JP5245475B2 - 鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、鋼板およびその製造方法に関し、具体的には、自動車補強部材や自動車シート部材などの素材として好適な高強度鋼板およびその製造方法に関する。
自動車産業においては、安全性向上と燃費節減につながる軽量化を達成するため、加工性に優れる高強度鋼板がますます注目されるようになってきた。近年では、高強度鋼板の適用部位が拡大し、780MPa以上の引張強度を有する高強度鋼板に対しても、極めて高いレベルの曲げ性が要求される場合が多い。特に、自動車のシートレール部品のように曲げ半径の小さい加工部を備える部材に対しては、従来以上の厳しい曲げ性が要求される。
高強度鋼板の曲げ性の改善については、従来、鋼組織の制御というアプローチがとられ、特許文献1に記載されているように、低温変態生成相の硬さを低下させ、フェライト相との硬度差を小さくすることが良いとされている。一方、特許文献2や特許文献3に記載されているように、フェライトの結晶粒を超微細化させると、曲げ性と同様に局部変形能が必要な伸びフランジ性と高強度化が両立できるとされている。
しかしながら、高強度化を目的として、Mnを多量に含有する高強度鋼板の場合、図1に示すように、凝固偏析によって局所的な化学組成の変動が生じ、図2に示すように、その変動に対応した不均一組織が形成される。
したがって、特許文献1に開示された技術では、鋼板全体でフェライト相、低温変態相の硬さそのものを精緻に制御することは極めて困難であるだけでなく、局所的な化学組成の変動に対応した不均一組織によって、図3に示すように、加工部の表面に目視でも観察されるような顕著な凹凸が出現し、その凹凸が不均一変形を助長して割れを誘発し、曲げ性そのものを劣化させる。また、割れに至らない場合であっても、加工部に凹凸が存在すると、部品としての衝突特性が劣化する。
また、凝固偏析によって、変態現象が局所的に変化し、結晶粒径も不均一となるので、特許文献2や特許文献3に開示された技術でも、曲げ性を改善することができない。とりわけ、これらの文献に記載の技術では、780MPa以上の引張強度を確保するために、鋼中に凝固偏析しやすいMn、Niを多量に含有させているので、上述のように曲げ性や部品としての衝突性に劣ることが容易に予想される。
また、組織均一化の点から、単相組織という究極的なアプローチがあり、特許文献4に記載されているように、究極の均一組織であるマルテンサイト単相組織にすることによって、曲げ性も向上させることができるとされている。しかしながら、特許文献4に開示された技術のように、鋼組織をマルテンサイト単相にしたのでは、鋼板の平坦性が損なわれ、部品精度が必要な自動車部品として適用が困難となる。また、特許文献5に記載されているように、フェライト単相組織にすることによって、曲げ性と同様に局部変形能が必要な穴拡げ性と高強度化が両立できるとされている。しかしながら、特許文献5に開示された技術では、表面粗度と板厚制度を向上させる冷間圧延の工程が必要な高強度冷延鋼板や高強度溶融亜鉛めっき鋼板への適用を考慮して、冷間圧延が必要なプロセスに適用した場合、多量の炭窒化物形成元素を添加することにより、再結晶温度の上昇が起こり、Ac以上の高温焼鈍が必要となり、析出物の粗大化が進み、高強度化できない問題がある。
したがって、曲げ性と高強度化を両立させるためには、高強度化のためにMnを多量に含有しても均一組織が得られるような、一見相反することを両立させなければならない。
不均一組織の起源である凝固偏析そのものを拡散によって解消するアプローチがある。特許文献6に記載されているように、鋼材を1250℃以上の高温に10時間以上の長時間保持する溶質化処理によって、偏析が低減され、鋼材が均質化されるとされている。しかしながら、特許文献6に開示された技術だけでは、凝固偏析が完全に消滅することはないので、残存した偏析によって、不均一組織が形成され、加工部に凹凸を除去できず、曲げ性が十分でない。
特開昭62−13533号公報 特開2004−211126号公報 特開2004−250774号公報 特開2002−161336号公報 特開2002−322539号公報 特開平4−191322号公報
本発明は、上述したように従来の技術では製造することが困難であった、引張強度が780MPa以上で曲げ性に優れる高強度の鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。本発明において「曲げ性に優れる」とは、180゜曲げ試験の最小曲げ半径が1.0t以下であって、目視レベルで加工後の表面に凹凸が出現しないことを意味する。したがって、特に断りがない限り、本明細書における曲げ性はそのような物性、実部材の観察によって評価される。なお、シートフレーム、クロスメンバーやピラーといった高強度かつ複雑な形状の部品に対応するためには、曲げ性のみならず、延性も必要であり、所望の引張強度と曲げ性を達成しつつ、TS×EL値が14000MPa・%以上であることが好ましい。なお、部材の薄肉化に貢献するためには、所望の曲げ性を達成しつつ、引張強度が980MPa以上、TS×EL値が14000MPa・%以上であることがさらに好ましい。
本発明は、高強度鋼板において、従来の技術では困難であった、凝固偏析に起因する不均一組織の生成を、抑制できるように、化学組成および製造条件を見直して最適化することによって所望のMn濃度分布とすることができ、これにより、引張強度が780MPa以上の曲げ性に優れる高強度鋼板を得られるという知見に基づくものである。
本発明は、C:0.03%以上0.20%以下(本明細書においては特に断りがない限り化学組成に関する「%」は「質量%」を意味するものとする)、Si:0.005%以上2.0%以下、Mn:1.5%以上4.0%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.01%以上1.0%以下およびN:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、表面において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であり、定常部のMn濃度(Mnst)と、Mn濃化部のMn濃度(Mnco)から算出されるMn偏析比(=Mnco/Mnst)が1.20以下であり、引張強度が780MPa以上で180°曲げ試験の限界最小曲げ半径が1.0t以下であることを特徴とする鋼板である。
この本発明に係る鋼板では、化学組成が、Feの一部に代えて、(i)Ti:0.2%以下、Nb:0.2%以下およびV:0.2%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有すること、(ii)Cr:1%以下、Mo:1%以下、Cu:1%以下およびNi:1%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有すること、(iii)Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.01%以下およびZr:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有すること、及び(iv)B:0.01%以下を含有することのうちの少なくとも一を満足することが望ましい。
別の観点からは、本発明は、下記(D)および(A)〜(C)の工程を備えることを特徴とする、上述した本発明に係る鋼板の製造方法である。
(D)上記の化学組成を備える溶鋼を、スラブ鋳片の表面から10mm深さ位置の凝固速度を100℃/minとして連続鋳造することによりスラブとする連続鋳造工程;
(A)前記連続鋳造工程により得られたスラブを1200℃以上1350℃以下の温度域に時間以上30時間以下保持する均質化工程;
(B)均質化工程により得られた鋼材に仕上温度:800℃以上950℃以下、巻取温度:400℃以上700℃以下の熱間圧延を施して熱延鋼板とし、この熱延鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする熱間圧延工程および冷間圧延工程であって、熱間圧延と冷間圧延との総圧下率が95%以上である熱間圧延工程および冷間圧延工程;ならびに
(C)この冷延鋼板に750℃以上950℃以下の温度域で焼鈍を施す連続焼鈍工程。
本発明により、780MPa以上の強度を有し、曲げ性に優れる高強度鋼板を得ることができる。本発明にかかる鋼板は、産業上、特に、自動車分野において、広範に使用可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
はじめに、本発明にかかる鋼板の化学組成を上述のように規定した理由を説明する。
(C:0.03%以上0.20%以下)
Cは、強度向上に寄与する元素であり、鋼板の引張強度を780MPa以上にするために、少なくとも0.03%以上含有する。しかし、0.20%を超えてCを含有すると溶接性が劣化する。このため、C含有量は0.03%以上0.20%以下とする。なお、引張強度を980MPa以上にするためにはCを少なくとも0.05%以上含有するため、C含有量は好ましくは0.05%以上0.20%以下である。
(Si:0.005%以上2.0%以下)
Siは、曲げ性をさほど劣化させることなく強度向上に寄与する元素であり、本発明では0.005%以上含有する。ただし、2.0%を超えてSiを含有すると、化成処理性が劣化する。このため、Si含有量は、0.005%以上2.0%以下とする。なお、0.2%を超えてSiを含有すると、めっきの濡れ性、合金化処理性及び密着性を劣化させるため、溶融亜鉛めっき鋼板の場合にはSi含有量は0.005%以上0.2%以下とする。
(Mn:1.5%以上4.0%以下)
Mnは、強度向上に寄与する元素であり、鋼板の引張強度を780MPa以上にするために少なくとも1.5%以上含有する。ただし、4.0%を超えてMnを含有すると、転炉における鋼の溶解や精錬が困難になるだけでなく、溶接性が劣化する。このため、Mn含有量は1.5%以上4.0%以下とする。なお、引張強度を980MPa以上にするためには少なくとも1.8%以上Mnを含有する。一方、3.0%を超えてMnを含有すると、フェライト生成が抑制されて延性が劣化する。このため、Mn含有量は好ましくは1.8%以上3.0%以下とする。
(P:0.1%以下)
Pは、一般には不可避的に含有される不純物であり、P含有量が0.1%超となると溶接性が劣化する。このため、P含有量は0.1%以下とする。一方、Pは固溶強化元素でもあり、鋼板の強化に有効であるので、その含有量は0.005%以上とすることが好ましい。
(S:0.01%以下)
Sは、鋼に不可避的に含有される不純物であり、曲げ性及び溶接性の観点からは低いほど望ましい。このため、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
(Al:0.01%以上1.0%以下)
Alは、鋼を脱酸させるために添加される元素であり、Ti等の炭窒化物形成元素の歩留まりを向上させるのに有効に作用する元素でもあるので、Al含有量は0.01%以上とする。ただし、1.0%を超えてAlを含有させると、溶接性が劣化するとともに、酸化物系介在物が増加するために表面性状が劣化する。このため、Al含有量は0.01%以上1.0%以下とする。なお、好ましくは0.02%以上0.2%以下である。
(N:0.01%以下)
Nは、鋼に不可避的に含有される不純物であり、曲げ性の観点からは低いほど望ましい。そのため、N含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.006%以下である。
(Ti:0.2%以下、Nb:0.2%以下、V:0.2%以下)
Ti、NbおよびVは、いずれも、必要に応じて含有する元素である。延性を確保しつつ、引張強度980MPa以上を確保するには、Ti、NbおよびVの1種または2種以上を含有することが有効である。この効果を確実に得るには、Ti、NbおよびVの何れかの元素を0.003%以上含有することが好ましい。ただし、0.2%を超えてTi、NbまたはVを含有すると、後述する均質化工程中に、Ti、NbまたはVの炭窒化物が粗大化して曲げ性が劣化する。このため、Ti、NbおよびVの含有量はそれぞれ0.2%以下とすることが好ましい。また、0.03%以上のTi、NbまたはVを含有する場合において、曲げ性を劣化させないためには、後述するように、連続焼鈍中に一旦、Ac点以上に加熱しなければならない。また、溶融亜鉛めっき鋼板とする場合、引張強度を780MPa以上にするために、Ti、NbおよびVの1種または2種以上を含有することが好ましい。
(Cr:1%以下、Mo:1%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下)
Cr、Mo、CuおよびNiは、必要に応じて含有する元素である。連続焼鈍の冷却停止温度を300℃以上にして本発明にかかる鋼板を製造する場合において、引張強度980MPa以上を確保するには、Cr、Mo、CuおよびNiの1種または2種以上含有することが有効である。上記効果を確実に得るには、Cr、Mo、CuおよびNiのいずれかを0.01%以上含有することが好ましい。ただし、それぞれ1%を超えてCr、Mo、CおよびNiを含有しても上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄であるだけでなく、熱延板が硬質となって冷間圧延が困難となる。このため、Cr、Mo、CuおよびNiの1種または2種以上を上記の量で含有することが好ましい。
(Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.01%以下、Zr:0.01%以下)
Ca、Mg、REMおよびZrは、必要に応じて含有する元素であって、介在物制御、特に微細分散化に寄与し、曲げ性をさらに向上させる元素であるので、いずれかの元素を0.001%以上含有することが好ましい。しかし、過剰に含有させると表面性状を劣化させるため、それぞれの元素の含有量を0.01%以下とすることが好ましい。
(B:0.01%以下)
Bは、必要に応じて含有する元素であって、組織を均一微細にする効果だけでなく、粒界や異相界面の強度を上げる効果によって、微小亀裂の発生を抑制し、曲げ性向上に寄与する元素であるので、0.0005%以上含有することが好ましい。ただし、0.01%を超えてBを含有すると、粒界にホウ化物が形成され、曲げ性が劣化する。このため、B含有量は0.01%以下とすることが好ましい。
なお、上記した成分以外の残部はFeおよび不純物である。
次に、本発明の鋼板のMn分布の限定理由について説明する。
上記した組成を有する本発明の鋼板は、鋼板表面において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であり、Mn偏析比が1.20以下である。
(Mn濃化部の板幅方向の平均間隔:250μm以下)
本発明にかかる鋼板のMn分布は、表面から1/20t深さ位置(t:鋼板の板厚)において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下である。Mn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であることにより、加工部に凹凸が発生しにくくなり、曲げ性の向上に寄与する。また、Mn濃化部が250μm以下であることは、換言すると、熱間圧延に供する鋼材において不均一組織のもととなる最表層のデンドライト一次アーム間隔が250μm以下である。鍛造せずに一次アーム間隔を250μm以下とするためには、スラブ鋳片の表面における凝固速度を100℃/min以上とすることが有効である。後述するように、デンドライト一次アーム間隔が250μm以下になることによって、Mn偏析を解消させるために必要な均質化工程の時間を大幅に短縮でき、曲げ性を向上できる。
(Mn偏析比:1.20以下)
表面において、Mn偏析比が1.20以下とする。Mn偏析比が1.20以下であることにより、均一組織となり、加工部に凹凸が発生しにくくなり、曲げ性向上に寄与する。また、Mn偏析比が1.20以下とするには、後述するように、均質化処理する必要がある。
次に、本発明の鋼板の製造方法の限定理由について説明する。
上記した化学組成の溶鋼を転炉、電気炉等の通常公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法でスラブ等の鋼材とするのが望ましい。なお、連続鋳造法に代えて、造塊法、薄スラブ鋳造法などを採用してもよい。
これら溶製した鋼材を鍛造せずに均質化処理する場合には、上述した一次アーム間隔を250μm以下にするために、スラブ鋳片の表面から10mm深さ位置における凝固速度を100℃/min以上とすることが望ましい。この鋳造された鋼材に均質化処理を施す。
(均質化温度:1200℃以上1350℃以下)
本発明では、均質化温度を1200℃以上1350℃以下とする。均質化温度が1200℃未満では、Mn偏析による不均一組織が解消されず、曲げ性を改善することが出来ない。一方、1350℃を超えると、スケールロスが増加するだけでなく、加熱炉の損傷が著しく、量産できない。
(均質化時間:5時間以上30時間以下)
本発明では、均質化時間を5時間以上30時間以下とする。均質化時間が5時間未満では、Mn偏析による不均一組織が解消されず、曲げ性を改善することが出来ない。一方、30時間を超えると、スケールロスが増加するだけでなく、生産性が劣り、コスト高に繋がる。
この鋼材に熱間圧延と冷間圧延とを施し、熱間圧延と冷間圧延との総圧下率を95%以上として冷延鋼板とする。このとき、熱間圧延工程において、粗圧延後仕上圧延前の粗バーに対して、誘導加熱等により全長の温度均一化を図ると、特性変動を抑制することができるので好ましい。
(仕上温度:800℃以上950℃以下)
本発明では、仕上温度を800℃以上950℃以下とする。仕上温度が800℃未満では、圧延時の変形抵抗が大きく、操業できない。一方、950℃を超えると、スケールによる疵が発生し、表面性状が劣化する。
(巻取温度:400℃以上750℃以下)
本発明では、巻取温度を400℃以上750℃以下とする。巻取温度が400℃未満では、硬質なベイナイトやマルテンサイトが生成し、その後の冷間圧延が困難となる。また、巻取温度が750℃を超えると、鋼板表面の酸化が促進され、表面性状が劣化する。
熱延鋼板は、通常の方法で酸洗を施された後に冷間圧延が行われ、冷延鋼板とされる。
(熱間圧延と冷間圧延を併せての総圧下率:95%以上)
本発明では、熱間圧延と冷間圧延を併せての総圧下率を95%以上とする。熱延板を酸洗する場合、総圧下率は次式で算出される。
総圧下率(%)=(1−冷延板の板厚/均質化処理する鋼材の板厚)×100
前述したように、凝固偏析を均質化処理だけで完全に解消することは難しい。加工後に発生する表面凹凸は、圧延面内に存在する圧延方向に展伸したMn濃度の板幅方向の変動だけでなく、Mn濃化帯が板厚方向に厚みを持つことにも由来する。したがって、Mn濃化帯の厚みを減ずることによって、加工後の表面凹凸の抑制が促進され、曲げ性が改善される。その効果を発現させるためには、前述した均質化処理を施したうえで、上記総圧下率を95%以上とすることが有効である。なお、連続焼鈍後の鋼板の組織を均一にするためには、冷間圧延の圧下率は30%以上とするのが好ましい。なお、酸洗の前もしくは後に、圧下率5%以下程度の軽度の圧延を行い、形状を修正すると平坦確保の点で有利となる。また、この軽度の圧延により、酸洗性が向上し、表面濃化元素の除去が促進され、溶融めっき亜鉛鋼板のめっき密着性、冷延鋼板の表面性状を向上させる効果がある。
このようにして得られた冷延鋼板は、本発明によれば、750℃以上950℃以下の温度域で焼鈍を施す。その際、引張強度、曲げ性は焼鈍温度までの昇温速度の影響を受けないが、生産性の点から、昇温速度を1℃/s以上とすることが好ましい。
(焼鈍温度:750℃以上950℃以下)
本発明では、750℃以上950℃以下の温度域で焼鈍を施す。焼鈍温度が750℃未満では、未再結晶が残存し、均一な組織が得られなくなり、曲げ性とともに延性が低下する。一方、950℃を超えると、焼鈍炉の損傷が著しく、量産できない。なお、Ti、NbまたはVを含有する場合、再結晶が抑制されるので、均一組織として曲げ性を劣化させないためには、連続焼鈍中に一旦、Ac点以上に加熱することが有効である。
なお、未再結晶を完全に除去し、曲げ性を安定確保するためには、均熱時間は5s以上とすることが好ましい。一方、生産性の観点からは、200s以内とすることが好ましい。
焼鈍後の冷却については、引張強度980MPa以上を確保するために、650℃から550℃までの平均冷却速度を5℃/s以上とする。平均冷却速度を650℃から550℃までの温度域で規定する理由は、その温度域にて、軟質なフェライトと曲げ性劣化に作用するセメンタイトが生成しやすいので、冷却中のフェライト、セメンタイトの生成を抑制することにより、強度と曲げ性の両立を図るためである。
曲げ性は、冷却停止温度の影響を受けない。ただし、焼鈍後の鋼板の平坦性を高めるためには、冷却停止温度を300℃以上とし、300℃以上550℃以下で150s以上保持することが好ましい。しかし、冷却停止温度を300℃以上とし、300℃以上550℃以下で150s以上保持すると、鋼板の引張強度を980MPa以上にすることが困難となる。このため、冷却停止温度が300℃以上で、引張強度を980MPa以上にするために、Cr、Mo、CuおよびNiの1種または2種以上を含有することが望ましい。
また、溶融亜鉛めっき鋼板の場合は、比較的高温のめっき浴へ浸漬し、浸漬後に、合金化処理による再加熱を施すことがあるので、鋼板の引張強度を780MPa以上にすることが困難となる。このため、溶融亜鉛めっき鋼板の場合で、かつ引張強度を780MPa以上にするために、Ti、NbおよびVの1種または2種以上の含有、または、Cr、Mo、CuおよびNiの1種または2種以上の含有が有効である。溶融亜鉛めっき鋼板の場合、冷却停止温度は460℃以上600℃以下とするのが好ましい。冷却停止温度が460℃未満では、めっき浴浸入時の抜熱が大きく、操業できない。一方、600℃超では、操業が難しい。なお、溶融亜鉛めっきに関しては、常法に従い、410℃以上490℃以下の溶融亜鉛めっき浴中に浸漬する。浸漬後、合金化処理してもよい。合金化処理する場合、合金化処理を460℃以上600℃以下とすることが望ましい。合金化処理温度が460℃未満では、合金化未処理が発生し、鋼板の表面性状が劣化する。一方、合金化処理温度が600℃を超えると、パウダリングが発生する。
さらに、焼鈍後に調質圧延を伸び率0.05%以上1%以下で行うことが好ましい。調質圧延によって降伏点伸びを抑制するとともにプレス時の焼付け、かじりを防止することができる。
このように、本発明により、表面において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であり、Mn偏析比が1.2以下であり、引張強度が780MPa以上である、曲げ性に優れた高強度鋼板が得られる。
表1に示す化学組成を有する鋼を転炉で溶製し、スラブ鋳片の表面から10mm深さ位置における凝固速度が表2に示す条件となるようにして連続鋳造することにより、245mm厚のスラブを作製した。
Figure 0005245475
連続鋳造スラブの表面より、幅160mm×長さ200mm×厚さ30mmの鋼材を切り出し、表2に示す条件にて熱間圧延、酸洗、冷間圧延を施し冷延鋼板とした。ただし、Mn濃化部の板幅方向の平均間隔を変化させるために、供試材No.7だけは、スラブ表面より60mm内側の位置より、幅160mm×長さ200mm×厚さ30mmの鋼材を切り出した。
Figure 0005245475
得られた冷延鋼板に対し、10℃/sの昇温速度で加熱し、表3に示す連続焼鈍条件に基づき、加熱し、焼鈍した。焼鈍温度から冷却停止温度まで表3に示す条件で冷却し、それ以降、冷延鋼板製造時、溶融亜鉛めっき鋼板製造時の熱処理を模擬するように、表3に示す条件で焼鈍板を作製した。各種冷延板を用いて、Ac点を測定するとともに、各種製造条件で得られた焼鈍板に対して、EPMA分析によりMn分布を調査した。また、引張試験、曲げ稜線が圧延方向となるような曲げ試験を実施し、機械特性を評価した。また、曲げ変形後の外観は、曲げ半径が1.0t(=1.2mm)となるような成形後に、目視にて凹凸の有無を確認した。
Figure 0005245475
(実験方法)
(平均凝固速度)
得られたスラブの断面をピクリン酸にてエッチングし、鋳片の表面から10mm深さ位置にて、5箇所のデンドライト2次アーム間隔λ(μm)を測定し、下記式に基づいて、その値からスラブの液相線温度〜固相線温度内の冷却速度A(℃/分)を算出した。
λ=710×A−0.39
(Ac点の測定)
表1に示す化学組成の鋼の冷延板を用い、10℃/sの昇温速度で加熱した際の膨張率変化を解析することによって、各供試鋼のAc点を測定した。
(EPMA分析)
各種焼鈍板の圧延面を研削して表面から1/20t深さ位置(t:鋼板の板厚)をバフ研磨し、分析用サンプルを作製し、EPMAでMn分布を調査した。ビーム系10μmにて、圧延方向に500μm、圧延方向に直角方向に総計8mmの領域を測定し、500μm幅で平均された圧延方向に直角方向のMn濃度分布を解析した。得られたMn濃度分布より、極大値をMn濃化部とし、極小値を定常部とし、Mn偏析比とMn濃化部の平均間隔を算出した。
(引張試験)
圧延方向に直角方向からJIS5号引張試験片を採取し、引張強度(TS)、伸び(El)を測定した。
(曲げ試験)
各種焼鈍板から、曲げ稜線が圧延方向となるように、圧延方向に直角方向を長手方向とする曲げ試験片(幅40mm×長さ100mm×板厚1.2mm)を採取した。その際、板厚が1.2mm以上の焼鈍板は曲げ内側となる面を研削し、板厚1.2mmの試験片とした。なお、曲げ外側となる面は、実際の鋼板最表面を再現するために、スラブの表面側とした。2.4mmの鋼板を挟んだ180゜曲げ試験を実施し、割れの有無を目視にて確認した。割れが無い試験片に対して、前回より1.2mmだけ薄い1.2mmの鋼板を挟んだ180゜曲げ試験を実施し、同様に割れの有無を確認した。割れが無い場合、さらに、鋼板を挟まない密着曲げを行い、同様に割れの有無を確認した。
試験後に割れが認められない鋼板の板厚を曲げ試験片の板厚の2倍(2.4mm)で割ることにより、板厚(t)で規格した最小曲げ半径(表4にRminと表示)を算出した。
(曲げ変形後の表面性状)
各種焼鈍板から、曲げ稜線が圧延方向となるように、圧延方向に直角方向を長手方向とする曲げ試験片(幅40mm×長さ60mm×板厚1.2mm)を採取した。その際、板厚が1.2mm以上の焼鈍板は曲げ内側となる面を研削し、板厚1.2mmの試験片とした。なお、曲げ外側となる面は、実際の鋼板最表面を再現するために、スラブの表面側とした。先端に1.2mmの半径を持つ90゜のポンチで押し込み、曲げ試験を実施し、表面の凹凸の有無を目視にて確認した。凹凸が有るものを不良、無いものを良好とした。
(試験結果の説明)
これらの結果を表4に示す。
Figure 0005245475
本発明例の鋼板は、表面において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であり、Mn偏析比が1.2以下であり、引張強度が780MPa以上の曲げ性に優れた高強度鋼板が得られる。
これに対し、比較例の供試材No.1、2、5、6、9は製造条件が本発明の範囲から外れており、曲げ性が悪く、曲げ変形後の表面性状が不良となる。また、供試材No.7は所望のMn分布が満足しておらず、曲げ性が悪く、曲げ変形後の表面性状が不良となる。また、比較例の供試材No.11は製造条件が本発明の範囲から外れており、曲げ性が悪い。また、比較例の供試材No.16は化学組成と製造条件の組み合わせが好適条件から外れており、所望の強度が得られない。
本発明例のうち、Ti、NbまたはVの含有量が上述した好ましい範囲にある鋼板No.8、10、15、18は引張強度が980MPa以上であって、(TS×El)値が14000MPa・%以上であり、曲げ性に優れたさらに好ましい高強度鋼板である。
Mn濃度分布の一例を示す説明図である。 高強度鋼板の不均一組織を示す説明図である。 曲げ変形後の表面性状を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:0.005〜2.0%、Mn:1.5〜4.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.01〜1.0%およびN:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、表面から1/20t深さ位置(t:鋼板の板厚)において、圧延方向に展伸したMn濃化部の板幅方向の平均間隔が250μm以下であり、定常部のMn濃度(Mnst)とMn濃化部のMn濃度(Mnco)から算出されるMn偏析比(Mnco/Mnst)が1.20以下であり、引張強度が780MPa以上であるとともに、180°曲げ試験の限界最小曲げ半径が1.0t以下であることを特徴とする鋼板。
  2. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.2%以下、Nb:0.2%以下およびV:0.2%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する、請求項1記載の鋼板。
  3. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1%以下、Mo:1%以下、Cu:1%以下およびNi:1%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する、請求項1または請求項2記載の鋼板。
  4. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下、REM:0.01%以下およびZr:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の鋼板。
  5. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、B:0.01%以下を含有する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の鋼板。
  6. 下記(D)および(A)〜(C)の工程を備えることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の鋼板の製造方法:
    (D)請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の化学組成を備える溶鋼を、スラブ鋳片の表面から10mm深さ位置の凝固速度を100℃/minとして連続鋳造することによりスラブとする連続鋳造工程;
    (A)前記連続鋳造工程により得られたスラブを1200〜1350℃の温度域に〜30時間保持する均質化工程;
    (B)前記均質化工程により得られた前記スラブに仕上温度:800℃〜950℃、巻取温度:400〜700℃の熱間圧延を施して熱延鋼板とし、該熱延鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする熱間圧延工程および冷間圧延工程であって、前記熱間圧延と前記冷間圧延との総圧下率が95%以上である熱間圧延工程および冷間圧延工程;ならびに
    (C)前記冷延鋼板に750〜950℃の温度域で焼鈍を施す連続焼鈍工程。
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