以下に、本発明の実施形態について図1〜図13を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態の情報共有システム1を示す図である。
情報共有システム1は、単語処理装置100およびネットワーク150を介して単語処理装置100と通信を行うことができる単語入力者記録サーバ160を有する。
なお、図1に示した本実施形態の例では、情報共有システム1は、単語入力者記録サーバ160および単語処理装置100を1台ずつ有するが、これに限らず、それぞれ複数台有することとしてもよい。
単語入力者記録サーバ160は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
単語入力者記録サーバ160は、記憶部170、制御部180および送受信部190を有する。
記憶部170は、入力者情報データベース200を格納する入力者情報記憶領域171および記録除外単語情報データベース300を格納する記録除外単語情報記憶領域172を有する。
図2に、キーワード(単語)に関連する入力者の情報を記憶する入力者情報データベース200の構成例を示す。
入力者情報データベース200は、入力されたキーワード(単語)とそのキーワードの入力を行ったユーザーに関する情報とを関連付ける情報を記憶するデータベースである。
具体的には、入力者情報データベース200は、キーワードを示す単語欄201、単語入力者氏名欄202、氏名読み仮名欄203、社員番号欄204、所属欄205、内線電話番号欄206、入力回数欄207および最終入力日時欄208を有する。
単語欄201には、入力された単語であるキーワードが記憶される。例えば、「XXX」、「XYZ」、等である。
単語入力者氏名欄202には、単語欄201に記憶されたキーワードの入力者の氏名に関する情報が記憶される。例えば、「山田太郎」、「佐藤花子」、等である。
氏名読み仮名欄203には、単語入力者氏名欄202に記憶された氏名の読み仮名が記憶される。例えば、「ヤマダタロウ」、「サトウハナコ」、等である。
社員番号欄204には、単語欄201に記憶されたキーワードの入力者を識別するための識別子が記憶される。例えば、社員番号等が記憶される。
所属欄205には、単語欄201に記憶されたキーワードの入力者が所属する組織の名称等が記憶される。例えば、所属の部、課等が記憶される。より具体的には、「総務部経理課」、「法人営業部」、「人事部採用課」等の組織の名称である。
内線電話番号欄206には、単語欄201に記憶されたキーワードの入力者に連絡をとることのできる電話(例えば内線電話)等、連絡するための情報が記憶される。より具体的には、内線電話番号「1111」等である。
入力回数欄207には、単語欄201に記憶されたキーワードを、社員番号欄204に記憶された社員番号で識別される人物が入力した回数が記憶される。
例えば、「XXX」というキーワードを社員番号「7Y7AAAA」で識別される「山田太郎」という入力者が過去に23回入力した場合には、入力回数欄207に「23」が記憶される。
最終入力日時欄208には、単語欄201に記憶されたキーワードを、社員番号欄204に記憶された社員番号で識別される人物が直近に入力した日時が記憶される。
例えば、単語欄201に「XXX」という値が記憶され、単語入力者氏名欄202に「山田太郎」という値が記憶され、社員番号欄204に「7Y7AAAA」という値が記憶され、最終入力日時欄208に「2007/01/01 23:00」という情報が記憶されている場合には、「XXX」というキーワードを社員番号「7Y7AAAA」で識別される「山田太郎」という入力者が直近に入力し、その入力結果を単語入力者記録サーバ160が更新した日時が2007年1月1日23時00分であることを示す。
図3に、記録除外単語情報を記憶する記録除外単語情報データベース300の構成例を示す。
記録除外単語情報データベース300は、単語入力者記録サーバ160に記録する対象から除外する単語を記憶するデータベースである。
記憶された記録する対象から除外する単語は、予め記録除外単語情報データベース300に記憶される。
ここで、記録する対象から除外する単語とは、情報共有を行う必要が無い単語であり、その単語は管理方針等に合わせて予め設定される。
たとえば、「私」等の代名詞、「動く」等の動詞、「美しい」等の形容詞、「そこで」等の接続詞、「、」等の句読点、「徐々に」等の副詞、「を」等の格助詞等は、情報共有を行う必要がない場合が多い。
具体的には、記録除外単語情報データベース300は、記録除外単語欄301と、有効期限欄302と、を有する。
記録除外単語欄301には、入力者情報記憶領域に記憶される対象から除外される単語が記憶される。例えば、「私」、「動く」、「美しい」、・・・等である。
有効期限欄302には、記録除外単語欄301に記憶された単語ごとに、除外される期間の終期が記憶される。例えば、「2007/7/7」であれば、2007年7月7日までが除外される期間であることを示す。
図1に説明を戻す。
単語処理装置100は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
単語処理装置100は、記憶部120、制御部130および送受信部140を有する。
記憶部120は、ユーザー情報データベース400を格納するユーザー情報記憶領域121および入力単語情報データベース500を格納する入力単語情報記憶領域122を有する。
図4に、ユーザー情報を記憶するユーザー情報データベース400の構成例を示す。
ユーザー情報データベース400は、単語処理装置100の利用者を識別する情報等を記憶するデータベースである。
利用者を識別する情報は、予めユーザー情報データベース400に記憶される。
または、オペレーティングシステム等により、単語処理装置100に対してユーザーがログインを行うことでユーザー情報データベース400に記憶されるものであってもよい。
具体的には、ユーザー情報データベース400は、社員番号欄401、氏名欄402、読み仮名欄403、所属欄404および内線電話番号欄405を有する。
社員番号欄401には、ユーザーを識別するための識別子が記憶される。例えば、社員番号等が記憶される。
氏名欄402には、ユーザーの氏名に関する情報が記憶される。例えば、「山田太郎」、「佐藤花子」、等である。
読み仮名欄403には、氏名欄402に記憶された氏名の読み仮名が記憶される。例えば、「ヤマダタロウ」、「サトウハナコ」、等である。
所属欄404には、ユーザーが所属する組織の名称等が記憶される。
例えば、所属の部、課等が記憶される。より具体的には、「総務部経理課」、「法人営業部」、「人事部採用課」等の組織の名称である。
内線電話番号欄405には、ユーザーに連絡をとることのできる電話(例えば内線電話)等、連絡先を示す情報が記憶される。より具体的には、内線電話番号「1111」等である。
図5に、入力された単語情報を記憶する入力単語情報データベース500の構成例を示す。
入力単語情報データベース500は、単語処理装置100のユーザーが入力を行った単語を、ユーザー情報と関連付けて記憶するデータベースである。
具体的には、入力単語情報データベース500は、社員番号欄501、氏名欄502、読み仮名欄503、所属欄504、内線電話番号欄505および入力単語情報欄506を有する。
社員番号欄501には、ユーザーを識別するための識別子が記憶される。例えば、社員番号等が記憶される。
氏名欄502には、ユーザーの氏名に関する情報が記憶される。例えば、「山田太郎」、「佐藤花子」、等である。
読み仮名欄503には、氏名欄502に記憶された氏名の読み仮名が記憶される。例えば、「ヤマダタロウ」、「サトウハナコ」、等である。
所属欄504には、ユーザーが所属する組織の名称等が記憶される。例えば、所属の部、課等が記憶される。より具体的には、「総務部経理課」、「法人営業部」、「人事部採用課」等の組織の名称である。
内線電話番号欄505には、ユーザーに連絡をとることのできる電話(例えば内線電話)等、連絡するための情報が記憶される。より具体的には、内線電話番号「1111」等である。
入力単語情報欄506には、単語入力者記録サーバ160に対して入力単語情報として送信するための入力単語情報が記憶される。より具体的には、「凧」、「投資」、「遅延」、「受信機」、「人海戦術」、「ピラミッド」等である。
図1に説明を戻す。
ここからは、単語入力者記録サーバ160について説明する。
制御部180は、入力者情報要求受付部181、入力者情報配信部182、更新情報受信部183、入力者情報更新部184および記録除外単語情報配信部185を有する。
入力者情報要求受付部181は、単語処理装置100からネットワーク150へ送信された入力者情報要求を送受信部190を介して受け付ける。
入力者情報配信部182は、入力者情報要求受付部181にて受け付けた入力者情報要求を元に、入力者情報記憶領域171に記憶された情報から該当する情報を取得し、要求した単語処理装置100に対して配信する。
更新情報受信部183は、単語処理装置100からネットワーク150へ送信された入力単語情報を入力者情報の更新情報として送受信部190を介して受け付ける。
入力者情報更新部184は、更新情報受信部183が受け付けた更新情報を元に、入力者情報記憶領域171に記憶された情報を更新する。
記録除外単語情報配信部185は、単語処理装置100に対して、記録除外単語情報とその有効期限を送信する。
送受信部190は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
ここからは、単語処理装置100について説明する。
制御部130は、入力受付部131、入力変換部132、入力者情報要求部133、入力者情報受信部134、表示処理部135、入力単語情報送信部136、記録除外単語情報受信部137および音声通話処理部138を有する。
入力受付部131は、ユーザーからの入力操作を受け付ける。そして、受け付けた操作内容を制御部120へ伝える。
入力変換部132は、入力受付部131を介して受け付けたユーザーの入力操作を所定の情報に変換する。例えば、受け付けた入力内容について既存の技術である形態素解析を行い、記憶部120に記憶された図示しない辞書情報から変換文字列候補を選出し、さらに、入力受付部131を介して受け付けた変換文字列候補の1つへの変換を確定する。
なお、形態素とは、それ以上に細かくすると意味がなくなってしまう最小の文字列をいう。
また、形態素解析とは、自然言語で書かれた文を形態素の列に分割することをいう。
入力者情報要求部133は、変換対象の単語を単語入力者記録サーバ160に対して送信し、変換文字列候補に関する入力者情報を送信するよう要求する。
入力者情報受信部134は、単語入力者記録サーバ160が送信した入力者情報を受信する。
表示処理部135は、出力表示する画面に表示させる情報を作成し、後述する出力装置112に表示させる。
入力単語情報送信部136は、入力変換部132により確定された変換後の文字列から有効期限内にある記録除外単語を除外して、入力単語情報として単語入力者記録サーバ160へ送信する。
記録除外単語情報受信部137は、単語入力者記録サーバ160等、ネットワーク150に接続された他の機器から送信される記録除外単語情報を受信し、記憶部120に記憶させる。
音声通話処理部138は、受け付けた通話先との音声通信を開始し、音声通信を行い、音声通信を終了する。
なお、本実施形態においては、音声通話処理部138が実施する音声通信は、SIP(Session Initiation Protocol:セッション確立プロトコル。2つ以上のクライアント間でセッションを確立するためのIETF標準の通信プロトコルをいう)等の既存の技術を用いたIP電話あるいはソフトフォン等により実現する。
送受信部140は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
図6は、本実施形態の単語処理装置100のハードウェア構成を示す図である。
本実施形態では、単語処理装置100は、ネットワーク150を介して、単語入力者記録サーバ160と通信を行うことができる。
単語処理装置100は、入力装置111、出力装置112、通信装置113、演算装置114、主記憶装置115、外部記憶装置116およびそれぞれの装置を互いに接続するバス117を有する。
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置113は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
演算装置114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
主記憶装置115は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
外部記憶装置116は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
ここで、ネットワーク150は、LAN(Local Area Network)や無線LANなどの通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANなどの公衆網であってもよいし、その他ケーブルテレビ網や携帯電話網などのネットワーク、あるいは電力線ネットワーク等でもよい。
単語処理装置100の入力受付部131、入力変換部132、入力者情報要求部133、入力者情報受信部134、表示処理部135、入力単語情報送信部136および記録除外単語情報受信部137は、単語処理装置100の演算装置114に処理を行わせるプログラムによって実現される。
このプログラムは、主記憶装置115または外部記憶装置116内に記憶され、実行にあたって主記憶装置115上にロードされ、演算装置114により実行される。
また、単語処理装置100の記憶部120は、単語処理装置100の主記憶装置115または外部記憶装置116により実現される。
単語処理装置100の送受信部140は、単語処理装置100の通信装置113によって実現される。
図7は、本実施形態の単語入力者記録サーバ160のハードウェア構成を示す図である。
本実施形態では、単語入力者記録サーバ160は、ネットワーク150を介して、単語処理装置100と通信を行うことができる。
単語入力者記録サーバ160は、入力装置161、出力装置162、通信装置163、演算装置164、主記憶装置165、外部記憶装置166およびそれぞれの装置を互いに接続するバス167を有する。
入力装置161は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
出力装置162は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置163は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
演算装置164は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
主記憶装置165は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
外部記憶装置166は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
単語入力者記録サーバ160の入力者情報要求受付部181、入力者情報配信部182、更新情報受信部183、入力者情報更新部184および記録除外単語情報配信部185は、単語入力者記録サーバ160の演算装置164に処理を行わせるプログラムによって実現される。
このプログラムは、主記憶装置165または外部記憶装置166内に記憶され、実行にあたって主記憶装置165上にロードされ、演算装置164により実行される。
また、単語入力者記録サーバ160の記憶部170は、単語入力者記録サーバ160の主記憶装置165または外部記憶装置166により実現される。
単語入力者記録サーバ160の送受信部190は、単語入力者記録サーバ160の通信装置163によって実現される。
次に、本実施形態における情報共有に関するフローについて、図に基づき説明する。
図8は、情報共有の処理の流れを示すフロー図である。
まず、単語処理装置100に電源が投入されると、記録除外単語情報受信部137は、記録除外単語情報と有効期限情報とをダウンロードし、ダウンロードした記録除外単語情報と有効期限情報とを記憶部120に記憶させる(ステップS101)。
具体的には、記録除外単語情報受信部137は、単語入力者記録サーバ160に対して記録除外単語情報と有効期限情報とを配信するよう要求を送信し、単語入力者記録サーバ160から送信された記録除外単語情報と有効期限情報とを受信することでダウンロードを行う。
この際に、記録除外単語情報受信部137は、有効期限情報が記憶部120に記憶されていれば、その有効期限を確認し、処理時点で有効期限を超過するものがあればダウンロードを行い、超過するものが無ければダウンロードを省略するようにしてもよい。
そして、入力受付部131は、単語処理装置100のユーザーからの入力を受け付ける(ステップS102)。
具体的には、入力受付部131は、単語処理装置100のユーザーが入力した文字の情報をかなに変換して、変換対象として受け付ける。
例えば、「t」、「a」、「k」、「o」、「w」、「o」、「a」、「g」、「e」、「r」そして「u」の入力を受け付けると、「たこをあげる」が変換対象の文字列であるとして受け付ける。そして、ユーザーからの変換指示を受け付ける。
次に、変換指示を受け付けると、入力変換部132は、変換対象の文字列に対して形態素解析等を行い、形態素、すなわち単語に分解する(ステップS103)。
具体的には、入力変換部132は、変換対象の文字列である「たこをあげる」に対して形態素解析を行い、例えば変換の単位を「たこ」と「を」と「あげる」とに分解する。
そして、入力変換部132は、ステップS103で分解した単語ごとに、変換文字列候補を選出する(ステップS104)。
具体的には、入力変換部132は、「たこ」と「を」と「あげる」との3つの単語に関して、それぞれ変換文字列候補を記憶部120に記憶された所定の辞書データ(図示せず)を元に選出する。
例えば、入力変換部132は、「たこ」について選出された候補として、「蛸」、「たこ」、「凧」、「胼胝」、「多胡」、「多古」、「田子」等の候補を取得する。
次に、入力者情報要求部133は、ステップS104で取得した変換文字列候補を付加して入力者情報要求を単語入力者記録サーバ160に対して送信する(ステップS105)。
具体的には、入力者情報要求部133は、入力者情報要求の中に、「蛸」、「たこ」、「凧」、「胼胝」、「多胡」、「多古」および「田子」等の変換候補の文字と、「を」および「ヲ」等の変換候補の文字と、「上げ」、「挙げ」、「揚げ」、「あげ」および「安芸」等の変換候補の文字を単語入力者記録サーバ160に対してパケットデータ通信により送信する。
そして、入力者情報受信部134は、単語入力者記録サーバ160から送信される入力者情報を受信する(ステップS106)。
具体的には、入力者情報受信部134は、送信した変換候補の文字ごとに、単語の入力者氏名、氏名の読み仮名、入力回数、社員番号、所属および内線電話番号の情報を単語入力者記録サーバ160から受信する。
例えば、「蛸」については、「山田太郎」という入力者氏名、「ヤマダタロウ」という読み仮名、「23」回という入力回数、「7Y7AAAA」という社員番号、「総務部 経理課」という所属および「1111」という内線電話番号を受信する。
同様に、「凧」については、「川田次郎」という入力者氏名、「カワダジロウ」という読み仮名、「50」回という入力回数、「7Y2BBBB」という社員番号、「人事部 採用課」という所属および「2222」という内線電話番号を受信する。
次に、表示処理部135は、変換候補の単語とステップS106で受信した入力者情報とを関連付けて、変換対象として出力装置112に表示させる(ステップS107)。
具体的には、表示処理部135は、図10に示す変換候補表示画面700を表示する。
変換候補表示画面700は、確定済み入力情報表示領域701、変換候補表示番号表示領域702、変換候補表示領域703、最頻入力者表示領域704、最頻入力者名表示領域705、入力回数表示領域706および内線電話番号表示領域707により構成される。
確定済み入力情報表示領域701は、既に変換が完了して確定した入力情報を表示する領域である。
変換候補表示番号表示領域702は、変換対象の単語の変換候補に振られる連番を表示する領域である。
変換候補表示領域703は、変換候補を表示する領域であり、ユーザーからの選択指示を受け付ける領域である。
最頻入力者表示領域704は、変換候補の単語ごとに、その単語を入力する回数が多いユーザーの情報を表示する領域である。
最頻入力者名表示領域705は、変換候補の単語ごとに、その単語を入力する回数が最も多いユーザーの氏名を表示する領域である。
なお、表示処理部135は、ユーザーによる最頻入力者名表示領域705に表示された氏名の選択指示を受け付けると、図11に示す音声通信処理を開始する。この処理については、後述する。
入力回数表示領域706は、最頻入力者名表示領域705に表示したユーザーの入力回数を表示する領域である。
内線電話番号表示領域707は、最頻入力者名表示領域705に表示したユーザーの内線電話番号を表示する領域である。
表示処理部135は、対応する変換候補の文字ごとに、ステップS106にて受信した入力者氏名、入力回数および内線電話番号の情報をそれぞれ最頻入力者名表示領域705、入力回数表示領域706および内線電話番号表示領域707に表示するよう変換候補表示画面700を作成する。
次に、入力変換部132は、変換文字列候補の確定入力を受け付ける(ステップS108)。
具体的には、入力変換部132は、入力受付部131を介して、ユーザーが選択した変換候補表示領域703の変換候補を特定する。
そして、入力変換部132は、変換文字列候補の確定を行い、ユーザーが選択した変換候補を変換文字列とする(ステップS109)。
次に、入力単語情報送信部136は、ステップS109で確定した変換文字列に記録除外単語が含まれるか否かを判定する(ステップS110)。
具体的には、入力単語情報送信部136は、ステップS109で確定した変換文字列と、ステップS101でダウンロードした記録除外単語情報に含まれる有効期限の終期を渡過していない記録除外単語と、を比較し、変換文字列の中に、記録除外単語と一致する単語が含まれるか否かを判定する。
変換文字列の中に、有効期限の終期を渡過していない記録除外単語と一致する単語が含まれる場合には(ステップS110で「Yes」)、その一致する単語を変換文字列から除外して(ステップS111)ステップS112へ処理を進める。
変換文字列の中に、記録除外単語と一致する単語が含まれない場合には(ステップS110で「No」)、ステップS112へ処理を進める。
次に、入力単語情報送信部136は、変換文字列、またはステップS111にて記録除外単語を除外した変換文字列を、入力単語情報データベース500の入力単語情報欄506に記憶させるよう記憶部120に指示する(ステップS112)。
そして、入力単語情報送信部136は、ステップS112にて入力単語情報データベース500に記憶させた変換文字列が所定の容量を超過したか否かを判定する(ステップS113)。
具体的には、入力単語情報送信部136は、入力単語情報データベース500に記憶させた変換文字列の数が所定の数(例えば、200文字列)を超えたか否かを判定する。
そして、入力単語情報送信部136は、変換文字列の数が所定の容量を超過した場合(ステップS113にて「Yes」)には、ユーザー情報データベース400からユーザー情報を取得して、入力単語情報データベース500に記憶させるよう記憶部120に指示する。
そして、入力単語情報送信部136は、入力単語情報データベース500の情報を取得して入力単語情報として単語入力者記録サーバ160に対してパケットデータ通信により送信する(ステップS114)。
具体的には、入力単語情報送信部136は、ユーザー情報データベース400からユーザー情報として社員番号欄401に記憶された値、氏名欄402に記憶された値、読み仮名欄403に記憶された値、所属欄404に記憶された値および内線電話番号欄405に記憶された値を取得する。
そして、入力単語情報送信部136は、社員番号欄401に記憶された値を入力単語情報データベース500の社員番号欄501に記憶させ、氏名欄402に記憶された値を氏名欄502に記憶させ、読み仮名欄403に記憶された値を読み仮名欄503に記憶させ、所属欄404に記憶された値を所属欄504に記憶させ、内線電話番号欄405に記憶された値を内線電話番号欄505に記憶させるよう記憶部120に指示する。
そして、入力単語情報送信部136は、入力単語情報データベース500の社員番号欄501に記憶された値、氏名欄502に記憶された値、読み仮名欄503に記憶された値、所属欄504に記憶された値、内線電話番号欄505に記憶された値および入力単語情報欄506に記憶された値を取得する。
そして、入力単語情報送信部136は、通信レイヤ2(データリンク層)のヘッダ情報と、通信レイヤ3(ネットワーク層)のヘッダ情報と、入力単語情報と、を含む入力単語情報の送信データ600を構成し、単語入力者記録サーバ160に対して送信する。
入力単語情報の送信データ600は、図9に示すように、通信レイヤ2(データリンク層)のヘッダ情報欄601と、通信レイヤ3(ネットワーク層)のヘッダ情報欄602と、入力単語欄603と、単語入力者情報欄604と、を含む。入力単語欄603と単語入力者情報欄604と、は、入力単語が複数あれば複数付加される。
単語入力者情報欄604は、社員番号欄610と、氏名欄611と、読み仮名欄612と、所属欄613と、内線電話番号欄614と、を含んで構成される。
入力単語情報送信部136は、入力単語情報欄506から取得した値である入力単語を入力単語欄603に設定し、入力単語情報データベース500の社員番号欄501に記憶された値と、氏名欄502に記憶された値と、読み仮名欄503に記憶された値と、所属欄504に記憶された値と、内線電話番号欄505に記憶された値と、を、それぞれ、社員番号欄610と、氏名欄611と、読み仮名欄612と、所属欄613と、内線電話番号欄614と、に設定することで入力単語情報600を構成する。
そして、入力単語情報送信部136は、入力単語情報600を単語入力者記録サーバ160に対して送信する。
以上が、情報共有の処理である。
次に、図11を用いて、音声通信処理について説明する。
まず、表示処理部135は、ユーザーによる最頻入力者名表示領域705に表示された氏名の選択指示を受け付けると、図11に示す音声通信処理を開始する(ステップS201)。
そして、表示処理部135は、ステップS106で受信した入力者情報を元に、詳細表示画面を作成し表示する(ステップS202)。
具体的には、表示処理部135は、ステップS106で入力者情報受信部134が受信した入力者情報のうち、ステップS201で選択指示を受け付けた氏名に該当する変換候補の文字ごとに、単語の入力者氏名、氏名の読み仮名、入力回数、社員番号、所属および内線電話番号を抽出する。
そして、表示処理部135は、図12に示す詳細表示画面であるダイアログ表示800を作成し、出力装置112に表示させる。
表示処理部135は、ダイアログ表示800を作成する際に、変換候補表示領域801、入力者氏名表示領域802、読み仮名表示領域803、入力回数表示領域804、社員番号表示領域805、所属表示領域806、内線電話番号表示領域807、「電話する」ボタン808および「閉」ボタン809を作成し表示させる。
ここで、変換候補表示領域801は変換候補表示番号表示領域702に表示した変換候補表示番号および変換候補の文字を表示する領域であり、入力者氏名表示領域802は抽出した単語の入力者氏名を表示する領域であり、読み仮名表示領域803は氏名の読み仮名を表示する領域であり、入力回数表示領域804は入力回数を表示する領域である。
また、社員番号表示領域805は社員番号を表示する領域であり、所属表示領域806は所属を表示する領域であり、内線電話番号表示領域807は内線電話番号を表示する領域であり、「電話する」ボタン808は内線電話などの音声通信を開始する指示を入力者から受け付ける領域であり、「閉」ボタン809はダイアログ表示800の画面表示を終了する指示を入力者から受け付ける領域である。
次に、表示処理部135は、入力受付部131を介して、ダイアログ表示800の「電話する」ボタン808に対する音声通信を開始する指示を受け付ける(ステップS203)。
ステップS203にて音声通信の開始の指示を受け付けると、音声通話処理部138は、内線電話番号表示領域807に示した内線電話番号を対象としてソフトフォンやIP電話により音声通信を開始する(ステップS204)。
そして、音声通話処理部138は、音声通信を終了する指示を受け付けた場合、または通信の相手方が通信を終了したことを検知した場合には、音声通信を終了する(ステップS205)。
そして、表示処理部135は、詳細表示画面であるダイアログ表示800を消去する(ステップS206)。
以上が、音声通信処理である。
次に、図8の情報共有の処理のステップS105において単語入力者記録サーバ160に対して送信された入力者情報要求に対する単語入力者記録サーバ160の入力者情報送信処理を説明する。
まず、変換文字列候補を付加された入力者情報要求を入力者情報要求受付部181が受信し、入力者情報要求として受け付ける(ステップS152)。
そして、入力者情報要求受付部181は、受け付けた入力者情報要求に含まれる変換文字列候補のそれぞれをキーとして、入力者情報データベース200を検索し、入力回数欄207に記憶された値が最も多い入力者と特定する(ステップS153)。
ここで、入力回数欄207に記憶された値が同じ入力者が複数ある場合には、入力者情報要求受付部181は、最終入力日時欄208に記憶された値が最も新しい入力者を特定する。
そして、入力者情報配信部182は、変換文字列候補のそれぞれについて、特定した入力者の単語入力者氏名欄202に記憶された値、氏名読み仮名欄203に記憶された値、社員番号欄204に記憶された値、所属欄205に記憶された値、内線電話番号欄206に記憶された値および入力回数欄207に記憶された値を、変換文字列候補と共に単語処理装置100に送信する(ステップS154)。
以上が、入力者情報送信処理である。
次に、図13を用いて、入力者情報更新処理の処理内容を説明する。
入力者情報更新処理は、図8に示した情報共有の処理のステップS114において入力単語情報が送信されたことにより開始される。
単語入力者記録サーバ160の更新情報受信部183は、入力単語情報を受け付ける(ステップS301)。
そして、入力者情報更新部184は、ステップS301で受け付けた入力単語情報に含まれる変換文字列を取り出し、順アクセスが可能なリスト構造体をメモリ上に作成し、リスト構造体に格納する(ステップS302)。
そして、入力者情報更新部184は、入力単語情報に含まれるユーザー情報を取得し、リスト構造体に含まれる、次の変換文字列と対応付ける(ステップS303)。
次に、入力者情報更新部184は、入力者情報データベース200を検索し、ステップS303で対応づけた変換文字列と、入力者情報データベース200の単語欄201に記憶された値と、が一致し、かつ、ユーザー情報と、入力者情報データベース200のユーザー情報が一致するものが入力者情報データベース200に含まれるか否かを判定する(ステップS304)。
具体的には、入力者情報更新部184は、入力者情報データベース200を検索し、ステップS303で対応づけた変換文字列と入力者情報データベース200の単語欄201に記憶された値とが一致し、かつ、入力単語情報に含まれる社員番号と入力者情報データベース200の社員番号欄204に記憶された値とが一致するものが、入力者情報データベース200に含まれるか否かを判定する。
入力者情報データベース200に変換文字列およびユーザー情報が一致する情報が含まれない場合には(ステップS304で「No」)、入力者情報更新部184は、変換文字列およびユーザー情報を入力者情報データベース200に記憶させるよう記憶部120に指示する。その際、入力者情報更新部184は、入力回数欄207には「1」を記憶させ、最終入力日時欄208には現在の(入力者情報更新処理の行われた)日時を記憶させるよう記憶部120に指示する。(ステップS305)。
入力者情報データベース200に変換文字列およびユーザー情報が一致する情報が含まれる場合には(ステップS304で「Yes」)、入力者情報更新部184は、一致する情報の入力回数欄207に記憶された値を1増加させた値を記憶するよう記憶部120に指示し、最終入力日時欄208には現在の(入力者情報更新処理の行われた)日時を記憶させるよう記憶部120に指示する(ステップS306)。
そして、入力者情報更新部184は、ステップS302に作成したリスト構造体に格納された変換文字列に未処理のものがあるか否かを判定する(ステップS307)。
入力者情報更新部184は、リスト構造体に格納された変換文字列に未処理のものが無ければ(ステップS307で「Yes」)、入力者情報更新処理を終了する。
未処理のものがあれば(ステップS307で「No」)、入力者情報更新部184は、ステップS303に処理を戻す。
以上が、入力者情報更新処理である。
本実施形態のようにすることで、ある単語を最もよく入力する者を、その入力回数の実績から、その単語の問合せ先を特定することができる。そのため、問合せ先を決定する運用負荷が軽減される。
また、実際に音声通信による問い合わせまでを簡易に行うことも可能となる。
また、ユーザーは、キーワードの問い合わせ先を検索するために能動的な行動が必要となるわけではなく、通常の入力操作を行う流れの中で受動的に行うことができる。そのため、検索に係る運用負荷を軽減することができる。
以上、本発明について、実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、単語処理装置100は、本実施形態では、図8に示した情報共有の処理のとおり、入力者情報を表示するのみならず、変換した文字列を単語入力者記録サーバに記録する処理(ステップS110〜ステップS114)を行っている。
しかし、これに限らず、入力者情報を表示する処理を実施するが、変換した文字列を単語入力者記録サーバ160に記録する処理は実施しない、という単語処理装置であってもよい。
また、入力者情報を表示する処理を実施しないが、変換した文字列を単語入力者記録サーバ160に記録する処理を行う単語処理装置であってもよい。
また、本実施形態における、単語入力者記録サーバ160が有する各処理部および各記憶領域を単語処理装置100の制御部130および記憶部120が併せ持つこととしてもよい。
なお、その場合には、単語処理装置100は、情報共有処理においてステップS101のダウンロード処理は実施せず、ステップS105の入力者情報を要求する処理においては自身の記憶部120へアクセスし、ステップS106の入力者情報を要求する処理においては自身の記憶部120から入力者情報を取得し、ステップS114の入力単語情報の送信処理は自身の記憶部120へ書き込みを行うという処理に変更することで実現できる。
また例えば、本実施形態では、単語入力者記録サーバ160は、記録除外単語情報配信部185と記録除外単語情報記憶領域172とを有するが、これに限らず、記録除外単語情報を配信する機能を有する別のサーバ装置を有するようにしてもよい。
また、本実施形態では、単語処理装置100は、ユーザー情報記憶領域121を有するが、これに限らず、他の認証サービスや、ディレクトリサービス等を用いて実装されてもよい。
また、本実施形態では、情報共有処理のステップS113において、変換文字列が所定の容量を超過した場合にステップS114を行うようにしていたが、これに限らず、入力の度に入力単語情報を送信してもよく、例えばステップS112の実施後にステップS114を実施することとしてもよい。
その他にも、制御部120が計時機能を備え、一定の時間(例えば1分)ごとにステップS114の処理を実施することとしてもよいし、端末装置100からユーザーがログアウトする処理の中でステップS114の処理を実施することとしてもよい。
またさらに、本実施形態の入力受付部131、入力変換部132、入力者情報要求部133、入力者情報受信部133、表示処理部135、入力単語情報送信部136および記録除外単語情報受信部137は、例えば、日本語変換プログラム、いわゆるFEP(Front End Processor:キーボードから入力された文字をOSに渡す前に処理する)の機能部であってもよい。
日本語変換プログラムの機能部であれば、入力する対象のアプリケーションソフトウェアの種類等とは無関係に入力した情報を取得できるため、情報を保有し、頻繁にキーワードを入力するユーザーをより正確に特定できるという効果を奏することができる。
また、図8の情報共有処理のステップS153において、入力者情報配信部182は、特定した入力者とあわせて、入力回数欄207に記憶された値が二番目に多い入力者、または入力回数欄207に記憶された値が同じ入力者が複数ある場合には、入力者情報要求受付部181は、最終入力日時欄208に記憶された値が二番目に新しい入力者、を特定して、ステップS154において両名分の入力者情報を送信するようにしてもよい。
その場合、続くステップS107において、表示処理部135は、変換候補の単語とステップS106で受信した入力者情報とを関連付けて、変換対象として出力装置112に表示させる際に、入力者情報のうち入力回数欄207に記憶された値が一番多い入力者がユーザー本人である場合には、二番目の入力者情報を表示することとしてもよい。
このようにすることで、自分以外に造詣の深いユーザーに問い合わせを行うことが可能となり、造詣の深いユーザーが個人で解決できない場合に他の造詣の深いユーザーに協力を求めることについて支援を行うことができるようになる。
なお、情報共有システム1は、システムとして取引対象とするだけでなく、各機器単位、または機器の動作を実現するプログラム部品単位で取引対象とすることも可能である。
以上が、本発明の実施形態である。
1:情報共有システム、100:単語処理装置、120:記憶部、121:ユーザー情報記憶領域、122:入力単語情報記憶領域、130:制御部、131:入力受付部、132:入力変換部、133:入力者情報要求部、134:入力者情報受信部、135:表示処理部、136:入力単語情報送信部、137:記録除外単語情報受信部、138:音声通話処理部、140:送受信部、150:ネットワーク、160:単語入力者記録サーバ、170:記憶部、171:入力者情報記憶領域、172:記録除外単語情報記憶領域、180:制御部、181:入力者情報要求受付部、182:入力者情報配信部、183:更新情報受信部、184:入力者情報更新部、185:記録除外単語情報配信部、190:送受信部、200:入力者情報データベース、300:記録除外単語情報データベース、400:ユーザー情報データベース、500:入力単語情報データベース