JP2007068262A - 過電圧保護装置 - Google Patents

過電圧保護装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007068262A
JP2007068262A JP2005247845A JP2005247845A JP2007068262A JP 2007068262 A JP2007068262 A JP 2007068262A JP 2005247845 A JP2005247845 A JP 2005247845A JP 2005247845 A JP2005247845 A JP 2005247845A JP 2007068262 A JP2007068262 A JP 2007068262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protection device
surge protection
distribution line
grounding
potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005247845A
Other languages
English (en)
Inventor
Koreyuki Takeya
是幸 竹谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005247845A priority Critical patent/JP2007068262A/ja
Publication of JP2007068262A publication Critical patent/JP2007068262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

【解決課題】 雷撃を受けた建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止し、かつ、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができるようにする。
【解決手段】 本発明に係る過電圧保護システム10は、需要家建造物12内に設けられた電気設備20のケーシング20Aに接続された接地極22と、電気設備20の電気回路20Bに電源を供給するための配電線16と、配電線16と接地極22との間に接続されたサージ防護デバイス26と、一端が配電線16に接続されたサージ防護デバイス34と、サージ防護デバイス34の他端に接続されると共に、接地極22に対して、接地極22から電流が流れない距離離間して設けられ、かつ、サージ防護デバイス26及びサージ防護デバイス34を介して接地極34に電流が流れたとき配電線16の電位が想定される他の需要家建造物内の電気設備の絶縁耐力以下になる接地抵抗値を有する接地極32とを含んで構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、過電圧保護装置に係り、特に、建造物が雷撃を受けた場合、配電線に接続された他の建造物へ雷害が及ばないように保護する過電圧保護装置に関する。
従来、建造物が雷撃を受けた場合に、雷電流が建造物の接地極に流れることにより、雷電流と接地極の接地抵抗値との積に相当する電圧降下分だけ大地電位から押し上げられ、建造物は非常に高い電位となる。
そして、この接地極に接続されている建造物内に設けられた電気設備のケーシングも高電位となり、一方、電気設備内の電気回路は、接続されている低圧配電線によって低電位となっているので、この大きな電位差により電気設備では絶縁破壊が起きてしまう。
この絶縁破壊を防止するために、配電線と接地極との間にサージ防護デバイスを設けた装置が知られており、この装置では、雷電流の過電圧が加わった場合、サージ防護デバイスが低インピーダンスとなって配電線と接地極とを橋絡し、上記の電気設備における大きな電位差が低減され、電気設備の絶縁破壊が防止される。
しかしながら、上記のサージ防護デバイスを設けた装置では、雷電流の一部が、低インピーダンス状態のサージ防護デバイスを介して配電線に流入し、この配電線に接続されている他の建造物に雷電流の一部が流入し、雷害を及ぼしてしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、雷撃を受けた建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止し、かつ、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる過電圧保護装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために第1の発明に係る過電圧保護装置は、建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極と、前記電気設備の電気回路に電源を供給するための配電線と、前記配電線と前記第1の接地極との間に接続された第1のサージ防護デバイスと、一端が前記配電線に接続された第2のサージ防護デバイスと、前記第2のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極に対して、該第1の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられ、かつ、前記第1のサージ防護デバイス及び第2のサージ防護デバイスを介して前記第2の接地極に電流が流れたとき前記配電線の電位が所定電位以下になる接地抵抗値を有する第2の接地極とを含んで構成されている。
第1の発明に係る過電圧保護装置では、建造物が雷撃を受けると、建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極に雷電流の一部が流れると共に、第1の接地極に接続された第1のサージ防護デバイスを介して、雷電流の残りが配電線に流入する。
このとき、第1のサージ防護デバイスによって、第1の接地極と配電線とが低インピーダンス接続されたため、配電線は高い電位となり、電気設備のケーシングと電気回路との電位差が電気設備の絶縁耐力以下に低減される。
また、配電線に流入した雷電流の一部が、第2のサージ防護デバイスを介して第2の接地極に流れ、配電線の電位が、第2の接地極の抵抗値と第2の接地極に流れた雷電流の電流値との積に相当する電位となる。
ここで、配電線の電位が所定電位以下、例えば、配電線に接続された他の建造物に設けられた電気設備の想定される絶縁耐力以下となり、建造物が受けた雷撃によって、他の建造物には雷害が及ばなくなる。
従って、第1の発明に係る過電圧保護装置によれば、配電線と第1の接地極との間に第1のサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止し、また、配電線に第2のサージ防護デバイスを接続して、第2のサージ防護デバイスを介して第2の接地極に電流を流し、配電線の電位が所定電位以下になるようにすることにより、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる。
第2の発明に係る過電圧保護装置は、建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極と、前記電気設備の電気回路に電源を供給するための配電線と、前記配電線と前記第1の接地極との間に接続された第1のサージ防護デバイスと、一端が前記配電線に接続された第2のサージ防護デバイスと、前記第2のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極に対して、該第1の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられた第2の接地極と、前記配電線における前記第2のサージ防護デバイスの一端が接続された位置より前記建造物と反対側の位置に、一端が接続された第3のサージ防護デバイスと、前記第3のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極及び前記第2の接地極に対して、該第1の接地極及び該第2の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられた第3の接地極とを含んで構成されている。
第2の発明に係る過電圧保護装置では、建造物が雷撃を受けると、建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極に雷電流の一部が流れると共に、第1の接地極に接続された第1のサージ防護デバイスを介して、雷電流の残りが配電線に流入し、配電線に流入した雷電流の一部が、第2のサージ防護デバイスを介して第2の接地極に流れる。
このとき、第1のサージ防護デバイスによって、第1の接地極と配電線とが低インピーダンス接続されたため、配電線は高い電位となり、電気設備のケーシングと電気回路との電位差が電気設備の絶縁耐力以下に低減される。
そして、第2の接地極に、配電線に流入する雷電流が分流され、残りの雷電流が少なくなり、第3のサージ防護デバイスを介して第3の接地極に流れた場合、配電線の電位がこれに接続される他の建造物の電気設備の絶縁耐力以下に低下し、建造物が受けた雷撃によって、他の建造物には雷害が及ばなくなる。
従って、第2の発明に係る過電圧保護装置によれば、配電線と第1の接地極との間に第1のサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止し、また、配電線に第2のサージ防護デバイス及び第3のサージ防護デバイスを接続して、第2のサージ防護デバイスが第1のサージ防護デバイスを経由して配電線に流入する雷電流を第2の接地極に分流し、第3の接地極に流れる電流を減少させることにより、配電線の第3のサージ防護デバイスの接続点より建造物と反対側における電位を低下させ、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる。
また、第2の発明に係る第3の接地極は、第1サージ防護デバイス及び第3のサージ防護デバイスを介して第3の接地極に電流が流れたとき配電線の電位が所定電位以下になる接地抵抗値を有することができる。これにより、雷電流の一部が、第3のサージ防護デバイスを介して第3の接地極に流れ、配電線の電位が、第3の接地極の抵抗値と第3の接地極に流れた雷電流の電流値との積に相当する電位となったとき、配電線の電位が所定電位以下、例えば、配電線に接続された他の建造物に設けられた電気設備の絶縁耐力以下となるため、建造物が受けた雷撃によって、他の建造物には雷害が及ばないようにすることができる。
また、第2の発明に係る過電圧保護装置は、配電線における第3のサージ防護デバイスが接続された位置より建造物と反対側の位置に設けられ、かつ、ケーシングが第3の接地極に接続された絶縁変圧器を更に含むことができる。これにより、絶縁変圧器より建造物と反対側に接続される他の建造物の電気設備を、雷撃による過電圧現象から完全に切り離すことができる。
また、上記の第3の接地極は、第1サージ防護デバイス及び第3のサージ防護デバイスを介して第3の接地極に電流が流れたとき配電線の電位が絶縁変圧器の絶縁耐力以下になる接地抵抗値を有することができる。
また、第2の発明に係る過電圧保護装置は、配電線において、第2のサージ防護デバイスの一端が接続された位置と第3のサージ防護デバイスの一端が接続された位置との間に接続された直列リアクトルを更に含むことができる。これにより、配電線に流入した雷電流の多くを第2の接地極に流すことができるため、第3の接地極に流れる電流を僅少に抑制し、配電線の第3のサージ防護デバイスの接続点より建造物と反対側における電位を低下させ、他の建造物に与える雷撃の影響を減少させることができる。
以上説明したように、本発明の過電圧保護装置によれば、配電線と第1の接地極との間に第1のサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止し、また、配電線に第2のサージ防護デバイスを接続して、第2のサージ防護デバイスを介して第2の接地極に電流を流し、配電線の電位が所定電位以下になるようにすることにより、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る過電圧保護システム10は、需要家建造物12と、配電用変圧器14と、配電用変圧器14から需要家建造物12へ電源を供給するための配電線16とを備えている。
需要家建造物12には、避雷針18と、家電製品などの電気設備20とが設けられており、避雷針18及び電気設備20のケーシング20Aは、接地極22に接続されて接地され、また、接地極22の接地抵抗値は例えば1Ωとなっている。また、電気設備20の内部に設けられた電気回路20Bは、配電線引き込み口24によって需要家建造物12の外部から引き込まれた配電線16に接続されている。
また、需要家建造物12内に引き込まれた配電線16には分岐点Rが設けられ、接地極22と配電線16の分岐点Rとの間に、通常時は絶縁状態であり、過電圧が加えられると低インピーダンスになるサージ防護デバイス26が接続されている。
また、配電用変圧器14の低圧コイルは、B種接地30に接続されて接地されており、配電用変圧器14によって、配電線16には、例えば100〜200Vの電圧が加えられている。
需要家建造物12の外部には、接地極32が埋設されており、また、配電線16には、分岐点Qが設けられており、接地極32と配電線16の分岐点Qとの間には、サージ防護デバイス34が接続されている。接地極32は、接地極22が高い電位となっても、接地極22の電位の影響を受けずに、ゼロ電位を保持できるように十分な距離離間した位置に分離独立して埋設されており、例えば、接地極22とは、標準の土壌の固有抵抗において20m以上離れた位置に埋設されている。
接地極32は、サージ防護デバイス26及びサージ防護デバイス34を介して接地極32に所定の電流が流れたとき、配電線16の電位が所定電位以下になる接地抵抗値を有している。例えば、雷撃を受けたときに想定される40kAの電流が接地極32に流れたとして、配電線16の電位が、他の需要家建造物において想定される電気設備の絶縁耐力(2kV)以下になるように、0.05Ωの接地抵抗値を接地極32が有している。
配電線16は、さらに分岐点Pが設けられており、この分岐点Pによって、需要家建造物12以外の他の需要家の建造物(図示省略)が配電線16に接続されており、需要家建造物12と同様に、他の需要家の建造物の配電線引き込み口によって、建造物内に引き込まれ、配電線16が電気設備の内部の電気回路に接続されている。
次に、第1の実施の形態に係る作用について説明する。なお、本実施形態では、需要家建造物12の避雷針18が雷撃を受けた場合について説明する。
避雷針18から例えば100kAの雷電流が流入して、接地極22に電流が流れ、接地抵抗により、電圧降下分だけ大地電位から押し上げられ、需要家建造物12は非常に高い電位となる。
そして、サージ防護デバイス26に過電圧が印加されるため、サージ防護デバイス26が絶縁状態から低インピーダンス状態に変わり、接地極22と配電線16とが低インピーダンス接続され、雷電流の一部(雷電流のうち、接地極22に流れなかった電流、例えば、50kAの電流)がサージ防護デバイス26を介して配電線16に流入する。
また、接地極22と配電線16とが低インピーダンス接続されたため、配電線16は高い電位となり、電気設備20のケーシング20Aと電気回路20Bとの電位差が僅少となり、絶縁破壊が防止される。また、サージ防護デバイス34に過電圧が印加され、サージ防護デバイス34が絶縁状態から低インピーダンス状態へ変わり、配電線16と接地極32とが低インピーダンス接続される。そして、配電線16に流入した50kAの電流の大部分(例えば、40kAの電流)が、サージ防護デバイス34を介して接地極32に流れる。
このとき、配電線16の電位は、接地極32に流れた40kAの電流と接地極32の接地抵抗値(0.05Ω)との積に相当する電圧降下分(2kV)、大地電圧(0V)から押し上げられた電位となり、配電線16によって他の需要家の建造物の電気設備に2kVの電圧が印加される。
このとき、他の需要家建造物の電気設備の絶縁耐力は例えば、4kVであり、印加される電圧が絶縁耐力以下であるため、他の需要家建造物の電気設備には雷害が及ばない。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る過電圧保護システムによれば、配電線と需要家建造物の接地極との間にサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた需要家建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止することができる。
また、需要家建造物の外部において、配電線にサージ防護デバイスを接続して、このサージ防護デバイスを介して需要家建造物の外部に埋設された接地極に電流を流し、配電線の電位が想定される絶縁耐力以下になるようにすることにより、他の建造物の電気設備に雷害が及ばないようにすることができる。
なお、上記の第1の実施の形態において、分岐点Qに接続される接地極が1つの場合について説明したが、一端が配電線に接続されるサージ防護デバイスの他端に複数の分岐回路を接続し、各々の分岐回路に複数の接地極を接続するようにしてもよい。この場合には、各接地極は相互に分離独立して位置に埋設されればよく、この並列接続効果により合成接地抵抗の抵抗値を低減することが可能となる。
次に第2の実施の形態に係る過電圧保護システムについて図2を用いて説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成である部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態に係る過電圧保護システム200では、配電線16において、サージ防護デバイスが接続される分岐点Qの位置から需要家建造物12と反対側(配電用変圧器14側)に直列リアクトル102が設けられている点が第1の実施の形態と異なっている。
また、配電線16において、分岐点Qと分岐点Pとの間であって、分岐点Qから適切に離間した位置に設けられた分岐点Sから、サージ防護デバイス202を介して接地極204を更に接続した点が第1の実施の形態と異なっている。
過電圧保護システム200には、接地極32及び接地極22の各々から、それらの電位の影響を受けない距離離間して分離独立した位置に接地極204が埋設けられ、接地極204と分岐点Sとの間にサージ防護デバイス202が接続されている。
配電線16に流入した雷電流は、分岐点Qから見た接地極32の接地抵抗を含む回路インピーダンスと、分岐点Qから需要家建造物と反対側に見た回路インピーダンスとの逆比で分流されるため、直列リアクトル102を配電線16に設けることにより、この回路インピーダンスの比を適切な値に設定している。
雷電流の電流上昇率は非常に大きく、例えば、波高値100kAには10usで到達する。その場合の電流分布は、回路抵抗よりもほとんど回路インピーダンスの逆比で決まる。分岐点Qから需要家建造物と反対側に見た回路インピーダンスが49uH、分岐点Qから接地極32に至る回路インピーダンスが1uHとすれば、分岐点Rから配電線16に流入した、例えば50kAの雷電流は、分岐点Qより1kAが配電線16へ、49kAが接地極32へと分流される。
次に、第2の実施の形態に係る作用について説明する。まず、避雷針18から例えば100kAの雷電流が流入して、接地極22に雷電流が流れ、サージ防護デバイス26に過電圧が印加されるため、サージ防護デバイス26が絶縁状態から低インピーダンス状態へ変わり、雷電流の一部(例えば、50kAの電流)がサージ防護デバイス26を介して配電線16に流入し、残りの50kAの雷電流が接地極22に流れる。
また、サージ防護デバイス34が絶縁状態から低インピーダンス状態へ変わり、配電線16に流入した50kAの電流の大部分(例えば、49kAの電流)が、サージ防護デバイス34を介して接地極32に流れる。
そして、サージ防護デバイス202に過電圧が加わり、サージ防護デバイス202が低インピーダンス状態へ変わり、直列リアクトル102を経由して、配電線16に流入している1kAの電流の大部分(例えば0.9kA)が、サージ防護デバイス202を介して接地極204に流れる。
このとき、配電線16の分岐点Sにおける電位は、接地極204に流れた0.9kAの電流と接地極204の接地抵抗値(例えば2Ω)との積に相当する電圧降下分(1.8kV)、大地電圧から押し上げられた電位となり、配電線16によって、他の需要家建造物の電気設備に1.8kVの電圧が印加される。このとき、他の需要家建造物の電気設備の絶縁耐力は例えば、4kVであり、印加される電圧が絶縁耐力以下であるため、他の需要家建造物の電気設備には雷害が及ばない。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る過電圧保護システムによれば、配電線と需要家建造物の接地極との間にサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた需要家建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止することができる。
また、需要家建造物の外部において、配電線に2つのサージ防護デバイスを接続して、この2つのサージ防護デバイスを介して需要家建造物の外部に分離独立して埋設された2つの接地極に電流を流し、配電線の電位が想定される絶縁耐力以下になるようにすることにより、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる。また、需要家建造物の外部の配電線において、サージ防護デバイスの一端が接続された位置から需要家建造物と反対側に直列リアクトルを設けることにより、配電線に流入した雷電流の多くを分岐点Qから需要家建造物の外部に設けられた接地極に流すことができるため、分岐点Sから接地極に流れる電流を僅少に抑制し、配電線の分岐点Sより需要家建造物と反対側における電位を低下させ、他の建造物に与える雷撃の影響を減少させることができる。
なお、上記の実施の形態では、直列リアクトルを設けることによって、回路インピーダンスの比を調整する場合を例に説明したが、この直列リアクトルは、配電線の自己インダクタンスで代替することもできる。例えば、分岐点Qからの配電用変圧器までの配電線の長さと、分岐点Qからサージ防護デバイスまでの接続線の長さの比率で調整することもできる。
次に、第3の実施の形態に係る過電圧保護システムについて図3を用いて説明する。なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の構成である部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態に係る過電圧保護システム300では、配電線16において、分岐点Sと分岐点Pとの間であって、分岐点Sの直近に絶縁変圧器302を接続した点が第3の実施の形態と異なっている。絶縁変圧器302の露出導電性部分(ケーシング)は、サージ防護デバイス202が接続されている接地極204に接続されている。
また、分岐点Qから需要家建造物と反対側に見た回路インピーダンスは49uH、分岐点Qから接地極32に至る回路インピーダンスは1uHとなっており、分岐点Rから配電線16に流入した雷電流が、例えば50kAであると、分岐点Qより1kAが配電線16へ、49kAが接地極32へと分流される。
次に、第3の実施の形態に係る作用について説明する。まず、避雷針18から例えば100kAの雷電流が流入して、接地極22に電流が流れると共に、雷電流の大部分(例えば、50kAの電流)がサージ防護デバイス26を介して配電線16に流入する。
また、サージ防護デバイス34が絶縁状態から低インピーダンス状態へ変わり、配電線16に流入した50kAの電流の大部分(例えば、49kAの電流)が、サージ防護デバイス34を介して接地極32に流れる。そして、直列リアクトル102を経由して、配電線16に流入している1kAの電流の大部分(例えば0.9kA)が、サージ防護デバイス202に流れる。
このとき、配電線16の電位及び絶縁変圧器302の電位は、接地極204に流れた0.9kAの電流と接地極204の接地抵抗値(例えば20Ω)との積に相当する電圧降下分(18kV)、大地電圧より押し上げられた電位となっており、絶縁変圧器302のケーシングの電位が、絶縁変圧器302の絶縁耐力(例えば30kV)以下であるため、絶縁変圧器302が絶縁破壊せずに、絶縁変圧器302から需要家建造物12の反対側に接続される電気設備は、需要家建造物12への雷撃による過電圧現象と完全に切り離される。
以上説明したように、第3の実施の形態に係る過電圧保護システムによれば、配電線と需要家建造物の接地極との間にサージ防護デバイスを接続することにより、雷撃を受けた需要家建造物内の電気設備の絶縁破壊を防止することができる。
また、需要家建造物の外部において、配電線に2つのサージ防護デバイスを接続して、この2つのサージ防護デバイスを介して需要家建造物の外部に分離独立して埋設された2つの接地極に電流を流し、絶縁変圧器のケーシングの電位を絶縁変圧器の絶縁耐力以下とすることにより、絶縁変圧器より需要家建造物と反対側に接続される他の建造物の電気設備を、雷撃による過電圧現象から完全に切り離すことができる。
また、分岐点Sのサージ防護デバイスが接続されている接地抵抗の接地抵抗値が低くなくても、他の建造物に雷害が及ばないようにすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る過電圧保護システムの構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る過電圧保護システムの構成を示す概略図である。 本発明の第3の実施の形態に係る過電圧保護システムの構成を示す概略図である。
符号の説明
10、200、300 過電圧保護システム
12 需要家建造物
14 配電用変圧器
16 配電線
18 避雷針
20 電気設備
20A ケーシング
20B 電気回路
22、32、204 接地極
26、34、202 サージ防護デバイス
30 B種接地
102 直列リアクトル
302 絶縁変圧器

Claims (6)

  1. 建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極と、
    前記電気設備の電気回路に電源を供給するための配電線と、
    前記配電線と前記第1の接地極との間に接続された第1のサージ防護デバイスと、
    一端が前記配電線に接続された第2のサージ防護デバイスと、
    前記第2のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極に対して、該第1の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられ、かつ、前記第1のサージ防護デバイス及び第2のサージ防護デバイスを介して前記第2の接地極に電流が流れたとき前記配電線の電位が所定電位以下になる接地抵抗値を有する第2の接地極と、
    を含む過電圧保護装置。
  2. 建造物内に設けられた電気設備のケーシングに接続された第1の接地極と、
    前記電気設備の電気回路に電源を供給するための配電線と、
    前記配電線と前記第1の接地極との間に接続された第1のサージ防護デバイスと、
    一端が前記配電線に接続された第2のサージ防護デバイスと、
    前記第2のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極に対して、該第1の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられた第2の接地極と、
    前記配電線における前記第2のサージ防護デバイスの一端が接続された位置より前記建造物と反対側の位置に、一端が接続された第3のサージ防護デバイスと、
    前記第3のサージ防護デバイスの他端に接続されると共に、前記第1の接地極及び前記第2の接地極に対して、該第1の接地極及び該第2の接地極の電位の影響を受けない距離離間して設けられた第3の接地極と、
    を含む過電圧保護装置。
  3. 前記第3の接地極は、前記第1サージ防護デバイス及び前記第3のサージ防護デバイスを介して前記第3の接地極に電流が流れたとき前記配電線の電位が所定電位以下になる接地抵抗値を有する請求項2記載の過電圧保護装置。
  4. 前記配電線における前記第3のサージ防護デバイスが接続された位置より前記建造物と反対側の位置に設けられ、かつ、ケーシングが前記第3の接地極に接続された絶縁変圧器を更に含む請求項2記載の過電圧保護装置。
  5. 前記第3の接地極は、前記第1サージ防護デバイス及び前記第3のサージ防護デバイスを介して前記第3の接地極に電流が流れたとき前記配電線の電位が前記絶縁変圧器の絶縁耐力以下になる接地抵抗値を有する請求項4記載の過電圧保護装置。
  6. 前記配電線において、前記第2のサージ防護デバイスの一端が接続された位置と前記第3のサージ防護デバイスの一端が接続された位置との間に接続された直列リアクトルを更に含む請求項2〜請求項5の何れか1項記載の過電圧保護装置。
JP2005247845A 2005-08-29 2005-08-29 過電圧保護装置 Pending JP2007068262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005247845A JP2007068262A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 過電圧保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005247845A JP2007068262A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 過電圧保護装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007068262A true JP2007068262A (ja) 2007-03-15

Family

ID=37929809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005247845A Pending JP2007068262A (ja) 2005-08-29 2005-08-29 過電圧保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007068262A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284580A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Ntt Facilities Inc サージ防護装置
JP2015226406A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 東北電力株式会社 逆流雷保護装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284580A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Ntt Facilities Inc サージ防護装置
JP2015226406A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 東北電力株式会社 逆流雷保護装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2772219C (en) Method and apparatus for protecting power systems from extraordinary electromagnetic pulses
CA2735589C (en) High-speed current shunt
RU2312441C2 (ru) Линия электропередачи
JP2007312466A (ja) 雷保護通信システム
JP2007068262A (ja) 過電圧保護装置
CN105529617B (zh) 一种线路避雷器
AU2011201033B2 (en) Method and apparatus for protecting power systems from extraordinary electromagnetic pulses
JP2009240029A (ja) 雷保護装置、収納ボックス
JP2006288126A (ja) 建物用避雷配線システム
JP2010207057A (ja) 避雷器
JP5258454B2 (ja) 接地システム
JP2008130986A (ja) 電気施設の耐雷方法
US20100112837A1 (en) Feed through wire terminal block
JP4748673B2 (ja) 接地システム
JP2007300744A (ja) 逆閃絡防止器
JP4050847B2 (ja) 避雷用リード線および避雷システム
Martin Safety issues and damage to equipment with both Smart Grid and home network connections
JP5215702B2 (ja) 雷保護装置、雷保護機能付分電盤
KR101471341B1 (ko) 송배전 시스템에서의 회귀전류를 이용한 송배전 선로의 유효 접지저항 계산 방법
KR101088686B1 (ko) 아크방전형 침부 접지장치
Peterlin Guidelines for electromagnetic compatibility provision in power plants and substations
Narayan Method for the design of lightning protection, noise control and grounding system at a telecom facility intelec® 2014
CN208723549U (zh) 一种暂态过电压隔离装置及隔离电路
KR200397414Y1 (ko) 금속 구조물을 이용하는 접지장치
RU2277743C2 (ru) Двухцепная линия электропередачи