JP5244929B2 - 衝撃吸収用木質床材 - Google Patents
衝撃吸収用木質床材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5244929B2 JP5244929B2 JP2011032910A JP2011032910A JP5244929B2 JP 5244929 B2 JP5244929 B2 JP 5244929B2 JP 2011032910 A JP2011032910 A JP 2011032910A JP 2011032910 A JP2011032910 A JP 2011032910A JP 5244929 B2 JP5244929 B2 JP 5244929B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wooden
- floor
- impact
- wood
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
y=P×L3/(4×h3×b×E)・・・(式1)
ここで、y:最大撓み量(スパン中央における撓み量)[mm]
P:スパン中央に作用する集中荷重[N](なお、図2に示すようにPは、スパン中央において集中した荷重であり、幅方向には均等に分布した荷重)
L:スパン[mm](なお、スパンは、両側単純支持梁の支持点S1、S2間の距離であり、板材はこの間に配置されていればよい。)
b:板材の幅[mm]
h:板材の厚さ[mm]
E:板材の曲げヤング率[N/mm2]
h3×E=P×L3/(4×b×y)・・・(式2)
ここで荷重条件は、スパン:300mm、板材の幅:50mm、スパン中央の集中荷重P:0.1Nとしたときに、最大撓み量が、0.145mm〜15.6mmの範囲となる荷重条件であるから、これらの値を式2に代入して、以下の条件1及び条件2が得られる。なお、支持梁との接触部からの板材の端部までの長さは、それぞれ25mmである。
0.1×3003/(4×50×15.6)≦h3×E・・・(条件1)
h3×E≦0.1×3003/(4×50×0.145)・・・(条件2)
[実施例A1]
以下に示すようにして、木質フロアの試験体を製作した。木質表面材として0.6mm厚のMDF、衝撃吸収材としてアスカーC硬度70度であり9mm厚のポリエチレン樹脂発泡体を接着して、厚さ9.6mmの木質床材とした。さらに、後述する図3に示す303mm×606mm、厚さ11mmの合板下地31の表面を床下地面とし、この床下地面(合板下地31の表面)の中央に、100mm×100mmの木質床材10を敷設して、木質フロアの試験体とした。なお、0.6mm厚のMDF(曲げヤング率E、4000[N/mm2])を、長さ350mm、幅50mmの板材を、スパン300mmで支持し、スパン中央に集中荷重を0.1N作用させたときには、上述した式1を用いた演算により、最大撓み量は、15.6mmとなる。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として2.7mm厚のMDF(曲げヤング率E、4740[N/mm2])を用いた点であり、木質表面材の最大撓み量は、0.145mmとなる。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表1に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として5.4mm厚(曲げヤング率E、4000[N/mm2])のMDFを用いた点であり、木質表面材の最大撓み量は、0.0214mmとなる。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表1に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として13.5mm厚(曲げヤング率E、4100[N/mm2])のMDFを用いた点であり、木質表面材の最大撓み量は、0.0013mmとなる。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表1に示した。
表1に示すように、比較例A1及びA2の木質フロアと比較して、最大撓み量が0.145mm以上の木質表面材を持つ実施例A1及びA2の木質フロアは、衝撃時のG値が、91G以下と小さくなっており、この結果から、最大撓み量が0.145mm以上の木質表面材を用いることが、衝撃吸収性を向上するための必要条件といえる。また、木質表面材の最大撓み量が大きくなると、衝撃時のG値も大きくなる傾向にあることがわかる。
[実施例B1]
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を2体製作した。実施例A1と相違する点は、表2に示すように、木質表面材として0.6mm厚(最大撓み量15.6mm)のMDF、2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表2及び図5に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を2体製作した。実施例A1と相違する点は、表2に示すように、木質表面材として0.6mm厚(最大撓み量15.6mm)のMDF、2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材としてそれぞれアスカーC硬度を90度の合成ゴム系樹脂を用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表2及び図5に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、表2に示すように、木質表面材として0.6mm厚(最大撓み量15.6mm)のMDFを用い、衝撃吸収材としてアスカーC硬度を40度のポリエチレンビニルアセテート樹脂発泡体を用いた点である。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表2及び図5に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、表2に示すように、2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材としてアスカーC硬度を9度のウレタン樹脂発泡体を用いた点である。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表2及び図5に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、表2に示すように、木質表面材として2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材としてアスカーC硬度を40度のポリエチレンビニルアセテート樹脂発泡体を用いた点である。この木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表2及び図5に示した。
表2及び図5に示すように、比較例B1及びB2の木質フロアと比較して、アスカーC硬度70度の衝撃吸収材を持つ実施例B1の木質フロアは、衝撃時のG値が、91G以下と小さくなっており、この結果から、最大撓み量が0.145mm以上の木質表面材を用いた場合、衝撃吸収材のアスカーC硬度を70度以下にすることが、衝撃吸収性を向上するための必要条件といえる。なお、比較例B2のものは、測定時に、木質表面材が破損した。これにより、衝撃時のG値が高くなったと考えられる。しかしながら、MDFよりも可撓性が高い木質材料を木質表面材に用いた場合には、図5に示すように、衝撃時のG値は、100G以下になると考えられる。木質表面材として0.6mm厚(最大撓み量15.6mm)のMDFを用い、測定時に木質表面材が破損することを前提として、衝撃時のG値を100G以下にしようとした場合には、図5に示すように、衝撃吸収材のアスカーC硬度が50度を超えた程度が望ましい。
[実施例C]
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材の厚さ9mm、15mmのポリエチレン樹脂発泡体を用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表3及び図6に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材の厚さ3mm、6mmのポリエチレン樹脂発泡体を用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表3及び図6に示した。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として2.7mm厚(最大撓み量0.145mm)のMDFを用い、衝撃吸収材のアスカーC硬度40度、厚さ3mm、6mm、9mm、または15mmのポリエチレンビニルアセテート樹脂発泡体を用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。その結果を表3及び図6に示した。
表3及び図6に示すように、比較例Cの木質フロアと比較して、9mm以上の厚さの衝撃吸収材を持つ実施例Cの木質フロアは、衝撃時のG値が、85G以下と小さくなっており、この結果から、衝撃吸収材の厚さが9mm以上の木質表面材を用いることが、衝撃吸収性を向上するための必要条件といえる。また、図6に示すように、参考例3から判断しても、本発明のアスカーC硬度の範囲で衝撃吸収材の厚さが15mmを超えた場合には、それ以上の衝撃吸収性能が得られない可能性があり、衝撃吸収材の厚さが15mm以上の場合は、オーバースペックとなると考えられる。
以下に参考例4の追加試験を行った。
実施例A1と同じように木質フロアの試験体を製作した。実施例A1と相違する点は、木質表面材として木質表面材として、8.7mm厚の裏面に幅1.4mm、深さ7.0mmの溝を15mm間隔でいれた合板からなる木質表面材(短手方向に沿って溝を形成したときの最大撓み量0.271mm)を用い、衝撃吸収材の厚さを9mm、アスカーC硬度50度のポリエチレン樹脂発泡体を用いた点である。これら木質フロアの衝撃時のG値を実施例A1と同様にして測定した。
Claims (2)
- 木質表面材と、前記木質表面材の裏面に積層した衝撃吸収材とを少なくとも備えた衝撃吸収用木質床材であって、
前記木質表面材は、長さ350mm、幅50mmの板材を、スパン300mmで支持し、スパン中央に集中荷重を0.1N作用させたときの前記板材の最大撓み量が、0.145mm〜15.6mmの範囲となるような板材の材料及び厚さと同じ材料及び同じ厚さからなり、
前記衝撃吸収材は、アスカーC硬度50度を超え70度以下かつ厚さ9mm以上であり、
JIS A6519に準拠して、該JIS A6519に規定する床の硬さ試験のヘッドモデルの落下高さ200mmを460mmにしたときの床の硬さを示す衝撃時のG値が、100G以下となることを特徴とする衝撃吸収用木質床材。 - 請求項1に記載の木質床材を床下地面に配置した衝撃吸収用木質フロア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011032910A JP5244929B2 (ja) | 2010-02-19 | 2011-02-18 | 衝撃吸収用木質床材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010035024 | 2010-02-19 | ||
JP2010035024 | 2010-02-19 | ||
JP2011032910A JP5244929B2 (ja) | 2010-02-19 | 2011-02-18 | 衝撃吸収用木質床材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011190674A JP2011190674A (ja) | 2011-09-29 |
JP5244929B2 true JP5244929B2 (ja) | 2013-07-24 |
Family
ID=44795860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011032910A Active JP5244929B2 (ja) | 2010-02-19 | 2011-02-18 | 衝撃吸収用木質床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5244929B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59179963A (ja) * | 1983-03-30 | 1984-10-12 | 株式会社イナックス | 衝撃緩衝用床材 |
JPS62296058A (ja) * | 1986-06-16 | 1987-12-23 | 早川ゴム株式会社 | 直貼用拘束型制振床部材 |
JPH0747883B2 (ja) * | 1986-08-23 | 1995-05-24 | 旭有機材工業株式会社 | 遮音木質系床材 |
JPH03170177A (ja) * | 1989-11-30 | 1991-07-23 | Bridgestone Corp | ゴルフ練習場用床材料 |
JP2001132218A (ja) * | 1999-11-08 | 2001-05-15 | Sekisui Chem Co Ltd | 防音性温水暖房床 |
JP3588097B2 (ja) * | 2003-02-06 | 2004-11-10 | 有限会社泰成電機工業 | 遮音性床構造 |
-
2011
- 2011-02-18 JP JP2011032910A patent/JP5244929B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011190674A (ja) | 2011-09-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5244927B2 (ja) | 衝撃吸収用木質フロア | |
JP2010047979A (ja) | 木質床材 | |
JP2015042840A (ja) | 遮音床構成材及び遮音床構造 | |
JP5244928B2 (ja) | 衝撃吸収用木質床材 | |
JP5244929B2 (ja) | 衝撃吸収用木質床材 | |
CN206174400U (zh) | 一种弹性缓冲复合地板 | |
JP5188341B2 (ja) | 無垢遮音床材 | |
JP3186793U (ja) | 衝撃吸収用木質床材 | |
JP5295296B2 (ja) | 木質床構造体 | |
JP6063974B2 (ja) | 衝撃吸収材、衝撃吸収化粧材、床材及び壁材 | |
JP3192655U (ja) | 衝撃吸収用木質床構造体 | |
JP5330451B2 (ja) | 木質床構造体 | |
JP6468717B2 (ja) | 床材 | |
JP2013217193A (ja) | 衝撃吸収用木質床構造体 | |
JP2015202364A (ja) | 緩衝構造ユニット、及び、緩衝フェンス | |
JP6376816B2 (ja) | 床材 | |
JP6478158B2 (ja) | 床材解析方法 | |
JP7067973B2 (ja) | 床材 | |
JP2008285855A (ja) | 防振床構造 | |
JP6148445B2 (ja) | 床材および床材使用時の心地よさ測定方法 | |
JP5409255B2 (ja) | 制振防音床材および該床材を用いた床構造 | |
JP2007509258A (ja) | 剛性が補強された二重フロアシステム用床板 | |
JP4090835B2 (ja) | 防音床構造 | |
JP2018172910A (ja) | 防音床材及び防音床構造 | |
JP6600921B1 (ja) | 畳 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130326 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130408 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5244929 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |