JP5246657B2 - 洗車方法および洗車機 - Google Patents

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Description

本発明は、被洗浄車両を洗車する洗車方法および洗車機、特に門型洗車機を用いた被洗浄車両の表面のコーティングに関するものである。
従来、門型洗車機を用いた被洗浄車両の表面のコーティングは、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコン化合物を界面活性剤により乳化・分散せしめたコーティング剤を、スプレー塗布または洗車機付帯のブラシにて擦り付けることで行われている。その一例として、特許文献1に、アミノ変性ポリシロキサンを非イオン性界面活性剤で乳化し、特定のカチオン性界面活性剤を含有せしめたコーティング剤を自動塗布することが開示されている。
また従来、被洗浄車両の表面の傷は、反応性オルガノシロキサンと触媒を溶剤に溶解または分散質しめた組成物を主に手作業で塗布することで補正され、または研磨材を用いてパフ掛けして表面を研磨修復することで補正されている。その一例として、特許文献2に、湿気硬化性オルガノポリシロキサンと被膜形成調整剤と揮発性ジメチルポリシロキサンとオルガノポリシロキサンとジメチルシリコンオイル(またはアルキル変性シリコン等)から成る小傷修復兼つや出し剤を使用して傷を補正することが開示され、また特許文献3に、屈折率1.400以上の湿気硬化性シリコンオリゴマーと硬化触媒と希釈剤を配合した艶出しコーティング剤を使用して傷を補正することが開示されている。
特開平8−188745号公報 特開平10−36771号公報 特開2008−38049号公報
しかし、特許文献1に開示されたコーティグは、アミノ変性ポリシロキサンの吸着性により被洗浄車両の車体表面に付着せしめるものであり、形成される被膜は薄く、撥水性は観られるものの光沢性は低く、車両裏面の小傷を隠すほどの効果は発揮されない。また、繰り返し塗布することで被膜を厚くした場合には、光沢性は向上する反面、塗布ムラが目立つことになる。
また特許文献2および特許文献3に開示された被洗浄車両表面の傷の補正剤は、いずれも湿気硬化性の反応性シリコンを触媒と共に溶剤に溶解分散したものであり、原液を使用した手作業による傷修復処理を目的としている。この補正剤は、その反応機構から水を含有することができないため、引火性を有し、人体及び環境への有害性も強いことが想定される、このような組成物を門型洗車機により広範囲に塗布することは非常に問題である。言い換えると、門型洗車機に用いる補正剤(組成物)は、引火点を持たない水性エマルジョン(乳剤)として使用できることが必須条件である。
そこで、本発明は、門型洗車機を使用し、引火点を持たない、水を含有できる補正剤を使用して簡便且つ迅速に車両表面の小傷を補正すると共に、撥水性、光沢性、滑り性を付与し、美観向上および表面保護を行うことができる洗車方法および洗車機を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、被洗浄車両と洗車機本体を前後方向に相対移動させながら、まず前記被洗浄車両の洗浄を行い、続いて、吸着性および撥水性を有するアミノ変性ポリシロキサンと、光沢性および滑り性を有するポリマー微粒子物質と、前記アミノ変性ポリシロキサンおよびポリマー微粒子物質を乳化および分散する、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の一方と、水とから構成される表面補正剤を、高圧水供給手段からの高圧水により高圧にて前記被洗浄車両の表面に塗布することを特徴とするものである。
上記方法によれば、被洗浄車両の表面上に、高圧で前記表面補正剤が塗布されることにより、被洗浄車両の表面の小傷(目に見えない凹凸)が補正されると共に、撥水性、光沢性、滑り性が付与され、美観が向上され、表面が保護されるコーティング皮膜が形成される。すなわち、表面補正剤成分のアミノ変性ポリシロキサンは分子内に結合角変形エネルギーの非常に低いシロキサン結合(Si−O)を有することから、分子が変形し易いこと、分子中のメチル基が空気面へ配向する性質があることから、高圧での塗布の物理力により皮膜成分が押し付けられること、および水、空気との接触が繰り返され、分子内のメチル基が空気面へ配向しようとして動くことにより、ポリマー微粒子物質が被洗浄車両の表面の小傷(目に見えない凹凸)を埋めてレベルが均質化された厚い皮膜が塗布ムラなく付着され、よって撥水性、光沢性、滑り性が付与され、美観が向上され、表面が保護される。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記被洗浄車両の洗浄後、前記表面補正剤を塗布する前に、下地剤を、前記被洗浄車両の表面に塗布することを特徴とするものである。
上記方法によれば、表面補正剤を塗布する前に、下地剤が塗布されることにより、表面補正剤の吸着性が向上される。
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記表面補正剤を、前記被洗浄車両の車幅方向へ揺動させながら、前記被洗浄車両の同じ面へ少なくとも2回塗布することを特徴とするものである。
上記方法によれば、被洗浄車両の上面へ満遍なく、少なくとも表面補正剤が2回、高圧で塗布され、厚みのある均一なコーティング皮膜が形成され、撥水性、光沢性、滑り性、美観がより向上され、表面がより強固に保護される。
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、前記揺動の速度を、前記被洗浄車両の車高が高いほど速くすることを特徴とするものである。
車高が低い被洗浄車両に合わせて揺動の速度が設定されている場合、車高が高くなると、例えば、被洗浄車両の天井部(屋根部分)での表面補正剤の塗布領域(広がり)、すなわち幅が狭くなり、塗布されない領域が生じる。
上記方法によれば、揺動の速度を車高が高くなるほど揺動速度を速くすることにより、車高が低いセダンや車高が高いワンボックスカーといった車種の違いがあっても、また一つの被洗浄車両において車高の変化があっても、例えば、普通乗用車においてボンネット部と天井部(屋根部分)での車高の違いがあっても、車高の高低に関係なく、被洗浄車両の表面に、表面補正剤が塗布されない領域が生じることが防止される。
また請求項5に記載の発明は、被洗浄車両と洗車機本体を前後方向に相対移動させながら、洗浄手段により前記被洗浄車両の洗浄を行うとともに、乾燥手段により被洗浄車両の乾燥を行う洗車機であって、
前記洗車機本体に、吸着性および撥水性を有するアミノ変性ポリシロキサンと、光沢性および滑り性を有するポリマー微粒子物質と、前記アミノ変性ポリシロキサンおよびポリマー微粒子物質を乳化および分散する、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の一方と、水から構成される表面補正剤を、前記被洗浄車両に対して高圧水供給手段からの高圧水により高圧で噴射する表面補正剤用高圧噴射ノズルを備えることを特徴とするものである。
上記構成によれば、被洗浄車両の表面上に、表面補正剤用高圧噴射ノズルにより、高圧で上記構成の表面補正剤が塗布されることにより、被洗浄車両の表面の小傷が補正されると共に、撥水性、光沢性、滑り性が付与され、美観が向上され、表面が保護されるコーティング皮膜が形成される。
また請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明であって、前記洗車機本体に、下地剤を、前記被洗浄車両に対して噴射する下地剤用噴射ノズルを備え、前記下地剤用噴射ノズルより前記被洗浄車両の表面に塗布された下地剤上に、前記表面補正剤用高圧噴射ノズルより高圧で前記表面補正剤が塗布されることを特徴とするものである。
上記構成によれば、表面補正剤を塗布する前に、下地剤用噴射ノズルにより下地剤が塗布されることにより、表面補正剤の吸着性が向上される。
また請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明であって、前記洗車機本体に、前記表面補正剤用高圧噴射ノズルを前記被洗浄車両の車幅方向へ揺動する揺動装置を備え、前記表面補正剤用高圧噴射ノズルを前記揺動装置により揺動させながら、前記表面補正剤が、前記被洗浄車両の同じ面へ少なくとも2回塗布されることを特徴とするものである。
上記構成によれば、揺動装置により表面補正剤用高圧噴射ノズルは前記被洗浄車両の車幅方向へ揺動され、被洗浄車両の上面へ満遍なく表面補正剤が少なくとも2回、高圧で塗布され、厚みのある均一なコーティング皮膜が形成され、撥水性、光沢性、滑り性、美観がより向上され、表面がより強固に保護される。
また請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明であって、前記洗車機本体に、前記被洗浄車両車両の車高を検出する車高検出器を設け、前記揺動の速度を、前記車高検出器にて検出された車高が高いほど速くさせることを特徴とするものである。
車高が低い被洗浄車両に合わせて揺動の速度が設定されている場合、車高が高くなると、例えば、被洗浄車両の天井部(屋根部分)での表面補正剤の塗布領域(広がり)、すなわち幅が狭くなり、塗布されない領域が生じる。
上記構成によれば、揺動の速度を車高が高くなるほど速くさせることにより、車高が低いセダンや車高が高いワンボックスカーといった車種の違いがあっても、また一つの被洗浄車両において車高の変化があっても、例えば、普通乗用車においてボンネット部と天井部(屋根部分)での車高の違いがあっても、車高の高低に関係なく、被洗浄車両の表面に、表面補正剤が塗布されない領域が生じることが防止される。
本発明の洗車方法および洗車機は、表面補正剤を、被洗浄車両の表面に高圧で塗布することにより、簡便且つ迅速に表面の小傷(目に見えない凹凸)を補正できると共に、撥水性、光沢性、滑り性を付与でき、美観を向上でき、さらに表面保護を行うことができる、という効果を有している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a),(b)は本発明の実施の形態における洗車機の側面図および正面図である。
図1(a),(b)に示すように、11は被洗浄車両(普通車など)12を跨ぎ、複数個の車輪13を介して床面Fに敷設されたレール(一定経路の一例)14の上を被洗浄車両12の前後方向Xに走行する門型の洗車機本体であり、前後方向Xに一定経路に沿って往復走行される。なお、前記前後方向Xと直角な方向を左右方向(車幅方向)Yとする。
前記洗車機本体11内には、洗浄手段として、被洗浄車両12をブラッシングするブラッシング装置16(図3)と、被洗浄車両12へ洗浄水(リンス)、あるいは洗剤(シャンプー)、あるいはアミノ変性シリコンオイルを含む撥水コート剤(下地剤の一例)、あるいはジメチルシリコンオイルを含む鏡面ポリマー剤、あるいはワックス(艶出し剤)、あるいはハイブリッドポリマー剤(詳細は後述する;表面補正剤の一例)を噴霧するスプレー装置17(図3)が設けられ、さらに乾燥手段として、空気を噴出して被洗浄車両12を乾燥する乾燥装置18(図3)が備えられている。
前記スプレー装置17の一例として、図1に示すように、第1洗浄水ノズル21と、撥水コートノズル22Aと、鏡面ポリマーノズル22Bと、左右一対のチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23と、左右一対のチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aおよび固定式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Bと、洗剤ノズル25と、第2洗浄水ノズル26と、ワックスノズル27とが、前部から後部に亘って、この順で配設されている。ここで各ノズル21,22A,22B,25〜27は、たとえばアーチ状に構成されている。
前記第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26は水噴射ノズルの一例を構成しており、これらノズル21,26からは、被洗浄車両12に対して洗浄水(リンス)が噴射される。また撥水コートノズル22Aと鏡面ポリマーノズル22Bと洗剤ノズル25とワックスノズル27は液剤噴射ノズルの一例を構成しており、前記撥水コートノズル22Aからは、被洗浄車両12に対して水で希釈された撥水コート剤が噴射され、鏡面ポリマーノズル22Bからは、被洗浄車両12に対して水で希釈された鏡面ポリマー剤が噴射され、また洗剤ノズル25からは、被洗浄車両12に対して水により希釈された洗剤が噴射され、またワックスノズル27からは、被洗浄車両12に対して水で希釈されたワックスが噴射される。なお、撥水コートノズル22Aは、下地剤用噴射ノズルの一例を構成している。
またチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aと固定式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Bは、表面補正剤高圧噴射ノズルの一例を構成しており、チルト式のノズル23,24Aには噴射範囲が円錐形状となるものが使用される。チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23からは、被洗浄車両12の上面に対して、水で希釈されたハイブリッドポリマー剤が揺動されながら高圧で噴霧され、またチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aからは、被洗浄車両12の側面に対して、水で希釈されたハイブリッドポリマー剤が揺動されながら高圧で噴射される。また固定式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Bからは、チルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aから噴霧されるハイブリッドポリマー剤が届きにくい被洗浄車両12の側面下部(普通乗用車ではボンネット部の側面下部、ドアの下部、リア部の側面下部付近)に対して、水で希釈されたハイブリッドポリマー剤が高圧で噴射される。
またブラッシング装置16の一例として、図1に示すように、被洗浄車両12の前後面および側面を洗浄する、左右方向Yに出退自在なサイドブラシ31と、被洗浄車両12の側面下部を洗浄する、左右方向Yに出退自在なロッカーブラシ32と、被洗浄車両12の上面を洗浄する、昇降自在なトップブラシ33が配設されている。
さらに乾燥装置18の一例として、図1に示すように、被洗浄車両12の前後面および上面を乾燥する、昇降自在なトップノズル35と、被洗浄車両12の両側面を乾燥する左右一対のサイドノズル36と、トップノズル35にダクトホース37を介して接続されトップノズル35へ風を供給する左右一対のトップ側ブロワ装置38と、サイドノズル36にダクトホース39を介して接続されサイドノズル36へそれぞれ風を供給する左右一対のサイド側ブロワ装置40が設けられている。
また洗車機本体11の内部には、図1に示すように、洗車機本体11の前方に位置して、洗車機本体11の走行に伴い被洗浄車両12の側方から車高を検出し車形(シルエット)を読み取るための車形検出センサ(車高検出器の一例)42が設けられ、洗車機本体11の車輪13に、洗車機本体11を走行するための走行駆動装置(駆動モータ等)43が連結され、この走行駆動装置43に走行用エンコーダ44が連結されている。前記車形検出センサ42は、被洗浄車両12の左右側方位置に水平に対向して配置される送受光部からなる光電スイッチを複数、垂直方向に並べて構成されており、被洗浄車両12により光軸が遮断された光電スイッチを検出することにより、車形検出センサ42の位置における被洗浄車両12の車高が検出され、洗車機本体11の移動距離とセットで車高値を記憶することで被洗浄車両12の車形が求められる。
また前記洗車機本体11における右側の縦枠部の前面には、洗車に必要なデータ、例えば、通常の洗車コース(パターン)を設定し、起動、停止などの操作を行う第1操作パネル46が設けられ、左側の縦枠部の前面には、HPハイブリッドポリマーのノズル23,24A,24Bを使用する特殊な洗車コース(パターン)を設定する第2操作パネル47が設けられている。また第1操作パネル46の裏面側には、洗車機本体11の制御装置48が設けられている。
また洗車機本体11の右側の縦枠部の内側面には、サイドノズル36の後方でロッカーブラシ32の前方との間に位置して、水パネル49が設けられ、この水パネル49に対向して、洗車機本体11の左側の縦枠部の内側面には、ポンプユニット50が設けられている。
また図2に示すように、洗車機本体11とは別置きに水供給装置(水供給手段)として、貯水タンク52と、この貯水タンク52内に配設される水中ポンプ53が設けられ、水中ポンプ53に給水管54の始端が接続され、給水管54を介して前記水パネル49とポンプユニット50に所定圧力{通常の圧力;例えば、0.3Mpa(メガパスカル)}の水が供給されている。また洗車機本体11内に、水中ポンプ53を駆動する第1インバータ55(図3)が設けられ、水中ポンプ53の回転数を変えることで、水パネル49とポンプユニット50へ供給する水量を調整可能とされている。
水パネル49には、給水管54を介して水が供給される主管路57と、主管路57から分岐されて各ノズル21,22A,22B,25〜27へそれぞれ水を供給する分岐管路58が設けられ、各洗浄水ノズル21,26の分岐管路58にそれぞれ第1電磁弁59が介装され、また各液剤噴射ノズル22A,22B,25,27の分岐管路58にそれぞれ、上流側から順に第2電磁弁60およびサイフォンインジェクター61が介装されている。
また液剤噴射用の各ノズル22A,22B,25,27の分岐管路58にそれぞれ、サイフォンインジェクター61を介して液剤供給装置(液剤供給手段)62が接続されている。この液剤供給装置62は、貯液タンク63と、この貯液タンク63から前記サイフォンインジェクター61に亘って設けられる液剤管路64Aから構成され、液剤管路64Aに第3電磁弁64Bが介装されている。
ここで、撥水コートノズル22Aに対応する貯液タンク63に、液剤として、液状の撥水コート剤が貯えられ、また鏡面ポリマーノズル22Bに対応する貯液タンク63に、液剤として、液状の鏡面ポリマー剤が貯えられている。また洗剤ノズル25とワックスノズル27にそれぞれ対応する貯液タンク63には、液剤として、液状の洗剤とワックスとが貯えられている。前記各液剤としては、原液もしくは所定濃度に希釈されたものが適宜用いられる。液剤噴射用の各ノズル22A,22B,25,27からは、第2電磁弁60および第3電磁弁64Bが開動作されたときに、希釈された液剤が噴射され、第2電磁弁60が開動作され、かつ第3電磁弁64Bが閉動作されたときに洗浄水(リンス)が噴射される。
またポンプユニット50には、図2に示すように、給水管54に接続されて、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bに高圧(例えば、2.6Mpa)に昇圧された高圧水を供給する高圧ポンプ(高圧水供給手段)65が設けられ、洗車機本体11内に、高圧ポンプ65を駆動する第2インバータ66(図3)が設けられ、高圧ポンプ65の回転数を変えることで、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bへ供給する水量と圧力を調整可能とされている。ここで、「高圧」とは、「通常の圧力」の6〜10倍の圧力であり、8〜9倍の圧力が好ましい。
またポンプユニット50には、高圧ポンプ65の高圧水の吐出口に接続された主高圧水管路67が設けられ、この主高圧水管路67より、ノズル23に接続される副高圧水管路68Aとノズル24A,24Bに接続される副高圧水管路68Bが分岐されている。またポンプユニット50内には、主高圧水管路67に上流側から順に介装されて第4電磁弁69およびサイフォンインジェクター70が設けられ、さらに主高圧水管路67に、サイフォンインジェクター70を介して接続されるハイブリッドポリマー供給装置(表面補正剤供給手段)71が設けられている。このハイブリッドポリマー供給装置71は、ハイブリッドポリマー剤が貯えられた貯液タンク72と、この貯液タンク72から前記サイフォンインジェクター70に亘って設けられるハイブリッドポリマー管路73Aから構成され、ハイブリッドポリマー管路73Aに第5電磁弁73Bが介装されている。チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bとからは、第4電磁弁69および第5電磁弁73Bが開動作されたときに、希釈されたハイブリッドポリマー剤が噴射され、第4電磁弁69が開動作され、かつ第5電磁弁73Bは閉動作されたときに高圧の洗浄水(リンス)が噴射される。
前記ハイブリッドポリマー剤は、引火点を持たない、水を含有できる表面補正剤であり、吸着性、撥水性に優れたアミノ変性ポリシロキサン(I)と、光沢、滑り性に優れたポリマー微粒子物質(II)と、上記(I)(II)を乳化及び分散せしめる、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤(III)の一方と水から構成され、原液または所定濃度に希釈されたものが適宜用いられる。
また洗車機本体11に、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23を被洗浄車両12の左右方向Yへ揺動するトップ揺動装置75(図4)と、各チルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aを被洗浄車両12の上下方向へ揺動する左右一対のサイド揺動装置76(図4)が設けられている。
前記トップ揺動装置75は、図5および図6に詳細に示すように、洗車機本体11の中央上方に水平に取り付けられた支持フレーム部材81と、この支持フレーム部材81の左右位置にてそれぞれ取り付けられた軸受82と、支持フレーム部材81に前記軸受82を介してそれぞれ前後方向Xの水平軸心回りで回動自在に設けられた回転支持式のエルボ継手(継手部材)83と、これら各エルボ継手83の上部に一端側が連結された揺動レバー84(84A,84B)と、左右における両揺動レバー84A,84Bの他端部同士を連結する第1連結用ロッド85と、支持フレーム部材81の中央寄り位置に設けられたトップ揺動モータ86と、このトップ揺動モータ86の出力軸86aに取り付けられた回転レバー87と、この回転レバー87の先端部(遊端部)と上記一方の揺動レバー84Aの他端部とを連結する第2連結用ロッド88とから構成され、上記各エルボ継手83の一端側である下側接続口83aにチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23が接続され、各エルボ継手83の前面接続口83bに副高圧水管路68が接続され、副高圧水管路68とチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23はエルボ継手83を介して連通されている。また、軸受82により支持されるエルボ継手83の軸部83cが水平支持軸に相当している。
このようなトップ揺動装置75の構成により、トップ揺動モータ86が駆動されると、回転レバー87が回転し、この回転により第2連結用ロッド88が左右に駆動され、これに伴って揺動レバー84A、第1連結用ロッド85、揺動レバー84Bが左右に駆動され、よって左右のチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23が左右方向Yに揺動され、ハイブリッドポリマー剤が左右方向Yに揺動されながら被洗浄車両12の上面に高圧に塗布される。
また左右の各サイド揺動装置76はそれぞれ、洗車機本体11における左右の各縦枠部に設けられている。一方のサイド揺動装置76の構成を説明する。他方の構成も同一である。
一方のサイド揺動装置76は、図7に詳細に示すように、前記縦枠部の縦部材90に水平に取り付けられた第1支持ブラケット91Aと、この第1支持ブラケット91Aの下方に、縦部材90に水平に取り付けられた第2支持ブラケット91Bと、この第2支持ブラケット91Bに取り付けられた軸受92と、第2支持ブラケット91Bに前記軸受92を介して前後方向Xの水平軸心回りで回動自在に設けられた回転支持式のエルボ継手(継手部材)93と、このエルボ継手93の上部に一端側が連結された揺動レバー94と、第1支持ブラケット91Aの下方寄り位置に設けられたサイド揺動モータ96と、このサイド揺動モータ96の出力軸96aに取り付けられた回転レバー97と、この回転レバー97の先端部(遊端部)と上記揺動レバー94の他端部とを連結する連結用ロッド98とから構成され、上記揺動レバー94の上端側にチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aが固定されている。
このようなサイド揺動装置76の構成により、サイド揺動モータ96が駆動されると、回転レバー97が回転し、この回転により連結用ロッド98が上下に駆動され、これに伴って揺動レバー94が上下に駆動され、よってチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aが上下方向に揺動され、ハイブリッドポリマー剤が上下方向に揺動されながら被洗浄車両12の両側面に高圧で塗布される。
また前記第1操作パネル46により設定され実行される通常の洗車コースと、第2操作パネル47により設定され実行される上記特殊な洗車コースについて説明する。図8に示すように、通常の洗車コースには、例えば水洗いコース、クイックワックスコース、ダブルワックスコース、撥水コートコース、鏡面ポリマーコースがあり、特殊な洗車コースには、例えば2往復ハイブリッドポリマーコートコース、3往復ハイブリッドポリマーコートコースがある。特殊な洗車コースは、表面の小傷を埋める効果が大きいので(詳細は後述する)、被洗浄車両12が、表面の小傷が目立つパール・メタリック車、塗装の色が濃い車(濃色車)の場合に多く選択される。
[水洗いコース]
洗車機本体11が前進する1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26とワックスノズル27から洗浄水(リンス)が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する1復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
[クイックワックスコース]
洗車機本体11が前進する1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と撥水コートノズル22Aと鏡面ポリマーノズル22Bと第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ワックスノズル27からワックスが噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する1復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
[ダブルワックスコース]
洗車機本体11が前進する第1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第1復路において、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。
続いて洗車機本体11が前進する第2往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と撥水コートノズル22Aと鏡面ポリマーノズル22Bと第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、ワックスノズル27からワックスが噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第2復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
[撥水コートコース]
洗車機本体11が前進する第1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と撥水コートノズル22Aと鏡面ポリマーノズル22Bと第2洗浄水ノズル26とワックスノズル27から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第1復路において、乾燥装置18による乾燥が行われる。
続いて洗車機本体11が前進する第2往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21から洗浄水(リンス)が噴霧され、撥水コートノズル22Aから撥水コート剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第2復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
この撥水コートコースの実行により、図9(a)に示すように、被洗浄車両12の車体表面に対して撥水コート剤を塗布すると、アミノ変性シリコンからなる皮膜αにより車体表面は覆われる。このとき、微視的には、平面性をあげることができるが、車体表面(塗面)広域の凹凸を埋める能力はないので、光の散乱が発生する。またアミノ変性シリコンからなる皮膜αは、鏡面ポリマー剤とハイブリッドポリマー剤の付着力を強くする特性を有している。
[鏡面ポリマーコートコース]
洗車機本体11が前進する第1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と撥水コートノズル22Aと鏡面ポリマーノズル22Bと第2洗浄水ノズル26とワックスノズル27から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われ、その後、洗車機本体11が後進する第1復路において、第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、撥水コートノズル22Aから撥水コート剤が噴霧される。
続いて洗車機本体11が前進する第2往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21から洗浄水(リンス)が噴霧され、鏡面ポリマーノズル22Bから鏡面ポリマー剤が噴霧される。その後、洗車機本体11が後進する第2復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
この鏡面ポリマーコートコースの実行により、続いて図9(b)に示すように、撥水コート剤の塗布によりアミノ変性シリコンからなる皮膜αが形成された(コーティングされた)被洗浄車両12の車体表面に対して鏡面ポリマー剤を塗布すると、ジメチルシリコンはコロイド状態が大きいことからジメチルシリコンからなる皮膜βにより塗面広域の凹凸が埋められ塗面が平滑とされ、光の散乱がなくなり、光沢と滑らか感が引き出される。
[2往復ハイブリッドポリマーコートコース]
洗車機本体11が前進する第1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bから高圧の洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第1復路において、被洗浄車両12に対して第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、撥水コートノズル22Aから撥水コート剤が噴霧される。
続いて洗車機本体11が前進する第2往路において、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23は、トップ揺動装置75により、車形検出センサ42により検出される被洗浄車両12の車高の増減により、揺動速度が増減されて(車高が高いと揺動速度が速くされて)左右方向Yに揺動され、またチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aが、サイド揺動装置76により、車形検出センサ42により検出される被洗浄車両12の車高の増減により、揺動速度が増減されて(車高が高いと揺動速度が速くされて)上下方向へ揺動される。同時に、撥水コート剤が塗布された被洗浄車両12の車体表面上に対して、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bから高圧でハイブリッドポリマー剤が噴霧され、第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧される。その後、洗車機本体11が後進する第2復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
この2往復ハイブリッドポリマーコートコースの実行により、被洗浄車両12の車高が高くなると、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aの揺動速度が速くされる。
いま、図10(a)に示すように、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23により被洗浄車両12の上面へハイブリッドポリマー剤の塗布される状態について説明する。
例えば、車高が低い被洗浄車両12に合わせてチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23が揺動されている場合、車高が高くなると、被洗浄車両12の表面での広がりである噴射領域すなわち噴射幅が狭くなる。図10(b)に車高が低い場合の噴射幅Aを示し、図10(c)に車高が高い場合の噴射幅Bを示す。すなわち、図10(c)に示すように、車高が高い場合には、未噴射領域Dが生じることになる。しかし、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23の揺動速度を速くすると、図10(d)に示すように、被洗浄車両12の上面にはハイブリッドポリマー剤が2回塗布され、往路と復路とにおける噴射領域間に生じる未噴射領域Dを無くすことができる。勿論、設定される揺動速度と車高とは、洗い残し(未噴射領域D)がなくなるような関係にされる。
またチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aの場合、車高が高くなると、このノズル24Aから噴霧しなければならない被洗浄車両12の側面の範囲が上方に広がるので、被洗浄車両12の側面の上部に未噴射領域が生じる恐れがある(勿論、被洗浄車両12の側面高さを考慮してノズル24Aの上下方向の揺動角度は設定されているが、側面の上部に未噴射領域が生じる恐れがある)。このチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aの揺動速度を速くすると、噴射されるハイブリッドポリマー剤が広がる範囲が上下方向に広くなり、上部の未噴射領域を無くすことができ、また被洗浄車両12の側面にハイブリッドポリマー剤を2回塗布できる。
またこの2往復ハイブリッドポリマーコースの実行により、図9(c)に示すように、撥水コート剤の塗布によりアミノ変性シリコンからなる皮膜αが形成された(コーティングされた)被洗浄車両12の車体表面に対してハイブリッドポリマー剤が高圧で塗布されると、アミノ変性ポリシロキサンとポリマー微粒子物質からなるハイブリッド皮膜γが形成される(詳細な化学的作用については後述する)。
[3往復ハイブリッドポリマーコートコース]
洗車機本体11が前進する第1往路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bから高圧の洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤ノズル25から洗剤が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第1復路において、被洗浄車両12に対して第1洗浄水ノズル21と第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、ブラッシング装置16により被洗浄車両12の洗浄が行われる。
続いて洗車機本体11が前進する第2往路において、乾燥装置18による乾燥が行われる。その後、洗車機本体11が後進する第2復路において、第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧され、撥水コートノズル22Aから撥水コート剤が噴霧される。
続いて洗車機本体11が前進する第3往路において、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23は、トップ揺動装置75により、車形検出センサ42により検出される被洗浄車両12の車高の増減により、揺動速度が増減されて(車高が高いと揺動速度が速くされて)左右方向Yに揺動され、またチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aは、サイド揺動装置76により、車形検出センサ42により検出される被洗浄車両12の車高の増減により、揺動速度が増減されて(車高が高いと揺動速度が速くされて)上下方向へ揺動される。同時に、撥水コート剤が塗布された被洗浄車両12の車体表面上に対して、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bから高圧でハイブリッドポリマーが噴霧され、第2洗浄水ノズル26から洗浄水(リンス)が噴霧される。その後、洗車機本体11が後進する第3復路において乾燥装置18による乾燥が行われる。
この3往復ハイブリッドポリマーコートコースの実行により、ブラッシングが2回、しっかりと実行され、上記2往復ハイブリッドポリマーコートコースと同様に、被洗浄車両12の車高が高くなると、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aの揺動速度が速くされ、被洗浄車両12の上面にはハイブリッドポリマー剤が2回、高圧で塗布され、往路と復路とにおける噴射領域間に生じる未噴射領域Dが無くされる。
またこの3往復ハイブリッドポリマーコースの実行により、図9(c)に示すように、撥水コート剤の塗布によりアミノ変性シリコンからなる皮膜αが形成された(コーティングされた)被洗浄車両12の車体表面に対してハイブリッドポリマー剤が高圧で塗布されると、アミノ変性ポリシロキサンとポリマー微粒子物質からなるハイブリッド皮膜γが形成される(詳細な化学的作用については後述する)。
上記選択された洗車コースにおける制御は上記制御装置48により実行される。すなわち制御装置48には、図3に示すように、第1操作パネル46から、洗車に必要なデータ、例えば、選択された通常の洗車コースの設定信号、起動、停止などの操作信号が入力され、第2操作パネル47から選択された特殊な洗車コースの設定信号が入力され、さらに車形検出センサ42の検出信号、走行用エンコーダ44の検出信号が入力され、制御装置48は、これら操作パネル46,47からの信号、およびセンサ類の検出信号に応じて、ブラッシング装置16(ブラシ31,32,33)、スプレー装置17(ノズル21,26の第1電磁弁59、ノズル22A,22B,25,27の第2電磁弁60および第3電磁弁64B、ノズル23,24A,24Bの第4電磁弁69および第5電磁弁73B)、乾燥装置18(ノズル35,36、ブロワ装置38,40)、揺動装置75,76(揺動モータ86,96)、走行駆動装置43、水中ポンプ53(第1インバータ55)、高圧ポンプ65(第2インバータ66)を制御して洗車機本体11全体の動作を制御し、選択された洗車コースに基づく洗車動作を実行している。
以下、被洗浄車両12の表面に、高圧で揺動されながら噴射されるハイブリッドポリマー剤の作用と効果について説明する。
ハイブリッドポリマー剤は、上述したように、吸着性、撥水性に優れたアミノ変性ポリシロキサン(I)と、光沢、滑り性に優れたポリマー微粒子物質(II)と、上記(I)(II)を乳化及び分散せしめる、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤(III)の一方とから構成され、水により希釈されたハイブリッドポリマー(組成物)を、揺動させながら高圧で噴射して被洗浄車両12に塗布(高圧スプレー塗布)する。
塗装の表面は、微視的に観ると平滑ではなく多数の凹凸が存在し、また、傷ついた表面は更に不均一な状態と成っている。この表面状態の違いにより、補正剤成分の付着状態にも大きなバラツキが生じる。被洗浄車両12の表面の疎水性部分にはコート剤成分は付着し易く、厚い皮膜を生じる反面、親水性部分では、水膜が残るために付着し難く皮膜の薄い部分が発生し、概観上も光沢ムラと成って現れる。
従来の通常圧(例えば、0.3Mpa)で本ハイブリッドポリマー剤(組成物)を塗布した場合、皮膜成分の付着性が低く、被洗浄車両12の表面の小傷を埋め隠すほどの皮膜を形成できない。また、光沢性、滑り性および表面保護性を得るために、ポリマー微粒子物質の配合が不可欠であるが、これにより皮膜粘性が上がりレベリング性が低下することから、被洗浄車両12の表面に均一な皮膜を形成することができない。しかし、高圧(例えば、2.6Mpa)のスプレー塗布では、小傷を埋め隠すことのできる厚いハイブリッド皮膜γを、塗布ムラなく付着させることができる。
この原理は以下のように説明される。
ハイブリッドポリマー成分のアミノ変性ポリシロキサンは、分子内に結合角変形エネルギーの非常に低いシロキサン結合(Si−O)を有することから、分子が変形し易いこと、分子中のメチル基が空気面へ配向する性質があることから、高圧スプレーの物理力により皮膜成分が押し付けられること、さらに水、空気との接触が繰り返され、水分と二酸化炭素COが反応し、分子内のメチル基が空気面へ配向しようとして動くことにより、ポリマー微粒子物質が被洗浄車両12の表面の小傷(目に見えない凹凸)を埋めてレベルが均質化され、硬化した厚い、アミノ変性ポリシロキサンとポリマー微粒子物質からなるハイブリッド皮膜γが塗布ムラなく付着される。よって、撥水性、光沢性、滑り性が付与され、美観が向上し、表面が保護される。このハイブリッド皮膜γは、鏡面ポリマー剤のジメチルシリコンからなる皮膜βと比較して、小傷(目に見えない凹凸)を埋める効果が大きく、また耐久性に優れている。
「アミノ変性ポリシロキサン(I)」
吸着性、擾水性に優れたアミノ変性ポリシロキサン(I)(以下成分Iと略す)とは、一般的に車両表面用コーティング剤に使用されるアミノ当量1000〜4000g/mol、動粘度100〜3000mm/sのものが使用でき、中でも1500〜3000g/mol、300〜2000mm/sのものが好ましい。
アミノ当量は、高過ぎると吸着性が低下して被洗浄車両12の車体表面への付着性が低下し、低すぎると反応性が強まり、成分の黄変等の問題が生ずる。
動粘度は、高過ぎると車体表面にシミやムラが発生し易く、低過ぎると撥水性の低下をきたす。また上記のアミノ当量、動粘度の範囲から、一種又は二種以上の成分を混合して使用することも出来る。
この成分(I)は、被洗浄車両12の表面に吸着し撥水性を現すと共に、空気中の水分とCOにより架橋して固体へと変化し、ポリマー微粒子物質のバインダーとして作用する。
「ポリマー微粒子物質(II)」
光沢、滑り性に優れたポリマー微粒子物質(II)(以下成分IIと略す)とは、粒子経1μm以下の粒子表面が疎水性のプラスチックで、常温において固体粒子を形成するものであり、透明性、滑り性に優れた硬い物質が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアタリレート等のアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク口口トリフルオロエチレン、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン系樹脂、ポリウレタン等のウレタン系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、そしてこれらを結合させてなる共重合樹脂等がある。
そして成分(II)は、成分(I)と共に車両表面の小傷を埋め、また皮膜表面にブリードすることで高い光沢性、滑り性及び表面保護効果を発揮する。
「非イオン性界面活性剤・カチオン性界面活性剤(III)」
成分(I)(II)を乳化及び分散せしめる、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の一方(III)とは、成分(I)の被洗浄車両12の表面への吸着性を阻害しない範囲で、一般的なものから選択して使用できる。例えば、非イオン性界面活性剤では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルピタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が使用できる。カチオン性界面活性剤では、四級アンモニウム塩、アルキルアミン塩、又はこれらのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
なお、本ハイブリッドポリマー組成物に使用する水は、組成物中の他成分へ影響を与えないために、塩類を除去したイオン交換水を使用することが望ましい。
また本ハイブリッドポリマー組成物の調整に於いて、低級アルコール、グリコールエーテル、多価アルコール等の低温安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の成分安定剤、水溶性高分子物質等の乳化安定剤、そして防腐剤、防錆剤、着色剤、香料等の助剤を加えても良い。
〔実施例〕
以下に本発明を更に詳しく説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量1800g/mol、動粘度1200mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて攪拌乳化し、成分(II)のオレフィン樹脂(平均粒子径O.6μm、40%水性ディスバージョン)6質量%を撹拌分散した後、酢酸にてPHを5〜7に調整して、実施例1の組成物とした。
〔実施例2〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量1200g/mol、動粘度200mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて攪拌乳化し、成分(II)のオレフィン樹脂(平均粒子径0.6μm、40%水性ディスバージョン)6質量%を撹拌分散した後、酢酸にてpHを5〜7に調整して、実施例2の組成物とした。
〔実施例3〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量3500g/mol、動粘度2500mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて攪拌乳化し、成分(II)のオレフィン細脂(平均粒子径0.6μm、40%水性ディスバージョン)6質量%を撹拌分散した後、酢酸にてpHを5〜7に調整して、実施例3の組成物とした。
〔比較例1〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量500g/mol、動粘度40mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて撹拌乳化し、成分(II)のオレフィン樹脂(平均粒子経0.6μm、40%水性ディスバージョン)6質量%を撹拌乳化した後、酢酸にてpHを5〜7に調整して、比較例1の組成物とした。
〔比較例2〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量5000g/mol、動粘度4000mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLE12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて攪拌乳化し、成分(II)のオレフィン樹脂(平均粒子径0.6μm、40%水性ディスバージョン)6質量%を攪拌分散した後、酢酸にてpHを5〜7に調整して、比較例2の組成物とした。
〔比較例3〕
成分(I)のアミノ変性ポリシロキサン(アミノ当量1800g/mol、動粘度1200mm/s)10質量%と、成分(III)のポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB12)3質量%を混合した後、イオン交換水を加えて撹拌乳化し、成分(II)のシリコーン樹脂(平均粒子径2μm)2.4質量%を撹拌分散した後、酢酸にてpHを5〜7に調整して、比較例3の組成物とした。
「試験」
[試験方法]
被洗浄車両12の表面を、洗剤を用いて、完全に水濡れ状態と成るまで洗浄し、次に水道水にて200倍に希釈された補正剤組成物を高圧スプレー塗布した。更に水洗い、乾燥後に、塗装面の状態を目視判定した。
補正剤希釈液の塗布方法は、通常の圧力のスプレーによる場合を(A)、本発明の高圧のスプレーによる場合を(B)としてそれぞれ実施した。
[評価方法および評価基準]
各試験法の評価方法および評価基準は次の通りである,
〔傷修復性・光沢性〕
目視観察により以下の基準で評価した。
◎:小傷が観えず、鏡の様にはっきりと景色が映り、光沢の向上が観られた。
○;やや小傷は観えるが、光沢の向上が観られた。
×:小傷が目立ち、未処理部分とほとんど差異が認められない。
[皮膜の均質性],
目視観察により以下の基準で評価した。
◎;光沢ムラが無く均質な皮膜が得られた。
○;やや光沢ムラはあるが、殆ど均質な皮膜が得られた。
×:光沢ムラや水滴跡、シミ等が観られ不均一である。
〔撥水性〕
洗車機本体11にて水をスプレーした後、水玉の様子を目視観察により以下の基準で評価した。
◎:水滴が球形に近く、水滴が流れ落ちてゆく状態。
○;水滴が半円形に近く、水滴の流れも遅い。
×:水滴が不均一で、水濡れする部分がある。
[滑り性]
ペーパータオルに500gの分銅を包み、ボンネットの傾斜面に静かに置き、その挙動を目視観察して以下の基準で評価した。
◎:手を離すと直ぐに滑り落ちる。
○:ゆっくりと滑り落ちる。
×:未処理部分とほとんど差異が無くあまり滑らない。
[試験結果]
試験結果を表1に示す。
Figure 0005246657
[評価結果/評論]
実施例1から3のB工程では、効果の違いはあるがいずれも傷修復性、撥水性、光沢性、滑り性に於いて十分な性能を有していた。これらは、発明の効果を如実に現している。
また、A工程では、いずれの組成物でも、小傷を埋め隠すほどの皮膜を形成することはできず、均質性に於いてもシミ、ムラが発生した。
また、比較例1、2においては、A、Bどちらの工程でも小傷を埋め隠す均質な皮膜は得られなかった。比較例1は、アミノ変性ポリシロキサンのアミノ当量が低く水溶性が強いため十分な付着性が得られず、動粘度が低いため均質性は良好である反面、皮膜も薄くなり滑り性が発揮されない結果と成った。
更に、比較例2では、アミノ変性シロキサンのアミノ当量および動粘度が高すぎるため、皮膜成分の性能は高いが付着性に劣り、本発明の高圧スプレー塗布を行っても均質化することができなかった。
そして比較例3は、ポリマー微粒子物質の粒子経が大き過ぎ、車両表面に形成する皮膜がパウダリングしてしまい、本来の皮膜性能を発揮できなかった。
前述の試験結果から、洗車機本体11を用いて簡便且つ迅速に被洗浄車両12の車体表面の小傷を補正するためには、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とサイドHPハイブリッドポリマーノズル24A,24Bからの高圧スプレー塗布および補正剤組成物を併せて使用することが必須条件であることが実証された。
以上のように本実施の形態によれば、被洗浄車両12の表面に、高圧でハイブリッドポリマー剤が塗布されることにより、簡便且つ迅速に自動で被洗浄車両12の表面の小傷(目に見えない凹凸)を補正することができ、撥水性、光沢性、滑り性を付与でき、美観を向上でき、表面が保護されるコーティング皮膜を形成することができる。特に、被洗浄車両12が、表面の小傷が目立つパール・メタリック車、塗装の色が濃い車(濃色車)の場合、有効である。
また本実施の形態によれば、撥水コート剤(下地剤)が塗布され、この撥水コート剤の上に、ハイブリッドポリマー剤を塗布することにより、ハイブリッドポリマー剤の吸着性を向上することができる。
また本実施の形態によれば、ハイブリッドポリマー剤を、被洗浄車両12の上面と両側面へは揺動しながら塗布し、このとき揺動速度を車高が高くなるほど速くすることにより、被洗浄車両12の上面と両側面へハイブリッドポリマー剤を2回塗布することができ、撥水性、光沢性、滑り性、美観をより向上でき、表面をより強固に保護でき、さらに車高が低いセダンや車高が高いワンボックスカーといった車種の違いがあっても、また一つの被洗浄車両12において車高の変化があっても、例えば、普通乗用車においてボンネット部と天井部(屋根部分)での車高の違いがあっても、車高の高低に関係なく、被洗浄車両12の表面に、ハイブリッドポリマー剤が塗布されない領域が生じることを防止でき、被洗浄車両12の表面へ満遍なく均一にハイブリッドポリマー剤を塗布することができる。
また本実施の形態によれば、新たに「2往復ハイブリッドポリマーコートコース」と「3往復ハイブリッドポリマーコートコース」を設け、ハイブリッドポリマー剤を被洗浄車両12の表面に塗布する洗車コースを実行することにより、被洗浄車両12の洗浄のみでなく、被洗浄車両12の表面の凹凸が補正できると共に、被洗浄車両12に撥水性、光沢性、滑り性を付与でき、美観を向上できる。
なお、本実施の形態では、第1操作パネル46と第2操作パネル47を別々に設けているが、機能を統合して1つの操作パネルとすることも可能である。
また本実施の形態では、車高検出器として車形検出センサ42を備えているが、車形検出センサ42に限ることはなく、超音波センサなどにより被洗浄車両12の車高を検出するようにしてもよい。
また本実施の形態では、被洗浄車両12の表面に、ハイブリッドポリマー剤を2回塗布することを実現しているが、2回に限ることはなく、さらにチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23とチルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル24Aの揺動速度を速くすることにより、さらに多くの回数、塗布するようにすることもできる。
また本実施の形態では、チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル23は、高さが一定の位置に配置されているが、例えば、上下に昇降自在なトップノズル35の機構を使用して、被洗浄車両12の車体上面の形状に合わせて昇降できる構成とすることもできる。
また本実施の形態では、洗車機本体11のみを移動させ、洗車機本体11と被洗浄車両12を相対移動させて、被洗浄車両12の洗車を行う形式が示されているが、これは洗車機本体11を固定状態とし、ローラコンベヤ(車両移動手段)などを用いて被洗浄車両12を前後方向Xに移動させて、相対移動するようにした形式などであってもよい。また、洗車機本体11を、洗浄装置を備えた前部本体と乾燥装置を備えた後部本体とに分離し、これら前部本体と後部本体とをそれぞれ移動可能とした形式などであってもよい。
また本実施の形態では、被洗浄車両12を乗用車としているが、例えばワンボックス系など他の車両であっても、同様の効果を奏し得ることができる。
本発明の実施の形態における洗車機の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 同洗車機における水・液剤供給装置の構成を示す配管系統図である。 同洗車機における制御構成図である。 同洗車機におけるトップ揺動装置の配置を示す斜視図である。 同洗車機におけるトップ揺動装置の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 同洗車機におけるトップ揺動装置の側面図である。 同洗車機におけるサイド揺動装置の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は(a)図のA矢視図である。 同洗車機において各洗車コースにおける各機器の制御を説明する説明図である。 同洗車機において撥水コートと鏡面ポリマー剤とハイブリッドポリマー剤が塗布された被洗浄車両の車体表面の状態を示す説明図である。 同洗車機におけるチルト式トップHPハイブリッドポリマーノズルによるハイブリッドポリマー剤の塗布状態を説明する図で、(a)は側面図、(b)は車高が低い場合における噴射幅を示す図、(c)は車高が高い場合の噴射幅を示す図、(d)は(c)において揺動速度を速くした場合の噴射幅を示す図である。
符号の説明
α アミノ変性シリコンからなる皮膜
β ジメチルシリコンからなる皮膜
γ アミノ変性ポリシロキサンとポリマー微粒子物質からなるハイブリッド皮膜
11 洗車機本体
12 被洗浄車両
16 ブラッシング装置
17 スプレー装置
18 乾燥装置
21 第1洗浄水ノズル
22A 撥水コートノズル
22B 鏡面ポリマーノズル
23 チルト式トップHPハイブリッドポリマーノズル
24A チルト式サイドHPハイブリッドポリマーノズル
24B 固定式サイドHPハイブリッドポリマーノズル
25 洗剤ノズル
26 第2洗浄水ノズル
27 ワックスノズル
46 第1操作パネル
47 第2操作パネル
48 制御装置
49 水パネル
50 ポンプユニット
53 水中ポンプ
65 高圧ポンプ
71 ハイブリッドポリマー供給装置
75 トップ揺動装置
76 サイド揺動装置

Claims (8)

  1. 被洗浄車両と洗車機本体を前後方向に相対移動させながら、まず前記被洗浄車両の洗浄を行い、続いて、吸着性および撥水性を有するアミノ変性ポリシロキサンと、光沢性および滑り性を有するポリマー微粒子物質と、前記アミノ変性ポリシロキサンおよびポリマー微粒子物質を乳化および分散する、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の一方と、水とから構成される表面補正剤を、高圧水供給手段からの高圧水により高圧にて前記被洗浄車両の表面に塗布すること
    を特徴とする洗車方法。
  2. 前記被洗浄車両の洗浄後、前記表面補正剤を塗布する前に、下地剤を、前記被洗浄車両の
    表面に塗布すること
    を特徴とする請求項1に記載の洗車方法。
  3. 前記表面補正剤を、前記被洗浄車両の車幅方向へ揺動させながら、前記被洗浄車両の同じ
    面へ少なくとも2回塗布すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗車方法。
  4. 前記揺動の速度を、前記被洗浄車両の車高が高いほど速くすること
    を特徴とする請求項3に記載の洗車方法。
  5. 被洗浄車両と洗車機本体を前後方向に相対移動させながら、洗浄手段により前記被洗浄車両の洗浄を行うとともに、乾燥手段により被洗浄車両の乾燥を行う洗車機であって、
    前記洗車機本体に、吸着性および撥水性を有するアミノ変性ポリシロキサンと、光沢性および滑り性を有するポリマー微粒子物質と、前記アミノ変性ポリシロキサンおよびポリマー微粒子物質を乳化および分散する、少なくとも非イオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の一方と、水から構成される表面補正剤を、前記被洗浄車両に対して高圧水供給手段からの高圧水により高圧で噴射する表面補正剤用高圧噴射ノズルを備えること
    を特徴とする洗車機。
  6. 前記洗車機本体に、下地剤を、前記被洗浄車両に対して噴射する下地剤用噴射ノズルを備
    え、
    前記下地剤用噴射ノズルより前記被洗浄車両の表面に塗布された下地剤上に、前記表面
    補正剤用高圧噴射ノズルより高圧で前記表面補正剤が塗布されること
    を特徴とする請求項5に記載の洗車機。
  7. 前記洗車機本体に、前記表面補正剤用高圧噴射ノズルを前記被洗浄車両の車幅方向へ揺動
    する揺動装置を備え、
    前記表面補正剤用高圧噴射ノズルを前記揺動装置により揺動させながら、前記表面補正
    剤が、前記被洗浄車両の同じ面へ少なくとも2回塗布されること
    を特徴とする請求項5または請求項6に記載の洗車機。
  8. 前記洗車機本体に、前記被洗浄車両の車高を検出する車高検出器を設け、
    前記揺動の速度を、前記車高検出器にて検出された車高が高いほど速くさせること
    を特徴とする請求項7に記載の洗車機。
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