JP5295635B2 - サージ防護装置 - Google Patents

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本発明は、サージ防護装置に係り、特に、サージ防護装置が備えるSPD(Surge Protection Device サージ防護デバイス)の故障時に保護対象装置への給電停止を防ぐためのサージ防護装置に関する。
SPDは、過渡的な過電圧を制限し、サージ電流を接地へ分流することを目的とするデバイスで非直線素子を内蔵している。
SPDを構成する非直線素子は、素子にかかる両端電圧で抵抗値が変化し、素子両端電圧が低い場合は抵抗が高く、殆ど導通しないが、素子両端の電圧が高くなると抵抗値が小さくなる特性を持っている。そのため雷サージが給電線へ侵入するとサージ電流が接地へ分流し、保護対象装置を防護できる。
しかし、SPDは劣化すると、通常状態の商用電源入力でも抵抗値が下がり漏れ電流が生じる場合があり、SPDが加熱され熱暴走した後、給電線間が短絡しSPDが破裂する故障モードとなる場合が想定されうる。故障モードでは、例えば、SPDに電圧制限型のMOV(Metal Oxide Varistor 酸化亜鉛型バリスタ等の金属酸化物型バリスタ)を用いる場合、MOVは温度の上昇とともに抵抗値が低下する特性があるため、MOVの漏れ電流が長時間生じ、MOVが温度上昇を続けると、MOVの抵抗値がますます低くなり、最終的には短絡した後、MOV内部の温度分布差から破裂した後、開放状態になる場合がある。そのため、JIS規定では、例えば、ブレーカやヒューズをSPD分離器(SPD故障時にSPDを分離するための保護装置)として直列に設けることを推奨している。
従来技術として、特許文献1には、例えば、酸化亜鉛型バリスタの劣化による異常発熱が発生した場合、切り離し導体のばね力により、その酸化亜鉛型バリスタと外部端子間を迅速かつ確実に遮断する切り離し機構付SPDが開示されている。
また、特許文献2には、例えば、2本の電源配線間に、ガス放電アレスタ及びバリスタ及び温度ヒューズを備えた過電圧保護装置において、ガス放電アレスタが短絡した後に温度ヒューズの発熱を引き起こして装置の温度切断をトリガする抵抗器を、バリスタと並列に設けたものが開示されている。
また、図6は、接地線をもつ三線式給電方式(TT式)における従来のサージ防護装置の構成図である。
従来のサージ防護装置は、例えば図示のように、SPD1−1及び1−2と、電流ヒューズやブレーカ等によるSPD分離器2−1及び2−2と、入力ブレーカ3と、給電線4−1、4−2及び4−3と、スイッチング型SPD5とを備える。保護対象装置10は、この例では、給電線4−1、4−3により給電される。なお、TT式とは、配電用トランスの高低圧部分に高圧がかかることを防止する系統接地と低圧電路に接続される負荷装置を保護する機器接地がそれぞれ別の場所で取られていて、等電位化されていない給電方式である。
特開2007−324535 特開2002−142354
従来技術において、例えば、図6で示されるようなサージ防護装置は、SPD1−1及び1−2は、それぞれ給電線4−3及び4−1と接地間にスイッチング型SPD5を介して接続され、非接地の給電線4−3及び4−1と接地された給電線4−2が、それぞれSPD分離用のSPD分離器(電流ヒューズ等)2−1とSPD1−1、及び、SPD分離器2−2とSPD1−2を介して接続されている。そのため、SPD1−1又は1−2の故障電流は故障時のSPD1−1又は1−2の抵抗値により決まり、抵抗値によって流れる電流次第では入力ブレーカ3がSPD分離器2−1又は2−2より早く遮断動作し、保護対象装置10への給電が遮断される場合があった。
以上説明したように、図6に示されたような従来技術では、SPD分離器2−1及び2−2は保護対象装置10の入力ブレーカ3の下位に設置されるSPD1−1及び1−2にそれぞれ接続される。そのため、SPD1−1又は1−2が劣化し、故障時に流れる電流次第ではSPD分離器2−1又は2−2よりも保護対象装置10の入力ブレーカ3が先に電路を遮断する場合がある。
SPD分離器2−1及び2−2にブレーカを用いる場合、雷サージに対する耐力を備えさせると、定格容量(定格電流)が保護対象装置10の入力ブレーカ3よりも大きくなり、商用電源入力状態でSPD劣化故障時に保護対象装置10の入力ブレーカ3と保護協調が取れない場合がある。すなわち、ここでいう保護協調とは、例えば、入力ブレーカ3がSPD分離器2−1及び2−2として用いられたブレーカより先に電路を遮断し、保護対象装置10に給電されなくなる場合である。
また、SPD分離器2−1及び2−2にブレーカを用いる場合、SPD1−1又は1−2に雷サージ電流が流れる時にはSPD分離器2−1又は2−2として用いられたブレーカはインピーダンスが大きいため、SPDに加えてブレーカ(SPD分離器2−1又は2−2)でも大きな過電圧が発生したり誤動作(開放動作)をする場合がある。
一般に、ブレーカは過電流時に接点を切離すトリップ機構を動作させるためにコイルを内蔵している。コイルで生じる電磁力はコイルの巻数と電流に比例するため、ブレーカの定格容量(定格電流)が小さいほど、トリップ機構を動作させるためにコイルの巻数が多くなる。そのためインピーダンスが大きくなるとともに、雷サージで大電流がブレーカに一瞬流れた場合でも、ブレーカの誤動作(トリップ・接点浮き上がり)を起こす場合がある。
一方、SPD分離器2−1及び2−2にヒューズを用いる場合、雷サージに対する耐力を備えさせると、定格容量が保護対象装置10の入力ブレーカ3よりも大きくなり、商用電源入力状態でSPD劣化故障時に保護対象装置10の入力ブレーカ3と保護協調が取れない場合がある。上述と同様に、すなわち、ここでいう保護協調とは、例えば、入力ブレーカ3がSPD分離器2−1及び2−2として用いられたヒューズより先に電路を遮断し、保護対象装置10に給電されなくなる場合である。
雷サージ電流でヒューズを切れにくくするには、例えば、ヒューズエレメントの線径を太くする必要があり、線径が太くなるとヒューズエレメントの表面積が大きくなるため、放熱性が上がり、小さい電流ではヒューズが溶断しにくくなり定格容量が増加する。
SPD分離器2−1及び2−2にヒューズを用いる場合、商用電源入力状態でSPD1−1又は1−2が劣化故障し給電線間に大電流(短絡電流)が流れると、遮断時に大きな跳ね上り電圧が発生する場合がある。
ヒューズは短時間で電路の遮断を行うので、ヒューズに流れる電流がピーク電流から電流ゼロになるまでの時間が短い。そのため電流の時間変化率が大きくなるためヒューズ溶断時に大きな逆起電力が発生する。なお、ブレーカの場合は遮断が接点の機械的動作のため遮断時間が長く逆起電力は小さい。
本発明は、以上の点に鑑み、SPDが劣化し故障に至った場合、故障時のSPDの状況(抵抗値)によらずに、保護対象装置の入力ブレーカより早くSPD分離器を動作させることでSPD故障による保護対象装置への給電停止を防ぐことを目的のひとつとする。
本発明は、また、SPD分離器にインダクタンスの大きいブレーカの代わりに電流ヒューズもしくは、SPDの発熱で遮断動作する温度ヒューズ、または発熱体を内蔵した温度ヒューズ等のSPD分離器を用いることで、雷サージでSPD分離器に発生する過電圧を考慮する必要をなくすことを目的のひとつとする。
さらに、本発明は、SPD劣化時の短絡電流を低減できるため、SPD故障時にSPD分離器動作時に発生する跳ね上り電圧(開閉サージ電圧)を低減させることを目的のひとつとする。
本発明の解決手段によると、
保護対象装置側の第1の給電線、及び、保護対象装置側で保護対象装置に電気を供給する非接地の第2の給電線と、
電源側で接地された第3の給電線、及び、電源側の非接地の第4の給電線と、
前記第1の給電線と接地された前記第3の給電線との間、及び、非接地の前記第2の給電線と前記第4の給電線との間に設けられ、前記第1の給電線と前記第3の給電線とを接続又は切離し、前記第2の給電線と前記第4の給電線とを接続又は切離す入力ブレーカと、
保護対象装置側の接地に接続されたスイッチング型サージ防護デバイスと、
保護対象装置側の前記第2の給電線と保護対象装置側の接地間に、前記スイッチング型サージ防護デバイスを介して直列に設けられた、第1の分離器及び第1のサージ防護デバイスと、
保護対象装置側の前記第1の給電線と、前記第1のサージ防護デバイスの接地側且つ前記スイッチング型サージ防護デバイスの接地と反対側との間に、並列に設けられた、第2のサージ防護デバイス及び第1の抵抗と
を備え、
前記第1のサージ防護デバイスが故障時に、前記第1のサージ防護デバイスを通る短絡電流を、前記第2の給電線から、前記第1の分離器及び前記第1のサージ防護デバイス、前記第1の抵抗を介して、前記第1の給電線へ電流値を抑制して流すことで、前記第1の分離器が前記入力ブレーカより先に切断されるようにした、サージ防護装置が提供される。
本発明によると、SPDが劣化し故障に至った場合、故障時のSPDの状況(抵抗値)によらずに、保護対象装置の入力ブレーカより早くSPD分離器を動作させることでSPD故障による保護対象装置への給電停止を防ぐことが可能になる。
本発明によると、SPD分離器にインダクタンスの大きいブレーカの代わりに電流ヒューズもしくは、SPDの発熱で遮断動作する温度ヒューズ、または発熱体を内蔵した温度ヒューズ等のSPD分離器を用いることで、雷サージでSPD分離器に発生する過電圧を考慮する必要がなくなる。
本発明によると、SPD劣化時の短絡電流を低減できるため、SPD故障によりSPD分離器動作時に発生する跳ね上り電圧(開閉サージ電圧)の低減が可能になる。
図1は、本実施の形態によるサージ防護装置の構成図である。
本実施の形態は、接地線をもつ三線式給電方式(TT式)に適用した例である。なお、TT式とは、配電用トランスの高低圧部分に高圧がかかることを防止する系統接地と低圧電路に接続される負荷装置を保護する機器接地がそれぞれ別の場所で取られていて、等電位化されていない給電方式である。なお、本発明はこれらに限らず、二線式や、系統接地と機器接地が別の場所で取られている他の給電方式でも適宜適用することができる。
本実施の形態によるサージ防護装置は、例えば、SPD1−1、1−2及び6と、SPD分離器2−1及び2−2と、入力ブレーカ3と、給電線4−1、4−2及び4−3と、スイッチング型SPD5と、抵抗7とを備える。保護対象装置10は、この例では、給電線4−1、4−3により給電される。
一般に、SPDは、主に、電圧制限型SPDと電圧スイッチング型SPDに分類される。電圧制限型SPDは、SPDの両端に高電圧が印加されない時は高インピーダンスで、サージ電圧などの高電圧が印加されSPDを流れる電流が増大すると連続的にインピーダンスが低くなる特性を有する。電圧制限型SPDには、例えば、バリスタ型や酸化亜鉛型などがある。電圧スイッチング型SPDはSPDの両端に高電圧が印加されていない時は高インピーダンスで、サージなどの高電圧が加わりSPDの両端電圧が一定の電圧以上になると、瞬間的に低インピーダンスになる特性を有する。電圧スイッチング型SPDには、例えば、エアーギャップ型やガス入り放電管型などがある。SPD1−1、1−2及び6は、特に、電圧制御型SPDを用いることができる。一方、スイッチング型SPD5には、特に、GDT(Gas Discharge Tube:ガス入り放電管型SPD)等の電圧スイッチング型SPDを用いることができる。
SPD分離器2−1、2−2は、ブレーカ又はヒューズを用いることができる。SPD分離器2−1又は2−2にブレーカを用いた場合、ブレーカでは定格電流に対する電流の倍率と遮断時間の関係はブレーカの定格に関わらずほぼ同様な傾向があるため、定格電流が小さなものほど短絡電流による大電流の遮断、ならびに過電流による比較的小電流の遮断時間が短いため、雷サージへの耐量でブレーカ容量が決まると入力ブレーカ3との動作協調(例えば、入力ブレーカ3がSPD分離器2−1又は2−2より先に遮断されること)の可否は入力ブレーカ3の容量により決まる。一方で、ヒューズはエレメント構造次第でさまざまな動作特性を実現でき、雷サージへの耐量と小電流の遮断性能を両立できるため、本実施の形態ではSPD分離器2−1又は2−2にヒューズ(電流ヒューズ、温度ヒューズ等も含む)を使うことを前提としてもよい。本実施の形態では、主に、SPD分離器2−1及び2−2として電流ヒューズを用いた例について説明する。なお、後述するような電流ヒューズについての所定の機能を満たせば、適宜のブレーカを用いても良い。
装置の入力ブレーカ3の後段に設置されるSPD1−1及び1−2は、通常状態では、それぞれ、給電線4−3及び4−1と接続されSPD1−1及び1−2に電圧がかかっている状態である。SPD1−1又は1−2の絶縁が劣化して、SPD1−1又は1−2に電流が流れる場合は異常な現象(SPD劣化)で、SPD1−1又は1−2が発熱し高温になったり破裂する場合も考えられる。そのため、このような場合に、SPD1−1又は1−2に電圧がかからないように給電側から回路的に切離す必要がある。この遮断器の役割をするのがSPD分離器2−1及び2−2である。
SPD分離器2−1及び/又は2−2として、例えば、電流ヒューズを用いる場合、SPD分離器用の電流ヒューズは、雷サージ電流が流れても切れてはならず、SPD1−1又は1−2が劣化して、通常の交流電源電圧(商用電源電圧)で漏れ電流が流れた場合のみ電路を遮断する働きが求められる。すなわち、電流ヒューズについては、以下の機能を有する。
・SPD1−1又は1−2の正常時は、雷サージ電流がながれても切れない。
・SPD1−1又は1−2の故障時は電流ヒューズ(SPD分離器2−1又は2−2)が既に遮断されている。そのためSPDが故障した系統については、雷サージ電流は流れない。電流ヒューズ(SPD分離器2−1又は2−2)が切れる場合は、SPD1−1又は1−2が劣化して、SPD1−1又は1−2の絶縁が低下してSPD1−1又は1−2から漏れ電流が流れた場合である。
本実施の形態によるサージ防護装置の構成では、接地された給電線4−2とスイッチング型SPD5の間に追加される抵抗7とSPD6を並列に取り付ける。抵抗7は、短絡電流抑制用の素子である。抵抗7の抵抗値等の詳細は後述する(図2及びその説明箇所参照)。
なおSPD分離器2−1及び2−2又は、SPD分離器2−1又は2−2の一方には、電流ヒューズの代わりに、故障したSPD1−1又は1−2の漏れ電流による発熱を検知するためにSPD1−1又は1−2近傍に取付けられた温度ヒューズ、あるいは、発熱体を内蔵した温度ヒューズを用いることも可能である。また、SPD分離器2−1及び2−2とSPD1−1及び1−2の接続順序は逆でもよい。
図2は、保護対象装置の入力ブレーカとSPD分離用の電流ヒューズの遮断特性例の図である。
図2にはSPD分離器2−1又は2−2に使用される電流ヒューズと、その定格容量にほぼ等しい入力ブレーカ3の遮断特性(遮断時間と遮断電流の関係)の一例を示す。ブレーカの遮断動作は機械的動作なので、最も速い遮断時間が0.01(s)程度のため、電流ヒューズが0.01(s)で遮断できるI(TH)より短絡電流が大きい場合では電流ヒューズが先に遮断動作すると考えられ、また、短絡電流がI(TL)以下の場合についても保護対象装置10への給電を妨げることなく異常SPD1−1又は1−2の分離が可能である。しかし、短絡電流の大きさがI(TH)〜I(TL)の場合、入力ブレーカ3が電流ヒューズより先に動作してしまい、SPD1−1又は1−2の故障により保護対象装置10への給電が停止する場合があった。なお、通常は、ブレーカの遮断特性についてはメーカによらず同様の特性を示す傾向がある。
そこで、本実施の形態では、抵抗7は他のSPD1−1又は1−2故障時に短絡電流を低減させる効果があり、他のSPD1−1又は1−2が低抵抗で故障した場合に推定される短絡電流がI(TL)以下になるように追加抵抗7を選定する。すなわち、追加抵抗7の抵抗値は、例えば、SPD1−1又は1−2が故障して低抵抗値になった場合の短絡電流が、SPD分離器2−1又は2−2の遮断時間が入力ブレーカ3の遮断時間より小さくなるような電流値又は電流範囲とするような抵抗値に定める。これによって、短絡電流により、入力ブレーカ3より先にSPD分離器2−1又は2−2が遮断されることになる。
つぎに、本実施の形態のサージ防護装置の動作について詳細に説明する。
図3に、本実施の形態のサージ防護装置において、通常時に雷サージが侵入した場合の雷サージ電流の流れについての説明図を示す。
図中、雷サージが給電線に侵入した場合に流れる電流(雷サージ電流)を、矢印で示す。雷サージ電流は、非接地の給電線4−3においては、SPD分離器2−1を経てSPD1−1を通り、さらにスイッチング型SPD5を通り、接地へ流れることで、雷サージ電流を正常に大地へ逃がすことができる。また、同様に、雷サージ電流は、非接地の給電線4−1においては、SPD分離器2−2を経てSPD1−2を通り、さらにスイッチング型SPD5を通り、接地へ流れることで、雷サージ電流を正常に大地へ逃がすことができる。雷サージ電流は、接地された給電線4−2についてもSPD6を通り(追加抵抗7へはほとんど流れない)、さらに、スイッチング型SPD5を通り、接地へ流れることで、雷サージ電流を正常に大地へ逃がすことができる。
図4に、本実施の形態のサージ防護装置において、SPD故障時の短絡電流の流れについての説明図を示す。
この図では、一例として、SPD1−1が故障した場合のSPD1−1を通る短絡電流を矢印で示す。故障時に壊れたSPD1−1にかかる電圧は商用電源電圧程度のため、接地とSPD1−1間に接続されるスイッチング型SPD(ガス入り放電管型SPD等)5と他の2つの正常なSPD1−2及び6は絶縁状態である。そのためSPD1−1の短絡電流は接地された給電線4−2の電源側へ追加抵抗7を通って流れる。このため、SPD故障時の短絡電流が抑制される(I(TL)以下に)ので、入力ブレーカ3より先に、SPD分離器2−1が遮断される。よって、SPD1−1の劣化状況(抵抗値)に関わらず、故障したSPD1−1を保護対象装置10への影響なしに給電系から切離すことが可能になった。なお、SPD1−2が故障した場合も同様である。
図5に、本実施の形態のサージ防護装置において、SPD故障時に雷サージが侵入した場合の雷サージ電流の流れについての説明図を示す。
この図では、一例としてSPD1−1が故障時に雷サージが給電線に侵入した場合に流れる電流(雷サージ電流)を、矢印で示す。このとき既に、SPD分離器2−1が遮断の状態であり、SPD1−1には雷サージ電流は流れない。雷サージ電流は、非接地の給電線4−1においては、SPD分離器2−2を経てSPD1−2を通り、さらにスイッチング型SPD5を通り、接地へ流れることで、雷サージ電流を正常に大地へ逃がすことができる。雷サージ電流は接地された給電線4−2についてもSPD6を通り(追加抵抗7へはほとんど流れない)、さらに、スイッチング型SPD5を通り、接地へ流れることで、雷サージ電流を正常に大地へ逃がすことができる。
本発明は、例えば、電源側の接地と、対象機器の接地とが独立して設けられている様々なシステムに適用することができる。
本実施の形態によるサージ防護装置の構成図。 保護対象装置の入力ブレーカとSPD分離用の電流ヒューズの遮断特性例の図。 本実施の形態のサージ防護装置において、通常時に雷サージが侵入した場合の雷サージ電流の流れについての説明図。 本実施の形態のサージ防護装置において、SPD故障時の短絡電流の流れについての説明図。 本実施の形態のサージ防護装置において、SPD故障時に雷サージが侵入した場合の雷サージ電流の流れについての説明図。 接地線をもつ三線式給電方式(TT式)における従来のサージ防護装置の構成図。
符号の説明
1−1、1−2、6 SPD
2−1、2−2 SPD分離器
3 入力ブレーカ
4−1、4−2、4−3 給電線
5 スイッチング型SPD
7 抵抗
10 保護対象装置

Claims (10)

  1. 保護対象装置側の第1の給電線、及び、保護対象装置側で保護対象装置に電気を供給する非接地の第2の給電線と、
    電源側で接地された第3の給電線、及び、電源側の非接地の第4の給電線と、
    前記第1の給電線と接地された前記第3の給電線との間、及び、非接地の前記第2の給電線と前記第4の給電線との間に設けられ、前記第1の給電線と前記第3の給電線とを接続又は切離し、前記第2の給電線と前記第4の給電線とを接続又は切離す入力ブレーカと、
    保護対象装置側の接地に接続されたスイッチング型サージ防護デバイスと、
    保護対象装置側の前記第2の給電線と保護対象装置側の接地間に、前記スイッチング型サージ防護デバイスを介して直列に設けられた、第1の分離器及び第1のサージ防護デバイスと、
    保護対象装置側の前記第1の給電線と、前記第1のサージ防護デバイスの接地側且つ前記スイッチング型サージ防護デバイスの接地と反対側との間に、並列に設けられた、第2のサージ防護デバイス及び第1の抵抗と
    を備え、
    前記第1のサージ防護デバイスが故障時に、前記第1のサージ防護デバイスを通る短絡電流を、前記第2の給電線から、前記第1の分離器及び前記第1のサージ防護デバイス、前記第1の抵抗を介して、前記第1の給電線へ電流値を抑制して流すことで、前記第1の分離器が前記入力ブレーカより先に切断されるようにした、サージ防護装置。
  2. 前記第2の給電線からの雷サージを、前記第1の分離器、前記第1のサージ防護デバイス、及び、前記スイッチング型サージ防護デバイスを介して、又は、前記第1の給電線からの雷サージを、前記第2のサージ防護デバイス及び前記スイッチング型サージ防護デバイスを介して、保護対象装置側の接地へ流すことを特徴とする請求項1に記載のサージ防護装置。
  3. 前記第1及び第2のサージ防護デバイスは、電圧制限型サージ保護デバイスであることを特徴とする請求項又はに記載のサージ防護装置。
  4. 前記第1の分離器は、電流ヒューズであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のサージ防護装置。
  5. 前記第1の分離器は、温度ヒューズであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のサージ防護装置。
  6. 前記温度ヒューズは、前記第1のサージ防護デバイスの漏れ電流による発熱で、前記第1のサージ防護デバイスを回路から切離すように構成したことを特徴とする請求項5に記載のサージ防護装置。
  7. 少なくとも、前記第1の分離器及び前記第1のサージ防護デバイス、前記第2のサージ防護デバイス及び前記第1の抵抗、前記スイッチング型サージ防護デバイスを、1つのユニットへまとめて一体化させた構造を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のサージ防護装置。
  8. 前記第1の抵抗の抵抗値は、
    前記第1のサージ防護デバイスが故障して低抵抗値になった場合の短絡電流が、前記分離器の遮断時間が前記入力ブレーカの遮断時間より小さくなるような電流値又は電流範囲とするような抵抗値に定められることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のサージ防護装置。
  9. 保護対象装置側の非接地の第5の給電線と、
    前記入力ブレーカにより、前記第5の給電線とを接続又は切離される、電源側の非接地の第6の給電線と、
    保護対象装置側の前記第5の給電線と保護対象装置側の接地間に前記スイッチング型サージ防護装置を介して直列に設けられた、第2の分離器及び第3のサージ防護デバイスと、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のサージ防護装置。
  10. 分離接地系のTT系統の給電系統で用いられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のサージ防護装置。
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