JP5252474B2 - n型熱電特性を有する酸化物複合体 - Google Patents

n型熱電特性を有する酸化物複合体 Download PDF

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Description

本発明は、n型熱電変換材料として優れた性能を有する酸化物複合体、n型熱電変換材料及び熱電発電モジュールに関する。
我が国では、一次供給エネルギーからの有効なエネルギーの得率は30%程度しかなく
、約70%ものエネルギーを最終的には熱として大気中に廃棄している。また、工場、ご
み焼却場などにおいて燃焼により生ずる熱も他のエネルギーに変換されることなく大気中に廃棄されている。このように我々人類は非常に多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、化石エネルギーの燃焼等の行為から僅かなエネルギーしか獲得していない。
エネルギーの得率を向上させるためには、大気中に廃棄されている熱エネルギーを利用できるようにすることが有効である。そのためには熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する熱電変換が有効な手段である。熱電変換とはゼーベック効果を利用したものであり、熱電変換材料の両端で温度差をつけることで電位差を生じさせ、発電を行うエネルギー変換法である。この熱電発電では、熱電変換材料の一端を廃熱により生じた高温部に、もう一端を大気中(室温)に配置しそれぞれの両端に外部抵抗を接続するだけで電気が得られ、一般の発電に必要なモーターやタービン等の可動装置は全く必要ない。そのためコストも安く、さらに燃焼等によるガスの排出も無く、熱電変換材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができる。
上記のように熱電発電は今後心配されるエネルギー問題の解決の一端を担うと期待されている。熱電発電を実現するためには高い熱電変換効率と熱及び化学的耐久性の高い熱電変換材料が必要となる。これまでに高温・空気中で優れた熱電性能を示す物質としてCaCo等のCoO系層状酸化物が報告されてきたが、これらは全てP型の熱電特性を有し、ゼーベック係数が正(高温側が低電位)の材料である(下記非特許文献1-3参
照)。しかしながら、熱電発電モジュール実用化のためには高い熱電特性を有するn型酸化物材料、すなわちゼーベック係数が負(低温側が高電位)の特性を示す材料の開発が必要不可欠である。
n型材料としてはカルシウムマンガン系酸化物が良好な熱電性能を示す事が報告されてきた(下記非特許文献4及び5参照)。一般的に高い熱電特性を発現させるためには、高密度の試料を作製し、低い電気抵抗率を実現する事が必要である。一方、カルシウムマンガン系ペロブスカイト酸化物は融点が高いため、高密度化には1200〜1500℃の高い焼成温度を必要とする。しかしながら、これらの材料は高温度での焼成時において異常粒成長が起こり、脆性破壊しやすく加工性や機械的強度に難がある事が問題となっていた。実際にn型にカルシウムマンガン系酸化物を用いて作製した酸化物熱電モジュールでは、モジュールの上下端に温度差をつける発電テストを繰り返し行うことにより、n部分だけが破損するといった事例も報告されている(下記非特許文献6参照)。電気抵抗率を低減
させる他の手段としては、マトリックスである酸化物の焼成温度及び素子の使用温度でも安定に存在する金属粒子を第2相として分散させ、導電性をもたせる手段が広く知られている。しかしながら、電気抵抗率の低減とともに、ゼーベック係数の絶対値も下がる事から、熱電材料の電気的特性の優劣を示す指標であるパワーファクター(ゼーベック係数の2乗に電気伝導率を掛け合わしせたもの)も下がり、熱電特性が劣化するという欠点があった。
I. Terasaki, Y. Sasago, K. Uchinokura, Phys. Rev. B 56, R12685(1997). R. Funahashi, I. Matsubara, H. Ikuta, T. Takeuchi, U. Mizutani, S. Sodeoka, Jpn. J. Appl. Phys. 39, L1127(2000). R. Funahashi, and M. Shikano, Appl. Phys. Lett. 81, 1459(2002). G. Xu, R. Funahashi, Q. Pu, B. Liu, RH. Tao, GS, Wang, ZJ. Ding, Solid State Ionics171(1-2) 147(2004). D. Flahaut, T. Mihara, F. Funahashi, N. Nabeshima, K. Lee, H. Ohta, K. Koumoto, J. Appl. Phys. 100, 084911.1(2006). S. Urata, R. Funahashi, T. Mihara, Proceedings of 2006 International conference on Thermoelectrics, 103(2007).
本発明は上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、n型熱電変換材料として優れた特性を有し、強度、加工性等にも優れた新規な材料を提供することである。
本発明者は上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、特定組成のカルシウムマンガン系ペロブスカイト型酸化物又は層状ペロブスカイト型酸化物中に、特定の金属微粒子が均一に分散した構造の高密度の焼結体は、高強度で加工性が良好であり、且つ電気抵抗率が低く、大きい負のゼーベック係数を有するものであり、n型熱電変換材料として優れた性能を有するものであることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の酸化物複合体、n型熱電変換材料及び熱電発電モジュールを提供するものである。
1. 下記組成式(1):
CaM MnM O (1)
表されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と、該酸化物中に分散したRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属微粒子を含む酸化物複合体であって、
該金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、
該金属微粒子の含有量が該酸化物複合体全体を基準として1〜50重量%であり、
該酸化物複合体の密度が理論密度の80%以上である
ことを特徴とする酸化物複合体であって、
上記組成式(1)において、M は希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M は、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、式中の添
字は、それぞれ、0.5≦v≦1.2 ; 0≦w≦0.5 ; 0.5≦x≦1.2 ; 0≦y≦0.5 ; 2.8≦z
≦3.2を満たす数であって、0.8≦v+w≦1.2 ; 0.8≦x+y≦1.2である、酸化物複合体
2. 室温において100MPa以上の3点曲げ強度を有し、100℃以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有し、100℃以上の温度で−50mVK−1以下のゼーベ
ック係数を有する上記項1に記載の酸化物複合体。
3. 下記組成式(2):
CaaM3 bMncM4 dOe (2)
表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と、該酸化物中に分散したRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属微粒子を含む酸化物複合体であって、
該金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、
該金属微粒子の含有量が該酸化物複合体全体を基準として1〜50重量%であり、
該酸化物複合体の密度が理論密度の80%以上である
ことを特徴とする酸化物複合体であって、
上記組成式(2)において、M 3 は希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M 4 は、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu
、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、式中の添
字は、それぞれ、1≦a≦2.4 ; 0≦b≦1 ; 0.5≦c≦1.2 ; 0≦d≦0.5 ; 3.6≦e≦4.4を満
たす数であって、1.6≦a+b≦2.4 ; 0.8≦c+d≦1.2である、酸化物複合体
4. 室温において100MPa以上の3点曲げ強度を有し、100℃以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有し、100℃以上の温度で−50mVK−1以下のゼーベ
ック係数を有する上記項3に記載の酸化物複合体。
5. 上記項1〜4のいずれか一項に記載の酸化物複合体からなるn型熱電変換材料。
6. 上記項5に記載のn型熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。
以下、本発明の酸化物複合体及びその製造方法について具体的に説明する。
酸化物複合体
本発明の酸化物複合体は、組成式(1):CaM MnM Oで表されるペロブス
カイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2):CaaM3 bMncM4 dOeで表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物を母材として、この酸化物中に特定の金属微粒子が分散したものである。
上記複合酸化物の内で、組成式(1)で表される酸化物は、CaMnO3で表されるペロブスカイト型結晶構造を基本構造とする酸化物であり、この酸化物を構成するCa の一部がMによって置換されるか或いは未置換であり、Mnの一部がMによって置換されるか或いは
未置換の状態の酸化物である。組成式(1)において、Mは希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、Mは、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一
種の元素である。これらの内で、希土類元素としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu
、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等を例示できる。上記組成式(1)における式中の添字は、それぞれ、0.5≦v≦1.2 ; 0≦w≦0.5 ; 0.5≦x≦1.2 ; 0≦y≦0.5 ; 2.8≦z
≦3.2を満たす数であって、0.8≦v+w≦1.2 ; 0.8≦x+y≦1.2である。
また、組成式(2)で表される酸化物は、CaOで表される岩塩構造の層とCaMnOで表されるペロブスカイト型結晶層が積層した構造の層状ペロブスカイト型構造、いわゆるルドルスデン−ポッパー(RuddlesdenPopper)型層状ペロブスカイト型構造を基本構造とする酸化物であり、この酸化物を構成するCa の一部がMによって置換されるか或いは未置換であり、Mnの一部がMによって置換されるか或いは未置換の酸化物である。組成式(2
)において、Mは希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、Mは、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素である。これらの内で、希土類元
素としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等を例
示できる。上記組成式(1)における式中の添字は、それぞれ、1≦a≦2.4 ; 0≦b≦1 ; 0.5≦c≦1.2 ; 0≦d≦0.5 ; 3.6≦z≦4.4を満たす数であって、1.6≦a+b≦2.4 ; 0.8≦x+y≦1.2である。
本発明の酸化物複合体は、上記した組成式(1):CaM MnM Oで表される
ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2):CaaM3 bMncM4 dOeで表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物を母材として、この中にRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属微粒子が均一に分散したものである。金属微粒子の平均粒径は、0.1〜10μm程度であることが好ましく、0.1〜1μm程度であることがより好ましい。尚、本願明細書において、
金属微粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)より金属微粒子を観察し、金属微粒子に外接する円の直径を粒子径として、50個の金属微粒子について測定した値の平均値である。
上記金属微粒子の含有量は、組成式(1)で表されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2)で表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と金属微粒子からなる酸化物複合体全体の重量を基準として、1〜50重量%程度であることが好ましく、5〜10重量%程度であることがより好ましい。
上記した構造を有する本願発明の酸化物複合体は、理論密度に対して80%以上という高密度の焼結体とする場合であっても、従来の高密度のカルシウムマンガン系酸化物のような脆性破壊が生じにくく、高強度であって、加工性に優れた材料となる。これは、本発明の酸化物複合体では、母材となる酸化物中に均一に分散して存在する金属微粒子が塑性変形し亀裂をブリッジングすることで亀裂の進展を防止する作用をすることが主要な要因と考えられる。更に、本発明の酸化物複合体では、従来のカルシウムマンガン系酸化物と金属粒子の複合体における欠点である、電気抵抗率は低下するもののゼーベック係数の絶対値が小さくなるという欠点がなく、ゼーベック係数の絶対値について大きな影響を受けることなく、電気抵抗率のみ飛躍的に低減し、その結果として熱電材料の電気的特性を表す指標であるパワーファクターが大きく向上して、優れた熱電性能を有するものとなる。
以上より、本発明の酸化物複合体は、従来の酸化物材料では不可能であった、高強度且つ加工性が良好であって、しかも優れた熱電変換性能を有するものであり、n型熱電変換材料として非常に有用性の高い材料である。
酸化物複合体の製造方法
本発明の酸化物複合体を作製するには、まず、母材となる組成式(1)のペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2)の層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物を作製する。例えば、目的となる酸化物の元素成分比率と同様の元素成分比率となるように原料物質を混合し、焼成することによって、組成式(1)で表されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2)の層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物を得ることができる。
原料物質としては、焼成により酸化物を形成し得るものであれば特に限定されず、元素単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等を使用できる。例えば、Ca源としては、カルシウム(Ca)、酸化カルシウム(CaO)、過酸化カルシウム(CaO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硝酸カルシウム(Ca(NO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、塩化カルシウム(CaCl)およびその水和物、アルコキシド化合物(ジメトキシカルシウム(Ca(OC)、ジプロポキシカルシウム(Ca(OC)等)等を使用でき、マンガン源としては、マンガン(Mn)、酸化マンガン(Mn)、炭酸マンガン(MnCO)等を使用できる。その他の元素についても同様に元素単体、酸化物、塩化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、アルコキシド化合物等を用いる事できる。
混合手段については特に限定されず、遊星型ボールミル、ポットミル等任意の手段を採用できる。焼成温度及び焼成時間については、目的とする複合酸化物が形成される条件とすれば良く特に限定されないが、例えば、1200〜1500℃程度の温度範囲において、10〜20時間程度焼成すれば良い。焼成雰囲気は、例えば、大気中などの酸素含有雰囲気とすればよいが、特にこれに限定されるものではない。
次いで、上記した方法で得られた組成式(1)のペロブスカイト型カルシウムマンガン
系酸化物、又は組成式(2)の層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物に、金属微粒子の形成用原料を添加し混合した後、焼成することによって、組成式(1)のペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物又は組成式(2)の層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物に、平均粒径0.1〜10μmの金属微粒子が均一に分散した状態の酸化物複合体を得ることができる。
金属微粒子の形成用原料としては、後述する焼成条件において、平均粒径が0.1〜10μm程度の金属微粒子として存在し得るものであればよく、金属単体、酸化物、各種化合物(硝酸塩等)を使用できる。例えば、Ag源としては、酸化銀(I)(AgO)、酸
化銀(II)(AgO)、硝酸銀(AgNO)、塩化銀(AgCl)、硫化銀(AgSO)、フッ化銀(AgF)等を用いることができる。その他の元素についても同様に酸化物、硝酸塩、塩化物、硫化物、フッ化物を用いることができる。
母材となる酸化物と金属微粒子形成用原料の混合割合は、目的とする金属微粒子の含有量の範囲、即ち、得られる酸化物複合体を基準として、金属微粒子量が1〜50重量%程
度の範囲となる量とすればよい。
母材となる酸化物と金属微粒子形成用原料の混合方法については、特に限定はなく、焼成後に該金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmの範囲となるように十分に混合すればよい。混合手段としては、例えば、遊星型ボールミル、ポットミル等任意の手段を採用し得る。
焼成手段は特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等任意の手段を採用し得る。焼成条件については特に限定的ではなく、目的とする酸化物複合体が得られればよい。
例えば、大気中等の酸素含有雰囲気中において、1200〜1500℃程度で2〜20時間加熱する方法を例示できる。この様な焼成条件の範囲内において、目的とする粒径の金属微粒子が均一に分散し、且つ理論密度に対して80%以上の密度を有する焼結体が得られるように具体的な焼成条件を決めればよい。
具体的な焼成条件等については、原料混合物の混合状態等によって異なるが、例えば、ボールミルなどを用いて金属微粒子形成用原料の平均粒径が0.1〜1μm程度となるまで原料混合物を十分に混合粉砕した後、上記した条件の範囲内で焼成すればよい。特に、原料を十分に粉砕して1μm程度以下まで微細化し、焼成温度1250℃程度以上の高温とすることにより高密度の焼結体を容易に得ることができる。
酸化物複合体の特性
上記した方法で得られる酸化物複合体は、組成式(1):CaM MnM Oで表
されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2):CaaM3 bMncM4 dOeで表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物を母材として、この酸化物中に、Ru、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属が平均粒径0.1〜10μmの微粒子として均一に分散したものとなる。
該酸化物複合体における金属微粒子の含有量は、該酸化物複合体の全体を基準として、1〜50重量%程度であり、好ましくは5〜10重量%程度である。
また、該酸化物複合体は、理論密度の80%以上という高密度を有するものである。ここで、理論密度は、下記式:
理論密度=酸化物の理論密度×酸化物複合体中の酸化物の重量割合+
金属微粒子の理論密度×酸化物複合体中の金属微粒子の重量割合
に基づいて算出した値であり、本発明の酸化物複合体は、この式により得られる理論密度に対する酸化物複合体の実測密度が80%以上という高密度を有するものである。
上記した条件を満足する本発明の酸化物複合体は、絶対値の大きい負のゼーベック係数を有するものであり、具体的には、100℃以上の温度で−50μVK−1以下のゼーベック係数を有し、n型熱電変換材料として優れた性能を有する材料である。更に、該酸化物複合体は、低い電気抵抗率を有する電気伝導性に優れた材料であり、100℃以上の温度において10mΩcm以下という低い電気抵抗率を有するものである。更に、該酸化物複合体は、高強度を有する材料であり、室温で100MPa以上の3点曲げ強度を有するものである。
本発明の酸化物複合体は、上記した特性を利用して、例えば、空気中において高温で用いるn型熱電変換材料として有効に利用することができる。
図6は、本発明の酸化物複合体からなる熱電変換材料をn型熱電変換素子として用いた熱電発電モジュールの一例の模式図である。該熱電発電モジュールの構造は、公知の熱電発電モジュールと同様であり、高温部用基板、低温部用基板、p型熱電変換材料、n型熱電変換材料、電極、導線等により構成される熱電発電モジュールであり、本発明の複合酸化物はn型熱電変換材料として使用される。
本発明の酸化物複合体は、高密度で低い電気抵抗率を有する材料であって、絶対値の大きい負のゼーベック係数を有するものであり、熱電材料の電気的特性を表す指標であるパワーファクターが大きく優れた熱電変換性能を有する材料である。しかも、高強度であって加工性にも優れた材料であることから、歩留まり良く加工でき、しかも使用時の破損も生じ難い材料である。
従って、本発明の酸化物複合体をn型熱電変換材料として用いることによって、高性能高信頼性を有する酸化物熱電発電モジュールが実現でき、これまで大気中に廃棄されていた熱エネルギーを有効に利用することが可能になる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
CaCO3, Mn2O3,及びYb2O3を化学量論比になるよう秤量後、乳鉢で混合した。次いで、混合した試料を1000℃で15時間仮焼し、仮焼後の生成物を乳鉢で粉砕・混合し、1250℃で12時間焼成する操作を2回繰り返すことによって、単相のCa0.9Yb0.1MnO3を作製した。
上記した方法で得たペロブスカイト型酸化物:Ca0.9Yb0.1MnO3に対して、AgOを、焼成後の酸化物複合体中のAg量が20重量%となるように混合して、湿式ボールミルを用いて24時間混合して均一な分散体とした後、更に、乾式ボールミルにより12時間粉砕した。次いで、得られた粉砕物を40MPaで一軸加圧して、直径1.5-2 cm、高さ0.2-0.5 cmのペレット状に成形し、電気炉に入れ空気中において1250℃で2時間焼成した。
得られた焼結体の粉末X線回折パターンを図1に示す。図1より、上記方法で得られた
酸化物複合体は、カルシウムマンガン系ペロブスカイト構造酸化物であるCa0.9Yb0.1MnOと金属粒子であるAgからなるものであることが確認できる。図2は、得られた焼結体の電子顕微鏡写真であり、平均粒径0.1〜10μmの範囲にあるAgの微
粒子がCa0.9Yb0.1MnO3に均一に分散した状態であることが判る。
図3は、実施例1の焼結体について、電気抵抗率 (r)の温度依存性を示すグラフである。尚、図3には、比較例1として、上記方法で作製したCa0.9Yb0.1MnO3を粉砕した後、得られた粉砕物を40MPaで一軸加圧して直径1.5-2 cm、高さ0.2-0.5 cmのペレット状に成形し、電気炉を用いて空気中において1350℃で2時間焼成して得た焼結体についての測定結果も示す。
図3より、Agの微粒子を均一に分散した状態で含む実施例1の焼結体は、100〜700℃の温度で10mΩcmを下回る電気抵抗率を有するものであり、Ag微粒子を含有しない比較例1の焼結体と比較して、低い電気抵抗率を有するものであることが確認できた。
図4は、実施例1の焼結体と比較例1の焼結体について、100〜700℃におけるゼーベック係数(S)の温度依存性を示すグラフである。図4から、実施例1の焼結体は、100〜700℃の温度で−50μVK−1を下回る負のゼーベック係数を有するものであることが確認できた。また、後述する全ての実施例において、ゼーベック係数は負の値であり、高温側が高電位となるn型熱電変換材料であることが確認できた。
実施例2〜445
下記表1〜表24に示す各酸化物組成となるように原料物質を混合し、実施例1と同様にして、表1に示す組成のペロブスカイト型酸化物を作製した。原料としては、元素の種類に応じて、酸化物、炭酸塩等を用いた。
次いで、得られた各酸化物に対して、各表に記載する金属成分の含有量となるように、金属微粒子形成用原料を添加して、実施例1と同様の方法で焼成して、金属微粒子が均一に分散した焼結体を得た。Ag以外の金属については、原料として金属単体を用いた。
得られた各焼結体について、理論密度に対する実測密度の比率、室温での3点曲げ強度と700℃における電気抵抗率、及び500℃におけるゼーベック係数の測定結果を下記表1〜24に記載する。
尚、比較例1の焼結体は、理論密度に対して72%の密度を有し、室温での3点曲げ強度は36MPa、700℃における電気抵抗率は13.6mΩcm、500℃におけるゼーベック係数は、-79であった。
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実施例446〜888
下記表25〜48に記載された各酸化物組成となるように原料物質を混合し、実施例1と同様にして、表1に示す組成の層状ペロブスカイト型酸化物を作製した。
得られた層状ペロブスカイト型酸化物に対して、各表に記載する金属成分の含有量となるように、金属微粒子形成用原料を添加して、実施例1と同様の方法で焼成して、金属微粒子が均一に分散した焼結体を得た。
上記した方法で得られた焼結体の内で、実施例446の焼結体の粉末X線回折パターン
を図5に示す。図5より、上記方法で得られた酸化物複合体は、層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物であるCa2MnO4と金属粒子であるAgからなるものであること
が確認できる。得られた焼結体を電子顕微鏡写真で確認したところ、平均粒径0.1〜10μmの範囲にあるAgの微粒子がCa2MnO4に均一に分散した状態であることが判った。
下記表25〜48に、得られた各焼結体について、理論密度に対する実測密度の比率、室温での3点曲げ強度と700℃における電気抵抗率、及び500℃におけるゼーベック係数の測定結果を記載する。
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実施例1で得られた酸化物複合体のX線回折パターンを示す図面。 実施例1で得られた酸化物複合体の電子顕微鏡写真。 実施例1及び比較例1で得られた酸化物複合体の電気抵抗率 (r)の温度依存性を示すグラフ。 、実施例1及び比較例1で得られた酸化物複合体のゼーベック係数の温度依存性を示すグラフ。 実施例446で得られた酸化物複合体のX線回折パターンを示す図面。 本発明の酸化物複合体からなる熱電変換材料をn型熱電変換素子として用いた熱電発電モジュールの一例の模式図。

Claims (6)

  1. 下記組成式(1):
    CaM MnM O (1)
    表されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と、該酸化物中に分散したRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属微粒子を含む酸化物複合体であって、
    該金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、
    該金属微粒子の含有量が該酸化物複合体全体を基準として1〜50重量%であり、
    該酸化物複合体の密度が理論密度の80%以上である
    ことを特徴とする酸化物複合体であって、
    上記組成式(1)において、M は希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M は、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、式中の添
    字は、それぞれ、0.5≦v≦1.2 ; 0≦w≦0.5 ; 0.5≦x≦1.2 ; 0≦y≦0.5 ; 2.8≦z
    ≦3.2を満たす数であって、0.8≦v+w≦1.2 ; 0.8≦x+y≦1.2である、酸化物複合体
  2. 室温において100MPa以上の3点曲げ強度を有し、100℃以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有し、100℃以上の温度で−50μVK−1以下のゼーベック係数を有する請求項1に記載の酸化物複合体。
  3. 下記組成式(2):
    CaaM3 bMncM4 dOe (2)
    表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と、該酸化物中に分散したRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属微粒子を含む酸化物複合体であって、
    該金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、
    該金属微粒子の含有量が該酸化物複合体全体を基準として1〜50重量%であり、
    該酸化物複合体の密度が理論密度の80%以上である
    ことを特徴とする酸化物複合体であって、
    上記組成式(2)において、M 3 は希土類元素、Li、Na、K、Mg、Sr、Ba、Zn、Al及びBiか
    らなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、M 4 は、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu
    、Zr、Nb、Ta、Mo及びWからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、式中の添
    字は、それぞれ、1≦a≦2.4 ; 0≦b≦1 ; 0.5≦c≦1.2 ; 0≦d≦0.5 ; 3.6≦e≦4.4を満
    たす数であって、1.6≦a+b≦2.4 ; 0.8≦c+d≦1.2である、酸化物複合体
  4. 室温において100MPa以上の3点曲げ強度を有し、100℃以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有し、100℃以上の温度で−50μVK−1以下のゼーベック係数を有する請求項3に記載の酸化物複合体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸化物複合体からなるn型熱電変換材料。
  6. 請求項5に記載のn型熱電変換材料を含む熱電発電モジュール。

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