上述した車両側ユニット100と電子キー200との双方向通信が行なわれて、IDコードの照合(車室外照合)が成立した電子キー200があったか否かが判定される。車室外照合が成立した電子キー200があった場合には、ステップS140の処理に進み、なかった場合には、ステップS220の処理に進む。
ステップS140では、いずれかの車両ドアが開扉されたままであるか否かを判定する。例えば、ステップS110にて開扉されたと判定された車両ドアが開扉されたままと成っていれば、ステップS140の判定は肯定され、ステップS190の処理に進む。一方、すべての車両ドアが閉じられていれば、ステップS140の判定は否定され、ステップS150の処理に進む。
ステップS150では、ステップS130にて車室外照合が成立したと判定された電子キー200を、IDコート及び/又はキーナンバーコードにより特定する。そして、ステップS160では、車室内送信機104からリクエスト信号を送信させることにより、車室内において電子キー200を探索する。このとき、電子キー200からレスポンス信号が受信された場合、その電子キー200のIDコード及び/又はキーナンバーコードを記憶する。
そして、ステップS170では、IDコード及び/又はキーナンバーコードを用いて、車室外照合が成立した電子キー200と同じ電子キー200が車室内探索により発見されたか否かを判定する。車室内探索において同じ電子キー200が発見された場合、ステップS180に進んで、車室外送信機102によるポーリングを停止する。
上述したように、車室外送信機102は車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信するが、その一部は車室内に漏れる場合がある。そして、電子キー200が車室内に置き忘れられていた場合、その車室内の電子キー200が、車室内に漏れたリクエスト信号に反応してしまうことがある。ステップS170で、車室内に同じ電子キー200があると判定された場合、車室外照合は、車室内に置き忘れられた電子キー200によってなされた可能性が高い。そのため、車室外送信機102によるポーリングを停止して、電子キー200の電源の消耗を防止する。さらに、車両ドアのアンロックを行なわないことで、電子キー200を携帯していない第三者により、車両ドアが開扉されることを防止するのである。
一方、ステップS170で車室内に同じ電子キー200がないと判定された場合には、ステップS190の処理に進み、車外にのみ照合が成立した電子キー200が存在するため、車両ドアのアンロックを許可する。具体的には、電子キー200との双方向通信を行なった車室外送信機102が設けられている車両ドアのタッチセンサ114に通電を行い、電子キー200の携帯者によるドアハンドル操作を検出可能とする。
なお、各ドアに設けられた車室外送信機102は、各々が異なるタイミングでリクエスト信号を送信するように、照合ECU108から送信指示を受ける。このため、照合ECU108は、電子キー200との双方向通信を行なった車室外送信機102を特定することができる。また、車室外送信機102と電子キー200とで双方向通信を行なう際に、個々の車室外送信機固有の送信機コードを含ませ、この送信機コードから、電子キー200と双方向通信を行なった車室外送信機102を特定しても良い。
ステップS200では、タッチセンサ114により、電子キー200の携帯者によるドアハンドル操作(アンロック操作)が検出されたか否かを判定する。アンロック操作が行なわれたと判定された場合には、ステップS210に進んで、ボデーECU110に対してアンロック指示を出力する。これにより、ボデーECU110はドアロックモータ112に駆動信号を出力し、車両ドアをアンロックする。一方、アンロック操作が行なわれない場合には、ステップS200からステップS220の処理に進む。
なお、上述したステップS140の判定処理において、いずれかの車両ドアが開かれたままとなっていると判定されたときに、ステップS150以降の処理を実行することなく、ステップS190の処理を実行する理由は、車両のいずれかのドアが開いている場合には、車室内における電子キー200の探索を行なう必要はないと考えられるためである。
ステップS220では、車速センサ124の検出信号に基づいて、車速が4km/h未満であるか否かを判定する。4km/hを基準としているのは、車速センサ124が、正確に車速を検知できる範囲が4km/h以上であるためである。つまり、この判定処理は、車両が実質的に停止しているか、それとも走行状態にあるかを判定している。車両が実質的に停止しているとみなせる場合には、ステップS230の処理に進む。ステップS230では、シフト位置センサ126の検出信号に基づいて、シフト位置がパーキング(P)又はニュートラル(N)であるか否かを判定する。
車両が実質的に停止し、かつシフト位置がパーキング又はニュートラルである場合、車両のユーザは車両を走行させようとする意思はなく、車両は停車状態を維持すると考えられる。そのため、これらの条件が満足された場合には、ポーリングを継続する必要があるかをさらに判定するためにステップS240の処理に進む。一方、車両が実質的に停止していなかったり、シフト位置がパーキング又はニュートラル以外であった場合には、車両は走行しているか、少なくとも走行開始を準備している状態である。このような場合、電子キー200を携帯した乗員が車両ドアを開けようとする可能性は小さいと考えられる。従って、ステップS260の処理に進んで、車室外送信機102によるポーリングを停止する。
ステップS240では、ドアロックポジションセンサ118の検出信号に基づいて、車両ドアがすでにアンロックされているか否かを判定する。アンロックされている場合には、ポーリングを継続する必要はないので、ステップS260の処理に進みポーリングを停止する。ロックされている場合には、ステップS250の処理に進み、着座センサ120の検出信号に基づいて、リクエスト信号を送信する車室外送信機102が設けられた車両ドアに対応するシートに、すでに乗員が乗車しているか否かを判定する。すでに乗員がシートに着座している場合には、電子キー200の携帯者が、そのシートに対応する車両ドアを開扉する可能性は小さい。このため、すでに乗員がシートに着座しているときには、ステップS260の処理に進む。一方、乗員が着座していないときには、ステップS120の処理に戻り、車室外送信機102によるポーリングを継続する。なお、ステップS240及びS250の処理は省略しても良い。
上述したように、本実施形態では、車両の電源スイッチがオンされていても、いずれかの車両ドアが開扉されたときに、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアの車室外送信機102からリクエスト信号を送信する。
例えば、車両の後部座席に荷物を置いている状態で、その荷物の届け先に到着したとき、電子キー200を携帯している運転者は、車両の電源スイッチをオンしたまま、後部座席のドアを開扉して荷物を取出す場合がある。この場合、車両の運転席側の後部ドアがロックされていても、運転席のドアを開扉することにより、運転席側の後部ドアの周囲にリクエスト信号が送信される。このため、電子キー200を携帯している運転者は、メカニカルキーや、電子キー200に設けられるキーレスエントリ用のアンロックボタンを操作することなく、スマートエントリシステムの機能を活用して、運転席側の後部ドアをアンロックすることができる。
また、いずれかの車両ドアが開扉されて、車室外送信機102によるポーリングが開始されると、車両が実質的に停止し、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルである状態が維持されている間、車室外送信機102によるポーリングが継続される。このため、電子キー200の携帯者が、いつ車両ドアに接近しても、電子キー200との間で双方向通信を行なうことが可能である。
なお、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアに加えて、反対側の車両ドア、及びバックドア又はトランクの周囲にもリクエスト信号を送信するようにしても良い。このようにすれば、電子キーの携帯者が降車に利用した車両ドア以外のいずれのドアを開けようとする場合であっても、スマートエントリシステムの機能を利用して、その目的とするドアをアンロックすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態によるスマートエントリシステムについて説明する。第2実施形態によるスマートエントリシステムの構成は、第1実施形態のスマートエントリシステムの構成と同様であるため、説明を省略する。
上述した第1実施形態では、車両の電源スイッチがオンされているとき、いずれかの車両ドアが開扉されたことを条件として、車室外送信機102からリクエスト信号を送信するものであった。それに対して、本実施形態では、車両の電源スイッチがオンされているときに、車両が実質的に停止しており、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルであることを条件として、車室外送信機102からリクエスト信号を送信するものである。
以下、本実施形態の特徴部分に係わる、車両の電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムにより実行される制御について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS310では、車速センサ124の検出信号に基づいて、車速が4km/h未満であるか否かを判定する。次にステップS320では、シフト位置センサ126の検出信号に基づいて、シフト位置がパーキング(P)又はニュートラル(N)であるか否かを判定する。そして、これらの条件が満足される場合に限り、ポーリングを実行する必要があるかをさらに判定するためにステップS330以降の処理に進む。
ステップS330では、ドアロックポジションセンサ118の検出信号に基づいて、車両ドアがすでにアンロックされているか否かを判定する。続くステップS340では、着座センサ120の検出信号に基づいて、リクエスト信号を送信する車室外送信機102が設けられた車両ドアに対応するシートに、すでに乗員が乗車しているか否かを判定する。これらの判定処理において、車両ドアはロックされており、かつシートに乗員は着座していないと判定されると、ステップS350の処理に進む。
ステップS350では、車室外送信機102から定期的にリクエスト信号を送信するポーリングを開始する。このステップS350以降の処理は、上述した第1実施形態における処理(ステップS130〜S210,S260)と共通であるため、説明を省略する。
上述したように、本実施形態では、ステップS310及びS320の処理にて、車両が実質的に停止し、かつシフト位置がパーキング又はニュートラルであるかどうかを判定している。このような条件が満足された場合、車両のユーザは車両を走行させようとする意思はなく、誰かを迎えるために車両を停車させている可能性がある。そのため、車室外送信機102によるポーリングを継続することで、迎えにきてもらった人が電子キー200を携帯している場合に、スマートエントリシステムの機能を活用して車両へ乗車することが可能になる。あるいは、上述した条件は、エアコンなどをオンしておくために、電源スイッチをオンしたまま、車両を駐車している場合にも成立する。従って、電子キー200の携帯者が車両まで戻ってきたとき、スマートエントリシステムの機能によって車両ドアをアンロックすることができる。
また、本実施形態では、車両ドアがアンロックされていたり、乗員が着座しているシートに対応する車両ドアに関しては、車室外送信機102によるポーリングを停止するようにしている。前者の場合、スマートエントリシステムの機能を用いてアンロックを行なう必要がないためであり、後者の場合、電子キー200の携帯者が車両に乗車しようとするとき、通常、乗員が着座しているシートに対応する車両ドアを開扉することはなく、まだ誰も着座していないシートに対応する車両ドアを開扉するためである。
なお、図3のフローチャートに示す処理は、各車両ドアに対してそれぞれ実行される。従って、例えば、ステップS330,S340,及びステップS400などの判定処理は、各車両ドア毎に個別に判断される。その結果、車両全体としては、ポーリングを継続する車室外送信機102とポーリングを停止する車室外送信機102とが並存する状況が発生しえる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態によるスマートエントリシステムについて説明する。第3実施形態によるスマートエントリシステムの構成も、第1実施形態のスマートエントリシステムの構成と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態は、車両の電源スイッチがオンされているとき、アンロック操作が行なわれたことを条件として、車室外送信機102からリクエスト信号を送信することを特徴とするものである。以下、本実施形態の特徴部分に係わる、車両の電源スイッチがオンされているときに、スマートエントリシステムにより実行される制御について、図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS510では、タッチセンサ114により、ドアハンドル操作(アンロック操作)が検出されたか否かを判定する。タッチセンサ114によりドアハンドル操作が検出された場合、ステップS520の処理に進む。なお、本実施形態では、車両の電源スイッチがオンされている間は、常時、各ドアのタッチセンサ114に通電が行なわれ、各タッチセンサ114は、ドアハンドル操作がなされたことを検出することができる。
ステップS520では、アンロック操作が行なわれた車両ドアの車室外送信機102からリクエスト信号を送信して、その車両ドアの近傍に電子キー200が存在するか探索する。
続くステップS530では、車両側ユニット100と電子キー200との双方向通信が行なわれて、IDコードの照合(車室外照合)が成立した電子キー200があったか否かが判定される。車室外照合が成立した電子キー200があった場合には、ステップS540の処理に進み、なかった場合には、ステップS510の処理に戻る。
ステップS540以降の処理は、第1実施形態における処理(ステップS140〜S170)と同様であるため説明を省略する。但し、本実施形態では、車室内に、車室外照合に用いられたのと同じ電子キー200があると判定された場合、第1実施形態のようにポーリングを停止するのではなく、単にステップS510の処理に戻るだけである。これは、本実施形態が、アンロック操作をトリガとして単発的にリクエスト信号を送信するようにしているためである。換言すれば、本実施形態では、車室外送信機102による定期的なリクエスト信号の送信は行なわれないので、ポーリングを停止する必要がないためである。
上述したように、本実施形態によれば、アンロック操作がなされたときに、そのアンロック操作が行なわれた車両ドアの周囲にリクエスト信号を送信する。アンロック操作が行なわれた場合、それは、スマートエントリシステムの機能を用いて車両ドアをアンロックするために、電子キー200の携帯者によりなされた可能性が高い。そのため、アンロック操作を行なった人が電子キー200を携帯していれば、車両ドアがアンロックされ、車両に乗車することが可能になる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、車両の電源スイッチがオンされているときに所定の条件が満足され、車室外送信機102によりリクエスト信号を送信して、車室外照合が成立すると、車室内送信機104からリクエスト信号を送信して、車室内に同じ電子キー200があるかを検索した。
この車室内の電気キー200の検索において、前席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、車室内送信機104のうち、前席用送信機のみからリクエスト信号を送信し、後席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、後席用送信機のみからリクエスト信号を送信するようにしても良い。これにより、車室内において、電子キー200を探索するのに要する時間を短縮することができ、スマートエントリシステムによるドアロックの応答性を向上することができる。
1 スマートエントリシステム
100 車両側ユニット
102 車室外送信機
104 車室内送信機
106 受信機
108 照合ECU
110 ボデーECU
200 電子キー

Claims (11)

  1. 車両の電源スイッチがオフされ、かつ各車両ドアがロックされた状態で駐車されているとき、車両側ユニットは、車室外送信機を用いて当該車両の周囲に向けて定期的にリクエスト信号を送信し、このリクエスト信号に応答して、前記車両のユーザによって携帯される電子キーから返送されるレスポンス信号を受信機にて受信し、そのレスポンス信号に含まれるIDコードを用いた車室外照合が成立したことに基づいて、車両ドアをアンロックするスマートエントリシステムにおいて、
    前記車両側ユニットは、前記電源スイッチがオンされているときであっても、所定の条件が成立した場合に、前記車室外送信機を用いて前記車両の周囲に向けて前記リクエスト信号を送信することを特徴とするスマートエントリシステム。
  2. 前記車両側ユニットは、車両が実質的に停止しており、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルである場合に、前記所定の条件が成立したとみなすことを特徴とする請求項1に記載のスマートエントリシステム。
  3. 前記車両側ユニットは、前記車両が実質的に停止し、かつトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラルである状態が維持されている間、前記車室外送信機により繰り返しリクエスト信号を送信することを特徴とする請求項2に記載のスマートエントリシステム。
  4. 前記車室外送信機は、複数の車両ドアに、前記リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、
    前記車両側ユニットは、前記所定の条件が成立した場合に、アンロックされている車両ドアの送信アンテナを除き、ロックされている車両ドアの送信アンテナのみから前記リクエスト信号を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスマートエントリシステム。
  5. 前記車室外送信機は、複数の車両ドアに、前記リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、
    前記車両側ユニットは、各シート毎に乗員が着座していることを検出する着座センサを備え、前記所定の条件が成立した場合に、乗員が着座しているシートに対応する車両ドアの送信アンテナを除き、乗員が着座していないシートに対応する車両ドアの送信アンテナのみから前記リクエスト信号を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスマートエントリシステム。
  6. 前記車室外送信機は、複数の車両ドアに、前記リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、
    前記車両側ユニットは、いずれかの車両ドアが開扉されたとき、前記所定の条件が成立したとみなして、開扉された車両ドアと同じ側にある他の車両ドアの送信アンテナから前記リクエスト信号を送信することを特徴とする請求項1に記載のスマートエントリシステム。
  7. 前記車両側ユニットは、車両が走行を開始したとき、又はトランスミッションのシフト位置がパーキング又はニュートラル以外となったとき、前記車室外送信機からのリクエスト信号の送信を停止することを特徴とする請求項6に記載のスマートエントリシステム。
  8. 前記車室外送信機は、複数の車両ドアに、前記リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、
    前記車両側ユニットは、前記車両ドアに設けられたアンロック操作部を有し、当該アンロック操作部が操作されたとき、前記所定の条件が成立したとみなして、操作されたアンロック操作部が設けられた車両ドアの送信アンテナからリクエスト信号を送信することを特徴とする請求項1に記載のスマートエントリシステム。
  9. 前記車両側ユニットは、
    前記車両の車室内に向けて前記リクエスト信号を送信する車室内送信機を備え、
    前記所定の条件が成立して、前記車室外送信機から前記車両の周囲に向けてリクエスト信号を送信したときに、前記電子キーからレスポンス信号を受信し、かつ車室外照合が成立した場合、前記車室内送信機からリクエスト信号を送信させ、同じ電子キーからのレスポンス信号を受信した場合、前記車室外送信機からのリクエスト信号の送信を停止させるとともに、車両ドアのアンロックを行なわないことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のスマートエントリシステム。
  10. 前記車両側ユニットは、前記車両のいずれかのドアが開いている場合には、前記車室内送信機からリクエスト信号を送信することなく、前記車室外送信機を用いた車室外照合が成立したことに基づいて、前記車両ドアをアンロックすることを特徴とする請求項9に記載のスマートエントリシステム。
  11. 前記車室内送信機は、車室内の前席側の空間に向けてリクエスト信号を送信する前席用送信機と、車室内の後席側の空間に向けてリクエスト信号を送信する後席用送信機とからなり、
    前記車室外送信機は、複数の車両ドアに、前記リクエスト信号を送信するため送信アンテナをそれぞれ有し、当該送信アンテナによって、複数の車両ドアの周囲において、個別にリクエスト信号を送信することが可能であり、
    前記車両側ユニットは、前席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、前記前席用送信機からリクエスト信号を送信し、後席用の車両ドアの周囲に送信されたリクエスト信号により車室外照合が行なわれた場合には、前記後席用送信機からリクエスト信号を送信することを特徴とする請求項9に記載のスマートエントリシステム。
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