JP5243989B2 - 耐水性偏光膜およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、耐水性偏光膜およびその製造方法に関する。
従来、少なくとも2つのスルホン酸基を有する有機化合物と、分子内に2個以上の窒素原子を有する化合物とを含む耐水性有機薄膜が知られている(例えば、特許文献1)。上記の、分子内に2個以上の窒素原子を有する化合物としては、4,4’−ジピリジンやメラミン(下記式(1))などの芳香環構造の化合物が用いられてきた。
Figure 0005243989
しかし、このような芳香環構造の化合物を含む耐水性偏光膜は、耐水性が十分ではなく、多湿環境下に長時間さらされると、透過率や偏光度などの光学特性が大きく低下するという問題がある。
特開平11−21538号公報
本発明の課題は、従来よりも耐水性に優れた耐水性偏光膜と、その製造方法を提供することである。
分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物の、偏光膜の耐水性に及ぼす作用について、以下に説明する。
(a)化合物が少なくとも2つの窒素原子を有する必要性
耐水性偏光膜は、アニオン性基を有する有機色素に、窒素原子を有する化合物を接触させ、アニオン性基と窒素原子とを反応(イオン結合によって架橋)させて得られる。化合物の窒素原子が1個である場合、複数の有機色素を架橋(分子間架橋)させることができないため、偏光膜の耐水性を高めることができない。窒素原子が2つ以上あれば、複数の有機色素を架橋させることができるため、耐水性を高めることができる。
(b)化合物が脂環構造である必要性
偏光膜が吸湿すると、隣り合う有機色素の配向が不均一になることが、X線回折のピークがブロードになることから推測されている。芳香環構造の化合物は、コンフォメーション(立体配座)を持たないため、分子内にある2つの窒素原子の距離が固定されている。有機色素の配向が湿度の影響を受けて乱れやすい環境では、有機色素の配向変化に芳香環構造化合物が追従できない。このため、有機色素が芳香環構造化合物と物理的に離れやすく、イオン結合が容易に解けてしまうので、耐水性が乏しい。一方、脂環構造の化合物は、幾つかのコンフォメーションが存在するため、分子内にある2つの窒素原子間の距離が可変である。例えば、ピペラジンの場合、窒素原子間距離は0.02nm程度変化すると推定される。このため、有機色素の配向が多少変化しても、脂環構造化合物が追従できるので、有機色素と脂環構造化合物とをつなぐイオン結合が解けにくい。したがって、耐水性に優れ、配向の度合い(偏光度に影響する)も維持される。
本発明の要旨は次のとおりである。
(1)本発明の耐水性偏光膜は、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素と、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物とを有し、有機色素が、下記一般式(2)で表わされるアゾ化合物であることを特徴とする。
Figure 0005243989
一般式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換もしくは非置換のベンゾイル基、置換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または−SO M基を表わし、Mは対イオンを表わす。
(2)本発明の耐水性偏光膜は、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素と、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物とを有し、脂環構造の化合物が、ピペラジン又はホモピペラジン、若しくは、それらの混合物であることを特徴とする。
(3)本発明の耐水性偏光膜は、有機色素が、下記一般式(2)で表わされるアゾ化合物であることを特徴とする。
Figure 0005243989
一般式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換もしくは非置換のベンゾイル基、置換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または−SOM基を表わし、Mは対イオンを表わす。
(4)本発明の耐水性偏光膜は、アニオン性基が、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、およびそれらの塩基のいずれかであることを特徴とする。
(5)本発明の耐水性偏光膜の製造方法は、上記に記載の耐水性偏光膜の製造方法であって、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含む偏光膜に、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物を含む液体を接触させることを特徴とする。
本発明の耐水性偏光膜は、多湿環境下に長時間さらされても、従来の耐水性偏光膜に比べて、透過率や偏光度などの光学特性がはるかに低下しにくい。
[耐水性偏光膜]
本発明の耐水性偏光膜は、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素と、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物とを有する。上記の耐水性偏光膜は、代表的には、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含む偏光膜の表面に、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物を含む液体を接触させることによって得られる。この液体を耐水化処理液と呼び、この工程を耐水化処理工程と呼ぶことにする。耐水化処理工程において、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含む偏光膜中に、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物が取り込まれる。
本発明の耐水性偏光膜は、好ましくは、可視光領域(波長380nm〜780nm)の少なくとも一波長で、吸収二色性を示す。一般的に偏光膜は、高透過率・高偏光度であることが望ましい。本発明によれば、透過率が38%以上で、偏光度が98%以上の偏光膜を得ることができる。なお、偏光度は、視感度補正したY値から求めた値である。本発明の耐水性偏光膜は、例えば、湿度90RH%の環境下で、長時間(例えば500時間)保存しても、偏光度の変化量(絶対値)を2%未満とすることができる。
本発明の耐水性偏光膜の厚みは、特に制限はないが、好ましくは0.1μm〜10μmである。耐水性偏光膜の厚みが1μm未満である場合、自立性を確保するため、支持体の上に耐水性偏光膜を形成してもよい。
[有機色素]
本発明に用いられる有機色素は、分子構造中に、少なくとも2つのアニオン性基を有するものである。上記のアニオン性基としては、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、およびそれらの塩基などが挙げられる。有機色素が有するアニオン性基の個数(置換数)は、2〜4が好ましい。
このような有機色素は、耐水化処理液を接触させる前(耐水化処理前)は、アニオン性基が、親水性溶媒に対する溶解性を付与する置換基として作用するので、コーティング液を調整しやすい。
一方、耐水化処理液を接触させ耐水化処理をおこなった後は、アニオン性基が、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物との架橋点として作用するので、優れた耐水性偏光膜を得ることができる。
上記の有機色素としては、例えば、特開2007−126628号公報、特開2006−323377号公報などに記載されているものが使用可能である。これらの公報に記載された有機色素は、溶液状態では液晶性を示し、液晶状態で剪断応力を加えて流動させると、超分子会合体の長軸方向が流動方向に配向する。
上記の有機色素は、下記一般式(2)で表わされるアゾ化合物が好ましい。このようなアゾ化合物は、溶媒に溶解した状態で安定な液晶相(リオトロピック液晶性)を示し、配向性に優れる。さらに、上記のアゾ化合物は−SOM基を特定の位置に有することで、−SOM基同士の立体障害が小さくなり、耐水化処理前後で分子の直線性が維持され、結果として偏光度の高い偏光膜が得られる。
Figure 0005243989
上記の一般式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換もしくは非置換のベンゾイル基、置換もしくは非置換のフェニル基を表わす。Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または−SOM基を表わす。
上記の一般式(2)中のMは対イオンである。Mは、耐水化処理前は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、または金属イオンである。耐水化処理後は、その一部または全部が、上記の分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物の、窒素原子に由来するカチオン種である。
上記の一般式(2)で表わされるアゾ化合物は、例えば、アニリン誘導体とナフタレンスルホン酸誘導体とを、常法によりジアゾ化およびカップリング反応させ、モノアゾ化合物とした後、さらにジアゾ化し、アミノナフトールジスルホン酸誘導体とカップリング反応させて、得ることができる。
[脂環構造の化合物]
本発明に用いられる脂環構造の化合物は、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有し、上記の有機色素のアニオン性基と相互作用して、偏光膜の水に対する耐性を高めるものである。本発明において「脂環構造の化合物」とは、炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のいずれかが環状に結合している構造で、共役二重結合を含んでいない化合物をいう。上記の脂環構造は、共役二重結合を含んでいなければ、その環の中に二重結合があってもよい。
上記の脂環構造の化合物は、芳香環構造の化合物に比べて、2つの窒素原子の距離が可変であるため、有機色素と離れにくく、耐水性を向上させることができると考えられる。
上記の脂環構造の化合物の分子内における窒素原子の数は、好ましくは2個〜10個であり、さらに好ましくは2個〜4個である。窒素原子が1個であると、有機色素を架橋(分子間架橋)させることができないため、偏光膜の耐水性を高めることができない。逆に窒素原子が多すぎると(例えば10個を超えると)、有機色素との架橋が複雑になりすぎ、有機色素の配向性が乱れて、光学特性が低下することがある。
上記の脂環構造の化合物は、好ましくは単脂環系化合物であり、さらに好ましくは、炭素数5〜7のシクロアルキルジアミン、ピペラジン、ホモピペラジン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(DABCO)、スパルテイン、またはそれらの混合物である。上記のシクロアルキルジアミンとしては、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,2−シクロペンタンジアミンなどが挙げられる。これらの化合物は、適度な窒素原子間距離を保つことができるため、耐湿性に優れた偏光膜を得ることができる。なお、上記の脂環構造の化合物が、シス体やトランス体といった構造異性体を有する場合は、それらのいずれか一方を用いてもよいし、混合体を用いてもよい。
上記の脂環構造の化合物は、水溶液(耐水化処理液)の状態で用いられる。耐水化処理液の、脂環構造の化合物の濃度は、好ましくは5重量%〜30重量%であり、さらに好ましくは10重量%〜20重量%である。
[耐水性偏光膜の製造方法]
本発明の製造方法は、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含む偏光膜に、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物を含む液体(耐水化処理液)を接触させる方法である。
本発明の製造方法は、上記の工程を含むものであれば、特に制限はなく、任意の工程を含み得る。そのような工程としては、例えば、偏光膜の表面に耐水化処理液を接触させた後、付着した余分の耐水化処理液を取り除くため、偏光膜の表面を洗浄する工程、あるいは、偏光膜の表面を乾燥する工程などが挙げられる。
本発明に用いられる、耐水化処理前の偏光膜に含まれる有機色素の量は、偏光膜の総重量に対し、好ましくは80重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%である。このような偏光膜は、例えば特開2007−61755号公報に記載されているように、アニオン性基を有する有機色素と溶媒とを含むコーティング液を流延し、有機色素を配向させて得ることができる。
上記の偏光膜は、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含むものであれば、特に制限はなく、任意の添加剤や他の有機色素を含んでいてもよい。前記の添加剤としては、界面活性剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、抗菌剤などが挙げられる。
上記の偏光膜の表面に耐水化処理液を接触させる手段としては、特に制限はなく、偏光膜の表面に耐水化処理液を塗布してもよいし、偏光膜を耐水化処理液中に浸漬してもよい。
[用途]
本発明の耐水性偏光膜は、液晶テレビ、液晶ディスプレイ、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯ゲーム機、カーナビゲーション、コピー機、プリンター、ファックス、時計、電子レンジなどの液晶パネルに好適に用いられる。
[実施例1]
4−ニトロアニリンと8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸とを常法により、ジアゾ化およびカップリング反応させて、モノアゾ化合物を得た。(常法については、細田豊著「理論製造 染料化学 第5版」昭和43年7月15日技報堂発行、135頁〜152頁を参照。)得られたモノアゾ化合物を、同様に常法によりジアゾ化し、さらに1−アミノ−8−ナフトール−2,4−ジスルホン酸リチウム塩とカップリング反応させて粗生成物を得、これを塩化リチウムで塩析することにより、下記構造式(3)のアゾ化合物を得た。
Figure 0005243989
上記のアゾ化合物をイオン交換水に溶解し、ネマチック液晶相を示す、20重量%のコーティング液を調製した。このコーティング液を、ラビング処理およびコロナ処理の施されたノルボルネン系ポリマーフィルム(日本ゼオン社製ゼオノア)上に、バーコータ(BUSHMAN社製Mayer rot HS4)を用いて塗布し、23℃の恒温室内で自然乾燥させて、ノルボルネン系ポリマーフィルム上に、厚み0.4μmの偏光膜(耐水化処理前)を形成した。
次に、この偏光膜を、下記構造式(4)のピペラジン(東京化成社製)を10重量%含む水溶液(耐水化処理液)に1分間浸漬して耐水化処理を施し、水洗した後、23℃の恒温室内で自然乾燥させて、耐水性偏光膜を作製した。得られた耐水性偏光膜の特性を表1に示す。
Figure 0005243989
[実施例2]
ピペラジンに代えて、下記構造式(5)の、1,2−シクロヘキサンジアミン(東京化成社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして耐水性偏光膜を作製した。得られた耐水性偏光膜の特性を表1に示す。
Figure 0005243989
[比較例1]
ピペラジンに代えて、メラミン(東京化成社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして耐水性偏光膜を作製した。得られた耐水性偏光膜の特性を表1に示す。
[比較例2]
耐水化処理を行なわなかったこと以外は、実施例1と同様にして偏光膜を作製した。得られた偏光膜の特性を表1に示す。
Figure 0005243989
[測定方法]
[厚みの測定]
偏光膜の一部を剥離し、三次元非接触表面形状計測システム(菱化システム社製Micromap MM5200)を用いて段差を計測し、偏光膜の厚みを求めた。
[液晶相の観察]
2枚のスライドガラスに、コーティング液を少量挟み込み、偏光顕微鏡(オリンパス社製OPTIPHOT−POL)を用いて、液晶相を観察した。
[耐水性の評価]
偏光膜のサンプルを、窒素原子を有する化合物を含む水溶液に浸漬した際に、偏光膜が維持されるか、あるいは溶解するかを目視観察した。
[透過率、偏光度の測定]
グラントムソン偏光子を備えた分光光度計(日本分光社製U−4100)を用いて、波長380nm〜780nmの直線偏光の測定光を入射させ、波長毎に視感度補正係数をかけて積分することにより、この波長領域の平均のkおよびkを求め、下式により算出した。
単体透過率(T)=(k+k)/2
偏光度(P)=(k−k)/(k+k
ここで、kは最大透過率方向の直線偏光の透過率を表わし、kは最大透過率方向に直交する方向の直線偏光の透過率を表わす。
[加湿試験]
ノルボルネン系ポリマーフィルムと耐水化処理した偏光膜の積層体を、湿度90%RH、温度60℃の恒温装置(エスペック社製PH−3KT)内で500時間放置し、試験前後での偏光膜の単体透過率、および偏光度を測定し、次式により変化率の絶対値を求めた。
|ΔT|(%)=100×|T(試験後)−T(試験前)|/T(試験前)
|ΔP|(%)=100×|P(試験後)−P(試験前)|/P(試験前)

Claims (5)

  1. 少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素と、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物とを有し、
    前記有機色素が、下記一般式(2)で表わされるアゾ化合物であることを特徴とする耐水性偏光膜。
    Figure 0005243989
    (一般式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換もしくは非置換のベンゾイル基、置換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または−SO M基を表わし、Mは対イオンを表わす。)
  2. 少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素と、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物とを有し、
    前記脂環構造の化合物が、ピペラジン又はホモピペラジン、若しくは、それらの混合物であることを特徴とする耐水性偏光膜。
  3. 前記有機色素が、下記一般式(2)で表わされるアゾ化合物であることを特徴とする請求項に記載の耐水性偏光膜。
    Figure 0005243989
    (一般式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、置換もしくは非置換のベンゾイル基、置換もしくは非置換のフェニル基を表わし、Xは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、または−SOM基を表わし、Mは対イオンを表わす。)
  4. 前記アニオン性基が、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、およびそれらの塩基のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の耐水性偏光膜。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の耐水性偏光膜の製造方法であって、少なくとも2つのアニオン性基を有する有機色素を含む偏光膜に、分子内に少なくとも2つの窒素原子を有する脂環構造の化合物を含む液体を接触させることを特徴とする耐水性偏光膜の製造方法。
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