JP5248186B2 - 携帯電話機 - Google Patents
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Description
特許文献1に加え、特許文献2が開示する方法では共に、外界の音を集音するマイクロフォンと集音され補正された音を出力するイヤホンとの距離が短くなるため、ハウリングが生じやすい問題が発生する。
音声処理部15は、増幅器(AMP)151,151a、エコー低減部としてのエコーキャンセラ152、イコライジング部としてのイコライザ153および153a、音声速度調整部としてのDSP154および154a、ノイズ低減部としてのノイズキャンセラ155、およびスイッチSW1〜4を有する。
携帯電話機10は、図示しない基地局を介してネットワークに接続され、基地局を介してネットワークに接続されているサーバ装置の制御にしたがって、音声通話、電子メールの作成とその送受信、WEBサイトやコンテンツデータ(たとえば動画像、静止画像)の閲覧等を行う機能を有する。
携帯電話機10の筐体の構成や外観等は限定されないが、本実施形態では図2に示すような折りたたみ式(フォルダタイプ)の筐体を採用している。
これにより、補聴モードの場合には、スイッチSW1は端子C1側に切り替わり、スイッチSW2はオンに切り替わり、スイッチSW3,4はオフに切り替わり、マイクロフォン16が集音した音声がユーザの聴力に適合するように増幅されてスピーカ18から出力される。
他方、通話モードの場合には、スイッチSW1は端子C2側に切り替わり、スイッチSW2はオフに切り替わり、スイッチSW3,4はオンに切り替わり、送話時にマイクロフォン17に入力された通話音は、音声処理部15の処理によってエコー等が除去されてから送信され、受話時の通話相手の音声は、ユーザの聴力に適合するように増幅されてスピーカ18から出力される。
本実施形態では、ユーザの便宜を考慮し、通話中以外は補聴モードが選択され、音声通話が開始されると自動的に通話モードが選択される。
制御部13は、たとえばマイクロコンピュータ等で構成され、携帯電話機10の全般的な動作を統括的に制御する。すなわち、制御部13は、音声の入出力、携帯電話機10の各種処理(ネットワークを介して行われる音声通話、電子メールの作成とその送受信、WEBサイトの閲覧等の制御)がユーザによる操作部110の操作に応じて適切な手順で実行されるように、各構成部の動作(通信部12における電波信号の送受信、記憶部14とのアクセス、音声処理部15の制御、表示部19における画像の表示等)を制御する。
上記データには、ユーザのプロフィール情報、通話相手の名前や電話番号、電子メール等の個人データ等を管理するアドレス帳、着信音(着信メロディ)や音声メッセージ等の音声情報、(動)画像データ、制御部13の出力結果、制御部13が実行するアプリケーションプログラム、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータが含まれる。
一般に、人間の聴力は、加齢と共に高周波帯域(ここでは2kHz〜20kHz程度とする)の聴力が低下する傾向があり、図3(A)に図示する実線はその傾向を示している。図3(B)に図示する低周波領域(ここでは10Hz〜100Hz程度とする)についても同様に、加齢と共に音が聞き取りづらくなる傾向がある。
一方、図4(A)〜(C)に示す破線は、ユーザが最も可聴しやすい音声の音量の基準レベルを示している。補聴モード時に、マイクロフォン16によって集音された音声レベルがこの基準レベルに達しない場合には、音声処理部15によって基準レベルとなるように補正される。逆に、集音された音声レベルが基準値以上であったとしても、基準レベルとなるように補正される。
補正データには、上述のデータ以外に、マイクロフォン16によって集音された音声速度(受話速度)がユーザに適した音声速度となるように補正するためのデータも含まれ、通話モードおよび補聴モードで参照される。
増幅器151は、マイクロフォン16または17から入力された音声信号を増幅して音声処理部15のエコーキャンセラ152に出力する。
増幅器151aは、音声処理部15のイコライザ153aから入力された音声信号を増幅してスピーカ18に出力する。
無論、イコライザ153がイコライザ153aと同様の処理を行ってもよい。
また、制御部13は、通話速度に関しては通信部12にて受信した音声の速度を変更することなく同じスピードでスピーカ18に音声を出力させ、対してマイクロフォン16から集音した音声に関してはスピーカ18から音声を出力する際に集音したときの音声に比して遅くして出力してもよい。
本実施形態では、音声処理部15の全てあるいは一部の処理をソフトウェア的に処理するようにしてもよいし、DSP154、154aの処理を制御部13のマイクロコンピュータ等に実行させるようにしてもよい。
スイッチSW1〜4は、制御部13から補聴モードに切り替えるための制御信号SAを受けると補聴モードに、通話モードに切り替えるための制御信号SB(何れの信号も不図示)を受けると、通話モードに切り替える。
詳細には、制御部13から補聴モードに切り替える制御信号SA(不図示)を受けた場合、スイッチSW1は端子C1側に切り替わり、スイッチSW2はオンに切り替わり、スイッチSW3,4はオフに切り替わる。
一方、制御部13から通話モードに切り替える制御信号SB(不図示)を受けた場合、スイッチSW1は端子C2側に接続され、スイッチSW2はオフに切り替わり、スイッチSW3,4はオンに切り替わる。
マイクロフォン16の取り付け位置は、外界音を集音可能な位置であれば限定されないが、マイクロフォン16とスピーカ18との距離が短いとハウリングが生じやすいため、出来るだけ互いの距離を離すのが望ましい。
そこで、本実施形態では、外界音を集音しやすく、できるだけスピーカ18およびマイクロフォン17と距離が取れるように、マイクロフォン16は上部筐体111のヒンジ部114付近に取り付けられている。
表示部19が表示する情報には、たとえば発信時(着信時)における通話先の電話番号、電子メール等の文字情報、WEBサイト、動画像、日付等の時間情報、電池残量、発信成否、待ち受け画面等が含まれる。
図5は、本実施形態に係る携帯電話機の動作を説明するためのフローチャートである。
以下の説明では、ユーザの年齢等を含むプロフィール情報があらかじめ設定されているものとし、筐体は開示(図2(A)を参照)されているものとする。
制御部13は通話中か否かを判断する。制御部13は、通話中でない場合(NO)、補聴モードに切り替える制御信号SAを音声処理部15のスイッチSW1〜4に出力し、通話中である場合(YES)、通話モードに切り替える制御信号SBを音声処理部15のスイッチSW1〜4に出力する。
スイッチSW1〜4は、制御部13から補聴モードに切り替える制御信号SAを受けて、スイッチSW1は端子C1側に切り替わり、スイッチSW2はオンに切り替わり、スイッチSW3,4はオフに切り替わる。
これにより、マイクロフォン16が集音した音声をユーザの聴力に適合するように増幅してスピーカ18に出力する補聴モードが選択される。
マイクロフォン16が集音された音は音声信号として増幅器151にて増幅された後、エコーキャンセラ152に入力される。
エコーキャンセラ152は、増幅器151から入力された音声信号からエコーを低減させ、イコライザ153に出力する。
イコライザ153は、エコーキャンセラ152からエコー低減済の音声信号が入力され、記憶部14に格納されているユーザのプロフィール情報に基づいて、周波数特性を調整する。
DSP154は、アナログからデジタルの音声信号に変換し、スイッチSW2を介してDSP154aに出力する。
DSP154aは、ユーザのプロフィール情報に基づいて話速変換を行った後、デジタルからアナログの音声信号に変換し、ノイズキャンセラ155に出力する。
ノイズキャンセラ155は、音声信号に含まれる低周波成分等をカットし、イコライザ153aに出力する。
イコライザ153aは、ノイズキャンセラ155からノイズ低減済の音声信号が入力され、ユーザのプロフィール情報に基づいて周波数特性を調整し、増幅器151aに出力する。
スピーカ18は増幅器151aが増幅した音声信号を出力する。その後、ステップST1の処理が再開される。
スイッチSW1〜4は、制御部13から通話モードに切り替える制御信号SBを受けて、スイッチSW1は端子C2側に切り替わり、スイッチSW2はオフに切り替わり、スイッチSW3,4はオンに切り替わる。
これにより、マイクロフォン17を使用して音声通話を行う音声通話モードが選択される。
制御部13は、音声通話の送信処理を行うか否かを判断し、送信処理を行う場合(YES)、送信処理を開始し(ステップST11)、受信処理を行う場合(NO)、受信処理を開始する(ステップST15)。
送信処理が開始されると、マイクロフォン17に入力された通話音は音声信号として増幅器151にて増幅された後、エコーキャンセラ152に入力される。
ステップST12,13の処理は、ステップST3,4と同様の処理を行えばよいため、詳細な説明は割愛する。
DSP154は、アナログからデジタルの音声信号に変換し、スイッチSW3を介して制御部13に出力する。その後、通信部12は、制御部13が所定の処理を施した音声信号を変調し、送信信号としてアンテナ11を介して基地局に送信する。その後、ステップST1の処理が再開される。
一方、受信処理が開始されると、通信部12は、アンテナ11を介して基地局から受信した受信信号を音声信号として復調し、制御部13に出力する。その後、制御部13は、音声信号に所定の処理を施し、スイッチSW4を介してDSP154aに出力する。
ステップST16〜19の処理は、ステップST5〜8と同様の処理を行えばよいため、詳細な説明は割愛する。
また、前述した効果を携帯電話において成し遂げることによって、当該装置が用いられて補聴が行われたときに、ユーザは他人の目を気にする必要がなくなる。
同時に、携帯電話の記憶部に記憶された個人情報(性別・生年月日等)に基づいた補正を携帯電話側で自動的に行うために、ユーザは補聴の設定を別個に行わなくてすみ、ユーザビリティが向上する。
また、透磁性を有する耳あてがスピーカの放音口(孔部)の近くに設けられることによって、補正された音声の音漏れを防ぐことが出来る。同時に、誘導コイルによって発生した電磁波が耳あて部に吸い寄せられるため、誘導コイルが発生させた電磁波が筐体内部の他の電子部品等に悪影響を与える虞を低減させることが可能となる。
補聴機能を実行するために、特殊な部品等を必要とせず、携帯電話機10に搭載されている部品(通話用のスピーカ18、マイクロフォン16,17等)を使用しているため、ユーザがたとえば補聴器のような外部機器を別途購入し、携帯電話機10に取り付ける手間を強いることがない。
携帯電話機10の筐体は耳に装着する補聴器と比べて大きいため、エコーキャンセラ152、イコライザ153,ノイズキャンセラ155等を搭載する空間を確保でき、高品質な音声を提供できる。
イコライザ153がユーザの年齢に合わせて音量レベルを自動的に調整するため、ユーザは手動で音量レベルを調整する必要がない。
制御部13が補聴モードまたは通話モードに適宜切り替えるため、ユーザは通話時にも聴力に適合した音量レベルで通話できる。
Claims (7)
- 長尺状を有する筐体と、
通信部と、
当該通信部を介した通話時に通話音声を出力するスピーカ部と、
前記通話時に集音するマイク部と、
筐体外部の音を集める集音部と、
前記通信部を介した通話を行う通話モードと、当該集音部によって集音された音を前記スピーカ部から出力する補聴モードとを切り替えるモード制御部と、を備えた携帯電話機であって、
前記スピーカ部は、前記筺体の一方側の主面で且つ前記筺体の長手方向の一端側に配置され、
前記マイク部は、前記筺体の長手方向の他端側に配置され、
前記集音部は、前記筺体の一方側の主面とは逆側の他方側の主面における前記スピーカ部及び前記マイク部の双方から離間した位置に配置される
ことを特徴とする携帯電話機。 - ユーザの性別、年齢及び生年月日の少なくとも一つを含む個人情報を記憶可能な記憶部を備え、
前記モード制御部は、前記補聴モードが設定されているときに、前記スピーカ部から出力される音を前記記憶部に記憶された個人情報に基づいて補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記記憶部は、前記モード制御部が補聴モードの際に参照する、全周波数領域にわたる音量の基準レベルを有し、
前記モード制御部は、補正する音声の音量のレベルを前記基準レベルと比較し、当該基準レベルを満たさない音声の周波数領域のレベルが前記基準レベルを満たすように補正する
ことを特徴とする請求項2に記載の携帯電話機。 - 前記モード制御部は、前記補聴モードの時に前記スピーカ部から出力される音声に含まれるエコーを低減させるエコー低減部を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の携帯電話機。 - 前記モード制御部は、前記補聴モードの時に前記スピーカ部から出力される音声に含まれるノイズを低減させるノイズ低減部を有する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の携帯電話機。 - 前記モード制御部は、前記スピーカ部から出力する音量レベルを周波数領域毎に補正することが可能で、前記基準レベルを満たさない周波数領域における音声の音量を増幅するイコライジング部を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯電話機。 - 前記モード制御部は、前記補聴モードのとき、前記スピーカ部から出力する音声を前記通話モードのときに前記スピーカ部から出力される音声の出力速度より遅くして出力する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一に記載の携帯電話機。
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