JP5309528B2 - 高強度鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、自動車車体の各種補強部材や自動車のシート部材等の素材として用いるのに好適な高強度鋼板及びその製造方法に関する。
自動車の安全性及び燃費の向上を図るための軽量化の一環として、自動車車体や自動車部品の素材として加工性に優れた高強度鋼板がますます注目されるようになってきた。近年では、高強度化への要求がより一層厳しくなっており、例えば780MPa以上の引張強度を有する高強度鋼板まで用いられるようになってきた。このような高強度鋼板に対しても、極めて高いレベルの曲げ性が要求されることが多い。特に、最近では、例えばシートレールのように曲げ半径が小さい曲げ加工部を備える自動車部品に対しても高強度鋼板が用いられつつあり、従来以上に高い曲げ性が要求される傾向にある。
高強度鋼板の曲げ性の改善に関して、特許文献1により開示されるように、低温変態生成相の硬さを低下して軟質なフェライト相との硬度差を小さくし、かつ均一な焼戻し組織とすることが有効とされている。
さらに、特許文献2には、究極の均一組織であるマルテンサイト単相組織とすることにより、曲げ性と同様に局部変形能が必要な伸びフランジ性を向上させることができるとされている。
一方、特許文献3には、表面のみフェライトを主体として延性を有する組織とすることにより、曲げ性及び高強度化を両立できるとされている。
特開昭62−13533号公報 特開2002−161336号公報 特開平10−130782号公報
合金元素を多量に含有する高強度鋼板では、凝固偏析によって部分的に化学組成が変動し、成分偏析が発生し易い。したがって、TiやNb等を多量に含有する特許文献1により開示された発明では、フェライト相及び低温変態相の硬さを鋼板全体について精緻に制御することが極めて難しい。また、成分偏析に起因して生じる組織の不均一によって、曲げ性そのものが劣化するだけでなく、曲げ加工のような強加工を施して部品とすると、曲げ加工部の表面の凹凸が顕著になって割れの起点となり易いため、この部品の衝突特性が劣化することがある。
特許文献2により開示された発明では、鋼組織をマルテンサイト単相とするための急冷及び変態により鋼板の形状が不良となり、鋼板の平坦性が損なわれる。また、この発明では溶接熱影響部が軟化し易いため、溶接が施される自動車部品に用いることは難しい。このため、母材の組織制御を行うだけでは、自動車部品に適した曲げ性に優れる高強度鋼板を提供することはできない。
曲げ加工部の歪みは表面に集中するので、曲げ性は表面付近の延性によって支配される。このため、特許文献3により開示された発明のように表面のみ延性のあるフェライト組織とすることは、自動車部品に適し、かつ、高強度鋼板の曲げ性を改善することに有効である。しかし、この発明では、表面をフェライト組織にするために必要な鋼板の表面の脱炭により多量のスケールが発生することによって、鋼板の表面性状が損なわれるだけでなく、発生したスケールを除去することにより板厚が低下して板厚の精度を確保できない。したがって、母材の組織制御に加えて、脱炭以外の手段によって鋼板の表面の延性を向上しなければならない。
本発明の目的は、引張強度が780MPa以上であって曲げ性に優れることから、例えば、自動車車体の各種補強部材や自動車のシート部材等の素材として用いるのに好適な高強度鋼板及びその製造方法を提供することである。なお、本明細書において「曲げ性に優れる」とは、180°曲げ試験の最小曲げ半径が1.5t以下であることを意味する。したがって、特にことわりがない限り本明細書における曲げ性はそのような物性によって評価される。
本発明者らは、上記の特性を備える高強度鋼板を提供するためにその組成、組織及び製造条件について鋭意検討を重ねた結果、組成及び製造条件を適正なものとすることによって、未再結晶フェライトを含まず、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下と組織を微細化するとともに、表面のBを連続焼鈍工程で低減して、表面から2〜10μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析によるB強度の60%以下とすることにより、引張強度が780MPa以上であって曲げ性に優れる高強度鋼板を製造できることを知見して、本発明を完成した。
本発明は、C:0.05%以上0.17%以下(本明細書では特にことわりがない限り組成に関する「%」は「質量%」を意味するものとする)、Mn:2.0%以上3.0%以下、B:0.0005%以上0.01%以下、P:0.03%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、さらにSi:0.005%以上0.5%以下、sol.Al:0.01%以上0.1%以下の双方を合計で0.5%以下含有し、さらにTi及びNbの1種または2種を、下記(1)式を満足する範囲で含有し、さらに、任意添加元素として、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cu:0.5%以下及びV:0.2%以下からなる群から選ばれた1種又は2種以上と、Ca:0.003%以下、Mg:0.003%以下、REM:0.01%以下及びZr:0.01%以下からなる群から選ばれた1種又は2種以上とを含有し、残部Fe及び不純物からなる化学組成を有し、未再結晶フェライトを含まず、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下である鋼組織を有し、表面から2〜10μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析(以降「GDS分析」と略記する)によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の60%以下であり、引張強度が780MPa以上であることを特徴とする高強度鋼板である。
0.05%≦[Ti]+[Nb]/2≦0.2% ・・・・・(1)
ただし、(1)式において[Ti]、[Nb]は、それぞれTi、Nbの含有量(%)を示す。
ここで、「GDS分析」とは、特殊な構造をしたグロー放電管を用い、試料を陰極として放電を起こさせ、アルゴンイオンによるスパッタリング現象を利用して試料の表面を削りながらこの表面に存在する元素を測定するグロー放電発光分光分析を意味する。分析条件としては、GDS(堀場製作所製、JY−5000RF)を使用して、アノード径4mmφ、RF出力35W、アルゴン圧力600Paが例示される。なお、スパッタリング速度を0.1μm/sとして、深さを算出することが例示される。
別の観点からは、本発明は、下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする高強度鋼板の製造方法である。
(A)上述した本発明に係る高強度鋼板が有する化学組成を有する鋼素材を1100℃以上1300℃以下とした後に熱間圧延を行い、800℃以上950℃以下の温度域でこの熱間圧延を終了し、450℃以上700℃以下の温度域で巻取って熱延鋼板とする熱間圧延工程。
(B)この熱延鋼板に酸洗を行った後、冷間圧延を行って冷延鋼板とする冷間圧延工程。及び
(C)この冷延鋼板を、N濃度が95体積%以上の雰囲気で600℃〜Ac変態点の温度域を30秒以上かけてAc変態点以上の温度域に加熱してオーステナイト単相組織とし、N濃度が95体積%以上の雰囲気でオーステナイト単相組織の状態に60秒間以上保時した後に、Ar変態点から550℃まで平均冷却速度が5℃/秒以上となる冷却条件で冷却する連続焼鈍工程。
本発明により、引張強度が780MPa以上であって曲げ性に優れることから、例えば、自動車車体の各種補強部材や自動車のシート部材等の素材として用いるのに好適な高強度鋼板及びその製造方法を提供することができ、これにより、自動車の車体やその構成部品の軽量化を推進することができる。
以下、本発明に係る高強度鋼板及びその製造方法を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
本発明に係る高強度鋼板の化学組成の限定理由は次の通りである。
(C:0.05%以上0.17%以下)
Cは、強度向上に寄与する元素であり、780MPa以上の引張強度を確保するために少なくとも0.05%含有する。しかし、0.17%を超えて含有すると、不均一な組織となって曲げ性が劣化する。そこで、C含有量は0.05%以上0.17%以下とする。好ましくは0.05%以上0.10%以下である。
(Mn:2.0%以上3.0%以下)
Mnは、強度の向上に寄与する元素であり、鋼板の引張強度を780MPa以上とするために少なくとも2.0%含有する。しかし、3.0%を超えて含有すると、不均一な組織となって曲げ性が劣化する。そこで、Mn含有量は2.0%以上3.0%以下とする。
(B:0.0005%以上0.01%以下)
Bは、重要な元素の一つであって、組織を均一かつ微細にするだけではなく、粒界や異相界面の強度を高める効果によって微小亀裂の発生を抑制し、曲げ性を向上する。このためには、少なくとも0.0005%含有する。しかし、0.01%を超えて含有すると上述した効果が飽和して経済的に無駄であるだけでなく、粒界にホウ化物が形成されて曲げ性が劣化する。そこで、B含有量は0.0005%以上0.01%以下とする。
なお、鋼板の表面付近に存在するホウ化物は、歪みの集中によって亀裂発生源となり、鋼板の曲げ性を劣化させる。このため、本発明では、表面付近に存在するホウ化物の量を低下して曲げ性を確保するために、後述するように表面付近のB濃度を低下する。
(P:0.03%以下)
Pは、本発明では不純物であり、過多にPを含有させると不均一な組織となって曲げ性が劣化する。そこで、P含有量は0.03%以下とする。好ましくは0.015%以下である。
(S:0.01%以下)
Sは、鋼中において硫化物として存在し、この硫化物が応力集中源となって曲げ性が劣化する。このため、S含有量はできるだけ低いことが望ましいが、S含有量は0.01%以下であれば曲げ性に悪影響を及ぼさない。そこで、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
(N:0.01%以下)
Nは、本発明では不純物であり、過多にNを含有させると粗大な窒化物が析出して加工性が劣化する。このため、N含有量はできるだけ低いことが望ましいが、N含有量は0.01%以下であれば加工性に悪影響を及ぼさない。そこで、N含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
(Si:0.005%以上0.5%以下、sol.Al:0.01%以上0.1%以下、合計で0.5%以下)
Siは、曲げ性をさほど劣化することなく強度の向上に寄与する元素であるので、0.005%以上含有する。しかし、0.5%を超えて含有すると化成処理性が劣化する。このため、Si含有量を0.005%以上0.5%以下とする。
Alは、鋼の脱酸のために添加される元素であり、鋼の清浄度を向上させるのに有効に作用する。シリケート介在物を除去し、曲げ性を向上するためにsol.Alで0.01%以上含有する。しかし、0.1%を超えて含有すると酸化物系介在物が増加して、表面性状が劣化する。このため、sol.Al含有量は0.01%以上0.1%以下とする。好ましくは0.01%以上0.06%以下である。
さらに、Si及びsol.Alの双方を合計で0.5%を超えて含有すると、Ac変態点が高まり、オーステナイト単相域で連続焼鈍する際にMn酸化物が生成し、鋼板の表面性状が劣化する。このため、Si含有量及びsol.Al含有量の合計を0.5%以下とする。
(Ti、Nb:0.05%≦[Ti]+[Nb]/2≦0.2%を満足する範囲)
TiとNbは、いずれも重要な元素であり、析出強化及び結晶粒微細化によって、曲げ性をさほど劣化することなく、強度を向上する。そのため、TiとNbの一方又は両方を含有する。
結晶粒微細化により曲げ性を向上するために、([Ti]+[Nb]/2)の値が0.05%以上となるように、Ti及び/又はNbを含有する。ここで、[Ti]、[Nb]はそれぞれTi、Nbの含有量(%)を示す。しかし、([Ti]+[Nb]/2)の値が0.2%を超えると、鋼中の析出物が粗大化して強度が低下する。そこで、Ti及び/又はNbの含有量は、([Ti]+[Nb]/2)の値が0.05%以上0.2%以下となる範囲とする。
後述するように、([Ti]+[Nb]/2)の値を0.05%以上として、Ac変態点温度以上の加熱と、オーステナイト相で60秒以上保持する焼鈍とを行うことによって、曲げ性に優れた高強度鋼板を得ることができる。
(Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cu:0.5%以下、V:0.2%以下)
Cr、Mo、Ni、Cu及びVは、いずれも、必要に応じて含有する任意添加元素である。曲げ性をさほど劣化させることなく780MPa以上の引張強度を確保するために、Cr、Mo、Ni、Cu及びVの一種又は二種以上を含有させることが好ましい。ただし、Cr含有量が1.0%超、Mo含有量が0.5%超、Ni含有量が0.5%超、Cu含有量が0.5%超、V含有量が0.2%超であると、上述した効果が飽和し経済的に無駄である。このため、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cu:0.5%以下、V:0.2%以下とする。
上述した効果を確実に得るために、Cr:0.05%以上、Mo:0.05%以上、Ni:0.03%以上、Cu:0.03%以上、V:0.005%以上とすることが好ましい。
(Ca:0.003%以下、Mg:0.003%以下、REM:0.01%以下、Zr:0.01%以下)
Ca、Mg、REM及びZrも、いずれも、必要に応じて含有する任意添加元素であり、介在物の形態制御によって曲げ性を向上するために、Ca、Mg、REM及びZrの一種又は二種以上を含有させることが好ましい。しかし、Ca含有量が0.003%超、Mg含有量が0.003%超、REM含有量が0.01%超、Zr含有量が0.01%超であると、上述した効果が飽和し経済的に無駄である。このため、Ca:0.003%以下、Mg:0.003%以下、REM:0.01%以下、Zr:0.01%以下とする。
上述した効果を確実に得るために、Ca:0.0005%以上、Mg:0.0005%以上、REM:0.0005%以上、Zr:0.0002%以上とすることが好ましい。
上述した成分以外の残部は、Fe及び不純物である。不純物としては、上述したP、S、N以外に、例えばO:0.006%以下を許容することができる。
本発明に係る高強度鋼板は、未再結晶フェライトを含まず、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下となる鋼組織を有するとともに、表面から2〜10μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の60%以下となる、板厚方向へのB濃度の分布(本明細書では「断面B濃度分布」という)を有する。これらについて説明する。
(断面B濃度分布)
表面付近、すなわち表面から2〜10μmの深さ位置におけるB濃度(GDS分析によるB強度の最小値)が大きくなると、ホウ化物の生成によって、曲げ性が劣化するだけでなく、曲げ後に曲げ戻し加工が施される際の加工性も著しく劣化する。このため、本発明に係る高強度鋼板は、表面から2〜10μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の60%以下となる断面B濃度分布を有する。
また、本発明に係る高強度鋼板は、このような断面B濃度分布を有することによって、表面だけが軟質化されるので優れた曲げ性を有する。
このような断面B濃度分布を有するには、後述するように、連続焼鈍中に鋼板の表面付近からBを低減する。
(未再結晶フェライト)
未再結晶フェライトは、冷間圧延による加工歪みが残存したフェライトである。未再結晶フェライトが存在すると、不均一変形が助長され、曲げ性が劣化する。このため、未再結晶フェライトを含まない組織とする。未再結晶フェライトを含まないようにするためには、後述するように、Ac変態点以上に加熱しなければならない。また、未再結晶フェライトの有無はSEMによって測定可能であり、本発明では、アスペクト比が5以上の伸長フェライトを未再結晶フェライトとする。
(フェライト及びベイナイトの平均粒径)
フェライト及びベイナイトの平均粒径が大きくなり過ぎると、軟質相であるフェライト又はベイナイトと、硬質相であるマルテンサイト等との界面に微小亀裂が発生し易く、かつ亀裂の伝播が抑制されないので、曲げ性が劣化する。このため、フェライト及びベイナイトの平均粒径を3.5μm以下とする。この平均粒径は、測定部位の全フェライト結晶粒及び全ベイナイト結晶粒の粒径の平均値を意味する。ベイナイトの粒径とは、数個のラスから構成されるパケット径を意味する。この平均粒径は、JIS G 0552に規定される交差線分法により求められる。
本発明に係る高強度鋼板は、冷延焼鈍鋼板であって、冷間圧延により結晶粒が圧延方向へ引き延ばされた後に完全にオーステナイト単相にする再結晶焼鈍を行われているため、圧延方向の結晶粒の寸法と圧延直角方向の結晶粒の寸法とに大きな差異はない。しかし、念のため、本発明ではフェライト及びベイナイトの平均粒径は、圧延方向について測定した値と、圧延直角方向について測定した値との平均値とする。
なお、本発明に係る高強度鋼板の金属組織におけるフェライト及びベイナイトの面積率は特に規定しないが、フェライト及びベイナイトの面積率が合計で70%未満になると、一軸引張変形の伸びが著しく低下し、曲げ加工以外の成形が困難になるおそれがある。一方、フェライト及びベイナイトの面積率が合計で70%以上であると、引張試験の伸びを6%以上確保することができ、張り出し成形も可能となり、鋼板の用途を広く確保できる。このため、フェライト及びベイナイトの面積率は合計で70%以上であることが好ましい。
本発明に係る高強度鋼板は、以上の化学組成、鋼組織及び断面B濃度分布を有し、780MPa以上の引張強度を有する。
次に、本発明に係る高強度鋼板の製造方法を、熱間圧延工程(工程A)、冷間圧延工程(工程B)及び連続焼鈍工程(工程C)の順に説明する。
(工程A)
上述した化学組成を有する溶鋼を、転炉や電気炉等を用いた公知の溶製方法により溶製し、連続鋳造法によりスラブ等の鋼素材とする。連続鋳造法に代えて、造塊法や薄スラブ鋳造法等を用いてもよい。
この鋼素材を熱間圧延に供するために1100℃以上1300℃以下とする。鋼素材の加熱中にTiCやNbCを再固溶させ、冷間圧延後の焼鈍時にTiCやNbCを微細にし、鋼組織のフェライト及びベイナイトを上述したように微細にすることにより曲げ性の劣化を防ぐために、この鋼素材を1100℃以上に加熱する。しかし、鋼素材を1300℃超に加熱してもこのような効果が飽和するばかりか、スケールロスが増加する。このため、鋼素材の加熱温度は1100℃以上1300℃以下とする。
次に、この鋼素材に熱間圧延を行って熱延鋼板とする。熱間圧延は、鋼素材が連続鋳造スラブである場合には、室温まで冷却せずにそのまま加熱炉に装入して加熱した後に圧延する直送圧延、わずかの保熱を行った後に直ちに圧延する圧延、あるいは鋼素材を一旦室温まで冷却した後に加熱する圧延の何れを用いてもよい。
本発明では、この熱間圧延の終了温度を800℃以上950℃以下とする。熱間圧延の終了温度が800℃未満であると熱間圧延時の変形抵抗が増加して生産性が低下する。一方、熱間圧延の終了温度が950℃を超えると、その後の冷却中に鋼中のTi又はNbの殆どが熱延鋼板中に炭化物として析出してしまい、その後に冷間圧延を行うことができなくなる。
さらに、本発明では、熱間圧延後における鋼板の巻取り温度を450℃以上700℃以下とする。巻取り温度が450℃未満であると硬質なベイナイトやマルテンサイトが生成し、その後の冷間圧延を行うことができなくなる。一方、巻取り温度が700℃を超えると、スケール生成が促進されて鋼板の凹凸が顕著となり、冷間圧延及び連続焼鈍後の鋼板の表面性状が劣化する。
以上説明した以外の熱間圧延の条件は、周知慣用の条件とすればよく、このような条件は当業者には自明であるので、熱間圧延の条件に関するこれ以上の説明は省略する。
(工程B)
工程Aにより製造された熱延鋼板を、通常の方法により酸洗した後に冷間圧延することにより冷延鋼板とする。この冷間圧延における圧下率は、冷間圧延後の焼鈍時に鋼組織のフェライト及びベイナイトを上述したように微細にするために、30%以上とすることが好ましい。
以上説明した以外の冷間圧延の条件は、周知慣用の条件とすればよく、このような条件は当業者には自明であるので、冷間圧延の条件に関するこれ以上の説明は省略する。
(工程C)
工程Bにより製造された冷延鋼板を、以下に説明する加熱条件、均熱条件及び冷却条件で連続焼鈍する。
[加熱条件]
冷延鋼板を、N濃度が95体積%以上の雰囲気で600℃以上Ac変態点以下の温度域を20秒以上かけて、オーステナイト単相組織となるAc変態点以上の温度に加熱する条件で、加熱する。
濃度が95体積%以上の雰囲気で600℃以上Ac変態点以下の温度域を20秒以上かけて加熱することにより、鋼板の表面付近のB濃度を低下して上述した断面B濃度分布を得ることができ、鋼板の表面付近の延性が向上して鋼板の加工性が向上する。
本発明では、連続焼鈍時における加熱により、Ti及び/又はNbを含有する冷延鋼板を一旦オーステナイト単相組織とすることにより、組織を均一・微細化する。また、Ti及び/又はNbを含有し、かつ均一・微細な組織であることによって、高強度でありながら曲げ性が向上する。
加熱温度がAc変態点未満の温度であると、未再結晶フェライトが残りバンド状の組織となるので、曲げ性が著しく劣化する。このため、冷延鋼板の加熱温度はAc変態点以上とする。なお、この加熱温度が900℃を超えると連続焼鈍炉が損傷し易くなるので、加熱温度はAc変態点温度以上900℃以下とすることが好ましい。
[均熱条件]
上述した加熱条件でAc変態点以上に加熱された冷延鋼板を、N濃度が95体積%以上の雰囲気でオーステナイト単相組織の状態に少なくとも60秒間保持する。この保持時間が60秒間未満であると、上述した断面B濃度分布を得ることができないだけでなく、Mn偏析の影響を受けてBやCが不均一に分布し、焼鈍後の鋼板の組織が不均一となる。保持時間を60秒以上とすることにより、上述した断面B濃度分布を得ることができるだけでなく、Mn偏析の影響で不均一に分布していたB及びCが均質に分布するようになり、焼鈍後の鋼板の組織が均質化する。
保持するのは、オーステナイト単相組織の状態であればよく、必ずしもAc変態点温度以上に保持する必要はない。例えば、Ac変態点温度以上に加熱した後に、Ar変態点温度(=フェライト析出開始温度)以上でAc変態点温度未満の温度域まで緩冷却することも可能であり、この場合には、保持時間には、Ar変態点温度以上でAc変態点温度未満の温度域に滞在する時間も含まれる。つまり、この温度域での滞在時間とAc変態点温度以上の温度域での滞在時間の合計がオーステナイト単相組織の状態での保持時間となる。
通常、このようにオーステナイト単相状態で鋼板を長時間保持すると、粒成長が顕著となって細粒組織を得られない。しかし、本発明では、Ti及び/又はNbとBの含有量を比較的高めにするので、オーステナイト単相状態で長時間保持しても粒成長を抑制することができ、これにより、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下という細粒組織を得ることができる。
[冷却条件]
冷延鋼板は、上述した条件で加熱および温度保持した後、オーステナイト単相状態から急冷を開始し、Ar変態点から550℃まで平均冷却速度が5℃/秒以上となる冷却条件で、冷却する。Ar変態点から550℃までの平均冷却速度が5℃/秒未満であると、780MPa以上の引張強度を確保することが困難となる。
焼鈍後の鋼板の平坦性を高めるためには、冷却停止温度を200℃以上とし、200℃以上500℃以下の温度範囲で50秒間以上保持することが好ましい。
さらに、伸び率0.1%以上1%以下の調質圧延を行うことが好ましい。この調質圧延によって降伏点伸びを抑制することができる。
また、本発明に係る高強度鋼板を耐食性が要求される場合には、表面に溶融金属めっきや電気めっきを行ってもよい。めっき種は特に規定しないが、通常は亜鉛又は亜鉛合金である。しかし、アルミニウムやアルミニウム合金といった他のめっきを行うことも可能である。
このようにして、本発明によれば、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下という均一な鋼組織及び断面B濃度分布を有し、引張強度が780MPa以上であって曲げ性に優れることから、例えば、自動車車体の各種補強部材や自動車のシート部材等の素材として用いるのに好適な高強度鋼板を製造することができる。
表1に示す化学組成を有する供試鋼を溶製して得たインゴットを、板厚20mmのスラブとなるように鍛造した。
このスラブを、表2に示すスラブ加熱温度に加熱してから熱間圧延を行い、表2に示す仕上げ圧延温度で熱間圧延を終了し、続いて、約20℃/秒の冷却速度で巻取り温度650℃まで冷却し、巻取りを模擬してこの温度に30分間保持した後、20℃/時間の冷却速度で室温まで炉冷することにより、板厚が2.4mmの熱延鋼板を得た。
この熱延鋼板を酸洗した後、圧下率50%で板厚1.2mmまで冷間圧延して冷延鋼板を得た。
この冷延鋼板に対して、連続焼鈍を模擬した熱処理(N濃度が97%の加熱雰囲気)を行った。まず、10℃/秒の昇温速度で600℃まで加熱し、600℃からAc変態点までを、表2に示す加熱時間で加熱し(Ac変態点以下の場合は保持温度)、表2に示す焼鈍温度で同じく表2に示す焼鈍時間保持した後、表2に示す焼鈍後冷却速度で700℃まで冷却した。
700℃より急冷を開始し、表2に示す冷却速度および冷却停止温度にて冷却した。急冷した鋼板を、引き続き、急冷停止温度に300秒間保持した後、10℃/秒の速度で室温まで冷却した。
冷却後、伸び率0.2%の調質圧延を行い、供試鋼板No.1〜44を得た。なお、表2のAr点(フェライト析出開始温度)は、この熱処理を施した際の熱膨張解析により求めた。
得られた供試鋼板No.1〜44について、Ac変態点(表1に記載)及びオーステナイト単相組織状態の保持時間(表2における「γ単相組織時間」)を測定するとともに、GDS分析、組織観察、引張試験及び曲げ試験(以上の結果を表3に示す)を行った。試験方法を以下に列記する。
(Ac変態点温度の測定)
未熱処理の各冷延鋼板から試験片を採取し、室温から1000℃まで10℃/sで加熱した際の膨張率変化を解析することによって、Ac変態点の温度を求めた。
(オーステナイト単相組織状態の保持時間の測定)
未熱処理の各冷延鋼板から試験片を採取し、表2に示すのと同じ焼鈍条件及び冷却条件で熱処理を行った際の膨張率変化を解析することにより、オーステナイト単相組織状態の保持時間を測定した。
(GDS分析)
上述した分析条件に基づいてスパッタリング速度0.1μm/秒でFeとBについて測定し、0.02秒間隔毎にサンプリングした。
(組織観察)
供試鋼板No.1〜44から、圧延方向の板厚断面の試験片と、圧延直角方向の板厚断面の試験片とを作製し、それぞれの組織を光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡で撮影し、画像解析によりフェライト相(表3にFと表示)及びベイナイト相(表3にBと表示)の各相の分率とこれらの相を総合した平均結晶粒径を測定した。粒径の測定は、圧延方向の板厚断面および圧延直角方向の板厚断面のどちらも、板厚の全厚についてJIS G 0552の交差線分法の規定に準拠して測定し、それらの平均値で表した。未再結晶フェライトの有無は、0.04mmの視野を電子顕微鏡で観察した際に、アスペクト比が5以上の伸長フェライトが確認されなかった場合を無しとし、伸長フェライトが確認された場合を有りとした。
(引張試験)
供試鋼板No.1〜44の圧延直角方向を長手方向とするJIS5号引張試験片を採取し、引張特性(引張強度TS、降伏強度YS、伸びEl)を調査した。また、YS/TSの値である降伏比(YR)を算出した。
(曲げ試験)
供試鋼板No.1〜44から圧延直角方向を長手方向とする曲げ試験片(幅40mm、長さ160mm、板厚1.2mm)を採取し、4.8mmの鋼板を挟んだ180°曲げ試験を行い、割れの有無を目視により確認した。
割れが無い試験片に対して、挟む鋼板の板厚を前回よりも0.6mmだけ薄い4.2mmとして180°曲げ試験を行うことにより同様に割れの有無を確認し、割れがない場合には、挟む鋼板の板厚を0.6mm毎に低下して3.6mm、3.0mm、2.4mm、1.8mm、1.2mm、0.6mmと変化させ、180°曲げ試験を順次行った。そして、0.6mmの鋼板を挟んだ180°曲げ試験を行っても割れが無い場合には、鋼板を挟まない密着曲げを行った。
そして、曲げ試験後に割れが認められない鋼板の板厚を曲げ試験片の板厚である1.2mmで除することにより、板厚tを単位とする最小曲げ半径(表3における「限界曲げ(t)」)を算出した。
Figure 0005309528
Figure 0005309528
Figure 0005309528
表2、3において供試鋼板No.1〜4、7、10、11、13、15、16、18〜22、24、25、27、28、30、33、35〜37、39〜41、43及び44は、いずれも、本発明で規定する条件を全て満足する本発明例である。
これらの本発明例の供試鋼板は、未再結晶フェライトを含まず、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下である微細かつ均一な鋼組織を有するとともに、表面から2〜10μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置におけるGDS分析によるB強度の60%以下である断面B濃度分布を有することから表面付近の延性が高い。このため、これらの本発明例の供試鋼板は、780MPa以上の高い引張強度を有するにもかかわらず、最小曲げ半径が目標とする1.5t以下と優れた曲げ特性をも有する。
なお、供試鋼板No.12は、フェライト及びベイナイトの面積率が合計70%以上であるので、曲げ性は良好であるとともに780MPa以上の高強度を得られるものの、伸びが小さく、延性に乏しいものである。
これに対し、供試鋼板No.5、6、8、9、12、14、17、23、26、29、31、32、34、38及び42は、本発明で規定する条件の少なくとも一つを満足しない比較例である。
供試鋼板No.5は、B含有量が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、微小亀裂の抑制効果が小さく、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.6は、Mn含有量が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、引張強度が低い。
供試鋼板No.8は、連続焼鈍における600〜Ac変態点での加熱時間が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、表面付近のBを充分に低下することができず、所望の断面B濃度分布を得られなかったので、曲げ特性が不芳である。
供試鋼板No.9は、熱間圧延におけるスラブの加熱温度が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、スラブ中のTiCやNbCを充分に再固溶させることができず、焼鈍後の組織が粗大となり、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.12は、連続焼鈍における焼鈍温度が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、未再結晶フェライトが残存し、バンド状組織となり、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.14は、C含有量が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、引張強度が低い。
供試鋼板No.17は、連続焼鈍における600〜Ac変態点での加熱時間が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、表面付近のBを充分に低下することができず、所望の断面B濃度分布を得られなかったので、曲げ特性が不芳である。
供試鋼板No.23は、(Ti+Nb/2)の値が本発明で規定する範囲の上限を上回るため、鋼中の析出物が粗大化するため、引張強度が低い。
供試鋼板No.26は、B含有量が本発明で規定範囲の上限を上回るため、粒界のホウ化物が析出し、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.29は、Mn含有量が本発明で規定範囲の上限を上回るため、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.31は、連続焼鈍における焼鈍温度が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、未再結晶フェライトが残存し、バンド状組織となり、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.32は、連続焼鈍におけるオーステナイト単相組織に本発明で規定範囲の時間保持しないので、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.34は、(Ti+Nb/2)の値が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、結晶粒が微細化されず、曲げ性が不芳である。
供試鋼板No.38は、C含有量が本発明で規定範囲の上限を上回るため、曲げ性が不芳である。
さらに、供試No.42は、(Ti+Nb/2)の値が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、結晶粒が微細化されず、曲げ性が不芳である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.17%、Mn:2.0〜3.0%、B:0.0005〜0.01%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下を含有し、さらにSi:0.005〜0.5%、sol.Al:0.01〜0.1%の双方を合計で0.5%以下含有し、さらにTi及びNbの1種または2種を、下記(1)式を満足する範囲で含有し、残部Fe及び不純物からなる化学組成を有し、未再結晶フェライトを含まず、フェライト及びベイナイトの平均粒径が3.5μm以下となる鋼組織を有し、表面から2〜10μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析によるB強度の最小値が、表面から80μmの深さ位置における、アルゴンスパッタを用いたグロー放電発光分光分析によるB強度の60%以下であり、引張強度が780MPa以上であることを特徴とする高強度鋼板。
    0.05%≦[Ti]+[Nb]/2≦0.2% ・・・・・(1)
    (1)式において[Ti]、[Nb]は、それぞれTi、Nbの含有量(質量%)を示す。
  2. 前記化学組成が、さらに、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:0.5%以下、Ni:0.5%以下、Cu:0.5%以下及びV:0.2%以下からなる群から選ばれた1種又は2種以上を含有する請求項1に記載された高強度鋼板。
  3. 前記化学組成が、さらに、質量%で、Ca:0.003%以下、Mg:0.003%以下、REM:0.01%以下及びZr:0.01%以下からなる群から選ばれた1種又は2種以上を含有する請求項1又は請求項2に記載された高強度鋼板。
  4. 下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする高強度鋼板の製造方法:
    (A)請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された化学組成を有する鋼素材を1100〜1300℃とした後に熱間圧延を行い、800〜950℃の温度域で該熱間圧延を終了し、450〜700℃の温度域で巻取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
    (B)前記熱延鋼板に酸洗を行った、冷間圧延を行って冷延鋼板とする冷間圧延工程;及び
    (C)前記冷延鋼板を、N濃度が95体積%以上の雰囲気で600℃〜Ac変態点の温度域を30秒以上かけてAc変態点以上の温度域に加熱してオーステナイト単相組織とし、N濃度が95体積%以上の雰囲気でオーステナイト単相組織の状態に60秒間以上保時した後に、Ar変態点から550℃まで平均冷却速度が5℃/秒以上となる冷却条件で冷却する連続焼鈍工程。
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