JP2525761B2 - 限流装置 - Google Patents
限流装置Info
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- JP2525761B2 JP2525761B2 JP60160853A JP16085385A JP2525761B2 JP 2525761 B2 JP2525761 B2 JP 2525761B2 JP 60160853 A JP60160853 A JP 60160853A JP 16085385 A JP16085385 A JP 16085385A JP 2525761 B2 JP2525761 B2 JP 2525761B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は短絡電流を限流する電流限流装置の構造に関
するものである。
するものである。
第3図は例えば特公昭55-4322号公報に示された従来
の限流装置を示す断面図である。図において、(1)は
ニードル、(2)は圧力緩衝室の一構成要素となると共
に一方の電極となるシリンダー、(3)は圧縮ガス、
(4)はOリング、(5)はピストン、(6)はシール
ガスケツト、(7)は緩衝材、(8)は限流材料(例え
ばナトリウムのような常温でやわらかいあるいは液体の
金属)、(9)は金属筒、(10)は磁器などの絶縁物、
(11)は他の絶縁物、(12)はもう一方の電極、(13)
は金具、(14)はニードル、(15)は絶縁物(10)内に
設けられた溜め部である。また、この第3図のものは、
圧縮ガス(3)はニードル(1)によりシールされ、O
リング(4)によつて圧縮ガス(3)は限流材料(8)
と絶縁され、また、この限流材料(8)はガスケツト
(6)とニードル(14)によりシールされている。な
お、緩衝材(7)は限流装置の成形時に、磁器(10)の
受ける衝撃を緩和するためのものであり、シリンダ
(2)と金属筒(9)および金属筒(9)と金具(13)
は互いに螺合されている。また、金属筒(9)は絶縁物
(11)を介し、磁器(10)を補強している。
の限流装置を示す断面図である。図において、(1)は
ニードル、(2)は圧力緩衝室の一構成要素となると共
に一方の電極となるシリンダー、(3)は圧縮ガス、
(4)はOリング、(5)はピストン、(6)はシール
ガスケツト、(7)は緩衝材、(8)は限流材料(例え
ばナトリウムのような常温でやわらかいあるいは液体の
金属)、(9)は金属筒、(10)は磁器などの絶縁物、
(11)は他の絶縁物、(12)はもう一方の電極、(13)
は金具、(14)はニードル、(15)は絶縁物(10)内に
設けられた溜め部である。また、この第3図のものは、
圧縮ガス(3)はニードル(1)によりシールされ、O
リング(4)によつて圧縮ガス(3)は限流材料(8)
と絶縁され、また、この限流材料(8)はガスケツト
(6)とニードル(14)によりシールされている。な
お、緩衝材(7)は限流装置の成形時に、磁器(10)の
受ける衝撃を緩和するためのものであり、シリンダ
(2)と金属筒(9)および金属筒(9)と金具(13)
は互いに螺合されている。また、金属筒(9)は絶縁物
(11)を介し、磁器(10)を補強している。
以上の構成よりなる限流装置においては、電流は電極
(12)から入つて、限流材料(8)を経て、シリンダ
(2)に流れる。定常電流に対しては限流材料(8)
(たとえばNa、NaKなど)は固体又は液体である。しか
し、短絡電流が流れると磁器(10)の孔の中に充填され
た限流材料(8)は気化し、気体プラズマの状態になる
と、その抵抗値は常温の抵抗の1000倍近くまで増加し、
例えば、400KA波高値の短絡電流を20KA程度に限流する
ことも可能である。
(12)から入つて、限流材料(8)を経て、シリンダ
(2)に流れる。定常電流に対しては限流材料(8)
(たとえばNa、NaKなど)は固体又は液体である。しか
し、短絡電流が流れると磁器(10)の孔の中に充填され
た限流材料(8)は気化し、気体プラズマの状態になる
と、その抵抗値は常温の抵抗の1000倍近くまで増加し、
例えば、400KA波高値の短絡電流を20KA程度に限流する
ことも可能である。
限流材料(8)は気化によりその体積は膨張し、この
結果、限流材料通路の圧力上昇を招来し、ピストン
(5)はニードル(1)側に移動し、この通路内の圧力
は緩和される。また、限流電流は限流装置と直列の開閉
装置でしや断され、この結果、限流装置にはもはやエネ
ルギーが流入することなく、限流材料(8)は元の液体
または固体の状態にもどつて、ピストン(5)は圧縮ガ
ス(3)により元の位置に復元し再び通電可能となる。
ところで、溜め部(15)がない構造の限流装置において
限流材料(8)が気化すれば磁器(10)は高温気体にさ
らされ溶融し、磁器(10)の長さが長くなると磁器(1
0)の溶融物の一部が磁器(10)の孔の中につまる傾向
が出てくる。このような溶融物が磁器(10)の孔の中に
つまれば限流装置の抵抗値が増大し、定常電流通電時の
発熱が増え場合によつては限流装置の電流端子等の温度
が許容値をこえ、さらに、過負荷電流が流れた時、限流
材料の気化するまでの時間が、大きな過負荷電流に対
し、著しく短くなり、負荷との協調がとれなくなつてし
まう。すなわち、絶縁物(10)に設けられた溜め部(1
5)の目的はこのような原因となる磁器(10)の溶融物
のつまりを性能上、問題とならない程度に除去するとこ
ろにある。
結果、限流材料通路の圧力上昇を招来し、ピストン
(5)はニードル(1)側に移動し、この通路内の圧力
は緩和される。また、限流電流は限流装置と直列の開閉
装置でしや断され、この結果、限流装置にはもはやエネ
ルギーが流入することなく、限流材料(8)は元の液体
または固体の状態にもどつて、ピストン(5)は圧縮ガ
ス(3)により元の位置に復元し再び通電可能となる。
ところで、溜め部(15)がない構造の限流装置において
限流材料(8)が気化すれば磁器(10)は高温気体にさ
らされ溶融し、磁器(10)の長さが長くなると磁器(1
0)の溶融物の一部が磁器(10)の孔の中につまる傾向
が出てくる。このような溶融物が磁器(10)の孔の中に
つまれば限流装置の抵抗値が増大し、定常電流通電時の
発熱が増え場合によつては限流装置の電流端子等の温度
が許容値をこえ、さらに、過負荷電流が流れた時、限流
材料の気化するまでの時間が、大きな過負荷電流に対
し、著しく短くなり、負荷との協調がとれなくなつてし
まう。すなわち、絶縁物(10)に設けられた溜め部(1
5)の目的はこのような原因となる磁器(10)の溶融物
のつまりを性能上、問題とならない程度に除去するとこ
ろにある。
磁器(10)の長さが長くなると磁器(10)の溶融物は
磁器(10)の孔の中のピストン(5)側の端部付近以外
の所でつまりやすい。これは磁器(10)の孔の中の気化
した限流材料(8)の金属蒸気の流れが磁器(10)の孔
の中のピストン(5)側の端部付近以外の所で弱くなつ
ているためと考えられる。溜め部(15)を第3図に示す
ようにして設ければ溜め部(15)内の限流材料(8)が
限流期間中に蒸発され、溜め部内において極めて大きい
圧力を発生でき、従つて、溜め部(15)からピストン側
へ噴出される限流材料の金属蒸気の流れは強くなり、磁
器(10)内の溶融物をピストン(5)側に確実に吹き飛
ばすことができる。この溜め部(15)を例えば第3図に
示すように磁器(10)の内部に複数個設ければ金属蒸気
の流れを著しく強めることができるので、磁器(10)の
長さが非常に長い場合においても磁器(10)の溶融物の
つまりを防ぐことが可能となる。
磁器(10)の孔の中のピストン(5)側の端部付近以外
の所でつまりやすい。これは磁器(10)の孔の中の気化
した限流材料(8)の金属蒸気の流れが磁器(10)の孔
の中のピストン(5)側の端部付近以外の所で弱くなつ
ているためと考えられる。溜め部(15)を第3図に示す
ようにして設ければ溜め部(15)内の限流材料(8)が
限流期間中に蒸発され、溜め部内において極めて大きい
圧力を発生でき、従つて、溜め部(15)からピストン側
へ噴出される限流材料の金属蒸気の流れは強くなり、磁
器(10)内の溶融物をピストン(5)側に確実に吹き飛
ばすことができる。この溜め部(15)を例えば第3図に
示すように磁器(10)の内部に複数個設ければ金属蒸気
の流れを著しく強めることができるので、磁器(10)の
長さが非常に長い場合においても磁器(10)の溶融物の
つまりを防ぐことが可能となる。
従来の限流装置は以上のように構成されて動作するの
であるが、溜め部(15)が用いられるような長い絶縁物
(10)が用いられる限流装置では、限流材料(8)が熱
伝導が劣る絶縁物(10),(11)により囲まれているの
で、モータ起動電流のような一時的過電流が流れた時で
も限流材料(8)内に発生する熱が熱伝導に優れかつ熱
容量の大きい電極(2),(12)に伝達されにくく、従
つて、過電流が流れると容易に限流材料(8)が気化し
て限流動作を始めるので、限流装置の動作特性と負荷電
流との協調がとりにくいという問題点があつた。また、
従来の限流装置では、限流材料(8)が気化して高圧力
を発生した時絶縁物(10)の溜め部(15)近傍の所で応
力集中が起こりやすくなり、絶縁物(10)にクラツク
(16)を発生し、限流材料(8)の一部が外部にもれや
すいという問題点があつた。
であるが、溜め部(15)が用いられるような長い絶縁物
(10)が用いられる限流装置では、限流材料(8)が熱
伝導が劣る絶縁物(10),(11)により囲まれているの
で、モータ起動電流のような一時的過電流が流れた時で
も限流材料(8)内に発生する熱が熱伝導に優れかつ熱
容量の大きい電極(2),(12)に伝達されにくく、従
つて、過電流が流れると容易に限流材料(8)が気化し
て限流動作を始めるので、限流装置の動作特性と負荷電
流との協調がとりにくいという問題点があつた。また、
従来の限流装置では、限流材料(8)が気化して高圧力
を発生した時絶縁物(10)の溜め部(15)近傍の所で応
力集中が起こりやすくなり、絶縁物(10)にクラツク
(16)を発生し、限流材料(8)の一部が外部にもれや
すいという問題点があつた。
この発明は主として上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、モータ起動電流のような一時的な
過電流が流れて限流材料(8)が気化しにくく、さら
に、限流材料が気化して高圧力を発生した場合におい
て、絶縁物(10)にクラツク(16)が発生しないような
限流装置を得ることを目的とする。
めになされたもので、モータ起動電流のような一時的な
過電流が流れて限流材料(8)が気化しにくく、さら
に、限流材料が気化して高圧力を発生した場合におい
て、絶縁物(10)にクラツク(16)が発生しないような
限流装置を得ることを目的とする。
この発明に係る限流装置は、対向配置された一対の電
極、これらの電極間に配置され、内孔を有する第1の筒
と上記内孔より大きな内孔を有する第2の筒とを上記内
孔を連通させて交互に積層する積層体、上記内孔に充填
されて上記電極間を導通する限流材料、並びに上記限流
材料の気化時の圧力上昇を緩衝する圧力緩衝手段を備え
るものにおいて、上記第1の筒が絶縁物で形成されると
共に、上記第2の筒が上記絶縁物より熱伝導に優れた金
属で形成されるものである。
極、これらの電極間に配置され、内孔を有する第1の筒
と上記内孔より大きな内孔を有する第2の筒とを上記内
孔を連通させて交互に積層する積層体、上記内孔に充填
されて上記電極間を導通する限流材料、並びに上記限流
材料の気化時の圧力上昇を緩衝する圧力緩衝手段を備え
るものにおいて、上記第1の筒が絶縁物で形成されると
共に、上記第2の筒が上記絶縁物より熱伝導に優れた金
属で形成されるものである。
この発明における金属で形成される第2の筒は、モー
タの起動電流のような一時的な過電流が流れた場合に、
限流材料に発生する熱を吸収して、限流材料が気化しに
くくする。金属で形成される第2の筒と交互に積層され
る絶縁物で形成される第1の筒の内孔には段差がないの
で、気化時に高圧力が発生しても、絶縁物で形成される
第1の筒にクラツクが発生するのを防止する。
タの起動電流のような一時的な過電流が流れた場合に、
限流材料に発生する熱を吸収して、限流材料が気化しに
くくする。金属で形成される第2の筒と交互に積層され
る絶縁物で形成される第1の筒の内孔には段差がないの
で、気化時に高圧力が発生しても、絶縁物で形成される
第1の筒にクラツクが発生するのを防止する。
以下、この発明の一実施例を図をもとに説明する。第
1図はこの発明の一実施例を示す断面図、第2図は第1
図の要部を半分に割つた所を示す分解斜視図である。図
において(10A),(10B),(10C)はそれぞれ内孔を
有する絶縁物で形成される第1の筒(以下絶縁物と称す
る)、(16A),(16B)は絶縁物(10A),(10B),
(10C)の内孔より大きな内孔を有する第2の筒であ
り、絶縁物及び限流材料より熱伝導に優れた金属、たと
えば銅やクロム銅で形成される(以下金属体と称す
る)。絶縁物(10A),(10B),(10C)と金属体(16
A),(16B)とは内孔を連通させて交互に積層されて積
層体を構成しており、上記内孔に限流材料(8)が充填
されて電極(2),(12)間を導通している。金属体
(16A),(16B)の内孔が第3図従来例の溜め部(15)
の役割を果たす。また、この例では絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の内孔は、ピストン(5)に近いもの程
その径が大きく形成されている。第1図において、他の
部品は第3図に示す従来のものと全く同一である。な
お、第1図に示す限流装置を形成する際に、絶縁物(1
1)を圧入する時、絶縁物(10A),(10B),(10C)に
は非常に大きな応力が作用するので絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の破損が心配されるが、金属体(16A),
(16B)として銅やクロム銅などのような比較的柔かい
金属を用いれば、上記のような破損を防止できる。
1図はこの発明の一実施例を示す断面図、第2図は第1
図の要部を半分に割つた所を示す分解斜視図である。図
において(10A),(10B),(10C)はそれぞれ内孔を
有する絶縁物で形成される第1の筒(以下絶縁物と称す
る)、(16A),(16B)は絶縁物(10A),(10B),
(10C)の内孔より大きな内孔を有する第2の筒であ
り、絶縁物及び限流材料より熱伝導に優れた金属、たと
えば銅やクロム銅で形成される(以下金属体と称す
る)。絶縁物(10A),(10B),(10C)と金属体(16
A),(16B)とは内孔を連通させて交互に積層されて積
層体を構成しており、上記内孔に限流材料(8)が充填
されて電極(2),(12)間を導通している。金属体
(16A),(16B)の内孔が第3図従来例の溜め部(15)
の役割を果たす。また、この例では絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の内孔は、ピストン(5)に近いもの程
その径が大きく形成されている。第1図において、他の
部品は第3図に示す従来のものと全く同一である。な
お、第1図に示す限流装置を形成する際に、絶縁物(1
1)を圧入する時、絶縁物(10A),(10B),(10C)に
は非常に大きな応力が作用するので絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の破損が心配されるが、金属体(16A),
(16B)として銅やクロム銅などのような比較的柔かい
金属を用いれば、上記のような破損を防止できる。
以上のように構成された限流装置において、限流材料
(8)にモータの起動電流のような一時的過電流が流れ
ると、限流材料(8)は自己ジユール加熱により、熱を
発生する。しかし、本発明では絶縁物(10A),(10
B),(10C)の間に熱伝導に優れた金属体(16A),(1
6B)が設けられているので、第3図に示す従来の限流装
置においては伝達されにくかつた限流装置中央部に発生
する熱が、本発明では金属体(16A),(16B)に吸収さ
れる。従つて、モータの起動電流のような一時的過電流
が流れても、限流材料(8)の気化を起こしにくくする
ことができる。
(8)にモータの起動電流のような一時的過電流が流れ
ると、限流材料(8)は自己ジユール加熱により、熱を
発生する。しかし、本発明では絶縁物(10A),(10
B),(10C)の間に熱伝導に優れた金属体(16A),(1
6B)が設けられているので、第3図に示す従来の限流装
置においては伝達されにくかつた限流装置中央部に発生
する熱が、本発明では金属体(16A),(16B)に吸収さ
れる。従つて、モータの起動電流のような一時的過電流
が流れても、限流材料(8)の気化を起こしにくくする
ことができる。
また、従来の限流装置では、絶縁物(10)内に溜め部
(15)を設けていたので、この溜め部(5)の近傍に集
中応力を発生しやすい個所があつて、第3図に示すよう
に、このような個所にクラツク(16)を発生しやすかつ
た。しかし、本発明では、絶縁物(10A),(10B),
(10C)内に溜め部(15)が無く、すなわち、段差のな
い内孔を有する絶縁物(10A),(10B),(10C)が用
いられているので、従来のような応力集中を発生するこ
とがない。従つて、絶縁物(10)のクラツク(16)を発
生しにくくすることができる。
(15)を設けていたので、この溜め部(5)の近傍に集
中応力を発生しやすい個所があつて、第3図に示すよう
に、このような個所にクラツク(16)を発生しやすかつ
た。しかし、本発明では、絶縁物(10A),(10B),
(10C)内に溜め部(15)が無く、すなわち、段差のな
い内孔を有する絶縁物(10A),(10B),(10C)が用
いられているので、従来のような応力集中を発生するこ
とがない。従つて、絶縁物(10)のクラツク(16)を発
生しにくくすることができる。
なお、上記実施例では、金属体(16A),(16B)が2
個用いられているが、1個であつてもよく、さらに3個
以上であつてもよい。また、絶縁物(10B),(10C)の
内孔の直径は、絶縁物(10A)の直径より大きくしても
よい。この場合、限流材料(8)の気化開始位置を絶縁
物(10A)の内孔とすることができる。すなわち、絶縁
物(10A)の内孔部の圧力が最初に上昇し、この上昇圧
力によつて、絶縁物(10B),(10C)内の限流材料
(8)をピストン(5)に移動させるので、アーク電圧
上昇速度が速くなり、限流性能を改善できる。また、第
1図の実施例のように絶縁物(10A),(10B),(10
C)の内孔の直径をピストン(5)側に近いものほど大
きくするようにすれば、第2の電極(12)からピストン
(5)側への圧力勾配が大きくなり、従来の限流装置の
動作の所で述べた、溜め部(15)が絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の溶融物をピストン(5)側に吹き出す
効果は一層助長される。
個用いられているが、1個であつてもよく、さらに3個
以上であつてもよい。また、絶縁物(10B),(10C)の
内孔の直径は、絶縁物(10A)の直径より大きくしても
よい。この場合、限流材料(8)の気化開始位置を絶縁
物(10A)の内孔とすることができる。すなわち、絶縁
物(10A)の内孔部の圧力が最初に上昇し、この上昇圧
力によつて、絶縁物(10B),(10C)内の限流材料
(8)をピストン(5)に移動させるので、アーク電圧
上昇速度が速くなり、限流性能を改善できる。また、第
1図の実施例のように絶縁物(10A),(10B),(10
C)の内孔の直径をピストン(5)側に近いものほど大
きくするようにすれば、第2の電極(12)からピストン
(5)側への圧力勾配が大きくなり、従来の限流装置の
動作の所で述べた、溜め部(15)が絶縁物(10A),(1
0B),(10C)の溶融物をピストン(5)側に吹き出す
効果は一層助長される。
以上のように、この発明によれば、対向配置された一
対の電極、これらの電極間に配置され、内孔を有する第
1の筒と上記内孔より大きな内孔を有する第2の筒とを
上記内孔を連通させて交互に積層する積層体、上記内孔
に充填されて上記電極間を導通する限流材料、並びに上
記限流材料の気化時の圧力上昇を緩衝する圧力緩衝手段
を備えるものにおいて、上記第1の筒が絶縁物で形成さ
れると共に、上記第2の筒が上記絶縁物及び限流材料よ
り熱伝導に優れた金属で形成されるので、上記限流材料
が気化して高圧力を発生しても上記絶縁物で形成される
第1の筒にクラツクが発生するのを防止でき、また、モ
ータ起動電流のような一時的な過電流が流れても、上記
限流材料の発熱を上記金属体で形成される第2の筒で吸
収するので上記限流材料の気化を防止できる効果があ
る。
対の電極、これらの電極間に配置され、内孔を有する第
1の筒と上記内孔より大きな内孔を有する第2の筒とを
上記内孔を連通させて交互に積層する積層体、上記内孔
に充填されて上記電極間を導通する限流材料、並びに上
記限流材料の気化時の圧力上昇を緩衝する圧力緩衝手段
を備えるものにおいて、上記第1の筒が絶縁物で形成さ
れると共に、上記第2の筒が上記絶縁物及び限流材料よ
り熱伝導に優れた金属で形成されるので、上記限流材料
が気化して高圧力を発生しても上記絶縁物で形成される
第1の筒にクラツクが発生するのを防止でき、また、モ
ータ起動電流のような一時的な過電流が流れても、上記
限流材料の発熱を上記金属体で形成される第2の筒で吸
収するので上記限流材料の気化を防止できる効果があ
る。
第1図はこの発明の一実施例を示す断面図、第2図は第
1図の要部を半分に割つた所を示す分解斜視図、第3図
は従来の限流装置を示す断面図である。 図において、(2),(12)は電極、(3)は圧縮ガ
ス、(4)はOリング、(5)はピストン、(8)は限
流材料、(9)は金属筒、(10)は絶縁物,(10A),
(10B),(10C)は絶縁物で形成された第1の筒、(1
5)は溜め部、(16A),(16B)は金属で形成された第
2の筒である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示すもの
とする。
1図の要部を半分に割つた所を示す分解斜視図、第3図
は従来の限流装置を示す断面図である。 図において、(2),(12)は電極、(3)は圧縮ガ
ス、(4)はOリング、(5)はピストン、(8)は限
流材料、(9)は金属筒、(10)は絶縁物,(10A),
(10B),(10C)は絶縁物で形成された第1の筒、(1
5)は溜め部、(16A),(16B)は金属で形成された第
2の筒である。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示すもの
とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−227335(JP,A) 特開 昭59−184430(JP,A) 実開 昭59−154755(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】対向配置された一対の電極、これらの電極
間に配置され、内孔を有する第1の筒と上記内孔より大
きな内孔を有する第2の筒とを上記各内孔を連通させて
交互に積層する積層体、上記各内孔に充填されて上記電
極間を導通する限流材料、並びに上記限流材料の気化時
の圧力上昇を緩衝する圧力緩衝手段を備える限流装置に
おいて、上記第1の筒が絶縁物で形成されると共に、上
記第2の筒が上記絶縁物及び限流材料より熱伝導率の大
きい金属で形成されることを特徴とする限流装置。 - 【請求項2】第1の筒は、圧力緩衝手段に近い程内孔の
径が大きい特許請求の範囲第1項記載の限流装置。 - 【請求項3】金属は銅である特許請求の範囲第1項また
は第2項記載の限流装置。 - 【請求項4】金属はクロム銅である特許請求の範囲第1
項または第2項記載の限流装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60160853A JP2525761B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | 限流装置 |
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JP60160853A JP2525761B2 (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | 限流装置 |
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-
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- 1985-07-19 JP JP60160853A patent/JP2525761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPS6222346A (ja) | 1987-01-30 |
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