JP5243703B2 - トラクタの変速伝動装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンの出力が入力される静油圧式無段変速部と、前記静油圧式無段変速部から出力される駆動力と前記静油圧式無段変速部による変速作用を受けないエンジン駆動力とを複数の遊星伝動機構によって合成する遊星伝動部と、前記遊星伝動部の複数の出力部から出力される合成駆動力を複数段階の速度レンジに段階分けして出力する変速出力部とを備えたトラクタの変速伝動装置に関する。
上記した変速伝動装置は、静油圧式無段変速部が変速操作され、この変速操作に併せて変速出力部が適切に切り換え操作されることにより、エンジンからの駆動力が複数段階の速度レンジに段階分けして、かつ、各段階の速度レンジにおいて無段階に変速して出力されるものである。
この種の変速伝動装置として、従来、特許出願(特願2005−286073号)されたものを先に開発した。
図10は、先に開発した変速伝動装置3の線図である。この図に示すように、先に開発した変速伝動装置3は、静油圧式無段変速部20と遊星伝動部3aと変速出力部3bとを備えている。遊星伝動部3aは、第1遊星伝動機構P1と第2遊星伝動機構P2と第3遊星伝動機構P3とを備えている。第1遊星伝動機構P1は、静油圧式無段変速部20による変速作用を受けないエンジン駆動力が入力されるリングギヤと、静油圧式無段変速部20からの出力が入力されるサンギヤとを備えている。第2遊星伝動機構P2は、第1遊星伝動機構P1のリングギヤに連動されたキャリヤと、第1遊星伝動機構P1のキャリヤに連動されたリングギヤとを備えている。第3遊星伝動機構P3は、第2遊星伝動機構P2のサンギヤに連動されたサンギヤと、第2遊星伝動機構P2のリングギヤに連動されたキャリヤとを備えている。
変速出力部3bは、遊星伝動部3aの出力が入力されるクラッチ部Cと、このクラッチ部Cの出力が入力される副変速部100とを備えている。クラッチ部Cは、遊星伝動部3aの一対の出力部に入力側が各別に連結された第1クラッチC1と第2クラッチC2とを備えている。副変速部100は、この副変速部100の入力軸と出力軸との間に設けた低速クラッチCLと高速クラッチCHとを備えている。
図11は、先に開発した変速伝動装置3における静油圧式無段変速部20の変速状態と、速度レンジと、副変速部100の出力速度(以下、副変速出力と称する。)との関係を示す説明図である。図11に示す「−MAX」は、静油圧式無段変速部20の逆回転伝動状態での最高速度の変速状態を示し、「N」は、静油圧式無段変速部20の中立状態を示し、「+MAX」は、静油圧式無段変速部20の正回転伝動状態での最高速度の変速状態を示す。図12は、先に開発した変速伝動装置3における速度レンジとクラッチの操作状態との関係を示す説明図である。図12に示す「入り」は、各クラッチC1,C2,CL,CHの入り状態を示し、「−」は、各クラッチC1,C2,CL,CHの切り状態を示す。
これらの図に示すように、先に開発した変速伝動装置3は,次の如きものである。
すなわち、第1クラッチC1と低速クラッチCLとが入り状態に操作され、静油圧式無段変速部20が「−MAX」から「+MAX」に向けて変速操作されると、変速伝動装置3が1速レンジになって変速作動し、副変速出力の回転速度が「0」から無段階に増速していく。静油圧式無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、副変速出力の回転速度が「B11」になる。これに伴って第2クラッチC2と低速クラッチCLとが入り状態に操作され、かつ、静油圧式無段変速部20が「+MAX」から減速操作されると、変速伝動装置3が2速レンジになって変速作動し、副変速出力の回転速度が「B11」から無段階に増速していく。静油圧式無段変速部20が「+MAX」と「N」の間の変速状態「A」になると、副変速出力の回転速度が「B12」になる。これに伴って第1クラッチC1と高速クラッチCHとが入り状態に操作され、かつ、静油圧式無段変速部20が「A」から増速操作されると、変速伝動装置3が3速レンジになって変速作動し、副変速出力の回転速度が「B12」から無段階に増速していく。静油圧式無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、副変速出力の回転速度が「B13」になる。これに伴って第2クラッチC2と高速クラッチCHとが入り状態に操作され、かつ、静油圧式無段変速部20が「−MAX」に向けて変速操作されると、変速伝動装置3が4速レンジになって変速作動し、副変速出力の回転速度が「B13」から無段階に増速していく。静油圧式無段変速部20が「−MAX」の変速状態になると、副変速出力の回転速度が最高速度の「B14」になる。
先に開発した変速伝動装置の場合、殊に速度段階が2速レンジと3速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速を行われた際、動力切れや不安定な速度変化が発生する変速トラブルが生じる場合があった。
すなわち、速度レンジが2速レンジと3速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速は、全てのクラッチを切り状態と入り状態の一方から他方に切り換えることによって行われる。また、変速伝動装置に掛かる駆動負荷が変化し、クラッチに掛かる負荷が変化すると、クラッチには設計どおりの強さの切り換え操作力が付与されても、クラッチが設計タイミングとは異なったタイミングで切り換わる事態が発生しやすくなる。また、切り換えるべきクラッチの数が多いほど、設計タイミングとは異なったタイミングで切り換わるクラッチが発生しやすくなり、かつ、クラッチ間に発生する切り換りタイミングのずれが大きくなりやすい。このため、速度レンジが2速レンジと3速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速が行われる際、各クラッチが所定の操作状態に切り換わって変速出力部が2速レンジあるいは3速レンジを現出する操作状態に切り換わるまでの途中において、長時間にわたって切り状態やスリップ状態になるクラッチが発生することがある。また、一部のクラッチが所定の操作状態に切り換わっても、他のクラッチが未だ所定の操作状態に切り換わっておらず、変速出力部が2速レンジや3速レンジを現出する操作状態に切り換わる前に1速レンジや4速レンジを現出する操作状態になってしまうという、不安定な変速作動が発生することがある。
本発明の目的は、エンジン出力を複数段階の速度レンジに段階分けして、かつ、各速度段階において無段階に変速して出力できるものでありながら、上記した変速トラブルを回避しやすいトラクタの変速伝動装置を提供することにある。
本第1発明は、エンジンの出力が入力されるものでかつエンジンよりも車体後方側に配設された静油圧式無段変速部と、前記静油圧式無段変速部から出力される駆動力と前記静油圧式無段変速部による変速作用を受けないエンジン駆動力とを複数の遊星伝動機構によって合成するものでかつ前記静油圧式無段変速部よりも車体後方側でミッションケースの内部に車体前後向き回転軸芯を有するよう配設された遊星伝動部と、前記遊星伝動部の複数の出力部から出力される合成駆動力を複数段階の速度レンジに段階分けして出力するものでかつミッションケースの内部における前記遊星伝動部の車体後方側に配設された変速出力部とを備えたトラクタの変速伝動装置であって、
前記遊星伝動部は、前記複数の出力部として、内筒軸側の第1出力部と外筒軸側の第2出力部とを備え、
前記変速出力部に、前記遊星伝動部の前記車体前後向き回転軸芯に対して偏倚して平行な出力軸と、前記遊星伝動部における前記複数の出力部の駆動力を前記出力軸に伝達するように、かつ、前記出力軸の回転速度を相違させるように前記複数の出力部と前記出力軸とにわたって設けた4つの伝動機構と、前記4つの伝動機構に各別に設けた4つのクラッチとを備え、
前記4つのクラッチは、1速クラッチと、2速クラッチと、3速クラッチと、4速クラッチと、から構成されており、
前記4つの伝動機構として、前記第1出力部側に設けた第1伝動機構を一対備え、前記第2出力部側に設けた第2伝動機構を一対備え、
一対の前記第1伝動機構は、一方の第1伝動機構が前記第1出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度が、他方の第1伝動機構が前記第1出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度よりも高速になるように、互いに異なる伝動比を備えているとともに、前記一方の第1伝動機構に前記3速クラッチを備え、前記他方の第1伝動機構に前記1速クラッチを備えており、
一対の前記第2伝動機構は、他方の第2伝動機構が前記第2出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度が、一方の第2伝動機構が前記第2出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度よりも高速になるように、互いに異なる伝動比を備えているとともに、前記他方の第2伝動機構に前記4速クラッチを備え、前記一方の第2伝動機構に前記2速クラッチを備えており、
前記4つのクラッチのそれぞれを、前記4つの伝動機構からの駆動力がそれぞれ入力される入力側回転部材と、前記出力軸に駆動力を出力する出力側回転部材とを備えて構成して、これら4組の入力側回転部材及び出力側回転部材を前記出力軸の回転軸芯に沿う方向に並列配置して前記出力軸に支持し、前記4つのクラッチを別々に入り状態と切り状態とに切り換え自在に構成してそれぞれのクラッチの入り状態で4段階の速度レンジを現出するように構成してあり、
前記4段階の速度レンジにおける1速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記1速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
前記4段階の速度レンジにおける2速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記2速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
前記4段階の速度レンジにおける3速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記3速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
前記4段階の速度レンジにおける4速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記4速クラッチのみを入り状態とすることで現出されるように構成してあり、
前記1速レンジと前記2速レンジとの切り換えについては、前記1速クラッチと前記2速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行い、
前記2速レンジと前記3速レンジとの切り換えについては、前記2速クラッチと前記3速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行い、
前記3速レンジと前記4速レンジとの切り換えについては、前記3速クラッチと前記4速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行うように構成してある
本第1発明の構成によると、4つの伝動機構の一つが伝動入り状態になり、他の伝動機構が伝動切り状態になるよう4つのクラッチが操作されることにより、4段階の速度レンジが現出されるよう変速出力部を操作できる。
つまり、速度レンジが1速レンジと2速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速と、2速レンジと3速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速と、3速レンジと4速レンジの間で切り換わるレンジ超え変速とのいずれのレンジ超え変速が行われる場合も、4つのクラッチのうちのいずれか二つのクラッチを切り換え操作するだけで済む。
これにより、エンジン出力を段階の速度レンジに段階分けして、かつ、各速度段階において無段階に変速して出力できるのみならず、いずれのレンジ超え変速が行われる場合でも、数少ないクラッチを切り換えるだけで済んで動力切れや冒頭に記した不安定な速度変化が発生しにくく、走行伝動装置に装備された場合、不整地など走行駆動負荷が変化しやすくてもスムーズに変速走行できるなど、変速および出力性能に富んだ変速伝動装置を得ることができる。
本第2発明は、本第1発明の構成において、前記出力軸からの出力を前進クラッチと後進クラッチとによって前進駆動力と後進駆動力とに切換えるものでかつミッションケースの内部における前記出力軸の車体後方側に配設された前後進切換え装置を備えている。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
〔第一実施例〕
図1は、本発明の第一実施例に係る変速伝動装置3の線図である。この図に示すように、本発明の第一実施例に係る変速伝動装置3は、トラクタが備える走行伝動装置に装備されている。
走行伝動装置は、エンジン1の出力軸1aからの出力が入力される主クラッチ2と、この主クラッチ2の出力軸2aに入力軸21が連動されている前記変速伝動装置3と、この変速伝動装置3の出力軸70に伝動ギヤ4a,4bを介して入力軸31が連動されている前後進切換え装置30と、この前後進切換え装置30の出力軸32に入力ギヤ5aが連動されている後輪差動機構5と、前記前後進切換え装置30の前記出力軸32に伝動ギヤ6a,6bを介して連動されている前輪用出力軸7と、この前輪用出力軸7に伝動軸8を介して入力軸9aが連動されている前輪差動機構9とを備えている。
尚、図1に示す如くミッションケース10の後部に設けた動力取り出し軸11は、トラクタの車体後部に連結されたロータリ耕耘装置(図示せず)など、各種の作業装置に前記エンジン1の駆動力を伝達するものである。この動力取り出し軸11は、伝動軸12と、作業クラッチ13と、伝動ギヤ14a,14bと、伝動ギヤ14bの回転支軸15とを介して前記変速伝動装置3の入力軸21に連動されている。
図1に示すように、前記変速伝動装置3は、前記入力軸21となっているポンプ軸(以下、入力軸21をポンプ軸21と呼称する。)を有した静油圧式無段変速部20(以下、無段変速部20と略称する。)と、一対の遊星伝動機構PF,PRを有した遊星伝動部3aと、前記出力軸70を有した変速出力部3bとを備えて構成してある。前記無段変速部20は、ミッションケース10の外部に設け、前記遊星伝動部3aおよび前記変速出力部3bと、前記前後進切換え装置30と、前記後輪差動機構5とは、前記ミッションケース10の内部に設けてある。
前記無段変速部20は、前記ポンプ軸21を有した油圧ポンプ23と、この油圧ポンプ23からの圧油によって駆動される油圧モータ24とを備えている。油圧ポンプ23は、アキシャルプランジャ形で、かつ可変容量形の油圧ポンプによって構成してある。油圧モータ24は、アキシャルプランジャ形の油圧モータによって構成してある。
すなわち、無段変速部20は、エンジン1の出力軸1aからの出力を主クラッチ2を介してポンプ軸21に入力し、油圧ポンプ23の斜板角が変更されることにより、入力したエンジン駆動力を正回転方向の駆動力と、逆回転方向の駆動力とに変換して、かつ、正回転方向においても逆回転方向においても無段階に変速してモータ軸22から出力する。
前記遊星伝動部3aは、車体前後向きの一本の回転支軸40の前側部分にこの回転支軸40の軸芯方向に並べて支持させた前記一対の遊星伝動機構PF,PRを備える他、前記回転支軸40の後側部分に二重筒軸構造になって相対回転自在に外嵌している内筒軸と外筒軸とで成る一対の筒軸形の出力部41,42を備えている。
前記一対の遊星伝動機構PF,PRのうち車体前方側に位置する前遊星伝動機構PFは、前記回転支軸40に一体回転自在に支持されたサンギヤ50と、このサンギヤ50の外周囲にサンギヤ50の周方向に分散して位置するとともにサンギヤ50に噛み合った複数個の遊星ギヤ51と、各遊星ギヤ51を回転自在に支持するキャリヤ52と、前記各遊星ギヤ51に内歯で噛み合ったリングギヤ53とを備えている。前記サンギヤ50は、前記回転支軸40によって前記モータ軸22に一体回転自在に連動されている。これにより、無段変速部20のモータ軸22からの出力がサンギヤ50に伝達される。前記キャリヤ52は、このキャリヤ52の取り付け筒部52aに一体回転自在に設けた伝動ギヤ54と、この伝動ギヤ54に噛み合った伝動ギヤ55と、この伝動ギヤ55の回転支軸に兼用の前記回転支軸15とを介して前記ポンプ軸21に連動されている。これにより、エンジン1の出力軸1aからポンプ軸21の前端側に伝達され、無段変速部20による変速作用を受けることがない状態でポンプ軸21の後端側から出力されるエンジン駆動力がキャリヤ52に伝達される。
前記一対の遊星伝動機構PF,PRのうち車体後方側に位置する後遊星伝動機構PRは、前記一対の出力部41,42のうちの内筒軸側の出力部41(以下、第1出力部41と呼称する。)の前端部に一体回転自在に支持されたサンギヤ60と、このサンギヤ60の外周囲にサンギヤ60の周方向に分散して位置するとともにサンギヤ60に噛み合った複数個の遊星ギヤ61と、各遊星ギヤ61を回転自在に支持するキャリヤ62と、前記各遊星ギヤ61に内歯で噛み合ったリングギヤ63とを備えている。前記サンギヤ60は、第1出力部41に一体回転自在に支持されていることにより、サンギヤ60と第1出力部41とは一体回転自在に連動している。前記キャリヤ62は、前遊星伝動機構PFのキャリヤ52に連動部材64によって一体回転自在に連動されている。前記リングギヤ63は、前遊星伝動機構PFのリングギヤ53に連動部材65によって一体回転自在に連動されている。前記リングギヤ63は、前記一対の出力部41,42のうちの外筒軸側の出力部42(以下、第2出力部42と呼称する。)の前端部に連動部材66によって一体回転自在に連動されている。
すなわち、遊星伝動部3aは、エンジン1の出力軸1aから出力され、無段変速部20による変速作用を受けないでキャリヤ52に伝達されるエンジン駆動力と、無段変速部20のモータ軸22から出力される駆動力とを前遊星伝動機構PFと後遊星伝動機構PRとによって合成し、合成駆動力を第1出力部41と第2出力部42とから出力する。
図2は、前記変速出力部3bの断面図である。この図に示すように、変速出力部3bは、前記出力軸70を備える他、この出力軸70と前記第1出力部41とにわたって設けた一対の第1伝動機構71,72と、前記出力軸70と前記第2出力部42とにわたって設けた一対の第2伝動機構73,74と、前記一対の第1伝動機構71,72に各別に設けた一対のクラッチCL1,CL3と、前記一対の第2伝動機構73,74に各別に設けた一対のクラッチCL2,CL4とを備えている。
各第1伝動機構71,72は、第1出力部41に一体回転自在に設けた入力ギヤ71a,72aと、この入力ギヤ71a,72aに噛み合った状態にして出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ71b,72bとを備えて構成してある。各第2伝動機構73,74は、第2出力部42に一体回転自在に設けた入力ギヤ73a,74aと、この入力ギヤ73a,74aに噛み合った状態にして出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ73b,74bとを備えて構成してある。各伝動機構71〜74が備える前記クラッチCL1〜CL4は、前記出力ギヤ71b,72b,73b,74bと前記出力軸70とにわたって設けてある。各伝動機構71〜74は、対応する前記クラッチCL1〜CL4が入り状態に切換え操作されることにより、第1出力部41あるいは第2出力部42の駆動力を入力ギヤ71a,72a,73a,74aと出力ギヤ71b,72b,73b,74bとによって出力軸70に伝達し、前記クラッチCL1〜CL4が切り状態に切換え操作されることにより、第1出力部41あるいは第2出力部42から出力軸70への伝動を絶つ。一方の第1伝動機構71が第1出力部41の駆動力を出力軸70に伝達した場合の出力軸70の回転速度が、他方の第1伝動機構72が第1出力部41の駆動力を出力軸70に伝達した場合の出力軸70の回転速度よりも高速になるよう、一対の第1伝動機構71,72は互いに異なる伝動比を備えている。一方の第2伝動機構73が第2出力部42の駆動力を出力軸70に伝達した場合の出力軸70の回転速度が、他方の第2伝動機構74が第2出力部42の駆動力を出力軸70に伝達した場合の出力軸70の回転速度よりも低速になるよう、一対の第2伝動機構73,74は互いに異なる伝動比を備えている。
以下において、一方の第1伝動機構71が備える前記クラッチCL3を3速クラッチCL3と呼称し、他方の第1伝動機構72が備える前記クラッチCL1を1速クラッチCL1と呼称し、一方の第2伝動機構73が備える前記クラッチCL2を2速クラッチCL2と呼称し、他方の第2伝動機構74が備える前記クラッチCL4を4速クラッチCL4と呼称する。
図3は、前記各クラッチCL1〜CL4の操作状態と、変速出力部3bの操作状態としての速度レンジとの関係を示す説明図である。図3に示す「入り」は、各クラッチCL1〜CL4の入り状態を示し、「−」は、各クラッチCL1〜CL4の切り状態を示す。図4は、無段変速部20の変速状態と、変速出力部3bの速度レンジと、変速出力部3bの出力軸70による出力速度との関係を示す説明図である。図4の横軸は、無段変速部20の変速状態を示し、縦軸は、出力軸70による出力速度を示す。横軸の「−MAX」は、無段変速部20のモータ軸22による出力速度が逆回転方向での最高速度になる変速状態を示し、「N」は、無段変速部20の中立状態を示し、「+MAX」は、無段変速部20のモータ軸22による出力速度が正回転方向での最高速度になる変速状態を示す。「A1」は、無段変速部20の「N」と「+MAX」との間の変速状態を示す。
これらの図に示すように、1速クラッチCL1が入り状態に操作され、2速クラッチCL2と3速クラッチCL3と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42とから出力される合成駆動力を他方の第1伝動機構72と1速クラッチCL1とによって1速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。遊星伝動部3aがこのように操作された状態において、無段変速部20が「−MAX」から「+MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「0」から無段階に増速する。無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B1」になる。
2速クラッチCL2が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と3速クラッチCL3と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42とから出力される合成駆動力を一方の第2伝動機構73と2速クラッチCL2とによって2速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が「+MAX」から減速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B1」から無段階に増速する。無段変速部20が正回転速度「A1」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B2」になる。
3速クラッチCL3が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と2速クラッチCL2と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42とから出力される合成駆動力を一方の第1伝動機構71と3速クラッチCL3とによって3速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が正回転速度「A1」からに増速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B2」から無段階に増速する。無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B3」になる。
4速クラッチCL4が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と2速クラッチCL2と3速クラッチCL3とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42とから出力される合成駆動力を他方の第2伝動機構74と4速クラッチCL4とによって4速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が「+MAX」から「−MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B3」から無段階に増速する。無段変速部20が「−MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B4」になる。
図1に示すように、前記前後進切換え装置30は、前記入力軸31と前記出力軸32とを備える他、入力軸31に連動部材34を介して入力側回転部材が一体回転自在に連結され、出力側回転部材が連動部材35を介して出力軸32に一体回転自在に連結された前進クラッチCFと、入力軸31に逆転伝動ギヤ機構33を介して入力側回転部材が連動され、出力側回転部材が前記連動部材35を介して出力軸32に一体回転自在に連結された後進クラッチCRとを備えている。
すなわち、前後進切換え装置30は、前進クラッチCFが入り状態に、後進クラッチCRが切り状態にそれぞれ操作されることにより、入力軸31の駆動力を前進クラッチCFを介して出力軸32に伝達するよう前進状態になる。前後進切換え装置30は、前進クラッチCFが切り状態に、後進クラッチCRが入り状態にそれぞれ操作されることにより、入力軸31の駆動力を逆転伝動ギヤ機構33及び後進クラッチCRを介して出力軸32に伝達するよう後進状態になる。
図5は、トラクタが備える走行操作装置のブロック図である。この図に示すように、走行操作装置は、トラクタの運転部に設けた主変速レバー80および前後進レバー81と、主変速レバー80に連動された変速検出手段82と、前後進レバー81に連動された前後進検出手段83と、この前後進検出手段83および前記変速検出手段82に連係された制御手段84とを備えている。制御手段84は、無段変速部20を変速操作する変速バルブ85と、前記各クラッチCL1〜CL4を切換え操作するクラッチバルブ86〜89と、前記前進クラッチCFを切換え操作する前進バルブ90と、前記後進クラッチCRを切換え操作する後進バルブ91とのそれぞれの電磁操作部に連係されている。制御手段84は、無段変速部20に設けた変速状態検出手段92に連係されている。
主変速レバー80は、中立位置S1から最高速位置Maxに至る操作域で揺動操作するようになっている。主変速レバー80の操作域のうち、中立位置S1から中間位置Cまでは、主として作業時に使用する低速域Lとなり、中間位置Cから最高速位置Maxまでは、主として移動走行時に使用する高速域Hとなっている。前後進レバー81は、中立位置S2と前進位置Fと後進位置Rとに切換え操作するようになっている。
変速検出手段82は、主変速レバー80に操作部が連動された回転ポテンショメータによって構成してあり、主変速レバー80が操作された操作位置を検出し、この検出結果を制御手段84に出力する。前後進検出手段83は、前後進レバー81に操作部が連動された回転ポテンショメータによって構成してあり、前後進レバー81が操作された操作位置を検出し、この検出結果を制御手段84に出力する。変速状態検出手段92は、無段変速部20の変速状態を検出し、この検出結果を制御手段84にフィードバックする。
制御手段84は、マイクロコンピュータを利用して構成してあり、変速検出手段82及び変速状態検出手段92による検出情報を基に、変速伝動装置3が主変速レバー80の操作位置に対応した回転速度の出力を出力軸70から出力する操作状態になるよう、変速バルブ85を操作することによって無段変速部20を変速操作し、かつ、各クラッチバルブ86〜89を切換え操作することによって各クラッチCL1〜CL4を切換え操作する。
制御手段84は、前後進検出手段83による検出情報を基に、前後進切換え装置30が前後進レバー81の操作位置に対応した操作状態になるよう、前進バルブ90を切換え操作することによって前進クラッチCFを切換え操作し、かつ、後進バルブ91を切換え操作することによって後進クラッチCRを切換え操作する。
つまり、トラクタを走行させるに当たり、主変速レバー80を中立位置S1から揺動操作することによってトラクタが走行し、主変速レバー80の中立位置S1からの操作ストロークを大にするほど、トラクタの走行速度が速くなり、主変速レバー80を最高速位置Maxに操作すると、トラクタの走行速度が最高速度になる。
すなわち、主変速レバー80が中立位置S1から揺動操作されて低速域Lの設定位置La(以下、低速設定位置Laと呼称する。)に至るまでの間、制御手段84が1速クラッチCL1を入り状態に維持操作し、変速伝動装置3が1速レンジになって変速作動する。また、主変速レバー80が中立位置S1から揺動操作されるに伴い、制御手段84が無段変速部20を「−MAX」の変速状態から「+MAX」の変速状態に向けて変速操作していく。これにより、主変速レバー80が中立位置S1から操作されるに伴い、出力軸70の出力回転速度が「0」から無段階に増速していく。主変速レバー80が低速設定位置Laに至ると、出力軸70の出力回転速度が「B1」になる。このとき、制御手段84が1速クラッチCL1を切り状態に、2速クラッチCL2を入り状態にそれぞれ切換え操作し、変速伝動装置3が2速レンジに切り換わる。この後、主変速レバー80が低速設定位置Laから中間位置Cに至るまでの間、制御手段84が2速クラッチCL2を入り状態に維持操作し、変速伝動装置3が2速レンジに維持されて変速作動する。また、主変速レバー80が低速設定位置Laから揺動操作されるに伴い、制御手段84が無段変速部20を「+MAX」の変速状態から正回転速度「A1」に向けて減速操作していく。これにより、主変速レバー80が設定低速位置Laから操作されるに伴い、出力軸70による出力回転速度が「B1」から無段階に増速していく。主変速レバー80が中間位置Cに至ると、出力軸70による出力回転速度が「B2」なる。このとき、制御手段84が2速クラッチCL2を切り状態に、3速クラッチCL3を入り状態にそれぞれ切換え操作し、変速伝動装置3が3速レンジに切り換わる。この後、主変速レバー80が中間位置Cから高速域Hの設定位置Ha(以下、高速設定位置Haと呼称する。)に至るまでの間、制御手段84が3速クラッチCL3を入り状態に維持操作し、変速伝動装置3が3速レンジになって変速作動する。また、主変速レバー80が中間位置Cから揺動操作されるに伴い、制御手段84が無段変速部20を正回転速度「A1」から「+MAX」に向けて増速操作していく。これにより、主変速レバー80が中間位置Cから揺動操作されるに伴い、出力軸70による出力回転速度が「B2」から無段階に増速していく。主変速レバー80が高速設定位置Haに至ると、出力軸70による出力回転速度が「B3」になる。このとき、制御手段80が3速クラッチCL3を切り状態に、4速クラッチCL4を入り状態にそれぞれ切換え操作し、変速伝動装置3が4速レンジに切り換わる。この後、主変速レバー80が高速設定位置Haから最高速位置Maxに至るまでの間、制御手段84が4速クラッチCL4を入り状態に維持操作し、変速伝動装置3が4速レンジになって変速作動する。また、主変速レバー80が高速設定位置Haから揺動操作されるに伴い、制御手段84が無段変速部20を「+MAX」の変速状態から「−MAX」の変速状態に向けて変速操作していく。これにより、主変速レバー80が高速設定位置Haから揺動操作されるに伴い、出力軸70による出力回転速度が「B3」から無段階に増速していく。主変速レバー80が最高速位置Maxに至ると、制御手段84が4速クラッチCL4を入り状態に維持操作していて変速伝動装置3が4速レンジになっており、かつ、制御手段84が無段変速部20を「−MAX」の変速状態に操作する。これにより、出力軸70による出力回転速度が最高速度の「B4」になる。
このように走行するとき、前後進レバー81を前進位置Fに操作しておく。すると、制御手段84が前進クラッチCFを入り状態に、後進クラッチCRを切り状態にそれぞれ操作する。これにより、前後進切換え装置30が前進状態になって出力軸70からの出力が前進駆動力にして後輪差動機構5および前輪差動機構9に伝達され、トラクタが前進走行する。一方、前後進レバー81を後進位置Rに操作しておくと、制御手段84が前進クラッチCFを切り状態に、後進クラッチCRを入り状態にそれぞれ操作する。これにより、前後進切換え装置30が後進状態になって出力軸70からの出力が後進駆動力にして後輪差動機構5および前輪差動機構9に伝達され、トラクタが後進走行する。
尚、前後進レバー81を中立位置S2に操作すると、制御手段84が前進クラッチCF及び後進クラッチCRを切り状態に切換え操作する。これにより、前後進切換え装置30が中立状態になって後輪差動機構5および前輪差動機構9への伝動が停止され、トラクタが停止状態になる。
図2は、前記各クラッチCL1〜CL4の断面構造を示す。この図に示すように、前記各クラッチCL1〜CL4は、前記出力ギヤ71b,72b,73b,74bに一体回転自在に支持された入力側回転部材95と、前記出力軸70に一体回転自在に支持された出力側回転部材96と、この出力側回転部材96と前記入力側回転部材95とにわたって設けた多板式の摩擦クラッチ本体97とを備えて構成してある。
前記各クラッチCL1〜CL4は、前記出力側回転部材96の内部に設けた油圧ピストン98を備えている。各油圧ピストン98は、前記出力軸70の内部に設けた操作油路99を介して前記クラッチバルブ86〜89のうちの対応するクラッチバルブに接続されている。
すなわち、各クラッチCL1〜CL4は、クラッチバルブ86,87,88,89から油圧ピストン98に油圧が供給され、油圧ピストン98が摩擦クラッチ本体97を加圧操作することによって入り状態になり、クラッチバルブ86,87,88,89によって油圧ピストン98から油圧が排出され、油圧ピストン98による摩擦クラッチ本体97の加圧が解除されることによって切り状態になる。
〔第二実施例〕
図9は、本発明の参考例としての第二実施例に係る変速伝動装置3の線図である。この図に示すように、本発明の参考例としての第二実施例に係る変速伝動装置3は、トラクタが備える走行伝動装置に装備されている。この走行伝動装置は、エンジン1の出力軸1aからの出力が入力される主クラッチ2と、この主クラッチ2からの出力が入力される前記変速伝動装置3と、この変速伝動装置3の出力軸70に連動された前後進切換え装置30と、この前後進切換え装置30の出力軸32に連動された後輪差動機構5と、前記前後進切換え装置30の出力軸32に連動された前輪差動機構9とを備えている。
本第二実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置と、本第一実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置とを比較すると、主クラッチ2と前後進切換え装置30と後輪差動機構5と前輪差動機構9との点において、本第二実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置と、本第一実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置とは、同一の構成を備えている。変速伝動装置3の出力を前後進切換え装置30に伝達する点において、本第二実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置と、本第一実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置とは、異なる構成を備えている。すなわち、本第二実施例の変速伝動装置3が装備された走行伝動装置では、変速伝動装置3の出力軸70と、前後進切換え装置30の入力軸31とを一体回転自在に連結している。
次に、本第二実施例の変速伝動装置3について詳述する。本第二実施例の変速伝動装置3は、前記主クラッチ2の車体後方側に位置した静油圧式無段変速部20(以下、無段変速部20と略称する。)と、この無段変速部20の車体後方側に位置した遊星伝動部3aと、前記前後進切換え装置30の車体前方側に位置した変速出力部3bとを備えている。
本第二実施例の変速伝動装置3と、本第一実施例の変速伝動装置3とを比較すると、無段変速部20の点において、本第二実施例の変速伝動装置3と、本第一実施例の変速伝動装置3とは、同一の構成を備えている。遊星伝動部3aと変速出力部3bとの点において、本第二実施例の変速伝動装置3と、本第一実施例の変速伝動装置3とは、相違した構成を備えている。次に、本第二実施例の変速伝動装置3における遊星伝動部3aと変速出力部3bとについて説明する。
図6に示すように、本第二実施例の変速伝動装置3が備える遊星伝動部3aは、車体前後方向に並んだ一対の遊星伝動機構PF,PRと、この一対の遊星伝動機構PF,PRのうち車体後方側に位置する後遊星伝動機構PRの車体後方側に位置した3つの出力部41,42,43とを備えている。
前記一対の遊星伝動機構PF,PRのうち車体前方側に位置する前遊星伝動機構PFは、筒軸形の回転支軸56に一体回転自在に支持されたサンギヤ50と、このサンギヤ50の外周囲にサンギヤ50の周方向に分散して位置するとともにサンギヤ50に噛み合った複数個の遊星ギヤ51と、各遊星ギヤ51を回転自在に支持するキャリヤ52と、前記各遊星ギヤ51に内歯で噛み合ったリングギヤ53とを備えている。
前記一対の遊星伝動機構PF,PRのうちの前記後遊星伝動機構PRは、回転支軸67に一体回転自在に支持されたサンギヤ60と、このサンギヤ60の外周囲にサンギヤ60の周方向に分散して位置するとともにサンギヤ60に噛み合った複数個の遊星ギヤ61と、各遊星ギヤ61を回転自在に支持するキャリヤ62と、前記各遊星ギヤ61に内歯で噛み合ったリングギヤ63とを備えている。
図7に示すように、前遊星伝動機構PFおよび後遊星伝動機構PRのサンギヤ50,60の周囲の複数箇所において対応し合っている前遊星伝動機構PFの遊星ギヤ51と後遊星伝動機構PRの遊星ギヤ61とは、遊星ギヤ51の後端部と遊星ギヤ61の前端部とで噛み合っている。図6に示すように、前遊星伝動機構PFの各遊星ギヤ51を回転自在に支持する支軸57は、前遊星伝動機構PFのキャリヤ52と後遊星伝動機構PRのキャリヤ62とにわたって支持されているとともに各キャリヤ52,62に対して相対回転する。後遊星伝動機構PRの各遊星ギヤ61を回転自在に支持する支軸68は、前遊星伝動機構PFのキャリヤ52と後遊星伝動機構PRのキャリヤ62とにわたって支持されているとともに各キャリヤ52,62に対して相対回転する。前遊星伝動機構PFのサンギヤ50の前記回転支軸56は、無段変速部20のモータ軸22に一体回転自在に連動されている。
前遊星伝動機構PFのリングギヤ53は、このリングギヤ53に一端側が一体回転自在に連結されている回転連動体58と、この回転連動体58の他端側に一体回転自在に連結された伝動ギヤ59aと、この伝動ギヤ59aに噛み合った状態で無段変速部20のポンプ軸21に一体回転自在に支持された伝動ギヤ59bとを介してポンプ軸21に連動されている。
前記3つの出力部41,42,43は、同心状の3重軸構造に相対回転自在に重なり合った軸体によって構成してある。3つの出力部41,42,43のうちの第1出力部41は、3重軸構造の最も外側に位置した筒軸で成り、後遊星伝動機構PRのリングギヤ63に回転連動体69を介して一体回転自在に連結されている。3つの出力部41,42,43のうちの第2出力部42は、3重軸構造の中間に位置した筒軸で成り、後遊星伝動機構PRのキャリヤ62に一体回転自在に連結されている。3つの出力部41,42,43のうちの第3出力部43は、3重軸構造の最も内側に位置した軸体で成り、後遊星伝動機構PRのサンギヤ60の回転支軸67と一体回転する。
すなわち、遊星伝動部3aは、前遊星伝動機構PFの遊星ギヤ51と、後遊星伝動機構PRの遊星ギヤ61とが噛み合い連動して自転回転し、この連動状態を維持しながらサンギヤ50,60の周りを公転回転するよう前遊星伝動機構PFと後遊星伝動機構PRとを連結した複合遊星型式になっている。そして、遊星伝動部3aは、無段変速部20による変速作用を受けないエンジン駆動力としてのモータ軸21の駆動力を前遊星伝動機構PFのリングギヤ53に入力し、無段変速部20のポンプ軸22からの出力を前遊星伝動機構PFのサンギヤ50に入力し、無段変速部20による変速作用を受けないエンジン駆動力と、無段変速部20の出力とを前遊星伝動機構PFと後遊星伝動機構PRとによって合成し、この合成駆動力を3つの出力部41,42,43から出力する。
図6に示すように、変速出力部3bは、前記出力軸70を備える他、この出力軸70と前記第1出力部41とにわたって設けた第1伝動機構71と、前記出力軸70と前記第3出力部43とにわたって設けた第2伝動機構72と、前記出力軸70と前記第2出力部42とにわたって設けた第3伝動機構73と、前記出力軸70と前記第3出力部43とにわたって設けた第4伝動機構74と、前記四つの伝動機構71,72,73,74に設けたクラッチCL1,CL2,CL3,CL4とを備えている。
前記第1伝動機構71は、第1出力部41に一体回転自在に設けた入力ギヤ71aと、この入力ギヤ71aに噛み合った状態で出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ71bとを備えて構成してある。前記第2伝動機構72は、第3出力部43に一体回転自在に設けた入力ギヤ72aと、この入力ギヤ72aに噛み合った状態で出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ72bとを備えて構成してある。前記第3伝動機構73は、第2出力部42に一体回転自在に設けた入力ギヤ73aと、この入力ギヤ73aに噛み合った状態で出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ73bとを備えて構成してある。前記第4伝動機構74は、第3出力部43に一体回転自在に設けた入力ギヤ74aと、この入力ギヤ74aに噛み合った状態で出力軸70に相対回転自在に取り付けた出力ギヤ74bとを備えて構成してある。
各伝動機構71〜74が備える前記クラッチCL1〜CL4は、前記出力ギヤ71b,72b,73b,74bに一体回転自在に設けた入力側回転部材95と、前記出力軸70に一体回転自在に支持された出力側回転部材96と、この出力側回転部材96と前記入力側回転部材95との間に設けた多板式の摩擦クラッチ本体97と、出力側回転部材96の内部に設けた油圧ピストン98とを備えて構成してある。各クラッチCL1〜CL4は、油圧ピストン98によって摩擦クラッチ本体97の複数枚のクラッチ板(図示せず)が圧接操作されることにより、入力側回転部材95と出力側回転部材96とを摩擦によって一体回転させるよう入り状態になり、油圧ピストン98による摩擦クラッチ本体のクラッチ板の圧接操作が解除されることにより、入力側回転部材95と出力側回転部材96との連動を絶つよう切り状態になる。
各伝動機構71〜74は、この伝動機構71〜74が備えている前記クラッチCL1〜CL4が入り状態に切換え操作されることにより、第1出力部41あるいは第2出力部42あるいは第3出力部43の駆動力を入力ギヤ71a,72a,73a,74aと、出力ギヤ71b,72b,73b,74bと、クラッチCL1,CL2,CL3,CL4とによって出力軸70に伝達し、前記クラッチCL1〜CL4が切り状態に切換え操作されることにより、第1出力部41あるいは第2出力部42あるいは第3出力部43から出力軸70への伝動を絶つ。
出力軸70が各伝動機構71〜74によって駆動された場合の出力軸70の回転速度が次の如く相違するように各伝動機構71〜74の伝動比を設定してある。第2伝動機構72によって駆動された場合の回転速度が、第1伝動機構71によって駆動された場合の回転速度よりも速くなる。第3伝動機構73によって駆動された場合の回転速度が、第2伝動機構72によって駆動された場合の回転速度よりも速くなる。第4伝動機構74によって駆動された場合の回転速度が、第3伝動機構73によって駆動された場合よりも速くなるよう設定してある。
図8は、前記各クラッチCL1〜CL4の操作状態と、変速出力部3bの操作状態としての速度レンジとの関係を示す説明図である。図8に示す「入り」は、各クラッチCL1〜CL4の入り状態を示し、「−」は、各クラッチCL1〜CL4の切り状態を示す。図9は、無段変速部20の変速状態と、変速出力部3bの速度レンジと、変速出力部3bの出力軸70による出力速度との関係を示す説明図である。図9の横軸は、無段変速部20の変速状態を示し、縦軸は、出力軸70による出力速度を示す。横軸の「−MAX」は、無段変速部20のモータ軸22による出力速度が逆回転方向での最高速度になる変速状態を示し、「N」は、無段変速部20の中立状態を示し、「+MAX」は、無段変速部20のモータ軸22による出力速度が正回転方向での最高速度になる変速状態を示す。
これらの図に示すように、第二実施例に係る変速伝動装置3は、無段変速部20が変速操作され、この変速操作に併せて変速出力部3bの各クラッチCL1,CL2,CL3,CL4が適切に切り換え操作されることにより、エンジン1からの駆動力を4段階の速レンジに段階分けして、かつ、各段階の速度レンジにおいて無段階に変速して出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。
すなわち、1速クラッチCL1が入り状態に操作され、2速クラッチCL2と3速クラッチCL3と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42と第3出力部43とから出力される合成駆
動力を第1伝動機構71と1速クラッチCL1とによって1速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。遊星伝動部3aがこのように操作された状態において、無段変速部20が「−MAX」から「+MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「0」から無段階に増速する。無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B21」になる。
2速クラッチCL2が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と3速クラッチCL3と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42と第3出力部43とから出力される合成駆動力を第2
伝動機構72と2速クラッチCL2とによって2速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が「+MAX」から「−MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B21」から無段階に増速する。無段変速部20が「−MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B22」になる。
3速クラッチCL3が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と2速クラッチCL2と4速クラッチCL4とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42と第3出力部43とから出力される合成駆動力を第3
伝動機構73と3速クラッチCL3とによって3速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が「−MAX」から「+MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B22」から無段階に増速する。無段変速部20が「+MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が「B23」になる。
4速クラッチCL4が入り状態に操作され、1速クラッチCL1と2速クラッチCL2と3速クラッチCL3とが切り状態に操作されると、変速出力部3bは、遊星伝動部3aの第1出力部41と第2出力部42と第3出力部43とから出力される合成駆動力を第4
伝動機構74と4速クラッチCL4とによって4速レンジの速度段階の駆動力となるようにして出力軸70に伝達し、この出力軸70から前後進切換え装置30に伝達する。変速出力部3bがこのように操作された状態において、無段変速部20が「+MAX」から「−MAX」に向けて変速操作されると、これに伴って出力軸70の回転速度が「B23」から無段階に増速する。無段変速部20が「−MAX」の変速状態になると、出力軸70の回転速度が最高速度の「B24」になる。
〔別実施例〕
上記の各実施例に示した前記クラッチCL1〜CL4に替え、シンクロメッシュを利用したクラッチギヤのシフト操作によって入り状態と切り状態に切換え操作されるよう構成したクラッチを採用してもよく、この場合も、本発明の目的を達成することができる。
トラクタの走行伝動装置の線図 変速出力部の断面図 クラッチの操作状態と、変速出力部の操作状態との関係を示す説明図 無段変速部の変速状態と、変速出力部の速度レンジと、出力速度との関係を示す説明図 走行操作装置のブロック図 第二実施例の変速伝動装置を備えた走行伝動装置の線図 第二実施例の変速伝動装置における遊星伝動部の正面視での線図 第二実施例の変速伝動装置におけるクラッチの操作状態と、変速出力部の操作状態との関係を示す説明図 第二実施例の変速伝動装置における無段変速部の変速状態と、変速出力部の速度レンジと、出力速度との関係を示す説明図 先に開発した変速伝動装置の線図 先に開発した変速伝動装置の無段変速部の変速状態と、変速出力部の速度レンジと、出力速度との関係を示す説明図 先に開発した変速伝動装置のクラッチの操作状態と、変速出力部の操作状態との関係を示す説明図
1 エンジン
3a 遊星伝動部
3b 変速出力部
10 ミッションケース
20 静油圧無段変速部
30 前後進切換え装置
41,42,43 出力部
70 出力軸
71,72,73,74 伝動機構
95 入力側回転部材
96 出力側回転部材
CF 前進クラッチ
CR 後進クラッチ
PF,PR 遊星伝動機構
CL1,CL2,CL3,CL4 クラッチ

Claims (2)

  1. エンジンの出力が入力されるものでかつエンジンよりも車体後方側に配設された静油圧式無段変速部と、前記静油圧式無段変速部から出力される駆動力と前記静油圧式無段変速部による変速作用を受けないエンジン駆動力とを複数の遊星伝動機構によって合成するものでかつ前記静油圧式無段変速部よりも車体後方側でミッションケースの内部に車体前後向き回転軸芯を有するよう配設された遊星伝動部と、前記遊星伝動部の複数の出力部から出力される合成駆動力を複数段階の速度レンジに段階分けして出力するものでかつミッションケースの内部における前記遊星伝動部の車体後方側に配設された変速出力部とを備えたトラクタの変速伝動装置であって、
    前記遊星伝動部は、前記複数の出力部として、内筒軸側の第1出力部と外筒軸側の第2出力部とを備え、
    前記変速出力部に、前記遊星伝動部の前記車体前後向き回転軸芯に対して偏倚して平行な出力軸と、前記遊星伝動部における前記複数の出力部の駆動力を前記出力軸に伝達するように、かつ、前記出力軸の回転速度を相違させるように前記複数の出力部と前記出力軸とにわたって設けた4つの伝動機構と、前記4つの伝動機構に各別に設けた4つのクラッチとを備え、
    前記4つのクラッチは、1速クラッチと、2速クラッチと、3速クラッチと、4速クラッチと、から構成されており、
    前記4つの伝動機構として、前記第1出力部側に設けた第1伝動機構を一対備え、前記第2出力部側に設けた第2伝動機構を一対備え、
    一対の前記第1伝動機構は、一方の第1伝動機構が前記第1出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度が、他方の第1伝動機構が前記第1出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度よりも高速になるように、互いに異なる伝動比を備えているとともに、前記一方の第1伝動機構に前記3速クラッチを備え、前記他方の第1伝動機構に前記1速クラッチを備えており、
    一対の前記第2伝動機構は、他方の第2伝動機構が前記第2出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度が、一方の第2伝動機構が前記第2出力部の駆動力を前記出力軸に伝達した場合の前記出力軸の回転速度よりも高速になるように、互いに異なる伝動比を備えているとともに、前記他方の第2伝動機構に前記4速クラッチを備え、前記一方の第2伝動機構に前記2速クラッチを備えており、
    前記4つのクラッチのそれぞれを、前記4つの伝動機構からの駆動力がそれぞれ入力される入力側回転部材と、前記出力軸に駆動力を出力する出力側回転部材とを備えて構成して、これら4組の入力側回転部材及び出力側回転部材を前記出力軸の回転軸芯に沿う方向に並列配置して前記出力軸に支持し、前記4つのクラッチを別々に入り状態と切り状態とに切り換え自在に構成してそれぞれのクラッチの入り状態で4段階の速度レンジを現出するように構成してあり、
    前記4段階の速度レンジにおける1速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記1速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
    前記4段階の速度レンジにおける2速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記2速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
    前記4段階の速度レンジにおける3速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記3速クラッチのみを入り状態とすることで現出され、
    前記4段階の速度レンジにおける4速レンジについては、前記4つのクラッチのうち、前記4速クラッチのみを入り状態とすることで現出されるように構成してあり、
    前記1速レンジと前記2速レンジとの切り換えについては、前記1速クラッチと前記2速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行い、
    前記2速レンジと前記3速レンジとの切り換えについては、前記2速クラッチと前記3速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行い、
    前記3速レンジと前記4速レンジとの切り換えについては、前記3速クラッチと前記4速クラッチとの2つのクラッチの入り状態と切り状態とを切り換えることで行うように構成してあるトラクタの変速伝動装置。
  2. 前記出力軸からの出力を前進クラッチと後進クラッチとによって前進駆動力と後進駆動力とに切り換えるものでかつミッションケースの内部における前記出力軸の車体後方側に配設された前後進切り換え装置を備えている請求項1記載のトラクタの変速伝動装置。
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