JP5243485B2 - 電流遮断素子および電流遮断素子を用いた高電圧装置 - Google Patents
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Description
本発明の電流遮断素子は、少なくとも異常電流が流れた場合に溶融、蒸発するヒューズ導体とこのヒューズ導体を接続する2つの電極を有する。まず、本発明の電流遮断素子の動作について説明する。図1(A)、(B)、(C)は本発明の実施の形態1による電流遮断素子の動作を説明する図である。本発明では、ピーク電圧が5kV以上の高電圧装置
の保護を目的とし、異常発生時に、通常使用電流の5倍以上の電流がヒューズ導体に流れるような回路で、かつ、短時間で異常発生部分に供給される電流を削減することを目的としている。すなわち、高電圧が印加される装置において、装置の一部の絶縁物が破損し、破損部位で放電してアーク放電などの負荷の破損部位の放電による異常電流が流れ、破損部位で発生する熱によって、破損部位の周辺まで損傷が広がるのを防止することを目的の一つとする。
たアーク放電による抵抗値、R2は負荷の破損部位で生じた放電による抵抗値を示す。ここでは、負荷の破損部位で放電が生じても、負荷のその他の部位は負荷抵抗としてはほぼR0のままで、破損部位の放電による抵抗R2がR0に並列に接続された状態になることを想定している。
る。
S =(Id2・γ・t/(Cp・ρ・(Tb−T0)))0.5 (1)
ここで、t(s)は、異常発生からヒューズが蒸発するまでの時間で装置の保護に必要
な最大時間、Id(A)は放電時の電流、T0(℃)は室温、Tb(℃)はヒューズ導体の沸
点、T0〜Tbまでのヒューズ導体の体積抵抗率の平均値がγ(Ωmm)、T0〜Tbまでのヒューズ導体の密度の平均値がρ(g/mm3)、T0〜Tbまでのヒューズ導体の比熱の平均値が Cp
(J/g/k)である。ただし、各パラメータの括弧内は単位を示す。
昇温ΔTは室温から沸点 ΔT=Tb−T0、
比熱の定義 ΔT=Q/w/Cp T:昇温 Q:入熱 w:ヒューズ導体重量 Cp:比熱
密度の定義 w=ρ・V ρ:ヒューズ導体密度 V:ヒューズ導体体積
電流による入熱 Q=I2・R・t I:電流 R:ヒューズ導体抵抗 t:入熱時間
ヒューズ導体抵抗 R=γ・L/S γ:体積抵抗率
ヒューズ導体体積 V=S・L L:ヒューズ導体長 S:ヒューズ導体断面積
である。ヒューズ導体は断面円形の線状部材から選定する場合が多いため、断面形状を円形とした場合の直径dで(1)式を書き換えると、
d=2・(Id2・γ・t/(π2・Cp・ρ・(Tb−T0)))0.25 (2)
スズの場合、Tb=2602℃であり、体積抵抗率γ、密度ρ、比熱Cpは、それぞれ、γ=1.1x10−4(Ωmm)、ρ=7.31 x10−3(g/mm3)、Cp=0.228(J/g/k)とし、負荷の異常
時の電流Id=20(A)、回路保護のための時間t=0.01(s)、室温T0=27(℃)として試算する。尚、以上の値は、室温T0の値であるため、高温では体積抵抗率が大きくなり、この試算値より細径でも蒸発する。
これより5%小さい線径は0.108mmとなる。すなわち、実際のヒューズ直径D(D<d)は、
入手が容易な線径として、D=0.1mmのスズ線を用いれば、10mS以内にヒューズを蒸発させ、装置を保護することが可能となる。
T = 2000・(Ip2・γ・L2/(π2・λ・D4))+ T0 (3)
ここで、Ipは通常通電時に流れる電流、L(mm)はヒューズ導体の長さ、λ(J/(m・s・K))は熱伝導率であり、D(mm)はdよりも小さく、入手可能なヒューズ導体の線直径で
ある。
た場合の中央部の温度上昇を与える式、
ΔT=P・L/(8λ) P:内部発熱 λ:熱伝導率
ここで、昇温ΔTは最終温度T−室温T0 ΔT=T−T0
次に、内部発熱の計算式 P=I2・R I:電流 R:ヒューズ導体抵抗
ヒューズ導体抵抗 R=γ・L/S γ:体積抵抗率
ヒューズ導体体積 V=S・L L:ヒューズ導体長
ヒューズ導体断面積 S=πD2/4 D:ヒューズ導体直径
D<d=2・(Id2・γ・t/(π2・Cp・ρ・(Tb−T0)))0.25 (4)
また、異常放電電流が通常電流の5倍以上で動作するという条件から、
Id>5・Ip (5)
D<2・(25・Ip2・γ・t/(π2・Cp・ρ・(Tb−T0)))0.25 (6)
また、通常通電時のヒューズ温度Tの最大値は、ヒューズ導体の融点Tmを越えること
は出来ないので、
Tm > 2000・(Ip2・γ・L2/(π2・λ・D4))+ T0 より
D>(2000・(Ip2・γ・L2/(π2・λ・(Tm−T0)))0.25 (7)
すなわち、本特許におけるヒューズ導体の条件は、(6)、(7)の不等式を満たすD
、Lを有するものである。
S <(Id2・γ・t/(Cp・ρ・(Tb−T0)))0.5 (8)
S >(125・(Ip2・γ・L2/(λ・(Tm−T0)))0.5 (9)
0mmでも放電しないことを想定し、従来のヒューズの最小電極間距離(ヒューズ導体長さ)を10mmとおいて、従来のヒューズが(6)、(7)の不等式を満たすかどうか試算した。試算の条件は、通常電流(定格電流)4A、異常時の電流を定格電流の5倍の20Aとした。この条件で、線径0.001〜1mmで、従来よく用いられているスズと銅を材料としたヒューズを例として、蒸発するまでの時間を求めた(式(6))。また、ヒューズ導体長さ1,5,10,15mmのヒューズ導体の中央部が溶融しない線径を求めた(式(7))。さらに、蒸発までの時間が0.05sとなる線径において、溶融しない最大の長さを求めた(式(6)と式(7)を共に満たす最大のL)。その結果を図3、図4に示す。図3はヒューズ導体がスズの場合、図4はヒューズ導体が銅の場合を示している。図より、従来の、電極間距離が絶縁破壊を生じない寸法のヒューズ(ヒューズ導体の長さ10mm以上)は、通常電流で溶融しないように径を定めると、図の太線の○印より上側となる。一方、(6)式を満たすDは、図の●印より下側であり、スズ、銅共に従来の条件(長さ10mm)では、(6)、(7)の不等式の条件を満たさないことがわかる。
、通常の設計では、ヒューズ長さが10mm以下で放電することになる。従来の高電圧で使用する電流遮断素子は、ヒューズ導体溶断後の放電が許容されておらず、線の下側のヒューズ導体の電流遮断素子はなかった。線の上側に斜めハッチの領域がないことから、従来は本発明の条件を満たす電流遮断素子が存在しないことがわかる。
の長さの上限を以下の式で求めることができる。
L = 0.07・(λ・D4・(T1−T0)/(Ip 2・γ)) 0.5 (10)
ューズ導体の長さ上限は、スズの場合、λ=65(J/(m・s・K))、D=0.1(mm)、T1=100(℃) 、T0=27(℃)、Ip=4(A)、γ=1.1x10−4(Ωmm)を用いて 1.15mm、銅の場合は、λ=350(J/(m・s・K))、D=0.05(mm)、γ=1.6x10-5(Ωmm)を用いて、1.75mm以下であれば良いことがわかる。
図6〜図9はこの発明の実施の形態2による電流遮断素子の構成を示す模式図である。実施の形態2は、ヒューズ導体が蒸発した後、電極間距離を引き離すため、電極に移動機構を設けたものである。ここでは、移動機構としてばねを用いたものを説明する。図6において、9は電極2を電極3から離すように引っ張るためのばね、10は可撓導体である。本発明にかかるヒューズは、短時間でヒューズ導体が蒸発するため、蒸発後の電流を抑制できるが、電極間距離が短くアーク自体は切れないため、電流は流れ続ける。この電流を切るためには、電極間に印加される電圧を下げるか、電極間距離を引き離す(拡大する)必要がある。ここでは、片側の電極にばねを入れておき、蒸発後に電極間距離を引き離してアーク電流を切るようにした。この際、可能な限り素早く電極を引き離すため、電極の質量を小さくし、慣性を小さくするのが望ましい。
図10(A)、(B)は、本発明の実施の形態3による電流遮断素子の構成を示す模式図である。図に示すように、径の異なるあるいは材質の異なる複数のヒューズ導体6や径の等しい複数のヒューズ導体8を、空冷可能な表面積を持つ導体(ヒューズ接続板7)を挟んで複数個直列に接続している。この場合、間に挟むヒューズ接続板7を十分に冷却すれば、ヒューズ導体の抵抗による電力損失が無視できなくなるまで、ヒューズ導体を増やすことができる。また、空冷可能な表面積を持つ導体の両端にヒューズを設ければ、異常電流発生時に両端が蒸発(もしくは溶融)して、導体が切り離されるため、導体を落下さ
せる等の手法で、放電後の絶縁距離を大きく取り、電源再投入時の放電を防止するように構成することも可能となる。このような、ヒューズ接続板7と複数のヒューズ導体6や8と電極2、3は、前述したような、一枚の薄板からエッチング等で切り出しする方法で簡単に作製することができる。
図11は、本発明の実施の形態4による電流遮断素子を利用した高電圧装置の回路図を示すものである。図11において、16は高電圧電源、17は本発明による電流遮断素子、18は負荷で、高電圧電源16に対して、負荷に電流遮断素子17が直列に接続された直列体が複数並列に接続されている。19は何らかの原因で放電により絶縁破壊が生じた負荷である。本実施の形態4では、一つの高電圧電源に対し、多数の負荷18が並列に接続されており、その各々の機能がほぼ同一で、一つの負荷が破壊されても、全体に及ぼす効果が小さいような系を想定している。このような系で、一つの負荷で放電が起こり、絶縁が破壊された場合、絶縁破壊されて抵抗が小さくなった負荷19のみ高電圧電源からに電流が流れ、過電流により高電圧がかからなくなり、装置全体が動作しなくなる。しかし、一つの負荷を上記ヒューズにより切り離せば、それ以外の大多数の負荷により、全体としての機能を保つことができる。例えば、負荷として、あるものAを発生する同一の負荷がn個あり、そのうちの一つが破損してAを発生できなくなった場合、残りの(n−1)個の負荷が元通りAを発生すれば、装置全体としてのAの発生量は、n個の負荷全体がAを発生していた場合の(n−1)/n倍の発生量となる。nが100とすると、Aの発生量は全体としては1%低下するだけなので、装置全体の機能の低下はごくわずかで運転を続けることができる。
図12は、本発明の実施の形態5による電流遮断素子を用いた高電圧装置の回路図を示すものである。図12において、20は高電圧電源からの出力電流を検出する電流検出部、21は電流検出部20からの信号により出力電流が許容値以上の場合は電源出力OFF信号あるいは出力電圧を低下させる信号を出す高電圧電源制御回路、22は高電圧電源制御回路21により制御可能な高電圧電源である。また、図12において図11と同一符号は同一または相当する部分を示す。本実施の形態5の高電圧装置では、一つの高電圧電源に対し、多数の負荷が並列に並んでおり、その各々の機能がほぼ同一で、一つの負荷の絶縁破壊だけでは、全体に及ぼす効果が小さいが、絶縁破壊による過電流により、装置全体が再起動出来ないような損傷を被る系を想定している。具体的には、一つの負荷の絶縁破壊により生ずるアーク放電が継続することにより、装置の隔壁に穴が開き、外部の流体が装置内部に侵入して、装置全体の機能を停止させるような系である。
図13は、本発明の実施の形態6による電流遮断素子を用いた高電圧装置の概略構成を示す図である。本実施の形態6は、実施の形態5における高電圧装置としてオゾン発生装置(オゾナイザ)を適用したものである。図13において図12と同一符号は同一または相当する部分を示す。図13において、23はガラス管などで構成される円筒形状の放電管で、片端は閉鎖されている。放電管23の内面には高圧電極となる金属薄膜24が形成されている。放電管23は、金属管で形成された接地電極25の内部に挿入されており、放電管23の外面と接地電極25の内面との間に間隙26が形成されている。また接地電極の外面は冷却水27が流れ、冷却するように構成されている。金属薄膜24には給電素子28により高電圧電源22から本発明による電流遮断素子17を介して高電圧が印加される。図に示すように、間隙26に酸素ガスや空気など酸素(O2)を含むガスを流して、高圧電極となる金属薄膜24と接地電極25の間に高電圧電源22から高電圧を印加することで、ガスが放電して酸素をオゾン(O3)化する。なお、図13では放電管23は2本だけを図示しているが、大容量のオゾナイザでは、放電管23と接地電極25の対が多数、例えば100本以上、さらに大容量のものでは1000本近く配置されている。
9:ばね 12:板ばねを兼ねた電極
16、22:高電圧電源 17:電流遮断素子
20:電流検出部 21高電圧電源制御部
23:放電管
Claims (13)
- 定格電流を上回る異常電流により溶融・蒸発するヒューズ導体が2つの電極間に接続された電流遮断素子において、上記ヒューズ導体が存在しない場合に上記2つの電極間に印加される所定の電圧により上記2つの電極間で絶縁破壊が生じる電界強度となるように上記ヒューズ導体の長さが設定されるとともに、上記ヒューズ導体の寸法が、上記ヒューズ導体に所定の異常電流が流れた場合に上記ヒューズ導体が所定の時間以内に蒸発する寸法に設定されたことを特徴とする電流遮断素子。
- ヒューズ導体が断面積S(mm2)、長さL(mm)の線状導体であり、
S <(Id2・γ・t/(Cp・ρ・(Tb−T0)))0.5
S >(125・(Ip2・γ・L2/(λ・(Tm−T0)))0.5
を満足することを特徴とする請求項1に記載の電流遮断素子。
ただし、t(s)は、所定の時間、Id(A)は所定の異常電流、T0(℃)は室温、Tb(℃)はヒューズ導体の沸点、γ(Ωmm)はT0とTb間のヒューズ導体の体積抵抗率の平均値、ρ(g/mm 3 )はT0とTb間のヒューズ導体の密度の平均値、Cp(J/g/k)はT0とTb間のヒューズ導体の比熱の平均値、Ipは定格電流、λ(J/(m・s・K))はヒューズ導体の熱伝
導率である。 - 所定の異常電流は定格電流の5倍の電流であり、所定の時間は0.05秒であり、所定の電圧は5kV以上であることを特徴とする請求項2に記載の電流遮断素子。
- ヒューズ導体が蒸発した後に2つの電極間距離を広げるように2つの電極のうち少なくとも一方の電極を移動する移動機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の電流遮断素子。
- 移動機構は、電極に接続されたばねであることを特徴とする請求項4に記載の電流遮断素子。
- 2つの電極を板ばねにより形成し、この2つの電極と、上記2つの電極間に接続されたヒューズ導体とを、表面が湾曲した絶縁体に沿わせるように配置したことを特徴とする請
求項5に記載の電流遮断素子。 - ヒューズ導体が、複数の導体、もしくは断面積または材料の異なる複数の導体を直列に接続して構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電流遮断素子。
- 2つの電極とヒューズ導体は一枚の薄板で一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の電流遮断素子。
- 請求項1乃至8いずれか1項に記載の電流遮断素子が直列に接続された負荷が複数個並列に高圧電源に接続されたことを特徴とする高電圧装置。
- 高電圧電源の出力電流を検出する電流検出部と、この電流検出部において異常電流が検出された場合に上記高電圧電源の出力電圧を低下させる制御を行う高電圧電源制御部を備えたことを特徴とする請求項9に記載の高電圧装置。
- 高電圧電源制御部は、高電圧電源の出力電圧を低下させた後に、上記高電圧電源の出力電圧を負荷の動作電圧まで回復させる制御を行うことを特徴とする請求項10に記載の高電圧装置。
- 高電圧装置は、円筒状の放電管を複数備え、放電によりオゾンを発生させるオゾン発生装置であり、上記複数の放電管がそれぞれの負荷を形成することを特徴とする請求項9乃至11いずれか1項に記載の高電圧装置。
- 電流遮断素子が放電管内部に配置されたことを特徴とする請求項12に記載の高電圧装置。
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