JP5246869B2 - アクリロニトリルの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プロパンのアンモ酸化反応により得られる生成ガスからアクリロニトリルを精製する方法に関する。
アクリロニトリルは、ABS樹脂等の合成樹脂、アクリル繊維、合成ゴム、アクリルアミド等の中間原料等に用いられるモノマーである。アクリロニトリルは、1960年にプロピレンとアンモニアから、流動層反応器を用いたアンモ酸化反応によって一挙に製造する方法が開発された。その後、流動層触媒やプロセスの改良が積み重ねられ、原料単位質量当たりのアクリロニトリル収量の増加や装置の小型化がなされてきた。現在、アクリロニトリルの商業的製造は、プロピレンのアンモ酸化反応工程と、当該反応で生成したガスからアクリロニトリルを回収及び精製する工程からなる方法が主流である。
プロピレンのアンモ酸化による反応生成物には、目的生成物であるアクリロニトリルだけでなく、副生物としてアセトニトリル、シアン化水素、アクリル酸、アクロレイン、酢酸、オキサゾール、メタクリロニトリル、プロピオニトリル等が生じ、これらを分離することにより、アクリロニトリルが精製される。
また、アクリロニトリル製造時に副生する副生物の回収精製も行われている。例えば、アセトニトリルは、分離、精製され、製品として流通している。シアン化水素(HCN)は、分離され、必要に応じ精製された後、青化ソーダ、アセトンシアンヒドリン等のHCN誘導品に加工されている。
一方、近年は、プロピレンより入手しやすく安価な原料であるプロパンのアンモ酸化法の研究が盛んになされ、商業運転に使用できるアンモ酸化触媒の開発が進んでいる。例えば、特許文献1には、アンモ酸化反応の原料に関して、取得するアクリロニトリル中の不純物であるメタクリロニトリルの生成抑制方法に着目し、プロパン中のi−ブタン濃度が3mol%以下のプロパンをアンモ酸化反応に用いることを開示している。
特開2003−327571号公報
上述のように、従来、プロパンのアンモ酸化反応に用いる触媒や原料については検討がされているものの、反応生成物の精製方法については十分に検討がなされていない。本発明者らは、プロパンのアンモ酸化により得られる生成ガスからアクリロニトリルを回収し精製する場合、従来のプロピレンのアンモ酸化において行われてきた方法では問題があることを発見した。即ち、原料がプロパンである場合も、プロピレンである場合も、精製されるアクリロニトリルの製品規格は同じであるが、プロパンのアンモ酸化においてプロピレンのアンモ酸化と同様の方法により生成ガスを精製しても、各種の中間原料として十分なスペックを有するアクリロニトリルを得ることはできなかった。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、プロパンのアンモ酸化反応により得られる生成ガスからアクリロニトリルを回収するに際し、不純物濃度の低いアクリロニトリルを、フラッディング現象を起こさず、長期間安定的に高収率で得ることのできるアクリロニトリルの精製方法を提供することである。
本発明者らは、プロパンのアンモ酸化により得られる生成ガスからアクリロニトリルを精製する方法を鋭意検討した結果、アクリロニトリルを含むガスを急冷塔、吸収塔及び回収塔を用いて精製を行う際に、吸収塔における吸収水及び回収塔における抽出水の量に着目し、これらを特定範囲に制御することにより、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]
プロパン、アンモニア及び酸素を触媒の存在下にアンモ酸化反応させ、生成したアクリロニトリルを含むガスからアクリロニトリルを精製する方法であって、
(a)前記アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程、
(b)前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、水量V1の吸収水と向流接触させる工程、
(c)前記(b)工程において前記吸収水と向流接触させて得られた塔底液を回収塔に導入し、水量V2の抽出水を加えて蒸留する工程、
を含み、
前記(b)工程において前記吸収塔から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度が1000体積ppm以下を満たすように前記水量V1を決定し、
前記(c)工程の留出を凝縮して得た留出液を油水分離し、油層中のプロピオニトリルの濃度C1及びアセトニトリルの濃度C2がそれぞれ100質量ppm以下を満たすように前記水量V2を決定する、精製方法。
[2]
前記プロピオニトリルの濃度C1及びアセトニトリルの濃度C2がそれぞれ10質量ppm〜100質量ppmを満たすように前記水量V2を決定する、上記[1]記載の精製方法。
[3]
プロパン、アンモニア及び酸素を触媒の存在下にアンモ酸化反応させ、生成したアクリロニトリルを含むガスからアクリロニトリルを精製する方法であって、
(a)前記アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程、
(d)前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、質量比で1.80〜2.25倍の吸収水と向流接触させる工程、
(e)前記(d)工程において前記吸収水と向流接触させて得られた塔底液に、質量比で前記アクリロニトリルの8〜16倍の抽出水を加えて蒸留する工程、
を含む、アクリロニトリルの精製方法。
本発明の精製方法により、プロパンのアンモ酸化反応により得られる生成ガスからアクリロニトリルを回収するに際し、不純物濃度の低いアクリロニトリルを、フラッディング現象を起こさず、長期間安定的に高収率で得ることができる。
本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法に用いる精製装置の一例を示す概略図である。 本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法に用いる精製装置の別の一例を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法は、
プロパン、アンモニア及び酸素を触媒の存在下にアンモ酸化反応させ、生成したアクリロニトリルを含むガスからアクリロニトリルを精製する方法であって、
(a)前記アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程、
(b)前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、水量V1の吸収水と向流接触させる工程、
(c)前記(b)工程において前記吸収水と向流接触させて得られた塔底液を回収塔に導入し、水量V2の抽出水を加えて蒸留する工程、
を含み、
前記(b)工程において前記吸収塔から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度が1000体積ppm以下を満たすように前記水量V1を決定し、
前記(c)工程の留出を凝縮して得た留出液を油水分離し、油層中のプロピオニトリルの濃度C1及びアセトニトリルの濃度C2がそれぞれ100質量ppm以下を満たすように前記水量V2を決定する、精製方法である。
また、本実施の別の形態のアクリロニトリルの精製方法は、
プロパン、アンモニア及び酸素を触媒の存在下にアンモ酸化反応させ、生成したアクリロニトリルを含むガスからアクリロニトリルを精製する方法であって、
(a)前記アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程、
(d)前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、質量比で1.80〜2.25倍の吸収水と向流接触させる工程、
(e)前記(d)工程において前記吸収水と向流接触させて得られた塔底液に、質量比で前記アクリロニトリルの8〜16倍の抽出水を加えて蒸留する工程、
を含む、アクリロニトリルの精製方法である。
図1は、本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法に用いる精製装置の一例を概略的に示す。
プロパン、アンモニア及び酸素(空気)は、図示していない流動層反応器に供給される。流動層反応器は、下部に原料ガス分散管及び/又は分散板を有し、反応熱の除去のための除熱管が内装され、上部に反応器から流出する反応ガス中の触媒を捕集するサイクロンを有する。
流動層反応器に充填される触媒は、プロパンをアンモ酸化させるにあたり、有効な触媒であれば特に限定されない。プロパンからアクリロニトリルを製造する際に用いられる触媒としては、例えば、Sb−V系触媒(GB1,366,135)、Sb−U−W系触媒(USP3,670,006)、Fe−U−Sb系触媒(USP3,686,295)、V−P系触媒(特公昭58−5188号)、Bi−V系触媒(特開昭63−295545号)、V−Sb系触媒とFe−Sb系触媒の混合物(特開昭63−295546号)、V−Sb系触媒とBi−Mo系触媒の混合物(特開昭64−38051号)、Mo−V−Te−Nb系触媒(特開平2−257号)、Ag−Bi−V−Mo系触媒(特開平3−58961号)、Mo−V−Sb系触媒(特開平9−157241号)、V−Sb−Sn系触媒(特開平8−996号)、V−Sb−Ti系触媒(特開平8−238428号)、V−Sb−Li系触媒(特開平8−290058号)、Nb−Sb−Cr(特開平10−1465号)が挙げられる。
アクリロニトリル収率の観点からは、少なくともモリブデン、バナジウム、ニオブ、テルル又はアンチモンを必須金属として含む金属酸化物触媒が好ましい。触媒の耐久性等の観点からは、金属酸化物触媒は、上記必須金属に加えてタングステン、チタン、クロム、マンガン、鉄、スズ、希土類からなる群から選ばれる1種類以上の元素を含むのが好ましい。流動層反応で使用するために必要とされる流動性及び強度の観点からは、シリカ担持触媒であるのが好ましく、90質量%以上の触媒粒子の粒子径が10〜197μm、圧壊強度が10MPa以上であるものが好ましい。
流動層反応器に供給されるプロパン:アンモニア:空気のモル比は、1:0.6〜1.4:12〜18が好ましい。反応温度は、300〜500℃が好ましく、380〜480℃がより好ましい。反応圧力は、0.1〜2.0kg/cm2Gが好ましく、0.3〜1.5kg/cm2Gがより好ましい。下記式(1)で計算される接触時間は、0.5〜10(sec・kg/L)が好ましく、1〜6(sec・kg/L)がより好ましい。
接触時間(sec・kg/L)=(W/F)×273/(273+T)・・・(1)
(式(1)中、W=充填触媒量(kg)、F=標準状態(0℃、1atm)での原料混合ガス流量(NL/sec)、T=反応温度(℃)である。)
[工程(a)]
本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法における工程(a)は、アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程である。
流動層反応器から流出する反応生成ガスはアクリロニトリルを含むガスであり、ライン5から急冷塔1に導入される。急冷塔1はスプレー塔であり、塔内に設けられたスプレーにライン6より硫酸水溶液が供給される。ライン6の途中に、硫酸を添加するライン(図示していない)が設けられているのが好ましい。急冷塔1内部にトレイ及び/又は充填物が内装されていると気液の接触効率が向上するため好ましい。ここで、充填物としては、後述する充填塔に用いられる充填物と同様のものを用いることができる。急冷塔1に導入された反応生成ガスは水冷却され、反応生成ガスに含まれる未反応のアンモニアが硫酸によって中和され、硫安として分離される。未反応アンモニア等が分離されたガスが塔頂のライン8から流出する一方、分離された硫安、高沸点有機物及び水はライン7より工程外に抜き出され、図示していない硫安回収工程に送られるか焼却処理される。
急冷塔塔頂のライン8から流出するガスの温度は、通常、70〜95℃であり、急冷塔出口の熱交換器2で冷媒である水又は冷凍水により20〜45℃に冷却され、ライン11から吸収塔3に供給される。熱交換器2に通じる冷媒は、ライン9から供給され、ライン10から抜き出される。熱交換器2において、ガス中の一部の有機物や水が凝縮し、その凝縮液はライン12により抜き出され、回収塔4に送られる。
急冷塔1は、一段のスプレー塔でもよいし、多段のスプレー塔でもよい。例えば、図2に示す二段のスプレー塔の場合、一段の場合と同様に、下部段で反応生成ガスをライン6aで循環スプレーされる水で冷却する他、未反応のアンモニアを硫酸で中和し、硫安として分離する。70〜95℃に冷却されたガスは、チムニートレイ20を通過し、上段に流入する。上部段にて上部段凝縮液と気液接触して、20〜45℃まで冷却される。チムニートレイ20に溜まった液は、急冷塔1から抜き出され、熱交換器2に通じられ冷却後、ライン6bにより循環スプレーされ、前記上段凝縮液として使用される。余剰の前記上段凝縮液は、ライン12により抜き出され、回収塔4に送られる。上部段内部には、トレイ及び/又は充填物が内装されていると気液の接触効率が向上するため好ましい。
[(b)工程及び(d)工程]
本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法における(b)工程は、前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、水量V1の吸収水と向流接触させる工程である。
また、本実施の別の形態のアクリロニトリルの精製方法における(d)工程は、前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、質量比で1.80〜2.25倍の吸収水と向流接触させる工程である。
ここで、吸収塔3は、棚段塔及び/又は充填塔である。棚段塔の場合、棚の種類としては特に限定されず、シーブトレイ、デュアルフロートレイ等を採用できる。充填塔の場合、充填物としては、不規則充填物及び/又は規則充填物を用いることできる。不規則充填物の種類としては特に限定されず、CMR、ポールリング、ラシヒリング等を用いることができる。規則充填物の種類としては特に限定されず、網目構造の充填物等を用いることができる。これらの不規則又は規則充填物の材質としては、磁製、金属製、プラスチック製又はカーボン製のもの等を使用することができる。また、充填塔の適当な高さの所に液再分布板を設けると、気液の接触効率を高めることができるため好ましい。
(b)及び(d)工程においては、反応生成ガスに含まれるアクリロニトリルを水に溶解させるため、ライン15から吸収水を供給し、ライン11から吸収塔3に導入したガスと向流接触させる。吸収塔3塔頂のライン13から排出されるガスをサンプリングし、該ガス中のアクリロニトリル濃度をガスクロマトグラフィーで測定し、その濃度に応じてライン15から供給する吸収水の水量V1を決定する。水量V1を増加させると、吸収水に溶解するアクリロニトリル量が増加し、排出されるガス中のアクリロニトリル濃度は低減する。
本発明者の知見によると、使用するガスクロマトグラフィー装置や、その測定条件によるアクリロニトリル濃度の変動は比較的小さいが、ガスクロマトグラフィーの装置及び条件としては、以下の通りとすることができる。
ガスクロマトグラフィーの装置としては島津GC−14Bを用い、カラムはPorapack−QS(50〜80Mesh)を用いる。検出器はFID、キャリヤーガスには窒素を用いる。
本実施の形態の精製方法においては、吸収塔3から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度が1000体積ppm以下を満たすように水量V1を決定する。ライン13から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度が増加する傾向にある場合には、アクリロニトリル濃度が1000体積ppmを超えないように水量V1を増加させる。吸収塔3から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度が1000体積ppm以下を満たすことにより、アクリロニトリルの収率が向上する。
吸収塔3から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度は、ロスを減らし、収率をさらに向上させること及びガス処理設備の処理軽減の観点から、200体積ppm以下に制御するのが好ましく、水量V1を過多に流さない観点から、10体積ppm以上に制御するのが好ましい。
また、本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法は、吸収塔3から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度に依らずに、ライン15からの吸収水の水量(以下、「吸収水量」とも言う。)を決定することもできる。この場合、ライン11から吸収塔3に導入するガスに対して、質量比で1.80〜2.25倍、好ましくは1.90〜2.15倍の吸収水をライン15から供給し、ガスと向流接触させる。吸収水量が、吸収塔3に導入するガスに対して質量比で1.80倍未満であると、アクリロニトリル収率が低減し、最終取得物量を確保するためには、原料供給量が著しく増大してしまう。2.25倍を超えると、吸収塔内でフラッディング現象を引き起こすおそれがあり、また、吸収塔3、回収塔4及びこれらに付属する熱交換器及びポンプ等装置の大型化が必要となる。
なお、通常、プロピレンのアンモ酸化により生成した反応ガスからアクリロニトリルを水中に回収するために用いられる吸収水量は、2.25倍を超えて3.00倍以下の範囲で必要とされるが、プロパンのアンモ酸化による生成物は、吸収塔内での液−ガス接触が良好に行われるため、吸収水量を減ずることが可能である。これは、プロパンのアンモ酸化においては、微量成分が関与する塔内での発泡現象の発生が少ないためと推定される。また、上限を超えて吸収水量を増やしても、アクリロニトリルの吸収効率は向上せず、場合によってはフラッディング現象を引き起こすこともある。さらに、吸収水量の過多は、吸収塔3、回収塔4及びこれらに付属する熱交換器及びポンプ等装置の大型化を招くため好ましくない。
また、吸収水量は、アクリロニトリルに対する質量比で、好ましくは23〜45倍、より好ましくは25〜40倍、さらに好ましくは28〜35倍である。ここでアクリロニトリルの質量は、反応器から流出する反応生成ガス中のアクリロニトリル質量をさす。吸収水量が上記範囲であると、アクリロニトリルの収率が向上すると共に、フラッディング現象が抑制される傾向にある。
反応生成ガス中のアクリロニトリル質量は、反応器への原料ガスの供給流量及び反応ガスの成分分析から以下のように算出できる。
反応ガスを急冷塔1の入口ライン5でサンプリングし、反応ガスに含まれる成分をガスクロマトグラフィー等で分析する。分析成分項目としては、アクリロニトリル、アセトニトリル、シアン化水素、酢酸、アクリル酸、アクロレイン、CO、CO2、O2、プロピレン、プロパン等が挙げられる。こうして求めたガス組成及び原料ガス流量から、反応ガス流量を計算できる。
通常、反応ガス流量は流量計で測定しないので、原料ガス供給流量から反応ガス流量を推算できると便利である。本発明者らの経験によれば、アンモ酸化反応が通常通り行われていれば、下記式(2)の関係がほぼ成り立つことを見出した。
(反応ガス流量、Nm3/h)=(プロパン流量Nm3/h+アンモニア流量Nm3/h
+空気流量Nm3/h)×1.06 ・・・(2)
式(2)において「1.06」は、右辺の供給ガス流量の合計量から反応ガス流量を推算するための経験的に求めた定数である。こうして求めた反応ガス流量及び反応ガス中のアクリロニトリル濃度から、反応生成ガス中のアクリロニトリル質量を算出できる。
吸収水は、ライン15から供給され、反応生成ガスと向流接触しながら吸収塔3内を降下して、塔下部から取り出される。吸収水が降下している間に吸収水の温度は上昇し、ガスの吸収効率が低下するので、降下の途中で抜き出して、冷却後、吸収塔3に戻すのが好ましい。吸収水の温度は、1〜50℃が好ましく、4〜40℃がより好ましい。温度の下限は、凍結が生じない観点から設定しており、上限は吸収効率を良好に保つ観点から設定している。
吸収塔3塔頂のライン13からは、窒素、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、未反応のプロパン、炭化水素類等の非凝縮性ガス、未回収の微量のアクリロニトリル、アセトニトリル、青酸等の有機物及び水が抜き出され、図示していない廃ガス焼却炉に送られ、焼却処理される。吸収塔3の塔底からは、塔底液としてアクリロニトリル水溶液が抜き出される。当該水溶液には、青酸、アセトニトリル等も溶解している。
[(c)工程及び(e)工程]
本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法における(c)工程は、前記(b)工程において吸収水と向流接触させて得られた塔底液を回収塔に導入し、水量V2の抽出水を加えて蒸留する工程である。
本実施の別の形態のアクリロニトリルの精製方法における(e)工程は、前記(d)工程において吸収水と向流接触させて得られた塔底液に、質量比で前記アクリロニトリルの8〜16倍の抽出水を加えて蒸留する工程である。
吸収塔3の塔底液は、ライン12の凝縮液と合流し、途中、自身より高温の流体と熱交換をして予熱した後、ライン14より回収塔4に供給するのが好ましい。自身より高温の流体としては、ライン15及び/又はライン16を流れる流体や別途調達の蒸気等を用い、熱交換器で間接的に加熱することができる。予熱後のライン14の温度、即ち回収塔4へのフィード温度は、60〜90℃が好ましく、70〜88℃がより好ましい。
回収塔4は、棚段式蒸留塔であり、段数は80〜140段であるのが好ましい。棚の種類としては、特に限定されず、シーブトレイ、デュアルフロートレイ等が採用できる。また、回収塔4は2塔に分割されていてもよい。
回収塔4の上部、好ましくは最上段に、ライン16から水量V2の抽出水を供給する。抽出水の水量V2は、後述する留出液を油水分離して得られた油層中のプロピオニトリルの濃度C1及びアセトニトリルの濃度C2が、それぞれ100質量ppm以下を満たすように決定する。水量V2を過多に流さない観点からは、C1及びC2が10質量ppm以上を満たすように水量V2を決定するのが好ましい。
ここで、油層中のプロピオニトリルの濃度C1及びアセトニトリルの濃度C2は、ガスクロマトグラフィーにより測定することができる。本発明者の知見によると、使用するガスクロマトグラフィー装置や、その測定条件によるC1及びC2の変動は比較的小さいが、ガスクロマトグラフィーの装置及び条件としては、以下の通りとすることができる
ガスクロマトグラフィーの装置としては島津GC−17Aを用い、カラムはTC−FFAP 60m×0.32膜厚0.25μmを用い、検出器はFID、キャリヤーガスにはヘリウムを用いることができる。
アンモ酸化反応の生成物を急冷後に水に溶解させ、得られた水溶液を蒸留する方法は、プロピレンを原料としてアクリロニトリルを製造する方法と共通する。プロピレンのアンモ酸化プロセスにおける回収塔に供給する抽出水の流量は、回収塔の留出蒸気を凝縮して、回収塔デカンター内で油層及び水層を形成させ、該油層中の(1)オキサゾール濃度、又は(2)オキサゾール濃度及びアセトニトリル濃度を指標として決められる。即ち、油層中のオキサゾール濃度が高い場合又はオキサゾール濃度及びアセトニトリル濃度がともに高い場合、抽出水の流量を増加させ、一方、濃度が低い場合は、抽出水の流量を減少させることにより流量を適正化するのが一般的である。これに対し、本発明者らによる研究の結果、プロパンのアンモ酸化プロセスにおける回収塔に供給する抽出水の流量の指標として、油層中の(1)オキサゾール濃度、又は(2)オキサゾール濃度及びアセトニトリル濃度を採用できないことがわかった。本発明者らは、プロパンのアンモ酸化プロセスではオキサゾールの生成がないか、又は生成が少ないため、回収塔デカンター油層中ではオキサゾールは検出できない一方で、プロピオニトリルの副生が多いことを見出した。特に、Mo−V−Nb−Sb系酸化物を触媒として用いた場合、オキサゾールの生成が少なく、プロピオニトリルの副生が多い傾向が観察される。Mo−V−Nb−Sb系触媒を使用した場合にこのような傾向が現れる理由は明確ではないが、触媒の酸化力が影響していると推定される。
プロパンのアンモ酸化反応に関する上述の知見に基づき、抽出水の水量を、油層中のプロピオニトリル濃度及びアセトニトリル濃度を指針として決めることに着目した。プロピオニトリル濃度及びアセトニトリル濃度は、抽出水量にそれぞれ相関するが、プロピオニトリル濃度及びアセトニトリル濃度を効率よく低減できる範囲は限定的であって、増加させた抽出水量に対して常に比例して低減される訳ではない。このような実験的事実に基づき、プロピオニトリル濃度及びアセトニトリル濃度を指標として抽出水量を決定する方法を見出した。
また、本実施の形態のアクリロニトリルの精製方法は、C1及びC2に依らずに抽出水の水量(以下、「抽出水量」とも言う。)を決定してもよい。この場合、質量比でアクリロニトリルの8〜16倍、好ましくは9〜15倍、さらに好ましくは10〜13倍の抽出水を回収塔の上部、好ましくは最上段に供給する。ここでアクリロニトリルの質量は、反応器から流出する反応生成ガス中のアクリロニトリル質量をさす。アクリロニトリルとの比率によって設定する抽出水量は、本発明者らの経験から帰納的に求めた数値である。
抽出水量が、質量比でアクリロニトリルの8倍未満であると、驚くべきことにライン17から取り出される粗アクリロニトリル中のアセトニトリル及びプロピオニトリルの分離が充分でないことが見出された。この場合、プロピレンのアンモ酸化生成物の精製において、指標として用いられるオキサゾール濃度は問題とならなかった。回収塔4においてアセトニトリルの分離が不十分である場合、もはや回収塔4の下流(ライン17以降)にある装置での分離はできず、製品アクリロニトリルに混入するアセトニトリルが増え、中間原料として使用ができないことがわかった。また、プロピオニトリルの分離が不十分の場合、後述する回収塔4の下流にある装置の大型化を招くため好ましくない。抽出水量が、質量比でアクリロニトリルの8〜16倍の範囲であると、アセトニトリル及びプロピオニトリルの分離は充分達成できる。16倍を超えて流しても、アセトニトリル及びプロピオニトリルの分離性能はもはや向上しないばかりか、回収塔4の大型化を招くため好ましくない。抽出水の回収塔4へのフィード温度は、40〜50℃が好ましく、43〜48℃がより好ましい。
実質的に大部分のアセトニトリル及びプロピオニトリルは、ライン18から気体状態で抜き出される。ライン18の位置は、回収塔内蒸気のアセトニトリル濃度が最大となる位置に設定するのが効率的であり、回収塔の塔底から1/4〜2/5の位置に設定するのが好ましい。ライン18の抜き出し量は、抜き出し蒸気中のアクリロニトリルが、好ましくは300〜3000質量ppm、より好ましくは500〜2500質量ppmになるように調整する。また、質量比でライン14流量の、好ましくは0.50〜8.0%、より好ましくは1.0〜5.0%となるように調整する。ライン18の抜き出し量は、ライン18に取り付けられた流量計で測定される。
吸収水(ライン15)及び抽出水(ライン16)は、回収塔4内液のアクリロニトリル濃度及びアセトニトリル濃度が実質的に0又は低い位置から抜き出すのが好ましく、回収塔の塔底〜回収塔の塔底から1/10より下から抜き出すのがよい。
ライン19からは、高沸点物質や水等が系外に抜き出され、図示していない廃水処理設備に供給される。
回収塔4に与える熱量は、塔底液を、図示していないリボイラーで間接的に加熱することでまかなわれる。
回収塔の留出は、ライン17より抜き出され、アクリロニトリルが青酸及び水とともに回収される。留出蒸気は、図示していない凝縮器で凝縮及び冷却後、図示していないデカンターに導入し、デカンター内で油層と水層を形成させる。デカンター内の液温度は、0℃〜45℃が好ましい。油層は、後述する蒸留工程に送られる。アセトニトリル及びプロピオニトリルの濃度を測定するため油層をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析する。水層は、ライン14又はライン16にリサイクルする。
引き続いて、アクリロニトリルの精製を、図示していない第1の蒸留塔にて、前記油層を蒸留することにより塔頂から青酸を分離し、塔中部から抜き出した液から水層と油層を形成させ、油層を塔に戻す工程、前記蒸留塔の塔底から抜き出した液を図示していない第2の蒸留塔で蒸留して、精製アクリロニトリルを得る工程を含む方法により行う。
図2に示す回収塔4は、回収塔4から取り出す吸収水を抜き出すライン15及び抽出水を抜き出すライン16の取り出し位置が互いに異なる点以外は図1に示す例と同一であるので、以下、相違点のみ説明する。吸収水(ライン15)は、回収塔内液のアクリロニトリル濃度が実質的に0又は低い位置から抜き出すのが好ましく、回収塔の塔底〜回収塔の下部より1/5の範囲から抜き出すのが好ましい。抽出水(ライン16)は、回収塔内液のアセトニトリル濃度が低い位置から抜き出すのが好ましく、回収塔の塔底〜回収塔の下部より1/10の範囲から抜き出すのが好ましい。また、ライン16の取り出し位置は、ライン15より下部であるのが好ましい。
本実施の形態を実施例及び比較例によりさらに説明する。ただし、本実施の形態は下記の実施例に限定されない。計器、付属設備は通常使用されるものであり、通常の誤差範囲内のものである。また、精製装置としては、図1に示したものと同様の装置を用いた。
反応生成物収率及びプロパン転化率は、反応ガスをサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで測定した分析データから下式により算出した。
アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニトリルのモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
アセトニトリル収率(%)=(生成したアセトニトリルのモル数)×2/3/(供給したプロパンのモル数)×100
青酸収率(%)=(生成した青酸のモル数)/3/(供給したプロパンのモル数)×100
プロパン転化率(%)=(反応したプロパンのモル数)/(供給したプロパンのモル数)×100
ガスクロマトグラフィーの装置及び条件は以下のとおりである。
(1)吸収塔出口ガス中のアクリロニトリル分析用
ガスクロマトグラフィー:島津GC−14B
カラム:Porapack−QS(50〜80Mesh)
検出器:FID
キャリヤーガス:窒素
(2)液体サンプル中のアセトニトリル、プロピオニトリル等の有機物分析用
ガスクロマトグラフィー:島津GC−17A
カラム:TC−FFAP 60m×0.32膜厚0.25μm
検出器:FID
キャリヤーガス:ヘリウム
[実施例1]
(1) 触媒の調製
(1−i) ニオブ混合液の調製
以下の方法でニオブ混合液を調製した。
水2552gにNb25として80質量%を含有するニオブ酸352gとシュウ酸二水和物〔H224・2H2O〕1344gを混合した。仕込みのシュウ酸/ニオブのモル比は5.03、仕込みのニオブ濃度は0.50(mol−Nb/kg−液)である。
この液を95℃で1時間加熱撹拌することによって、ニオブが溶解した混合液を得、混合液を静置、氷冷後、固体を吸引濾過によって濾別し、均一なニオブ混合液を得た。この操作を数回繰り返し、液を集めて混合した。得られたニオブ混合液のシュウ酸/ニオブのモル比は下記の分析により2.52であった。
るつぼにこのニオブ混合液10gを精秤し、95℃で一夜乾燥後、600℃で1時間熱処理し、Nb250.8228gを得た。この結果から、ニオブ濃度は0.618(mol−Nb/kg−液)であった。
300mLのガラスビーカーにこのニオブ混合液3gを精秤し、約80℃の熱水200mLを加え、続いて1:1硫酸10mLを加えた。得られた混合液をホットスターラー上で液温70℃に保ちながら、攪拌下、1/4規定KMnO4を用いて滴定した。KMnO4によるかすかな淡桃色が約30秒以上続く点を終点とした。シュウ酸の濃度は、滴定量から次式に従って計算した結果、1.558(mol−シュウ酸/kg)であった。
2KMnO4+3H2SO4+5H224→K2SO4+2MnSO4+10CO2+8H2
得られたニオブ混合液は、下記の触媒調製のニオブ混合液(B0)として用いた。
(1−ii) 触媒の調製
仕込み組成式がMo10.21Nb0.09Sb0.25Ce0.005n/45.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして製造した。
水3800gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH4)6Mo724・4H2O〕を921.4g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を127.4g、三酸化二アンチモン〔Sb23〕を189.8g、および硝酸セリウム6水和物[Ce(NO33・6H2O]を11.48g加え、攪拌しながら90℃で2時間30分に加熱して混合液Aを得た。
ニオブ混合液(B0)754.7gに、H22として30wt%を含有する過酸化水素水を105.8g添加し、室温で10分間攪拌混合して、混合液Bを調製した。得られた混合液Aを70℃に冷却した後にSiO2として29.3wt%を含有するシリカゾル1843gを添加し、更に、H22として30wt%含有する過酸化水素水220.4gを添加し、50℃で1時間撹拌を続けた。次に混合液Bを添加した。更に平均一次粒子径が12nmのフュームドシリカ360gを5040gの水に分散させた液を添加して、原料調合液を得た。得られた原料調合液を、遠心式噴霧乾燥器に供給して乾燥し、微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥機の入口温度は210℃、そして出口温度は120℃であった。上記操作を繰り返して、乾燥粉体を集め、約20kg得た。
直径127mm、長さ1150mmの連続式キルンを用い、焼成を行った。得られた乾燥粉体を220g/Hrで供給し、向流で3.6NL/minの窒素流通下、360℃で2時間、前段焼成し、前段焼成品を得た。次いで前段焼成品を130g/Hrで供給し、向流で2.3NL/minの窒素流通下、660℃で2時間焼成して触媒を得た。
(2) アクリロニトリルの製造
内径8m、長さ20mの流動層反応器に、上述のようにして得られた粒径10〜100μm、平均粒径55μmのMo−V−Sb−Nb−Ce系担持触媒を静止層高2.2mとなるよう充填した。
プロパン4300Nm3/h、アンモニア4300Nm3/h及び空気64500Nm3/hを流動層反応器に供給し、プロパンのアンモ酸化反応を行った。反応温度は440℃、圧力は0.75kg/cm2Gであった。
生成ガスの分析から、アクリロニトリル収率は52.1%、アセトニトリル収率は3.4%、青酸収率は4.6%、プロパン転化率は89.4%であった。また、反応生成ガス中のアクリロニトリル質量は、5307kg/hであった。
流動層反応器から流出する反応生成ガスを急冷塔1に導入した。生成ガス中のアンモニアを硫酸で中和し、硫安として塔底から分離した。急冷塔1の塔頂から流出するガスの温度は、80℃であった。引き続いて急冷塔1出口の熱交換器2で、冷却水によりガスを冷却した。このときのガスの温度は、33℃であった。熱交換器で生成した凝縮液は、ライン12より抜き出し、吸収塔3の塔底液のライン14に合流させた。
熱交換器2から流出したガス81.44t/hをライン11より吸収塔3に導入した。吸収塔3は、ステンレス製のCMRを充填した充填塔であり、充填層の合計高さは25mであった。吸収塔3に導入したガスを、ライン15より供給した吸収水164.5t/hと向流接触させた。吸収水の量は、導入したガスに対して質量比で2.02倍であった。また、吸収水の温度は、5.5℃であった。このとき、ライン15から供給される吸収水中のアクリロニトリル及びアセトニトリル濃度は、それぞれ1及び3質量ppmであった。
ライン14の液のアクリロニトリル濃度分析及び液の流量から計算したアクリロニトリル質量は、5270kg/hであった。吸収塔3におけるアクリロニトリル回収率を(ライン14におけるアクリロニトリル質量)/(反応器で生成したアクリロニトリル質量)×100と定義すると、5270/5307×100=99.3質量%であった。また、吸収塔3のライン13から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度は、181体積ppmであった。
ライン14の液をライン15の液及びライン16の液と間接熱交換することにより75℃まで予熱し、95段のシーブトレイからなる回収塔4の塔底から数えて64段目に供給した。回収塔4の塔底液にリボイラーで熱を与え、蒸留を行った。リボイラーに使用した熱源は、4kg/cm2Gの飽和水蒸気で、流量は30.3t/hであった。ライン16から抽出水63.7t/hを回収塔4の塔頂(95段目)に供給した。抽出水の水量は、生成したアクリロニトリルに対して質量比で12.0倍であった。回収塔4の塔底から数えて35段目に設置されたライン18から、4.6t/hの蒸気流を抜き出した。回収塔4の塔底液レベルを保つようライン19から水を抜き出した。
吸収水及び抽出水は、回収塔4の塔底から数えて1段目から抜き出し、それぞれライン15及び16により、送液した。
回収塔の留出蒸気を、ライン17より抜き出し、凝縮後、油層と水層を形成させた。油層の分析を行ったところ、アクリロニトリルが86.4質量%、アセトニトリルが25質量ppm、プロピオニトリルが18質量ppm、オキサゾールが未検出(1質量ppm未満)、青酸が8.2質量%、他はほとんどが水であった。
引き続いて、図示していない第1の蒸留塔にて上記油層を蒸留することにより塔頂から青酸を分離し、塔中部から抜き出した液から水層と油層を形成させ、油層を第1の蒸留塔に戻す工程、前記第1の蒸留塔の塔底から抜き出した液を図示していない第2の蒸留塔で蒸留する工程によりアクリロニトリルの精製を行った。
得られたアクリロニトリルは、ABS樹脂等の合成樹脂、アクリル繊維、合成ゴム、アクリルアミド等の中間原料等に用いることができた。
[実施例2〜5]
流動層反応器から急冷塔1までは実施例1と同様の装置及び方法でプロパンのアンモ酸化反応を実施した。反応生成ガス中のアクリロニトリル質量は、5307kg/hであった。
反応ガスを実施例1と同様に急冷塔1及び急冷塔1出口の熱交換器2で冷却後、引き続いて、冷却したガス81.44T/hをライン11より実施例1と同様の吸収塔3に導入した。急冷塔出口の熱交換器2で生成した凝縮液は、ライン12より抜き出し、吸収塔3の塔底液のライン14に合流させた。
吸収塔3にライン15より5.5℃の吸収水を供給し、ガスと向流接触させた。ライン14から抜き出した液を実施例1と同様に75℃まで予熱し、回収塔4に供給した。ライン16から供給する抽出水量を変化させたこと以外は実施例1と同様の方法で蒸留を行った。
回収塔の留出蒸気を、ライン17より取り出し、凝縮後、油層と水層を形成させた。
各吸収水量、抽出水量条件におけるアクリロニトリル回収率、吸収塔出口ガス中のアクリロニトリル濃度分析値及び上記油層のアセトニトリル、プロピオニトリル及びオキサゾール濃度分析値を表1にまとめた。
[実施例6]
(1) 触媒の調製
組成式がMo10.33Te0.22Nb0.12n/30.0wt%−SiO2で示される酸化物触媒を次のようにして調製した。
水720gに、ヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH46Mo724・4H2O〕164.31g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕36.05g及びテルル酸〔H6TeO6〕47.01gを加え、攪拌下、60℃に加熱して溶解させて水性混合物を得た。
一方、水170gに、Nb25含量が76.6質量%のニオブ酸19.53g、シュウ酸二水和物〔H224・2H2O〕38.0gを加え、攪拌下、60℃に加熱して溶解させた後、30℃まで冷却してニオブ−シュウ酸水溶液を得た。ニオブ−シュウ酸水溶液に5質量%過酸化水素水167.2gを添加して、ニオブ−過酸化水素水溶液を得た。
水性混合物を攪拌しながら、シリカ含有量30質量%のシリカゾルを286g添加し、30℃まで冷却した後、ニオブ−過酸化水素水溶液を添加して水性原料混合物を得た。水性原料混合物を、遠心式噴霧乾燥器を用い、入口温度240℃と出口温度145℃の条件で乾燥して微小球状の乾燥粉体を得た。乾燥粉体を大気雰囲気下240℃で2時間前焼成した。得られた触媒前駆体を石英容器に充填し、炉に入れ、容器を回転させながら600mL/minの窒素ガス流通下、600℃で2時間焼成して酸化物触媒を得た。用いた窒素ガスの酸素濃度は微量酸素分析計(306WA型、米国Teledyne Analytical Instruments社製)を用いて測定した結果、1ppmであった。
(2) アクリロニトリルの製造
内径8m、長さ20mの流動層反応器に、上述のようにして得られた粒径10〜100μm、平均粒径55μmのMo−V−Te−Nb系担持触媒を静止層高2.3mとなるよう充填した。
プロパン4300Nm3/h、アンモニア4300Nm3/h及び空気64500Nm3/hを流動層反応器に供給し、プロパンのアンモ酸化反応を行った。反応温度は440℃、圧力は0.75kg/cm2Gであった。
生成ガスの分析から、アクリロニトリル収率は51.3%、アセトニトリル収率は3.8%、青酸収率は4.7%、プロパン転化率は89.0%であった。また、反応生成ガス中のアクリロニトリル質量は、5225kg/hであった。
流動層反応器から流出する反応生成ガスを急冷塔1に導入した。生成ガス中のアンモニアを硫酸で中和し、硫安として塔底から分離した。急冷塔1の塔頂から流出するガスの温度は、80℃であった。引き続いて急冷塔1出口の熱交換器2で、冷却水によりガスを冷却した。このときのガスの温度は、33℃であった。熱交換器で生成した凝縮液は、ライン12より抜き出し、吸収塔3の塔底液のライン14に合流させた。
熱交換器2から流出したガス81.25t/hをライン11より吸収塔3に導入した。吸収塔3は、ステンレス製のCMRを充填した充填塔であり、充填層の合計高さは25mであった。吸収塔3に導入したガスを、ライン15より供給した吸収水164.1t/hと向流接触させた。吸収水の量は、導入したガスに対して質量比で2.02倍であった。また、吸収水の温度は、5.5℃であった。このとき、ライン15から供給される吸収水中のアクリロニトリル及びアセトニトリル濃度は、それぞれ1及び3質量ppmであった。
ライン14の液のアクリロニトリル濃度分析及び液の流量から計算したアクリロニトリル質量は、5185kg/hであった。吸収塔3におけるアクリロニトリル回収率を(ライン14におけるアクリロニトリル質量)/(反応器で生成したアクリロニトリル質量)×100と定義すると、5185/5225×100=99.2質量%であった。また、吸収塔3のライン13から排出されるガス中のアクリロニトリル濃度は、190体積ppmであった。
ライン14の液をライン15の液及びライン16の液と間接熱交換することにより75℃まで予熱し、95段のシーブトレイからなる回収塔4の塔底から数えて64段目に供給した。回収塔4の塔底液にリボイラーで熱を与え、蒸留を行った。リボイラーに使用した熱源は、4kg/cm2Gの飽和水蒸気で、流量は30.2t/hであった。ライン16から抽出水62.1t/hを回収塔4の塔頂(95段目)に供給した。抽出水の水量は、生成したアクリロニトリルに対して質量比で12.4倍であった。回収塔4の塔底から数えて35段目に設置されたライン18から、4.7t/hの蒸気流を抜き出した。回収塔4の塔底液レベルを保つようライン19から水を抜き出した。
吸収水及び抽出水は、回収塔4の塔底から数えて1段目から抜き出し、それぞれライン15及び16により、送液した。
回収塔の留出蒸気を、ライン17より抜き出し、凝縮後、油層と水層を形成させた。油層の分析を行ったところ、アクリロニトリルが86.3質量%、アセトニトリルが33質量ppm、プロピオニトリルが12質量ppm、オキサゾールが13質量ppm、青酸が8.3質量%、他はほとんどが水であった。
引き続いて、図示していない第1の蒸留塔にて上記油層を蒸留することにより塔頂から青酸を分離し、塔中部から抜き出した液から水層と油層を形成させ、油層を第1の蒸留塔に戻す工程、前記第1の蒸留塔の塔底から抜き出した液を図示していない第2の蒸留塔で蒸留する工程によりアクリロニトリルを精製した。
実施例1と同程度の吸収水量及び抽出水量で、プロピオニトリルが検出されたものの、アクリロニトリルの収率は良好であった。
[比較例1]
流動層反応器から急冷塔1までは実施例1と同様の装置及び方法でプロパンのアンモ酸化反応を実施した。生成ガスの分析値は、実施例1と同値で、生成したアクリロニトリル質量は、5307kg/hであった。
反応ガスを実施例1と同様に急冷塔1及び急冷塔1出口の熱交換器2で冷却後、引き続いて、冷却したガス81.44T/hをライン11より実施例1と同様の吸収塔3に導入した。急冷塔1出口の熱交換器2で生成した凝縮液は、ライン12より抜き出し、吸収塔3の塔底液のライン14に合流させた。
吸収塔3にライン15より5.5℃の吸収水を供給し、ガスと向流接触させた。吸収水量は、95.5t/hであった。
ライン14の液のアクリロニトリル濃度分析及び液流量から計算したアクリロニトリル質量は、3775t/hであった。
ライン16から抽出水37.1t/hを供給したこと以外は、実施例1と同様の装置、操作条件で回収塔を運転した。リボイラー蒸気量は、吸収水中のアクリロニトリル及び抽出水中のアセトニトリル濃度がそれぞれ1〜10質量ppmとなるよう調整した。
回収塔の留出蒸気を、ライン17より取り出し、凝縮後、油層と水層に分離させた。油層の分析を行ったところ、アクリロニトリルが86.5質量%、アセトニトリルが189質量ppm、プロピオニトリルが333質量ppm、オキサゾールが未検出(1質量ppm未満)、青酸が8.1質量%、他はほとんどが水であった。
引き続いて、図示していない第1の蒸留塔にて上記油層を蒸留することにより塔頂から青酸を分離し、塔中部から抜き出した液を水層と油層を形成させ、油層を第1の蒸留塔に戻す工程、前記第1の蒸留塔の塔底から抜き出した液を第2の蒸留塔で蒸留する工程によりアクリロニトリルの精製を行った。
第2の蒸留塔の還流量を上げ、製品アクリロニトリル中のプロピオニトリル濃度を30質量ppmに低減するために蒸気量を10%上げた。製品アクリロニトリル中のアセトニトリル濃度は211質量ppmであった。
得られたアクリロニトリルは、不純物の濃度が高く中間原料に用いることができなかった。
[比較例2〜4]
流動層反応器から急冷塔1までは実施例1と同様の装置及び方法でプロパンのアンモ酸化反応を実施した。反応生成ガス中のアクリロニトリル質量は、5307kg/hであった。
反応ガスを実施例1と同様に急冷塔1及び急冷塔1出口の熱交換器2で冷却後、引き続いて、冷却したガス81.44T/hをライン11より実施例1と同様の吸収塔3に導入した。急冷塔1出口の熱交換器2で生成した凝縮液は、ライン12より抜き出し、吸収塔3の塔底液ラインの14に合流させた。
吸収塔3にライン15より5.5℃の吸収水を供給し、ガスと向流接触させた。ライン14から抜き出した液を実施例1と同様に75℃まで予熱し、回収塔4に供給した。ライン16から供給する抽出水量を変化させたこと以外は比較例1と同様の方法で蒸留を行った。
回収塔の留出蒸気を、ライン17より抜き出し、凝縮後、油層と水層を形成させた。
比較例2は、さらにアクリロニトリルの回収率が落ち、製品もオフスペックであった。
比較例3〜4では、回収塔で使用する蒸気が増加した上、回収塔リボイラーの能力限界に近い運転を強要され、安定運転継続が困難であった。
各吸収水量、抽出水量条件におけるアクリロニトリル回収率、吸収塔出口ガス中のアクリロニトリル濃度分析値及び上記油層のアセトニトリル、プロピオニトリル及びオキサゾール濃度分析値を表1にまとめた。
[比較例5〜6]
吸収水量を上げたこと以外は、比較例2〜4と同様の運転を行った。
比較例5においては、吸収水量を190.0T/hとした。吸収塔におけるアクリロニトリル回収率は、当初高位を維持できたが、変動を起こした。また、吸収塔3の塔底液レベルの変動が度々生じた。これにより、吸収塔3においてフラッディング傾向を示していると判断した。運転継続を指向したが、吸収塔及び回収塔の運転が安定せず、精製が不安定であった。
比較例6においては、吸収水量を254.7T/hとした。吸収塔3においてフラッディングを起こし、運転継続ができなくなった。
この結果より、比較例5及び6における吸収水量では、吸収塔3の大型化が必要と判断した。
Figure 0005246869
表1の結果から明らかなように、本実施の形態の精製方法によりアクリロニトリルの精製を行った例(実施例1〜6)においては、プロパンのアンモ酸化反応により得られる生成ガスからアクリロニトリルを回収するに際し、不純物濃度の低いアクリロニトリルを、フラッディング現象を起こさず、長期間安定的に高収率で得ることができた。
本発明の精製方法は、プロパンのアンモ酸化反応により得られる生成ガスからアクリロニトリル回収する方法における産業上利用可能性を有する。
1 急冷塔
2 熱交換器
3 吸収塔
4 回収塔
5〜19 ライン
20 チムニートレイ

Claims (1)

  1. プロパン、アンモニア及び酸素を触媒の存在下にアンモ酸化反応させ、生成したアクリロニトリルを含むガスからアクリロニトリルを精製する方法であって、
    (a)前記アクリロニトリルを含むガスを急冷塔に導入し冷却する工程、
    (d)前記(a)工程において冷却したガスを吸収塔に導入し、質量比で1.80〜2.25倍の吸収水と向流接触させる工程、
    (e)前記(d)工程において前記吸収水と向流接触させて得られた塔底液に、質量比で前記アクリロニトリルの8〜16倍の抽出水を加えて蒸留する工程、
    を含む、アクリロニトリルの精製方法。
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