JP5245952B2 - 画像形成装置および濃度ずれ補正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の感光体を使用してカラー画像を形成する際に濃度ずれを補正する画像形成装置および濃度ずれ補正方法に関する。
カラー画像形成装置の位置合わせ処理において、画像処理によるスキュー又は曲がり補正を実施する場合、コントラストの強い色に対して、スキュー補正量が大きい場合、スキュー補正位置付近で副走査方向へのすじ状ノイズ発生や段差発生等画像の不具合が頻繁に発生し、画像品質が低下する場合がある。
すなわち、カラー画像形成装置では、その構成上、各色間の位置合わせ技術が重要な課題となる。このため、カラー画像形成装置においては、転写ベルト上に、各色のトナーで所定のトナーパターンを作像し、このトナーパターンを光学式のセンサを用いて検出することによって各色間のずれ量を、主副のレジストずれ、倍率ずれ、スキュー、曲がりというように要因別に算出し、それぞれが一致するようにフィードバック補正を行うことによって色ずれを低減するようにしているものが多い。また、この補正処理は、電源ON時や、温度等の環境変化時や、一定枚数以上印刷された場合に実施することによって、色ずれ量が常に一定の範囲以下になるようにしている。
ずれ量の中で、主副のレジストは書き出しのタイミングを調整することによって、主走査倍率は画素クロックを調整することによって電気的に補正することができる。一方、走査ビームのスキューについては、機械的に補正する方法と、出力画像を画像処理で逆方向に変形させて出力することによって補正する方法がある。
機械的に補正する方法では、書き込みユニット内部のミラーを変位させる調整機構を設けることによって補正を実現するが、自動的にこの調整を行う為には、モータ等のアクチュエーターが必要となり、コストアップを招くこととなる。また、書き込みユニットを小さくすることもできない。一方、画像処理で補正する方法は、ラインメモリに画像の一部を蓄積し、読み出し位置を切り替えながら読み出すことによって、各色間のスキューを補正するというものである。この場合、補正範囲に合わせて画像処理部にラインメモリを追加するだけでよいので、機械的な補正に比べて比較的低コストで実現できるうえに、自動で補正できるので、スキューを低減する方法として有効であることが既に知られている。また、スキューだけでなく書き込みユニット内部のレンズの特性等に起因する曲がりに対しても低減する方法として有効であることが既に知られている。
このような補正方法では、スキュー補正位置付近で副走査方向へのすじ状ノイズ発生や段差発生等画像の不具合が頻繁に発生し、画像品質が低下する場合がある。画像のシフト位置において、主走査方向の画素の隣接関係が変化し、出力時のトナー付着面積が変動する。ディザ法などの擬似階調処理により表現された画像においてこのトナー付着面積変動(濃度ずれ)が副走査方向へ頻繁に発生するため、記録画像(印刷用紙上)にすじ状ノイズ画像が副走査方向へ発生するという問題があることが既に知られている。
この問題に対し、特許文献1には、スキュー等の走査線の歪みを補正した場合に発生する濃度ずれに対して、注目画素の周辺画素の状態を濃度ずれ検出マッチングパターンによるパターンマッチングで検出し、その検出結果と画像のシフト位置でのずれ量を元にして補正濃度値を予測し補正することで、画像のシフト位置で発生するすじ状ノイズを低減するする方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1には、回転印刷のための処理がエンジン制御部で行われる場合に、濃度補正によってすじ状ノイズ画像を低減する方法については記載されていない。従って、通常印刷時と回転印刷時のそれぞれに対し、濃度ずれ検出マッチングパターンを別々に用意する必要があるため、濃度ずれ検出マッチングパターンの数が多くなり、濃度ずれ検出マッチングパターンを記憶する記憶部の容量が増えるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、濃度ずれ補正における濃度ずれ検出マッチングパターンの数を少なくすることができる画像形成装置および濃度ずれ補正方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数色の入力画像に対して各色ごとに主走査方向の1ラインの画像を表現する画素を分割し、分割した画素をスキューとは逆の副走査方向にシフトさせて出力することにより、スキューを補正する画像形成装置において、階調表現に用いられる複数のディザマトリックスを複数色の前記入力画像にそれぞれ重ね合わせることにより前記入力画像から多階調を表現する複数の画像データを形成するディザ処理を行うコントローラと、シフト位置に接する注目画素が、画素の隣接関係の変化による局所的な濃度の増減を起こすノイズ発生画素となっているか否かを判定するノイズ発生判定手段と、前記注目画素が前記ノイズ発生画素と判定された場合、前記注目画素または当該注目画素周辺の画素を、濃度の補正を行う補正対象画素に決定する補正対象画素決定手段と、前記補正対象画素の濃度を補正する濃度補正手段と、を備え、前記プリンタコントローラは、複数の前記ディザマトリックスの1つを基準とし、他のディザマトリックスを、基準となるディザマトリックスに対して、それぞれ90°×n(nは整数)回転させていること、を特徴とする。
また、本発明は、複数色の入力画像に対して各色ごとに主走査方向の1ラインの画像を表現する画素を分割し、分割した画素をスキューとは逆の副走査方向にシフトさせて出力することにより、スキューを補正する画像形成装置で実行される濃度ずれ補正方法であって、コントローラが、階調表現に用いられる複数のディザマトリックスを複数色の前記入力画像にそれぞれ重ね合わせることにより前記入力画像から多階調を表現する複数の画像データを形成するディザ処理を行うステップと、ノイズ発生判定手段が、シフト位置に接する注目画素が、画素の隣接関係の変化による局所的な濃度の増減を起こすノイズ発生画素となっているか否かを判定するステップと、補正対象画素決定手段が、前記注目画素が前記ノイズ発生画素と判定された場合、前記注目画素または当該注目画素周辺の画素を、濃度の補正を行う補正対象画素に決定するステップと、濃度補正手段が、前記補正対象画素の濃度を補正するステップと、を含み、前記ディザ処理を行うステップでは、複数の前記ディザマトリックスの1つを基準とし、他のディザマトリックスを、基準となるディザマトリックスに対して、それぞれ90°×n(nは整数)回転させていること、を特徴とする。
本発明によれば、プリンタコントローラがディザ処理を行う時に使用する複数のディザマトリックスの1つを基準とし、その他のディザマトリックスとして、基準のディザマトリックスに対してそれぞれ90°×n(nは整数)回転しているディザマトリックスを使用しているので、通常印刷時と回転印刷時のいずれの場合でも、濃度ずれ検出マッチングパターンをディザマトリックスに対応する数だけ用意するだけで濃度ずれ補正を行うことができ、濃度ずれ検出マッチングパターンの数を少なくすることができるという効果を奏する。
図1は、カラー複写機の作像原理を説明するための画像プロセス部、露光部および転写ベルトの正面図である。 図2は、補正パターンが形成された状態を示す転写ベルトの斜視図である。 図3は、カラー複写機の書込み制御と位置ずれ補正を行う機構の構成の一例を示すブロック図である。 図4は、書込み制御部の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、位置ずれ補正の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、印刷の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、書込み制御部による副走査方向の書き出しタイミング補正の一例を示すタイミングチャートである。 図8−1は、転写ベルトに形成された位置ずれ補正パターンの一例を示す図である。 図8−2は、スキュー量の算出方法の一例を示す図である。 図9−1は、副走査方向の解像度が600dpi時のK色基準の各色のスキュー量の一例を示す図である。 図9−2は、図9−1の場合のスキュー補正量の一例を示す図である。 図10−1は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図10−2は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図10−3は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図10−4は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図10−5は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図10−6は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。 図11−1は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図11−2は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図11−3は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図11−4は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図11−5は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図11−6は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図である。 図12−1は、ラインメモリのスキュー補正時のタイミングチャートである。 図12−2は、ラインメモリのスキュー補正時のタイミングチャートである。 図13は、プリンタコントローラ111によるディザ処理の一例を示す説明図である。 図14は、シフトが施され、シフト位置において画素の隣接関係が変化した画像の一例を示す説明図である。 図15は、本実施の形態にかかるスキュー補正処理部のブロック図である。 図16−1は、本実施の形態にかかるノイズ補正処理部のブロック図である。 図16−2は、本実施の形態にかかるノイズ補正処理部の処理手順を示すフローチャートである。 図17は、注目画素に隣接する画素の濃度が変化した画像の一例を示す説明図である。 図18は、濃度変化が生じた3ライン×2画素の画像データの一例を示す説明図である。 図19は、シフト前後の画像データの各画素の濃度一例を示す説明図である。 図20は、シフト前後の画像データの各画素の濃度一例を示す説明図である。 図21は、3ライン×2画素の画像データから決定された補正対象画素の一例を示す説明図である。 図22は、濃度を検出する隣接画素の一例を示す説明図である。 図23は、補正対象画素の上下左右の隣接画素の一例を示す説明図である。 図24は、補正対象画素および隣接画素の濃度の一例を示す説明図である。 図25は、補正対象画素に対して施す濃度補正の一例を示す説明図である。 図26は、補正対象画素の濃度と、上下左右に隣接する4つの隣接画素の濃度と、濃度補正値と、を対応付けたテーブルの一例である。 図27は、補正対象画素の濃度を補正した画像の一例を示す説明図である。 図28は、本実施の形態にかかる画像形成装置における万線型ディザマトリックスの構成について説明する図である。 図29は、図28に示すシアンの万線型ディザマトリックスをそれぞれ90°、180°、270°回転印刷する場合の画像データを示す図である。 図30は、回転印刷があった場合の画像データの構成の種類について説明する図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置および濃度ずれ補正方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態では、本発明の画像形成装置をカラー複写機に適用した例を示す。但し、カラー複写機に限られず、ファクシミリ、スキャナ機能やコピー、ファックス、プリンタなどの複数の機能を一つの筐体に収納した複合機等の画像処理を行うものであれば、本発明を適用することができる。また、以下では、本発明が適用されるカラー複写機の構成と補正処理について説明した後に、万線型ディザマトリックスを階調処理情報に使用する場合について説明する。
(カラー複写機の構成と補正処理について)
まず、カラー複写機の作像原理について図1を参照して説明する。図1は、カラー複写機の作像原理を説明するための画像プロセス部、露光部および転写ベルトの正面図である。カラー複写機は、電子写真方式の画像形成による転写紙上への画像を形成する装置である。
このカラー複写機は、各々異なる色(Y,M,C,K)の画像を形成する画像プロセス部1の内部の4個の作像ユニット1Y,1M,1C,1Kが、転写媒体としての転写紙2を搬送する転写ベルト3に沿って一列に配置されたタンデム型となっている。転写ベルト3は、駆動回転する駆動ローラ4と従動回転する従動ローラ5との間に架設されており、駆動ローラ4の回転によって、図中矢印の方向に回転駆動される。転写ベルト3の下部には、転写紙2が収納された給紙トレイ6が備えられる。この給紙トレイ6に収納された転写紙2のうち最上位置にある転写紙2が、画像形成時に転写ベルト3に向けて給紙され、静電吸着によって転写ベルト3上に吸着される。吸着された転写紙2は、作像ユニット1Yに搬送され、ここで最初にY色の画像形成が行われる。
作像ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ感光体ドラム7Y,7M,7C,7Kと、感光体ドラム7Y,7M,7C,7Kの周囲に配置された帯電器8Y,8M,8C,8Kと、現像器10Y,10M,10C,10Kと、感光体クリーナ11Y,11M,11C,11Kと、転写器12Y,12M,12C,12Kと、を備える。
作像ユニット1Yの感光体ドラム7Yの表面は、帯電器8Yで一様に帯電された後、露光部9によりY色の画像に対応したレーザ光LYで露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器10Yで現像され、感光体ドラム7Y上にトナー像が形成される。このトナー像は、感光体ドラム7Yと転写ベルト3上の転写紙2とが接する位置(転写位置)で、転写器12Yによって転写紙2に転写され、これによって、転写紙2上に単色(Y色)の画像が形成される。転写が終わった感光体ドラム7Yでは、ドラム表面に残った不要なトナーが感光体クリーナ11Yによってクリーニングされ、つぎの画像形成に備えることとなる。
このように、作像ユニット1Yで単色(Y色)が転写された転写紙2は、転写ベルト3によって作像ユニット1Mに搬送される。ここでも同様に、感光体ドラム7M上に形成されたM色のトナー像が転写紙2上に重ねて転写される。転写紙2は、その後さらに作像ユニット1Cと作像ユニット1Kとに順に搬送され、同様に、形成されたC色とK色のトナー像が転写紙2に転写され、これによって転写紙2上にカラー画像が形成されてゆく。
そして、作像ユニット1Kを通過してカラー画像が形成された転写紙2は、転写ベルト3から剥離され、定着器13で定着された後、排紙される。
タンデム方式のカラー複写機においては、その構成上、各色間の位置合わせが重要である。各色間の色ずれには、主走査方向(感光体ドラム7K,7M,7C,7Yの回転軸に平行な方向)のレジストレーションずれ、副走査方向(感光体ドラム7K,7M,7C,7Yの回転軸に垂直な方向)のレジストレーションずれ、主走査倍率ずれ、スキューずれなどがある。そこで、このカラー複写機では、転写紙2に対して実際のカラー画像形成動作を行うに先立ち、補正パターンを用いた各色間の位置ずれ補正を行うことにしている。
図2は、補正パターンが形成された状態を示す転写ベルトの斜視図である。このカラー複写機では、位置ずれ補正のため、転写ベルト3上に各色の色ずれ補正用の補正パターン14を各作像ユニット1Y,1M,1C,1Kで形成し、この補正パターン14を複数の検知用の検知センサ15,16で検出する。この図2の例では、複数の検知センサ15,16を転写ベルト3における主走査方向の両端に配置し、転写ベルト3には、各々の検知センサ15,16の配置位置に対応して補正パターン14が形成されている。このような補正パターン14は、転写ベルト3が同図に示す搬送方向に転動移動し、検知センサ15,16を順に通過することによって検出される。この補正パターン14を検出すると、その検出結果から、種々のずれ量(主走査倍率ずれ量、主走査レジストレーションずれ量、副走査レジストレーションずれ量、スキューずれ量、歪み量)を算出するための演算処理が行われ、その色ずれ量から各ずれ成分の補正量が算出される。
つぎに、カラー複写機の制御動作に関連するブロックとその動作について説明する。図3は、カラー複写機の書込み制御と位置ずれ補正を行う機構の構成の一例を示すブロック図である。このカラー複写機で位置ずれ補正処理を行う処理部は、検知センサ15,16、プリンタコントローラ111、スキャナコントローラ112、エンジン制御部113、およびK,M,C,Y各色のLD(Laser Diode)制御部114K,114M,114C,114Yである。
検知センサ15,16は、各色の画像の位置ずれを算出するために、転写ベルト3に転写された補正パターン14を検知するためのものである。検知センサ15,16は、補正パターン14の位置を検出してアナログの検知信号をエンジン制御部113に出力する。
プリンタコントローラ111は、外部装置(たとえばパーソナルコンピュータ(以下、PCという))からネットワークを介して送信された画像データを受信するためのものである。プリンタコントローラ111は、受信した画像データを画像処理部124へ転送する。さらに、プリンタコントローラ111は、受信した画像データに対して後述するディザ処理を行う。
スキャナコントローラ112は、図示しないスキャンで読み取った原稿画像を取得するためのものである。スキャナコントローラ112は、取得した画像データを画像処理部124へ転送する。
エンジン制御部113は、大別して、パターン検知部121と、CPU(Central Processing Unit)122と、RAM(Random Access Memory)123と、画像処理部124と、書込み制御部125と、を有する。
パターン検知部121は、検知センサ15,16から出力された検知信号を増幅し、増幅されたアナログの検知信号をデジタルデータへ変換し、変換したデジタルデータをRAM123に格納する。
CPU122は、RAM123に格納された補正パターン14の位置の検知信号であるデジタルデータから色ずれ量を算出し、算出した色ずれ量から色ずれを補正するための色ずれ補正量を算出する。ここで、色ずれ量としては、各色の歪み量、主走査方向の倍率誤差量、主走査方向レジストレーションずれ量および副走査方向レジストレーションずれ量(以下、主/副レジストずれ量という)、スキューずれ量などがある。また、色ずれ補正量としては、これらの各種ずれ量から、各色の歪み補正量、主走査倍率補正量、主走査方向レジストレーション補正量および副走査方向レジストレーション補正量(以下、主/副レジスト補正量という)、スキュー補正量などがある。
また、CPU122は、画像データの解像度、および算出した各色(Y,M,C,K)の歪み量に基づいて、K色を基準色とする場合のY色、M色、およびC色の歪みライン量を算出し、これらの基準色に対する各色の歪みライン量に基づいて、ラインメモリのライン数を決定する。なお、基準色とは、各色の歪み量を算出する際の基準位置となる色をいい、この例ではK色を基準色としている。
RAM123は、パターン検知部121からCPU122を介して取得した補正パターン14のデジタルデータを一時的に記憶するためのものである。なお、このRAM123を不揮発性メモリに代替し、不揮発性メモリに補正パターン14のデジタルデータを記憶する構成としてもよい。
画像処理部124は、プリンタコントローラ111によって受信した各画像データ、またはスキャナコントローラ112から取得した各画像データに応じた種々の画像処理を施す。また、画像処理部124は、書込み制御部125から送信された各色の副走査タイミング信号(K,M,C,Y)_FSYNC_Nを受信して、各色の主走査ゲート信号(K,M,C,Y)_IPLGATE_Nと副走査ゲート信号(K,M,C,Y)_IPFGATE_Nおよびこれら同期信号に伴う画像信号(K,M,C,Y)_IPDATA_Nを書込み制御部125に送信する。
書込み制御部125は、画像処理部124から転送された画像データを受け取り、受け取った画像データについて各種書込み処理を施して画像信号(K,M,C,Y)_LDDATAを生成し、それぞれLD制御部114K,114M,114C,114Yに送信する。
LD制御部114K,114M,114C,114Yは、露光部9内に備えられ、露光部9による感光体ドラム7Y,7M,7C,7Kへのレーザ光LY,LM,LC,LKの照射を制御するためのものである。レーザ光LY,LM,LC,LKが照射されることによって、感光体ドラム7Y,7M,7C,7K上にトナー画像が形成される。形成されたトナー画像は、転写紙2に転写され出力される。
このようなカラー複写機におけるカラー画像形成処理の概要について説明する。PCからのプリンタ画像はプリンタコントローラ111で、コピー画像はスキャナコントローラ112でそれぞれ処理され、エンジン制御部113の画像処理部124に転送される。画像処理部124では、各画像データに応じた種々の画像処理を行い、カラー各色の画像データに変換して書込み制御部125に転送する。書込み制御部125では、各色の印字タイミングを生成し、副走査タイミングに合わせて画像データを受け取り、各種書込み画像処理を施した後にLD発光データに変換し、各色のLD制御部114K,114M,114C,114YにてLDを発光し、感光体ドラム上に画像を形成する。
ここで、エンジン制御部113内の書込み制御部125について図4を参照してさらに説明する。図4は、書込み制御部の構成の一例を示すブロック図である。書込み制御部125は、大別して、K,M,C,Y各色の書込み制御部126K,126M,126C,126Yと、入力画像制御部127K,127M,127C,127Yと、ラインメモリ128K,128M,128C,128Yと、を備えている。
さらに、基準色のK色の書込み制御部126Kは、書込画像処理部131K、位置ずれ補正パターン生成部132K、LDデータ出力部133Kを備える。また、他のM,C,Y色の書込み制御部126M,126C,126Yは、K色と同様の構成である書込画像処理部131M,131C,131Y、位置ずれ補正パターン生成部132M,132C,132Y、LDデータ出力部133M,133C,133Yに加えて、スキュー補正処理部135M,135C,135Yを備える。
なお、この図4においては、説明を簡略にするために、図3で説明した各色の主走査ゲート信号(K,M,C,Y)_IPLGATE_Nと副走査ゲート信号(K,M,C,Y)_IPFGATE_Nおよびこれら同期信号に伴う画像信号(K,M,C,Y)_IPDATA_Nの3信号をあわせて書き込み制御信号(K,M,C,Y)_IPDATA[7:0]_Nと表記している。
書込画像処理部131K,131M,131C,131Yは、ラインメモリ128K,128M,128C,128Yに格納された画像データを用いて各種の画像処理を行うものである。
位置ずれ補正パターン生成部132K,132M,132C,132Yは、転写ベルト3上での各色の色ずれを補正するための補正値を算出するために、転写ベルト3に転写する補正パターン14の画像データを生成するためのものである。
LDデータ出力部133K,133M,133C,133Yは、CPU122によって算出された主副レジスト補正量に応じて補正書き込み指令(LDDATA)をLD制御部114K,114M,114C,114Yに送出し、レーザ光照射による書き込みタイミングのずれを補正する制御を行うものである。また、LDデータ出力部133K,133M,133C,133Yは、CPU122によって算出された主走査倍率補正量に応じた画像周波数の変更指令(LDDATA)をLD制御部114K,114M,114C,114Yに送出し、主走査方向の倍率誤差の補正制御を行うものである。さらに、LDデータ出力部133K,133M,133C,133Yは、位置ずれ補正パターン生成部132K,132M,132C,132Yから得られる補正パターン14を転写ベルト3上に形成する指令(LDDATA)を、LD制御部114K,114M,114C,114Yに送出するものである。また、LDデータ出力部133K,133M,133C,133Yは、出力周波数を非常に細かく設定できるデバイス、たとえば電圧制御発信器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)を利用したクロックジェネレータなどが各色について備えられている。
入力画像制御部127K,127M,127C,127Yは、画像処理部124から転送された画像データを受け取り、受け取った画像データをラインメモリ128K,128M,128C,128Yに格納し、格納した画像データを各色の書込み制御部126K,126M,126C,126Yに転送するものである。また、入力画像制御部127K,127M,127C,127Yは、CPU122により算出された歪みライン量に基づいて、各色のラインメモリ128K,128M,128C,128Yへの格納を行う。本実施の形態にかかる入力画像制御部127K,127M,127C,127Yでは、画像処理部124から1ビットの2値画像の画像データを受信し、受信した画像データを書込み制御部126K,126M,126C,126Yに転送する。なお、本実施の形態では、2値画像の画像データを書込み制御部126K,126M,126C,126Yに転送しているが、これに限定するものではない。例えば、2値画像の画像データを4ビットの濃度値(0(=白画素)〜15(=黒画素))を取る画像データに変換して書込み制御部126K,126M,126C,126Yに転送してもよい。
ラインメモリ128K,128M,128C,128Yは、画像処理部124から転送された画像データを順次格納するためのメモリである。
スキュー補正処理部135M,135C,135Yは、K色を基準として画像データのスキュー補正を行うものである。本実施の形態では、主走査方向を1ラインとして副走査方向の画像データ(画像)を複数に分割して、ラインメモリ128M,128C,128Yに格納し、主走査方向の1ラインの画像を表現する画素を分割し、分割した画素をスキューとは逆の副走査方向にシフトさせて出力する。これにより、トナー画像が形成される際に生じるスキューを補正する。以下、書込み制御部126K,126M,126C,126Yによる画像書込み処理について詳細に説明する。
まず、この図4のK色における画像書込み処理について説明する。まず、画像信号K_IPDATA[7:0]_Nが、画像処理部124から入力画像制御部127Kに送信される。入力画像制御部127Kは、ラインメモリ128Kに画像信号を一時記憶しながら、書込み制御部126Kに画像信号を送信する。書込み制御部126K内部では、書込画像処理部131Kが、入力画像制御部127Kから送信された画像信号をLDデータ出力部133Kに送信する。LDデータ出力部133Kは、K色書き込み画像信号K_LDDATAを生成しLD制御部114Kに送信する。
次に、図4のM色、C色、Y色における画像書込み処理について説明する。まず、画像信号(M,C,Y)_IPDATA[7:0]_Nが、画像処理部124から入力画像制御部127M,127C,127Yに送信される。ついで、入力画像制御部127M,127C,127Yは、RAM123に記憶されたスキュー補正量に基づいてスキュー量補正を行うために、それぞれラインメモリ128M,128C,128Yに画像信号を一時記憶する。スキュー補正処理部135M,135C,135Yは、一時記憶された画像信号にスキュー補正量によるスキュー量補正処理を実行した後、書込画像処理部131M,131C,131Yにそれぞれの画像信号を送信する。そして、K色の動作と同様に、各色の書込画像処理部131M,131C,131Yから画像信号を受信した各色のLDデータ出力部133M,133C,133Yは、書き込み画像信号(M,C,Y)_LDDATAを生成し各色のLD制御部114M,114C,114Yにそれぞれ送信する。上記スキュー補正量については、後に詳細を説明する。
なお、位置ずれ補正パターン14を出力する際には、位置ずれ補正パターン生成部132K,132M,132C,132YからK,M,C,Y各色のパターン画像信号が各色のLDデータ出力部133K,133M,133C,133Yに送信される。その後は、上記における説明と同様の動作を行う。
上述したように、カラー画像を形成するためには、K,M,C,Yの各色の位置合わせが行われていなければならない。そこで、位置ずれ補正の動作処理について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。以下の位置ずれ補正処理は、基準色をK色とした場合について説明する。基準色とは補正の基準となる色で、他の色を基準色に合わせることで各色間の位置ずれを補正するものである。
位置ずれ補正処理が開始されると、まずステップS11で、図4の各色の書込み制御部126K,126M,126C,126Y内の位置ずれ補正パターン生成部132K,132M,132C,132Yで生成した位置ずれ補正パターンを転写ベルト3上に形成する。ついで、ステップS12では、検知センサ15,16によって、転写ベルト3上に形成された補正パターン14が検出される。
その後、ステップS13では、パターン検知部121で検出された補正パターン14がデジタルデータへと変換された後、CPU122によって、デジタルデータ化された補正パターンから基準色(K色)に対する主走査倍率補正量と、主レジスト補正量と、副レジスト補正量と、が算出される。同時に、ステップS14では、基準色(K色)に対する各色のスキュー補正量が算出され、ステップS15では、スキュー補正を行うための主走査方向の分割位置と補正方向が算出される。
そして、ステップS16では、算出した主走査倍率補正量、主レジスト補正量、および副レジスト補正量と、スキュー補正量と、スキュー補正用の主走査の分割位置および補正方向と、を含む情報をRAM123(または不揮発性メモリ)に保存し、位置ずれ補正処理が終了する。なお、RAM123に保存した補正量は、次回の位置ずれ補正処理を実施するまで、印刷時の補正量として使用される。
以上のように、主走査倍率補正量、主レジスト補正量、副レジスト補正量、およびスキュー補正量と、M,C,Y各色のスキュー補正用の主走査の分割位置および補正方向と、を保存した後に、印刷処理が行われる。図6は、印刷の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、印刷要求を受信すると、ステップS31では、書込み制御部125は、前述した主走査倍率補正量に基づき、K,M,C,Y各色の画素クロック周波数を設定する。ついで、ステップS32では、RAM123に保存された主レジスト補正量に基づいて、各色の主走査遅延量を設定し、さらにステップS33では、RAM123に保存された副レジスト補正量に基づいて、各色の副走査遅延量を設定する。
その後、ステップS34では、各色のスキュー補正量と階調数情報に基づいて、基準色(K色)に対するM、CおよびY色のスキュー補正量を設定する。そして、ステップS35では、設定されたK,M,C,Y各色の主走査画素クロック周波数、主走査遅延量、副走査遅延量、スキュー補正量に基づいて画像補正を実行しながら印刷動作を開始し、印刷処理が終了する。
なお、主走査方向の色ずれの補正は、主走査倍率と主走査の書き出しタイミングを補正することによって行われ、主走査倍率補正は、書込み制御部125で検出した各色の倍率誤差量に基づく画像周波数を変更することによって行う。ただし、書込み制御部125には、周波数を非常に細かく設定できるデバイス、たとえばVCOを利用したクロックジェネレータなどが備えられている。また、主走査方向の書き出しタイミングは、各色の同期検知信号をトリガにして動作する主走査カウンタのどの位置からLDがデータを出力するかによって調整を行う。
さらに、副走査方向の色ずれ補正は、副走査方向の書き出しタイミングを調整することで行う。図7は、書込み制御部による副走査方向の書き出しタイミング補正の一例を示すタイミングチャートである。図7において、書込み制御部125は、CPU122からのスタート信号STTRIG_Nを基準として、ライン数をカウントし、画像処理部124に対して副走査タイミング信号(Y,M,C,K)_FSYNC_Nを出力する。
その後、画像処理部124では、副走査タイミング信号(Y,M,C,K)_FSYNC_Nの受信をトリガにして、副走査ゲート信号(Y,M,C,K)_IPFGATE_Nを書込み制御部125に出力し、画像データ(Y,M,C,K)_IPDATA[7:0]_Nを転送する。そして、各色の書込み制御部126Y,126M,126C,126Kでは、画像信号(Y,M,C,K)_LDDATAをLD制御部114Y,114M,114C,114Kに送信する。
なお、副走査方向のレジストを補正する場合には、スタート信号からの副走査遅延量(Y,M,C,K)_mfcntldを検出した位置ずれ量に応じて変更する。通常は、K色を基準としての位置ずれ量をカラー(M,C,Y)の副走査遅延量に反映して、(Y,M,C,K)_FSYNC_Nのタイミングを変更して副走査方向の位置合わせを行う。
つぎに、カラー複写機における位置ずれ量の検出とその補正処理について説明する。図8−1は、転写ベルトに形成された位置ずれ補正パターンの一例を示す図である。転写ベルト3上に形成された補正パターン14は検知センサ15,16で検知され、得られた信号は、パターン検知部121によってアナログデータからデジタルデータへと変換され、データがサンプリングされ、サンプリングされたデータはRAM123に格納される。一通り補正パターン14の検知が終了した後、RAM123に格納されていたデータを用いて、CPU122で種々の色ずれ量(主走査倍率、主レジストずれ量、副レジストずれ量、スキュー)を算出するための演算処理を行い、その色ずれ量から各ずれ成分の補正量を算出する。
ここでは、スキュー補正について説明する。図8−2は、スキュー量の算出方法の一例を示す図である。ここでは、K色を基準色とした場合の各色の歪量を算出する方法の一例を示している。スキュー補正については、まず基準色であるK色に対するカラー各色(M,C,Y)のスキュー量を求める。例えば、図8−2のようにC色の画像の右側が通常の位置よりも下にずれている場合を例に挙げて説明すると、左側の検知センサ15は、転写ベルト3に形成された左側パターンK11とC11の位置を検出し、その位置関係からK色とC色の左側距離KC_Lを算出する。一方、右側の検知センサ16は、転写ベルト3に形成された右側パターンK21とC21の位置を検出し、その位置関係からK色とC色の右側距離KC_Rを算出する。以上により、C色のK色に対するスキュー量:KC_Skewは、次式(1)のように求められる。
KC_Skew=KC_R−KC_L ・・・(1)
また、M色、Y色についても同様に、パターン検出によって次式(2)、(3)からそれぞれのスキュー量KM_Skew,KY_Skewが算出される。
KM_Skew=KM_R−KM_L ・・・(2)
KY_Skew=KY_R−KY_L ・・・(3)
以上のようにして、K色を基準としたC色、M色、Y色のスキュー量、KC_Skew,KM_Skew,KY_Skewが算出される。
ここで、スキュー量とスキュー補正量の関係についての詳細を説明する。図9−1は、副走査方向の解像度が600dpi時のK色基準の各色のスキュー量の一例を示す図である。上記の(1)〜(3)式を用いて、カラー各色のスキュー量が図9−1のように求められたものとする。すなわち、K色基準で各色のスキュー量が、M:−110[μm]、C:−130[μm]、Y:30[μm]であったとする。ここで、副走査方向の解像度が600dpiであるので、1ラインシフトすることによって、25,400[μm]/600=42.3[μm]移動する。したがって、スキュー補正量は、それぞれのずれ量(スキュー量)を1ラインあたりの移動量で割って、小数点以下は四捨五入して整数単位の値にし、符号を反転したものとして求めることができる。図9−2は、図9−1の場合のスキュー補正量の一例を示す図である。この図9−2に示されるように、図9−1に示されるスキュー量の場合のスキュー補正量は、それぞれM:+3ライン、C:+3ライン、Y:−1ラインとなる。
図10−1〜図10−6は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の一例を示す図である。図10−1は、入力画像図を示す図であり、8ライン分の入力画像が示されている。ここで、1つのラインは1つのラインメモリに格納される画像を示している。図10−2は、スキューを補正しないで図10−1の入力画像図をそのままLDデータとして出力した状態を示す図である。この図に示されるように、走査ビームのスキューにより、入力画像図をそのままLDデータとして出力した場合には、図10−1と比較して用紙上で右側が上方向に3ラインに相当する量だけずれている(つまり、スキュー量のライン数は3である)。
このように、右側画像が上に3ラインずれている場合には、図10−3に示されるように、主走査方向を{(スキュー量のライン数)+1}等分割、すなわち4等分割する。ここで、ライン上の主走査方向に分割した位置(分割位置)をシフト位置といい、シフト位置で区切られるライン上の主走査方向の領域をシフト領域というものとする。
そして、図10−4に示されるように、右側のシフト領域に移る度に1ラインずつ下方向にシフトさせて画像を出力すれば、図10−5に示すように、用紙上で左右の画像位置を平行にさせることができる。つまり、ラインメモリに画像の一部を蓄積し、読み出し位置を切り替えながら読み出し、主走査方向に分割した画像(シフト領域)を副走査方向にシフトすることで各色のスキューを補正する。この副走査方向にシフトすることをシフトという。
図11−1〜図11−6は、スキュー補正方法(スキュー補正量算出方法)の他の例を示す図であり、入力画像図に対して、スキュー補正をしない場合に用紙上で右側の画像が通常の位置よりも下方向に1ラインずれている場合のスキュー補正方法を示している。この場合も上述した図10−1〜図10−5の場合と同様に処理を行うことで、スキューを補正することができる。つまり、主走査方向に2等分割し、右側のシフト領域に移る度に1ラインずつシフト領域を上方向にシフトさせることで、図11−5に示すように用紙上で左右の画像位置が平行になる。
実際のスキュー補正では、スキュー補正用のラインメモリに入力画像データを順次蓄積しておき、スキュー補正処理部135M,135C,135Yで、分割した各領域でどのラインメモリ128M,128C,128Yのデータをリードするかを切り替えることで、図10−4や図11−4の画像を出力する構成とする。そのため、図10−6と図11−6に示されるように、各色での主走査方向のシフト位置のアドレスと、それぞれのシフト位置で副走査方向の+方向か−方向にシフトするかの情報を求めておけばよい。この主走査方向のシフト位置のアドレスと、それぞれのシフト位置での副走査方向の+方向か−方向へのシフト方向を含む情報をシフト補正情報という。
たとえば、図10−3に示すように走査方向の画素数を4,800画素とした場合、左端に対して右端では3ライン上方向にシフトしているので、主走査方向に4分割される。そこで、1〜1,200画素、1,201〜2,400画素、2,401〜3,600画素、3,601〜4,800画素のシフト領域に分割し、それぞれのシフト領域を1ブロック目、2ブロック目、3ブロック目、4ブロック目というものとする。
その結果、図10−4のように1ライン目の0〜1,200画素までは1本目のラインメモリの画像データの1ブロック目を出力し、1,201〜4,800画素までは白画素を出力する。また、2ライン目の0〜1,200画素までは2本目のラインメモリの画像データの1ブロック目を出力し、1,201〜2,400画素では1本目のラインメモリの画像データの2ブロック目を出力し、2,401〜4,800画素までは白画素を出力する。このような画像データ出力処理を繰り返し実行することで、出力画像は図10−5に示すように左右の画像位置が平行になるように補正することができる。
図12−1〜図12−2は、ラインメモリのスキュー補正時のタイミングチャートである。ここでは、K色は基準色であるので分割なしであり、M色およびC色はスキュー補正量が3ドットであるので4分割補正であり、Y色はスキュー補正量が1ドットであるので、2分割補正であるものとする。
図12−1〜図12−2において、入力画像制御部127K,127M,127C,127Yは、CPU122からのスタート信号からの副走査遅延量(K,M,C,Y)_mfcntldによるタイミングで印刷動作を開始する。印刷動作が開始すると、ラインメモリK−1,M−1,C−1,Y−1に画像が記憶される。
ついで、ラインメモリK−2,M−2,C−2,Y−2に画像が記憶されると同時に、ラインメモリK−1,M−1,C−1,Y−1から画像が読み出される。そして、書込み制御部126Kを経てK色書込み信号K_LDDATAに全画素が出力され、書込み制御部126Mを経てM色書込み信号M_LDDATAに4分割の1ブロック目の画素が出力され、書込み制御部126Cを経てC色書込み信号C_LDDATAに4分割の1ブロック目の画素が出力され、書込み制御部126Yを経てY色書込み信号Y_LDDATAに2分割の1ブロック目の画素が出力される。
その後、ラインメモリK−1,M−3,C−3,Y−3に画像が記憶されると同時に、ラインメモリK−2,M−1,M−2,C−1,C−2,Y−1,Y−2から画像が読み出される。そして、書込み制御部126Kを経てK色書込み信号K_LDDATAに全画素が出力され、書込み制御部126Mを経てM色書込み信号M_LDDATAにラインメモリM−1の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリM−2の4分割の1ブロック目の画素が出力される。また、書込み制御部126Cを経てC色書込み信号C_LDDATAにラインメモリC−1の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリC−2の4分割の1ブロック目の画素が出力され、書込み制御部126Yを経てY色書込み信号Y_LDDATAにラインメモリY−1の2分割の2ブロック目の画素とラインメモリY−2の2分割の1ブロック目の画素が出力される。
ついで、ラインメモリK−2,M−4,C−4,Y−1に画像が記憶されると同時に、ラインメモリK−1,M−1,M−2,M−3,C−1,C−2,C−3,Y−2,Y−3から画像が読み出される。そして、書込み制御部126Kを経てK色書込み信号K_LDDATAに全画素が出力され、書込み制御部126Mを経てM色書込み信号M_LDDATAにラインメモリM−1の4分割の3ブロック目の画素とラインメモリM−2の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリM−3の4分割の1ブロック目の画素が出力される。また、書込み制御部126Cを経てC色書込み信号C_LDDATAにラインメモリC−1の4分割の3ブロック目の画素とラインメモリC−2の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリC−3の4分割の1ブロック目の画素が出力され、書込み制御部126Yを経てY色書込み信号Y_LDDATAにラインメモリY−2の2分割の2ブロック目の画素とラインメモリY−3の2分割の1ブロック目の画素が出力される。
その後、ラインメモリK−1,M−5,C−5,Y−2に画像が記憶されると同時に、ラインメモリK−2,M−1,M−2,M−3,M−4,C−1,C−2,C−3,C−4,Y−1,Y−3から画像が読み出される。書込み制御部126Kを経てK色書込み信号K_LDDATAに全画素が出力され、書込み制御部126Mを経てM色書込み信号M_LDDATAにラインメモリM−1の4分割の4ブロック目の画素とラインメモリM−2の4分割の3ブロック目の画素とラインメモリM−3の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリM−4の4分割の1ブロック目の画素が出力される。また、書込み制御部126Cを経てC色書込み信号C_LDDATAにラインメモリC−1の4分割の4ブロック目の画素とラインメモリC−2の4分割の3ブロック目の画素とラインメモリC−3の4分割の2ブロック目の画素とラインメモリC−4の4分割の1ブロック目の画素が出力され、書込み制御部126Yを経てY色書込み信号Y_LDDATAにラインメモリY−3の2分割の2ブロック目の画素とラインメモリY−1の2分割の1ブロック目の画素が出力される。以上の処理が繰り返して実行され、スキュー補正された画像データが印刷される。
以上説明したスキュー補正では、主走査方向に分割を行っているので、シフト位置において画素の隣接関係が変化する。この場合、シフト位置において局所的な濃度変化が生じる。この局所的な濃度変化を濃度ずれと呼ぶことにする。この濃度ずれは、ディザ法などの擬似階調処理によって表現された画像に対し特に顕著となる。ディザ処理を施した画像では、シフト位置において副走査方向へ周期的に局所的な濃度変化が発生するため濃度ずれが顕著に確認される。
カラーレーザプリンタなどのカラー複写機では、滑らかな階調性を表現するため、色毎、または写真用/文字用、または画像データのビット数、または解像度毎にそれぞれディザマトリックスを持っている。これらのディザマトリックスのサイズ、形状は互いに異なる場合が多々ある。ディザ処理とは、多階調画像を2値で表現するもので、N×M画素(N,Mともに自然数)の閾値からなるディザマトリックスと呼ばれるマトリックスを元画像に重ね合わせて、2値化を行う処理である。
図13は、プリンタコントローラ111によるディザ処理の一例を示す説明図である。この例では、図13(b)に示す元画像の各画素を図13(a)に示すディザマトリックスの該当する位置の閾値と比較し、元画像の画素の階調のほうが大きければその画素を出力画素とし、小さければ非出力画素とする。これより、図13(b)に示す元画像が図13(c)に示す画像に変換される。同様に図13(d)に示す元画像に図13(a)に示すディザマトリックスにより、ディザ処理を施すと図13(e)のように変換される。個々の画素(ディザマトリックス)は非常に小さいため、人間の目には図13(c)と図13(e)のマトリックスは異なった階調として見える。このような処理を施すことにより、2値により多階調を表現する処理がディザ処理である。また、ディザ処理で用いる出力の階調数を2値ではなく、3から13階調程度の多階調とする多値のディザ処理も存在する。以下では、2値画像の例について記載するが、本発明は多値画像に対しても同様に適用することができる。
電子写真記録では、通常、レーザ光のビーム径が画素サイズより大きく広がっているため、画像データを出力すると、記録画像(印刷用紙上)においてトナー付着面積が画素サイズ以上に膨らむ。そのため、シフトが行われると、シフト位置においてトナーが重なり合う面積が変化し、シフトの前後でトナー付着面積が変化する。
例えば、シフトによりトナー付着面積が増加する場合(つまり、トナー画像が重なり合う面積が減少する場合)、シフト位置付近の局所的な濃度は濃くなる。一方、シフトによりトナー付着面積が減少する場合(つまり、トナー画像が重なり合う面積が増加する場合)、シフト位置付近の局所的な濃度は薄くなる。このトナー付着面積の変化は、シフト位置においてのみ発生するため、シフトの前後においてシフト位置付近の画像が劣化する。特に、上述したディザ処理などの擬似階調処理が施された画像においては、シフトによりトナー付着面積の変化が頻繁に生じると、副走査方向へすじ状のノイズの原因となる。
ここで、このシフトによるトナー付着面積の変化の一例を具体的に説明する。図14は、シフトが施され、シフト位置において画素の隣接関係が変化した画像の一例を示す説明図である。
副走査方向へのシフトは、1ラインずつ行われるため、副走査方向へのシフトの前後において、シフト位置の画像が1画素分ずれることとなる。そのため、副走査方向へのシフトが施されると、シフト位置における画素の隣接関係が変化する場合が生じる。例えば、図14に示すように、シフト前、黒画素の画素Aに隣接する画素A´は、同じく黒画素である。しかし、シフト後、黒画素の画素Aに隣接する画素A´は、白画素になる。このように、隣接する画素がシフト前後で変化した画像を出力すると、図14のシフト後に示すように、格子部分のトナー付着面積がシフトの前後で変化する。
例えば、シフト前における画素Aに対するトナー付着面積を1とすると、シフト位置において下方向へのシフトを施すと、シフト前における画素Aに対するトナー付着部分と画素A´に対するトナー付着部分とが重なり合う部分が無くなり、トナー付着面積が0.09増加する。このような、トナー付着面積の増加は、シフト位置において副走査方向に対し周期的にあらわれると、黒いすじ状のノイズとなり、画質を劣化させる。
一方、図示しないが、シフトにより、シフト位置において隣接する画素同士のトナー付着部分の重なり合いが生じると、トナー付着面積が0.09減少する。このような、トナー付着面積の減少は、シフト位置において副走査方向に対し周期的にあらわれると、白いすじ状のノイズとなり、画質を劣化させる。
つまり、上述したシフトだけでは、スキューおよび曲がりによる位置ずれ自体は小さくできるが、擬似階調画像において副走査方向にすじ状のノイズを発生させてしまうという問題がある。そこで、本発明の実施の形態では、濃度補正を施す補正対象画素に隣接する隣接画素のトナー画像の当該補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正することにより、シフトにより変動したトナー付着面積分の濃度を正確に補正している。
(スキュー補正処理)
図15は、本実施の形態にかかるスキュー補正処理部のブロック図である。このスキュー補正処理部135は、データセレクタ1351と、スキュー出力制御部1352と、ノイズ補正処理部1353と、を備える。なお、この図では、M色の場合のスキュー補正処理部135を示しているが、他のC色とY色のスキュー補正処理部も同様の構造を有している。
スキュー出力制御部1352は、シフト補正情報(シフト位置とシフト方向)をRAM123から受け取り、スキュー補正値を算出する。ここで、スキュー補正値とは、ラインメモリ128Mのうち、どのラインを出力するかを選択する選択信号である。また、スキュー出力制御部1352は、ノイズ補正処理部1353に対して、シフト位置とシフト方向とを出力する。
データセレクタ1351は、入力画像制御部127Mから転送されるラインメモリ128Mに記憶された画像データをスキュー出力制御部1352から指定されたスキュー補正値に基づいて、出力するラインの画像データを選択する。そして、データセレクタ1351は、選択した画像データをノイズ補正処理部1353に渡す。なお、本実施の形態にかかるデータセレクタ1351は、スキュー補正値に基づいて選択されたラインと、当該ラインの上下1ラインの合計3ライン×2画素の画像データをノイズ補正処理部1353に渡す。なお、本実施の形態では、スキュー出力制御部1352からのスキュー補正値により選択されるラインに加え、当該ラインの上下1ラインの合計3ライン×2画素の画像データをノイズ補正処理部1353に渡しているが、これに限定するものではない。例えば、ノイズ補正処理部1353の処理に応じて、スキュー補正値により選択されるラインを含む合計2ライン以上×2画素の画像データをノイズ補正処理部1353に渡しても良い。
ノイズ補正処理部1353は、データセレクタ1351から受信した画像データについて、スキュー出力制御部1352から受け取ったシフト補正情報に基づいて、シフト位置周辺でノイズ画像が認識される位置を抽出し、ノイズが発生しないように補正を行い、その結果を書込画像処理部131に出力する。
次に、図16−1および図16−2を用いて、本実施の形態にかかるノイズ補正処理部の構成および処理手順について説明する。図16−1は、本実施の形態にかかるノイズ補正処理部のブロック図である。図16−2は、本実施の形態にかかるノイズ補正処理部の処理手順を示すフローチャートである。
ノイズ補正処理部1353は、シフト位置周辺濃度検出部1501と、ノイズ発生判定部1502と、補正対象画素決定部1503と、濃度分布検出部1504と、濃度補正部1505と、補正画素データ出力部1506と、を備える。なお、この図では、M色の場合のノイズ補正処理部1353を示しているが、他のC色とY色のノイズ補正処理部も同様の構造を有している。
シフト位置周辺濃度検出部1501は、スキュー出力制御部1352からシフト補正情報を受信する。さらに、シフト位置周辺濃度検出部1501は、データセレクタ1351から、画像データをシフトさせたときのシフト位置に接する注目画素を中心とした所定の範囲の画像データを受信する。そして、シフト位置周辺濃度検出部1501は、シフト補正情報を用いて、画像データをシフトさせたときの所定の範囲の画素の濃度を検出する(ステップS1511)。ここで、所定の範囲とは、スキュー補正値により選択されたラインを中心とした合計3ライン×2画素とする。なお、シフト位置周辺濃度検出部1501は、データセレクタ1351から受信した3ライン×2画素の画像データを図示しないレジスタに蓄積する。
ノイズ発生判定部1502は、シフト位置に接する注目画素が、画素の隣接関係の変化による局所的な濃度の増減を起こすノイズ発生画素となっているか否かを判定する(ステップS1512)。具体的には、シフト位置周辺濃度検出部1501によって検出した各画素の濃度と、シフト方向とから、注目画素がノイズ発生画素か否かを判定する。ここで、シフト方向は、注目画素に隣接する画素がそれぞれどのラインのラインメモリ128M、128C、128Yから出力されたかによって判定する。シフトされた場合は、シフト位置前後でそれぞれ異なるラインのラインメモリ128M、128C、128Yから出力されることになるので、シフト方向を判定することができる。
図17は、注目画素に隣接する画素の濃度が変化した画像の一例を示す説明図である。ノイズ発生判定部1502は、図17に示すように、右下方向へのシフトにより、注目画素1601および注目画素1602のトナー付着面積が変化した場合、注目画素1601および注目画素1602をノイズ発生画素と判定する。
ノイズ発生判定部1502は、濃度を検出した所定の範囲の画素の配列が、画像データをシフトさせたときに局所的な濃度の増減を起こす画素配列のパターン(以下、濃度ずれ検出マッチングパターンとする)と一致した場合、注目画素がノイズ発生画素になっていると判定する。例えば、図17に示すようなシフトが行われた場合、ノイズ発生判定部1502は、図18(a)に示す3ライン×2画素の画像データ1701(図18(b)に示す画像データ1702)と、濃度ずれ検出マッチングパターンと、を比較して、注目画素がノイズ発生画素となっているか否かを判定する。図18は、濃度変化が生じた3ライン×2画素の画像データの一例を示す説明図である。
ここで、濃度ずれ検出マッチングパターンとは、シフト後の注目画素を中心とした3ライン×2画素の濃度を表すパターンである。なお、本実施の形態では、シフト後の画像データを用いて注目画素がノイズ発生画素となっているか否かを判定しているが、これに限定するものではない。例えば、シフト前のパターンを用いて、注目画素がノイズ発生画素となるか否かを判定してもよい。
図19および図20は、シフト前後の画像データの各画素の濃度一例を示す説明図である。図19(a)〜(d)および図20(e)〜(h)は、シフト前の3ライン×2画素の画像データの一例を示す説明図である。図19(a´)〜(d´)および図20(e´)〜(h´)は、シフト後の3ライン×2画素の画像データの一例を示す説明図である。画素Bを注目画素とした場合、画素Bは、シフトの前後で、左側の画素に濃度変化が生じる。本実施の形態では、図19(a´)〜(d´)に示す3ライン×2画素の画像データを、右下方向にシフトさせた場合における濃度ずれ検出マッチングパターンとして予めRAM123に記憶しておくものとする。また、本実施の形態では、図20(e´)〜(h´)に示す3ライン×2画素の画像データを、右上方向にシフトさせた場合における濃度ずれ検出マッチングパターンとして予めRAM123に記憶しておくものとする。
また、本実施の形態では、入力画像制御部127K,127M,127C,127Yから1ビットの2値画像の画像データに対してノイズ発生判定処理を施しているが、これに限定するものではない。例えば、4ビットの多値画像の画像データに対しても、上述したノイズ発生判定処理と同様の処理を適用することができる。その場合には、RAM123に記憶する濃度ずれ検出マッチングパターンを増やして対応する。若しくは、多値画像の画像データの上位ビットのみを使用してノイズ発生判定処理を行い、入力されるビット数を少なくしてノイズ発生判定処理を行ってもよい。
補正対象画素決定部1503は、ノイズ発生判定部1502によって注目画素がノイズ発生画素になっていると判定された場合(ステップS1512:Yes)、注目画素または当該注目画素周辺の画素を、濃度を補正する画素(以下、補正対象画素とする)に決定する(ステップS1513)。図21は、3ライン×2画素の画像データから決定された補正対象画素の一例を示す説明図である。
例えば、補正対象画素決定部1503は、図18(a)に示す画像データ1701に含まれる注目画素がノイズ発生画素と判定された場合、図21(a)に示すように、画像データ1701のうち、トナー付着面積が変化した画素2001を補正対象画素として決定する。一方、補正対象画素決定部1503は、図18(b)に示す画像データ1702に含まれる注目画素がノイズ発生画素と判定された場合、図21(b)に示すように、画像データ1702のうち、トナー付着面積が変化した画素2002を補正対象画素として決定する。
具体的には、シフト前の図19(d)に示す画像が出力される場合、画素B(黒画素)が画素C(黒画素)と重なり合う部分は、トナー付着面積として現れない。しかし、シフト後の図19(d´)に示す画像が出力される場合、画素B(黒画素)が画素A(白画素)と重なり合う部分は、トナー付着面積として現れる。そのため、シフトによりトナー付着面積が増加する。これは、上述したように、LDのビーム径が1画素の面積よりも大きいためである。よって、補正対象画素決定部1503は、図19(d´)に示す場合、画素Bを補正対象画素として決定する。
また、シフト前の図19(b)に示す画像が出力される場合、画素B(黒画素)が画素C(白画素)と重なり合う部分は、トナー付着面積として現れる。しかし、シフト後の図19(b´)に示す画像が出力される場合、画素B(黒画素)が画素A(黒画素)と重なり合う部分は、トナー付着面積として現れない。そのため、シフトによりトナー付着面積が減少する。よって、補正対象画素決定部1503は、図19(b´)に示す場合、画素Aまたは画素Cを補正対象画素として決定する。このように、補正対象画素は、注目画素と当該注目画素周辺の画素の濃度分布により一意的に決定される。
濃度分布検出部1504は、補正対象画素決定部1503によって補正対象画素が決定した場合に、データセレクタ1351から受信した画像データを用いて、補正対象画素に隣接する隣接画素の濃度を検出する(ステップS1514)。図22は、濃度を検出する隣接画素の一例を示す説明図である。濃度分布検出部1504は、図22に示すように、補正対象画素の上下左右に隣接する4つの隣接画素の濃度を検出する。
濃度補正部1505は、濃度分布検出部1504により検出された濃度に応じて形成された隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正する(ステップS1515)。図23は、補正対象画素の上下左右の隣接画素の一例を示す説明図である。本実施の形態では、図23に示すように、補正対象画素の上下左右に隣接する4つの隣接画素のうち、検出された濃度に応じて形成される隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正する。
図24は、補正対象画素および隣接画素の濃度の一例を示す説明図である。図24に示す画像は、補正対象画素の濃度値が15(黒画素)で、かつ上下左右の隣接画素の濃度値が0,15,0,0である。下の隣接画素のトナー画像(トナー付着面積)は、画素サイズよりも大きくなり、補正対象画素上における範囲を有する。ここで、補正対象画素上内における範囲(下の隣接画素のトナー付着面積)は、補正対象画素の濃度補正によって変化しない。よって、補正対象画素に対して正確に濃度補正を施すためには、補正対象画素上内における範囲(隣接画素のトナー付着面積)を考慮して、補正対象画素の濃度値を補正する必要がある。
図25は、補正対象画素に対して施す濃度補正の一例を示す説明図である。従来は、図25(a)に示すように、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積が、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:100からシフトにより増加したトナー付着面積:5(以下、変動面積とする)を差し引いた面積:95となるように、補正対象画素の濃度値を補正していた。したがって、補正対象画素上における範囲(隣接画素のトナー付着面積(破線で示す領域α))がある場合、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積は、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積および領域αにより占められる面積となっていた。つまり、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積が、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:100から変動面積:5を差し引いた値になっていなかった。そのため、補正対象画素に対して変動面積分の濃度を補正することができなかった。
そこで、本実施の形態では、領域αを除いた濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積から変動面積を差し引いた値と、領域αを除いた濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積、が一致するように補正対象画素の濃度値を補正する。例えば、図25(b)に示すように、領域α:10を除いた濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:90から変動面積:5を差し引いた値:85と、領域α:10を除いた濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:85と、が一致するように、補正対象画素に対して濃度補正を施す。これにより、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:85+10と、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:100から変動面積:5を差し引いた値と、が一致する。よって、補正対象画素の下に隣接する隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正することにより、変動面積分の濃度を正確に補正できる。
また、図25(c)に示すように、上・下の領域α:20を除いた濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:80から変動面積5を差し引いた値:75と、上・下の領域α:20を除いた濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:75と、が一致するように、補正対象画素に濃度補正を施す。これにより、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:75+20と、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:100から変動面積:5を差し引いた値と、が一致する。よって、補正対象画素の上・下に隣接する隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素に濃度補正を施すことにより、変動面積分の濃度を正確に補正できる。
また、図25(d)に示すように、上・下・左の領域α:30を除いた濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:70から変動面積5を差し引いた値:65と、上・下・左の領域α:30を除いた濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:65と、が一致するように、補正対象画素に対して濃度補正を施す。これにより、濃度補正後の補正対象画素のトナー付着面積:65+30と、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積:100から変動面積:5を差し引いた値と、が一致する。よって、補正対象画素の上・下・左に隣接する隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正することにより、変動面積分の濃度を正確に補正できる。
次に、隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素に濃度補正を施す方法の一例について説明する。
本実施の形態では、隣接画素の濃度と、隣接画素の濃度に応じて形成されたトナー画像の補正対象画素上における範囲に応じた補正対象画素の濃度補正値と、が対応付けて予めRAM123(本発明にかかる記憶手段)に記憶されている。そして、濃度補正部1505は、RAM123から、濃度分布検出部1504により検出された隣接画素の濃度と対応付けられた濃度補正値を特定し、特定した濃度補正値を用いて補正対象画素の濃度を補正する。
図26は、補正対象画素の濃度と、上下左右に隣接する4つの隣接画素の濃度と、濃度補正値と、を対応付けたテーブルの一例である。本実施の形態においては、図26に示すテーブルが予めRAM123に記憶されているものとする。濃度補正部1505は、図26に示すテーブルから、トナー画像が補正対象画素上における範囲を有する隣接画素の濃度と対応付けられた濃度補正値を特定する。なお、本実施の形態では、濃度が15の隣接画素をトナー画像が補正対象画素上における範囲を有する隣接画素とする。よって、濃度補正部1505は、補正対象画素の濃度および濃度分布検出部1504により検出された隣接画素の濃度に対応する濃度補正値を特定する。そして、濃度補正部1505は、特定した濃度補正値を用いて、補正対象画素の濃度を補正する。
例えば、図21(a)に示すように、補正対象画素の濃度が15で、上下左右の隣接画素の濃度が0,15,0,0である場合、濃度補正部1505は、図26に示すテーブルに含まれるパターン3に対応する濃度補正値:−4を特定し、補正対象画素の濃度:15から4を減算した濃度:11に補正する。また、図21(b)に示すように、補正対象画素の濃度が15で、上下左右の隣接画素の濃度が15,15,0,0である場合、濃度補正部1505は、図26に示すテーブルに含まれるパターン6に対応する濃度補正値:−5を特定し、補正対象画素の濃度:15から5を減算した濃度:10に補正する。
このように、本実施の形態によれば、隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度を補正することができるので、シフトにより生じた画像の濃度変化を正確に補正することができる。
補正画素データ出力部1506は、データセレクタ1351から入力された画像データに含まれる各画素の濃度データであって、濃度補正が施された補正対象画素を含む各画素の補正画素データを書込画像処理部131に出力する(ステップS1517)。また、補正画素データ出力部1506は、ノイズ発生判定部1502によって注目画素がノイズ発生画素になっていないと判定された場合(ステップS1512:No)、データセレクタ1351から入力された画像データに含まれる各画素の濃度データを書込画像処理部131に出力する(ステップS1516)。なお、最終的には、LDデータ出力部133が、補正画素データ(または濃度データ)および位相データに応じて、PWM(Pulse Width Modulation)制御を利用してLD制御部114によるLDの発光を制御するLD変調信号を出力することにより、LDの発光を制御する。
図27は、補正対象画素の濃度を補正した画像の一例を示す説明図である。なお、図27中の破線は、濃度補正前の補正対象画素のトナー付着面積である。図27に示すように、本実施の形態にかかる濃度補正によれば、隣接画素のトナー画像の補正対象画素上における範囲に基づいて、補正対象画素の濃度が補正されるため、シフトにより変動した濃度を正確に補正することができる。例えば、符号2601に示す補正対象画素のトナー付着面積が、符号2602に示す補正対象画素のトナー付着面積よりも大きくなっている。これは、符号2601に示す補正対象画素には下の隣接画素のみのトナー画像が形成されているのに対し、符号2602に示す補正対象画素には上下の隣接画素のトナー画像が形成されているためである。
(万線型ディザマトリックスを階調処理情報に使用する場合)
本実施の形態にかかる画像形成装置は、階調処理情報に、ドット集中型のディザ法、または、万線型のディザ法等を使用することが可能であるが、以後は、万線型のディザ法を階調処理情報に使用した場合における画像の階調処理方法について説明する。
万線型のディザ法による階調処理方法では、万線角度(スクリーン角)を持つディザマトリックスである万線型ディザマトリックスでディザ処理を行い、多様な階調数を得るものに適応される。
本実施の形態にかかる画像形成装置では回転印刷が行われる場合がある。この時、回転印刷のための処理は、プリンタコントローラ111側で行われる場合とエンジン制御部113側で行われる場合の2通りがある。
回転印刷のための処理がプリンタコントローラ111側で行われる場合とは、ユーザーが回転印刷の指示を与えた場合、例えば、集約印刷を指示した場合などが挙げられる。一方、回転印刷のための処理がエンジン制御部113側で行われる場合とは、ジョブ中に紙がなくなった場合、例えば、A4T(縦)の印刷ジョブ中に給紙トレイ上にA4Tが無くなった時に別の給紙トレイにA4Y(横)があれば、A4Yを使用して印刷する場合などが挙げられる。
そして、プリンタコントローラ111で回転印刷のための処理が行われる場合は、回転印刷のための処理とその後のディザ処理は、プリンタコントローラ111で同時に行われる。一方、エンジン制御部113で回転印刷のための処理が行われる場合は、プリンタコントローラ111でディザ処理が行われた後、エンジン制御部113で回転処理が行われることになる。
従って、エンジン制御部113で回転印刷のための処理が行われる場合は、画像形成装置は、プリンタコントローラ111でディザ処理が行われた後、さらにエンジン制御部113で回転処理が行われた画像データを想定して、複数の濃度ずれ検出マッチングパターンを用意しなければならず、このままでは、濃度ずれ検出マッチングパターンを記憶する記憶部(図示せず)の容量が増大してしまう。例えば、90°、180°、270°の回転印刷処理がある場合、濃度ずれ検出マッチングパターンの数は、通常印刷時(回転印刷なし)の濃度ずれ検出マッチングパターンの数の4倍を用意し、記憶部に記憶しておかなければならなくなる。
この問題に対して、本実施の形態にかかる画像形成装置では、万線型ディザマトリックスとして、基準となる万線型ディザマトリックスと、それに対してそれぞれ90°、180°、270°回転した3つの万線型ディザマトリックスとの合計4つの万線型ディザマトリックスを用意し、記憶部に記憶している。
図28は、本実施の形態にかかる画像形成装置における万線型ディザマトリックスの構成について説明する図である。図28は、マゼンタ、ブラック、イエローの各色の万線型ディザマトリックスが、シアンの万線型ディザマトリックスに対してそれぞれ90°、180°、270°異なる場合に、シアン、マゼンタ、ブラック、イエローの各色についてディザ処理を行った後の画像データを示したものである。
図29は、図28に示したシアンの万線型ディザマトリックスによってディザ処理を行った後の画像データをそれぞれ90°、180°、270°回転させて印刷する場合について説明する図である。図29は、図28に示すシアンの万線型ディザマトリックスをそれぞれ90°、180°、270°回転印刷する場合の画像データを示す図である。この場合、画像データをそれぞれ90°、180°、270°回転させて印刷すると、シアンの画像データは、図28に示す(各万線型ディザマトリックスによりディザ処理を行った後の)マゼンタ、ブラック、イエロー各色の画像データのいずれかと一致する。
この場合、シアンの万線型ディザマトリックスをそれぞれ90°、180°、270°回転させて印刷した画像データの構成は、それぞれ、通常印刷時(回転印刷なし)の万線型ディザマトリックスによりディザ処理を行った後のマゼンタ、ブラック、イエローの画像データの構成と同等になる。例えば、図29においてシアンの90°回転印刷時の万線型ディザマトリックスによってディザ処理を行った後の画像データの構成と、図28においてマゼンタの通常印刷時(回転印刷なし)の万線型ディザマトリックスによってディザ処理を行った後の画像データの構成とは同等になる。
このように、ディザ処理に使用する万線型ディザマトリックスを、基準となる万線型ディザマトリックスと、それに対してそれぞれ90°、180°、270°回転した3つの万線型ディザマトリックスとの合計4つ用意することで、回転印刷があっても、画像データの構成の種類を減らすことができる。例えば、図28に示すマゼンタの万線型ディザマトリックス用に設定した濃度ずれ検出マッチングパターンは、図29に示すシアンの90°印刷回転時にそのまま代用することが可能である。
図30は、回転印刷があった場合の画像データの構成の種類について説明する図である。図30(a)の様に、各色それぞれで使用する万線型ディザマトリックスに相関が無い場合、回転印刷毎に画像データの構成の種類が増大する(a〜p:16種類)。一方、図30(b)の様に、基準とする万線型ディザマトリックスよりそれぞれ90°単位で異なるものを万線型ディザマトリックスとして設定する場合、回転印刷後の画像データは他の万線型ディザマトリックスによって構成された画像データと一致し、画像データの構成の種類を低減することができる(a〜d:4種類)。
画像処理によるスキュー補正の濃度ずれ検出マッチングパターンは、万線型ディザマトリックス毎に設定するので、画像データの構成の種類、すなわち、万線型ディザマトリックスの数を減らすことによって、濃度ずれ検出マッチングパターンの数をその分低減することができる。従って、画像データの構成の種類を減らすことによって、印刷回転時における濃度ずれ検出マッチングパターンの数の増加を抑えることができる。
本実施の形態では、シアン、マゼンタ、ブラック、イエローの各色について濃度ずれ補正を行っているが、ブラックなどのコントラストの強い色についてのみ濃度ずれ補正を行うようにしてもよいし、イエローなどのコントラストの弱い色については濃度ずれ補正を行わないようにしてもよい。その場合、使用する万線型ディザマトリックスの数と、それに対応する濃度ずれ検出マッチングパターンの数とは少なくなる。
このように本実施の形態にかかる画像形成装置によれば、プリンタコントローラがディザ処理を行う時に使用する複数の万線型ディザマトリックスの1つを基準とし、その他の万線型ディザマトリックスとして、基準の万線型ディザマトリックスに対してそれぞれ90°、180°、270°回転した3つの万線型ディザマトリックスを使用しているので、通常印刷時と回転印刷時のいずれの場合でも、濃度ずれ検出マッチングパターンを万線型ディザマトリックスに対応する数だけ用意するだけで濃度ずれ補正を行うことができ、濃度ずれ検出マッチングパターンの数を少なくすることが可能となる。
1 画像プロセス部
1Y,1M,1C,1K 作像ユニット
2 転写紙
3 転写ベルト
4 駆動ローラ
5 従動ローラ
6 給紙トレイ
7Y,7M,7C,7K 感光体ドラム
8Y,8M,8C,8K 帯電器
9 露光部
10Y,10M,10C,10K 現像器
11Y,11M,11C,11K 感光体クリーナ
12Y,12M,12C,12K 転写器
13 定着器
14 補正パターン
15,16 検知センサ
111 プリンタコントローラ
112 スキャナコントローラ
113 エンジン制御部
114K,114M,114C,114Y LD制御部
121 パターン検知部
122 CPU
123 RAM
124 画像処理部
125 書込み制御部
126K,126M,126C,126Y 書込み制御部
127K,127M,127C,127Y 入力画像制御部
128K,128M,128C,128Y ラインメモリ
131K,131M,131C,131Y 書込画像処理部
132K,132M,132C,132Y 位置ずれ補正パターン生成部
133K,133M,133C,133Y LDデータ出力部
135K,135M,135C,135Y スキュー補正処理部
1351 データセレクタ
1352 スキュー出力制御部
1353 ノイズ補正処理部
1501 シフト位置周辺濃度検出部
1502 ノイズ発生判定部
1503 補正対象画素決定部
1504 濃度分布検出部
1505 濃度補正部
1506 補正画素データ出力部
LY レーザ光
特許第3715349号明細書

Claims (4)

  1. 複数色の入力画像に対して各色ごとに主走査方向の1ラインの画像を表現する画素を分割し、分割した画素をスキューとは逆の副走査方向にシフトさせて出力することにより、スキューを補正する画像形成装置において、
    階調表現に用いられる複数のディザマトリックスを複数色の前記入力画像にそれぞれ重ね合わせることにより前記入力画像から多階調を表現する複数の画像データを形成するディザ処理を行うコントローラと、
    シフト位置に接する注目画素が、画素の隣接関係の変化による局所的な濃度の増減を起こすノイズ発生画素となっているか否かを判定するノイズ発生判定手段と、
    前記注目画素が前記ノイズ発生画素と判定された場合、前記注目画素または当該注目画素周辺の画素を、濃度の補正を行う補正対象画素に決定する補正対象画素決定手段と、
    前記補正対象画素の濃度を補正する濃度補正手段と、を備え、
    前記プリンタコントローラは、複数の前記ディザマトリックスの1つを基準とし、他のディザマトリックスを、基準となるディザマトリックスに対して、それぞれ90°×n(nは整数)回転させていること、
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 前記整数nは、1、2、3のいずれかであること、を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記プリンタコントローラは、コントラストの強い色のディザマトリックスについてのみディザ処理を行い、複数の前記ディザマトリックスの数は、コントラストの強い色の数だけあること、を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 複数色の入力画像に対して各色ごとに主走査方向の1ラインの画像を表現する画素を分割し、分割した画素をスキューとは逆の副走査方向にシフトさせて出力することにより、スキューを補正する画像形成装置で実行される濃度ずれ補正方法であって、
    コントローラが、階調表現に用いられる複数のディザマトリックスを複数色の前記入力画像にそれぞれ重ね合わせることにより前記入力画像から多階調を表現する複数の画像データを形成するディザ処理を行うステップと、
    ノイズ発生判定手段が、シフト位置に接する注目画素が、画素の隣接関係の変化による局所的な濃度の増減を起こすノイズ発生画素となっているか否かを判定するステップと、
    補正対象画素決定手段が、前記注目画素が前記ノイズ発生画素と判定された場合、前記注目画素または当該注目画素周辺の画素を、濃度の補正を行う補正対象画素に決定するステップと、
    濃度補正手段が、前記補正対象画素の濃度を補正するステップと、を含み、
    前記ディザ処理を行うステップでは、複数の前記ディザマトリックスの1つを基準とし、他のディザマトリックスを、基準となるディザマトリックスに対して、それぞれ90°×n(nは整数)回転させていること、
    を特徴とする濃度ずれ補正方法。
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