JP5255973B2 - 塗床材樹脂組成物及び塗床材施工法 - Google Patents

塗床材樹脂組成物及び塗床材施工法 Download PDF

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Description

本発明は,下地がコンクリートである食品工場や厨房床に施工される耐熱冷衝撃性を有する塗床材樹脂組成物に関し、詳しくは速硬化性を有し、工場の稼動を停止することなく短工期で施工可能な塗床材施工法に関するものである。
従来、食品工場や厨房床は取り扱う食材等により床表面が汚染されるため、毎日のように熱水又は蒸気等で床を洗浄し清潔性を保持している。このため食品工場や厨房床の下地コンクリート上には不浸透性で排水性の良好なシームレスのエポキシ樹脂系塗床材や、水系ウレタン系セメント組成物等から成る合成樹脂系塗床材が塗付されることが多い。
エポキシ樹脂塗床材としては、特許第3110446号の実施例に示されるように合成樹脂成分であるエポキシ樹脂成分100に対してシリカバルーン、ガラスバルーン、プラスチックバルーンのうち少なくとも二種以上のバルーンを約5〜80重量%配合してなり、形成された塗膜の上層に該2種以上のバルーンによって断熱層が形成されてなる耐熱床材が開示されている(特許文献1)。
しかし、バルーンによって形成された断熱層によって、下地界面温度が上昇しにくくなり、且つ塗膜の内部応力も5〜6N/mm程度に形成することによって耐熱性が実現されていても、塗膜表面にはバルーンが密に存在しているため、歩行や台車の走行によって当該バルーンが破壊されて、塗膜に傷が付きやすいという課題があった。また、エポキシ樹脂が塗膜のバインダーとなっているため、塗布作業にかかる可使時間を確保した場合、塗膜の硬化時間が遅くなり、特に5℃程度の低温下では硬化が進みにくいため、短時間で施工して早期に開放する必要がある改修工事には適用しにくいという課題があった。
これに対して、耐熱水性を有し比較的短時間で硬化が可能なポリウレタン系セメント組成物が提案されている(特許文献2)。かかるポリウレタン系セメント組成物は、ポリエステルポリオール、疎水性イソシアネート及び水硬性セメントを含む骨材を主成分とすることを特徴としているが、その硬化機構は、イソシアネートとポリエステルポリオール又は水との反応と、水硬性セメントの水和によるため、硬化時間はラジカル重合性の樹脂と比較すると、十分に早いとはいえず、数時間程度の施工時間しか確保できない場合の改修工事では、さらに短時間で硬化する塗床材樹脂組成物が要望されていた。
一方、ラジカル重合性の樹脂である架橋性(メタ)アクリルシラップを配合した樹脂組成物が土木建築用被覆材組成物として使用可能で、当該樹脂組成物は耐熱性を有するとして提案されている(特許文献3)。
しかし、かかる樹脂組成物は短時間で硬化する特徴を有していても、熱水や蒸気によって繰り返し熱冷疲労の負荷が加わると塗膜が下地から剥離することがあり、現実の施工物件でもしばしばこのような現象が生じることがあるという課題があった。
特許第3110446号公報 特開2005−47719号公報 特開2002−20440号公報
本発明の課題は、休むことなく稼動する食品工場や厨房床の改修にあたって、短時間で施工可能であって、硬化時間もきわめて短く、さらには床を熱水や蒸気によって洗浄することによって生じる熱冷繰り返しの負荷が加わっても塗膜が剥離したり、割れたりすることが無い塗床材施工法を提供することである。
本発明者らは、前記課題について検討し、請求項1記載の発明は、ラジカル重合性メタクリル樹脂30重量部から60重量部と,メタクリレートモノマー40重量部から70重量部と,硬化促進剤がラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーを配合したもの100重量部に対して0.5重量部から3.0重量部と,から成る樹脂部と、樹脂部100重量部に対して200重量部から600重量部であって硅砂からなる骨材部と、メチルエチルケトンパーオキサイドから成る硬化剤部とによって構成される塗床材樹脂組成物であり、樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であり、収縮応力が2N/mm以上8N/mm以下である塗床材樹脂組成物であり,下地上に塗床材樹脂組成物のラジカル重合を阻害しないプライマーを塗布してプライマー層を形成し,プライマー層に接して塗床材樹脂組成物を3mmから6mm厚さに塗付することを特徴とする塗床材施工法であり、当該塗床材樹脂組成物は、硬化剤部のメチルエチルケトンパーオキサイドによりラジカル重合によって1〜4時間程度の短時間で硬化する。また樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であるため、収縮がほとんど生じにくい一般的なエポキシ樹脂系塗床材や、硬化剤を過酸化ベンゾイルとするメタクリル樹脂系塗床材と比較して、塗膜に熱が加わった際に生じる塗膜の膨張によるふくれや、塗膜の膨張時の下地からの剥離が生じることがない。また樹脂部の硬化物の収縮による応力は2N/mm以上8N/mm以下であるため、下地コンクリートを破壊するような力が下地に加わることがなく、食品工場や厨房床に施工された際に、熱水や蒸気によって床の洗浄が行われても長期にわたって塗膜の剥離や割れが生じることがない塗床材施工法である。

本発明の塗床材樹脂組成物は、 ラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーと硬化促進剤とから成る樹脂部と、骨材部と、メチルエチルケトンパーオキサイドから成る硬化剤部とによって構成される樹脂組成物であり、樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であり、収縮応力が2N/mm以上8N/mm以下であることより、当該塗床材樹脂組成物は、硬化剤部のメチルエチルケトンパーオキサイドにより速やかに硬化し、特に硬化前の粘度は2Pa・s以下とすることができるため、床下地への塗付作業が良好に行なうことができる効果がある。床への塗付作業後はラジカル硬化により急速に硬化するため、施工後数時間で塗床上を歩行可能であり、短時間の施工時間しか確保できない食品工場や厨房床の改修に好適に使用できるという効果がある。また使用する硬化剤も液状のメチルエチルケトンパーオキサイドであり、従来の実用化されているメタクリル樹脂系塗床材のようにペースト状の過酸化ベンゾイルを使用することと比べると、ハンドリングに優れるという効果がある。
また本発明の塗床材樹脂組成物は、樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であるため、収縮がほとんど生じにくい一般的なエポキシ樹脂系塗床材や、硬化剤を過酸化ベンゾイルとするメタクリル樹脂系塗床材が、熱膨張により下地から剥離したり膨れたりするのに対し、ごく僅かに収縮している効果により熱膨張時の応力が緩和され塗膜の膨張によるふくれや、塗膜の膨張時の下地からの剥離が生じることがないという効果がある。
さらには樹脂部の硬化物の収縮による応力は2N/mm以上8N/mm以下であるため、下地と十分に付着している際にも、下地コンクリートを引っ張って破壊するような力が下地に加わることがなく、食品工場や厨房床に施工された際に、熱水や蒸気によって床の洗浄が行われても長期にわたって塗膜の剥離や割れが生じることがない。
また、骨材部が硅砂である本発明の塗床材樹脂組成物は、硬化後の塗膜に台車等に重量物を積載して走行させても硅砂がかかる荷重を負担及び分散させる効果があり、重量物による衝撃が加わっても塗膜のバインダーである樹脂部を直接的に疲労させることが少なく塗膜が容易に割れたり下地から剥離することが無い効果がある。
また下地上にプライマーを塗付してプライマー層を形成し、プライマー層に接して上記塗床材樹脂組成物を塗付することを特徴とする本発明の塗床材施工法にあっては、プライマーを下地上に塗付することによって塗床材樹脂組成物と下地との付着を確実なものとする効果がある。
本発明の塗床材樹脂組成物は、ラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーと硬化促進剤とからなる樹脂部と、骨材部と、メチルエチルケトンパーオキサイドから成る硬化剤部とによって構成される樹脂組成物であり、樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であり、収縮応力が2N/mm以上8N/mm以下となる。
ラジカル重合性メタクリル樹脂は、液状であり、分子内に重合性二重結合を二個以上有することが好ましい。当該ラジカル重合性メタクリル樹脂の重合性二重結合当量としては特に限定されず、例えば500から20000であれば、硬化物に割れが生じることがなく、また塗床材の塗付に支障が生じるようなことのないような作業性を確保することが可能である。
ラジカル重合性メタクリル樹脂の製造方法としては特に限定されず、例えば第一段反応として、メタアクリレートモノマー等からメタクリル系重合体を合成する際に、官能基を有する重合性単量体を共重合させることにより分子内に官能基を有するメタクリル系重合体を合成し、第二段反応としてメタクリル系重合体の官能基と反応性のある官能基を有する重合性単量体を官能基同士で反応させることにより重合性二重結合を有するラジカル重合性メタクリル樹脂を得ることができる。なお第一段反応と第二段反応とは、段階的に行なってもよく、同時的に行なっても良い。
ラジカル重合性アクリル樹脂の製造に用いることができる重合性単量体としては特に限定されず、メタアクリル酸エステル類として、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、n‐プロピルメタアクリレート、n‐ブチルメタアクリレート、i−ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、シクロヘキシルメタアクリレート、フェニルメタアクリレート、ベンジルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレート等を使用することが出来、これら以外にも塩基性メタクリレート類や水酸基を有するメタアクリレート類も使用することが出来る。
またこれら以外に、これらと共重合可能な不飽和単量体も使用することが可能で、例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アリルアルコール、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル等のアリル化合物等が使用可能である。
ラジカル重合性メタクリル樹脂と混合されるメタクリレートモノマーは特に限定されず、上記ラジカル重合性メタクリル樹脂の原料として使用できる重合性単量体のほか、多官能の重合性単量体等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
多官能の重合性単量体としては特に限定されず、例えばエチレングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリコールジメタアクレート、テトラエチレングリコールジメタアクリレートや、エポキシメタアクレート類、多官能ビニルエーテル類等が使用できる。
硬化促進剤は、ラジカル重合開始剤である硬化剤の分解を促進する化合物であって塗膜の乾燥性を促進する有機酸の金属塩類である、ナフテン酸コバルトやオクチル酸コバルト、アセチルアセトンコバルト等のコバルト塩を好適に使用することが出来る。
骨材としては、例えば、砂、硅砂、石英砂、硅石粉、これらを着色したものや焼成したもの、炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、ガラス粉末、ガラスビーズ等を使用することが出来る。特に硅砂を使用することにより、塗床材樹脂組成物としての粘度の上昇を抑えることができると共に、硅砂が塗床材に加わる荷重を負担し、樹脂部の疲労を軽減させることが出来る。これらの組み合わせとしては、例えば塗付作業性、セルフレベリング性向上の点から、粒径が異なる骨材の組み合わせが好ましい。また骨材のほかに着色顔料や染料等を配合することにより、塗床材樹脂組成物を着色することができ、着色顔料としては酸化チタン、弁柄、シアニンブルー、シアニングリーン、酸化クロム、カーボンブラック等を配合することが出来る。塗付作業性及びセルフレベリング性が良好となるように硅砂と硅石粉を混合した骨材としてはジョリエースJF−40(アイカ工業(株)製、商品名)がある。
上記ラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーと硬化促進剤とからなる樹脂部は予め混合され、施工現場に供給され、施工現場では別に用意した骨材部が樹脂部と混合され基材となる。次に当該基材に硬化剤が混合され、混合後ただちに床下地上に塗付される。樹脂部におけるラジカル重合性メタクリル樹脂の配合量は30重量部から60重量部で好ましくは40重量部から50重量部、メタクリレートモノマーとしては40重量部から70重量部、好ましくは50重量部から60重量部であり、硬化促進剤はラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーを配合したもの100重量部に対して0.5重量部から3.0重量部、好ましくは1.0重量部から2.0重量部である。メタクリレートモノマーが40重量部より少ないと硬化性が低下するおそれがあり、70重量部を超えるとひび割れが発生するおそれがある。また硬化促進剤が0.5重量部より少ないと硬化性が低下し、3.0重量部より多いと接着性が低下する等のおそれがある。
上記樹脂部としてラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリルモノマーと硬化促進剤が混合されたものにジョリエースJE−2008(アイカ工業(株)製、製品名)がある。
硬化剤には作業性の点から液状のメチルエチルケトンパーオキサイドを好適に使用することが出来るが、このほかにもシクロヘキサノンパーオキサイド、3、3、5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アチルアセトンパーオキサイド等やクメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類が使用可能である。市販されているメチルエチルケトンパーオキサイドとしてはジョリエースJE2509L(メチルエチルケトンパーオキサイド含有量35%、アイカ工業(株)製、商品名)がある。
本発明の塗床材樹脂組成物における硬化剤部の配合部数は樹脂部100重量部に対して0.5重量部から3.0重量部、好ましくは1.0重量部から2.0重量部であり、0.5重量部より少ないと硬化性が低下し、3.0重量部より多いと接着性が低下等するおそれがある。
骨材部の配合量は樹脂部100重量部に対して、200重量部から600重量部、好ましくは300重量部から400重量部であり、200重量部より少ないと下地への塗付時に所定の厚みを確保することが難しくなり、600重量部より多くなると骨材を混合した基材の粘度が高くなりすぎて塗付作業性に支障を生じるおそれがある。
本発明の塗床材樹脂組成物は、プライマーを予め塗布した下地コンクリート上に金鏝等により、3mmから6mm厚さに塗付され、4kg/mから10kg/mがその塗付量となる。プライマーは上塗りのラジカル重合を阻害しないウレタン樹脂系プライマーが好適に使用される。例えばジョリエースJU−70(溶剤型ウレタン樹脂プライマー、ポリイソシアネートプレポリマー25〜35%含有、アイカ工業(株)製、製品名)が使用でき、当該プライマーはローラー刷毛により0.1kg/mから0.3kg/m塗付する。
以下、実施例及び比較例にて詳細に説明する。
実施例1
撹拌機に、本発明の塗床材樹脂組成物の樹脂部であるラジカル重合性アクリル樹脂とメタクリレートモノマーと硬化促進剤の混合物であるジョリエースJE−2008(アイカ工業(株)製、アクリル樹脂、粘度500mPa・s/23℃)100重量部に、本発明の塗床材樹脂組成物の骨材部であるジョリエースJF−40(アイカ工業(株)製、混合硅砂)400重量部を入れ混合し、さらに硬化剤であるメチルエチルケトンパーオキサイドであるジョリエースJE−2509L(メチルエチルケトンパーオキサイド35%含有、アイカ工業(株)製、商品名)を2重量部入れ十分に混合し、塗床材樹脂組成物を調製し実施例1とした。
比較例1
撹拌機にラジカル重合性不飽和ポリエステル樹脂50重量部とスチレンモノマー48重量部、8%オクチル酸コバルト2重量部が配合されたジョリエースJE−2006(アイカ工業(株)製、製品名、粘度450 mPa・s/23℃)を樹脂部として100重量部を入れ、次に骨材部として上記ジョリエースJF−40を400重量部を投入し十分に混合した。さらに硬化剤部としてメチルエチルケトンパーオキサイドであるジョリエースJE−2509M(メチルエチルケトンパーオキサイド45%含有、アイカ工業(株)製、商品名)を2重量部入れ十分に混合し、塗床材樹脂組成物を調製し比較例1とした。
比較例2
撹拌機にラジカル重合性エポキシメタクリレート樹脂50重量部とスチレンモノマー48重量部、8%オクチル酸コバルト2重量部が配合されたジョリエースJE−2503(アイカ工業(株)製、製品名、粘度350mPa・s/23℃)を樹脂部として100重量部を入れ、次に骨材部として上記ジョリエースJF−40を400重量部を投入し十分に混合した。さらに硬化剤部として上記メチルエチルケトンパーオキサイドであるジョリエースJE−2509M(メチルエチルケトンパーオキサイド45%含有、アイカ工業(株)製、商品名)を2重量部入れ十分に混合し、塗床材樹脂組成物を調製し比較例2とした。
比較例3
撹拌機に市販メタクリル系塗床材であるジョリエースJE−2240(アイカ工業(株)、アクリル樹脂、粘度80mPa・s/23℃)を樹脂部として100重量部を入れ、次に骨材部として上記ジョリエースJF−40を375重量部を入れ混合し、さらに硬化剤部としてJE−2200H(ベンゾイルパーオキサイド50%含有、アイカ工業(株)製、商品名)を3重量部入れ十分に混合し、塗床材樹脂組成物を調整し比較例3とした。
表1に実施例及び比較例の試験結果を示す。
Figure 0005255973

試験方法
硬化収縮率
内側の寸法が幅10mm深さ5mm長さ100mmのシリコーン樹脂製型枠内に実施例1及び比較例1乃至比較例3の骨材部を含まない樹脂組成物を投入注型し、23℃で24時間硬化させ脱型し試験体とする。当該試験体を80℃24時間加熱養生し23℃にて徐冷し、長さ方向の変化を測定し、硬化収縮率とした。
引張弾性係数
硬化収縮率を測定後の試験体を長さ方向に23℃下で5mm/分でインストロン万能試験機にて引張り、試験体中央部に25mm標点間隔の歪ゲージを設置し、測定された歪と応力より引張弾性係数を測定した。
収縮応力
上記引張弾性係数と硬化収縮率とから、試験体作成時の型枠の長さ10mmまで硬化収縮率測定後の試験体を引張るのに要する応力を次式により求めた。収縮応力=引張弾性係数×収縮量(mm)/100(mm)。
熱冷繰り返し試験
市販コンクリート歩道板(JISA5371 300mm×300mm×60mm)を4分の1にカットして150mm×150mm×60mmとし、その周囲から5mmの位置に幅10mm深さ10mmの目地を形成し、当該下地表面に溶剤型ウレタンプライマーである前記ジョリエースJU−70を0.2kg/mをローラ刷毛にて塗付する。当該プライマーが乾燥後実施例1、比較例1乃至比較例3の塗床材樹脂組成物を塗付し、7日間23℃にて養生する。その後塗床材表面より95℃の熱水を5分間、毎分4リットル流下させ、次にただちに20℃の冷水を10分間毎分4リットル流下させる。これを1サイクルとし4000サイクル行い、塗膜に異常が発生するサイクル数を測定した。なお表1において比較例4(プライマー無し)は上記溶剤型ウレタンプライマーのジョリエースJU−70を塗付しないで、直接下地表面に実施例1塗床材樹脂組成物を塗付し,比較例1(プライマー無し)は、上記溶剤型ウレタンプライマーのジョリエースJU−70を塗付しないで、直接下地表面に比較例1の塗床材樹脂組成物を塗付した。
塗膜の状態
上記熱冷繰り返し試験で塗膜に異常が発生した場合、その塗膜の状態を目視にて観察した。
塗膜硬度
上記熱冷繰り返し試験後の塗膜のショアD硬度をJISK7215に準拠して測定した。
試験結果のまとめ
実施例1は硬化収縮率が1.8%であったが、引張弾性係数が低いため、収縮応力が低く、下地コンクリートを破壊することがなかった。熱冷サイクル試験も4000サイクルで異常は見られなかった。比較例4(プライマー無し)は塗床材樹脂組成物の下地への付着性が不十分なため、1500サイクルで剥離が発生した。これに対して比較例1は硬化収縮率は実施例1と同様であったが、引張弾性係数がやや高いため熱冷繰り返し試験3000サイクルで塗膜表面に微細なクラックが発生した。比較例1(プライマー無し)では、塗床材樹脂組成物の下地への付着性が不十分なため、500サイクルで剥離が発生した。比較例2は硬化収縮率は1.5%とやや低いが引張弾性係数が大きいため収縮応力が46N/mmと実施例1の10倍以上となり、熱冷繰り返し試験では50サイクルで下地コンクリートの破壊を伴った剥離が発生した。比較例3は硬化収縮率が小さく、熱冷繰り返し試験の熱水流下時に生じる塗膜の熱膨張を吸収することができずにその塗膜の熱膨張が原因と思われる膨れが300サイクルで発生した。


Claims (1)

  1. ラジカル重合性メタクリル樹脂30重量部から60重量部と,メタクリレートモノマー40重量部から70重量部と,硬化促進剤がラジカル重合性メタクリル樹脂とメタクリレートモノマーを配合したもの100重量部に対して0.5重量部から3.0重量部と,から成る樹脂部と、樹脂部100重量部に対して200重量部から600重量部であって硅砂からなる骨材部と、メチルエチルケトンパーオキサイドから成る硬化剤部とによって構成される塗床材樹脂組成物であり、樹脂部の硬化物の収縮率が1.0%以上3.0%以下であり、収縮応力が2N/mm以上8N/mm以下である塗床材樹脂組成物であり,下地上に塗床材樹脂組成物のラジカル重合を阻害しないプライマーを塗布してプライマー層を形成し,プライマー層に接して塗床材樹脂組成物を3mmから6mm厚さに塗付することを特徴とする塗床材施工法。

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