JP5246936B2 - 成膜装置 - Google Patents

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本発明は、成膜装置に関する。
従来、電子機器(例えば携帯電話の外装)や家電製品(例えば冷蔵庫の取っ手)等に用いられる樹脂製基材の表面には、下地層及び金属装飾膜がこの順で積層されている。この場合、下地層としては有機系薄膜が形成されている。有機系薄膜の形成方法としては、湿式法、蒸着重合法等がある。これらの方法のうち、湿式法は原料モノマーを適当な溶媒に溶かして重合させ、これを基板上に塗布する方法である。蒸着重合法は、原料モノマーを蒸発させ、これらを真空処理室内に導入し基体表面で重合させて高分子膜を形成する方法であり、溶媒を用いずに成膜することができ、かつ、膜の付きまわりがよいという利点を有する。また、金属装飾膜の形成方法としては、スパッタリング法が挙げられる。これらの形成方法を実施するための装置としては、例えば、特許文献1に記載されているような蒸着重合装置や、特許文献2に記載されているようなスパッタリング装置が知られている。
特開平5―65627号公報(請求項1、図1等) 特開2007―308746号公報(請求項1、図1等)
上記のような下地層及び金属装飾膜を形成する場合に、利便性向上のため一つの成膜装置で蒸着重合法及びスパッタリング法を実施して各膜を形成できることが望まれている。しかし、仮に一つの装置で各成膜方法を実施して膜を形成しようとすると、蒸着重合法による蒸発ガスがスパッタリングターゲット表面にも付着してしまい、金属装飾膜に不純物が含まれてしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は上記従来技術の問題点を解決することにあり、一つの成膜装置で蒸着重合法及びスパッタリング法を行うことができる複合型の成膜装置を提供することにある。
本発明の成膜装置は、成膜対象を設置する真空成膜室と、前記真空成膜室中の前記成膜対象にスパッタリング法により膜を形成するスパッタリング手段と、前記真空成膜室中の前記成膜対象に蒸着重合法により膜を形成する蒸着重合手段とを備え、前記スパッタリング手段は、スパッタリングターゲットが設けられたターゲット室からなり、当該ターゲット室は、前記真空成膜室に可動遮蔽手段を介して接続され、前記蒸着重合手段は、原料モノマーが封入されている蒸発源容器と、この蒸発源容器に設けられた加熱手段とからなり、当該加熱手段により前記原料モノマーを加熱し蒸発させて得られた蒸発ガスを前記真空成膜室内へ導入して前記成膜対象の表面で蒸着させ重合させて膜を形成するように構成され、前記真空成膜室と前記蒸発源容器とを接続する原料管にコンダクタンス可変バルブ及び圧力計を設けると共に、当該コンダクタンス可変バルブ及び圧力計には、前記圧力計で測定された成膜中の圧力値が前記コンダクタンス可変バルブの設定された圧力値と等しくなるように前記コンダクタンス可変バルブの開度を制御する制御部を設け、前記制御部は前記加熱手段にも接続されており、この制御部が、前記コンダクタンス可変バルブの開度が所定値となった場合には、前記加熱手段により原料モノマーの加熱温度を所定値上昇させるように構成されていることを特徴とする。
本成膜装置によれば、ターゲット室は、前記真空成膜室と可動遮蔽手段を介して接続されているので、蒸着重合手段により蒸着重合法を行っている間には、可動遮蔽手段により真空成膜室内雰囲気からターゲット室を遮断して、ターゲット室内のスパッタリングターゲットに蒸発ガスが付着することを防止することができる。また、コンダクタンス可変バルブを設けることで、蒸着重合法とスパッタリング法とを切り換える場合に、簡易に、かつすぐに切り換えることができ、一つの成膜装置で効率よく両方法を実施することができる。さらにまたコンダクタンス可変バルブ、圧力計及び制御部を用いることで、真空成膜室に供給される蒸発ガスの供給量を調整することができる。
本発明の好適な実施としては、前記可動遮蔽手段が、ゲートバルブであることが挙げられる。
前記真空成膜室は、複数の成膜対象をそれぞれ保持する保持手段を備え、前記保持手段は、モーターに接続された第1の回転軸と、前記第1の回転軸が中央部に固定された固定部と、前記固定部に回転自在に取り付けられ、各成膜対象を保持する第2の回転軸と、前記第1の回転軸に固定された第1のギアと、前記第1のギアに嵌合するように前記第2の回転軸に固定され、前記第1のギアとはギア比の異なる第2のギアとを備え、前記第1の回転軸の回転に伴って第1のギアが回転すると共に、この第1のギアの回転に伴って第2のギアが回転して第2の回転軸が回転して、各成膜対象が、第2の回転軸を軸中心として自転すると共に、第1の回転軸を軸中心として公転するように構成されていることが好ましい。このような保持手段を備えていることで、蒸着重合法及びスパッタリング法を効率よく実施して、成膜対象の表面全体に成膜することができる。
本発明の成膜装置によれば、一つの成膜装置で蒸着重合法及びスパッタリング法の両方を実施することができる。
本実施形態の成膜装置について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、成膜装置の断面模式図であり、図2は図1の成膜装置のA−A’線での要部断面模式図である。
成膜装置1は、成膜室10と、成膜室10に接続されている蒸着重合手段20a、20b及びスパッタリング手段30とを備える。以下、それぞれ詳細に説明する。
成膜室10には、さらに真空排気手段11が設けられており、成膜室10内を所望の真空度(〜0.1Pa)にすることができるように構成されている。なお、成膜装置1では蒸着重合手段20a、20bによる蒸着重合法及びスパッタリング手段30によるスパッタリング法のどちらも実施できるよう構成されていることから、真空排気手段11はそれぞれの方法を実施することができるように異なる真空度とすることができるように構成されている。
また、成膜室10には、複数の基体Sを保持するための保持手段40が設けられている。保持手段40は、板状の保持部41と保持部41の中心に保持部41に対して垂直に固定されている第1回転軸42とからなる。第1回転軸42は、成膜室10上部に設けられたモーター部43に接続され、モーター部43の駆動により回転する。この第1回転軸42の回転に伴って保持部41も第1回転軸42を軸中心として回転する。保持部41には、複数の第2回転軸44(例えば図中では例として8つ)が同一円周上に設けられており、各第2回転軸44には、各基体Sが吊下されている。ここで、第1回転軸42には、第1のギア45が固定されており、第2回転軸44には、第1のギア45と嵌合する第2のギア46が設けられている。第2のギア46は、第1のギア45とはギア比が異なるものであり、モーター部43の駆動に併せて第1回転軸42が回転するのに伴って第1のギア45が回転すると、第2のギア46はこの第1のギア45の回転に伴って回転するように構成されている。この第2回転軸44の回転に併せて基体Sが回転する。即ち、各基体Sは第2回転軸44を中心に自転しながら、第1回転軸42を中心として公転するように構成されている。このように保持手段40は、簡易な構成で一つのモーターにより各基体Sを自転及び公転させることができる。また、この場合に第1のギア45及び第2のギア46にパーティクルが付着しないように第1のギア45及び第2のギア46の周囲には防着板47が設けてある。
本実施形態では、このような保持手段40を用いることで、複数の基体Sの全面に対して蒸着重合手段20a、20bにより成膜を簡易に行うことができる。また、スパッタリング手段30によりスパッタリング法を実施する場合には、各基体Sを自転及び公転させることができるので複数の基体Sの全面に成膜を簡易に行うことができる。
蒸着重合手段20a、20bは、成膜室10に設けられた混合室12に、混合室12内に設けられたシャワープレート13に対向するように設けられている。蒸着重合手段20a、20bは、図1中では例として二つ設けられているが、膜の種類によっては一つ設けてあっても、また3以上設けてあってもよい。蒸着重合手段20a、20bは、互いに異なる原料モノマーMa、Mbが封入されている蒸発源容器21a、21bを備えている。また、蒸発源容器21a、21bには加熱手段22a、22bが設けてあり、この加熱手段22a、22bにより蒸発源容器21a、21b中の原料モノマーMa、Mbを所望の温度で加熱することができるように構成されている。
蒸発源容器21a、21bには、混合室12に接続されている配管23a、23bが設けられており、この配管23a、23bにはそれぞれ供給量制御手段24a、24bが設けられている。供給量制御手段24a、24bを設けたのは、成膜時間の経過と共に蒸発源容器21a、21b内の内部圧力が下がって成膜レートが低下する場合があることからであり、供給量制御手段24a、24bを設けることで、供給量を一定に保つことができるように構成している。ここで、供給量制御手段24a、24bは、コンダクタンス可変バルブ25a、25bと、圧力計26a、26bと、コンダクタンス可変バルブ25a、25b及び圧力計26a、26bに接続された制御部27a、27bとからなる。コンダクタンス可変バルブ25a、25bは配管23a、23bに設けられており、それぞれ弁の開閉を行うことで開度を調整し、配管23a、23bのコンダクタンスを変化させることができるように構成されている。供給量制御手段24a、24bとして、加熱に弱くまたセンサー部分に原料が析出しやすいマスフローコントローラー等を用いるのではなく、耐熱性があり、原料が析出しにくいコンダクタンス可変バルブ25a、25bを用いることで、蒸着重合法をより効率的に行うことができる。
圧力計26a、26bは配管23a、23bに設けられており、配管23a、23bの圧力を測定することができる。
コンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度の調整は、制御部27a、27bによって行われる。即ち、制御部27a、27bは、圧力計で測定された成膜中の配管23a、23bの圧力値が、コンダクタンス可変バルブ25a、25bの設定された圧力値(以下、設定圧力値という)と等しくなるように、コンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度を制御するように構成されている。また、制御部27a、27bは、加熱手段22a、22bにも接続され、コンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度が所定値(例えば80%)を超えた場合には、加熱手段に信号を送出して、加熱手段22a、22bの加熱温度を一定値(例えば5℃)上げて蒸発源容器内の内部圧力を上げるように構成されている。これにより、コンダクタンス可変バルブの開度が下がるので、コンダクタンス可変バルブの開度が100%に到達して蒸発ガスの供給量が調整不能となることを防ぐことができる。
本実施形態においては、供給量制御手段24a、24bは、各配管23a、23bに設けたが、加熱時間経過と共に変質して内部蒸気圧を低下させやすい原料モノマーが封入されている蒸発源容器に接続された配管に設けられていればよい。
本実施形態において、圧力計26a、26bは、各配管23a、23bのコンダクタンス可変バルブ25a、25b及び混合室12の間に設けたが、圧力計に付着するパーティクルが少なく、圧力計26a、26bの損失が少ないので、この位置に設けることが好ましい。圧力計26a、26bは、例えば、配管23a、23bのコンダクタンス可変バルブ25a、25bの両側に設けてもよい。なお、各蒸着重合手段20a、20b全体は図示しない加熱手段によって保温されており、配管23a、23b等の内側に蒸発ガスが付着しにくくなるように構成されている。
スパッタリング手段30は、スパッタリングターゲット31が設置されたターゲット室32を備え、ターゲット室32はゲートバルブ33を介して成膜室10に接続されている。ターゲット室32内には、スパッタリングガスを導入するためのガス導入手段34が設けられている。スパッタリングターゲット31は、ターゲット台35に設置され、ターゲット台35には図示しないスパッタリング電源が設けられており、スパッタリングターゲット31に電圧を印加できるように構成されている。なお、スパッタリングターゲットとしては、通常用いられる金属ターゲット(例えばアルミニウムターゲット)等を用いることができる。
本実施形態では、スパッタリングターゲット31に蒸発ガスが付着することを防止するために、ゲートバルブ33を設けて、蒸発ガスの遮蔽を行うことができるように構成されている。なお、ゲートバルブ33の代わりにシャッターを設けてもよい。
この成膜装置1を用いて基体S上に下地層及び金属装飾膜をこの順で形成する場合について、以下詳細に説明する。
初めに、基体Sをそれぞれ保持手段40の第2回転軸44に吊下して、設置する。そして、ゲートバルブ33を閉じた後に、成膜室10内及び蒸発源容器21a、21b内をそれぞれ所望の真空状態とする。また、モーター部43を駆動することにより、各基体Sの第2回転軸44を中心とした自転及び第1回転軸42を中心とした公転が開始される。
次いで、加熱手段22a、22bにより蒸発源容器21a、21bを加熱して蒸発源容器21a、21b内をそれぞれ所望の内部圧力(飽和蒸気圧状態)とする。この蒸発源容器21a、21b内で形成された蒸発ガスは、コンダクタンス可変バルブ25a、25bが開くと成膜室10と蒸発源容器21a、21bとの圧力差により配管23a、23bを介して蒸発ガスは混合室12に流入する。そして、蒸発ガスは混合室12に設けられたシャワープレート13を通過して均一化された後に、成膜室10内に流入して自転及び公転を行っている基体S上で蒸着重合し、全ての基体Sの全面に原料モノマーMaとMbとの所望の(例えば化学量論比の)高分子膜が形成される。この場合に、各基体Sは第2回転軸44の回転により第2回転軸44を軸中心として自転しながら、第1回転軸42を軸中心として公転していることから、各基体Sには厚さも物性を均一な下地膜を形成可能である。
本実施形態においては、成膜中、このコンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度を制御部27a、27bにより調整することで、成膜室10内に供給される蒸発ガスの量を一定となるように制御することが可能である。即ち、本実施形態においては、成膜時間の経過により蒸発源容器21a、21b内の内部圧力が低下していく場合でも、コンダクタンス可変バルブ25a、25bの設定圧力値と圧力計26a、26bの圧力値が等しくなるようにコンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度を制御部27a、27bにより高くすることで、成膜室10内に供給される蒸発ガスの量を一定となるように制御することが可能である。
また、コンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度が100%になってしまうとそれ以上供給量を制御することができなくなる。従って、コンダクタンス可変バルブ25a、25bのバルブ開度が所定値(例えば、80%)に達した場合には、加熱温度を一定値(例えば5℃)上げて蒸発源容器21a、21bの内部圧力を再度高くし、内部圧力の上昇に伴ってコンダクタンス可変バルブ25a、25bの開度を再度下げることができる。
所定の下地膜成膜時間終了後、コンダクタンス可変バルブ25a、25bを閉じ、その状態で排気を行い、成膜室10内部の残留モノマーを減少させる。次いで、ゲートバルブ33を開放し、この状態で成膜室10内の真空度を所望の真空度とする。所望の真空度となった状態で、ガス導入手段34により、スパッタリングガス(例えばAr等)を導入し、スパッタリングを開始して、スパッタリングターゲット31に対向する位置に設置されている基体Sに成膜が開始される。この場合に、各基体Sは第2回転軸44の回転により第2回転軸44を軸中心として自転しながら、第1回転軸42を軸中心として公転していることから、各基体Sの全面がスパッタリングターゲットに対向する位置に移動できるので、下地膜が均一に形成されている各基体Sの全面に金属装飾膜が形成される。
そして、所望の成膜時間終了後、スパッタリング電源を停止すると共に、スパッタリングガスの導入を停止して、排気を行った後にゲートバルブ33を閉じて成膜を終了する。
このように成膜装置1では、ゲートバルブ33が設けられていることで、下地層の成膜中、即ち蒸着重合法を用いて成膜している場合にはゲートバルブ33を閉じて蒸発ガスがスパッタリングターゲット31の表面に付着することがない。さらに、コンダクタンス可変バルブ25a、25bを用いていることで、成膜室10への蒸発ガスの供給量を一定に保つことができると共に、蒸着重合法による成膜終了時にすぐにスパッタリング法による成膜へと切り換えることができる。
このような成膜装置1を用いた成膜方法により形成できる膜としては、スパッタリング法によれば、金属膜(アルミニウム膜、ニッケル膜、タンタル膜、クロム膜)、金属酸化物膜等がある。また、蒸着重合法によれば、ポリウレタン膜、ポリイミド膜、ポリ尿素膜等の高分子膜を形成することができる。例えば、ポリ尿素膜であれば、原料モノマーとしてジアミンモノマーとジイソシアナートとをそれぞれ用いることで形成できる。本成膜装置1によれば、これらの各膜をそれぞれ所望の成膜順序で成膜することができる。例えば、ポリ尿素膜/アルミニウム膜/ポリ尿素膜という三層構造の膜を形成することもできる。
成膜装置1を用いて基体S上に下地層及び金属装飾膜をこの順で形成し、金属装飾膜の抵抗値を調べた。
まず、ゲートバルブ33を閉めた状態で圧力が一定となるように制御しながら下地膜としてのポリ尿素膜を厚さ10μmで形成した。下地膜の成膜条件は、成膜室圧力:1Pa、原料モノマーMa:1,12―ジアミノドデカン、原料モノマーMaの加熱温度:79℃、原料モノマーMb:1,3―ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、原料モノマーMbの加熱温度:65℃、成膜時間:5分、であった。下地膜は、各基体Sの全面に均一に形成された。次いで、排気を行った後にゲートバルブ33を開けて、基体Sを自転させながら公転させた状態で、金属装飾膜としてのアルミニウム膜を厚さ0.1μmで形成した。金属装飾膜の成膜条件は、成膜室圧力;0.1Pa、スパッタリングガス:Ar(流量:200sccm)、スパッタ電圧:430V、成膜時間:1分であった。
得られたアルミニウム膜の抵抗値を接触式抵抗計により測定したところ、9.0μΩ・cmであった。これにより、成膜装置1を用いて成膜した場合には、金属装飾膜の抵抗は低く、所望の金属装飾膜が形成されていることが分かった。
(比較例1)
実施例1とは、ゲートバルブ33が設けられていない成膜装置を用いた点以外は全て同一の装置を用いて同一の手順で下地層及び金属装飾膜をこの順で形成し、金属装飾膜の抵抗値を調べた。
この場合、得られたアルミニウム膜の抵抗値を接触式抵抗計により測定したところ、532.3μΩ・cmであった。これにより、ゲートバルブ33を設けない場合、金属装飾膜は抵抗値が高く、所望の金属装飾膜を形成できないことが分かった。これは、スパッタリングターゲット31に蒸発ガスが付着してターゲット表面が汚染されてしまって金属装飾膜が不純物を含んでいるためと考えられる。
実施例1及び比較例1から、成膜装置1を用いて成膜した場合には、金属装飾膜の抵抗は低く、不純物が含有されておらず、所望の金属装飾膜が形成されていることが分かった。
本発明の成膜装置によれば、スパッタリング法及び蒸着重合法を一つの成膜装置で実施して、簡易に二層膜を形成できる。従って、半導体装置製造分野において利用可能である。
本実施形態の成膜装置の断面模式図である。 本実施形態の成膜装置の要部断面模式図である。
符号の説明
10 成膜室
11 真空排気手段
12 混合室
13 シャワープレート
20a、20b 蒸発重合手段
21a、21b 蒸発源容器
22a、22b 加熱手段
24a、24b 供給量制御手段
30 スパッタリング手段
40 保持手段

Claims (3)

  1. 成膜対象を設置する真空成膜室と、前記真空成膜室中の前記成膜対象にスパッタリング法により膜を形成するスパッタリング手段と、前記真空成膜室中の前記成膜対象に蒸着重合法により膜を形成する蒸着重合手段とを備え、
    前記スパッタリング手段は、スパッタリングターゲットが設けられたターゲット室からなり、当該ターゲット室は、前記真空成膜室に可動遮蔽手段を介して接続され、
    前記蒸着重合手段は、原料モノマーが封入されている蒸発源容器と、この蒸発源容器に設けられた加熱手段とからなり、当該加熱手段により前記原料モノマーを加熱し蒸発させて得られた蒸発ガスを前記真空成膜室内へ導入して前記成膜対象の表面で蒸着させ重合させて膜を形成するように構成され
    前記真空成膜室と前記蒸発源容器とを接続する原料管にコンダクタンス可変バルブ及び圧力計を設けると共に、当該コンダクタンス可変バルブ及び圧力計には、前記圧力計で測定された成膜中の圧力値が前記コンダクタンス可変バルブの設定された圧力値と等しくなるように前記コンダクタンス可変バルブの開度を制御する制御部を設け、
    前記制御部は前記加熱手段にも接続されており、この制御部が、前記コンダクタンス可変バルブの開度が所定値となった場合には、前記加熱手段により原料モノマーの加熱温度を所定値上昇させるように構成されていることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記可動遮蔽手段が、ゲートバルブであることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記真空成膜室は、複数の成膜対象をそれぞれ保持する保持手段を備え、
    前記保持手段は、モーターに接続された第1の回転軸と、前記第1の回転軸が中央部に固定された固定部と、前記固定部に回転自在に取り付けられ、各成膜対象を保持する第2の回転軸と、前記第1の回転軸に固定された第1のギアと、前記第1のギアに嵌合するように前記第2の回転軸に固定され、前記第1のギアとはギア比の異なる第2のギアとを備え、
    前記第1の回転軸の回転に伴って第1のギアが回転すると共に、この第1のギアの回転に伴って第2のギアが回転して第2の回転軸が回転して、各成膜対象が、第2の回転軸を軸中心として自転すると共に、第1の回転軸を軸中心として公転するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
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